...

第25号 - 愛知県美術館

by user

on
Category: Documents
12

views

Report

Comments

Transcript

第25号 - 愛知県美術館
愛知県美術館友の会・会報 第 号
25
こ の 企 画 展 は 解 説 不 要 [ サイクル と リ サイクル 展 ] / 会 員 の ひ ろ ば
/愛知県美術館コレクションから[古賀春江の《夏山》とクレー、
そしてルソー?]/愛知県美術館より/友の会活動紹介
古賀春江《夏山》1927年
○この企画展は解説不要○
理解できるかな?」と試してくる上司や先生の
「解説不要」
サイクルとリサイクル展
2007年9月7日(金) から 11月4日(日) まで開催
愛知県美術館では9月7日から、「サイクルと
リサイクル―めぐりめぐる形とイメージ」と題
して現代美術展が開催されています。
「リサイクル」って?
私はこのタイトルを聞いて、ゴミやガラクタ
を使った、いわゆる「リサイクルアート」の作
品展を想像していました。そのような作品も一部、
展示されていますが、どうやら、そんな単純な
ような存在です。
さて、ここまでは作品のことをわかったフリ
それに対し現代美術の作品は、なぜこれが「美
をして薀蓄をたれてみましたが、じつは現代美
術作品」なのか容易に理解できず、ワケが分か
術には解説は必要ないというのが私の持論です。
らない作品も多くあります。でも、日常生活と
それは私が、現代美術とは「ワケの分からなさ」
同じレベルにいて、「ワケの分からない」こと
を楽しむものだ、と考えているからです。
をきっかけに脳が活性化され、「きみはこうい
近代以前の美術作品は、二次元の「絵画」で
うことが言いたいの?」と問いかけることで親
あれ、三次元の「像」であれ、「見るからに美
しくなっていける友達のような存在です。第三
術品」という体裁をしています。日常生活から
者から、「彼/彼女はこういう奴だ。」と聞か
は一線を画した、ちょっと高い境地にいて、す
されるより、直接話したほうが理解も進み、親
ぐには親しくしてくれない雰囲気を醸し出して
しくなれます。
います。鑑賞している私に、「お前にはこれが
というわけで、解説はそこそこにして自分の
美術観(「ワケの分からなさ」は現代美術なみ?)
趣旨の展覧会ではなさそうです。
私たちが日常生活で使う「リサイクル」(資
源の回収・再利用)という単語は、いわゆる現
を語ってしまいました。みなさんも、私の作品
②
代用語であって、一昔前の辞書にはこの意味で
作品は、ステンシルのような型を使って展示室
は載っていません。今回の企画展でいう「サイ
に顔料の粉を撒くことで、床一面に花の模様を
クル」とは、「循環」であって、それが繰り返
「生成」させたものです。ところがこの作品は、
されることが(原義の)「リサイクル」(=再
そこに鑑賞者が立ち入ることができるので、顔
循環)である、という考え方のようです。とこ
料を床の上に乗せただけの方法で描かれた花は、
ろで、「リサイクルアート」は、資源を再利用
次第に乱され、ついには「消滅」してしまいま
していますが、作品になった段階が「最終形態」
す。するとそこに、再び模様が描き加えられ、
です。その後で原料に戻されるという「循環」
花の模様が「生成」されるのです。この「生成」
はしていないので、その意味では、「リユース(再
と「消滅」という対立する2つの概念を往来す
利用)アート」と呼ぶほうが正確でしょう。
ることが「循環」すなわち「サイクル」であり、
「循環」を感じる
これが繰り返されることで、私たちは「リサイ
クル」を体感することになるのです。
では、この企画展では、どんな「循環」を感
別の作品(写真③)は、飛行機とその影を一
じられるのでしょうか。一例ですが写真①②の
体化させた彫刻です。飛行機という「実体」と
その「影」という実体のない存在との概念が交
錯しています。もうひとつの考え方として、「実
体のない」影を、金属という「実体」で構成し
たのだと解釈することもできます。
この企画展では、このほかに、「見えるもの」
と「見えないもの」、「オリジナル」と「コピ
ー」、「過去」と「現在」といった対立する概
念の循環を感じることができます。
①
2
大巻伸嗣《Echoes-Infinity》制作過程
解説を真に受けてないで、自分なりの解釈を見
大巻伸嗣《Echoes-Infinity》2005年
つけにいってください。美術館に急げっ!
