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社会科研究報告第52集④ 全国大会(地理)報告

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社会科研究報告第52集④ 全国大会(地理)報告
7-(1) 全 国 大 会(地 理)
報 告
第48回全国中学校社会科教育研究大会(岐阜大会)
地理的分野研修報告
琴浦町立東伯中学校
1
田村
公顕
基調提案・分野別提案
◎主題
「主体的に社会の形成に参画する力を育てる社会科学習」
◎研究仮説
=
中学校三年間の社会科学習において、三分野の特質を踏まえ 、「事実に関する認
識」を獲得する学習と「価値に関する認識」を形成する学習を意図的・計画的に
実践すれば、主体的に社会の形成に参画する力を育てることができる。
(1)「主体的に社会の形成に参画する力」とは何か
◎「主体的に社会の形成に参画する力」=「獲得した事実に関する認識に基づき、価値に関する
認識を形成していくことを通して、公共的な事柄に
自ら取り組もうとする資質や能力」
◎その力を育てるためには、生徒たちに以下の2つの認識を身につける必要がある。
①事実に関する認識
=知識や概念と、それらを活用してとらえた社会的事象の意味や意義、
事象間の関連
②価値に関する認識
=事実に関する認識をふまえ、意思決定した価値判断の内容
(2)社会の形成に参画する力を育てるための指導方法
①
単元構造図を用いた単元指導計画の作成
・単元のねらいを「アフリカ諸国が先進国の豊かさを支える一方で、モノカルチャー経済から
脱却するためには、自立的な経済活動を遂げる必要があることが分かる」と設定し、単元を
貫く問いを「モノカルチャー経済を生み出しているものは何か」と設定している。
【単元指導計画は次頁】
①「事実に関する認識」を獲得するための学習
・第5時「モノカルチャー経済とフェアトレード」の授業モデル
○学習課題の設定まで
・前時までに生徒は、アフリカ諸国が自然環境や歴史的背景から農産物の単一生産を行って
いること、こうしたモノカルチャー経済によって、先進工業国が多大な利益を得ていること
を学んでいる。そこで、先進工業国側が多大な利益を得ている中で、 S 社がフェアトレードを
行うことで、利益を減らす可能性があるという事実を提示し、「なぜ S 社は利益が減るのにも
かかわらず、フェアトレードを導入しているのか」という学習課題を設定する。
○課題解決の視点
・生徒が「アフリカ諸国の利点」と「S 社の利点」という2つの視点から課題解決へ向かえる
ようにする。これを多面的・多角的に考察していく中で「アフリカ諸国の人々が豊かな生活
を送れるようにするためにも、対等な利益を生むフェアトレードでの貿易をすることが大切
である。」という事実に関する認識を獲得できるようにする。
○認識を深める場から終末まで
・S 社がフェアトレードのコーヒー豆を販売するのは月に一度であることを提示する。そして、
「S 社が、アフリカ諸国の利益になるフェアトレードをもっと増やさないのはなぜか」という
う生徒からの疑問が足がかりに、意見交換を重ね、
「先進工業国側がアフリカ諸国との貿易で、
全てをフェアトレードにして互いの利益を対等にすることは困難である」ととらえ 、「アフリ
カ諸国の利益を考えつつ、先進工業国側も利益を得るために、現在もモノカルチャー経済が
維持されているんだ。」という「事実に関する認識」を獲得できるようにする。
2
公開授業
【添付資料:指導案を参照】
Ⅰ
単元名
「日本の諸地域」中部地方
Ⅱ
単元名
「世界の諸地域」オセアニア州
-強まるアジアとの結びつき-
3
研究協議・指導講評
講師
文部科学省初等中等教育局教育課程課
教科調査官
濱野
清
氏
(1)「中教審」における議論の動向
①審議事項の柱
○新しい時代に求められる資質・能力を踏まえた、初等中等教育全体を通じた改訂の基本方針、
学習・指導方法の在り方(アクティブ・ラーニング)や評価方法の在り方について
