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目 第1章 次 室戸市環境基本計画の基本的考え方 .......................1 1-1 計画策定の背景 ....................................1 1-2 室戸市環境基本条例の基本理念 ......................1 1-3 計画の目的 ........................................2 1-4 計画の役割と位置づけ ..............................2 1-5 計画の主体と役割 ..................................3 1-6 計画における環境の対象範囲 ........................4 1-7 計画の期間 ........................................5 第2章 基本構想...............................................6 2-1 望ましい環境像 ....................................6 2-2 施策の大綱 ........................................8 第3章 目標...................................................9 3-1 第4章 施策重点目標 ......................................9 施策の方向........................................... 15 4-1 施策体系 ........................................ 15 4-2 (生活環境・自然環境保全)水と緑豊かな自然を 大切にし、健康で安全な暮らしがあるまち ..........18 4-3 (資源循環)資源を大切にし、環境にやさしいまち.....23 4-4 (歴史文化保全)歴史文化を守り、快適な暮らしがあ るまち .......................................... 27 4-5 (参加と協働)共に考え、協働して環境を守り、育て ているまち ...................................... 29 第5章 計画の推進 ......................................... 31 5-1 推進体制づくり .................................. 31 5-2 進行管理 ........................................ 36 ― 参考資料 ― 1.室戸市の環境の現状 ..................................... 39 2.室戸市の環境の特性と課題 ................................ 48 2-1 特性と課題 ..................................... 48 2-2 地区別課題 ..................................... 54 3.室戸市の環境アンケート結果 .............................. 62 4.室戸市環境基本条例 ...................................... 66 5.答申書 .................................................. 70 6.室戸市環境審議会委員名簿 ................................ 71 7.室戸市環境基本計画 策定委員会・幹事会委員名簿 .......... 72 8.室戸市環境基本計画 策定の経緯 .......................... 73 2 第1章 室戸市環境基本計画の基本的考え方 1-1.計画策定の背景 今日の私たちの豊かさは、大量生産、大量消費、大量廃棄という社会経済活 動や生活様式に支えられています。しかし、このような私たちの生活の営みは、 自動車の排気ガスによる大気の汚染や生活排水による河川の汚濁、また、廃棄 物の増加や身近な自然の減少など環境への負荷を高めています。そして、この ような環境問題は地球温暖化、オゾン層の破壊などの地球環境問題にもつなが り、人類の生存基盤である地球環境にも重大な影響を及ぼしています。その問 題を解決するためには、市民・事業者・市がそれぞれの立場で責任を果たし、 お互いに連携して取り組んでいくことが必要となっています。 そこで室戸市では、全ての人々の参加と協調により、多様な自然、生物と人が 共に生きる快適な環境を守り、育て、健全で恵み豊かな環境の恵沢を享 受 す る と と も に 、人 類 の 存 続 の 基 盤 で あ る 環 境 が 将 来 に わ た っ て 良 好 な 状 態 で 維 持 さ れ る よ う に するため、平成8年3月 29 日、「室戸市環境基本条例」 を制定しました。 この条例に基づいて「室戸市環境基本計画」は策定されています。 1-2.室戸市環境基本条例の基本理念 室戸市環境基本条例では、環境の保全及び創造に関する基本理念を以下のよう に定めています。これらの基本理念は、国の環境基本法及び高知県環境基本条例 の精神に相通じるものです。 《室戸市環境基本条例 抜粋:第 3 条(基本理念) 》 1.環 境 の 保 全 及 び 創 造 は 、現 在 及 び 将 来 に わ た り 市 民 が 健 全 で 恵 み 豊 か な 環 境 の 恵 沢 を 享 受 す る と と も に 、人 類 の 存 続 の 基 盤 で あ る 環 境 が 将 来にわたって良好な状態で維持されるように適切に行わなければな らない。 2.環 境 の 保 全 及 び 創 造 は 、健 全 で 恵 み 豊 か な 環 境 を 維 持 し つ つ 、環 境 へ の負荷の少ない健全な経済の発展を図りながら持続的に発展するこ と が で き る 社 会 の 構 築 を 図 る こ と を 旨 と し て 、す べ て の 者 の 公 平 な 役 割分担の下に自主的かつ積極的に行われなければならない。 3.地 球 環 境 の 保 全 は 、人 類 共 通 の 課 題 で あ る と と も に 市 民 が 健 康 で 文 化 的な生活を将来にわたって確保する上での課題であることにかんが み 、す べ て の 事 業 活 動 及 び 日 常 生 活 に お い て 積 極 的 に 推 進 さ れ な け れ ばならない。 1 1-3.計画の目的 室戸市環境基本計画は、生活環境や自然環境の保全と創造、資源循環型社会の 構築などの環境行政を総合的かつ計画的に推進するため、室戸市における望まし い環境像を明らかにし、その実現に向けての施策を体系化して、市民・事業者・ 市がとるべき行動を明確にすることを目的としています。 計画の目的 ○室戸市の望ましい環境像を示します。 ○望ましい環境像の実現に向けた環境施策の方針や施策事業の体系を示し ます。 ○市民・事業者・市それぞれの取り組みの指針を示します。 ○市民・事業者・市の連携のあり方を示します。 ○室戸市総合振興計画の都市づくりの目標を踏まえ、環境面からの方向性を 示します。 1-4.計画の役割と位置づけ 室戸市環境基本計画は、「環境基本法」及び「室戸市環境基本条例」の基本 理念に基づいています。自然と共生し、環境への負荷の少ない持続可能な社会 を実現するための環境の保全と創造に関する取り組みを、すべての人々が一体 となり長期的な視点で総合的かつ体系的に推進していく際の基本指針となる ものです。 市における環境に関する施策の基 本的な方向を示すとともに、室戸市 国の環境基本法 環境基本計画 総合振興計画をはじめ各分野の個別 計画の各施策において、環境面で配 室戸市 環境基本条例 慮すべきことを示すものです。 室戸市 総合振興計画 また、優先的に取り組むべき施策 連携 整合 や目標を実現に導くための推進体制 を明確にし、各計画を連携していく 役割も果たすものです。 室戸市 環境基本計画 基本構想 基本計画 実施計画 そして、市民や事業者に対して、 積極的に環境保全に取り組む上での 方向性を示し、その取り組みを誘導 する役割を担うものです。 2 市民・事業者・市の連携による推進 1-5.計画の主体と役割 本計画を推進するのは、「市民」「事業者」「市」であり、これら3つの主 体 の協 働 に よ り計 画 を 推 進し ま す 。 そし て 、 健 全で 豊 か な 環境 の 恵 み を 受 けるのは、室戸市に暮らし働く人々であり、そこには、市外から訪れる人々 なども含まれます。 市民・事業者・市は、それぞれができること、するべきことを理解しつつ、各々 の責任と役割を果たすとともに連携して行動する協働の取り組み(パートナーシ ップ)を実践します。 市民 協働 事業者 市 市民の役割 市民は、生活と環境との深い関わりを認識し、家庭での環境負荷の低減や省資 源・省エネルギーの実践、ごみの減量化など身近なところから取り組むことが必 要です。 また、「自らのまちの環境は、自らがつくる」という自立した意識のもとに、 主体的に事業者や市と協働して本市の抱える環境問題に対処していくとともに、 市の環境施策に参加・協力することが求められます。 子どもから大人までのすべての世代が環境学習に主体的に関わり、積極的な 環境保全活動へと展開することが大切です。 事業者の役割 事業者は、社会的な影響及び環境に与える負荷の大きさを認識し、責任ある行 動に努めなくてはなりません。これまで以上に公害の防止に努めるとともに、 新しい公害の発生防止に努めることが重要です。 また、製品の設計・生産・流通・消費・廃棄に至る全ての事業段階にわたって、 環境への影響を考慮し、環境への負荷の少ない製品やサービスを提供する必要 があります。 さらに、事業者も地域社会を構成する一員として、積極的に地域の環境保全活 動に協力することが求められています。 3 市の役割 市は、地域の環境保全に関する具体的かつ、総合的な施策を策定し、実施しま す。 施策の策定及び実施にあたっては、市民・事業者との合意のもとに行うととも に、県及び周辺市町村と協力して広域な取り組みを推進しなくてはなりません。 市民・事業者の環境に対する意識や行動の高揚に努め、主体的な取り組みや主 体間の連携・協働を支援・促進することが重要です。 また、環境の現状や各主体の環境保全への取り組みなど、環境に関するさまざ まな情報を広くわかりやすく受発信することも必要です。 さらに、自ら環境に配慮した行動に率先的に取り組まなくてはなりません。 1-6.計画における環境の対象範囲 「環境」は私たち人間を取り巻く現象ととらえ、土・水・空気・生きものなどの自 然的なものから人間の諸活動がもたらす人工的なものまで含めてとらえます。ま た、これらの環境に共通して関わりをもち、環境の保全と創造に欠かせない活動 である「環境学習・教育や環境保全活動」も計画における環境の対象とします。 計画における環境の対象範囲 〇生活環境--大気質、水質、音・振動、においなど 〇自然環境--気象、地形・地質、動物、植物、森林、河川、海など 〇都市環境--公園・緑地、歴史・文化資源、景観など 〇資源の循環-廃棄物、水資源、エネルギーなど 〇地球環境--地球温暖化、オゾン層、酸性雨など 〇上記の環境に深い関わりをもつ環境学習・教育や環境保全活動 環境要素の相互関係 地球環境 自然環境 都市環境 生活環境 資源の循環 環境学習・教育及び環境保全活動 4 1-7.計画の期間 良好な環境の形成には、目先にとらわれない長期的視野が必要です。なぜなら ば、環境を考えるとき、将来の世代に対しての責任を果たす必要があるからです。 環境の恵みを受けるのは、室戸市に暮らし働く人々であり、その人たち自身が主 体となって環境の保全と創造に取り組まないことには、環境は変わりません。環 境の保全と創造を担う「人」が育ち、 「しくみ」が形作られるためには長い時間を 要します。 このことから、基本目標の実現は、次世代が育ち活躍するまでを一つの目安と することが考えられます。したがって、本計画の望ましい環境像や基本目標の長 期的目標時期については 21 世紀半ばとします。 また、具体的な施策の取り組みは、実効性を高め、施策の進行管理をする必要 性から目標年次を定めるものとし、現行の室戸市総合振興計画後期基本計画終了 時の22年度(2010年度)を中期目標とします。 さらに、次の室戸市総合振興計画基本構想及び前期基本計画終了時と想定され る平成 27年度(2015年度)を長期目標とします。なお、目標の性質上、期間 を定めないものもあります。 なお、実効性を高めるため、施策の円滑な進行管理を図るとともに、今後の社 会情勢の変化、国の施策や室戸市の他の関連計画等との連動により、必要に応じ て計画を見直します。 13 年度 (2001) 17 年度 18 年度 22 年度 23 年度 27 年度 (2005)(2006)(2010) (2011) (2015) 前期基本計画 基本構想 次期総合振興計画 基本構想 後期基本計画 前期基本計画 必要に応じて 随時見直し 室戸市 環境基本計画 平成 27 年度 (2015 年度) 平成 19 年度 (2007 年度) 5 望ましい環境像の実現 総合振興計画 21 世紀半ば (2050 年) 第2章 基本構想 2-1.望ましい環境像 「望ましい環境像」は、室戸市に暮らす人、活動する人、訪れる人などすべての 人々が、多様な自然、生物と人が共に生きる快適な環境を守り、育て、健全で恵 み豊かな環境を享受できるよう、共に参加し、協働して実現を目指す目標像です。 そのためには、多くの市民の環境に対する想いが込められた、共感を呼び共有 できるものでなければなりません。また、過去、現在、未来と時間を越え、そし て、世代を越えて引き継いでいけるものでなければなりません。これまで、先人 たちが守り育ててきた室戸市固有の資源、環境をしっかりと受け止めていくこと が大切です。 このようなことから、以下のような視点に立った環境像とします。 1) 室戸市固有の資源である、海、川、山の水と緑の自然環境のすばらしさ と歴史文化環境の大切さを重視します。 2) 市民アンケート結果から、市民が最も実現を望んでいる目標像を重視し ます。 3) 室戸らしさが表現された市民の共感を呼ぶものとします。 4) 市民誰にもわかりやすい言葉で表現します。 市民が望む、将来実現したい環境の状態は、市民アンケート結果から「海の自 然の美しさ、水のきれいさ」を求める環境への思いを読み取ることができます。 以上のことから、目指す環境像のキーワードとして、 海の自然の美しさ、水のきれいさ が重要であると考えます。 6 室戸岬に打ち寄せる白波、青い空と青い海を背景に、今では少なくなってしま いましたが、海岸線の松林とたたずむハマユウやシオギクの花々、空海修行の霊 域として法灯の絶えることのない室戸の山々など、自然のすばらしさが室戸の大 きな財産となっています。 四季の移り変わりの中で、ダルマ朝日、ダルマ夕陽を眺めながら感動を味わい、 心をいやされるとともに、海辺にたたずみ、海岸や砂浜、松林の自然に親しんで 心なごみ、憩うことがごく普通の日常的な生活の一部になっています。 そして、子どものころ砂浜で遊んだ喜びや、アカウミガメの産卵など海辺の生 き物とふれあった時の感動などは、他の地域で得られない貴重な自然体験になっ ています。 このように、室戸の雄大な自然に抱かれて、人々の心や暮らしは、海とのかか わりの中で育まれてきました。それは、きびしい自然に対峙しながらも自然を第 一に考え、すばらしい環境を守ることで、室戸に住まう暮らし方や室戸で働く営 み方を自然から学ぶことになったと考えられます。 このようなことを踏まえ、室戸に住む人・訪れる人に感動を与えるすばら しい海、美しい海岸線を大切にし、守り育てていくという目標を市民みん なで共有し、海にほこりを持つまちづくりを目指すことが重要になってき ます。 このことから市民の想いを次世代に託していく環境像として、以下のよ うに設定します。 望ましい環境像 美しい海 自然・環境を大切にするまち むろと ~持続可能な海岸美の創造に向けて~ 7 2-2.施策の大綱 「基本目標」は、望ましい環境像を、より具体的な実現すべき目標像として示し たものです。今後、環境に関する取り組み、施策を実行した成果として実現でき る環境の具体的状態をあらわしたものです。 ここでは、施策大綱として、以下の4つの基本目標を掲げます。 基本目標 1 (生活環境・自然環境の保全) 水と緑豊かな自然を大切にし、健康で安全な暮らしがあるまち 生活環境に特に大きな問題がない比較的落ち着いた環境の中で、 周囲の山の緑豊かな自然環境と川や海のきれいな水や空気に囲まれ た、静かで健康に暮らせる環境が保全されていることを目指します。 基本目標2 (資源の循環利用) 資源を大切にし、環境にやさしいまち “もったいない”と思う意識が広く市民に浸透し、限りある資源 を 大 切 に し 、環 境 へ の 負 荷 を 低 減 す る た め に 日 常 生 活 や 事 業 活 動 に お い て 、ご み 減 量 、省 資 源 ・ 省 エ ネ ル ギ ー や リ サ イ ク ル の 取 り 組 み が 進 め ら れ 、ご み を 出 さ な い 、資 源 循 環 型 の ま ち に な っ て い る こ と を 目 指 します。 基本目標3 (都市環境の保全) 歴史文化を守り、快適な暮らしがあるまち 室戸固有の歴史文化や伝統芸能が、誇りと愛着を持ってそれぞれ の 地 域 で 守 ら れ 、各 世 代 の 連 携 と 協 力 に よ り 次 世 代 へ 継 承 さ れ て い る と と も に 、ま ち の 環 境 美 化 や う る お い あ る 環 境 づ く り が 進 め ら れ 、快 適で暮らしやすいまちになっていることを目指します。 基本目標4 (参加と協働) 共に考え、協働して環境を守り、育てているまち 環境問題を自らの問題と認識し、常に気づき、考え、行動する気 構 え を 持 っ て 、環 境 に 前 向 き に 取 り 組 む 人 が 育 っ て い る と と も に 、市 民 ・ 事 業 者 ・ 市 の そ れ ぞ れ が 互 い の 責 任 と 役 割 を 理 解 し 、自 ら 主 体 的 に 環 境 保 全 に 向 け て 行 動 し 、相 互 に 協 力・連 携 し て 環 境 に 取 り 組 ん で いるまちになっていることを目指します。 8 第3章 目標 3-1.施策重点目標 「施策重点目標」は、基本目標の実現を目指し、特にどのような環境の状態の実 現に重点を置いていくかを示したものです。今後、実行していく環境に関する取 り組み、施策の成果として実現できる環境の重点成果目標と言いかえることがで きます。 