注・作品と親しくなっても、連れて帰ってきて
はいけません。
※記事は本展覧会を担当される拝戸主任学芸員
③
篠原猛史《真っ直ぐな曲線》2003年
次回展覧会
ロートレック展
へのインタビューを参考に構成しました。 (森)
パリ、美しき時代を生きて
11月13日(火)∼
2008年1月14日(月・祝)
ロートレックの画集を眺めると、男性より女性を描いた作品のほう
が圧倒的に上手いことに気づく。中でも《黒いボアの女》は特に魅力
的な作品である。白い化粧顔の奥の大きな瞳は、我々の心を射抜くよ
うに鋭く輝いている。また素早いタッチを重ねるように描かれた黒いド
レスと当時流行した黒いボアは、この女性の一筋縄ではいかないような
妖しい色気を際立たせている。モデルとなったこの女性が誰であるかは
不明だが、自身を他人の視線にさらすモデルになることに慣れているよ
うな堂々とした物腰と表情から、プロの女性(娼婦)と考えられてきた。
この作品のように人物の特徴を最大限に引き出すために、ロートレ
ックは、はっとするほど刺激的な描写や構図を常に用意する。また油彩
でボール紙のような厚紙に描くことが多いが、塗り残しの部分を残した
まま完成とする。塗り残しの部分は、画家に手を加えられることを待
っているようであり、そのため作品は常に現在進行形で生き続けている
ような印象を与える。この手法とモデルとなった女性の複雑な魅力が高度に結びつくロートレックの美
学は、きわめて現代的であり、我々の眼にも新鮮さを失うことはない。
今回の「ロートレック展 パリ、美しき時代を生きて」では、ロートレックが描いた人物や、そうし
た人々が生きた19世紀末の歓楽街モンマルトルに焦点を当てる。1世紀以上も前のこの時代をノスタル
ジックに回想するだけでなく、ロートレックの芸術の中に、過去と現代の交差が実感できるはずである。
(学芸員 森 美樹)
3
○この企画展は解説不要○
理解できるかな?」と試してくる上司や先生の
「解説不要」
サイクルとリサイクル展
2007年9月7日(金) から 11月4日(日) まで開催
愛知県美術館では9月7日から、「サイクルと
リサイクル―めぐりめぐる形とイメージ」と題
して現代美術展が開催されています。
「リサイクル」って?
私はこのタイトルを聞いて、ゴミやガラクタ
を使った、いわゆる「リサイクルアート」の作
品展を想像していました。そのような作品も一部、
展示されていますが、どうやら、そんな単純な
ような存在です。
さて、ここまでは作品のことをわかったフリ
それに対し現代美術の作品は、なぜこれが「美
をして薀蓄をたれてみましたが、じつは現代美
術作品」なのか容易に理解できず、ワケが分か
術には解説は必要ないというのが私の持論です。
らない作品も多くあります。でも、日常生活と
それは私が、現代美術とは「ワケの分からなさ」
同じレベルにいて、「ワケの分からない」こと
を楽しむものだ、と考えているからです。
をきっかけに脳が活性化され、「きみはこうい
近代以前の美術作品は、二次元の「絵画」で
うことが言いたいの?」と問いかけることで親
あれ、三次元の「像」であれ、「見るからに美
しくなっていける友達のような存在です。第三
術品」という体裁をしています。日常生活から
者から、「彼/彼女はこういう奴だ。」と聞か
は一線を画した、ちょっと高い境地にいて、す
されるより、直接話したほうが理解も進み、親
ぐには親しくしてくれない雰囲気を醸し出して
しくなれます。
います。鑑賞している私に、「お前にはこれが
というわけで、解説はそこそこにして自分の
美術観(「ワケの分からなさ」は現代美術なみ?)
趣旨の展覧会ではなさそうです。
私たちが日常生活で使う「リサイクル」(資
源の回収・再利用)という単語は、いわゆる現
を語ってしまいました。みなさんも、私の作品
②
代用語であって、一昔前の辞書にはこの意味で
作品は、ステンシルのような型を使って展示室
は載っていません。今回の企画展でいう「サイ
に顔料の粉を撒くことで、床一面に花の模様を
クル」とは、「循環」であって、それが繰り返
「生成」させたものです。ところがこの作品は、
されることが(原義の)「リサイクル」(=再
そこに鑑賞者が立ち入ることができるので、顔
循環)である、という考え方のようです。とこ
料を床の上に乗せただけの方法で描かれた花は、
ろで、「リサイクルアート」は、資源を再利用
次第に乱され、ついには「消滅」してしまいま
していますが、作品になった段階が「最終形態」
す。するとそこに、再び模様が描き加えられ、
です。その後で原料に戻されるという「循環」
花の模様が「生成」されるのです。この「生成」
はしていないので、その意味では、「リユース(再
と「消滅」という対立する2つの概念を往来す
利用)アート」と呼ぶほうが正確でしょう。
ることが「循環」すなわち「サイクル」であり、
「循環」を感じる
これが繰り返されることで、私たちは「リサイ
クル」を体感することになるのです。
では、この企画展では、どんな「循環」を感
別の作品(写真③)は、飛行機とその影を一
じられるのでしょうか。一例ですが写真①②の
体化させた彫刻です。飛行機という「実体」と
その「影」という実体のない存在との概念が交
錯しています。もうひとつの考え方として、「実
体のない」影を、金属という「実体」で構成し
たのだと解釈することもできます。
この企画展では、このほかに、「見えるもの」
と「見えないもの」、「オリジナル」と「コピ
ー」、「過去」と「現在」といった対立する概
念の循環を感じることができます。
①
2
大巻伸嗣《Echoes-Infinity》制作過程
解説を真に受けてないで、自分なりの解釈を見
大巻伸嗣《Echoes-Infinity》2005年
つけにいってください。美術館に急げっ!