○新たな教科・科目等の在り方や、既存の教科・科目等の目標・内容の見直し
○各学校におけるカリキュラム・マネジメントや、学習・指導方法及び評価方法の改善支援の
方策
②育成すべき資質・能力の三つの柱
○どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか
(主体的・多様性・協働性・学びに向かう力・人間性など)
○何を知っているか、何ができるか(個別の知識・技能)
○知っていること・できることをどう使うか(思考力・判断力・表現力等)
③アクティブ・ラーニングの視点からの不断の授業改善
○習得・活用・探求という学習プロセスの中で、問題発見・解決を念頭に置きつつ、深い学び
の過程が実現できているかどうか。
○他者との協働や外界との相互作用を通じて、自らの考えを広げ深める、対話的な学びの過程
が実現できているかどうか。
○子どもたちが見通しを持って粘り強く取り組み、自らの学習活動を振り返って次につなげる、
主体的な学びの過程が実現できているかどうか。
④学習指導要領改訂に係る今後のスケジュール
○平成 27 年秋以降
:教育課程企画特別部会での論点整理の方向に沿って、教科等別・学校
種別に専門的に検討
○平成 28 年
:教育課程部会又は教育課程企画特別部会における議論を踏まえて、審議のま
とめ
○平成 28 年度内
○平成 33 年度
:中央教育審議会として答申
:全面実施(予定)
(2)「地誌学習」指導の留意事項
①授業場面における「地理的な見方や考え方」を問う「問い」の具体像
例)【世界の諸地域】「なぜアジアでは人口が急増し、民族、文化が多様なのか?」
【日本の諸地域】「全国的に見て各産業に占める中部地方の割合が高い理由を追究しよう」
↓これを通して
○課題意識を通して、地理的な概念を獲得すること
○社会参画意識を育成して、持続可能な社会づくりへの貢献すること
②「地理的な見方や考え方」が問う視点や考察方法
以下のことは、今回改訂で重視されている「課題を解決するために必要な思考力・判断力・表
現力等」に直結している。
○「地理的な見方」とは
・どこに、どのようなものが、どのように広がっているのか
・どのような空間的な規則性や傾向性が見られるのか
○「地理的な考え方」とは
・なぜそこでそのように見られるのか
(そこでしか見られないのか、他の地域にも見られるのか)
・なぜそのように分布しているのか
(それが見られるところは、どのようなより大きい地域に属しているのか、
どのようにより小さな地域から構成されているのか)
・なぜそのように移り変わったりするのか
(それはいつ頃から見られたのか、これから先も見られるのか)
4
所感
岐阜県中社研の提案から、さまざまなことを学ぶことができるが、私は今回改めて「いかに価
値のある学習課題を設定できるか」ということが大切であり、やりがいがあり、難しいことであ
るかを感じることが出来た。岐阜大会で提案された「単元を貫く問い」や「本時の学習課題」は、
生徒達にとって 、「一人では解けないが、仲間や授業者となら解けるような質(レベル)の高い
課題」であり 、「解決するために夢中になって探求したくなるような課題」がいくつもあると感
じた。公開授業では、その課題に対して、独りで悶々と格闘する場面、自分なりの意見や疑問を
持った上で、グループ交流する場面、他者の意見を聴き発見を得る場面があった。
また、岐阜大会での基調提案を聴いて、一昨年度、鳥取県中社研の研究大会を中部地区で開催
するにあたり、広島大学池野教授のご指導をいただきながら、中部地区の社会科教員で共同研究
を進めた時 、「単元で教える」ために何が必要なのかを議論したことを思い出した。単元構想図
や単元の指導計画を練る段階で大切な視点として、、
・その単元は何をめざして行うのか?どんなことを生徒たちに身につけさせるのか?
・生徒の「社会的な見方・考え方が成長する」ようになっているか?
・生徒が登ることができる階段になっているか?(手だて・ロープ・しかけ)
・生徒が、単元の授業を受けて、太ることができるようになっているか?
・指導と評価の一体化を目指したものになっているか?
