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ライオンハートの純愛 - タテ書き小説ネット

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ライオンハートの純愛 - タテ書き小説ネット
ライオンハートの純愛
えいん
!18禁要素を含みます。本作品は18歳未満の方が閲覧してはいけません!
タテ書き小説ネット[R18指定] Byナイトランタン
http://pdfnovels.net/
注意事項
このPDFファイルは﹁ノクターンノベルズ﹂﹁ムーンライトノ
ベルズ﹂﹁ミッドナイトノベルズ﹂で掲載中の小説を﹁タテ書き小
説ネット﹂のシステムが自動的にPDF化させたものです。
この小説の著作権は小説の作者にあります。そのため、作者また
は当社に無断でこのPDFファイル及び小説を、引用の範囲を超え
る形で転載、改変、再配布、販売することを一切禁止致します。小
説の紹介や個人用途での印刷および保存はご自由にどうぞ。
︻小説タイトル︼
ライオンハートの純愛
︻Nコード︼
N8576CI
︻作者名︼
えいん
︻あらすじ︼
一目見たときから猛烈な恋に襲われてしまった私は、エルウィン
と結婚しようとあらゆる手を尽くした。部下から変態・ゲス・犯罪
者と罵られようと気にしない。
騎士×部下︵似非ファンタジー︶になります。﹃チキンハートの卵﹄
http://novel18.syosetu.com/n33
04ci/の隊長視点の話になります。チキンハートを読んでいな
い方には分かりにくい話になりますので、前作をごらんの上、閲覧
1
くださると助かります。自サイトにも掲載しています。
2
︵前書き︶
チキンハートの卵の隊長視点です。前作を読んでいない方は、でき
れば前作を読んでからこちらを読んでいただけると助かります。
3
﹁可愛い⋮⋮﹂
﹁隊長⋮⋮その鼻血と股間をどうにかして下さい。みっともないで
す﹂
私はまさしく恋に落ちた。それも猛烈な一目ぼれだ。部下の一人と
して今年の新兵士として入隊してきたエルウィン。
なんだか副隊長に色々注意されたが聞いてもいなかった。よしエル
ウィンはもう私の嫁だ。さっそくプロポーズを。
﹁振られた⋮⋮﹂
﹁それは仕方が無いですね。入隊初日に、除隊して嫁になれと言っ
てYESという馬鹿がいたら見てみたいです。しかも彼は珍しく異
性愛者らしいですし。好みのタイプは守ってあげたいような可愛い
女の子らしいですし。隊長とは正反対すぎて、何の見込みもないで
しょうね﹂
弟の嫁の辛らつな言葉に、愕然とした。別にコイツが辛らつなのは
何時ものことなのでそんなことにショックは受けない。
ショックを受けたのは異性愛者というところだ。何てことだ。この
国では0.1%ほどしかいないと言われている、あの異性愛者なの
か?
軍人ともなればほぼ100%の割合で、同性愛者とまで言われてい
るのに。そんなレアな男エルウィンに惚れてしまった私は物凄くか
わいそうだ。
﹁どうしたら良いんだ。はっ⋮⋮まさか、私の可愛いエルウィンは
4人部屋で寝起きなんてことは!?﹂
4
﹁当たり前でしょう?新入隊員なんですから、個室の訳は無いでし
ょう﹂
﹁そ、そんな﹂
あれほど可愛くて男の扇情を煽るようなフェロモンを出しているエ
ルウィンが雑魚部屋で寝起きなんてしていたら。他の三人によって
たかって、処女を散らされてしまう!