注・作品と親しくなっても、連れて帰ってきて
はいけません。
※記事は本展覧会を担当される拝戸主任学芸員
③
篠原猛史《真っ直ぐな曲線》2003年
次回展覧会
ロートレック展
へのインタビューを参考に構成しました。 (森)
パリ、美しき時代を生きて
11月13日(火)∼
2008年1月14日(月・祝)
ロートレックの画集を眺めると、男性より女性を描いた作品のほう
が圧倒的に上手いことに気づく。中でも《黒いボアの女》は特に魅力
的な作品である。白い化粧顔の奥の大きな瞳は、我々の心を射抜くよ
うに鋭く輝いている。また素早いタッチを重ねるように描かれた黒いド
レスと当時流行した黒いボアは、この女性の一筋縄ではいかないような
妖しい色気を際立たせている。モデルとなったこの女性が誰であるかは
不明だが、自身を他人の視線にさらすモデルになることに慣れているよ
うな堂々とした物腰と表情から、プロの女性(娼婦)と考えられてきた。
この作品のように人物の特徴を最大限に引き出すために、ロートレ
ックは、はっとするほど刺激的な描写や構図を常に用意する。また油彩
でボール紙のような厚紙に描くことが多いが、塗り残しの部分を残した
まま完成とする。塗り残しの部分は、画家に手を加えられることを待
っているようであり、そのため作品は常に現在進行形で生き続けている
ような印象を与える。この手法とモデルとなった女性の複雑な魅力が高度に結びつくロートレックの美
学は、きわめて現代的であり、我々の眼にも新鮮さを失うことはない。
今回の「ロートレック展 パリ、美しき時代を生きて」では、ロートレックが描いた人物や、そうし
た人々が生きた19世紀末の歓楽街モンマルトルに焦点を当てる。1世紀以上も前のこの時代をノスタル
ジックに回想するだけでなく、ロートレックの芸術の中に、過去と現代の交差が実感できるはずである。
(学芸員 森 美樹)
3
◎「若冲と江戸絵画」展の特別鑑賞会に参加して ││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││
○会員のひろば○
友の会新会長挨拶/友の会事業活動紹介
特別鑑賞会/ナイトカフェ
「特別鑑賞会」。それは一般の入場者が少ない
午前中や閉館後の美術館で、学芸員と一緒に鑑
賞できる、友の会会員の大きな特典です。
今回は深山学芸員から解説を受けた後、展覧
◎ごあいさつ「青い鳥を探しに…」 友の会会長 太田幸一 ││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││
会場へ行きましたら、なんとそこにジョー・プ
5 月の通常総
正直なところ、美術に対する関心は、外野席
ライスご夫妻がいらっしゃって、感激しました。
会と、その後の
以外の何物でもありません。美術に限らず、生
主な作品の前で悦子夫人が収集にまつわる貴重
役員会で会長に
来の好奇心ゆえに、映画、演劇、音楽など何に
選任されました。
でも興味を持っていますが、いずれも野次馬と
改めて申し上げ
してでしかありません。気楽さはありますが、
なお話をしてくださり、プライス氏は穏やかな
るまでもなく宮
少々、みっともないと考えています。
表情でその様子を眺めていらっしゃいました。
崎前会長に比べ、
好奇心のエネルギー源は、ワクワクドキドキ
鑑賞後、会員ひとりひとりに図録へのサインや
おおいに力不足
したいからにほかなりません。ただ、残念なこ
握手をして頂き、友の会ならではの嬉しい時間
で す。 し か し 幸
とにワクワクドキドキ感を味わえるのは、どの
を過ごすことができました。「特別鑑賞会」皆
いなことに、ほ
ジャンルに限らず、滅多にあるものでありません。
さんもぜひ参加してください。
とんどの役員の
自らの鑑賞眼、もしくは感性に起因することで
方々に留任していただいたうえに、新任の役員
すから、これはこれで致し方ありません。要す
の皆さんにも加わっていただきました。入会し
るに年齢を重ねても、懲りずに青い鳥を探し求
◎ナイトカフェ 今年も大好評 │││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││
ていて良かったと思える「友の会」を目指して、
めているようなものです。青い鳥がいたら教え
好評のナイトカフェが今年も8月の金曜の夜
微力ですが、尽力いたしますので、皆さんの積
ていただけませんか。そして、一緒に探しに行
に4回開催されました。第1週目はオカリナと
極的な活動参加をお願い申し上げます。
きませんか。
ピアノのデュオにパーカッションが参加して、
解説する悦子夫人(左から4人目)
(友の会会員 武藤)