・生徒が学んだ姿を評価して、それを授業改善につなげることができるようになっているか?
などがあることを学んだことを再認識した。
以上、今回の学びを今後の授業改善に生かし、生徒に還元できるよう努力を重ねたいと考えて
いる。
公開 I】
地理的分野 公開授業学習指導案 【
日 学
時 :平 成 27年
11月
6目
(金 )
級 :岐 阜大学教育 学部附属 中学校
2年
授
単元名
2
業
者 :前 田
2示三
佳洋
「中部地方J
単 元 に つ いて
この単元について,学 習指導要領解説 には以下のように記 されている。
日本 の 諸 地域
日本 を幾 つ か の 地域 に 区分 し,そ れ ぞれ の 地域 に つ t
方 を基 に して ,地 域 的特色 を と らえ させ る。
(ウ )産 業 を 中核 と した考 察
■11″
地域 の 農 業や 工 業 な どの 産 業 に関す る特 色 あ る事 象 を
件 と関連 付 け ,地 域 に果 たす 産業 の役害1や そ の 動 向 │ま 他
に つ い て 考 え る。
_
下の (ア )
(キ )で 示 した考察 の仕
それ を成 立 させ て い る地理 的諸 条
関連 で 変 化す る もので あ る こ とな ど
の 3つ の 地域 か ら成 り立 って い
中部 地方 は地域 に よ つて 自然 条 件 が大 き く異 な り,北 陸 ,中 央 請:壇 ,三 1与
ろ]さ らに ,「 産 業 」とい う視 点 で 見 る と,そ れ ぞれ の 地域 に特 色が あ る こ とが 見えて くる。
北 陸 地 方 で は ,冬 場 の 副業 と して行 われ て い た産業 が地場 産業 と して 帳 itヽ て い る=中 央 高地 で は戦 時 中
ま交通網 の 発達 に伴 い ,ICな
二多 くの 精密 機械 工 場 が 疎 開 して きたた め に ,精 密機 械 工 業 が 発達 し,近 年 十
工
どの 電 気機 械 工 業 が活 発 にな つて い る。東海 地 方 は ,中 京 工 業 地 帯 で ,自 動 車 産 業 を中心 とした大規模 な
:ス
業が行 われ てお り,近 年 で は名 古屋 港 が 貿 易額 で 日本 一 を誇 つて い る。
のつ な が りとい う視
単元 の 学 習 を通 して ,北 陸 で は技術集 積 ,中 央 高 地 で は産業 立地 ,東 海 で は他 地域 と
と らえ る こ とで ,そ れ ぞれ の 地域 で特色 あ る産業 が活 発 に行 われ て い る とい う中部 地 方 の す がた を と ら
=で
「
こ
え させ た い 。 さ らに 中部 地方 の み な らず他 の 地域 を 産 業 Jと い う視 点 で と らえ る力 を習 得 させ る とで
午後学習す る 「身近 な地域 の 調 査 」 の 学 習 にお い て活 用 で き る よ うに した い と考 えて い る3
,
3
生徒 の実態
生徒 たちは,こ れ まで の各地方 の学習 で 「自然」,「 歴史」,「 他 地域 との結 び付 き」な どの視 点 で地方 を捉
えることがで きるよ うにな つてい る。
が付
資料 を活用す る技能 にお いて は,自 地図に 自然条件 と社会条件 を関連付 けて地 域 の特色 をま とめる力
つの資料 か ら事象 を1/1え るのではな く,複 数 の資料 を関連付 けて捉 える ことがで きる よ う
、ヽ
てきてお り
,一
二な つて きて い る。
十
さらに,単 元 の課題 を設定 して 単元 の学習 を進 めた ことで ,単 位 時間 ごとの課題 解決 を 目的 とす るだ けで
な く,常 に単元 の課題 に立 ち返 つて学習す る意識 が育 ってい る。本単元 で も中部 地方 のす がた を明 らかにす
るとい う単元 の 目標 を常 に意識 して学 習 を進 め させ た い。
の の 「身近
また ,本 単元 は 日本 の諸 地域 で最後 に学習す る単元 である。 これ までに獲得 した認識 を,こ 後
い
な地域 の調 査」, さらに公 民的分野 で活用す る意識 をもたせ るよ う指導 して い きた い と考 えて る。
4
研 究 内 容 に か か わ つて
が さかん であ
本単元 は 「事実 に関す る認識 」を獲得す る場 である。中部 地方 は,産 業 を中核 として製造業
る ことを とらえ させ た い と考 えて い る。
めの指導 内容
そ こで ,中 部 地方 に対す る認識 を獲得 させ るために,「 社会 の形成 に参画す る力を育 て るた
の工夫」と「社会の形成に参画する力を育てるための指導方法の工夫」を行う。
(1)社 会の形成に参画する力を育てるための指導内容
①獲得したい認識に迫る単元を貫く課題の設定
