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1 校長メッセージ 「怒る」と「叱る」,そして「本当にほめる」

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1 校長メッセージ 「怒る」と「叱る」,そして「本当にほめる」
http://www.mihara.ed.jp/~kanda-es/
1 校長メッセージ
発行日 平成20年3月21日(金)
「怒る」と「叱る」
,そして「本当にほめる」
1月号では「おやじのせなか」と「おふくろのあし」と題して感じていることをお話しさせていただきました
が,今月は『コーチングのプロが教える「ほめる」技術』
(鈴木義幸著,日本実業出版社)から感じたことを若干
紹介させていただきます。それは,子育てをする上で,
「怒る」と「叱る」
,
「ほめる」は私たちがいつも行う行為
だからです。
鈴木義幸さんは,大学では人間関係学科を専攻,卒業され,民間会社に就職。そしてアメリカの大学院に学ば
れ,帰国後,コーチング関係の会社を設立され,多くの大手企業の管理職や会計士等を対象とするコーチング研
修を手がけてこられました。
「どうすれば人は動くのか?」という問いかけのもとに,次のように述べておられます。
「コーチングでは,質問を投げかけ,その質問に相手が答えるプロセスの中で,自然に相手が自分自身をある
行為に向けて説得し動いていくのをサポートします。これを「自己説得」を引き起こすといいます。
「自己説得」
した行動は,
「他己説得」された行動,つまりああしなさいこうしなさいと,他人からいわれて説得された行動
よりも現実化する可能性が高いといわれます。目的地に向かって選択できる道はいくつもあるものですが,それ
を一方の経験者が「これだ」と決めてしまうよりも,相手に選択肢を発見させ,決めさせたほうが,結果的には
目的地に早く到達するだろうという考え方です。ただ,目的地が決まり,自己説得により取るべき道が決定され,
その人が動き出したとしても,最終的に目的地にたどりつくためには「エネルギー」が供給され続ける必要があ
ります。……そのエネルギー供給のことを「アクノリッジメント」といいます。このアクノリッジメント,つま
りエネルギーの供給回数が多ければ多いほど,供給方法にバリエーションがあればあるほど,相手をより遠くま
で,ひいては目的地まで動かすことが可能になります。
」
第2章「認めること,ほめること」では,野茂英雄投手が最初に渡米した時のトミー・ラソーダ元ロサンジェ
ルス・ドジャース監督を評して,次のように述べられています。
「彼はいいます。ほめるというのは,ただ「す
ごい!」
「すばらしい!」と美辞麗句を投げかけることではない,と。相手が心の底で,他人から聞きたいと思
っている言葉を伝えて初めて,
「ほめる」という行為は完結すると。だから彼は観察と試行錯誤を大事にします。
……ほめることは技術です。何気なく人がほめられるかというと,そんなことはありません。相手をよく見て,
相手が日々どんなことを思っているのかを洞察して,どんな言葉を投げかけられたいのかを熟慮して,初めて「ほ
め言葉」は発せられるべきものです。……その人が喉から手が出るくらい聞いてみたいと思っている言葉は何で
しょうか。もしそれを聞いてしまったら,あなたのために何かせずにはいられないと思うような,そんな言葉は
何でしょう。……もしみなさんが,相手がいちばん聞きたいほめ言葉を見つけて,それを伝えることができるよ
うになったら,世界はまったく違った展開を見せ始めるでしょう。
」
そして,この章の5節「怒らずに叱る」では,管理職や経営者からの「このご時世,部下を叱っても良いもの
でしょうか?」
「最近は叱ると辞めちゃうんだよねえ,若いのが」というため息交じりの質問に次のように述べて
います。
「
「叱ってもいいと思いますが,怒らない方が良いですね。
」向こうはきょとんとした顔をします。基本
的には,叱るというのは,それをいうのは自分にもリスクがあるけれども,相手の成長のために,リスクを越え
て,相手に正直にネガティブなことを直言するということです。ですからスタンスは For you(あなたのため
に)です。一方,怒るというのは,相手が自分の思いどおりにならないために,自分の中に起こったいら立ち,
ざわつきを解消しようと感情を相手に向けて爆発させてしまうことです。スタ
ンスは For me(私のために)です。
」
この本を読んで,
「しっかりほめてやろう」