オリジナル曲を中心にジャズ、クラシックなど
◎友の会事業活動紹介〔会報編集担当〕 ││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││
が演奏されました。時折中庭から聞こえる蝉時
皆さんがご覧になっているこの友の会会報「空
雨が夏らしいハーモニーを奏でていました。
中回廊」は、会員で構成する編集スタッフが制
参加した皆さんはお好みの飲み物を片手に、
作しています。会報は、友の会会員の皆さんは
時々手拍子も入るノリノリの様子で、リラック
もちろん、将来の会員候補である美術館来訪者
↑第2週:アコーディオン演奏
も対象とし、友の会活動と共に美術館広報支援
スした楽しい雰囲気でした。
として美術館活動も紹介しています。
ナイトカフェは会員のサ
春・秋の年2回発行し、これに合わせ4ヶ月
ポートによって成り立って
程前から活動を開始します。編集会議で紙面構
います。企画やメニューを
成案をまとめ役員会で承認を受けた後、掲載す
考えたり、会場の準備から
る企画展の担当学芸員をインタビューしたりイ
ていきます。編集段階は時間が限られるため、
飲み物や軽食の配膳、ステ
ベントや講座に参加したりして原稿をまとめま
平日夜の活動もしばしばです。こうしてできあ
ージの照明など役割は様々
す。スタッフ以外の方にも原稿を依頼します。
がったものを印刷会社に渡し、完成を待ちます。
です。参加される方も含め
会員の方が撮影してくださったイベントなどの
会報「空中回廊」が、皆さんが愛知県美術館
て大勢の協力で3年目のナイ
写真も重要な原稿のひとつです。原稿が揃った
や友の会を知る手段として一番楽しく分かりや
トカフェも大成功でした。
段階で編集に入り、編集スタッフの中でデザイ
すいものになればと考えています。
ンや校正を分担して、何度も校正、修正を重ね
4
(会報編集担当理事 水野・平松)
(折戸)
←第1週:オカリナとピアノのデュオ
5
◎「若冲と江戸絵画」展の特別鑑賞会に参加して ││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││
○会員のひろば○
友の会新会長挨拶/友の会事業活動紹介
特別鑑賞会/ナイトカフェ
「特別鑑賞会」。それは一般の入場者が少ない
午前中や閉館後の美術館で、学芸員と一緒に鑑
賞できる、友の会会員の大きな特典です。
今回は深山学芸員から解説を受けた後、展覧
◎ごあいさつ「青い鳥を探しに…」 友の会会長 太田幸一 ││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││
会場へ行きましたら、なんとそこにジョー・プ
5 月の通常総
正直なところ、美術に対する関心は、外野席
ライスご夫妻がいらっしゃって、感激しました。
会と、その後の
以外の何物でもありません。美術に限らず、生
主な作品の前で悦子夫人が収集にまつわる貴重
役員会で会長に
来の好奇心ゆえに、映画、演劇、音楽など何に
選任されました。
でも興味を持っていますが、いずれも野次馬と
改めて申し上げ
してでしかありません。気楽さはありますが、
なお話をしてくださり、プライス氏は穏やかな
るまでもなく宮
少々、みっともないと考えています。
表情でその様子を眺めていらっしゃいました。
崎前会長に比べ、
好奇心のエネルギー源は、ワクワクドキドキ
鑑賞後、会員ひとりひとりに図録へのサインや
おおいに力不足
したいからにほかなりません。ただ、残念なこ
握手をして頂き、友の会ならではの嬉しい時間
で す。 し か し 幸
とにワクワクドキドキ感を味わえるのは、どの
を過ごすことができました。「特別鑑賞会」皆
いなことに、ほ
ジャンルに限らず、滅多にあるものでありません。
さんもぜひ参加してください。
とんどの役員の
自らの鑑賞眼、もしくは感性に起因することで
方々に留任していただいたうえに、新任の役員
すから、これはこれで致し方ありません。要す
の皆さんにも加わっていただきました。入会し
るに年齢を重ねても、懲りずに青い鳥を探し求
◎ナイトカフェ 今年も大好評 │││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││
ていて良かったと思える「友の会」を目指して、
めているようなものです。青い鳥がいたら教え
好評のナイトカフェが今年も8月の金曜の夜
微力ですが、尽力いたしますので、皆さんの積
ていただけませんか。そして、一緒に探しに行
に4回開催されました。第1週目はオカリナと
極的な活動参加をお願い申し上げます。
きませんか。