﹃あっ、俺は隊長に処女を捧げたいから、止めてっ﹄
﹃残念だったな、エルウィン。お前のエロい顔が悪いんだよ﹄
﹁妄想はいい加減にしましょう。うちの隊にそんな不埒なことをす
るやつは、隊長以外にいません。見つかったら問答無用で死刑なん
ですから﹂
﹁こうなったら、私がエルウィンの処女を貰わないとっ⋮⋮一秒で
も早く、最速で、嫁に迎えないと⋮⋮﹂
﹁聞いているんですか?⋮⋮こんな男が未来の国王かもしれないと
思うと、涙が出そうです﹂
しかし何度真摯にプロポーズしても、俺なんか隊長に相応しくあり
ませんから!と逃げられてしまう。
エルウィンのように美しく可憐で慎ましい男など他にはいない!私
に相応しい男はエルウィン以外にはいないというのに。
確かに私は次の国王になる可能性は高い。国王陛下はもう50近い
が、王女以外のお子がいない。この国は厳格な一夫一夫︵一夫一妻︶
制なので、王女しか生まれなかったが、他国のように側室など論外
5
なため、王子に恵まれないまま国王も王妃もお子を儲けるのが難し
い年齢になってしまった。
このままいけば、初代国王の弟が始祖の我が公爵家に王位が回って
くると誰もが思っている。王女には王位継承権がないため仕方が無
いが、もしこの継承権のせいでエルウィンにプロポーズを断られる
のだったら、王位など欲しくも無い。
しかしまわってきそうなものは仕方が無い。来るかこないか分から
ない微妙な今でこそ、エルウィンを落とすチャンスがあるのだ。も
し正式に王太子などに任命された日には、あの控えめなエルウィン
が余計逃げてしまう。今しかないチャンスなんだ。
なのに⋮⋮
﹁あの女はなんだ!?﹂
﹁どうやらエルウィンの実家の男爵家の親戚の令嬢のようです。入
り婿の話が来ているようですね⋮⋮お見合いでしょうが、ほぼもう
決まったも同然らしいですよ。隊長とよりはよほどお似合いじゃな
いですか?﹂
違う!エルウィンは女を愛するよりも、男︵私限定だ!︶に愛され
るほうがあっているはずだ!しかもなんだ!今にもつぶれるような
騎士爵家に婿入りなんて!
私の嫁になれば、どんな贅沢でも思うがままだというのに!
﹁潰す⋮⋮どんなことをしてもこの見合いの話を潰してやる。いや、
見合いというよりも、その女の家を潰したほうが早いか⋮⋮﹂
その女の家も潰したいが、エルウィンにそんな話をもっていったエ
6
ルウィンの一族も潰したいほどだ。しかしそんなことがばれたらエ
ルウィンには嫌われるかもしれない。
したがって、私はその縁談が円満に壊れるように計らった。その女
にもっと金持ちの貴族の男を斡旋してやったのだ。
エルウィンはがっかりした顔をしていたが、これも私とエルウィン
が幸せになるために、訪れた試練と思えば良い。私と結婚したほう
が絶対に幸せになれるからな。
ところが女との見合いを潰したのに、相変わらずエルウィンは私と
結婚すると言わない。
将来の王妃なんてありえません、と泣いて辞退するのだ。地位や権
力を持っていることは仇となっている。
﹁こうなるともう既成事実を作るしかないな⋮⋮エルウィンは古風
だし、処女を私に捧げれば、大人しく嫁になるに違いない﹂
この国の風習なら、エルウィンは私に抱かれさえすれば大人しくプ
ロポーズを受けるだろう。翌日には結婚し、できれば専業主婦にし
たい。勿論家事はメイドにやらせるので、エルウィンは私に抱かれ
愛されるのが仕事だ。
﹁既成事実ってどうやって作る気ですか?⋮⋮っていうか、もうエ
