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「フェアトレード」の認知率 29.3%に上昇

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「フェアトレード」の認知率 29.3%に上昇
日本フェアトレード・フォーラム
2015 年 7 月 16 日発表
「フェアトレード」の認知率 29.3%に上昇
フェアトレード製品の購入者も増加
一般社団法人日本フェアトレード・フォーラムは、全国のフェアトレードの研究者および推進団体
とともに、2015 年 6 月末~7 月初めに、フェアトレードに関する全国意識調査を行いました(対象:
15 歳~69 歳の 1076 人)。
その結果、フェアトレードの認知率は 29. 3%と、前回調査時(2012 年 3 月)より 3.6 ㌽上昇して
3 割近くに達したほか、フェアトレード製品を購入したことがある人の割合も 12.4%へと、3.3 ㌽増
加したことが明らかになりました。
1.フェアトレードの知名度
調査ではまず、フェアトレードという言葉を見聞きしたことがあるかどうかを尋ねたところ、見
聞きしたことがある人の割合(=フェアトレードの知名度)は 54.2%でした。3 年前の前回調査で
は 50.3%でしたので、3.9 ㌽の上昇となりました。
性別では、男性の方が女性より 2.2 ㌽高く、女性の方が 5.8 ㌽高かった前回調査から逆転しまし
た。年代別では、今回も 10 代での知名度が 61.5%と最も高くなっていて(前回は 64.6%)
、高校
生や大学生の年代では、フェアトレードが一般的な言葉として定着していることが窺われます。ま
た今回は、40 代で 14 ㌽近く上昇するなど、30 代から 50 代での知名度が上がり、フェアトレード
という言葉が年齢の高い世代にも広まりつつあることが分かりました。
2.フェアトレードの認知率
フェアトレードという言葉を見聞きしたことがある人(583 人)の中で、フェアトレードが貧困
や環境に取り組む活動であると答えられた人の割合(正答率)は 54.2%で、3 年前の調査(51.0%)
から 3.2 ㌽改善しました。調査対象者全体(1076 人)に占める正答者の割合、つまりフェアトレー
ドの認知率は 29. 3%となり、3 年前の 25.7%から 3.6 ㌽上昇しました。
性別では、女性の認知率の方が男性より 4.9 ㌽高く、フェアトレードという言葉を見聞きしたこ
とがある男性は増えたものの、内容まで知っている人は女性よりも少ないことが窺えます。年代別
の認知率の高低は、知名度の場合とほぼ同じ傾向と言えます。
地域別では、前回は中部地方より東の地域で認知率が高く、近畿以西では低いという「東高西低」
の傾向が見られました。しかし、今回の調査では、九州・沖縄地方で 10%㌽以上上昇し、北海道・
東北では横ばいにとどまったことなどから、前回のような東西差は見られなくなりました。
3.フェアトレード製品の購入経験
フェアトレードを認知している回答者(315 人)のうち、実際にフェアトレード製品を購入した
ことがある人の割合は 42.2%でした(133 人)
。割合的にはまだ半分以下ですが、前回より 6.7%㌽
増え、以前よりもフェアトレードを知った人が購買行動に出ている(=認知が購入につながってい
る)実態が明らかになりました。
1
購入経験は男女ともに増え、フェアトレードを認知する女性ではほぼ半分、男性でも 3 分の 1 の
人が購入行動に出るようになりました。また、女性の増加率が 14%だったのに対して、男性は 31%
も増え、男性による購買の積極化が顕著と言えます。
調査対象者全体に占める購入経験者の割合は 12.4%(8 人に 1 人)で、この割合も前回の 9.1%
(11 人に 1 人)から上昇しました。
4.倫理的ラベル/マークの認知度
今日では、フェアトレードのラベルないしマークをはじめ、環境や社会に配慮した倫理的な製品
であることを示す数多くのラベルやマークが出回っています。それらのうち、代表的なラベル/マ
ークについてどの程度知っているかを、調査対象者全員(1076 人)に尋ねました。
その結果、今回も日本独自のマーク(エコマーク、JAS 有機マーク)は知名度、認知度とも高く、
「外来」のラベルやマークは低いことが分かりました(なお、ここでは「意味も知っている」人の
割合をもって認知度としています)
。
全体として、各種ラベル/マークの認知度は、誤差を考慮すると前回とほとんど変わっておらず、
知名度も、前回の調査結果は表に示していませんが、ほとんど変化が見られませんでした。日本で
は、倫理的なラベルやマークについての認知や理解が過去 3 年の間にほとんど進んでいないのが実
態と言えます。
最後に
今回の調査では、フェアトレードに限らず倫理的な消費や国際協力についても調査を行っていま
す。それらを網羅した最終的な調査報告書は 9 月に公表する予定です。
【調査概要】
・実施期間:2015 年 6 月 26 日~7 月 7 日
・実施方法:インターネットによる定量調査
-全国を 6 地域に分け、性別・年代別に人口構成に応じて割付けて実施(サンプル数:1076)
-11 市町は割付なしに実施(サンプル数:103、ただし垂井町は 69、東京都は 120)
・調査機関:㈱ マクロミル
【日本フェアトレード・フォーラムについて】
一般社団法人日本フェアトレード・フォーラムは、発展途上国の弱い立場に置かれた生産者や労働者
の人たちが自立した人間らしい生活を送れるよう支援する「フェアトレード」を日本社会に広めるとと
もに、国内においても公正で持続可能な地域社会の実現に寄与する活動を行っています。
前身は、まちぐるみでフェアトレードの輪を広げる「フェアトレードタウン運動」の普及団体として
発足した「フェアトレードタウン・ジャパン(FTTJ)」で、前回の調査は FTTJ として実施しました。