-29-
目標 に もあ る よ うに 中部 地方 の す が た を 「産 業 」 とい う側 面 か ら捉 えてい く。そ こで ,産 業 に 関わ る
「単元 を貫 く課題 」を設 定す る。そ うす る こ とで ,単 元全体 で と らえ させ た い 認 識 が 明確 にな り
授
,各
業 に役 害Jを もた せ た り,授 業 と授 業 のつ なが りを もたせ た りす る こ とが で き る と考 えて い る。
まず ,単 元 の 導入 で 白地 図 ま とめに よって 中部 地方 を概 観 す る。 この 学習活 動 に よ つ て ,中 部 地方 に
は気候 の 異 な る 3つ の 地域 が あ り,そ れ ぞれ発 展 して い る産 業 が 違 う とい うこ とに着 目させ た 後 に ,「 中
部 地方 にあ る 3つ の 地域 で は異 な る産業 が 発 達 して い る の だ ろ うか。」 とい う単元 を貫 く課 題 を設 定す
る。
そ の 後 ,中 央 高地 で産 業 立 地 ,北 陸 で技術集 積 ,東 海 で他 地 域 とのつ なが りとい う視 点 で地 域 を と ら
え る学 習 を進 めてい くが ,そ れ ぞれ の 地 域 の 特色 を個別 に捉 え るだ けで終 わ らせ ず ,各 時 間 で 獲得 した
地 域 的特色 の認 識 と単元 の 課 題 と関連 づ けて学 習 の ま とめ を行 うな どす る こ とで ,中 部 地方 とい う枠組
み で 特色 を捉 え させ た い と考 えて い るこ
つ ま り,単 元 の課題 を設 定 し,学 習 の 中 で 常 に この 課題 に立 ち返 らせ る こ とで ,単 元全 体 で 獲 得 させ
た い 認 識 に迫 る こ とが で き る と考 えて い る。
② 単 元 の学 習 で 習得 した知識 や概 念 を生 か す 「単 元 の 中心 とな る授 業」 の 設 定
単元 の 終 末 に 岐阜 県 関市 に あ る K社 を題 材 に した授 業 を位 置付 けた。この授 業 は 岐阜 県 関市 にあ る K
社 の 刃物 産業 が
100年
以 上 続 い てい る理 由 を追 究す る とい うもので あ る。
これ は ,「 単元 の 中 心 とな る授 業 」 で あ る。 この授 業 の役 害Jは 単元 の 学習 を通 して 獲得 した認識 を関
連 付 けて ,導 入 時 に設 定 した 「単元 を貫 く課題 」 に対す る認識 を獲 得 す る こ とで あ る。
K社 が 100年 以 上 も続 い て い る理 由 を明 らか にす るた め には ,単 元 の既 習 の視 点 を用 い る必 要 が あ
り,単 元 の 学習 を終 え る時 だ か らこそ 解 決 出来 る学 習 内容 で あ る と考 えて い る。つ ま り,こ の授 業 の 課
題 を解 決す る こ とは 単元 の ね らい を達 成 す る こ とで あ る と考 えてい る。
この授 業 を通 して ,単 元 の 課題 に対す る認 識 を獲 得 し,産 業 を通 して地方 を捉 え る とい うこ とを確 実
な もの と したい と考 えてい る。
(2)社
会 の形成 に参 画す る力 を育 て るための指 導 方法
単元 の 中心 とな る授 業 の 展 開後段 にお い て ,生 徒 がそ れ まで に獲 得 した認識 を深 め る場 を設 定す るc
展 開前段 で ,既 習 の視 点 を関連付 けて 「産 業 に適 した地 で 発展 し,そ こで 培 われ た 技術 を生 か して
,
世界 中へ 事 業 を拡 大 して い る。」 とい う認識 を獲 得 させ る。 中部 地 方 の 学 習 で は ,中 央 高地 ,北 陸 ,東
海 の 各 地 域 の 学習 で様 々 な認 識 を獲 得 してい る。単元 の 中心 とな る授 業 で は課題 を 「なぜ K社 の 刃物 産
100年
以 上 続 い て い る の だ ろ うか 」 と設 定す る。 この 課題 を解 決 す るた め に ,産 業 立 地 ,技 術集
積 ,他 地 域 との つ なが りとい う単元 で既 習 の視 点 を活 用 す る こ とで 「産 業 に適 した地 で 発 展 し,そ こで
培 われ た 技術 を生 か して ,世 界 中へ 事 業 を拡 大 してい る。」 とい う認 識 が 導 き出せ る と考 えた。そ こで
業は
,
「で は ,関 市 にだ け 工 場 を置 い てい る の は効 率 が 悪 い ので は な い のか 。」 とい う新 た な疑 間 を もた せ る
発 問 (深 めの発 問 )を す る。