ピアノのデュオにパーカッションが参加して、
解説する悦子夫人(左から4人目)
(友の会会員 武藤)
オリジナル曲を中心にジャズ、クラシックなど
◎友の会事業活動紹介〔会報編集担当〕 ││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││││
が演奏されました。時折中庭から聞こえる蝉時
皆さんがご覧になっているこの友の会会報「空
雨が夏らしいハーモニーを奏でていました。
中回廊」は、会員で構成する編集スタッフが制
参加した皆さんはお好みの飲み物を片手に、
作しています。会報は、友の会会員の皆さんは
時々手拍子も入るノリノリの様子で、リラック
もちろん、将来の会員候補である美術館来訪者
↑第2週:アコーディオン演奏
も対象とし、友の会活動と共に美術館広報支援
スした楽しい雰囲気でした。
として美術館活動も紹介しています。
ナイトカフェは会員のサ
春・秋の年2回発行し、これに合わせ4ヶ月
ポートによって成り立って
程前から活動を開始します。編集会議で紙面構
います。企画やメニューを
成案をまとめ役員会で承認を受けた後、掲載す
考えたり、会場の準備から
る企画展の担当学芸員をインタビューしたりイ
ていきます。編集段階は時間が限られるため、
飲み物や軽食の配膳、ステ
ベントや講座に参加したりして原稿をまとめま
平日夜の活動もしばしばです。こうしてできあ
ージの照明など役割は様々
す。スタッフ以外の方にも原稿を依頼します。
がったものを印刷会社に渡し、完成を待ちます。
です。参加される方も含め
会員の方が撮影してくださったイベントなどの
会報「空中回廊」が、皆さんが愛知県美術館
て大勢の協力で3年目のナイ
写真も重要な原稿のひとつです。原稿が揃った
や友の会を知る手段として一番楽しく分かりや
トカフェも大成功でした。
段階で編集に入り、編集スタッフの中でデザイ
すいものになればと考えています。
ンや校正を分担して、何度も校正、修正を重ね
4
(会報編集担当理事 水野・平松)
(折戸)
←第1週:オカリナとピアノのデュオ
5
○愛知県美術館コレクションから―深く知ると、もっとみえてくる○
古賀春江の《夏山》
とクレー、
そしてルソー?
○愛知県美術館より○
新館長挨拶/新学芸員紹介
◇ごあいさつ 愛知県美術館長 牧野研一郎 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
愛知県美術館は1992年の開館以来、浅野徹、
記念事業に汗を流された市川館長、この三代の
もこもこと重なる緑の山並みに、案山子のよう
界が共存しているという解釈もなされています。
な姿の登山者たち。窓の無い小屋やテントのほか、
1929年からの古賀は商業美術や科学雑誌などの
なぜか牛や日の丸の旗、気球なども描かれてい
イメージに接近し、この年の《海》や翌 30年の《窓
ますが、みな山に比べて大きく、子供が描いた
外の化粧》では飛行船や鉄塔、内部構造を見せる
絵のようです。古賀春江(1895-1933)が1927
工場や潜水艦などが描かれていますが、私の目
年に描いた《夏山》は、展示の機会が多い作品で
に映る《夏山》の気球はあまりにのどかであり、
すが、私にとっては何度見ても飽きないだけで
また、他の時期の古賀作品にはこのような童心
なく、謎に満ちた絵です。
が感じられないという違和感も覚えていました。
福岡県の寺に生まれた古賀は17歳で上京し、
長年のこの疑問を少し溶かしてくれたのが、「ル
穏やかな水彩画や竹久夢二風の絵を描いていま
ソーの見た夢、ルソーに見る夢」展です。日本の
したが、26歳の1921年頃から新興美術への興味
美術作品にこれほどルソーが潜んでいたのかと
を高め、その後十年余りの短い生涯をキュビスム
驚かされましたが、1920年代は日本でのルソー
やシュルレアリスムといった前衛絵画に傾けま
紹介が盛んとなり、春陽会などでルソー風の作
です。
した。1926年から29年にかけてはクレーの影響
品が多く現れた時期でした。ルソーに関する古
を強く受けており、クレー作品の図版を模写し
賀の発言や模写などは無いようですが、1926年
■館長の横顔
たスケッチも遺っています。《夏山》の牛や国旗、
「造形」第1回に出品された岡本唐貴《丘の上
魚の骨のような木については、1993年開催の「パ
の二人の女》を古賀は「ルッソウの『アポリネ
ウル・クレーの芸術」展カタログで寺門臨太郎学
イルとミューズ』を想起する」と評しています。
芸員(現・筑波大学大学院准教授)が、クレー
《夏山》の気球や印象的な雲、そして寸詰まりの
の《スイスの風景》(1919年)が源泉だと突き止め
