インターネット遠隔授業による高大連携の広域化～岡山理科大学のe

か の恩 恵を 受 け 取 って いる の であ る。
て満 足 でき る のか 。 進 学校 と い っても 、 難 関大 学 に入 学 し
な 収 益 と は極 力 切 り 離 し て論 じ てき た 。出 張 講 義 の派 遣 費
だ ろう 今 後 は 、 大 学 の社 会 ・地 域 への貢 献 は 大 学 のレ ゾ ン
し れ な い。 少 子 化 と 大学 全 入 のた め に偏 差 値 神 話 が 終 わ る
入 試 を そ れ ほど 重 視 す る の は 一世 代 前 の価 値 観 の残涬 かも
た 生 徒 数 だ け が誇 り で は寂 し く な いか 。 ひ ょ っと す ると 、
用 や 学 校 イ ン タ ー ン シ ップ 生 の交 通 費 の補 助 等 か ら す る
デ ー ト ルと し て無 視 でき な い。
本 稿 では 、高 大 連 携 を 入試 志 願 者 の増加 と い った短 期 的
﹁
高 校 と 大 学 の間 を 入 試 と は 別 の太 い絆 で結 び た い﹂ と い
と 、 高 大 連 携 事 業 そ れ 自 身 は 採 算 に合 う ま い。 し か し 、
少 子化 のな か で、次 代 の知 的 継 承者 を 育 て る こと は 大学
って いる大 学 と し て、社 会 全 体 に対 す る責 務 に鈍 感 では い
の社 会 的 使 命 であ る 。社 会 か ら 様 々な援 助 を 受 け て成 り 立
う のが 関西 大学 の高 大 連携 の最 初 の ス ローガ ンだ った 。
受 験 戦争 や偏 差 値 は と かく 批 判 さ れ がち で、大 学 内 にも
ら れ な い。 私 立 大 学も 授 業 料 や寄 付金 だ け で経 営 し て いる
そ の声 は高 い。 だ が 、多 く の日 本 の大 学 は 長 ら く そ れ に依
存 し てき た面 があ る。 偏差 値 で輪 切り され た 層 が 一定 数 入
学 の ス テ イ ク ホ ル ダ ー は 直 接 に そ の大 学 に 関 係 し て い る
わ け で はな く 、 公 的援 助 にか な り 頼 って いる。 つま り 、大
高 校 も受 験 を 利 用 し て いる。 実 は 、以 前 、 私 立高 校 の進 学
学 す れ ば 、大 学 経 営 は 一応 成 り 立 つから だ 。 一方 、多 く の
校 の先 生 方 か ら厳 し い意 見 を 頂戴 し た こと が あ る。 わ れ わ
しむ し ろ、 大 学 が社 会 の多 方 面 の ニーズ に応え な が ら社 会
ヴ ・ア ンド ・テイ ク 関係 を 想 像 し て しま いが ち だ が 、 しか
ス テイ ク ホ ルダ ー と いう と 、 何 か ビ ジ ネ ス ラ イ ク な ギ
人 々 に限 らず 、 社 会全 体 に広 が って いる わ け であ る。
合 学 習 の時 間も 主 要科 目 にふ り かえ て いる 。 関西 大 学 の出
れ は 難 関 大 学 に合 格す る生 徒 を 増 やす 努 力 を し て いる。 総
張 講義 ・公 開 講 義を 受 け 容 れ る余 裕 は な い。成 績 の優 秀 な
のな か に適 合 し て存 在 し 続 け て いく こと が 求 め ら れ て いる
と 受 け 止 め る べき で はな いか 。 た しか に高 大 連 携事 業 は 大
生 徒 は 、自 分 で考え 、 意 見 を組 み立 てる 能力 を も って いる
O
な る ほど そう かも しれ な い。 一大 学 一己 の利 益 か ら す れ
に記 し た よう に 、 それ が も た らす 人 の交 流 か ら 大学 が得 ら
学 にと って負 担 が大 き い。 け れど も 、 そ れ と 同 時 に 、 こ こ
れ るも のも これ ま た大 き い のであ る。