ここでは、市民アンケート結果等から、市民が特に実現したいと考える環境の 施策重点目標を、基本目標ごとに以下のように設定します。 [基本目標1] (生活環境・自然環 境の保全) 水と緑豊かな自 然を大切にし、 健康で安全な暮 らしがあるまち [施策重点目標1] (水環境保全) 海や川の水がきれいで、おいしい水、豊かな水 環境にある [施策重点目標2] (海・海岸の保全) 美しい景観と自然豊かな室戸の海岸が守られて いる [施策重点目標3] (森林保全) 川と森がひとつにつながった豊かな自然が守ら れている [施策重点目標4] (食の安全) 安全・安心な食品や農林水産物が提供されてい る ■施策重点目標1 (水環境保全) 海や川の水がきれいで、おいしい水、豊かな水環境にある 水は、生きものの生命を育み、私たちの安全で快適な市民生活を守る上でなく てはならないものです。また、大気から大地、河川などを経て太平洋に注ぐ水の 循環は、河川・地下水の水量の確保、水質の浄化、水辺環境や生態系の保全に大 きな役割を果たします。 きれいな水が、自然の循環の中で育まれていることが大切です。健全な森が健 全な川を育て、海を育てると言われるように、森林から川、海につながる健全な 9 水循環が、生き物の命を育む源であるということを最重要視し、水環境保全が図 られていることを重点目標とします。 また、この重点目標の実現に向けては、特に、家庭での生活排水対策や事業所 での排水対策の推進により川の水をきれいにすることと、おいしい水道水を保全 することを重視し、以下を重点施策とします。 《重点施策 《重点施策 1》 きれいな川の水を守る 2》 おいしい水道水を守る ■施策重点目標2 (海・海岸の保全) 美しい景観と自然豊かな室戸の海岸が守られている 太平洋に面した壮大な海の景観、長く続く海岸線の景観は、市民に最も愛着を 持ち親しまれてきた市民共有の財産であり、室戸の地域性を代表する固有の資源 です。 現状のコンクリートの人工堤防ばかりが目立つ海岸線ではなく、かつてはそこ で遊び、憩い、親しんだ自然海岸や砂浜、松林などの自然に親しむ海辺環境があ り、海の水生生物や海岸の植物等の貴重な生息・生育環境となっている、そのよ うな自然の豊かさと美しさを感じられる海・海岸であることを最重要視し、海・ 海岸保全が図られていることを重点目標とします。 また、この重点目標の実現に向けては、特に、海を汚さず、きれいな海と海岸 を守る清掃美化に取り組み、自然に親しみ、憩える海岸にすることを重視し、以 下を重点施策とします。 《重点施策 3》 きれいな海と海岸を守る ■施策重点目標3 (森林保全) 川と森がひとつにつながった豊かな自然が守られている 森林や農地等の健全な緑の自然は、環境保全上多様な機能を有しています。豊 かな水を育み、さまざまな生き物の生息・生育の場ともなっています。森林が川 の水質保全に重要な役割を果たしているように、水、緑の自然は連続したひとつ のつながりの中で考えていくことが重要です。 また、私たちの生活にやすらぎとうるおいを与えるだけでなく、自然災害で土 砂の流出や崩壊を防ぎ、私たちの命を守る役割も果たします。 このような生活の身近なところに豊かな健全な森林の自然環境があることを最 重要視し、森林保全が図られていることを重点目標とします。 また、この重点目標の実現に向けては、特に、森林の維持管理により保全育成 を行うことと、農地の荒廃を防ぎ保全することを重視し、以下を重点施策としま す。 《重点施策 4》 自然のみどりや田畑を守る 10 ■施策重点目標4 (食の安全) 安全・安心な食品や農林水産物が提供されている 室戸の気候と大地や海、川の自然が育んでくれる豊富な農林水産物は、豊かな 生活を支え、室戸で暮らす大きな魅力のひとつになっています。 自然の恵み、自然の物質循環によって育まれた安全・安心な食べ物があること を最重要視し、食の安全が図られていることを重点目標とします。 また、この重点目標の実現に向けては、特に、環境保全に関する理解を深め、 環境保全を重視した農林水産業や食育、地産地消の推進により食の安全を守るこ とを重視し、以下を重点施策とします。 《重点施策 5》 食の安全を守る [基本目標2] (資源の循環利用) 資源を大切に し、環境にやさ しいまち [施策重点目標5] (ごみ減量・適正処理) ごみを減らし適正に処理する資源循環の暮らし ができている [施策重点目標6] (省エネルギー・有効利用) 地球にやさしい暮らし方をしている ■施策重点目標5 (ごみ減量・適正処理) ごみを減らし適正に処理する資源循環の暮らしができている ごみは生活の必要悪だという考えがありますが、大量生産、大量消費、大量廃 棄を助長するごみの増大は改めなければならない大きな課題です。 また、ごみのポイ捨て、不法投棄などごみに関する苦情や問題はどの地域でも みられ、社会ルールを守らない一部の人のために、他の多くの市民が迷惑し、そ の解決に頭を悩ましている大きな課題です。 資源は無限ではなく、限りあるもので、大切に使うことが、私たちの責務です。 ごみとして資源をむだ使いし、ごみを違法に捨て、環境を汚し、社会に迷惑をか けるようなことがないことを最重要視し、ごみ減量・適正処理が図られているこ とを重点目標とします。 また、この重点目標の実現に向けては、特に、ごみの減量化を進めるために、 市民・事業者・市が資源の消費を抑え、リデュース(ごみの排出抑制)をまず第 一に、次いでリユース(再使用) 、リサイクル(再生利用)を推進し、無駄に資源 11 を消費しない生活行動様式、事業活動に改めていくことを徹底することを重視し ます。 さらに、ごみの減量やごみのポイ捨て・不法投棄の根絶は、地域社会で共同し て暮らす上で守らなければならない社会ルールであるという自覚を一人ひとりが 持ち、社会ルールを守らないごみのポイ捨て、不法投棄を許さない社会にするこ とを重視し、以下を重点施策とします。 《重点施策 《重点施策 6》 ごみ減量・分別・リサイクルをする 7》 ごみのポイ捨て・不法投棄を防止する ■施策重点目標6 (省エネルギー・有効利用) 地球にやさしい暮らし方をしている 地球温暖化の原因として、温室効果ガスがあげられます。電気やガス等のエネ ルギーは大きく石油等の化石燃料に依存していますが、化石燃料は限られた資源 であるとともに、温室効果ガスである二酸化炭素などの排出源です。 自動車交通量の増大、ごみ排出量・エネルギー消費量の増加などにより、温室 効果ガスは増加し、地球温暖化に影響を及ぼしていると考えられます。 地球温暖化という地球規模での環境問題にも関わっているのだという意識を持 ち、環境に配慮した生活や事業活動が行われていることを最重要視し、省エネル ギー・有効利用が図られていることを重点目標とします。 また、この重点目標の実現に向けては、特に、市民・事業者・市が身近にでき る省エネルギー活動や有効利用を推進することと、地球温暖化防止の意識を高め 行動することを重視し、以下を重点施策とします。 《重点施策 《重点施策 [基本目標3] (都市環境の保全) 歴史文化を守 り、快適な暮ら しがあるまち 8》 省エネルギーを広める 9》 地球温暖化防止に取り組む [施策重点目標7] (うるおい環境創出) まちに緑があふれ、歩きやすく、うるおいとや すらぎがある [施策重点目標8] (歴史文化保全) 世代を越えて地域の歴史文化や伝統芸能を守 り、伝えている 12 ■施策重点目標7 (うるおい環境創出) まちに緑があふれ、歩きやすく、うるおいとやすらぎがある 豊かな自然に恵まれた環境の中で、うるおいのある魅力的なまちづくりを進め ることは、市民が地域に住むことを誇りに思い、快適な市民生活を営むことにつ ながります。 子どもやお年寄りが身近に集い、楽しみ、憩い、まち中で快適に暮らしている ことを最重要視し、うるおい環境創出が図られていることを重点目標とします。 また、この重点目標の実現に向けては、特に、公園や憩える環境を整備し、ま ちの環境美化を図ることを重視し、以下を重点施策とします。 《重点施策 10》 まちを美しく快適にする ■施策重点目標8 (歴史文化保全) 世代を越えて地域の歴史文化や伝統芸能を守り、伝えている 先人達から引き継がれてきた各地域に伝わる歴史・文化遺産、伝統芸能、祭り 等は、地域の魅力・個性であるとともに、人々の心をつなぎ、郷土意識を育む誇 りでもあります。 これらの歴史文化資源を守るということは、歴史文化資源そのものだけでなく、 それらを含めた地域全体の環境を守っていくことにもつながります。 そのような歴史文化資源と環境が地域の手で守られ、人々の生活にやすらぎと うるおいを与えていることを最重要視し、歴史文化保全が図られていることを重 点目標とします。 また、この重点目標の実現に向けては、特に、少子高齢化が急速に進み、歴史 伝統を守る担い手が不足していく危機的状況にあって、それを絶やさないで受け 継いでいくことを重視し、以下を重点施策とします。 《重点施策 [基本目標4] (参加と協働) 共に考え、協働 して環境を守 り、育てている まち 11》 歴史伝統を守り伝える [施策重点目標9] (環境教育・学習) 誰もが環境を考え学んでいる [施策重点目標10] (協働) 市民・事業者・市が連携して取り組んでいる 13 ■施策重点目標9 (環境教育・学習) 誰もが環境を考え学んでいる 『環境教育は学校に任せておけばよい』、 『子どもたちの環境教育が重要だ』とい うことだけに偏らず、大人も一緒になって取り組むことが重要です。 その第一歩は、地域の環境を地域の人が知ることです。この当たり前のことを おろそかにして、自ら環境に負荷をかけている場合が多いです。地域の環境を知 ることが、環境保全の必要性を認識させ、身近な生活を見直す行動のきっかけに なるということです。 そのような地域の環境を知り、身近な生活からの改善行動を促す環境教育・学 習が行われていることを最重要視し、環境教育・学習が図られていることを重点 目標とします。 また、この重点目標の実現に向けては、身近なところから環境に関心を持ち、 気づき、考え、行動するということを繰り返しながら、一人ひとりが自分自身の 身の回りのことから主体的に取り組んでいく環境教育・学習が図られ、それが、 多くの市民の輪が広がった地域的な環境保全活動へとつながっていくことを重視 し、以下を重点施策とします。 《重点施策 12》 環境教育・学習をする ■施策重点目標10 (協働) 市民・事業者・市が連携して取り組んでいる 環境保全の取り組みには、市民・事業者の参加と市との協働が不可欠です。 市民・事業者・市が相互に連携し、市民は市民生活で環境に配慮した取り組み をし、事業者は事業活動で環境に配慮した取り組みをし、市は率先して環境に配 慮した取り組みと市民・事業者への支援をしていることを最重要視し、協働が図 られていることを重点目標とします。 また、この重点目標の実現に向けては、市民・事業者の行う環境保全活動を支 援するため環境情報の収集・提供とともに、市民・事業者のそれぞれの環境保全 活動を支援する仕組みづくりと、市民・事業者・市の連携による幅広い環境保全 活動が行えるような協働の体制づくりを進めることを重視し、以下を重点施策と します。 《重点施策 13》 パートナーシップ体制をつくる 14 第4章 施策の方向 4 - 1. 施 策 体 系 「望ましい環境像」、 「基本目標」 、「施策重点目標」の目指す目標の実現に向け、 特に重点的に取り組む重点施策を施策体系として以下のように設定します。 また、施策重点目標の実現に向けて取り組む重点施策は、市民・事業者・市が 連携して取り組んでいくものとし、それぞれ市においては「環境施策」 、市民・事 業者においては「環境配慮指針」として示します。 さらに、市の「環境施策」の中でも、今後、実行の中心となる施策を「主な施 策事業」として示します。 市民・事業者の「環境配慮指針」については、市の環境施策と連携しながら身 近なできることから取り組んでいくことを「市民の取り組み」、「事業者の取り組 み」として示します。 室戸市環境基本計画策定にかかわる市民懇談会の様子 15 室戸市環境基本計画の施策体系 望ましい環境像 基本目標 美しい海 自 然・ 環 境 を 大 切 に する まち ~持続可能な海岸美の創造に向けて~ むろと 1 水と緑豊かな自然を大 切にし、健康で安全な 暮らしがあるまち (生活環境・自然環境 の保全) 2 資源を大切にし、環境 にやさしいまち (資源の循環利用) 3 歴史文化を守り、快適 な暮らしがあるまち (都市環境の保全) 4 共に考え、協働して環 境を守り、育てている まち (参加と協働) 16 施策重点目標 1 海や川の水がきれいで、おいしい水、豊かな水環境にある 《重点施策 《重点施策 1》 きれいな川の水を守る 2》 おいしい水道水を守る 2 美しい景観と自然豊かな室戸の海岸が守られている 《重点施策 (水環境保全) (海・海岸の保全) 3》 きれいな海と海岸を守る 3 川と森や田畑がひとつにつながった豊かな自然が守られている 《重点施策 4》 自然のみどりや田畑を守る 4 安全・安心な食品や農林水産物が提供されている 《重点施策 (森林保全) (食の安全) 5》 食の安全を守る 5 ごみを減らし適正に処理する資源循環の暮らしができている(ごみ減量・適正処理) 《重点施策 《重点施策 6》 ごみ減量・分別・リサイクルをする 7》 ごみのポイ捨て・不法投棄を防止する 6 地球にやさしい暮らし方をしている 《重点施策 《重点施策 (省エネルギー・有効利用) 8》 省エネルギーを広める 9》 地球温暖化防止に取り組む 7 まちに緑があふれ、歩きやすく、うるおいとやすらぎがある(うるおい環境創出) 《重点施策10》 まちを美しく快適にする 8 世代を越えて地域の歴史文化や伝統芸能を守り、伝えている 《重点施策11》 歴史伝統を守り伝える 9 誰もが環境を考え学んでいる (環境教育・学習) 《重点施策12》 環境教育・学習をする 10 市民・事業者・市が連携して取り組んでいる (協働) 《重点施策13》 パートナーシップ体制をつくる 17 (歴史文化保全) 4 - 2 . (生活環境・自然環境保全)水と緑豊かな自然を大切 にし、健康で安全な暮らしがあるまち [施策重点目標1] (水環境保全) 海や川の水がきれいで、おいしい水、豊かな水環境にある [重点施策1] きれいな川の水を守る 市の取り組み ・ 合併浄化槽の普及に努め、水質の改善・維持向上に取り組みます。 ・ 家庭からの生活排水対策に関する啓発や浄化槽の適正な維持管理などを市 民に啓発します。 ・ 河川を改修する際には、自然環境に配慮した整備をするよう、関係機関に 働きかけます。 ・ 合併浄化槽の普及促進 ・ 環境保全協定の締結 ・ 川の水生生物観察会の開催 市民の取り組み ・ 家庭でできる生活排水対策に積極的に取り組みましょう。 ・ 洗剤の過剰な使用を控え、台所から油などを流さないようにしましょう。 ・ 川にごみを捨てない、汚さないようにしましょう。 ・ 市民・事業者が連携して、河川の清掃美化に取り組みましょう。 事業者の取り組み ・ 事業所からの排水対策に積極的に取り組みましょう。 ・ 排水処理をさらに高度化し、汚濁物質の削減に努めましょう。 ・ 市民・事業者が連携して、河川の清掃美化に取り組みましょう。 18 [重点施策2] おいしい水道水を守る 市の取り組み ・ 水道水の保全を市民に啓発します。 ・ 水道水の水質について市民に広報します。 ・ 水道水の維持管理と水質管理に取り組みます。 ・ 水質環境調査の実施 ・ 漏水箇所の調査の実施 ・ 耐震化事業の実施 ・ 水源地の保全 市民の取り組み ・ 水道水の水質保全のために、家庭からできる水質の汚濁防止に積極的に取 り組みましょう。 事業者の取り組み ・ 事業所からの水質対策に積極的に取り組みましょう。 ・ 排水処理をさらに高度化し、汚濁物質の削減に努めましょう 19 [施策重点目標2] (海・海岸の保全) 美しい景観と自然豊かな室戸の海岸が守られている [重点施策3] きれいな海と海岸を守る 市の取り組み ・ 家庭からの生活排水対策に関する啓発を行います。 ・ 工場や事業所の排水処理施設の設置及び維持管理の指導を進めます。 ・ 室戸岬園地遊歩道の整備 ・ ふるさと室戸まつり花火大会及び海洋深層水フェスタ等の各種 イベントの環境美化 ・ 磯焼け対策の推進 ・ 漁具の不法投棄、廃船放置対策の推進 ・ 海岸の保全・有効利用及び美化活動の推進 ・ ディープシーワールド排水水質・水温等検査の実施 市民の取り組み ・ 家庭でできる生活排水対策に積極的に取り組みましょう。 ・ 海にごみを捨てない、汚さないようにしましょう。 ・ 市民・事業者が連携して、海の清掃美化に取り組みましょう。 事業者の取り組み ・ 事業所からの排水対策に積極的に取り組みましょう。 ・ 漁業関係者は、海を汚さないように、漁具の管理に気をつけましょう。 ・ 市民・事業者が連携して、海の清掃美化に取り組みましょう。 20 [施策重点目標3] (森林保全) 川と森や田畑がひとつにつながった豊かな自然が守られている [重点施策4] 自然のみどりや田畑を守る 市の取り組み ・ 恵み豊かな森づくりに向けて、 「造る、守り育てる、活用する」という視点 に立って施策を展開し、健全な森が備えるべき環境面の役割としての「水 の循環」「生物の多様性・物質循環」「自然とのふれあい」の機能向上を図 ります。 ・ 特に、今後の森林保全育成においては、漁業関係者との交流、参画を積極 的に進め、森林の環境面での果たす役割やその重要性を広めていきます。 ・ 中山間地域等直接支払事業の実施 ・ 公有林整備事業の実施 ・ 緊急間伐総合支援事業の実施 ・ 森林保全への取り組み推進 ・ 地域林業総合支援事業の実施 ・ 木材を活用した新たな産業の創出支援 市民の取り組み ・ 森を育む交流イベントに参加・協力しましょう。 ・ 森林ボランティアの取り組みにも関心を持ちましょう。 事業者の取り組み ・ 漁業関係者は、森林が河川や海の水質保全、水辺環境、生態系の保全等で 果たす役割やその重要性を認識し、林業関係者との交流を深め、森林保全 育成にも積極的に参加協力しましょう。 ・ 企業も森づくりに参加協力しましょう。 ・ 農地の耕作放棄地の適正な管理をしましょう。 21 [施策重点目標4] (食の安全) 安全・安心な食品や農林水産物が提供されている [重点施策5] 食の安全を守る 市の取り組み ・ 郷土の食の文化に関する情報を市民に啓発します。 ・ こどもたちへの食に関する教育を充実します。 ・ 安全な食の産物の生産を事業者に指導・啓発を行います。 ・ 地産地消に取り組むことを啓発します。 ・ 病害虫駆除事業の実施 ・ 食育に関する学校教育・生涯学習の推進 ・ 安全・安心な水産物の流通・販売の促進 ・ 学校給食での地産地消の推進 市民の取り組み ・ 郷土の食の文化に関心を持ちましょう。 ・ 安全な食の産物に関心を持ちましょう。 ・ 地産地消に関心を持ちましょう。 事業者の取り組み ・ 郷土の食の文化を広めるよう、協力しましょう。 ・ 安全な食の産物の生産に協力しましょう。 ・ 地産地消に協力しましょう。 