ルウィンが可哀想だし、そういう妄想は心の中だけにしておいて下
さい。俺も聞きたくはありません﹂
﹁なに、未来の義兄弟になるんだ。遠慮するな﹂
7
弟の嫁と兄の嫁。仲良くして貰わないといけない。
﹁それに既成事実は⋮⋮どうやって作るか、か。やはり言っても聞
かないので、腕力か権力に物を言わすしかないだろう。いや⋮⋮権
力は卑怯だから、ここは純粋に腕力で⋮﹂
﹁兄弟揃って、ろくでもないことしか考えないというか⋮⋮腕力で
強姦なんて最低の男のすることです!処女を奪えば結婚に持ち込め
るなんて、野蛮な考えは止めてください!やるほうは良くても、や
られるほうの身になって考えて下さい﹂
そうだな⋮⋮あの愛しいエルウィンを強姦するなんて、そんな酷い
ことはしてはいけない。
エルウィンとの初めての夜は、合意でないといけない。強姦なんか
したら傷つくだろう。愛するエルウィンだからこそ、大事にしなく
ては。
﹁ちゃんと合意でやる﹂
﹁⋮⋮それでも、やること前提なんですね﹂
﹁少し強引にいかないとエルウィンはYESと言ってくれないから
な。大丈夫だ!誰より幸せにする自信がある!﹂
呆れた様な副隊長︵弟の嫁︶の抗議の声を無視して、私は実家に戻
った。実家の城から王城に通えないことも無いのだが、愛するエル
ウィンを守るために同じ宿舎に寝泊りをしていたのだ。何時でもエ
ルウィンを見ていたいしな。
実家に戻ってやることは、まずエルウィンのための部屋を整えさせ
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ることだ。結婚したらこの城で生活して貰うのだから。当然、あん
なむさい男ばかりの宿舎などで新婚生活など送れないし、送らせた
くも無い。可憐な白百合のようなエルウィンには、相応しくない。
ついでに両親にエルウィンと結婚するつもりだから、よろしく。反
論は却下だと伝えたおいた。名門の男や女じゃないとあかんと言い
出され、嫁いびりでもされたらエルウィンが可哀想だからな。まあ、
両親は今まで独身だった私が結婚する気になっただけで十分らしく、
エルウィンを歓迎してくれるらしい。
良い両親を持ったな。ついでにエルウィンの両親にも連絡をしてお
くか。
今夜は宴会だ。私は余り好きではないが、これでも一番偉い役職だ
し、まあ最初くらいはいなくてはならない。
﹁今日は宴会だが、ただの宴会と思っては困る。そうだ、言い忘れ
たが、まさか私のエルウィンに手を出そうと思っている輩はいない
だろうな?勿論懸想するのもアウトだ﹂
部隊員は全員首を振っていた。ちなみにエルウィンは下っ端なため、
買出しにいかされてここにはいない。
﹁そうか、良い心がけだ。ちなみに今日は私とエルウィンが結ばれ
る予定の日だ。明日は、エルウィンが初夜を迎え私と結婚すること
になるが、皆にはエルウィンが私と一刻も早く結婚する気になるよ
うに、温かい気持ちで称えてやってほしい﹂
ちなみに、部下一同が思ったことは、隊長は今夜強姦する気だ!⋮
⋮ヤバイ⋮こんな人が国王になって良いのか?尊敬できないかもし
9
れない⋮⋮そう国王に剣を捧げる騎士達は思った。
しかも、言っていることは、﹃今夜エルウィンとやるから、皆は明
日になったら﹃早く結婚しろよ!﹄とエルウィンに言い聞かせろと、
言っているのだ。エルウィンを嵌める気満々な隊長の言葉に、冷や
汗がダラダラだった。一同の倫理観では、隊長のやっていることは
無茶苦茶なのだ。婚前交渉などもっての他であるし、強姦はもっと
イケナイ!