ば 、優 秀 な 生 徒 に 入学 し てほ し い。 と は いえ 、単 に偏 差 値
の高 い生 徒 の受 け 皿 であ る こ とを めざ す だ け で 一大 学 と し
●論文●
取組 の経 緯
荘 一
岡 山県 はイ ンタ ー ネ ット の重 要 性 を 認 識 し 、県 の事 業 と
し て、 いち 早 く 県 内 に高 速 回線 を 敷 設 し た 。筆 者 ら は 平 成
二
一名と 一二 一名 、高 校 生 二 六 〇名 と 一四 四名 と な って いる。
(
岡山 理科大学教授)
大 西
イ ン タ ー ネ ット 遠 隔 授 業 に よ る 高 大 連 携 の 広 域 化
∼ 岡 山 理 科 大 学 の ・ー
ピ窪 巨 口σqに よ る高 大 連 携 の取 組 ∼
一 は じめ に
岡山 理 科 大 学 は、 イ ンタ ーネ ット遠 隔 授 業 によ り単 位 認
八 年 度 か ら平 成 一〇年 度 に かけ て県 内 の高 校と 岡山 情 報 ハ
定 を 伴 う 高 大 連 携を 行 って いる 。 平成 一七 年 度 時点 で本 学
の私 立 高 校 が 三 校 、 県 外 の高校 が 三校 で計 一 一校 であ る 。
と 連 携 協 定 を 結 ん で いる高 校 は 岡 山 県立 高 校 が 五 校 、県 内
ード は無 線 LA N 、ブ ロード バ ンド ・イ ンターネ ット遠 隔 授
イ ウ ェイ の活 用 実 験 を 行 った。 そ の成 果 を も と に平 成一一
業 、高 大 連 携 、 大 大 連 携 であ る。 平 成 一二年 度 から 一五 年
県 外 の高 校 の所在 地 は山 口県防 府 市 、大 阪 市 、 京 都府 舞 鶴
隔 授 業 の方 式 は 同期 双 方向 を 基 本 に非 同 期 双方 向 (
V O D)
度 に かけ て遠 隔授 業 によ る高 大 連携 の実 証 実験 を 行 った。
ャ ンパ ス展 開事 業 に応 募 し 採 択 さ れ た 。 そ の研 究 のキ ー ワ
を 併 用 し て いる。 連 携科 目 は 、本 学 情 報科 学 科 の専 門基 礎
平 成 一二年 度 は 二 ・四 G H z帯 無 線 L A N の性 能 評 価 を
年 度 に 通信 放 送 機構 (
T A O)の マルチ メ ディ ア ・モデ ルキ
科 目 であ る イ ン ター ネ ット 入門 (
前 期 一単 位 ) と アルゴ リ
し 、キ ャ ン パ ス内 に無 線 L A N のネ ット ワー クを 構 築 し た。
市 であ る 。 本学 と 各 高 校 の連携 協 定 内容 は岡 山 県 教育 委 員
ズ ム入 門 (
後 期 一単位 ) であ る。 平 成 一五年 度 か ら平 成 一
会 と 県 内 大 学 が締 結 し て いる包 括 協 定 に準 拠 し て いる。 遠
七 年 度 前期 ま で の受 講 生 数 と 単 位 認 定者 数 は、 大学 生 一五
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特 集 ・高 大連 携
特 集 ・高 大 連 携
を 使 い同 期 双 方
そ のネ ット ワー クを 利 用 し て ﹁キ ャン パ ス内 ど こ でも 学 習 ﹂
を 目的 に マイ ク ロ ソ フ ト社 の
平 成一 二年 度 は 岡 山 県情 報 ハイ ウ ェイ と T A O の岡 山 ギ
向 遠 隔授 業 の実験 を 行 った。
ガ ビ ットネ ット ワー ク (OG N )を 使 い、 県 立鴨 方 高 校 と
を 使 い 一対
遠 隔授 業 の実 験 を 行 い成 功 し た。 そ の結 果 、 単位 認 定 を 伴
平 成 一四年 度 は県 立 鴨 方 高 校 と
う高 大 連 携 の協 定 を 県立 鴨 方高 校 と 調印 し た 。
一接 続 に よ る遠 隔 授業 を 行 った。 高 校 の受 講 生 一六名 中 八