22 4 - 3 . (資源循環)資源を大切にし、環境にやさしいまち [施策重点目標5] (ごみ減量・適正処理) ごみを減らし適正に処理する資源循環の暮らしができ ている [重点施策6] ごみ減量・分別・リサイクルをする 市の取り組み ・ ごみの減量化推進のために、資源の無駄使いの防止とごみの排出抑制の推 進を啓発します。 ・ マイバッグキャンペーンなどによるごみの減量化の推進を啓発します。 ・ リユース(再使用) 、リサイクル(再生利用)の支援・推進、再生資源を原 材料とする製品の積極的な使用を事業者に啓発します。 ・ 市は率先してリサイクル製品を使用します。 ・ リサイクルしやすい環境商品の普及・啓発を行います。 ・ 市民、事業者に向けてごみ分別ルールの徹底を促進します。 ・ 家庭のごみ分別について啓発します。 ・ 観光地などでのごみ持帰りの PR を行います。 ・ 各地区ごみ減量化運動の推進 ・ 室戸市ごみ減量化促進事業の実施 ・ 量販店、小売店との協働によるごみ減量化運動の推進 ・ 各常会ごみステーション監視運動の推進 ・ コピー用紙の使用量の削減 ・ 市道整備等建設事業廃棄物のリサイクル推進 市民の取り組み ・ ごみを出さないような消費生活を推進しましょう。 ・ ごみの出し方や分別のルールを守りましょう。 ・ 観光地などではごみの持ち帰りを進めましょう。 ・ ビン、カン、古紙などの資源の分別を徹底しましょう。 ・ 物を購入する際には環境にやさしい商品の購入(グリーン購入)を進めま しょう。 ・ コンポストなどの利用により生ごみの再資源化を心がけましょう。 ・ 不用品は捨てずに、フリーマーケットやリサイクルショップなどを利用し、 再使用に努めましょう。 23 事業者の取り組み ・ 事業所でのごみの減量化を進めましょう。 ・ 過剰包装しないように配慮するとともに、消費者の理解を求めるよう心が けましょう。 ・ 事業所で発生するごみの分別収集を徹底しましょう。 ・ ISO14000 シリーズの取得を進めましょう。 ・ 生ごみの有機肥料への転換など、ごみの再資源化を進めましょう。 ・ 製造元や販売元がトレイや空きビンなどの回収・リサイクルをしましょう。 ・ 量販店や漁協等から排出される農水産物の残さ、牧場の牛糞、し尿汚泥な どの廃棄物の有機再資源化に努めましょう。 [重点施策7] ごみのポイ捨て・不法投棄を防止する 市の取り組み ・ ごみのポイ捨て防止の啓発を行います。 ・ ごみの不法投棄防止の啓発を行います。 ・ 違法な野焼き防止の啓発を行います。 ・ 不法投棄防止のための監視体制を強化します。 ・ 室戸市ごみ不法投棄等監視パトロール事業の推進 市民の取り組み ・ パトロールを行うなど、地域ぐるみで不法投棄の防止に協力しましょう。 ・ 違法な野焼きはやめましょう。 ・ ごみの不法投棄や違法な野焼きの防止取り締まりに協力しましょう。 ・ ごみのポイ捨てはやめましょう。 事業者の取り組み ・ 廃棄物の適正処理を行いましょう。 ・ 違法な野焼きはやめましょう。 24 [施策重点目標6] (省エネルギー・有効利用) 地球にやさしい暮らし方をしている [重点施策8] 省エネルギーを広める 市の取り組み ・ 家庭でできる電気等のエネルギー節約の普及・啓発を行います。 ・ 市民、事業者の省エネルギー行動を促すため、省エネルギー機器の情報提 供を進めます。 ・ 市が率先して電気や水道水などの省エネルギーに取り組みます。 ・ (仮称)市庁舎省エネルギー作戦の推進 ・ 地球温暖化対策の推進 市民の取り組み ・ 市などからの省エネルギーに関する情報を取り入れ、実践しましょう。 ・ 電気・照明などをこまめに消しましょう。 ・ 冷暖房の設定温度に気をつけましょう。(冷房時28℃以上、暖房時20℃ 以下) ・ 電化製品を選ぶ際には省エネルギー型のものを選ぶようにしましょう。 事業者の取り組み ・ 冷房や照明の適正化など、工場、事業所における電気・ガスなどのエネル ギーの効率的な利用を進めましょう。 25 [重点施策9] 地球温暖化防止に取り組む 市の取り組み ・ 新エネルギーの活用を推進します。 ・ 家庭版 ISO、事業者版 ISO の普及・啓発を行います。 ・ 市職員のマイカー通勤を削減します。 ・ 自転車を有効利用し、公用車の利用を削減します。 ・ 公用車利用時はエコドライブを実施します。 ・ (仮称)市庁舎省エネルギー作戦の推進 ・ 地球温暖化対策の推進 市民の取り組み ・ 環境家計簿をつけましょう。 ・ 家庭版 ISO に取り組みましょう。 ・ エコドライブに取り組みましょう。 事業者の取り組み ・ 新エネルギーの導入を促進しましょう。 ・ 事業者版 ISO に取り組みましょう。 ・ エコドライブに取り組みましょう。 26 4 - 4 .(歴 史 文 化 保 全 )歴 史 文 化 を 守 り 、快 適 な 暮 ら し があるまち [施策重点目標7] (うるおい環境創出) まちに緑があふれ、歩きやすく、うるおいとやすらぎがある [重点施策10] まちを美しく快適にする 市の取り組み ・ 観光地の環境美化やうるおいある環境整備を進めます。 ・ まちの環境美化を推進します。 ・ 市民が身近にくつろげる、親しめる公園整備を進めます。 ・ 市街地のうるおいある緑を創出するため、道路や公共施設の緑化を進めま す。 ・ 花苗の配布などにより市民参加による公共緑化、民有地の緑化を進めます。 ・ 高齢者や障害者も含むすべての人が安全かつ快適に歩けるように、歩道の 段差解消などのバリアフリー化を進めます。 ・ ディープシーワールド環境保全基金の活用によるディープシ ーワールドの環境保全 ・ (仮称)市営住宅緑うるおい事業の推進 ・ 公園の美化・憩いの場の創出 ・ 観光地周辺の環境美化推進 ・ 国道沿いの修景整備 ・ 公共空間のバリアフリー化の促進 ・ 室戸岬散策路・へんろ道周辺の美化推進 市民の取り組み ・ 地域の一斉清掃などの環境美化活動に協力しましょう。 ・ 道路沿道の植栽、公園等の公共空間の清掃や手入れ等の維持管理に協力し ましょう。 事業者の取り組み ・ 事業所まわりの環境美化に留意しましょう。 ・ 地域の一斉清掃などの環境美化活動に協力しましょう。 27 [施策重点目標8] (歴史文化保全) 世代を越えて地域の歴史文化や伝統芸能を守り、伝えている [重点施策11] 歴史伝統を守り伝える 市の取り組み ・ 歴史文化財の保全に取り組みます。 ・ 歴史伝統文化の保全継承を啓発します。 ・ 吉良川の歴史的町並みの保存を支援します。 ・ 重要伝統的建造物群保存地区保存対策事業の実施 ・ 地域の伝統芸能・伝統文化の保全・継承 ・ 地域の伝統文化を伝承していくための映像保存 市民の取り組み ・ 地域の伝統文化、伝統芸能の保存・継承に協力しましょう。 ・ 地域の伝統文化に関心を持ちましょう。 ・ 各地域に根付いた「神祭」を地域のコミュニティとして大切に受け継いで いきましょう。 事業者の取り組み ・ 地域の伝統文化、伝統芸能の保存・継承に協力しましょう。 28 4 - 5 . (参加と協働)共に考え、協働して環境を守り、育て ているまち [施策重点目標9] (環境教育・学習) 誰もが環境を考え学んでいる [重点施策12] 環境教育・学習をする 市の取り組み ・ 環境学習会の開催や参加などを市民に呼びかけます。 ・ 子供たちへの環境教育を進めます。 ・ 環境教育の人材育成を支援します。 ・ 室戸固有の在来種の植物、生き物の保全を啓発します。 ・ 地域性を利用した環境教育の実践 ・ 新たな環境教育への取り組み推進 ・ 環境出前講座の開催 ・ 環境学習会の開催 市民の取り組み ・ 環境学習に関心を持ちましょう。 ・ 子供たちが積極的に環境学習に関心を持つよう家庭での会話をしましょ う。 ・ 環境学習会に積極的に参加しましょう。 ・ ボランティア活動に積極的に参加しましょう。 ・ 室戸固有の在来種を外来種から守ることに関心を持ちましょう。 事業者の取り組み ・ 事業者の立場で環境学習に関する情報提供に協力しましょう。 ・ 職場での環境保全の意識を高めていきましょう。 ・ 室戸固有の在来種を外来種から守ることに関心を持ちましょう。 29 [施策重点目標10] (協働) 市民・事業者・市が連携して取り組んでいる [重点施策13] パートナーシップ体制をつくる 市の取り組み ・ 市民・事業者・市が連携する仕組みづくりを行います。 ・ 環境活動を推進するエコリーダーや環境団体の育成を支援します。 ・ 環境活動に関するさまざまな情報提供に取り組みます。 ・ 室戸市の環境に関する情報データを一元化し、情報提供します。 ・ 多様な人材情報の活用を支援します。 ・ 市民、事業者が情報交換、相談できる市民活動交流拠点づくりを支援しま す。 ・ 環境ボランティア育成推進事業の実施 ・ エコリーダー・環境団体の育成 ・ 広報誌の活用 ・ 環境情報の収集と提供 ・ 人材バンク登録制度の推進 ・ 市民活動交流ロビーの設置 市民の取り組み ・ 行政の取り組みに協力しましょう。 ・ 身近な地域での環境保全活動に参加しましょう。 事業者の取り組み ・ 行政の取り組みに協力しましょう。 ・ 市民の要望にも積極的に耳を傾け、環境保全活動に協力しましょう。 30 第5章 計画の推進 5 - 1. 推 進 体 制 づ く り 望ましい環境像の実現に向け、環境施策を効果的・総合的に推進していくため には、市が牽引的役割を果たしていくのはもちろんですが、住民参加型の体制づ くり、市民・事業者の協力や連携が必要不可欠です。 そのために、市民・事業者・市が、お互いの役割を理解しつつ、それぞれにで きること、するべきことを考え、共に行動するパートナーシップ(協働)体制の 構築を確立することを目指します。 (1)市行政内部における各課横断的な組織体制の確立 市行政内部における組織体制のあり方については、所管する各課が個別に対応 するのではなく、関連各課が横断的に連携して取り組む推進組織として「(仮称)庁 内環境対策会議」を設置します。また、環境行政を専門的に推進する観点から、 「(仮称)環境担当課」の設置が望まれます。 「(仮称)庁内環境対策会議」は、環境基本計画に位置づけた各課の主な施策事業 の進行管理の最終的なとりまとめや、計画全体の進行管理と見直しを行う環境基 本計画推進の企画調整機能を担うとともに、関係各課が横断的に取り組む環境プ ロジェクト等の推進について、協議調整機能を担います。 事務局は「(仮称)環境担当課」としますが、環境プロジェクト推進にあたって はそのプロジェクトについての主担当課が事務局を補佐にして協議調整していく ものとします。 市民・事業者・団体等 参加 (仮称)環境市民会議 環境審議会 意見 協力 支援 報告 仮称 環境担当課 (仮称)庁内環境対策会議 意見 ) 意見 協力 ( 支援 広報 参加 各担当課 連携 31 (2)市民・事業者・市のパートナーシップ(協働)体制づくり 市民における組織体制のあり方については、常会等の身近な地域での取り組み や、様々な市民活動団体の自主的な活動を尊重し、横の連携を広げ、住民力を強 化していくことが重要です。 そして、このような市民相互の連携のもと、市民・事業者・市のパートナーシ ップ(協働)体制、住民参加型の体制を構築します。 市民 事業者 パートナーシ ップ(協働) 体制 市 具体的には、環境基本計画策定にあたり開催した「地区懇談会」や「市民懇談 会」等の実績を踏まえ、今後もそのような会を継続して定期的に開催していく方 向で、地域住民や環境保全活動に取り組む活動団体・グループ等が参加し、市民 と行政の対話を深めていくとともに、相互に連携して環境保全に取り組んでいく 場として、 「(仮称)環境市民会議」を設置します。 ■「(仮称) 環境市民会議」の設置 「(仮称)環境市民会議」のメンバーは、環境に関わる特定の人々という範囲に 限定せず、市民 (常会)、事業者団体、各種市民活動団体・グループなど、幅広 く一緒になって地域の環境保全活動に参加協力してもらえるメンバーで構成し ます。 この会議の設置により、参加メンバーが活動のネットワークを広げ、環境に 対する視点や認識を深めることで、室戸市における環境保全の活動をさらに活 発化することを目的とします。 活動 団体など 市民 ボランティア グループなど (仮称)環境 市民会議 JA・ ・ 漁協など 商工 団体など 事業者 市 32 学校 など 福祉協議 会など (3)将来的な方向としての「(仮称)地域ネットワーク会議」の設置検討 「(仮称)環境市民会議」を設置後、市民・事業者・市のパートナーシップ(協働) 体制が動き出してきた後、室戸市における各種計画・活動を推進していくための 将来的な体制のあり方として検討するものです。 市民の側における活動の担い手が同一の人で、いつも同じメンバーがいくつも の地域活動に関わっているというケースが多く見受けられます。 各種の活動が個々ばらばらに行われ市民側の受け手が困ることのないように、 活動相互の連携を図り、横断的な市民・事業者・市のパートナーシップ(協働) 体制を構築する必要があります。 特に、地域においては、環境のことだけでなく、福祉、介護、児童安全、子育 て、教育、伝統芸能・祭りなどさまざまなことを地域住民が助け合い協力しなが ら自主的に活動しています。 そのような環境以外の活動でも同じように市民同士の連携、地域一体となった 取り組み、支え合いが必要で、今後ますます少子高齢化・人口減少が進む中で、 担い手人材の確保、連携が必要不可欠になってきます。 環境以外のことでも活動しているさまざまな市民の取り組み、地域での取り組 みを円滑に行い、連携を強化する体制として、「(仮称)地域ネットワーク会議」を 構築していくことを目指します。 「(仮称)環境市民会議」をはじめとする同種の地域活動会議の代表、常会代表、 事業者団体代表、市民活動団体代表、市等を構成メンバーとして設置します。 (仮称) 環境市民会議 事業者団 体代表 市民活動 団体代表 (仮称) ○○○会議 (仮称) △△△会議 (仮称)地域ネッ トワーク会議 常会代表 市 さまざまな立場の主体が同じテーブルに着き、対等の立場で意見や情報を交換 し合う場です。そこでの議題は、ネットワークを通じてイベントや連携した活動 の企画・運営、地域活動への協力などが想定されます。 市民サイドから主体的に提案される活動もあれば、市側から地域に協力要請さ れる活動もあり、それらをどのように連携して推進していくかを相互に話し合う 場でもあります。 33 ■「(仮称)地域ネットワーク会議」での環境保全活動の展開イメージ 「(仮称)地域ネットワーク会議」は、市民が主体的に環境保全活動に取り組み、 交流する場となるように、長期的な視点に立って具体的な道筋を展開していく 必要があります。市が場所の提供や機材の貸与などできる範囲での活動支援を 行います。 そこでは、自分たちのまちの環境について自ら考え・行動することができる人 たちの集まり、市民レベルの環境保全活動の環を広げ、本市における環境保全 活動の先導役となることを期待します。 (仮称)地域ネットワーク会議を核とするパートナーシップ(協働)による 各種計画・活動の推進イメージ 市民団体 市民 事業者 市 (仮称)地域ネットワーク会議 ……… 〔市の支援の事例〕 〔他の市民・事業者〕 場所、機材の貸与 日常的な活動 環境学習施策による 活動第一歩の支援 イベント的な活動の実施 参加・協力 要請に基づく活動の展開 要請 重点施策への協力 参加・協力 人材バンク登録による活 動の展開支援 重点施策の着手による活 動の機会、場の提供 重点施策目標の実現 ■市民主体の活動展開へ ネットワークにはさまざまな立場の人、得意分野を持つ人など多様な人材の 参加が欠かせません。人の輪、活動の輪を広げていくために、活動自体が楽し く、無理をせず、自由に参加できる雰囲気で、継続していくことが大切です。 市民の関心が高く、多くの参加が期待できる活動ということで、たとえば、 特に、市民の想いが強い海・海岸の保全に向け、海岸清掃活動や国道沿道の植 栽、維持管理の地域活動などと連携し、海岸線の環境づくり、魅力創出をグラ ンドワークとして推進していくことが考えられます。 34 具体的には、国道沿道の放置された空き地の修景植栽や植樹、松林の再生、憩 い空間の創出のほか、ダルマ朝日、ダルマ夕日スポットの景観演出や室戸岬固有 の植物群落を形成している「シオギク」の保全育成などをテーマとしていくこと を検討します。 *グランドワークとは、1980 年代に英国で始まった、パートナーシップによる 地域での実践的な環境改善活動。住民・企業・行政の三者が協力して専門組織(グ ラウンドワークトラスト)を作り、身近な環境(グラウンド)を見直し、自らが汗 を流して地域の環境を改善する(ワーク)運動をいう。 (4)環境の実態把握モニタリングと環境情報体制の確立 市民・事業者・市の連携によって環境保全の取り組みを進めるためには、市の 環境の現況や各主体の取り組み状況、国や県の取り組み状況、他都市での動向な どに関する情報を共有化していくことが必要です。 ■環境実態把握モニタリングと環境情報のデータベース化 室戸市では、自然環境データをはじめ、環境に関する各種現況データが十分 に把握整理、そして蓄積されていません。実態把握すべき項目とその調査方法 を検討し、経年的にモニタリングを実施することが極めて重要です。 また、さまざまな環境活動に関する情報も、なぜ(Why)、いつ(When)、誰 が(Who)、どこで(Where)、どのようなことを(What)、どのように(How)した のかという5W1Hの情報内容も蓄積されていません。 環境の状態を客観的に把握診断するデータ整理とともに、環境活動を支援す る人、モノ、活動の情報データベースを一元的に扱う担当部署の明確化など、 体制づくりを進めます。 ■情報収集・発信体制の整備 市は、環境の実態把握データと環境活動情報データをはじめとする環境に関 する情報をわかりやすく整理し、提供するとともに、市民や事業者も自ら持っ ている情報を積極的に提供する形で協力していくことが重要です。 そして、環境情報の収集充実を継続的に図り、情報データベース化し、広報 紙、パンフレット、インターネットなど多様な手段を効果的に利用し、環境に 関する情報を広く伝える方法を検討します。 特に、環境情報の収集提供のために、市ホームページにおいて、環境情報コ ーナーを設け、情報の発信や市民・事業者からのメール等による意見の受返信 など、情報交換できる体制を確立します。 35 5-2.進行管理 環境への取り組みの実効性を高めていくために、各施策の進捗状況と目標の達 成状況等を把握する進行管理を行っていきます。 進行管理にあたっては、環境マネジメントシステムの国際規格である ISO14001 の考え方に基づくPDCAサイクルを基本とします。 PDCAサイクルは、環境への取り組みの方針・目標・計画を立て(Plan)、 目標達成に向けて取り組みを実行し(Do)、その実施状況の点検・評価を行い (Check) 、その結果により計画を見直す(Action)という一連の流れを繰り返し 行い、継続的に改善を図りながら推進するものです。 