しかし、隊長の扱きは身にしみているし、何よりも権力も地位も名
誉もありすぎている人物から、やれよと言われれば、頷くより他は
なかった。
﹁ちなみにこれは、エルウィン専用の酒だ。誰も飲むんじゃないぞ﹂
一同はそれになにかが入っているのが分かってしまい、誰も飲むこ
とは無かった。エルウィンが飲むのを、ただ可哀想な目で見守って
いただけだった。
寝入ってしまったエルウィンを嬉しそうに抱きかかえて、自室に連
れ込んでいく隊長をみて、宴会はお開きになった。
いよいよ初夜だと私は柄にもなく、胸がドキドキしてきた。こうし
て結ばれればエルウィンも流石に私と結婚する気になるだろう。い
や、慎ましやかなエルウィンだ。処女を失っては私以外と結婚でき
るはずは無い。
隊長のお嫁さんにして下さいと言って来るだろう。
﹁エルウィン⋮⋮この水を飲みなさい﹂
﹁やっ﹂
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エルウィンは酒に入れた睡眠薬が良く効いているのかよく眠ってい
るが、この睡眠薬は寝入りにはよく効くが、それほど持続性はない
ものだ。しかし声をかけても、なかなか起きる気配はない。
水を飲ませたい。口移しで飲ませてもいい。しかし私とエルウィン
のファーストキスを口移しで済ませるのは余りにも味気がない。
その前に⋮⋮エルウィンの可憐な唇にそっと自分のを重ねた。当然
エルウィンは私が初めてだろう。私は何時までもその柔らかくて甘
い唇を味わっていたかったが、大事な初夜が待っている。
水と薬を口移しに与えた。
薬の効果が出てくるまでと思ってジッと眠っているエルウィンを見
ていた。色素の薄い金色の髪に、今は閉じている瞳はアイスブルー
だ。男らしく整った顔は、異性愛者として女に魅力的にうつるかも
しれない。しかし、やはりエルウィンに女は似合わない。いや男も
似合わないだろう。私以外には誰も。
﹁んっ⋮⋮な、なに?﹂
﹁どうしたエルウィン?⋮⋮﹂
﹁な、なんか、身体が⋮⋮あついっ﹂
閉じていたアイスブルーの目を潤ませ、あつい、あついとうわ言の
ように繰り返した。子どものように身体を丸めて、何かから身を守
るようにしていた。
﹁熱いだけか?⋮⋮﹂
﹁分かんないっ⋮おかしい、どうしたら、良いの?﹂
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口調までどこか子どもっぽくなって、私にどうしたら良いのか?と
上目で見上げてくる様子に、今にも鼻血がでそうで仕方がなかった。
﹁ここが苦しいんだろう?⋮⋮﹂
公爵家に伝わる秘薬の効き具合はたいしたものだ。実家に戻って取
りに行った甲斐があった。初めてではなかなか感じられないかもし
れないと思い、エルウィンのために用意をしてきたのだ。
エルウィンの慎ましやかに膨らんだ下肢をそっとなぞると、明らか
に快感の声を漏らした。そのまま離すと、どうしてと悲しい声です
すり泣いてくる。自分ではどうして良いのか分からないのだろう。
私は知っている。エルウィンは自慰すらしたことがないと。
﹁どうしてとは?﹂
﹁苦しいっから、なんとかして欲しいっ﹂
﹁気持ちよくして欲しいのか?エルウィンのも触って舐めて、射精
させて欲しいのか?﹂
こうしてと、もう一度下肢に触れて、柔らかく握った。エルウィン
は頬を染めて頷いた。
﹁しかし⋮⋮結婚前にそんな淫らな事をするわけにはいかないな。
しかも私は何度もエルウィンにプロポーズを断られている身だ。エ
ルウィンに触れるわけにはいかないだろう﹂
﹁や、やだっ⋮⋮俺このままじゃ⋮っ、死んじゃう⋮⋮お願いだか
ら、出させてっ﹂
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﹁なら、私を愛していると言いなさい﹂
﹁あ、愛してます、隊長﹂
私は出させて欲しいと懇願するエルウィンを裸に剥いてやり、全裸
にした。想像通りの均整の取れた美しい身体をしている。いや⋮⋮
想像とは違う箇所があった。今にも泣き出しそうなエルウィンの優
美な物の周りには、あるはずのものがなかった。
パイパン⋮⋮今度こそ鼻血が出るのを抑えることは出来なかった。
どこもかしこもエルウィンは可愛らしくできているが、こんなとこ
ろまで⋮なんて罪作りな男だ。