(米 国
名 が 本 学 の単 位 を 認定 さ れ た 。ま た 、 こ の年度 に 同期 双 方
向 遠 隔 授 業 用 の ソ フ ト ウ ェア であ る
平成 一五年 度 か ら は鴨 方高 校 に加 え 、 県 立落 合 高 校 、 県
Cen社
tr
)を
a 導 入し 同時 に複数 校 と 接 続す る実 験を 行 った 。
立 倉 敷 天城 高 校 、 県立 瀬 戸高 校 、 県 立 玉 野光 南 高 校 、 私 立
二校 の七高 校 と 一対 多 接続 によ る遠 隔授 業 を 行 った 。 図 1
岡 山 学芸 館 高 校 、 私立 美 作高 校 の岡 山 県 下 県立 五校 と 私 立
に 岡山 県 内 の連携 高 校 と 所在 地 に つい て概 略 図 を 示 す 。 イ
ンタ ーネ ット を 利 用し た遠 隔 授 業 によ り 、 岡山 全 県 が 一つ
の教 室 空 間 の よう にな って いること が 分 か る。
ま た 、 平 成 一六年 度 か ら山 口県 防 府市 三 田尻 学 園 誠英 高
校 、 大 阪 市 の私 立 北 陽 高 校 、平 成 一七年 度 後 期 か ら京 都 府
立 東 舞 鶴 高校 と 連 携 高 校 が 岡山 県 外 へと広 が って いる。 イ
能 に な ってき て いる 。 図 2
り 、高 大 連 携 の広 域 化 が 可
と に なり 、 地 理 的条 件 によ る 格 差 を軽 減 す る こと が 可 能 で
所属 す る高 校 の教室 に いな が ら 大学 の講 義 を 受 講 でき る こ
タ ーネ ット 上 で仮 想 的 な 一つ の教室 と な り う る 。高 校 生 は
た 、 ア ン ケ ート 等 によ り絶 え ず 受 講 生 の意 見 を 聞 き 、 授業
の方 式 や授 業 評価 シ ス テ ム全 体 を管 理 す る
を 工夫 しな け れ ば な ら な い。 ま
あ る 。遠 隔 授 業 によ る教 育 効 果 を 上げ る ため には 遠 隔授 業
イ ンタ ー ネ ット遠 隔 授
内 容 を 評価 す る こと は 人と 人 と の直 接的 触 れ合 い のな い遠
イ ン タ ーネ ット遠 隔授 業 の方 式
隔授 業 では 対面 授 業 以 上 に肝 要 であ る。
四
が 高 校 に出 向 く いわ ゆ る 出
向 ・い つでも 型﹂ の二種 の方 法 を 併 用 し て行 って いる 。
応 答 が 可 能 で 二 四 時 間 い つ でも 利 用 可 能 な ﹁非 同 期 双 方
﹁同 期 双 方向 ・ライ ブ 型 ﹂ と リ ア ル タイ ム で は な いが 質 疑
遠 隔 授 業 の方 式 は 、 リ ア ル タイ ム に 質 疑 応 答 が 可 能 な
張 講義 であ る。 しか し 、 大学 から 遠 距 離 にあ る高 校 の生徒
校 間 格 差 が生 じ 、教 育 の機 会均 等 と いう 基本 ポ リ シー に 反
同期 双 方 向 用 シ ス テ ム は
と か ら 、受 講 者 の集 中力 が 持続 し やす いと いう 利点 があ る 。
し て いる と いう 感 覚 と 質 疑応 答 が リ ア ルタ イ ム で行 え る こ
同 期 双 方向 ・ラ イ ブ型 では 、受 講 者 と 講 師 が時 間を 共 有
す る こ と にな る 。実 際 、 岡 山 県内 にお い ても 多 く の大 学 は
使 用 し て いる。
イ ン タ ーネ ット遠 隔授 業 は 、 こ の問 題 を解 決 す る 一つの
い。 こ のた め 、 同時 に多 数 の動 画像 を 表 示 でき る多 地 点 動
業 に 参 加 し て い る全 教 室 を 同 時 に 表 示 す る こと が で き な
で は 画 面 サ イズ の制 限 か ら 、 授
社)を
岡 山市 や倉 敷 市 の県南 にあ り 、県 北 の高 校 はむ し ろ高 大 連