計画 Plan 見直し Action 実行 Do 評価 Check 〔Plan〕 各課が行う各施策の方針・構想及び計画において、環境に配慮した取り組みの 方針や目標等を定めます。特に新しい施策については、必要に応じて構想の段階 から環境への影響や、環境負荷をできるだけ抑える検討を行い、方針や目標に反 映させることが必要です。 〔Do〕 設定した方針や目標を達成するように各施策を実施します。 〔Check〕 1年間の各施策の進捗状況及び取り組みの状況、環境の状態などを把握し、そ の結果を公表します。 これに基づいて環境施策の総合的な評価を行います。 〔Action〕 評価の結果をもとに計画の見直しを行い、次年度の計画に反映させます。 *ISO は、国際標準化機構(International Organization for Standardization)が認 定する国際的な標準規格で、ISO14001 は「環境マネジメントシステム」の「仕様及 び利用の手引き」に関する規格をいう。 36 施策重点目標の実現に向け各課が取り組む主な施策事業 施策重点目標の達成を目指すため、各課はそれぞれ以下の施策事業を進行管理 しその達成を図ります。 基本目標 (生活環境・ 自然環境の 保全) 水と緑豊か な自然を大 切にし、健康 で安全な暮 らしがある まち 施策重点目標 (水環境保全) 海 や川 の水が き れいで、おいしい 水、豊かな水環境 にある (海・海岸の保全) 美 しい 景観と 自 然 豊か な室戸 の 海 岸が 守られ て いる (森林保全) 川 と森 や田畑 が ひ とつ につな が っ た豊 かな自 然 が守られている (食の安全) 安全・安心な食品 や 農林 水産物 が 提供されている (資源の循環 利用) 資源を大切 にし、環境に やさしいま ち (ごみ減量・適正 処理) ご みを 減らし 適 正 に処 理する 資 源 循環 の暮ら し ができている 主な施策事業 合併浄化槽の普及促進 環境保全協定の締結 川の水生生物観察会の開催 水質環境調査の実施 漏水箇所の調査の実施 耐震化事業の実施 水源地の保全 室戸岬園地遊歩道の整備 ふるさと室戸まつり花火大会及び海洋深層 水フェスタ等の各種イベントの環境美化 磯焼け対策の推進 漁具の不法投棄、廃船放置対策の推進 海岸の保全・有効利用及び美化活動の推進 担当課 市民課 企画財政課 市民課 水道局 水道局 水道局 水道局 観光深層水課 観光深層水課 室戸市ごみ減量化促進事業の実施 量販店、小売店との協働によるごみ減量化 運動の推進 各常会ごみステーション監視運動の推進 コピー用紙の使用量の削減 市道整備等建設事業廃棄物のリサイクル推 進 室戸市ごみ不法投棄等監視パトロール事業 の推進 市民課 市民課 水産課 水産課 水産課・建設 課・人権啓発課 ディープシーワールド排水水質・水温等検 企画財政課 査の実施 中山間地域等直接支払事業の実施 農林課 公有林整備事業の実施 農林課 緊急間伐総合支援事業の実施 農林課 森林保全への取り組み推進 水産課 地域林業総合支援事業の実施 農林課 木材を活用した新たな産業の創出支援 農林課 病害虫駆除事業の実施 農林課 食育に関する学校教育・生涯学習の推進 教育委員会 生涯学習課 学校教育課 安全・安心な水産物の流通・販売の促進 水産課 学校給食での地産地消の推進 水産課 農林課 各地区ごみ減量化運動の推進 市民課 37 市民課 総務課 建設課 市民課 基本目標 (都市環境の 保全) 歴史文化を 守り、快適な 暮らしがあ るまち 施策重点目標 (省エネルギー・ 有効利用) 地 球に やさし い 暮 らし 方をし て いる (うるおい環境創 出) ま ちに 緑があ ふ れ、歩きやすく、 う るお いとや す らぎがある 主な施策事業 (仮称)市庁舎省エネルギー作戦の推進 担当課 財産管理課 地球温暖化対策の推進 市民課 ディープシーワールド環境保全基金の活用 によるディープシーワールドの環境保全 (仮称)市営住宅緑うるおい事業の推進 公園の美化・憩いの場の創出 観光地周辺の環境美化推進 国道沿いの修景整備 公共空間のバリアフリー化の促進 室戸岬散策路・へんろ道周辺の美化推進 (歴史文化保全) 重要伝統的建造物群保存地区保存対策事業 世 代を 越えて 地 の実施 域 の歴 史文化 や 地域の伝統芸能・伝統文化の保全・継承 伝統芸能を守り、 伝えている 地域の伝統文化を伝承していくための映像 保存 ( 参 加 と 協 (環境教育・学習) 地域性を利用した環境教育の実践 働) 誰 もが 環境を 考 共に考え、協 え学んでいる 新たな環境教育への取り組み推進 働して環境 を守り、育て 環境出前講座の開催 ているまち 環境学習会の開催 (協働) 環境ボランティア育成推進事業の実施 市民・事業者・市 エコリーダー・環境団体の育成 が 連携 して取 り 広報誌の活用 組んでいる 環境情報の収集と提供 人材バンク登録制度の推進 市民活動交流ロビーの設置 38 企画財政課 財産管理課 建設課 観光深層水課 建設課 建設課 観光深層水課 教育委員会 生涯学習課 教育委員会 生涯学習課 教育委員会 生涯学習課 教育委員会 学校教育課 教育委員会 学校教育課 企画財政課 市民課 市民課 市民課 企画財政課 市民課 教育委員会 生涯学習課 市民課 ―参考資料― 1.室戸市の環境の現状 概 況 【位置・面積】 図 室戸市の位置及び地形・地質 室戸市 は、 高知市 の東 方 77 ㎞に 位置し てお り、総 面 積 248.25 ㎞ 2 で、 東 西 18.6 ㎞ 、南北 27 ㎞ のほ ぼ逆三 角形 を描い て太 平洋に 突出 し、 北東に 東洋 町、北 西に は奈半 利町 ・北川 村が 隣 接して いま す。 【 地形】 北西の 境界 部には 標 高 1,083m の装束 峠を 始 室戸市 めとす る山 々が連 なり 、北東 には 標高 784m の 小坂山 や市 域を南 北に 縦走す る四 国山系 の支 脈 が連な って います 。こ れらの 山々 を水源 地と し て大小 の川 が流下 して います 。東 ・南・ 西を 海 に囲ま れて いて、 海岸 線の東 側に は断層 海岸 ・ 海蝕崖 や波 蝕棚・ 磯・ 低位段 丘、 西側に は海 岸 段丘等 がみ られま す。 【地質】 本市は 地質 構造上 四万 十帯に 属し 、基層 は主 に砂岩 泥岩 互層か らな ります が、 表層と して は 海岸沿 いに は段丘 面を 形成す る古 第三系 の堆 積 構造・ 生痕 化石が みら れます 。 【気象】 図 月別平均気温及び月別平均降水量 気 温 は 、 年 平 均 気 温 16.4℃ 、 月 平 均 気 温 が (1971 年 ~ 2000 年 ) 6.6℃( 12 月)~ 26.1℃( 8 月 )の範囲 にあ り、 30 350 降水量 温暖で 四季 の調和 がよ くとれ てい ます。 また 、 全国的 には 、最も 日射 量が多 い地 域の一 つで す 24.7 平均気温 25 25.8 23.4 300 21.2 が、一方 で 6・7・9・10 月の降 水 量は 200 ㎜ を 気 温 15 ℃ 超し、 多雨 地帯に 属し ていま す。 風速は 年平 均 7.7m /s で 年 間 を 通 じ て 安 定 し た 風 が 吹 い て い ますが 、台 風の常 襲地 帯でも あり 、84.5m /s 以 10 上(観 測装 置が壊 れた ことに より 、記録 上こ の 5 瞬間風 速を 記録し てい ます。 250 14.6 14.8242.3 10.3 7.5 7.5 9.9 219.4 113.2 85.1 243.3 216.4 降 200 水 量 331.0 164.2 ように なっ ている )と いう我 が国 第 2 位 の最 大 19.1 18.3 326.1 20 201.7 150 ㎜ 100 151.5 70.2 0 50 0 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 資料:気象庁(室戸岬観測所) 39 【人口】 図 性別人口・世帯当たり人口推移 30,000 人口は 17,490 人( 平 成 17 年 国 勢調査 )で 減 26,660 少傾向 にあ り、核 家族 化およ び少 子・高 齢化 が 3.3 25,000 進んで いま す。 12,717 20,000 23,308 26,086 25,309 3.2 12,468 【産業】 第1次 産業 は本市 の基 幹産業 です が、就 業者 女 12,045 3.5 一世帯当たり人口 3.0 人 口 15,000 人 4.0 男 3.0 一 2.8 21,430 世 2.6 19,472 17,490 2.5 帯 2.3 2.5 当 た 2.0 り 人 1.5 口 1.0 人 11,050 10,107 9,146 8,239 10,000 は農林 業を 中心に 減少 傾向に あり ます。 野菜 の 13,618 5,000 促成栽 培や ビワや 茶の 早生種 栽培 が盛ん です 。 水産業 は、 依然と して 重要な 産業 ですが 、遠 洋 13,943 12,258 13,264 11,323 10,326 0.5 9,251 0.0 0 S50 マグロ 漁業 の衰退 や大 漁時の 魚価 低迷な どか ら 、 S55 S60 H2 H7 かつて の活 気がみ られ ません 。 H12 H17 年 資料:国勢調査 第2次 産業 は、就 業者 数は第 3次 産業に 次ぐ 数です が、 建設業 や漁 業関連 の機 械工業 など の 図 産 業 別 15 歳 以 上 就 業 者 数 推 移 及 び 平 成 12 年 割 合 分類不能 0.0% 減少が みら れます 。海 洋深層 水関 連分野 で第 3 次産業 への 広がり も含 めて期 待が 高まっ てき て 第 1次 産 業 19.6% います 。 第3次 産業 は、就業 者 割合が 56.4%と最 も多 第 3次 産 業 56.4% く、経 年的 にその 割合 も増加 して います 。 【観光】 第 2次 産 業 24.0% 資料:国勢調査 観光は 、室 戸阿南 海岸 国定公 園に 指定さ れて 図 観 光 入 込 客 の 推 移 及 び 平 成 17 年 内 訳 (人) いる室 戸岬 を中心 とす る海岸 線を はじめ とし て 、 450,000 霊場、 暖温 帯植物 群、 ホエー ルウ ォッチ ング や 400,000 県外 県内 398,074 377,396 366,182 350,000 豊富な 海の 幸など 豊富 な観光 資源 に恵ま れて い 300,000 ます。 観光 入り込 み客 数は平 成 10 年まで は 30 250,000 万人を 大幅 に超え てい ました が、 平成 11 年 に 200,000 20 万人台 に激減 した 後は微 増減 を繰り 返し 、平 150,000 成 17 年は 177,086 人 となっ てい ます。 その 内 100,000 訳で多 いも のは 、県 内 外別で は県 内客が 56.7%、 宿泊・日帰 り別で は日 帰り客 が 87.7%、目 的 別 50,000 170,041 246,885 229,002 216,228 218,161 215,701 222,184 210,335 177,086 108,080 130,541 102,931 118,590 101,064 101,049 76,702 228,033 190,267 161,168 120,922 116,344 114,637 115,230 103,594 109,286 100,384 175,915 0 H8 では一 般観 光客が 72.7%とな って います 。 H9 県内外別 H10 H11 H12 H13 宿 泊 ・日 帰 り別 宿泊 21,782人 12.3% 県外 76,702人 43.3% 40 県内 100,384人 56.7% 日帰り 155,304人 87.7% H14 H15 H16 H17 目的別 宗教観光 48,344人 27.3% 一般観光 128,742人 72.7% 自 然 環 境 の 現 状 【植物】 植物は 、山 地の緑 豊か な樹林 の他 には、 社寺 ・岬な どに みられ ます 。臨海 部に は暖温 帯性 等の 学 術的に も価 値の高 い群 落がみ られ ます。 【動物】 両生類 のオ オダイ ガハ ラサン ショ ウウオ 、昆 虫では 、貴 重な種 とし ては、 オオ キンカ メム シ・ ミ ナミヤ ンマ ・ネヤ カヨ シヤン マ・ ヤクシ マル リシジ ミ等 の生息 がみ られま す。 【山地】 山地は 土地 利用の ほと んどを 占め る森林 を形 成して いて 緑豊か です が、人 工林 の荒廃 がみ られ ま す。 ■美しい緑 【重要な樹林・植物】 本市の 北部 境界付 近に は、巨 大林 の並木 や樹 林があ りま す。特 定植 物群落 とし ては、 西寺 のシ イ 林、室 戸岬 の暖温 帯性 のアコ ウ林 ・シオ ギク の群生 地が あり、 室戸 岬のこ れら の樹林 及び 海浜植 生 は 天然記 念 物に指 定さ れてい ます 。 ■美しい海 室戸岬 は室 戸阿南 海岸 国定公 園に 指定さ れて おり、 ここ には、 太平 洋を一 望で き、外 海の 荒波 を 実感で きる 景観、 豊か な漁場 や自 然海岸 ・サ ンゴ礁 ・藻 場等の 自然 資源が 豊富 にあり ます 。 図 自然環境分布 高知県自然環境情報図より作成(環境省調査) 41 都 市 環 境 ■土地利用 の 図 平成 15 年 の土地 利用 は森林 87.0%、農 用地 現 状 土地利用の状況 0% 20% 40% 60% 80% 100% 2.9% 、そ の他 6.5% となっ てい ます 。産業 は農 H 1 5年 林業が 中心 ですが 、人 口減少 に伴 う人工 林の 荒 廃・畑 地の 荒地化 など の状態 がみ られま す。 1.3% 6.5% 2.9% ■交通施設 87.0% 基幹道 路は 一般国 道 55 号、 港湾 は室津 港・ 1.1% 1.2% 佐喜浜 港の 2つの 地方 港湾が あり ます。 市内 に 農用地 鉄道は なく 、最寄 り駅 は奈半 利駅 、甲浦 駅で す 。 【自動車交通量】 平成 17 年 度にお いて 交通量 の最 も多い のは 、 一般県 道椎 名室戸 線で あり、 室戸 市浮津 にお け 注 注 注 注 森林 水面・河川・水路 道路 宅地 その他 1)道 路 に は 、林 道 、農 道 を 含 む 。 2)宅 地 は 住 宅 地 、工 業 用 地 、そ の 他 宅 地 (商 業 地 等 )の 計 。 3)「そ の 他 」は 、耕 作 放 棄 地 、海 浜 等 。 4)総 土 地 面 積 は 、国 土 地 理 院 の 「全 国 都 道 府 県 市 町 村 別 面 積 調 」に よ る 。 出 典 : 室 戸 市 総 合 振 興 計 画 後 期 基 本 計 画 (平 成 18 年 4 月 ) る平日 12 時間交 通量 は 8,771 台 (24 時間 交通 量 11,051 台)で す。 図 自動車交通量 ■水や緑のアメニティ 海を活 かす 施設が 多く 立地し てい ます。 【室戸阿南海岸国定公園】 室戸岬 を中 心に臨 海部 周辺は 「室 戸阿南 海岸 国定公 園」 に指定 され ており 、海 の駅・ 岬を 巡 る遊歩 道・ 鯨の博 物館 などの 観光 施設や 野外 活 動の拠 点と して利 用さ れてい る自 然体験 施設 が 一般県道 椎名室戸線 ありま す。 新エネ ルギ ー関連 や海 洋深層 水関 連 施設を 含め て地域 振興 への活 用が 期待さ れま す 。 【都市公園】 「室戸 広域 公園」、球技 場など のス ポーツ 施設 がある 「室 戸中央 公園 」等が あり ます。 出 典 : 平 成 17 年 道 路 交 通 セ ン サ ス ■歴史・文化のアメニティ 【歴史文化財】 図 観光資源 国指定 16 件、県 指定 9件、市指 定 51 件 の 有 形無形 の文 化財が あり ます。 捕鯨 に関す る資 料 や文化 遺産 、吉良 川の 町並み (重 要伝統 的建 造 物群保 存地 区)に は「 白壁」 や「 水切り 瓦」 の 建物と 「い しぐろ 」に よって 構成 された 歴史 的 町並み が残 ってい ます 。また 、四 国八十 八ヶ 所 出 展 : 室 戸 市 総 合 振 興 計 画 後 期 基 本 計 画 ( 平 成 18 年 4 月 ) の3つ の札 所があ りま す。 【伝統文化等】 シット ロト 踊、御 田八 幡宮の 御田 祭、佐 喜浜 八幡宮 の秋 祭など の伝 統的な 文化 や椎名 の太 刀 踊、中 川内 の獅子 舞な どの郷 土芸 能が継 承さ れ ていま す。 42 生 活 環 境 ■大気質 の 図 現 水質観測地点及び水質観測値 水 1.0 大気汚 染物 質の調 査地 点が本 市内 にはな く、 質 羽根橋BOD 0.8 ( 汚染状 況は 不明で すが 、地理 的条 件等よ り主 な 汚染源 は自 動車や 冬場 のビニ ール ハウス と考 え ㎎ 0.6 / 0.4 L られま す。 状 0.7 0.6 0.6 0.5 0.5 ) 0.2 ■水質 H12 H13 H14 H15 H16 2.0 公共用 水域 におい ては 、代表 的な 指標で ある 1.8 水 質 1.6 1.4 BOD( 河 川 )、 COD( 海 域 ) と も に 環 境 基 準 を 芸東海域COD 1.4 ( 達成し てい ます。 1.1 1.1 H12 H13 1.5 1.2 ㎎ 1.2 / 1.0 L 0.8 【河川】 ) 羽根川 (羽 根橋) にお ける BOD 値は、 類型 0.6 Aにお ける 基準値 :2mg/l 以 下を 達 成して いま す。 0.4 【海域】 H14 H15 芸東海 域( 三津地 崎) におけ る COD 値 は、 H16 年度 類型A にお ける基 準値 :2mg/l 以下 を達成 して い ます。 (高知県公共用水域水質測定調査より) 【地下水】 表 地下水質測定結果 市町村名 室津地 区の 生活用 浅井 戸にお ける 地下水 質基 室戸市 地区名 室津 調査地点名 202-0080-00100 年度調 査で は平成 17 年度の 1項 目(シス-1,2-ジク 井戸深度 浅井戸 ロロエチレン)を 除いて は、基準値 を達 成して いま す 。 採取年月日 準 に 定 め ら れ た 項 目 を 中 心 に し た 平 成 16、 17 井戸用途 生活用 H16.7.5 H.17.1.27 ジクロロメタン < 0.002 四塩化炭素 < 0.0002 < 0.0002 1,2-ジクロロエタン < 0.0004 < 0.0004 1,1-ジクロロエチレン < 0.002 < 0.002 シス-1,2-ジクロロエチレン < 0.004 0.030 1,1,1-トリクロロエタン < 0.0005 < 0.0005 1,1,2-トリクロロエタン < 0.0006 < 0.0006 トリクロロエチレン < 0.002 れてい ませ ん。