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International_Standards_2016.1

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International_Standards_2016.1
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国際規格
国際規格は、IEC 規格(電気関連)と ISO 規格(機械、管理など電気以外)から構成されます。
IEC(International Electrotechnical Commission / 国際電気標準会議)
1906 年に創設され本部はスイスのジュネーブに設置されています。
電気に関する技術分野の標準化による国際規格の統一と協調を促進することが目的です。
日本では、日本工業標準調査会(JISC)が加盟しています。
IEC 規格に基づく試験データの国際相互受け入れ制度である CB 認証制度(CB スキーム)を利用
することで、複数国の認証取得に要する時間とコストを軽減できます。
CB 認証制度は IECEE(IEC 電気機器安全規格適合性試験制度)のもと運用されている制度です。
NATOM のテストラボは IECEE より CBTL(CB 試験所)として認定されています。
参照
IEC 規格の詳細:IEC ホームページ http://www.iec.ch
CB スキームの詳細:IECEE ホームページ http://www.iecee.org/
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ISO(International Organization for Standardization / 国際標準化機構)
1947 年活動を開始し本部はスイスのジュネーブに設置されています。ISO の活動範囲は電気以外
の分野の標準化が目的で、日本は 1952 年から参加しています。
ISO 9000 シリーズ(品質管理システム)ISO 14000 シリーズ(環境管理システム)は日本でもな
じみ深い規格です。
参照
ISO 規格の詳細:ISO ホームページ http://www.iso.org/iso/home.htm
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欧州規格
機械指令(2006/42/EC)
EMC 指令(2014/30/EU)
低電圧指令(2014/35/EU)
R&TTE 指令(2014/53/EU)
など
CE マーキング
1985 年に技術的貿易障害撤廃を目指す『ニューアプローチ指令』
(New Approach Directives)
が採択されました。各指令の内容はそれぞれの製品が遵守すべき必須最低限の基準(必要要
求事項)にとどめ、
製品の技術的用件の詳細は EU 統一規格である EN 規格(整合規格 Harmonized
Standard)に定められています。具体的な製品の特性ごとに「機械指令」
、
「低電圧指令」、
「医
療機器指令」
、「玩具安全指令」などの指令・規則が規定され、それぞれの必須要求事項を満
たした製品に CE マークを表示する制度となっています。
「CE」はフランス語の「Conformité Européenne (英語:European Conformity)」の略です。
必須要求事項の大半は製品の安全性にかかわるものですが、近年では、RoHS 指令およびエコ
デザイン指令に定められている製品の環境性能基準への適合を、CE マーキングによって宣言
することが求められるようになりました。該当製品の製造業者(輸入者)または代理の第三
者認証機関が所定の適合性評価を行い、製品、包装、添付文書に付与します。正しい CE マー
キングのある製品は、EU 域内の自由な販売・流通が保証されます。
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CE マーキングの手続きの流れ
CE マーキング適合対策の手続きは、おおむね以下の作業に代別されます。
a) 当該製品に適用される指令・規則の確認
b) 必須要求事項の確認と適合性評価基準の選択
c) 第三者認証機関(Notified Body:NB)による適合性評価が必要かどうかの判断
d) 製品試験・適合性評価(必要であれば第三者認証機関による検査)
e) 技術文書の作成
f) 適合宣言書の作成
g) CE マークの表示
適合性評価と適合宣言
主に、加盟国の認定を受けた第三者認証機関(NB)の認証を受ける場合と、自己宣言が認め
られる場合の2通りがあります。これは製品によって異なり、製造業者が選択することがで
きる場合と、NB の関与が義務付けられている場合があります。
1.第三者認証機関(NB)の認証を受ける場合:
製品設計の EC 型式審査(関連法規との適合性の確認)が必要な場合は、NB に製品と技術
