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昭和 37年 ( 1 9 6 2) 、 東 海 大 学 は 平 塚 市 北 金 目 の 広 大 な 敷 地

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昭和 37年 ( 1 9 6 2) 、 東 海 大 学 は 平 塚 市 北 金 目 の 広 大 な 敷 地
 昭和 年 (
、)東海大学は平塚市北金目の広大な敷地にキャ
ンパスの建設を開始しました。その前、この地は畑が広がり、周囲には
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年から3号館が竣工する
周年という節目を迎え、湘南キャンパスの建設は学園
とくに、1号館の地鎮祭が行われた昭和
全体の大きな画期でもあったのです。
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昭和 年 (
ま
) では、湘南キャンパスの設計者である山田守理
事の設計思想がもっとも色濃く反映された時期でもありました。
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とっては創立
大きく変化して、大学への進学率も急上昇していきました。東海大学に
この時期、日本は高度経済成長のまっただ中にあり、社会の仕組みも
ま さ に ﹁創生﹂と呼ぶのにふさわしい出来事でした。
な風景に、突如、対照的な近代建築群がそびえ立っていきま す 。 そ れ は 、
茅葺き屋根の民家があるのどかな農村でした。その丹沢山系の麓の素朴
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平成
年 (
)月
東海大学学園史資料センター
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※本パンフレットは、平成19年(2007)10月27日(土)より11月5日(月)まで東海大学
サテライトオフィス地域交流センターで開催の当センター写真パネル展示会の図録です。
Ⅰ.巨大キャンパスの出現
昭和 37 年(1962)11 月 23 日、湘南校舎本館(1号館)の地鎮祭が行われ、湘南キャンパスはその大きな一歩を記しまし
た。設計は、創立者松前重義の盟友で日本武道館や京都タワーの設計で知られる山田守理事でした。湘南キャンパスは、
景観美とともに校舎の機能美を追求したところに大きな特徴があります。計画案や設計図などからは、現状と異なった造
形をうかがうことができ、当時の試行錯誤のあとが偲ばれます。1号館は昭和 38 年(1963)に完成し、昭和 41 年までには
2・3号館、武道館、松前会館などが完成しキャンパスの整備が進みます。その間に山田理事は志半ばで逝去しますが、
その構想思想は引き継がれ、昭和 46 年(1971)には、1号館から 10 号館までの校舎群と関連施設からなる湘南キャンパス
の全容が整いました。
東海大学湘南校舎建設計画概要
昭和3 8年(1 9 6 3)に文部省に提出された申請
書に添付されていたもの(独立行政法人国立
公文書館所蔵)。現状とは校舎の配置や形状
が異なっている。下図は、左図の資料をデジ
タル処理し加筆修正したもの。
職員宿舎から望んだ1・2号館
昭和3 9年(1964)頃
竣工直後の3号館と松前会館
昭和4 1年(1966)
東海大学湘南校舎建設計画案
昭和4 0年(1 9 6 5)頃に作成されたもの。左図は
左下図の資料をデジタル処理したもの。体育館
が円形であることや3号館の形状、各種の博物
館施設、自動車練習場の存在が注目される。
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湘南キャンパス創生
1号館
昭和38年(1963)5月竣工
基礎工事中
工事近景
建設中の1号館と松前学長(当時)
完成間近
本館(1号館)竣工式典 昭和3 8年(1 9 6 3)6 月8日
完成した1号館
巨大キャンパスの出現
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2号館
昭和39年(1964)12月竣工
建設中
進む建設
完成間近
松前会館
竣工した2号館
昭和41年(1966)10月竣工
基礎工事中
建設中
竣工
特徴のある浴室
4 湘南キャンパス創生
3号館
昭和41年(1966)11月竣工
骨組み
円筒部分の工事
建設中
完成間近
北側
竣工
3号館・松前会館落成式 テープカットする松前総長
昭和4 1年(1 9 6 6)1 0月2 6日
3号館・松前会館落成式典会場
巨大キャンパスの出現
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Ⅱ.動きだしたキャンパス
湘南キャンパスは、昭和 38 年(1963)に開設しました。1号館はまだ
工事中で、砂ぼこりの舞う当初のキャンパスは「湘南砂漠」などと揶揄
されました。それでも、校舎の建設や道路の舗装などの環境が整備され
ていく中で、入学式・卒業式などの行事や授業、学生による部活動も行
われ、キャンパスでの生活は改善されていきます。また、建学祭や学園
オリンピックなど行事も盛んになります。
ワンダーフォーゲル部のキャンピング講習
昭和4 1年(1 9 6 6)度入学式
第3回学園オリンピック 昭和4 2年(1 9 6 7)8月1 3日
体育授業 陸上競技場から望んだ2号館
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昭和3 9年(1 9 6 4)頃
湘南キャンパス創生
湘南祭−平塚市内をねり歩く仮装行列
昭和3 9年(1 9 6 4)1 1月4 日
第4回学園オリンピック 昭和4 3年(1 9 6 8)8 月11日
湘南第1食堂(現8号館) 昭和4 0年(1 965)
Ⅲ.キャンパスの周辺今昔
湘南キャンパスが誘致されて、一面の畑だった北金目の風景は一変し
ました。谷戸も埋め立てられ、宅地化が急速に進みました。校舎の建築
が進むにつれて、周辺地域の構造が根底から変わっていきました。時は
まさに高度経済成長に沸き立つ建設ラッシュの時代で、大学と地域の発
展は一体だったのです。
大根駅(現 東海大学前駅)のプラットホーム
安藤橋付近にて 昭和 年 (
大根駅前の桜並木 昭和 年︵
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︶
)
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現在の安藤橋と通学路
現在の東海大学前駅の前
バス通りから 現(ガスト鶴巻温泉店手前付近から
昭和
造成前の烏啼谷戸 現(喫茶ボルボ前急階段付近
昭和
年代初頭
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年代初頭
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)
現在の風景
)
現在の谷戸
動きだしたキャンパス・キャンパスの周辺今昔
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山田守理事
昭和39年(1964)頃
昭和42年(1967)頃
《協力者・機関》順不同 敬称略
青木繁美 山田達郎 山田健治郎 山田新治郎 平野悦治 小林敏彦 道広昌 岩岡竜夫 大宮司勝弘 澄川圭子 浅野潔司 独立行政法人国立公文書館 (株)山田守建築事務所 (株)桜映社 (株)インフォマージュ 東海大学理事長室 東海大学広報部(代々木校舎) 東海大学付属浦安高等学校同窓会 東海大学ファシリティ部(湘南校舎) 松前記念館 (株)プロット
■発行日 2007年10月27日 ■編集・発行 東海大学学園史資料センター ■〒259-1292 神奈川県平塚市北金目1117 ■tel.0463-50-2450(直通) fax.0463-50-2449
■0463-58-1211(代表) 内線:5251∼5254 ■印刷 東海大学印刷業務課
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