「叱るときには叱らなければいけ
ない」と思うのですが,忙しさの中で,ほめてやること,認めてやることが少
なかったり,叱るのではなく,怒ってばかりという現実があるのではないかと
ふとそう思ったのです。
また,
「子どものために」と思いながら,
「自分の感情で」子どもに接しては
いないか反省させられました。よく子どもと接し,観察し,共感しながら「アクノリッジメント」を子どもの視
点に立って送り込んでやることの大切さ,
「子どもの目線で」ということは For you だということを。この本の
一部を紹介させていただきますので少しでも子育ての参考になればと思います。
2
学校生活の様子(2・3月)
○2月22日(金)3・4校時~3年生が「そろばん学習」
全国珠算教育連盟広島県支部の松谷さんと中谷さんを招聘して,
3年生が算数科の学習で「そろばん」を教わりました。日本の伝統的
そろばんの仕組みと良さを学びました。大きなそろばんを使ってのて
いねいな授業でとてもよくわかりました。
○2月27日(木)~バングラデシュ,チッタゴン市のプライマリースクール(小学校)より作品が到着
この度バングラデシュ,チッタゴン市にある小学校をご訪問された放課後児童クラブの尾羽根指導員さんが,
子どもたちの作品や写真,手作りの伝統楽器,お菓子を土産に帰国されました。
「バングラデシュは貧富の差が激
しく,訪問した学校はボランティアで運営され,恵まれない子どもたちが通っていますが,子どもたちは「生き
る」ことに精一杯で,2歳から何らかの仕事をしている」そうです。
「でも,どの子も屈託のない明るい笑顔して
いる」そうです。恵まれていても「生きる力」を教育の目標とされている日本,恵まれず,
「生きる力」を身に
付けざるを得ないチッタゴンの子どもたち,働くことを教える日本のキャリア教育,キャリア教育はなくても,
2歳から働くチッタゴンの子どもたち,お話しをお聞きして,かみ合わない二つの現実,何かが,何かが間違っ
ている,そんな気持ちになりました。情報化,国際化の時代,神田の子どもたちも,世界に目を向ける人に。
○2月28日(木)2・3校時~3年生が手作り「ギョウザ」に挑戦
3年生が,食教育一環として,保護者の間東さんのご指導を受け,手作
り「ギョウサ」に挑戦しました。ギョウザの皮も自分たちで作りました。
「食の安全」ということが社会的課題になっていますが,自分たちの手作
りが一番安全で一番おいしいものです。教えていただいたので,心の込め
方も違います。
○3月3日(月)6年生を送る会13:50~
児童会で,5年生を中心に在校生が「6年生を送る会」を企画し
てくれました。この日は,昼の給食を縦割り班で6年生を囲んでい
ただきました。
送る会では,縦割り班で,オリエンテーリングゲームを行い楽し
く思い出をつくりました。最後は,在校生が写真や寄せ書きなどで
つくった素敵なプレゼントを贈りました。照れくさそうな笑顔でし
た。
○3月5日(水)セラピー犬来校~3・4年生とふれあい
3年生が国語の学習で「もう導犬の訓練」という説明文を学習したこ
とがきっかけで,広島市の桧田病院に依頼して「セラピー犬」の「エル
シド君」と「ロレンス君」の兄弟に来ていただきました。この2匹は,
大型種のサモエドという種類で,もとはロシアで飼われていた種類で,
北海道で生まれました。5匹生まれた2匹の兄弟ですが,後の3匹は姉
妹で,
「ムツゴロウ」さんの牧場にもらわれたそうです。
○3月9日(日)8:00~トイレ掃除掃除に学ぶ会の活動に参加
日曜日にもかかわらず,6名の児童が参加しました。中には親子で
の参加もありました。8:00より開始して2時間あまりトイレ掃除
をしました。参加した児童は,トイレがピカピカになり,すっきりし
た気持ちになっていました。
閉会式の挨拶では,
「トイレ掃除に学ぶ会」
の方が,
「良い友は,助け合って,磨きあって,切磋琢磨して成長して
いくが,悪友は,誘い合って堕落していく」と昔の賢者の話を引用さ
れていました。学ぶことが多いと感じました。
○3月12日(水)10:00~5年 PTC「餅つき」
中谷さんの田んぼで田植えや稲刈りをさせていただき収穫した餅米で,おばあさん,お父さん,お母さん方に
お世話いただき,
「餅つき」をしました。年末には「し
め縄つくり」もしましたから,ほんとうの「地産地
消」でしょう!?餅のこね方は,おばあさんやお母
さんがコツをていねいに教えてくださいました。イ
チゴ入りあんこ餅やのり巻き餅,きなこ餅と多彩で
おいしいお餅を教わりました。自分たちでついたお
餅は格別な味です。!!