(
米国
携 に否 定 的 にな ら ざ るを 得 な い。
日常 的 な連 携 は でき な い。 そ の ため 地 理 的条 件 によ って高
は 通 学 が困 難 であ り 、 大 学 教員 にし ても負 荷 が大 き く な り
義 室 に出 向 く か 、大 学 教 員
多 く は 、 高 校 生 が大 学 の講
って いる 。 そ の連 携 方 式 の
速 に 増 加 し 、今 や常 識 と な
高 大 連 携 教育 の取 組 は急
業 の意 義
三
に岡 山 県外 の高 校 の所 在 地
岡山県庁情 報政策課の ホームペー ジ
よ り許 可 を得 て 改変
に つ いて概略 図を 示 す。
ンタ ー ネ ット 回 線 のブ ロー ド バ ン ド 化 が 急 速 に 進 ん で お
山県 内連携 高 校 の所在 地
有効 な方 法 であ る 。物 理 的 に離 れた 場 所 にあ る教 室 が イ ン
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23
山 県外 の連携 高校 の所 在地
図2岡
図1岡
特 集 ・高 大 連 携
特 集 ・高 大連 携
画像 表 示 シ ス テ ムを F LA S H技 術 で岡 山 理科 大 学 大 西 研
究 室と 岡山 県 内 の企 業 と で共 同 開発 を し 使 用 し て いる 。受
異 な る 学 校組 織 の スケ ジ ュー ルを 完 壁 に合 わす こと は 不
進 行 状 況 に合 わ せ て利 用 でき る利 点 もあ る。
講者 側 は ブ ラウザ さ え あ れ ば よく 、 特 別 な ソ フト ウ ェアを
ット ワー ク ト ラ ブ ル のた め ライ ブ 配 信 が でき な い場 合 も 想
図 5 に非 同期 双 方向 ・い つでも 型 で受 講 す る際 に使 用す
も 型 の併 用 は避 け ら れ な い。
定 し ておく 必 要 が あ る 。 そ のた め 、 非 同期 双方 向 ・い つ で
可能 であ り 、海 外 と 連 携 す る場 合 は 時 差 が あ る。 ま た 、 ネ
の操 作 サ ポ ー ト
必要 と し な い。 図 3 は本 学 で の授 業 の様 子 であ る。
図 4 は講 義 の配 置 図 であ る 。
担 当 、 カ メ ラ担 当 、 V O D作 成 担 当 、緊 急 連 絡 担 当 と し て
四名 のア ル バイ ト学 生を 配 置 し て いる。
る V O D教材 の画 面 を 示す 。
平 成 一五 年 に 独 自 に L M S を 開 発 し 岡 山 のイ メ ー ジ か ら
隔授 業 シス テム構 成
CentraOne(Centra社)
(同 期 双 方 向 ・ライ ブ 型)
コ ミュニ テ ィ
サ ポー トシ ステム
(非 同 期双 方 向・いつでも 型)
VOD・ 教 材 管 理
LMS「MOMOTARO」
集 計 ・グ ラ フ化機 能 、 Q & A作 成 支援 及び 提 示 機能 、 等
小 テ スト ・ア ン ケ ート の作 成支 援 、 リ ア ルタ イ ム 回答
(三) 授 業 サポ ート 機 能
V O D教材 の管 理 及び 配 信 、等
(二) 非 同期 双方 向 ・い つでも 型 管 理 機能
グ管 理 、等
ケ ート の収集 及び 管 理 、 レポ ー ト の収 集 及 び 管 理 、 セ キ
ユリ テ ィ管 理 、 ログイ ン ・ログ ア ウト 管 理 、 アク セ ス ロ
受講登録 (
受 講 者 I D の自 動 割 付 )、 出 席 管 理 、 ア ン
(一)管 理 ・運 営 機 能
らな い。 M O MO T A RO は次 の 機能 を有 し て いる。
そ の権 限 によ り実 行 でき る 機能 を 細 か く 制 限 し な け れば な
講 義 者 ・高 校 教員 ・受 講 生 の 四段 階 の権 限 が必 要 で あ り 、