はっ!そうか⋮⋮私を受け入れようとしなかったのはこれが原因か。
恥ずかしがらなくても良かったのに。可愛すぎるだけで、いや、よ
り一層魅力が増すと言うのに。
しかし何故パイパンなのか、エルウィンのことなら何でも知りたい
私は気になって仕方がなかった。私がこう言うのが好きだと知って
いて、準備をしていたのか?毎日ここを綺麗に剃っているとしたら
それはそれで鼻血ものだが。
いや、しかし剃った跡は全くないような綺麗な肌だ。これは生まれ
つきだろう。
﹁エルウィン、ここは生まれつきかい?﹂
毛の生えていない下肢をなぞりながら、そっと愛撫をする。エルウ
ィンのことなら何でも知りたかったからだ。
﹁あっ、ん、やっ!ちゃんと触って﹂
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﹁どうしてここがこんなに可愛いか教えてくれたら、すぐにしてや
ろう﹂
さっき、愛していると言う代わりいかせる約束だったはずだろう、
と突っ込む人は誰もここにはなかったため、エルウィンはやはり生
まれつきで、大人になっても生えてこなかったのだと白状した。
﹁は、恥ずかしくてっ⋮⋮誰にも、見られたくなくって⋮自分でも
出来るだけ見たくなくて﹂
﹁だから、自分で自慰もできなかったのか?﹂
エルウィンが自慰経験すらないのは、酒の席で部下に探りを入れさ
せて知っていた。自慰すらできない恥ずかしがりやのパイパンなん
てこの国でもなかなかいないほど初心な男だろう。
ということで、私が初めてエルウィンの蜜を絞る取ることとなるの
だ。
射精すら私が初めて。勿論最初で最後の男になる。これほど光栄な
ことはあるまい。エルウィンはきっと私のために全部残しておいて
くれたのだろう。無意識のうちに。将来夫となる私のために、まだ
出会う前から予感して備えていたのだ。
私に可愛がって欲しいと健気に主張している愛くるしいそれを、撫
でて口に含んだ。勿論舌でも可愛がってやる。エルウィンは可愛い
声を出して、ものの数十秒で果てた。勿論エルウィンのものだ。全
て飲み干した。絞りたてのミルクは苦味があれど、私にとってはい
かなる飲み物より美味だ。他の女にも男にも誰にもそれを味わう権
利を与えることなど出来ない。
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﹁エルウィン、ここは無地で愛らしくて、しかもこんなに早いので
は、女と結婚などできるはずもなかっただろう?恥ずかしくて見せ
れなかったのではないか?﹂
異性愛者で憎らしい女と結婚したかったらしいが、どう考えてもこ
の身体は私に愛されるためのもので、女相手に役に立つのだろうか。
パイパンを見られたくなくて、初夜にも挑めなかっただろう。
勿論私はビンビンなので初夜を間違いなく履行することができる。
そう思えば私はエルウィンにとって救世主だろう。
﹁あ?⋮⋮どうしてっ?⋮まだ苦しいのっ⋮隊長っ、どうしたら良
いの?﹂
私の問いに答えるどころか、耳にも入っていないだろう。イケたは
いいが、苦しいのは変わらないのだ。それはそうだろう。この秘薬
︵媚薬︶の素晴らしい点は男の精を受け入れないと身体が静まらな
い点だ。
﹁それはだな⋮⋮私のものを⋮⋮ここで受け入れてくれないと楽に
はなれん。どうする?﹂
見るだけで勃起するよりも、いってしまいそうなエルウィンの奥に
指を一本滑らした。
﹁ここで、私の男をくわえ込んで、子種をたくさん咥えんだら、す
ぐに楽になれる﹂
嘘は言っていない。朝までたっぷりと交わり、たくさん私の子種を
孕むくらい腹に貯えれば。
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﹁楽、に、なれるっ?﹂
﹁ああ﹂
﹁じゃあ、隊長のを入れてっ⋮早く楽にしてっ!﹂
﹁しかし⋮⋮それでは私がエルウィンの処女を奪うことになる⋮⋮
私に捧げて良いのか?﹂
副隊長にも強姦は駄目だと散々言われていたのだ。無理強いはすま
い。そう覚悟して今我慢している。そうでなければ今すぐにもぶち
込みたい気分なのだ。
﹁良いのっ⋮⋮隊長、隊長⋮⋮早くっ。隊長に俺の処女を貰ってほ
しいのっ!﹂
﹁いや、しかし⋮⋮処女を奪ったら勿論結婚をしないといけないぞ