区 域内 の 12,769 人( 65.8% ) テトラクロロエチレン < 0.0005 < 0.0005 1,3-ジクロロプロペン < 0.0002 < 0.0002 が、し 尿の 汲み取 り処 理とな って います 。 ベンゼン < 0.001 0.001 ■生活排水処理 本市の 平 成 15 年度 末の 生活排 水処 理実績 は、 測 定 結 果 計画処 理区 域内人 口 19,404 人 に 対して 、合 併 処理浄 化槽 人口 2,645 人( 13.6% )しか 処理 さ 健 康 項 目 そ pH 項 の 目 他 電気伝導度 平成 17 年 度では 合併 処理浄 化槽 人口 は 3,127 測定機関名 人とな って います が、 まだ、 生活 雑排水 のほ と んどが 未処 理のま ま河 川・海 域に 放流さ れて お < < < 0.002 0.002 6.7 6.8 310 310 高知県 (高知県地下水質定期モニタリング調査より) り、水 質汚 濁の原 因の 一つと なっ ていま す。 表 平 成 15 年 度 生活排水処理形態別人口 生活排水処理人口等 計画処理 合併処理浄化槽人口 区域内 下水道 年度 人口 その他 補助 漁業集落 人口 合併人口 合併人口 人口 生活雑排水未処理人口等 計 単独処理 し尿 自家処理 生活排水 浄化槽 汲み取り 人口 処理率 人口 便槽人口 計 生活排水 未処理率 (人) (人) (人) (人) (人) (人) (%) (人) (人) (人) (人) (%) H15 19,404 1,807 838 0 0 2,645 13.6 3,727 12,769 263 16,759 出 典 : 一 般 廃 棄 物 (生 活 排 水 )処 理 基 本 計 画 平 成 17 年 3 月 43 86.4 資源の循環・エネルギー利用の現状 ■ごみとリサイクル 【収集・運搬】 図 平成 18 年 4月1 日か ら新た な指 定袋と なり 、 ごみの排出量(一人当たり)の推移 1 1,400 一 人 当 た 1,300 り ご み 排 1,200 出 量 本市が ごみ の収集 ・運 搬を行 って います 。 【焼却】 本市は 、可 燃ごみ ・プ ラスチ ック ごみの 焼却 施設は 単独 では所 有せ ず、安 芸広 域市町 村圏 事 室戸市 1,227 1,164 1,132 g 1,100 / 日 ー」で 処理 してい ます 。 1,164 1,120 ( 務組合 のご み焼却 施設 「安芸 広域 メルト セン タ 全国平均 1,124 1,139 1,106 H14 H15 ) 1,111 1,000 【リサイクル・有害ごみ】 H12 資源ご み・ 有害ご みは 、芸東 衛生 組合が 運営 H13 H16 出 典 : 室 戸 市 総 合 振 興 計 画 後 期 基 本 計 画 (平 成 18 年 4 月 ) する「 佐喜 浜リサ イク ルセン ター 」で処 理し て います 。 【埋立ごみ】 図 収集ごみの総量及び組成 一部の 埋立 ごみは 、芸 東衛生 組合 の室津 埋立 地にお いて 、埋立 処分 してい ます 。 10,000 (t/年 ) 9,068 8,724 9,000 【一人一日当たりのごみ排出量】 8,195 8,177 平成 16 年 度は 1,164g/日 とな ってお り、平 8,000 449 1,732 694 7,000 2,236 収 6,000 集 【収集ごみの総量及び組成】 ご 5,000 収集ご みの 総量は 増減 を繰り 返し ていま すが 、 み 組 平成 17 年 におい ては 、前年 より かなり 減少 し 成 4,000 平成 13 年 からの 最小 値です 。組 成をみ ると 、 平成 17 年 度にお いて は、生 ごみ が 48.9% 、 埋 3,000 立ごみ が 20.1% 、資 源 ごみが 16.1%、とな っ て 2,000 7,499 768 成 15 年度 から 16 年 度にか けて は減少 して いま す。 669 1,552 1,852 9.3% 2,681 1,508 20.1% 389 437 452 470 418 5.6% 3,859 4,034 3,884 3,679 3,669 48.9% 1,244 1,313 1,239 1,225 1,210 16.1% います 。 1,000 【ごみの減量化/リサイクルの推進計画】 0 H13 本市は 、室 戸市ご み減 量化促 進事 業費補 助金 資源ごみ 交付要 綱( 平成 18 年 4月1 日か ら施行 )を 定 め、家 庭で の生ご みコ ンポス ト購 入補助 事業 を H14 生ごみ H15 ビニール H16 埋立ごみ H17 粗大ごみ 資料:室戸市 実施し てい ます。 44 ■エネルギーの使用量 【電気の使用】 図 平成 12~ 17 年 度の電 灯・電 力量 総量は 微増 LPガス及び灯油の消費量 (千m3) 1,000 減を繰 り返 してい ます 。内訳 をみ ると、 主に 工 950 場など で動 力電源 とし て使用 する 電力量 は平 成 (k L) 4,000 929 926 924 919 916 3,950 3,900 900 14 年度以 外は減 少し 、主 に家 庭 や店舗 など で使 用する 電灯 使用量 は微 増減を 繰り 返して いま す 。 【LPガス・灯油の使用】 平成 12~ 16 年 度のL Pガス 及び 灯油の 消費 L P ガ ス 消 費 量 量は微 減し ていま す。 LPガス消費量 850 750 3,850 灯油消費量 800 3,696 3,684 700 3,676 3,655 3,700 3,647 650 3,650 600 3,600 550 3,550 H12 平成 12~ 17 年度に つ いては 、平 成 16 年 度 の 費 量 3,500 500 【水の使用】 灯 3,800 油 3,750 消 H13 H14 H15 H16 年度 資 料 :( 財 ) 日 本 エ ネ ル ギ ー 経 済 研 究 所 石 油 情 報 セ ン タ ー 給水量 を除 けば、 給水 人口及 び給 水量と もに 減 少して いま す。 図 水道使用量 2,350 19,500 19,000 【新エネルギーの利用】 太陽光 発電 の契約 件数 および 発電 容量は 、平 18,500 給 水 18,000 人 口 17,500 人 17,000 成 12~ 16 年度に つい ては年 々増 加し、 2 倍 以 上にな って います 。 新エネ ルギ ーの導 入例 として は、 太陽光 発電 利 用のキ ラメ ッセ室 戸、 風力発 電施 設の室 戸風 力 発電所 、ク リーン エネ ルギー 使用 のハイ ブリ ッ 16,500 ド自動 車の 使用な どが あげら れま す。 16,000 18,915 18,611 2,300 給水人口 18,364 2,250 給 17,963 水 17,558 2,200 量 2,332 17,088 2,287 2,150 千 3 2,222 2,100 m 2,193 2,162 2,129 2,050 2,000 H12 図 給水量 H13 H14 H15 H16 電力量 H17 年 資料:室戸市 (千kWh) 60,000 53,795 53,653 54,000 52,985 53,643 53,187 図 太陽光発電の契約件数および発電容量 (kW) 50,000 (件 ) 30 120 発電容量 40,000 電 力 30,000 量 41,375 41,395 80 発 電 60 容 量 40 10,000 12,420 12,258 12,375 12,150 11,973 11,823 0 H12 電灯 H13 22 41,625 40,835 41,670 41,364 20,000 電力 契約件数 100 H14 H15 H16 20 H17 資料:四国電力株式会社 18 20 16 12 10 97 73 49 25 83 契 約 15 件 数 10 60 5 0 0 H12 H13 H14 H15 H16 年度 資料:四国電力株式会社 45 環 境 保 全 活 動 の 現 状 【ふれあい海道】 ■市民の取り組み 【BMWご輪の会】 国道 55 号 の歩道 清掃 や植裁 管理 を、協 定を 結 室戸市 にお けるご み問 題を考 える 市民の 会で 、 んだ地 域住 民のボ ラン ティア で支 える仕 組み 室戸の 「青 い空」「青 い海」「緑 豊かな 森」 を愛 です。 室戸 市では 沿道 の4グ ルー プがこ の取 り し、3 R(Reduce/ご みの排 出抑 制、Reuse/再 組みに 参加 してお り、 アロエ やハ イビス カス な 使用、Recycle/再 生利 用)運 動を 通じて ごみ を どによ る色 鮮やか な景 観を維 持し ていま す。 少なく する 活動に 取り 組んで いま す。産 業祭 へ の出店 や、 地域の 小学 校と連 携し たビー チク リ ■事業者の取り組み 【室戸ふれあいエコファーム】 ーンア ップ 、小売 店の リサイ クル への取 り組 み 状況調 査な どを独 自に 企画実 行し ていま す。 平 成 18 年に は県市 によ る“不 法投 棄しな いさ せな 室戸市 西山 台地で 、地 球環境 に優 しい農 業を い活動 支援 事業” に取 り組み まし た。 心がけ てい るグル ープ です。 量販 店から 集め ら れた生 ごみ を堆肥 化し て農作 物を 作る資 源循 環 型農業 に取 り組ん でい ます。 また 、都市 部と の 交流を 目的 とした ポン カンオ ーナ ー制度 や、 地 元の園 児、 児童へ の収 穫体験 など の取り 組み を 行って いま す。 写真:BMWご輪の会による不法投棄防止看板設置 【吉良川ハートフル作戦】 吉良川 地区 の“吉 良川 地区教 育を すすめ る会 ” の主催 によ り海岸 清掃 に取り 組ん でいま す。 地 域の子 供た ちと大 人が 協働す るこ とによ り、 環 写真:ポンカン収穫体験 境教育 にも つなげ てい る取り 組み です。 【老人の日ウォーキング・社会奉仕活動】 室戸市 老人 クラブ 連合 会の呼 びか けによ り、 毎年 9 月の 老人週 間の 1 日に ウォ ーキン グと 清 掃奉仕 活動 を組み 合わ せて、 環境 貢献と 健康 づ くりに つな げる活 動を 行って いま す。市 内に 23 ある老 人ク ラブが 参加 してい ます 。 46 ■市の取り組み 【室戸市地球温暖化対策実行計画】 【室戸市環境講演会の実施】 平成 14 年 度から 5年 間で、 庁舎 及び出 先機 環境問 題を 身近な もの として 認識 しても らう 関、小 中学 校等を 含む 公共施 設か らの温 室効 果 ために 環境 講演会 を実 施して いま す。 ガスの 排出 量削減 に向 けて取 り組 む計画 です 。 対 象 と す る 温 室 効 果 ガ ス は 、「 地 球 温 暖 化 対 策 実行計 画」 で定め られ た二酸 化炭 素のみ なら ず メタン 及び 一酸化 二窒 素を含 めて います 。 写真:環境講演会の様子 【生ごみコンポスト補助金】 写真:室戸市庁舎 ごみの 減量 化を目 指し て、市 民が 生ごみ コン 【室戸市地域新エネルギービジョン】 ポスト を購 入する こと に対し て助 成金を 交付 し ていま す。 本市で は、「室戸 市地 域新エ ネル ギービ ジョ ン」( 平成 18 年2月 )におい て、新エネ ルギ ー 導入に 向け ての基 本方 針を策 定し て積極 的な 導 入を計 画し ていま す。 写真:生ごみコンポスト 写真:キラメッセの太陽光発電施設 【その他の取り組み】 不法投 棄パ トロー ル、 不法投 棄し ないさ せな い活動 支援 事業な どを 行って いま す。 写真:風力発電施設 47 2.室戸市の環境の特性と課題 2-1.特性と課題 1.自然環境 高温多湿な亜熱帯性気候の性格を帯びながらも温暖な気候に恵まれ、Ⅴ字形に突出 した室戸岬を中心に太平洋を望む長い海岸線と、市域の約 8 割以上を占める山林、そ して川といった自然に至るまで、豊かな自然環境が市域に広がっています。特にアコ ウやシオギクといった植生や、海岸段丘の特徴を顕著にあらわしており学術的にも価 値のある地形など、室戸特有の様々な魅力を持っており、一帯は海岸部を中心に室戸 阿南海岸国定公園に指定される美しい自然景観のたたずまいを見せています。 しかし、離れて見ると美しい自然であっても、一度近づいて見てみると相当荒廃し ていることがわかります。特に海岸では、磯焼けが進行しておりかつて見られた生き 物や海草類が今日では全く見られないなどといった報告が寄せられています。直接的 な原因が何なのかはまだ解明されていません。 市民アンケートや小中高校生アンケートにおいても、大切にしたい、残しておきた い環境の第1位として自然、中でも室戸岬や、海、川などを多くの人が挙げており、 海、川の自然の豊かさ、美しさが、室戸の特性といえます。 また、市民アンケートでは、「身近な自然とふれあい、豊かな自然環境を大切にし ているまち」(自然環境の保全)を目指す場合、「砂浜や自然の海岸が残され、海の景 観が美しい」環境の実現を7割以上の人が第 1 位に望んでいます。特に、室戸岬地区 では、「砂浜や自然の海岸が残され、海の景観が美しい」環境の実現を8割近い人が 望んでいます。「川の水がきれいで、水辺の生き物がすむ自然の川がある」環境の実 現を望んでいる割合も高く、佐喜浜地区や吉良川地区では第1位となっており、海、 川の水辺の自然環境が室戸市の大きな特徴となっています。 しかし、自然環境の維持、保全は難しく、林業経営の衰退、担い手不足に伴う山林 の維持管理ができず山林の荒廃を招いたり、生活排水の流入に伴う河川の汚濁、水質 悪化を招くなど、自然環境の悪化も懸念されています。 市民の環境に対する満足度・重要度においても、「海や川の水のきれいさ」は、他 の項目と比べると満足度以上に重要度が第 1 位と高く、市民の水質に対する関心が非 常に高いことがわかります。 なによりも、自然と人の関わりが以前より少なくなったことが、意識啓発の必要性 拡大の要因になっていると考えられます。海岸や山で遊ぶ子供たちを見なくなったと いう意見をたくさんいただきました。 このようなことから、自然環境を守り育てていくために、以下のような課題に取り 組んでいくことが重要です。 48 1)山から海までを一体として捉える自然環境保全への取り組み 山の自然の恵みが川を通じて海の生態系を育むように、自然環境は相互に連続性を 持っています。したがって、山だけ海だけを単独で考えるのではなく、室戸市全体を 視野に山から海まで多様な自然環境を一つの連続した生態系として考える意識を高 め、自然環境保全に取り組むことが必要です。 特に、室戸市の河川について、「以前に比べて流量が減少しているが、大雨が降る と濁った水が大水となって一気に流れる」と聞きます。これは流域の山林に保水力が なくなっていることが原因と推測され、植林とその後の森林の管理不足に課題がある と考えられます。 このように、森林と川との関係を一体で考えるような自然環境保全のとらえ方が今 後重要です。 2)経年的なモニタリング実施による自然環境の実態把握 自然環境に関して具体的な現状を知るデータが不足しています。各地域の自然環境 がどのように変化しつつあるか自然環境データを経年的に把握(モニタリング)する ことが重要です。 しかし、広範囲に広がる自然を対象にして膨大な現況把握をするのは、コスト的に も時間的にも限界があります。まずは、それぞれの地域において特徴的な自然環境特 性に着目してそこから自然環境データの把握を始めていくことが大切です。把握すべ き自然環境データの項目と方法を検討し、実態把握の精度を上げていくことも必要で す。 そして、そのようにして得られるデータを元に、自然環境を適正に維持管理、保全 するための検討に活かしていくことが求められています。 3)室戸固有の自然環境の保全 室戸の気候と地勢が育んだ室戸固有の自然がみられます。アコウやシオギクに代表 される海岸植物群落など学術的に貴重な自然資源もあります。 これら自然資源の価値を地域全体で共有し、その保全に向け、自然環境に関する情 報を周知し啓発していくことが重要です。 そのようにしながら、室戸の自然が生み出した室戸特有の植生を保全することが大 切です。 4)環境学習の取り組みの充実と市民環境保全活動との連携強化 自然環境保全の理解と重要性を、子供たちへの環境教育や、大人も含めた市民全体 の環境学習として、充実していく取り組みが必要です。また、様々な市民の環境保全 活動と連携し、自然環境保全に取り組む市民、事業者、環境保全活動団体、行政が連 携して取り組む体制を構築することが必要です。 49 2.生活環境 大気汚染、騒音などの環境問題は、人口や産業が集中し、自動車交通の増大や工場・ 事業場活動の増大に伴って懸念されますが、室戸では現在のところ大きな環境問題と しては顕在化していません。 市民アンケートの環境に対する満足度・重要度においても、「空気のきれいさ」や 「騒音の少なさ」、「悪臭の少なさ」などは満足度が高い上位3項目になっています。 反面、水質に関しては、生活排水の流入に伴う河川の汚濁や、水質悪化が懸念され、 「海や川の水のきれいさ」は満足度に比較して、重要度が最も高く、市民の水質に対 する関心が非常に高いことがわかります。 また、「きれいな空気や水に恵まれ、健康で安全な環境が守られているまち」 (生活 環境の保全)を目指す場合、「生活排水や工場排水による水質汚濁がなく、海や川の 水がきれいである」環境の実現を第1位に望んでおり、次いで「いつでもおいしい水 道水が飲める」環境の実現を望んでいます。市民の水質に対する関心の高さを示して います。 このようなことから、生活環境を守り育てていくために、以下のような課題に取り 組んでいくことが重要です。 1)川や海の水質を守るための生活排水対策 市内を流れる西の川や羽根川、佐喜浜川、室津川などは流量が少なく、河口部の市 街地周辺で生活排水汚濁の影響を受けやすくなっています。 暮らしの豊かさが、河川や海への栄養塩類の流出増大につながっており、美しい海、 川の自然を守っていくために、生活排水の適正処理を図っていくことが必要です。 2)違法な野焼きに対する仕組みづくり 海岸沿いには、至るところに本来焼却処分すべきでないものが違法に焼却された野 焼き跡がみられます。プラスチック製品などを焼却すると有害物質を排出し、悪臭や 土壌汚染、水質汚染につながります。 生活ごみや産業廃棄物などを独自に焼却処理することが違法であり、人体にも悪影 響を及ぼすこと等を啓発するとともに、野焼きの現場を発見した人が第3者機関を通 じて通報できる仕組みを広く浸透させることが必要です。 3.資源の循環利用 ごみの分別収集が進められリサイクルが拡大し、市全体のごみ収集量も増減を繰り 返しながらも、減少傾向がみられます。市民一人一日あたりのごみ排出量も全国平均 よりは高いものの、増加から減少に転じるなどの変化がみられます。 