は いけ な いか ら であ る。 そ のた め には 、 シ ス テム管 理者 ・
校 の担 当 教 員 が他 の高 校 の受 講 生 の個 人 情 報 を確 認 でき て
にあ る。 何 故 な ら高 校 は そ れ ぞ れ独 立 し た 組 織 な の で、 高
た組 織 に対 応 し た管 理 が でき な け れば な ら な いと いう こと
高 大 連 携 の特 徴 は 一組 織 内 のみ では な く 、 複 数 の独 立 し
あ る。
﹁M O M O T AR O﹂ と名 付 け 利 用 し て いる。 ﹁M O M O T
独 自 開 発 LM S ﹁M O M O T A R O ﹂
A R O﹂ は 進 化 し続 け てお り 現在 バ ージ ョン4 を 開発 中 で
遠 隔 授 業 システム
24
非 同 期双 方 向 ・い つでも 型 は 、 ライ ブ で受 講 でき なか っ
た 場 合 や復 習 に利 用 さ れ て いる 。ま た、 個 人 の学 習 理解 の
リ ン ク す る 。 そ の 後 、 手 動 で 編 集 を しV
と教 材PPTを
連 携 の シ ス テ ムと し て適 合 す る も のが な か った 。 そ れ で、
講 師 の動 画 像 を配 信 す るDVカ
メ ラ か らVOD作
成PC
に 直接 動 画 デ ー タ を転 送 し、StreamAuthorで 自動 的 に動 画
e-Leの
a管
r理
nシ
in
スg
テ ムと し て L MS (
) を 国内 外 の各 社 が製 品 化 し て いる。 LM
ー タ ベ ー ス:MySQL
開 発 言 語:PHPデ
受講者管理
講 義管理
あ る。 平成 一五年 に筆 者 も そ れ らを 調 査検 討 した が 、 高 大
S のよ し悪 し が 教育 効 果 を左 右 す るほ ど 重 要 な シ ス テ ムで
五
材 とす る。
OD教
材 の画面
図5VOD教
義 配置 図
図4講
学 での授 業の様 子
図3本
図6遠
25
特 集 ・高 大連 携
特 集 ・高 大 連 携
(
四 ) コミ ュ ニケ ー シ ョ ン 機 能
科 目 ご と の チ ャ ット 、 掲 示 板
六 高大連携科目と成績 評価
高 校 生 は科 目 等 履修 生 と し て登 録 す る。 前 期 は ﹁イ ン タ
ーネ ット 入 門﹂、後 期 は ﹁ア ルゴ リズ ム入 門 ﹂ を 実 施 し て
いる。 これ ら の科 目 は本 学 総 合 情報 学 部 情 報 科 学科 一年 次
開 講 で 一単位 の選 択専 門基 礎 科 目 であ る。 遠 隔授 業 は毎 週
木 曜 日、 午後 四時 一〇分 か ら 午 後 五時 ま で の五 〇 分 間 (
高
L MS のア ンケ ート フ ォー ムよ り 送信 し、 LM S が自 動 集
校 の放 課後 ) で一三 コ マ行 って いる。 授 業 の出席 確 認 は 、
フ ライ ン のペ ー パー テ スト) の点 数を 基 に、 大学 の科 目 担
計 し て いる。 成 績 は 出 席率 、 課 題 レ ポ ート 、定 期 試 験 (
オ
当 教員 が大 学 生と 高 校 生 の区 別 な く 評価 し て いる。 六 〇点
以 上 の成 績 であ れば 単 位 が 認 定 さ れ 、本 学 に入学 後 申 請 す
W eb アンケ ート に よ る授 業 評価
の独 自 の判 断 で増加 単 位を 与 え て いる。
る こと によ り単 位 が 取 得 でき る。 ま た 高 校 によ っては 高 校
七
各 授 業終 了時 に、 L M S で毎 回 授業 ア ンケ ート を と って
いる。 図 7は イ ン ター ネ ット入 門 に対す る受 講 者 の直 感 的
て いる。 大 学 生 の難 易 度 平 均 が 二 ・九 、高 校 生 の難 易度 平
難 易 度 であ る。 五段 階 評 価 で数 値 が 高 いほど 難 し いと感 じ