?ということはエルウィンは私の嫁になりたいのだな?﹂
もう一本指を増やし、エルウィンの秘所を拡げてやる。秘薬のせい
か痛がりもせず、柔らかく広がっていく。エルウィンも気持ち良さ
気に喘いでいる。
﹁わっわかんない⋮⋮﹂
﹁分からないじゃないだろ?ここに私のが欲しいのなら、どう言う
べきか分かるだろう?私のお嫁さんになりたいのだろ!?処女を貰
って欲しいんだろ!?﹂
三本に指を増やした。前立腺と呼ばれる男のロマンの場所を探り当
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てると、そこを重点的に攻めた。するともうエルウィンは早く隊長
のお嫁さんにして欲しい、私に全てを捧げたい。処女は隊長のため
に大事に取っておいたので今すぐ奪って欲しいと泣きながら縋って
きた。
そこまで言われたらもう私も我慢がきかない。これまで健気に我慢
していた一物を取り出す。
部下に一緒に風呂に入った際﹃隊長の馬ですか?﹄とか﹃隊長の嫁
になる男は可哀想です﹄とか﹃頼みますから俺たちに手を出そうと
思わないで下さい﹄と言われたもので申し訳ないが、エルウィンを
これ以上にないほど悦ばせる技は何万回とシュミレーション済みだ。
それこそ寝るときは常にどうやって抱くか考え、訓練の際はエルウ
ィンを見ながら、この可憐な穴に負担なく入れるために秘薬の改良
を試行錯誤してきたのだ。
﹁エルウィン、愛している。明日結婚しよう﹂
勿論エルウィンは泣いて喜んでいた。早く早くと腰を揺らし合体を
したがったので、いやらしく伸縮を繰り返す穴に、私の半年分の想
いを挿入した。
エルウィンはむせび泣いて、私を締め付けた。今にも爆発してしま
いそうなのを押さえ込むので必死だった。流石に入れただけでイッ
テしまってはエルウィンに申し訳がない。
私にも余裕がなかった。当然だ。エルウィンの初めての男が私なら、
私もエルウィンが初めての交わりだったからだ。
妄想だけはたくさんし、私は卓越した手技の持ち主だろう。エルウ
ィンがどうしたら喜ぶか研究を重ねた。だがエルウィンが処女を捧
げてくれたのにも関わらず、私が汚れた身体では申し訳がない。
性に関して非常に厳しいこの国だが、それがわが国の国民だけのこ
17
とであって、他国民は当然違う。城の下町には外国から出稼ぎにき
た娼婦や男娼がたくさんいる。したがって、性欲に負けてそんなと
ころに通うものもいるらしいが、勿論私は違う。
私が愛しているのはエルウィンだけであり、エルウィン以外抱きた
いとも全く思わない。過去にそんな汚らわしい界隈に行こうとも思
わず、エルウィンにも私の初めてを捧げられた事を神に感謝したい
と思う。
﹁エルウィン、気持ちが良いか?﹂
勿論私は今にもいってしまいそうなほどだ。だがエルウィンのほう
を優先しなくては。エルウィンがイク前にいってしまっては、と思
っていたのだが、すでに入れられただけで行ってしまっているよう
で、特に問題はなさそうだった。それどころか、早く動いて出して
と強請ってきたので、その通りにした。
﹁た、隊長⋮⋮もっとたくさん、俺の中に出してください。もっと
たくさん、お腹一杯になるくらいっ⋮﹂
﹁一回だけでは足らないか?﹂
勿論私も足らない。積年︵とはいえ半年だが、妄想はすでに数万年
を越えている気分だった︶の思いは、ただの1回出しただけでおさ
まるはずもない。
﹁足りませんっ⋮⋮もっと下さい﹂
パイパンの下肢を大きく広げて、私に先ほどまで私を受け入れてい
た部分を見せ付けて誘う妖艶なエルウィンは、まさに夜は娼婦とい
18
うやつだろう。昼間は訓練に励む真面目な男で、夜は淫乱だなんて、
最高の妻だろう。
いやらしく私の精を零しながら、ひくつく貪欲な穴に私は今すぐに
でも突っ込みたかったが、ようやくエルウィンと結ばれて大事な事
を忘れていたことに気がついた。
﹁なら、私の子どもを孕みたいか?たくさん精を腹の中で一杯にし
て、私の子どもが産みたいといったらすぐにでも入れてやろう﹂
そう!私とエルウィンと、もっと絆を深いものにするために、エル
ウィンには私の子どもを孕んで貰わないと!
処女を貰ったし、お嫁さんにして欲しいと言われたが、念には念を
押さないといけない。先ほどは夢中になりすぎていて失念していた
が、今度は忘れてはいけない!