文書等を提出して認証を依頼します。生産段階では、製造品質保証や製品品質保証の承認、
品質制度監視の実施、製品の特定の側面に関する試験などで、NB が関与する場合(義務ま
たは製造業者による選択)があります。
2.自己宣言が認められる場合:
自己宣言の場合には、製造者自身が規格への適合、技術文書の整備等を評価して、製造者
自身が「EU 適合宣言書(EU Declaration of Conformity)」を作成し、自己宣言を行いま
す。
「EU 適合宣言書」は当該製品を販売・流通する加盟国が定める言語に翻訳する必要がありま
す。なお、日本の製造者自身も宣言できますが、EU 域内に代理人を認定し、代理人が宣言す
ることもできます。
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NATOM では、初期構造評価から TCF(技術ファイル)作成までのトータルサポートを提供し、
「認定社内適合評価機関(In-house accredited conformity assessment body)」として、
NB と同じレベルの専門性や中立性を以て「EU 適合宣言書(EU Declaration of Conformity)
」
を作成し、自己宣言のお手伝いをいたします。
TCF(技術文書)は、製造者による適合宣言書、製品に関する情報、取扱説明書、試験レポー
トなどがまとめられたファイルです。
「EU 適合宣言書」の翻訳(当該製品を販売・流通する加盟国が定める言語)も承ります。
市場監視
EU 加盟各国では管轄当局が市場監視を実施しており、罰則規定もあります。監視内容は、以
下の項目などです。
a)製品に正しく CE マークが表示されているか
b)適合宣言書に関係情報がすべて含まれているか
c)製品に関して誤解を招く情報がないか
d)製品が本当に関係技術基準に適合しているか
参照
電気分野の EN 規格の制定・改廃については
CENELEC(European Committee for Electrotechnical Standardization)
ホームページ: http://www.cenelec.eu/
非電気分野の EN 規格の制定・改廃については
CEN(European Committee for Standardization)
ホームページ: http://www.cen.eu/
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機械指令 Machinery Directive
2006/42/EC
機械指令 2006/42/EC は機械類、交換可能な機器、安全コンポーネント、リフティング用ア
クセサリ、チェーン、ロープ及びウエビング、脱着式動力伝達デバイス、半完成機械類など
の機械類に適用されます。機械は「人または動物の力を直接利用しない動力システムを内
蔵した、または内蔵を意図したアッセンブリであり、連結する部品または構成部品で構成
され、少なくともその部品のひとつは動作し、特定の適用用途のためにそれらが結合され
たもの」と定義されます。
2009 年 12 月 29 日より施行された新機械指令(2006/42/EC)の主なポイント
1)
「製造者」
(manufacturer)とは、
「機械類(machinery)を設計または製造し、自身の名
称や商標を付けて製品の市場投入を意図し、機械類が本指令に適合していることに責任
を負う者」と定義され、EU 域外(例えば日本)で製造された機械類および未完成機械類
(partly completed machinery)を EU 域内で販売しようとする場合にも新機械指令が適
用されます。
2)対象となる機械類等を市場に流通させる(上市)前に、製造者またはその欧州における
正式代理人は、適合評価手続きを踏むことが義務付けられています。すなわち、必須健
康安全要求事項の充足、テクニカル・ファイル(技術文書)の作成、必要に応じて第三者
認証機関(Notified Body:NB)の認証、EC 適合宣言書の作成、CE マーキングの貼付など。
3)国際見本市、展示会、実演販売等において展示する場合は、厳密には上市前ですので、
本指令に適合していなくても差支えないとされます。その際は逆に、不適合の機械であ
ること、または適合するまでは利用できないこと、が明示されなければならず、人身の
保護がなされることが必要です(同指令第 6 条)
。
4)EU の公用語(official community language(s))か投入・サービスされる加盟国の言語
による取扱説明書(instructions,指示書、サービスマニュアル等)を付ける必要があり
ます(同指令付属書Ⅰ、1-7-4 項)
。
5)本指令に違反した場合に適用される罰則(penalties)は、各国の国内法で定めること
になっています(同指令第 23 条)
。
機械の大半は製造者自身、または EU 内の権限を有する代理人によって、自己適合宣言を行