所在地:〒169-8611 東京都新宿区西早稲田 2-3-1 早稲田奉仕園内
特定非営利活動法人シャプラニール=市民による海外協力の会内
http://www.fairtrade-forum-japan.com/
問い合わせ先:[email protected] (担当者:渡辺龍也)
2
【調査結果の詳細】
表-1-A フェアトレード認知率
フェアトレードという言葉を見聞きしたことがあっても、正しい意味や内容を知らなかったり、
誤解していたりするケースがあることから、見聞きしたことがあると回答した人(583 人)を対象
に、フェアトレードに最も関わりが深いと思う言葉を選んでもらいました。フェアトレードが取り
組む「貧困」ないし「環境」を正答とし、正答者を「フェアトレードの正しい意味を知っている人」
、
正答者の割合を「認知率」としています。
見聞きした
ことはある
全 体
回答数
%
回答数
多少は知って
いる
%
回答数
認知率
よく知っている
%
回答数
%
回答数
%※
1. 株 式
165
28.3
144
46.0
20
9.2
1
1.9
2. 金 融
84
14.4
72
23.0
8
3.7
4
7.7
3. 貧 困
272
46.7
63
20.1
171
78.4
38
73.1
272
25.3
4. 環 境
43
7.4
21
6.7
15
6.9
7
13.5
43
4.0
5. 医 療
2
0.3
1
0.3
1
0.5
-
-
6. メディア
3
0.5
1
0.3
1
0.5
1
1.9
7. スポーツ
14
2.4
11
3.5
2
0.9
1
1.9
計
正答率(3+4)
583 100.0
315
313 100.0
54.2
84
26.8
※
218 100.0
52 100.0
186
45
85.3
315 29. 3
86.5
ここの%は調査対象者全体(1076 人)に占める割合
表-1-B フェアトレード認知率: 性別、年代別
認知率
(%)
調査対象
者全体
性別
年代別
男
女
10 代
20 代
30 代
40 代
50 代
60 代
1. 株 式
15.3
16.4
14.3
14.1
20.9
18.5
15.0
12.6
11.3
2. 金 融
7.8
10.1
5.6
12.8
9.8
4.2
8.5
7.1
8.1
3. 貧 困
25.3
23.5
27.1
32.1
20.9
28.7
29.0
25.3
19.5
4. 環 境
4.0
3.4
4.6
2.6
2.5
3.7
6.0
2.5
5.4
5. 医 療
0.2
0.4
0.0
-
-
0.9
-
-
-
6. メディア
0.3
0.4
0.2
-
1.2
-
-
0.5
-
7. スポーツ
1.3
1.3
1.3
1.3
20.9
0.5
1.5
2.5
2.3
認知率(3+4)
29.3
26.8
31.7
34.6
23.3
32.4
35.0
27.8
24.9
前回の認知率
25.7
22.7
28.6
27.8
26.2
28.0
27.4
23.0
23.0
※
四捨五入の関係で、3+4 の数字が認知率と一致しないことがある
3
表-1-C フェアトレードの認知率:地域別
(%)
北海道
東北
全国
関東
中部
中国
四国
近畿
九州
沖縄
認知率 (3+4)
29.3
25.6
33.0
32.8
25.1
20.0
30.9
前回の認知率
25.7
26.6
28.7
28.6
22.2
20.6
20.2
表-2 フェアトレード製品の購入経験
合計
今回
買
っ
た
こ
と
が
な
い
前回
今回
女
前回
今回
前回
見たことも、買ったこともない
31.7
33.3
41.7
41
23.4
27.3
見たことはあるが、買ったことはない
22.2
26.4
22.9
27
21.6
26
3.8
4.7
2.1
6.6
5.3
3.2
57.8
64.5
66.7
74.6
50.3
56.5
16.2
15.6
12.5
10.7
19.3
19.5
年に 1 回の割合で買っている
8.6
4.3
6.3
2.5
10.5
5.8
半年に 1 回の割合で買っている
5.4
4.7
4.2
4.1
6.4
5.2
3 か月に 1 回の割合で買っている
5.7
4.3
5.6
4.1
5.8
4.5
月に 1 回の割合で買っている
3.2
1.4
2.1
0
4.1
2.6
1
0
1.4
0
0.6
0
毎週買っている
0.6
1.1
0
0.8
1.2
1.3
その他
1.6
4
1.4
3.3
1.8
4.5
42.2
35.5
33.3
25.4
49.7
43.5
買ったことはないが、もらったことはある
計
1 回だけ試しに買ったことがある
買
っ
た
こ
と
が
あ
る
男
月に 2~3 回の割合で買っている
計
表-3 倫理的ラベル/マークの認知度
各種ラベル/マークの
認知率 (%)
見たことが
ない
見たことはあるが
意味は知らない
(a)
意味も知っている
=認知度
(b)
前回の
知名度
認知度
(a+b)
JAS オーガニック
56.9
33.0
10.1
12.8
43.1
フェアトレード認証ラベル
85.2
8.5
6.3
6.5
14.8
フェアトレード団体マーク
82.1
14.0
3.9
5.0
17.9
エコマーク
17.6
36.6
45.8
48.0
82.4
MSC (持続的水産品)
87.5
10.2
2.2
2.1
12.5
FSC (持続的林産品)
88.2
8.3
3.5
2.5
11.8
レインフォレスト・アライアンス
85.5
10.9
3.6
2.1
14.5
ウズ (グッドインサイド)
93.8
4.3
2.0
1.3
6.2
エコサート
90.6
5.9
3.5
1.4
5.8
4
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