人物たちの源にはルソーがいたのかもしれません。
長谷川三郎、市川政憲という三代の専門家館長
館長の愛知県美術館に寄せる情熱と希望を、ま
の指導と庇護のもとで着実に歩みを続け、成果
た時には怒りを間近で見てきました。
をあげてきたといえます。バブル景気による美
日本学術会議が「博物館の危機をのりこえる
術作品の高騰という状況の中で新美術館のため
ために」という声明を発表(2007年5月)する
のコレクション形成に尽力され、また美術館人
ほどに、一般的に美術館を取巻く状況には厳し
のあるべき姿勢を示された浅野館長、バブルの
いものがあります。この荒海を乗り越えるため
崩壊とそれに続く行財政改革の嵐の中で奮闘さ
の唯一の方策は美術館への市民の支持です。四
れた長谷川館長、成熟した市民社会に根差した
代目館長としては市民の支持を得られるような
新しい美術館像を希求するとともに愛知万博の
美術館運営に微力ですが全力を尽くす所存です
ので、友の会の方々のご支援をお願いする次第
牧野研一郎(まきの・けんいちろう)
団塊世代の末尾に位置する1951年生れの56歳。原産地は三
重県尾鷲の漁師町。小学校から大学までは東京暮らし。美術
史を少し齧り、大学院を修了するころ公立美術館建設ラッシ
ュに遭遇。長く貧しい大学生生活にピリオドをうち、三重県
立美術館の準備室に学芸員としてもぐりこむ。諸般の事情で
愛知県新文化会館建設事務局に移籍して20年余。移籍時に木
本監督率いる野球部の試合に4番打者・先発ピッチャーとし
てデビューを飾るも、監督の期待をおおきく裏切る過去を持
つ。性格は大雑把。待望の定年まであと4年。
ところで、この楽しげな《夏山》を描いた年の
8月に古賀は母を亡くし、11月には神経衰弱のた
め帰郷しています。遡って古賀が1921年に「ウ
ソの画が描きたい。出鱈目の画が」という有名
な言葉を記したのは、初めての子を死産した直
後の手紙の中でした。古賀にとっての現実と絵の
世界に想いを馳せると、作品は一層複雑な表情
(主任学芸員 深山孝彰)
を見せてくれます。
※ご紹介した所蔵作品《夏山》を、本会報表紙
参考図版
パウル・クレー《スイスの風景》1919年
ています。平面的な図形としての山の重なり方も
クレーによるものでしょうし、三角形の顔と帽
子や小屋の陰影は当館のクレー《女の館》など
と共通しています。山の側面に付けられた階段も、
クレー作品によくある梯子の翻案かもしれません。
他方で、この絵の気球は当時のモダンな現代文
明を象徴しており、それと素朴で平和な土着的世
6
に掲載しました。
■学芸員の横顔
深山孝彰(みやま・たかあき)
愛知県美術館美術課主任学芸員
石川県金沢市生まれ。大学での専門は日
本彫刻史(仏像)。1988年から愛知県美術
館の開館準備に就く。「戸張孤雁と大正期
の彫刻」「川合玉堂展」「中西夏之展」、テー
マ展「ふじい忠一」「藤城凡子」などを担当。
趣味は音楽鑑賞(所有CD約1700枚)。
◇新学芸員より 企画業務課学芸員 中村史子 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
な重量を備えたもの
今年度より、愛知県美術館にてお世話になっ
ています中村と申します。現在は、企画業務課
も少なくはありませ
の学芸員として、主に企画展の準備やワークシ
ん。そのような作品
ョップなどのイベントを担当しております。ま
を前にすると、これ
だまだ分からないことも多いのですが、たくさ
を運んで展示するに
んの方に支えていただきながら、早く一人前の
はまずは体を鍛える
学芸員となれるよう努めているところです。
ことが必要かな、な
さて、これまで私は、大学で現代アートや写
どと思ってしまいます。
真について研究してきたのですが、美術館とい
こうした見方をする
う現場に入って、これまでとは異なる姿勢を作
ことで、作品の背後
品に対して持てるようになりました。今までは、
に、作品に関わる多くの人たちの努力や試みま
作品コンセプトや美術の世界における作品の位
で浮かび上がってくるようで、とても面白いです。
置づけなどに関心を持って、作品を眺めていた
友の会の皆様には、色々と未熟な面もある私
のですが、今は、その作品を運ぶ手段や展示方法、
ですが、様々なかたちでサポートいただければ
作品の管理方法も同時に考えるようにしています。
と思います。そして一緒に、美術館をより楽し
例えば、巨大な絵画や彫刻作品の中には、大変
く魅力的な場にしていきたい、と願っております。
7
○愛知県美術館コレクションから―深く知ると、もっとみえてくる○
古賀春江の《夏山》
とクレー、
そしてルソー?