3 行事予定
日 曜日
1
火
2
水
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木
4
金
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6
日
7
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水
10 木
11 金
12 土
13 日
14 月
15 火
16 水
17 木
18 金
19 土
20 日
21 月
22 火
23 水
24 木
25 金
26 土
27 日
28 月
29 火
30
水
4月・5月〔下校時間〕
4月行事予定〔下校時間〕
新学期準備(新6年登校)9:00
就任式・始業式 〔14:50〕
入学式
〔15:00〕
離任式
PTA 参観日・総会〔14:40〕
全国学力調査 読み語り 家庭訪問
家庭訪問
歓迎遠足
昭和の日
日 曜日
1
木
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4
日
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金
10 土
11 日
12 月
13 火
14 水
15 木
16 金
17 土
18 日
19 月
20 火
21 水
22 木
23 金
24 土
25 日
26 月
27 火
28 水
29 木
30 金
31 土
5月行事予定〔下校時間〕
体力測定
体力測定
憲法記念日
子どもの日
振替休日
読み語り
運動会
振替休日
心音心電図検査
4 校長室の窓
卒業証書授与式,修了式を終えて
2月21日(木)に卒業記念写真の撮影を行い,また3月3日(月)には5年生が中心となって企画した「6年
生を送る会」が行われ,いよいよ6年生の卒業,年度末の修了が近づいてきたな,と思っておりましたら,あっ
という間に卒業式,修了式を迎えました。おかげで全員が無事そろって全課程を修了,6年生12名は卒業致し
ました。これもひとえに PTA 会員の皆様方,地域の皆様方のあたたかいご支援の賜と心より感謝申し上げます。
春もあたたかくなり,これ見よがしに蕗のとうをはじめ様々な命が芽吹いています。しかし,お天気はいつも
「晴れ」ばかりではありません。雨の日も
風の日も,どんよりした曇りの日もありま
す。子どもたちはこの一年間,卒業生にと
ってはこの6年間,時には,もしかしたら
「今日は学校に行きたくないな」と思った
ことがあるか知れません。
そうしたいろんなことをひとつひとつ乗
(春の歓迎遠足)
(保育所最後の連合運動会)
り越えながら今日を迎えたのだなと思うと
心があつくなります。保護者の皆様方にと
っては, なお一層の思いであろうかと拝察
します。昔より,
親の恩愛は海よりも深く
師の恩愛は山より高し
(鷺浦での交流会)
(大和町水泳教室)
と言います。保護者,地域の皆様方に徐々に「恩を感じ」
「感謝の念」を持つように育っていって欲しいと願う
ものです。そうすれば,ふるさと「神田」にも愛着を持ち,
「ふるさとへの思い」も深く,
「あたたかい人間」に
育っていくでしょう。
保護者の皆様方には,この一年間ほんとうにお世話になりました。どうか新年度もよろしくお願い致します。
本号では,卒業生の発展を祈りながら,6年生の思い出の写真をいくらか掲載させていただきます。
(修学旅行)
(学習発表会6年生の劇)
(大陸上記録会)
(学習発表会全校合唱)
(社会福祉センター訪問)
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