大量消費・大量廃棄の社会を改め、ごみを出さない社会を築く取り組みがより一層 求められています。 50 上水道の使用量も人口減少に伴って市全体では減少していますが、市民一人一日あ たりの平均使用量は微増傾向にあり、節水は進展していません。 市民アンケートの環境に対する満足度・重要度においても、「不法投棄取り締まり 防止」、 「ごみの減量化やリサイクル」、 「家庭からのごみの分別や出し方のマナー」の 不満度と重要度が高く、ごみの問題が大きいことがわかります。 また、「もの、水、エネルギーを大切に使い、環境にやさしいまち」 (資源の循環利 用)を目指す場合、「環境汚染を引き起こす産業廃棄物などの不法投棄がない」環境 の実現と、「ごみの排出削減と資源のリサイクルや再利用がなされている」環境の実 現を5割以上の人が第1位に望んでおり、次いで「ごみの出し方や、分別のマナーが 守られている」環境の実現を望んでいます。 このようなことから、資源の循環利用を進めていくために、以下のような課題に 取り組んでいくことが重要です。 1)市民へのごみの減量や分別に関する意識啓発 市全体としてごみの減量化を推進する必要があります。ごみの焼却や埋め立てに伴 う環境負荷を抑え、膨大な処理費用による過大な財政負担を抑えるには、市民にごみ 減量とごみの分別・リサイクルについて意識啓発を推進することが必要です。 室戸市はもともとごみの分別等に早くから取り組んできたこともあり、ごみのリサ イクル等については周辺自治体に比べて高い意識を持っているものと考えられます。 しかし、安芸メルトセンターに導入された溶融炉について、本来はダイオキシン対策 であるにもかかわらず『高温で何でも燃やせる』という誤った認識が拡大しており、 今後の再資源化に対する意識啓発を阻害する要因となることが懸念されます。 ごみとなるものの大半は量販店などでの買い物を通して家庭にやってきます。室戸 市のように他地域との行き来が限られる地形では、量販店(小売店)と消費者の協働 により、ごみ発生に繋がらない仕組みをつくりあげることが可能です。量販店と消費 者両者に対する意識啓発も求められていると考えます。 2)不法投棄の早期発見・対処と防止の監視・啓発 不法投棄が山間部をはじめ、周囲の目が届かないところで、常態化している状況が みられます。生活ごみを正規の出し方でない処分をしていたり、大型ごみが人目に付 かない場所に廃棄されたり、また、漁港などにやってくる釣り客が残していくごみな ど多くの問題があります。市民のごみの分別、出し方のマナーの徹底と住民相互でマ ナーを守る意識、そして自分たちの地区を不法投棄から守るという意識の啓発が重要 です。 一度ごみを捨てられたところを放置しておくと、次から次へと不法投棄が繰り返さ れ、ごみ捨てしやすい場所になるという傾向があります。清掃美化はじめ環境美化が 行き届いているところには、ポイ捨てしにくい、不法投棄も防止できる効果があり、 常に、まちを汚さずきれいにしていく取り組みが必要です。 51 また、室戸市には観光客が多く訪れることから、観光事業者などが率先して観光客 のごみのポイ捨て防止などのマナー向上を働きかける取り組みも必要です。 3)省資源・循環型社会構築に向けたライフスタイル・事業活動の推進 ごみの分別マナーの徹底や不法投棄の防止はもちろんのこと、市民・事業者の責務 を明確にして、ごみの排出そのものを抑える、水資源や電気等のエネルギーを大切に 使うなど資源の消費を抑えるライフスタイルと事業活動への移行が必要です。 日常生活や事業活動が及ぼす環境問題の解決には、大量生産・大量消費・大量廃棄 の生活スタイル、事業活動を見直し、リデュース(ごみの排出抑制)・リユース(再 使用)・リサイクル(再生利用)を推進し、市民一人ひとりが率先して考え行動する とともに、そのための意識啓発を継続的に行っていくことが必要です。 4.都市環境 室戸は、古くから弘法大師ゆかりの寺院をはじめ東土佐文化の中心地として栄えて きました。室戸市街地には、国指定をはじめ数多くの有形無形の文化財があり、吉良 川地区には重要伝統的建造物群保存地区に指定された歴史的町並みが保存されてい ます。海岸線に沿って整備されている国道55号は、かつての遍路道とも重なってお り、今なお多くの遍路文化が継承されています。また、各地域には神祭はじめ、固有 の郷土芸能や祭り、踊り、伝統文化・行事が数多く残っており、暮らしの中に身近な 伝統文化や地域資源がいきいきと輝いています。さらに、捕鯨のまち、遠洋マグロ漁 業のまちとして栄え、それらにまつわる文化遺産も継承されてきています。 しかし、地域固有の伝統芸能、伝統的文化の継承は、人口の流出、少子高齢化が急 速に進行する状況の中で、その担い手が不足し、保存継承が危ぶまれる危機的状況に 直面しています。また、人口流出により住人を失った廃屋が市街地でも散見されるよ うになり、まちの景観や防犯、地域コミュニティにまで影響を与えかねない状況にあ ります。さらに市街地周辺は自然に恵まれているものの、市街地の中に人々が気軽に 憩える公園が充実していないことも挙げられるなど、室戸の都市環境を維持していく ためには何かしらの対策が必要であることがわかります。 他にはない室戸らしい独特の伝統文化、そして室戸の都市環境を保全、継承してい くための仕組み、担い手の確保が課題です。 市民アンケートの環境に対する満足度・重要度においては、「地域の祭り、伝統行 事、歴史伝統文化の継承」は満足度が高くなっていますが、重要度は、他の項目に比 べてそれほど高くはなく、まだ、十分に市民に重要性が認識されていないようです。 将来の環境として、「歴史文化にふれ、うるおいと安らぎを感じ快適な暮らしをし ているまち」(都市環境の保全)を目指す場合、 「歩行者や自転車が安全で快適に利用 できる道路空間、交通環境がある」環境の実現を第1位に望んでおり、次いで「歴史 文化資源が保存され、地域の歴史伝統文化が継承されている」環境の実現を望んでい ます。 52 吉良川地区では、「まちの清掃美化が行われ、街並みの景観が整った美しいまちで ある」環境の実現が第1位、佐喜浜地区では、「歴史文化資源が保存され、地域の歴 史伝統文化が継承されている」環境の実現が、それぞれ第1位に望まれるなど、地区 による特徴がみられます。 このようなことから、都市環境を守り育てていくために、以下のような課題に取り 組んでいくことが重要です。 1)身近な歴史伝統文化の保全と活用 歴史・文化資源については、単体の文化財に限定せず周辺の景観と一体となって維 持保全していくことが重要です。また地域の祭りや伝統文化、伝統芸能など、身近な 暮らしと密接につながって、守り育てられてきた郷土のふるさと意識を醸成する歴 史・伝統文化資源についても積極的に保全し、継承していくことが必要です。これら の実現に先立ち、これら室戸特有の文化の持つ価値を室戸全体で共有し、守っていこ うとする意識付けのための取り組みが求められます。 2)まちの環境美化の推進 海、山の豊かな自然を背景に、美しいまちづくりを推進していくために、廃屋対策 となる取り組みやまちの環境美化の推進、市民へ環境美化に対する意識啓発を行うこ とが必要です。 3)身近な緑・海岸景観の整備 市民が最も大切したい海岸、浜の風景を都市の魅力として高めていくために、国道 55号等の海岸道路の沿道景観の魅力向上が求められています。沿道の緑、花等の植 栽、沿道空き地の植栽の維持管理、ごみの清掃美化などを行い、防災機能を残した上 で海の景観と緑あふれるうるおいとゆとりのある環境づくりが必要です。 また、市民が海辺に親しみ、憩いややすらぎを得られるような親水空間、日常の中 で気軽に憩える都市内空間づくりが求められています。 室戸を訪れる観光客に親しまれ、海、市街地が一体となった美しい景観が醸し出さ れるように、自然景観と一体になった個性豊かな海岸景観を市民の文化的財産として 次世代に引き継いでいくことが必要です。 4)市民の活動サポート 室戸市には各地で頑張る市民活動が存在しています。しかし、何か取り組みを起こ したいときや、相談したいことを気軽に話し合える環境や仕組みが存在していませ ん。環境問題への取り組みも含めた市民活動を促進させるためにも、そういった活動 を支える仕組みが必要です。 53 2-2.地区別課題 1.佐喜浜地区 【地区の概要】 佐喜浜地区は、室戸市の東端にあって東洋町と北川村 に接し、海岸地域は室戸阿南海岸国定公園に含まれてい ます。海岸線に沿った地区のほぼ中ほどに佐喜浜港があ り、この港を囲むように市街地が形成されています。 佐喜浜港は古い歴史のある港で、沖合漁業や大敷網が 盛んでしたが、近年はかつての活気がみられなくなって います。 「佐喜浜俄」などの伝統芸能が継承されています。 市街地の北側から流入する佐喜浜川の流域には、農地 といくつかの集落が点在していますが、過疎化と高齢化 が進んでいます。 地区の人口は平成 18 年4月現在で 1,953 人、世帯数は 883 世帯となっており、 平成 17 年 4 月と比べて人口で 67 人、世帯数で 15 世帯共に減少しています。 平成 14 年には佐喜浜町常会長会が佐喜浜町全戸分に相当する 930 個のエコバッ グを購入して配布し、量販店などから配られるレジ袋を断る運動につなげようとする など、ごみ減量化に対する取り組みが住民主導で行われています。 【地区の課題】 ○野生動物による農作物への被害が増加しているようです。これは背後にある山林に 野生生物が必要とするえさが不足していることをあらわし、背後にある山林の荒廃 を意味します。山林の荒廃は野生生物に限らず、自然環境そのものの衰退につなが るものであり、早急な対策が求められます。 ○芸東衛生組合が運営していた佐喜浜クリーンセンター(一般廃棄物焼却処理施設) は、国のダイオキシン対策が施され、安芸メルトセンターが稼働するまでの約 3 年 間は安芸市以東(北川村をのぞく)の7市町村の焼却ごみを 24 時間稼働で処理し ていたほどの能力を持つ施設でありましたが、県のごみ処理広域化計画に合わせて 焼却処理機能を安芸メルトセンターに統合したため、現在は稼働を停止していま す。今後の活用方法等は未定のままとなっています。 ○徳島県との県境を越えて室戸岬に至る特に佐喜浜地区の海岸部は、居住者や通行車 輌が少ないため、不法投棄によるごみが特に目に付く地域となっています。お遍路 などの来訪者にとって快適な地域であるためにも、ごみの適正処理を呼びかける意 識啓発と、不法投棄を許さない監視体制が求められます。 54 【アンケート結果より】 環境面では、佐喜浜川の水質保全、自然保全が懸念されています。市民アンケート でも「川の保全」(80.3%)や「水質の保全」(72.1%)を望む割合が、他の地区と比 べ最も高くなっています。地区懇談会でも、川の汚れ、護岸工事による自然の喪失、 鮎等の減少、子どもが川遊びなど水に接する機会が減ったことを懸念する意見が出て います。川の水の源となる山の森林の維持管理が十分できず、荒廃が進んでいること もその要因の一つと考えられます。そのため、今後の取り組みの重要度では、「生活 排水・事業所排水の処理」が「海や川の水のきれいさ」とともに最も高くなっていま す。 また、「ごみの不法投棄がない」環境を望む割合(59.0%)が高く、環境の満足度・ 重要度においても、満足度が低く重要度が高い最上位の項目が、「不法投棄の防止」 であることから、最重要課題といえます。 将来の環境の実現に向けては、市民・事業者・市が協働して取り組むにあたって、 「ネットワークの仕組みをつくる」ことを第 1 位に挙げており、その仕組みづくりが 今後の課題です。 2.室戸岬地区 【地区の概要】 室戸岬地区は、室戸阿南海岸国定公園の中心地である 室戸岬があり、室戸岬の特異な地形のため風の通り道に なっており、夏から秋にかけては台風がたびたび襲来 し、冬は地元では「まぜ」と呼ばれる風が吹く特性を有 しています。集落は、岬の東西に形成されていますが、 その背後は切り立った山が迫っており、海岸線からの奥 行きも浅くなっています。 室戸岬周辺で見られるアコウ、リュウビンタイなどの 亜熱帯性樹林と、ウバメガシ、トベラなどの海岸植物群 落が南国らしい風景を作っていると同時に極めて高い 学術的価値を有し、国の天然記念物にも指定されていま す。 自然資源や文化資源を中心とする観光資源が豊富ですが、近年の観光ニーズへの対 応の立ち遅れがみられる一方、海洋深層水の町として全国から注目されており、平成 18 年度完成の「ディープシーワールド」の利活用による地域振興が今後の課題とな っています。 地区の人口は平成 18 年4月現在で 4,042 人、 世帯数は 1,987 世帯となっており、 平成 17 年 4 月と比べて人口で 124 人、世帯数で 27 世帯共に減少しています。 55 【地区の課題】 ○日本で最も早く研究に取り組み、事業化も進んでいる海洋深層水関連事業の施設が この地区に集積しています。今後はこの海洋深層水を活用した地域振興策の充実 と、関連する産業の環境保全策が求められます。また、「ディープシーワールド」 のオープンにより、多くの来訪者が予想されます。このような来訪者が気持ちよく 室戸に滞在できるような散策路の整備や修景事業、そして遍路文化に代表される “おもてなしの心”で来訪者を迎えるソフト面の充実も合わせて求められます。 ○景勝地である室戸岬を抱え、国定公園に指定されているにもかかわらず、漂着ごみ や不法投棄されたごみが地区の問題となっています。漂着ごみは、海流が巻きこむ 室戸岬以東の海岸にたくさん見受けられます。外国から流れてくるものもあります が、漁業者が使う漁具や、日常生活で使う日用品や梱包材などが多く、漁業者に対 する注意の呼びかけや、生活ごみをしっかりと処分するなどの啓発はもちろん、す でに打ち上げられているごみを官民協働により回収するなどの取り組みが求めら れます。 【アンケート結果より】 環境面では、海の水質保全、海岸の自然保全が懸念されています。市民アンケート でも「海や海岸の保全」が(79.6%)と他の地区と比べ最も高くなっています。地区懇 談会においても、海岸のコンクリート護岸による浜の喪失、自生のシオギクの喪失や、 海に接する機会が減ったことを懸念する意見が出ています。 また、「水質の保全」(68.9%)を望む割合も高く、今後の取り組みの重要度でも、 「生活排水・事業所排水の処理」が「海や川の水のきれいさ」とともに高くなってい ます。 さらに、 「ごみの不法投棄がない」環境を望む割合(50.5%)が高く、環境の満足度・ 重要度においても、満足度が低く重要度が高い最上位の項目が、「不法投棄の防止」 であることから、最重要課題といえます。地区懇談会においても、海岸線のごみのポ イ捨てや山への不法投棄が絶えないことが挙げられています。子どもたちも含め、地 域で清掃美化や花植えなど海岸線の環境美化に取り組んでいることから、海岸の保全 とあわせ海岸部の環境美化、景観保全が大きな課題です。 将来の環境の実現に向けては、市民・事業者・市が協働して取り組むにあたっては、 「ネットワークの仕組みをつくる」ことと「子どもへの環境教育・学習を推進する」 ことが今後の課題です。 56 3.室戸地区 【地区の概要】 室戸地区は、室津川河口周辺に市街地が形成されてお り、市役所をはじめとする官公庁のほか、商業・サービ ス機能、避難港である室津港、野球場などのスポーツ施 設等があり、本市の中心地区となっています。 元地区の国立室戸青少年自然の家には多くの来訪者が 訪れており、室戸の自然体験につながっています。 農業は室津川流域や元川流域、崎山台地などを中心に 行われています。かつては、遠洋まぐろ漁業の母港とし て繁栄しましたが、産業経済面は総じて低迷していま す。 地区の人口は平成 18 年4月現在で 7,257 人、 世帯数は 3,400 世帯となっており、 平成 17 年 4 月と比べて人口で 182 人、世帯数で 14 世帯共に減少しています。 【地区の課題】 ○市中心部を流れる室津川は普段は小さな流れですが、大雨が降るとすぐに大水とな るなど、上流域の森林による保水力が弱まっていることが推測されます。また、人 口の集中しているこの地域であっても下水道は未整備であり、合併浄化槽普及も進 んでおらず、そのまま室津川、そして海に流れ込んでいます。森林環境保全に対す る体制づくりと意識啓発を行うとともに、合併浄化槽の早期整備につなげる取り組 みも求められています。 ○元海岸は、以前は広大な砂浜がありアカウミガメが産卵にやってくることや、それ を元小学校が世話するなどの取り組みが注目されていました。しかし、原因は特定 されていませんが、周囲の港湾整備や道路整備などが進むにつれて浜が痩せてい き、現在では波打ち際がなく、直接護岸コンクリートに波が打ち寄せる部分があら われるなど、防災上の視点からも非常に危険な海岸となっています。まずは、浜痩 せの原因を分析するとともに、その対策に取り組むことが望まれています。 ○過去に行われた住民意識調査(平成 17 年度 芸東衛生組合調査)では、室戸地区 の抱える問題として『地域外から持ち込まれるごみ』が上位にランクされています。 これは市役所などの行政施設や事業所が室戸地域に集まっているために、各家庭か ら持ち込まれるごみのことをあらわしているのではないかと推測されています。家 庭から出されるごみはたとえ職場であっても、持ち込まないといった意識啓発を行 う必要があります。 ○国立室戸青少年自然の家には、多くの来訪者が訪れると同時に地域と連携した様々 なプログラムを用意して来訪者に室戸の自然を体験してもらっています。今後は来 訪者にも積極的に地域に足を運んでもらえるように、施設と地域の連携をさらに強 化することが求められます。 57 【アンケート結果より】 環境面では、海や海岸の保全、室津川の水質保全、自然保全が懸念されています。 市民アンケートでも「海や海岸の保全」が(74.0%)、 「川の保全」(64.3%)を望む割 合が高くなっています。地区懇談会でも、海の汚れ、自然の喪失を懸念する意見が出 ています。 また、「水質の保全」(65.2%)を望む割合が高く、今後の取り組みの重要度でも、 「生活排水・事業所排水の処理」が「海や川の水のきれいさ」とともに最も高くなっ ています。 さらに、 「ごみの不法投棄がない」環境を望む割合(56.4%)が高く、環境の満足度・ 重要度においても、満足度が低く重要度が高い最上位の項目が、「不法投棄の防止」 であることから、最重要課題といえます。地区懇談会においても、ごみの不法投棄が 絶えないことが挙げられています。ごみの分別、出し方のマナーの徹底も含め、市民 の意識啓発、環境美化に取り組んでいく仕組みづくりが大きな課題です。 将来の環境の実現に向けては、市民・事業者・市が協働して取り組むにあたって、 「子どもへの環境教育・学習を推進する」ことを第 1 位に挙げており、環境教育の推 進が今後の課題です。 58 4.吉良川地区 【地区の概要】 吉良川地区は、東の川と西の川の間、国道 55 号に沿 って市街地が形成され、海岸沿いの小平野と海岸段丘 上、両河川沿いの農村部を背景にして発展してきまし た。 