生 徒 た ちはそ の理 由 を改 めて 考 え る こ とで , さ らに認識 を深 め ,「 この 地 で 培 われ た 技術 や 精神 を大
切 に してい るか ら こそ ,100年 以 上 も刃物 産 業 が 続 い てい る の だ ろ う。つ ま り,こ の 地 だか らこそ刃
物 産 業 が発 展 してい る の だ 。」 とい う新 た な認 識 を獲 得 す る。
この よ うに,生 徒 が 獲 得 した認 識 を揺 さぶ る発 問 をす る こ とで 新 た な視 ノ
点に気 づ かせ て よ り深 ま っ た
認識 を獲 得 させ た い と考 えてい る。
-30-
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生 か して 高 品質 の 製 品 が
つ く られ て い る とい う こ
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第 102時 中部 地方 をながめて ―中部 地方 の生 活 の舞台 ・ 人 々の営み
中部地方 にある 3つ の地域 の 生活 には ,そ れぞれ どの よ うな特色 があるの だろ うか
○ 日本 アル プス ○政令指定都市 ○中京 工 業地帯 ○東海 工 業地域 ○地場産業 ○施設園芸農業
観光農園 ○高原野菜 ○早場米
1 中部 地方 は 自然 が多様 であ り,大 き く分 けて 3つ の気候 に分 け られ る。 この気候 の違 、
│の 生活 には大 きな違 いが見 られ る こ とがわか つた。 また ,産 業 の面 で 見 る と,中 央高地
と
rK社 の 刃 物 産
毛立地 ,技 術 集
モ製 し,そ こて
支 える人 々の くら し ロ
単元学習前 の生 徒 の意識
ノ メ_
わた したちが暮 らす東海 地方 は 自動車 を │ま しギ 三ず 三l・ i■ 誓1 _な
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ジがある。 中央高 地や北陸地方 は どんな産業 が さ■ ′
て
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,北 陸 ,東
単元名
中部地 方 ―活発な産業を
○基礎的・基本的な知識,概 念や技能
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行を生 か して ヽ
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単元構造図
な ぜ ,中 部 地 方 の 3 つの 地 域 で は 異 な る 産 業 が 発 達 し て いる の か 。
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「て よ り深 ま つ了
三元学習後 の生 徒 の意識
中部地方は,気 候 が大 き く二 つ に分 かれ ていて,そ れぞれ の地域で特徴 の ある生活 を して い る ことがわ
っ た。 自然環境 が違 うことで 、 地方 に よつて産業 に も違 いが ある ことがわか つた。 しか し、発 達 して い
1産 業 は違 っていて も,共 通 してい る部分 があるこ とも見 えて きた。 どの産業 もそ こにある地理的な条 件
]克 服 した り,活 用 した りして ,発 達 して い る。
さらに,昔 か ら培 って きた もの を上台 として , さらに発展 させ よ うとい う地域性 を守 りつつ 発展 させ て
二 うとい う人 々の営み が 中部 地方 の産業発展 を支 えて い る。
-31-
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理 由 を考 え る活
動 を通 して , 自
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根 付 いた工業 が
日
)変 化 に 合
寺代 σ
わ せ て 工 業 を変
化 させ て き た こ
とに気 づ き ,中
央 高 地 の工業 の
特 徴 を理 解 す る
こ とが で き る。
○製 糸 業
○精 密機 械 工 業
l評
価規準 ◇ 資料 指 導・援助
課題 を設 定す
1 中央 高 地 で さか /し な Tl tti
中 央 高 ◇景観写真
る。
地 の 工業
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│な ぜ 諏 訪地方 で は電 気 ‐ i:
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や交通網
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1量