本 学 のイ ンタ ーネ ット 遠 隔授 業 に よ る高 大 連 携 は順 調 に
おわ り に
推 移 し て いる 。今 後 、 課 題 を 解 決 し つ つ、 さ ら な る広 域 化
九
じ て いる よう では あ るが 、 極端 な 差 は な く適 当 な レ ベ ルで
均 が 三 ・三 であ った。 高 校 生 は大 学 生 よ りも 多 少 難 し く感
あ った と考 え ら れ る。 ま た 分 野 によ って、 高校 生 と 大 学 生
﹁イ ン タ ー ネ ット 利 用 遠 隔 講 義 に よ
集 、 二 三 六 -二 三 九 ペ ー ジ 、 二 〇 〇 五
(五 ) 秋 山 、 青 嶋 、 大 西 、 榊 原 、 ﹁
広 域遠 隔授業 におけ るW e
b シ ス テ ム の 開 発 ﹂ 日 本 教 育 情 報 学 会 第 二 一回 年 会 論 文
二 一 - 一二 四 ペ ー ジ 、 実 教 出 版 、 二 〇 〇 二
(
三 ) 文 部 科 学 省 (四 ) 林 、 宮 田 、 大 西 、 他 一九 名 ﹁情 報 教 育 の 理 論 と 実 践 ﹂ 一
る高 大 連 携 教育 ﹂ 岡山 理 科 大 学 情 報 処 理 セ ン タ研 究 報 告
魁 23 一五 -二 〇 ペ ー ジ 、 二 〇 〇 三
(
二 ) 大 西 、 榊 原 、 他 四名
ン パ ス 内 ど こ で も 学 習 基 盤 の構 築 ﹂ 岡 山 理 科 大 学 情 報 処 理
セ ンタ 研 究 報 告
魁 22 二九 -三 五 ペー ジ 、 二 〇 〇 二
(一) 大 西 、 他 三 名 、 ﹁2 ・4 G H Z 帯 無 線L A N に よ る キ ャ
︻参 考 文 献 ︼
す。
の生 涯 学 習 を 包 含 す る サ イ バ ー キ ャ ン パ ス の構 築 を 目 指
思 い ま した。
を は か る。 高 大連 携 、 大 大 連 携 、 通信 教 育 、 一般 市 民対 象
大 学 の授 業 に興 味 を持 ち ま した 。 今 度 は実 際 に大 学 にい って 講 義 を受 け たい と
の難 易 度差 が 異 な る。 こ のデ ー タを 詳 細 に 分 析す る こと に
高 校 生 の 感 想： 今 回の 講 義 で今 、大 学 で どん な授 業 を して い る かが 身 を も って 分 か り、 さ ら に
より 、高 校 と 大 学 の教 育 内 容 の特 徴 を 把 握 でき 、高 校 か ら
大 学 への教 育 を より ス ムーズ に移 行 す る た め の情 報 が 得 ら
今 後 の課 題
れ る の では な いか と考え て いる。
八
本取 組 を さ ら に拡 大 す る には教 務 面 、 学 校 運営 面 、 技 術
面 のそ れぞ れ の課 題を 解 決 し な け れば な ら な い。教 務 面 の
そ のた め高 校 教 員 の教育 に対 す る 熱意 によ る ボ ラ ンテ ィ ア
課 題 は、高 校 教員 にと って高 大連 携 の担 当 は義 務 で はな い。
に 頼 って いる のが 現 状 であ る。 教 員 の負 荷 を 評 価 す る仕 組
み が必 要 と考 え る。
学 校 運 営 面 の課 題 と し て は、 授 業 は高 校 の放 課 後 に行 わ
れ て いる。 そ のため 大 学 の専 門 科 目 が 通常 行 わ れ る 時 間帯
より 遅 く 設 置 し なけ れ ば な らず 、 大学 生 が受 講 し に くく な
る傾 向 が あ る 。技 術 面 では特 に セキ ュリ テ ィ の強 化技 術 や
サ ーバ への アク セ ス集 中 の回避 技 術な ど が上 げ ら れ る。
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業難 易度
図7授
特集 ・高 大 連 携
特 集 ・高 大連 携