市街地は明治期に建てられた漆喰壁の商家や水切り瓦 のある蔵が立ち並び、日本の懐かしい町並みを今に残し ています。また、台風常襲地として風雨から家屋を守る ために、河原石や浜石などでつくられた外壁"いしぐろ" で家の周りを囲む造りが多いのもこの地域の特徴で、こ れら特有の町並みが評価された結果、国の重要伝統的建 造物群保存地区の指定を受けています。しかし、近年は 住人がいなくなり空き家になった建物もあり、町並み保 全の難しさをあらわしています。 平地では野菜の栽培が盛んであり、段丘斜面では早生ビワが栽培され、黒耳がその 中心となっています。段丘上は台地状になっており耕地が拡がり、畑地の他ため池で 潅漑される水田があります。西山台地では、耕地と民家を強風から守るために周囲を 高い防風林が取り巻いています。 西山台地には 100 を超えるため池があり、小雨時であっても盛んな農業に影響を 与えることがありません。 地区の人口は平成 18 年4月現在で 2,719 人、 世帯数は 1,184 世帯となっており、 平成 17 年 4 月と比べて人口で 52 人、世帯数で2世帯共に減少しています。 【地区の課題】 ○吉良川地区の町並み景観を保全する取り組みとともに、その歴史的価値を地域の住 民と共有できる取り組みが求められます。 ○吉良川小学校のPTAと子供たちが中心となり海岸清掃を行う「吉良川ハートフル 作戦」では、単なる海岸清掃に終わるのではなく、地域のコミュニティを活性化す ることにも寄与しています。地域が一体となって地域の環境を考える機会に育てて いくことが望まれます。 ○黒耳地区など、海岸線と山の段丘部が隣接しており、そのわずかな間を縫って国道 55 号が走っているところでは室戸市特有の海岸段丘地形を実感することができま す。しかし、防風林に雑木や人の背丈を超える雑草などが生い茂りせっかくの景観 が活かされていません。今後は道路管理者や土地所有者に対して景観の確保を要望 していくなどの取り組みが求められます。 ○道の駅キラメッセには、室戸の伝統文化である捕鯨や地域文化をテーマとした“鯨 館”と、地元の農家や漁業者の直販所である“楽市”があり、どちらも地域情報を 59 発信する上で大切にすべきツールです。キラメッセを核として地域住民と来訪者が 積極的に交流できる機会を促進する必要があります。 【アンケート結果より】 環境面では、西の川、東の川の水質保全、海や海岸の保全が懸念されています。市 民アンケートでも「川の保全」(78.4%)、「海や海岸の保全」(64.9%)を望む割合 が高くなっています。地区懇談会でも、川の汚れ、自然の喪失を懸念する意見が出て います。 また、「水質の保全」(62.2%)を望む割合が高く、今後の取り組みの重要度でも、 「海や川の水のきれいさ」が他の地区に比べて最も高くなっています。 さらに、「ごみの減量・リサイクルしている」環境を望む割合(59.5%)が高く、吉 良川地区において、スーパーから出る生ごみを堆肥化し、農作物を栽培する資源循環 型農業に取り組んでいる団体があるなど、市民へごみの減量・リサイクルを啓発して いくことも重要です。 他地区と同様に、「ごみの不法投棄がない」環境を望む割合(55.4%)も高く、環境 の満足度・重要度においても、満足度が低く重要度が高い最上位の項目であることか ら、不法投棄の防止も課題といえます。 歴史的町並みの保全を活かし、 「まちの美化」(51.4%) を望む割合も高いです。 将来の環境の実現に向けては、市民・事業者・市が協働して取り組むにあたって、 「子どもへの環境教育・学習を推進する」ことを第 1 位に挙げており、環境教育の推 進が今後の課題です。 5. 羽 根 地 区 【地区の概要】 羽根地区は、羽根川の右岸側国道 55 号沿いに 市街地が形成されており、黒潮の影響を受け準無 霜地帯で、気候は温暖であり、冬場のハウスを利 用した作物の栽培に適しています。 羽根地区では吉良川地区とともに、戦前からキ ュウリやトマトの促成栽培が始まり、昭和 40 年 代からナスへの転換が図られてきましたが、近年 では海洋深層水を活用して、深層水ナスを生産し、 そのブランド化及び販路拡大に努めています。 中峯地区にはすでに閉鎖された芸東衛生組合の最終処分場があり、現在は閉鎖後の 経過が見守られています。 地区の人口は平成 18 年4月現在で 2,538 人、 世帯数は 1,145 世帯となっており、 平成 17 年 4 月と比べて人口で 39 人、世帯数で1世帯共に減少しています。 60 【地区の課題】 ○羽根地区は室戸市では最もハウス園芸の集積した地域となっています。しかし、ハ ウス園芸は重油を燃やして冬の室温調整をすることから、温暖化物質の排出源とな っていたり、作物によっては臭化メチルなどの規制対象品を使用している例もあり ます。さらに、セイヨウマルハナバチを使った農作業の効率化などを行っている例 もあり、少なからず外来種による在来種駆逐が懸念されます。こういった環境負荷 やリスクを軽減させる取り組みと、その重要性の意識啓発が求められます。 【アンケート結果より】 環境面では、海や海岸の保全、羽根川の水質保全が懸念されています。市民アンケ ートでも「海や海岸の保全」(72.4%)、「川の保全」(70.7%)を望む割合が高くな っています。地区懇談会でも、川の汚れ、海の汚れ、自然の喪失を懸念する意見が出 ています。羽根川は、鮎の遡上するきれいな川で、自然の川としての保全が大きな課 題です。 また、「水質の保全」(62.1%)を望む割合が高く、今後の取り組みの重要度でも、 「海や川の水のきれいさ」が高くなっています。 さらに、他地区と同様に、「ごみの不法投棄がない」環境を望む割合(60.3%)も高 く、環境の満足度・重要度においても、満足度が低く重要度が高い最上位の項目であ ることから、不法投棄の防止も課題といえます。 住人がいなくなった空き家が景観上問題になっているケースや、伝統芸能の継承者 不足など、人口減少、少子高齢化の課題も抱えています。 将来の環境の実現に向けては、市民・事業者・市が協働して取り組むにあたって、 「子どもへの環境教育・学習を推進する」ことを第 1 位(79.3%)に挙げており、他地 区と比べ最も高く、環境教育の推進が今後の課題です。 61 3.室戸市の環境アンケート結果 ● 調 査 期 間:平成18年9月1日~19日 ● 調 査 方 法:郵送法 ● 配 布 数:2,000票 ● 調査対象者:18歳以上の室戸市民を住民基本台帳より無作為抽出 ● 回 収 状 況:回収票数526票(回収率26.3%) (1)大切にしたい、または残しておきたい環境、場所、風景、風習 最も多い意見の内容は、海・海岸・浜や室戸岬などの自然・風景に関することで2 21件、次いで神祭などの祭り・伝統行事に関することが100件、続いて灯台や町 並みなどの建物に関することが34件となっています。 自然・風景 海・海岸・浜 室戸岬 四十寺山 その他 川 佐喜浜川 室津川 その他 森林・山 羽根川 夫婦岩 西山 その他 221 66 61 8 8 7 6 6 5 4 4 46 きれい 有名 観光資源 室戸のシンボル 自然 昔から慣れ親しんだ 美しい 公 園 広域公園 希望の丘 室戸球場 7 祭り・伝統行事 5 1 1 神祭 にわか シットロト踊 御田祭 その他 花 100 34 12 9 6 39 火 1 花火大会 4 建 物 灯台 吉良川の町並み 室津港 遍路道 その他 34 音 3 7 6 3 2 16 太鼓の音 鐘の音 波の音 1 1 1 その他 6 亀 イルカ 子供も大人も楽しめる 伝統だから 広々としていい場所 安全で遊べる場所 景色が好き 地域の人と交流を深める 多くの市民が楽しめる 美しく勇壮、豪快 心のふるさと 文化財 他の地域にない かたちがめずらしい 風景がすばらしい 3 1 日本人の心のふるさと 厳かな気持ちになる 落ち着くから 海亀の孵化を続けたい 漁業で栄えた町だから 美しい 観光資源 産卵できる浜が少ないから (2)市民が望む室戸市の将来の環境の状態 「 生 活 環 境 の 保 全 」と 回 答 し た 0% 20% 40% 80% N=526 60% 人 の 割 合 が 72.2% と 突 出 し て います。 自然環境の保全 54.9 次いで「自然環境の保全」が 54.9 % 、 続 い て 「 資 源 の 循 環 生活環境の保全 72.2 利 用 」 が 31.6 % 、「 都 市 環 境 の 保 全 」が 17.5% と な っ て い 都市環境の保全 17.5 ます。 資源の循環利用 31.6 その他 0.4 無回答 62 8.6 0% ① 「きれいな空気や水に恵まれ、健康で安 20% 40% 60% 80% 38.6 大気の保全 全な環境が守られているまち」(生活環境 回答した人の割合が高い項目は「水質 騒音の防止 の保全」が 65.8%と最も高く、次いで「良 悪臭の防止 質な水道」が 58.9%でこれら 2 項目が突 65.8 水質の保全 の保全) 15.6 17.1 28.1 土壌汚染の防止 出しています。 58.9 良質な水道 続いて「食の安全」が 43.2%、 「大気 の保全」が 38.6%、となっています。 43.2 食の安全 その他 0.8 6.7 無回答 0% ②「身近な自然とふれあい、豊かな自然環 20% 40% 森林の保全 60% 80% N=526 39.4 境を大切にしているまち」(自然環境の保 65.4 川の保全 全) 回答した人の割合が高い項目は「海や 海岸の保全」が 72.2%と最も高く、次い で「川の保全」が 65.4%で、これらの2 自然とのふれあい 43.7 72.2 海や海岸の保全 田園の保全 項目が突出しています。 続いて「自然とのふれあい」が 43.7%、 15.0 23.0 里山の保全 「森林の保全」が 39.4%となっています。 その他 1.5 7.6 無回答 0% ③「もの、水、エネルギーを大切に使い、環 20% 40% 60% ごみ減量・リサイクル 境にやさしいまち」(資源の循環利用) 55.7 ごみ分別マナー 「ごみ減量・リサイクル」、 「不法投棄防 47.9 省エネルギー 22.6 止」と回答した人の割合が、55.7%と最 も高く、次いで「ごみ分別マナー」が 自然エネルギー利用 節水・水循環 47.9%となっています。 続いて「自然エネルギー利用」が 38.8%、 「省エネルギー」が 22.6%、 「節 38.8 20.9 不法投棄防止 55.7 環境配慮商品の利用 16.0 水・水循環」が 20.9 となっています。 その他 無回答 63 1.3 7.8 80% N=526 0% ④「歴史文化にふれ、うるおいと安らぎを感 20% 40% 80% N=526 60% 歴史文化の保存 48.1 じ快適な暮らしをしているまち」(都市環境の 保全) まちの美化 40.5 「快適なみち」と回答した人の割合が、 48.9%と最も高く、次いで「歴史文化の保存」 快適なみち 48.9 が 48.1%となっています。 まちのうるおい 続いて「まちのうるおい」が 40.9%、 「ま 40.9 ちの美化」が 40.5%となっています その他 無回答 1.3 7.2 0% (3)将来の室戸市の環境の実現に向け、「市 20% 40% 市民が参加できる 各種体験学習の機会を提供する 民・事業者・行政が協働して環境を守り、育て ていく」ために望むこと 80% N=526 60% 37.5 市民に対し 環境情報の収集と発信を活発に行う 49.8 「子どもへの環境教育、学習を推進する」 と回答した人の割合が65.2%で最も高く、 子どもへの環境教育、学習を推進する 次いで「協働して環境に取り組むネットワー 協働して環境に取り組む ネットワークのしくみをつくる クのしくみをつくる」が58.9%、 「市民に対 し環境情報の収集と発信を活発に行う」が4 65.2 58.9 市民・事業者の取り組みを 支援する仕組みをつくる 9.8%となっています。 27.4 その他 0.6 無回答 9.5 (4)住んでいる地域の環境や取り組みにおける現状の「満足度」と今後の取り組みの重要度 ①現在の満足度 満足度の最低点は「省エネルギーや風力エネルギー等利用の推進」の1.38であり、最 高点は「空気のきれいさ」の3.58となっています。 (満足度平均値は2.16) 順位 1 2 2 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 取り組み項目 (1)空気のきれいさ (2)騒音の少なさ (3)いやなにおいなどの悪臭の少なさ (13)おいしい水道水の供給 (14)緑の多い山林の自然や景観の保全 (4)海や川の水のきれいさ (20)地域の祭り、伝統行事、歴史伝統文化の継承 (18)安全・安心な食品や農林水産物の提供 (10)家庭からのごみの分別や出し方のマナー (7)通りの広告看板、まちなみの景観 (6)歩道の安全性・快適性 (12)ごみの減量化やリサイクル (19)史跡や文化財の保護 (21)生活排水・事業所排水などの処理 (15)農地の保全 (5)広場や公園の多さ (17)自然に親しめるレクリエーション施設などの整備 (8)すいがらのポイ捨て・犬のふんの始末などのマナー (9)不法投棄の取り締まり・防止 (16)環境教育・環境学習に関する取り組み (11)省エネルギーや風力・太陽光エネルギー利用の推進 64 満足度 3.58 3.05 3.05 2.94 2.63 2.47 2.39 2.34 2.32 2.12 1.95 1.94 1.89 1.78 1.76 1.71 1.65 1.56 1.51 1.43 1.38 満足度は、「満 足している」= 4点、「やや満 足している」= 3点、「やや不 満である」=2 点、「不満であ る」=1点、 「わからない」 及び「無回答」 =0点として 求めた回答者 全体の平均得 点 ②今後の重要度 重要度の最高点は「海や川の水のきれいさ」の3.77であり、最低点は「広場や公園の多 さ」の2.83となっています。 (重要度平均値は3.35) 順位 1 2 3 4 5 6 7 7 9 10 10 12 12 14 15 16 17 18 19 19 21 取り組み項目 (4)海や川の水のきれいさ (13)おいしい水道水の供給 (1)空気のきれいさ (9)不法投棄の取り締まり・防止 (21)生活排水・事業所排水などの処理 (10)家庭からのごみの分別や出し方のマナー (3)いやなにおいなどの悪臭の少なさ (14)緑の多い山林の自然や景観の保全 (18)安全・安心な食品や農林水産物の提供 (6)歩道の安全性・快適性 (8)すいがらのポイ捨て・犬のふんの始末などのマナー (2)騒音の少なさ (12)ごみの減量化やリサイクル (20)地域の祭り、伝統行事、歴史伝統文化の継承 (16)環境教育・環境学習に関する取り組み (19)史跡や文化財の保護 (11)省エネルギーや風力・太陽光エネルギー利用の推進 (17)自然に親しめるレクリエーション施設などの整備 (7)通りの広告看板、まちなみの景観 (15)農地の保全 (5)広場や公園の多さ 重要度 3.77 3.74 3.70 3.68 3.64 3.51 3.49 3.49 3.48 3.46 3.46 3.39 3.39 3.26 3.13 3.06 3.05 2.93 2.91 2.91 2.83 重要度は、「重 要」=4点、 「やや重要」= 3点、「あまり 重要でない」= 2点、「重要で ない」=1点、 「わからない」 及び「無回答」 =0点として 求めた回答者 全体の平均得 点 ③満足度と重要度 “ごみ出しのマナー”に関する項目と、海や川の自然の水、そして排水処理などの“水”に 関する項目については、重要度が高く感じられている割に満足度が低くなっており、今後積 極的に対応を図るべき課題項目であると考えられます。 〔全 体〕 4.0 (4) (9) (13) (1) (21) (8) (10) (18) (6) (12) 3.5 (3) (14) (2) (20) (16) (11) 高 (19) (17) (15) (5) 3.0 (7) 2.5 重 要 度 指 数 2.0 低 1.5 1.0 1.0 1.5 2.0 2.5 満足度指数 低 65 3.0 3.5 高 4.0 4.室戸市環境基本条例 平 成 8 年 3 月 29 日 条例第 4 号 第 1 章 総則 (目 的 ) 第 1 条 こ の 条 例 は 、環 境 の 保 全 及 び 創 造 に つ い て 、基 本 理 念 を 定 め 、並 び に 市 、 事業者及び市民の責務を明らかにするとともに、環境の保全及び創造に関する 施策の基本となる事項を定めることにより、環境の保全及び創造に関する施策 を総合的かつ計画的に推進し、法体系の中に確立し、もって現在及び将来にわ たって人たるもの誰もが健康で文化的な生活の確保に寄与することを目的とす る。 (定 義 ) 第 2 条 この条例において「環境への負荷」とは、人の活動により環境に加えら れ る 影 響 で あ っ て 、環 境 の 保 全 上 の 支 障 の 原 因 と な る お そ れ の あ る も の を い う 。 2 こ の 条 例 に お い て「 地 球 環 境 の 保 全 」と は 、人 の 活 動 に よ る 地 球 全 体 の 温 暖 化 又はオゾン層の破壊の進行、海洋の汚染、海岸の浸食、野生生物の種の減少そ の他の地球の全体又はその広範な部分の環境に影響を及ぼす事態に係る環境の 保全であって、人類の福祉に貢献するとともに市民の健康で文化的な生活の確 保に寄与するものをいう。 3 こ の 条 例 に お い て「 公 害 」と は 、環 境 の 保 全 上 の 支 障 の う ち 、事 業 活 動 そ の 他 の 人 の 活 動 に 伴 っ て 生 ず る 相 当 範 囲 に わ た る 大 気 の 汚 染 、水 質 の 汚 濁 (水 質 以 外 の 水 の 状 態 又 は 水 底 の 底 質 が 悪 化 す る こ と を 含 む 。)、土 壌 の 汚 染 、騒 音 、振 動 、 地 盤 の 沈 下 (鉱 物 の 掘 採 の た め に 行 う 土 地 の 掘 削 に よ る も の を 除 く 。 )及 び 悪 臭 に よ っ て 、人 の 健 康 又 は 生 活 環 境 (人 の 生 活 に 密 接 な 関 係 の あ る 財 産 並 び に 人 の 生 活 に 密 接 な 関 係 の あ る 動 植 物 及 び そ の 生 育 環 境 を 含 む 。)に 係 る 被 害 が 生 ず る ことをいう。 (基 本 理 念 ) 第 3 条 環境の保全及び創造は、現在及び将来にわたり市民が健全で恵み豊かな 環境の恵沢を享受するとともに、人類の存続の基盤である環境が将来にわたっ て良好な状態で維持されるように適切に行わなければならない。 2 環 境 の 保 全 及 び 創 造 は 、健 全 で 恵 み 豊 か な 環 境 を 維 持 し つ つ 、環 境 へ の 負 荷 の 少ない健全な経済の発展を図りながら持続的に発展することができる社会の構 築を図ることを旨として、すべての者の公平な役割分担の下に自主的かつ積極 的に行われなければならない。 