○愛知県美術館より○
新館長挨拶/新学芸員紹介
◇ごあいさつ 愛知県美術館長 牧野研一郎 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
愛知県美術館は1992年の開館以来、浅野徹、
記念事業に汗を流された市川館長、この三代の
もこもこと重なる緑の山並みに、案山子のよう
界が共存しているという解釈もなされています。
な姿の登山者たち。窓の無い小屋やテントのほか、
1929年からの古賀は商業美術や科学雑誌などの
なぜか牛や日の丸の旗、気球なども描かれてい
イメージに接近し、この年の《海》や翌 30年の《窓
ますが、みな山に比べて大きく、子供が描いた
外の化粧》では飛行船や鉄塔、内部構造を見せる
絵のようです。古賀春江(1895-1933)が1927
工場や潜水艦などが描かれていますが、私の目
年に描いた《夏山》は、展示の機会が多い作品で
に映る《夏山》の気球はあまりにのどかであり、
すが、私にとっては何度見ても飽きないだけで
また、他の時期の古賀作品にはこのような童心
なく、謎に満ちた絵です。
が感じられないという違和感も覚えていました。
福岡県の寺に生まれた古賀は17歳で上京し、
長年のこの疑問を少し溶かしてくれたのが、「ル
穏やかな水彩画や竹久夢二風の絵を描いていま
ソーの見た夢、ルソーに見る夢」展です。日本の
したが、26歳の1921年頃から新興美術への興味
美術作品にこれほどルソーが潜んでいたのかと
を高め、その後十年余りの短い生涯をキュビスム
驚かされましたが、1920年代は日本でのルソー
やシュルレアリスムといった前衛絵画に傾けま
紹介が盛んとなり、春陽会などでルソー風の作
です。
した。1926年から29年にかけてはクレーの影響
品が多く現れた時期でした。ルソーに関する古
を強く受けており、クレー作品の図版を模写し
賀の発言や模写などは無いようですが、1926年
■館長の横顔
たスケッチも遺っています。《夏山》の牛や国旗、
「造形」第1回に出品された岡本唐貴《丘の上
魚の骨のような木については、1993年開催の「パ
の二人の女》を古賀は「ルッソウの『アポリネ
ウル・クレーの芸術」展カタログで寺門臨太郎学
イルとミューズ』を想起する」と評しています。
芸員(現・筑波大学大学院准教授)が、クレー
《夏山》の気球や印象的な雲、そして寸詰まりの
の《スイスの風景》(1919年)が源泉だと突き止め
人物たちの源にはルソーがいたのかもしれません。
長谷川三郎、市川政憲という三代の専門家館長
館長の愛知県美術館に寄せる情熱と希望を、ま
の指導と庇護のもとで着実に歩みを続け、成果
た時には怒りを間近で見てきました。
をあげてきたといえます。バブル景気による美
日本学術会議が「博物館の危機をのりこえる
術作品の高騰という状況の中で新美術館のため
ために」という声明を発表(2007年5月)する
のコレクション形成に尽力され、また美術館人
ほどに、一般的に美術館を取巻く状況には厳し
のあるべき姿勢を示された浅野館長、バブルの
いものがあります。この荒海を乗り越えるため
崩壊とそれに続く行財政改革の嵐の中で奮闘さ
の唯一の方策は美術館への市民の支持です。四
れた長谷川館長、成熟した市民社会に根差した
代目館長としては市民の支持を得られるような
新しい美術館像を希求するとともに愛知万博の
美術館運営に微力ですが全力を尽くす所存です
ので、友の会の方々のご支援をお願いする次第
牧野研一郎(まきの・けんいちろう)
団塊世代の末尾に位置する1951年生れの56歳。原産地は三
重県尾鷲の漁師町。小学校から大学までは東京暮らし。美術
史を少し齧り、大学院を修了するころ公立美術館建設ラッシ
ュに遭遇。長く貧しい大学生生活にピリオドをうち、三重県
立美術館の準備室に学芸員としてもぐりこむ。諸般の事情で
愛知県新文化会館建設事務局に移籍して20年余。移籍時に木
本監督率いる野球部の試合に4番打者・先発ピッチャーとし
てデビューを飾るも、監督の期待をおおきく裏切る過去を持
つ。性格は大雑把。待望の定年まであと4年。
ところで、この楽しげな《夏山》を描いた年の
8月に古賀は母を亡くし、11月には神経衰弱のた
め帰郷しています。遡って古賀が1921年に「ウ
ソの画が描きたい。出鱈目の画が」という有名
な言葉を記したのは、初めての子を死産した直
後の手紙の中でした。古賀にとっての現実と絵の
世界に想いを馳せると、作品は一層複雑な表情
(主任学芸員 深山孝彰)
を見せてくれます。
※ご紹介した所蔵作品《夏山》を、本会報表紙
参考図版
パウル・クレー《スイスの風景》1919年
ています。平面的な図形としての山の重なり方も
クレーによるものでしょうし、三角形の顔と帽
子や小屋の陰影は当館のクレー《女の館》など
と共通しています。山の側面に付けられた階段も、
クレー作品によくある梯子の翻案かもしれません。
他方で、この絵の気球は当時のモダンな現代文
明を象徴しており、それと素朴で平和な土着的世
6
に掲載しました。
■学芸員の横顔
深山孝彰(みやま・たかあき)
愛知県美術館美術課主任学芸員
石川県金沢市生まれ。大学での専門は日
本彫刻史(仏像)。1988年から愛知県美術
館の開館準備に就く。「戸張孤雁と大正期
の彫刻」「川合玉堂展」「中西夏之展」、テー