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方の
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の変 化 に
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自然環境
ともな つ
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急 速 に製 糸業 が 発す
中部 地 方 の
◇
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・戦 前 の 頃 は ,製 糸 業 │ま ゴ
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人口
てい るこ
生 か して機 械 工 業 ■ ■ t
中部 地 方 の
◇
とを理 解
けて東京 か ら精 密 │lt riを :i
産業
し ,そ の
転 して きた c
・ 戦 後 は , きれ い な :(■ I ti
知 識 を身
気候 ,地 形
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され ,精 密部 品1を ■ 1-・
に付 けて
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口分布 ,産 業
人
二
の 後 ,高 速 道路 の 整
い る。
一つ の地 図
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(知 0理 )
上
に
書 き表 す
3 工 業 の 変 化 す る■ ‐ (三
ことで ,関 連付
・ 社 会 の 変 化 に 伴 つて、 il t
Oそ れノ
け て 捉 え られ
まで に あ つた ::ヽ 十■
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る よ うにす る。
(基 礎学力)
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合 わせ て工業 も変化
んだ水 とい う自然環境 である
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1 鯖 江市 の 眼鏡 産業 の シ ェア の 声iさ ,■ こ::│:き 二
│ ム の 生 産 害J
ち,課 題 を設定す る。
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。なぜ北陸地方 の小 さな都 市で これ ほ ど∼
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│な ぜ 鯖江 の 眼鏡産業 は高 いシェア を誇
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気機 械 工業 が さ
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2 産業 の構造 と関連付 けて追究す る。
・ もとは冬 の 間 の副業 として始 ま った産業であろ
・ さま ざまな専門 工場 があ り,分 業制 で製 品づ く
を して い る。
・ 他 にはない 高 い技術 をもつた職 人が存在 す る
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(NHK)
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鯖 江 市 で行 わ
れ て い る眼鏡 産
業 が 高 い シ ェア
を誇 つて い る理
由 を考 え る活 動
を通 して ,分 業
制 に よ つて 技 術
が 磨 かれ ,高 い
品質 の 製 1が つ
『
く られ る よ うに
な つ た とい う こ
とに気 づ き ,北
陸 地 方 で広 く地
場 産 業 が発 達 し
て い る こ とを理
解 す る こ とが で
きる。
○地場産業
○伝統産業
/を
論 る座 柔 に取貴
とは冬 の 間 の 副業 だ っ た の に ,全 国 トップ の シ ェ
して い た こ とに驚 い た 。 そ の 背 景 には ,分 業制 に よ つて ,技 術 が 磨 かれ ,そ れ
を生 か して 高 品質 の 製 品 が つ く られ て い る とい うこ とが 関係 して い る とわ か
った 。
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