3 地 球 環 境 の 保 全 は 、人 類 共 通 の 課 題 で あ る と と も に 市 民 が 健 康 で 文 化 的 な 生 活 を将来にわたって確保する上での課題であることにかんがみ、すべての事業活 動及び日常生活において積極的に推進されなければならない。 (市 の 責 務 ) 第 4 条 市 は 、前 条 に 定 め る 環 境 の 保 全 及 び 創 造 に つ い て の 基 本 理 念 (以 下「 基 本 理 念 」と い う 。)に の っ と り 、次 に 掲 げ る 事 項 に 関 し 基 本 的 か つ 総 合 的 な 施 策 を 策定し、実施する責務を有する。 (1) 公 害 の 防 止 に 関 す る こ と 。 (2) 自 然 環 境 の 保 全 に 関 す る こ と 。 (3) 野 生 生 物 の 種 の 保 存 及 び 生 態 系 の 多 様 性 の 保 護 に 関 す る こ と 。 (4) 人 と 自 然 と の 豊 か な 触 れ 合 い の 確 保 、 良 好 な 景 観 の 保 全 及 び 形 成 、 歴 史 的・文化的遺産の保護等に関すること。 (5) 廃 棄 物 の 適 正 処 理 及 び 減 量 と 再 生 利 用 に 関 す る こ と 。 (6) 地 球 環 境 の 保 全 に 関 す る こ と 。 (7) 前 各 号 に 掲 げ る も の の ほ か 、 環 境 の 保 全 及 び 創 造 に 関 す る こ と 。 (事 業 者 の 責 務 ) 66 第 5 条 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動を行うに当たっては、こ れに伴って生ずる公害を防止し、又は自然環境を適正に保全するため、必要な 措置を講ずる責務を有する。 2 事 業 者 は 、基 本 理 念 に の っ と り 、環 境 の 保 全 上 の 支 障 を 防 止 す る た め 、物 の 製 造、加工又は販売その他の事業活動を行うに当たって、その事業活動に係る製 品その他の物が廃棄物となった場合にその適正な処理が図られるように必要な 措置を講ずる責務を有する。 3 前 2 項 に 定 め る も の の ほ か 、事 業 者 は 、基 本 理 念 に の っ と り 、環 境 の 保 全 上 の 支障を防止するため、物の製造、加工又は販売その他の事業活動を行うに当た って、その事業活動に係る製品その他の物が使用され、又は廃棄されることに よる環境への負荷の低減に資するように努めるとともに、その事業活動におい て、再生資源その他の環境への負荷の低減に資する原材料、役務等を利用する ように努めなければならない。 4 前 3 項 に 定 め る も の の ほ か 、事 業 者 は 、基 本 理 念 に の っ と り 、そ の 事 業 活 動 に 関し、これに伴う環境への負荷の低減その他環境の保全及び創造に自ら努める とともに、市が実施する環境の保全及び創造に関する施策に協力する責務を有 する。 (市 民 の 責 務 ) 第 6 条 市民は、基本理念にのっとり、環境の保全上の支障を防止するため、そ の日常生活に伴う環境への負荷の低減に努めなければならない。 2 前 項 に 定 め る も の の ほ か 、市 民 は 、基 本 理 念 に の っ と り 、環 境 の 保 全 及 び 創 造 に自ら努めるとともに、市が実施する環境の保全及び創造に関する施策に協力 する責務を有する。 (室 戸 市 環 境 白 書 ) 第 7 条 市長は、環境の保全及び創造に関する施策の総合的な推進に資するとと もに、環境の状況、環境の保全及び創造に関する施策の実施状況等を明らかに するため、室戸市環境白書を定期的に作成し、公表しなければならない。 第 2 章 環境の保全及び創造に関する基本的施策 第 1 節 環境基本計画 (環 境 基 本 計 画 ) 第 8 条 市長は、環境の保全及び創造に関する施策を総合的かつ計画的に推進す る た め 、環 境 の 保 全 及 び 創 造 に 関 す る 基 本 的 な 計 画 (以 下「 環 境 基 本 計 画 」と い う 。 )を 定 め な け れ ば な ら な い 。 2 環境基本計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。 (1) 環 境 の 保 全 及 び 創 造 に 関 す る 基 本 構 想 (2) 環 境 の 保 全 及 び 創 造 に 関 す る 目 標 (3) 環 境 の 保 全 及 び 創 造 に 関 す る 施 策 の 方 向 (4) 前 3 号 に 掲 げ る も の の ほ か 、環 境 の 保 全 及 び 創 造 に 関 す る 施 策 を 総 合 的 か つ計画的に推進するために必要な事項 3 市 長 は 、環 境 基 本 計 画 を 定 め よ う と す る と き は 、あ ら か じ め 室 戸 市 環 境 審 議 会 の意見を聴かなければならない。 4 市 長 は 、環 境 基 本 計 画 を 定 め た と き は 、遅 滞 な く 、こ れ を 公 表 し な け れ ば な ら ない。 5 前 2 項の規定は、環境基本計画の変更について準用する。 第 2 節 市が講ずる環境の保全及び創造のための施策等 (施 策 の 策 定 等 に 当 た っ て の 配 慮 ) 第 9 条 市は、施策を策定し、実施するに当たっては、環境基本計画との整合を 図り、環境の保全及び創造について配慮するものとする。 (環 境 影 響 評 価 の 推 進 ) 67 第 10 条 市 は 、土 地 の 形 状 の 変 更 、工 作 物 の 新 設 そ の 他 こ れ ら に 類 す る 事 業 を 行 う事業者が、その事業の実施に当たりあらかじめその事業に係る環境への影響 について自ら適正に調査、予測又は評価を行い、その結果に基づき、その事業 に係る環境の保全について適正に配慮することを推進するため、必要な措置を 講ずるものとする。 (規 制 の 措 置 ) 第 11 条 市 は 、公 害 を 防 止 す る た め 、公 害 の 原 因 と な る 行 為 に 関 し 、必 要 な 規 制 の措置を講じなければならない。 2 市 は 、自 然 環 境 の 保 全 を 図 る た め 、自 然 環 境 の 適 正 な 保 全 に 支 障 を 及 ぼ す お そ れがある行為に関し、必要な規制の措置を講じなければならない。 3 前 2 項 に 定 め る も の の ほ か 、市 は 、環 境 の 保 全 上 の 支 障 を 防 止 す る た め 、必 要 な規制の措置を講ずるように努めるものとする。 (助 成 等 の 措 置 ) 第 12 条 市 は 、事 業 者 又 は 市 民 が 自 ら の 行 為 に 係 る 環 境 へ の 負 荷 の 低 減 の た め の 施設の整備その他の環境の保全及び創造に関する適切な措置をとることとなる ように誘導するため、必要かつ適正な経済的な助成、技術的な助言等の措置を 講ずるように努めるものとする。 (施 設 の 整 備 等 の 推 進 ) 第 13 条 市 は 、環 境 の 保 全 及 び 創 造 に 必 要 な 公 共 的 施 設 の 整 備 等 を 推 進 す る た め 、 必要な措置を講ずるものとする。 (資 源 の 循 環 的 な 利 用 等 の 促 進 ) 第 14 条 市 は 、環 境 へ の 負 荷 の 低 減 を 図 る た め 、事 業 者 又 は 市 民 に よ る 資 源 の 循 環的な利用、廃棄物の減量及びエネルギーの有効利用が促進されるように必要 な措置を講ずるものとする。 2 市 は 、環 境 へ の 負 荷 の 低 減 を 図 る た め 、市 の 施 設 の 建 設 及 び 維 持 管 理 そ の 他 の 事業の実施に当たって、資源の循環的な利用、廃棄物の減量、エネルギーの有 効利用及び未利用エネルギーの開発利用に努めるものとする。 (市 街 地 と 中 山 間 地 域 と の 連 携 の 促 進 等 ) 第 15 条 市 は 、 人 と 自 然 が 共 生 す る 活 力 あ る 中 山 間 地 域 づ く り を 推 進 す る た め 、 市街地と中山間地域との連携の促進その他の必要な措置を講ずるものとする。 (森 林 及 び 緑 地 の 保 全 等 ) 第 16 条 市 は 、市 民 が 真 の 豊 か さ を 享 受 し 、人 と 自 然 と が 触 れ 合 う 緑 豊 か な 市 域 の形成を図るため、森林及び緑地の保全、緑化の推進その他の必要な措置を講 ずるものとする。 (農 村 環 境 の 保 全 等 ) 第 17 条 市 は 、農 業 生 産 と 生 活 環 境 が よ り 良 く 調 和 し た 豊 か な 農 村 環 境 を 保 全 し 、 創造するため、農地の有効利用、農村の生活環境の整備その他の必要な措置を 講ずるものとする。 (清 流 の 保 全 ) 第 18 条 市 は 、市 内 の 河 川 を 全 国 に 誇 れ る 貴 重 な 財 産 と し て 将 来 に 引 き 継 ぎ 、清 らかな水質、豊かな水量及びこれらにふさわしい生物に恵まれた清流を保全す るため、必要な措置を講ずるものとする。 (美 し い 海 及 び 海 岸 の 保 全 ) 第 19 条 市 は 、室 戸 阿 南 海 岸 国 定 公 園 の 指 定 を 受 け 、市 民 の 憩 い の 場 で あ り 、沿 岸漁業及び観光産業において重要な役割を果たしている豊かな海と美しい海岸 の保全に努め、海岸浸食の要因を除き法令を遵守して必要な措置を講ずるもの とする。 (環 境 美 化 の 促 進 ) 第 20 条 市 は 、多 く の 景 勝 地 に 恵 ま れ た 美 し い 環 境 を 保 全 す る た め 、ご み の 投 棄 及 び 散 乱 の 防 止 、廃 船 及 び 屋 外 に お け る 廃 自 動 車 等 の 保 管 方 法 の 規 制 に つ い て 、 必要な措置を講ずるものとする。 68 (良 好 な 景 観 の 形 成 ) 第 21 条 市 は 、自 然 に 配 慮 し た 地 域 の 美 観 と 風 致 の 維 持 、文 化 財 及 び 歴 史 的 ま ち 並みの保全及び修復、美しいまち並みの維持及び創造、緑豊かなまちづくり等 を推進し、良好な景観の形成を図るため、必要な措置を講ずるものとする。 (環 境 教 育 及 び 環 境 学 習 の 振 興 等 ) 第 22 条 市 は 、事 業 者 及 び 市 民 が 環 境 の 保 全 及 び 創 造 に 関 す る 理 解 を 深 め 、自 ら 環境への負荷の低減に努めるとともに、環境の保全及び創造に関する活動を行 う意欲が増進されるようにするため、環境の保全及び創造に関する教育及び学 習の振興、広報活動の充実その他の必要な措置を講ずるものとする。 (民 間 団 体 等 の 自 発 的 な 活 動 の 促 進 ) 第 23 条 市 は 、 事 業 者 、 市 民 又 は こ れ ら の 者 の 組 織 す る 民 間 の 団 体 (以 下 「 民 間 団 体 等 」と い う 。)が 自 発 的 に 行 う 緑 化 活 動 、再 生 資 源 に 係 る 回 収 活 動 そ の 他 の 環境の保全及び創造に関する活動が促進されるように、技術的な指導又は助言 その他の必要な措置を講ずるものとする。 (情 報 の 提 供 ) 第 24 条 市 は 、環 境 の 保 全 及 び 創 造 に 関 す る 教 育 及 び 学 習 の 振 興 並 び に 民 間 団 体 等の自発的な環境の保全及び創造に関する活動の促進に資するため、個人及び 法人の権利利益の保護に配慮しつつ、環境の状況、環境保全活動の事例その他 の環境の保全及び創造に関する必要な情報を適時かつ適切に提供するように努 めるものとする。 (調 査 及 び 研 究 の 実 施 等 ) 第 25 条 市 は 、公 害 の 防 止 、自 然 環 境 の 保 全 、地 球 環 境 と そ の 他 の 環 境 の 保 全 に 関する事項について、情報の収集に努めるとともに、科学的な調査及び研究の 実施並びに技術の開発及びその成果の普及に努めるものとする。 (監 視 及 び 測 定 等 ) 第 26 条 市 は 、環 境 の 状 況 を 的 確 に 把 握 し 、環 境 の 保 全 及 び 創 造 に 関 す る 施 策 を 適正に実施するため、大気、水質、土壌等の状況の監視及び測定を行うととも に必要な体制の整備に努めるものとする。 (総 合 調 整 等 の た め の 体 制 の 整 備 ) 第 27 条 市 は 、環 境 の 保 全 及 び 創 造 に 関 す る 施 策 に つ い て 総 合 的 に 調 整 し 、推 進 するために必要な体制を整備するものとする。 第 3 節 地球環境の保全 (地 球 環 境 の 保 全 に 資 す る 行 動 計 画 の 策 定 等 ) 第 28 条 市 は 、地 球 環 境 の 保 全 が 、人 類 共 通 の 課 題 で あ る と と も に 、市 民 の 現 在 及び将来にかかわる重要課題であることを認識し、市、事業者及び市民がそれ ぞれの役割に応じて地球環境の保全に資するよう行動するための計画を定め、 そ の 普 及 及 び 啓 発 に 努 め る と と も に 、こ れ に 基 づ く 行 動 を 推 進 す る も の と す る 。 (地 球 環 境 の 保 全 に 関 す る 国 際 協 力 等 ) 第 29 条 市 は 、地 球 環 境 の 保 全 の た め 、大 気 、河 川 、海 洋 、森 林 等 に 係 る 課 題 に 関し地域ごとの取り組みを推進するとともに、地球の温暖化の防止、オゾン層 の保護、酸性雨対策その他の地球環境の保全に資する施策を推進するものとす る。 2 市 は 、国 、他 の 地 方 公 共 団 体 、民 間 団 体 等 そ の 他 の 関 係 機 関 と 連 携 し 、地 球 環 境の保全に関する調査、研究、情報の提供、技術移転、人材の育成等により、 地球環境の保全に関する地域からの国際協力の推進に努めるものとする。 第 3 章 国及び他の地方公共団体との協力等 (国 及 び 他 の 地 方 公 共 団 体 と の 協 力 等 ) 第 30 条 市 は 、環 境 の 保 全 を 図 る た め の 広 域 的 な 取 り 組 み を 必 要 と す る 施 策 に つ いて、国及び地方公共団体と協力して、その推進に努めるものとする。 附 則 この条例は、平成 8 年 4 月 1 日から施行する。 69 5.答申書 平成19年2月26日 室戸市長 小 松 幹 侍 様 室 戸市 環 境審 議 会 会長 八木 正人 室戸市環境基本計画及び平成19年度室戸市一般廃棄物処理実施計画について (答申) 平成19年1月30日付け18室市生第49号にて諮問のありました、室戸 市環境基本計画及び平成19年度室戸市一般廃棄物処理実施計画について、本 審議会において協議した結果、下記のとおり結論を得たので答申します。 なお、この各計画の運営にあたっては、審議会の意見を十分尊重するととも に下記の点に留意し計画の目標達成に万全を期されたい。 記 1.環境基本計画の実施について、 『望ましい環境像』に謳ってある“美しい海” を念頭に、定める目標について確実に取り組むこと。 2.環境教育、啓発事業に積極的に取り組むこと。 3.ごみの減量化、再資源化に努めること。 4.不法投棄の防止を推進し、環境保全に努めること。 70 6.室戸市環境審議会委員名簿 会 長 八 木 正 人 室戸市都市計画審議会 副会長 山 﨑 年 大型量販店 委 員 五十嵐三知子 環境ボランティア団体 委 員 井 上 怜 子 室戸市連合婦人会 委 員 今 城 平 室戸警察署 委 員 大 西 孝 JA土佐あき室戸支所 委 員 兼 松 方 彦 環境活動支援センターえこらぼ 委 員 楠 見 継 行 室戸市商工会 委 員 島 田 信 雄 室戸市観光開発審議会 委 員 砂 田 孝 男 県安芸福祉保健所 委 員 谷 村 幸 夫 室戸地区常会長会 委 員 野村 県安芸土木事務所室戸事務所 委 員 福 元 資 俊 室戸岬東漁業協同組合 委 員 山 川 文 啓 芸東衛生組合 委 員 吉 岡 昭 南 高知県東部食品衛生協会 慎一郎 (五 十 音 順 、敬 称 略 ) 71 7.室戸市環境基本計画 策定委員会・幹事会委員名簿 室戸市環境基本計画策定委員会名簿 委 員 長 助役 副委員長 市民課長 委 総務課長 員 財政課長 企画振興課長 財産管理課長 建設課長 農林課長 観光深層水課長 水産課長 人権啓発課長 保健介護課長 水道局課長 学校教育課長 生涯学習課長 室戸市環境基本計画幹事会名簿 幹 事 長 市民課課長補佐兼班長 副幹事長 財政課課長補佐 幹 総務課班長 事 企画振興課班長 財産管理課班長 建設課班長 農林課班長 観光深層水課課長補佐 水産課班長 人権啓発課課長補佐 保健介護課班長 水道局次長 学校教育課課長補佐兼班長 生涯学習課課長補佐 72 8.室戸市環境基本計画 年 平成 18 年 月 日 8 月上旬 ~ 8 月下旬 策定の経緯 策定の経緯内容 室戸市の環境に関するアンケート ・小学生 ・中学生 ・高校生 8 月 31 日 室戸市環境基本計画策定委員会(第 1 回)及び同幹事会(第 1 回) 9月 1日 室戸市の環境に関する市民アンケート ~ 9 月 19 日 9 月 19 日 佐喜浜地区懇談会 9 月 20 日 吉良川地区懇談会 9 月 21 日 羽根地区懇談会 9 月 25 日 室戸岬地区懇談会 9 月 26 日 室戸地区懇談会 11 月 15 日 環境講演会 講師:環境活動支援センター えこらぼ・センター長 兼松方彦氏 11 月 15 日 室戸市環境基本計画策定にかかわる市民懇談会(第 1 回) 11 月 22 日 室戸市環境基本計画策定幹事会(第 2 回) 11 月 27 日 室戸市環境基本計画策定にかかわる市民懇談会(第 2 回) 12 月 7 日 各課ヒアリング ~ 12 月 8 日 平成 19 年 12 月 8 日 室戸市環境基本計画策定幹事会(第 3 回) 12 月 25 日 室戸市環境基本計画策定幹事会(第 4 回) 1 月 18 日 室戸市環境基本計画策定委員会(第 2 回)及び同幹事会(第 5 回) 1 月 30 日 室戸市環境審議会(第 1 回) 2月 2日 環境基本計画(案)パブリックコメント ~ 2月 9日 2 月 26 日 室戸市環境審議会(第 2 回) 73 室戸市環境基本計画 発行年月: 平成 19 年 3 月 発 行: 室戸市浮津 25-1 室戸市 市民課 電 話: 0887-22-5126 F A X: 0887-22-1120 E - m a i l: [email protected] 編集協力: パシフィックコンサルタンツ㈱ 74