男同士で受精するためには、魔力がどちらかにはないと駄目だ。残
念ながら魔力のない男同士の夫婦は子どもができない。しかし私に
は有り余る魔力がある!性交時に魔力を注いでやることによって体
内に胎を作り、受精することが出来る。︵しかし勿論100%では
なく、男女間の性行為よりも受精率は低い︶
なので、何度も何度もエルウィンに私の精を孕んで貰わないといけ
ない。
﹁あっ⋮⋮俺、俺⋮隊長の赤ちゃんを産みたいっ⋮⋮産みたいから、
たくさん出して下さいっ﹂
あとで、何言わせているんですかとか、弟嫁にしばかれたが、私の
幸福な時間を邪魔するものはここにはいなかった。
すでに私の精で濡れている秘所に痛いほど張り詰めて物を挿入した。
19
﹁隊長のっ⋮⋮はっ、ああ!⋮⋮すごいおっきいい⋮⋮俺、俺⋮隊
長みたいな旦那様で幸せです⋮っ﹂
勿論私もこんな素晴らしい妻で幸せだ。エルウィンは何度も欲しが
り自分から私に跨ってきたりと、朝まで抱きあいながら初夜を終え
た。
と、あんなに昨夜は幸せだったというのに、エルウィンは何も覚え
ていないと言い張って逃げていってしまった。
何故だ?
意識ははっきりしていたし、あんなにお嫁さんになりたい、隊長の
赤ちゃんが欲しいと喘ぎまくっていたというのに。
証拠の品だってある。これをエルウィンに見せようかと、魔法でエ
ルウィンとの情熱的な一夜を全て記録しておいた魔力球を握り締め
ていた。
﹁おそらく、媚薬の副作用かもしれません。閣下は通常よりも効き
目の強いのをお求めになりましたので、急いで調合した結果、記憶
が欠落してしまったのかもしれません﹂
と公爵家の使用人に言われた。
ちなみに副隊長は昨夜は弟に足止めをしてもらっていて、そのおか
げで邪魔が入らなかったが、すでに部隊中に私の手足となるものた
ちに昨夜無事結ばれたことと、部隊中からエルウィンに結婚するよ
うにプレッシャーをかけるように手配した。
﹁可哀想に⋮⋮エルウィンは村八分にされて、意気消沈しています
20
よ。あれほど無理強いするなと言ったのに聞いていなかったんです
か?﹂
と副隊長に怒られてしばかれたが、同意はあったとあの夜の映像を
見せて身の潔白を証明しようとしたが、いりませんと怒られた。
﹁何故、エルウィンは結婚に同意してくれないんだ?こうして身も
心も結ばれたからには、結婚しないわけにはいかないはずなのに﹂
﹁確かにそれがわが国での常識ですが⋮⋮身は結ばれても心は結ば
れていないことが最大の原因でしょう!要するにエルウィンは隊長
のことが全く好きじゃないので、結婚したくないだけです!簡単な
ことでしょう!﹂
﹁いや、しかし!エルウィンは私の腕の中でよがり狂って、愛して
いるし、お嫁さんになりたいと言ってくれたんだぞ?!いくら媚薬
だからと言って、好きでもない相手にそんなことは言えない筈だ!﹂
﹁あ⋮⋮ーーーー⋮まあ、尊敬はしていたかもしれないですね。騎
士としては⋮⋮ですけど、その夜の話を聞く限り、俺はただの変態
としか思えません、隊長のこと。逆にその夜の記憶がなくなってい
て助かったかもしれないですよ?騎士としてだけ尊敬されていた男
が、ただの変態の犯罪者だったと思わずに済んで﹂
﹁お前は!私を非難することじゃなくて、どうしたらエルウィンが
私と結婚する気になるかを考えろ!このままではエルウィンは堕落
した男だという烙印をおされてしまうんだぞ!﹂
﹁いえ、それが隊長のお望みなのでは?もうエルウィンは一生結婚
することはできないでしょう。隊長以外の男や女とは。良かったで
21
すね?もうエルウィンは絶対に他の男のものにもならないですよ﹂
愛するエルウィンをそんな立場に置きたい訳ではない。勿論私以外
の男や女と結婚することや交わることはありえないが、だからと言
ってエルウィンが後ろ指を刺されるような境遇に置きたい訳ではな
いのだ。今そんな立場に置いているのは、エルウィンが私を頼りに
してきて﹃やっぱり隊長のお嫁さんにして下さい﹄と言って欲しい
だけなのだ。
そして、隊長が欲しいと強請り、またお互いドロドロになるまで抱
き合いたい。今すぐ結婚したいだけなんだ!