マ展「ふじい忠一」「藤城凡子」などを担当。
趣味は音楽鑑賞(所有CD約1700枚)。
◇新学芸員より 企画業務課学芸員 中村史子 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
な重量を備えたもの
今年度より、愛知県美術館にてお世話になっ
ています中村と申します。現在は、企画業務課
も少なくはありませ
の学芸員として、主に企画展の準備やワークシ
ん。そのような作品
ョップなどのイベントを担当しております。ま
を前にすると、これ
だまだ分からないことも多いのですが、たくさ
を運んで展示するに
んの方に支えていただきながら、早く一人前の
はまずは体を鍛える
学芸員となれるよう努めているところです。
ことが必要かな、な
さて、これまで私は、大学で現代アートや写
どと思ってしまいます。
真について研究してきたのですが、美術館とい
こうした見方をする
う現場に入って、これまでとは異なる姿勢を作
ことで、作品の背後
品に対して持てるようになりました。今までは、
に、作品に関わる多くの人たちの努力や試みま
作品コンセプトや美術の世界における作品の位
で浮かび上がってくるようで、とても面白いです。
置づけなどに関心を持って、作品を眺めていた
友の会の皆様には、色々と未熟な面もある私
のですが、今は、その作品を運ぶ手段や展示方法、
ですが、様々なかたちでサポートいただければ
作品の管理方法も同時に考えるようにしています。
と思います。そして一緒に、美術館をより楽し
例えば、巨大な絵画や彫刻作品の中には、大変
く魅力的な場にしていきたい、と願っております。
7
■友の会活動紹介
「若冲と江戸絵画」展
4月
4月
5月
5月
定例活動
美術館モニター のべ2 回
所蔵作品管理 のべ12 回
収蔵作品の台帳作成補助
木村コレクションの風呂敷補修手入れ
彫刻の枕・座布団・カバー製作
袱紗・重し製作
発送 のべ4回
受付 のべ11回
ナイトカフェサポート のべ4回
会報発行 第25号発行
ホームページ゙ 随時更新
特別鑑賞会(昼・夜) ★
他館鑑賞会 三重県立美術館 ☆
総会 ☆
講座 18世紀後半の日本絵画(牧野館長) ☆
「20世紀美術の森」展
6月
8月
特別鑑賞会(昼・夜) ☆
ナイトカフェ(全4回) ★
「サイクルとリサイクル」展
9月
9月
■理事会から
リサイクル楽器ワークショップ
特別鑑賞会(昼・夜)
★中面で紹介 ☆裏面で紹介
◎他館鑑賞会◎
友の会定期総会開催のご報告
今回は三重県立美術館「シャガ
平成19年度友の会定期総会が、去る5月19日
ール展」へ。生田学芸員と共に愛
に開催されました。提案された議案は原案通り
と詩情あふれる《枝》等の作品を
承認され、役員は2年の任期が終了し、会長を含
鑑賞。展覧会にちなんだランチも
め2名が退任、3名が新任いたしました。最後に
大好評で絵を思い出させるやさし
友の会設立時からご尽力くださった宮崎会長よ
い色彩と美味に全員感激でした。
り退任のご挨拶があり、温かい拍手のうちに総
会は終了し、その後の役員会で太田新会長にバ
トンタッチされました。
新会長を迎え新たな役員体制で各種事業を盛
り上げていきます。これまでにも増して「友の会
に入会してよかった」といわれるような会を目指
します。会員の皆様の温かく厳しいご意見をお待
ちしております。
◎講座◎
友の会総会後、牧野研一郎新館
長が「18世紀後半の日本絵画につ
いて」を講演されました。笑顔で
ゆったりとお話になり、ジョーク
も交えた分かりやすく楽しい講演
でした。
<新役員体制>
[会長] 太田幸一
◎特別鑑賞会◎
[副会長] 竹内清美
[イベント担当理事] 佐久間洋一 森 健次
「20世紀美術の森」展を、古田
[講座・講演会担当理事] 平野孝雄 長谷川幸実
学芸員や他の学芸員から作品の新
[会報編集担当理事] 水野愛子 平松章子
しい魅力や苦労話をお聞きしなが
[サポート担当理事] 武藤和子 大野三郎
らゆったり鑑賞。自由で思いがけ
[事務局担当理事] 山根みさを 荻野 孝
ない展示と広い会場に、会員の皆
[監事] 小林克敏 油田弘佑
さんは感嘆しきりでした。 [顧問] 宮崎玲子
サイクルとリサイクル展
ロートレック展 パリ、美しき時代を生きて
11 月13 日( 火 ) →
9 月 7 日( 金 ) → 11 月 4 日( 日 )
木村定三コレクションの名作 所蔵作品展
2008年
1 月 25 日( 金 ) → 3 月 23 日( 日 )
新年度になり事務局も一新
美術館
となりました。友の会の皆様のお役に立てるよう
いて感じること、それは友の
すみ
し、澄が担当させて頂くこと
取り組んで参ります。お気づきの点がありました
ら何でも結構ですからお知らせ下さい。 (事務局)
友の会入会のご案内
友の会の詳しい活動内容を知りたい方、入会を
ご希望の方は、下記までお問合せ下さい。
●10階愛知県美術館受付
●友の会事務局 052-971-5511(代) 内線347
の裏側に
会の活躍の場が確実に広がっ
ているということです。当初
は友の会による友の会のため
の活動だったものが、今では
美術館運営のためになくては
ならない大きな力になったと
確信しています。
(湯田)
2008年
1 月 14 日( 月・祝 )
Fly UP