と悩んでいたら、親愛なる弟がアドバイスをくれた。弟はあの毒舌
で嫌味ったらしい副隊長の夫だ。あの副隊長と口説き落とし結婚し
た腕前を持つ弟のアドバイスは。
﹁もう一度襲って、孕ませちゃえば良いんだよ﹂
という素敵なものだった。
﹁エルウィン君は見るからに気弱そうだから、流石に孕んじゃえば
兄さんと結婚する気になるよ﹂
弟も嫁にしばかれていたが、そうか。ここに良い見本がいたじゃな
いか。弟はできちゃった結婚だ。副隊長もそれで大人しく結婚をし
ていた。
妊娠してしまったら、エルウィンももう私に頼るほかないだろう。
﹁いや、もう妊娠している可能性も5%くらいはあると思う。最近
体調を崩しているようだし、5%どころか上手く命中していたかも
しれない。これは方々に手を回しておかないと﹂
22
勿論わが子を身篭っていてくれたら言うことない。もし妊娠してい
なかったら⋮⋮もう一度媚薬を使うのも一つの手だが、また記憶が
ないと可哀想だし。今度は媚薬なしでぜひ行きたい。従って私はこ
の近辺とう近辺の医者に、エルウィンがやってきたら妊娠している
していないに関わらず、懐妊したと言えという指令を下した。そし
て残念ながら妊娠はしていなかった。残念だ。
しかしエルウィンは私の子を孕んでいると思い込んでいた。
しかも、ちゃんと謝罪したら結婚してくれるというのだ!
謝罪くらい簡単だ。エルウィンが私と結婚してくれるなら、土下座
だって安いものだ!
やっとプロポーズにYESと言ってくれた。私のエルウィン!絶対
に幸せにしよう!
そして結婚式の正真正銘の初夜。もう初夜は済ませてしまっていた
が、エルウィンにとって記憶のあるのは初めての日だ。勿論私は用
意周到だった。
睡眠薬も媚薬も使わないが⋮⋮受精促進剤!これは必要だろう!
私の子がいれば、私の事を子どもの父親として尊敬し愛してくれる
に違いない!
偽装妊娠がばれてしまい、最低男の名称を頂いてしまったが、それ
でも幸せだった。エルウィンが妊娠したからだ!
しかし、睡眠薬&媚薬&受精促進剤の薬三連発使用に激怒したエル
ウィンに禁欲を命じられ、私はまだ2回しかエルウィンと交われて
いない。
妊娠中なのでエルウィンを労わらなければならないので仕方がない
かもしれないが、出産が終わっても指一本触れるなと言われてしま
い。
23
私は仕方がなく部下の薬剤師に、記憶障害の起こらない強烈な媚薬
の作成を命じて⋮⋮わが子が生まれるのを、股間を鎮めながら今か
今かと待っているのであった。
END
24
PDF小説ネット発足にあたって
http://novel18.syosetu.com/n8576ci/
ライオンハートの純愛
2017年1月28日11時13分発行
ット発の縦書き小説を思う存分、堪能してください。
たんのう
公開できるようにしたのがこのPDF小説ネットです。インターネ
うとしています。そんな中、誰もが簡単にPDF形式の小説を作成、
など一部を除きインターネット関連=横書きという考えが定着しよ
行し、最近では横書きの書籍も誕生しており、既存書籍の電子出版
小説家になろうの子サイトとして誕生しました。ケータイ小説が流
ビ対応の縦書き小説をインターネット上で配布するという目的の基、
PDF小説ネット︵現、タテ書き小説ネット︶は2007年、ル
この小説の詳細については以下のURLをご覧ください。
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