うことが可能です。機械指令 2006/42/EC の必須要求事項「保護要件」と「管理要件」
を満たすことができるように製造者は、社内の評価およびドキュメントのすべての手順を
実行しなければなりません。製造者は必ずしも、外部の機関からの評価や承認を得る必要
はありませんが、製造者自身での評価を支援する役割として、外部のコンサルタントを依
頼することは可能です。
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機械指令 2006/42/EC への適合手順
製造者が実施しなければならないこと(自己適合宣言*付属書Ⅳの機械は除く)
a)リスクアセスメントを実施し、その結果を文書化する
b)機械指令 2006/42/EC の「付属書Ⅰ」に基づく回答書の作成
c)製品に適用される整合規格に基づく製品チェックを行う
d)テクニカル・ファイル(技術文書)の編纂
e)EC 適合宣言書の作成
f)CE マーキングの貼付
参照
機械指令の詳細:
http://ec.europa.eu/enterprise/sectors/mechanical/machinery/index_en.htm
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EMC 指令(Electromagnetic compatibility 電磁両立性)2014/30/EU
EMC 指令は電磁波干渉によって引き起こされる危険や装置の障害を引き起こす可能性のあ
るすべての電子・電気機器に適用されます。従って EU 域内に輸出しようとしている電子・
電気機器業界のほとんどの製造メーカはこの指令の要求事項に適合していることを保証し
て、その結果として CE マークを製品に添付する必要があります。
EMC 指令の『保護要求』事項(protection requirement)
1)機器が発生する電磁妨害が、無線/通信機器やその他の機器が意図する動作を妨げるレ
ベルを超えないこと。
2)意図した使用方法において、許容できない性能の低下を生じることなく動作できるよう
に、予期される電磁妨害への体制を持つこと。
EMC 指令『保護要求』への適合性確認
1)EMC 整合規格(harmonized standard)を使用する。
2)EMC 整合規格を使用しないで、製造者自身の方法論で EMC アセスメントを行う。
3)上記の 2 つの方法を組み合わせる。例)エミッション(整合規格)+イミュニティ(製
造者自身の方法論)
。
EU の EMC 整合規格は、指令が定める保護要求への適合性を証明する認知された方法論を提
供していますから、適切な EMC 整合規格を適用することによって、EMC アセスメントが行わ
れたとみなされます。一方、EMC 整合規格を使用しない場合の例としては、製品が用いてい
る技術が斬新なために適用できる整合規格が無い場合や、製品が大きすぎて EMC 整合規格
に定める試験設備で試験できない場合などがあります。
自己宣言
EMC 指令の要求への適合性は自己宣言によって示します。これにより、機器の出荷に先立っ
て認証や許可を得なければならない場合と比較して製造業者の負担は軽減され、また出荷
までの時間の短縮が可能となります。
この自己宣言は、その機器が指令の要求に適合していることを自らの責任で保証する旨を
宣言するものです。したがって、自己宣言を行った製造業者、及びその宣言書に署名した
個人は、その宣言に関して大きな責任を持つことになります。
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技術資料
技術文書(technical documentation)
指令の要求事項への適合を示す文書であり、通常、以下の情報を含みます。
a) その機器に関する説明
b) その機器の仕様書、取扱説明書など
c) 整合規格を適用した場合、その規格の一覧、及びそれらの整合規格への証拠(試験報告
書)
d) 整合規格を適用しなかった、あるいは部分的にのみ適用した場合には、EMC に関するア
セスメントの記述、設計上の計算の結果、実施した試験、試験報告書を含む、保護要求
事項への適合のために用いた手順の説明
e)適合性の評価のために必要な場合、電気回路図、部品配置図、その他の図面類、そして
それらを理解するために必要な情報
f) 通知機関の関与を選択した場合には、通知機関からのステートメント(意見書)
g) 適合宣言書(これを技術文書に含めることは EMC 指令では要求されていない)
技術文書は、EU の公用語(例えば英語)で書く必要があります。
技術文書は、機器の出荷から 10 年が経過するまで保管し、当局から要求があったならば速
やかに提出することが求められます。製造業者が EU 内にないならば、この提出の責任は EU
内の代理人(輸入業者)が持ちます。
EC 適合宣言書(Declaration of Conformity ;DoC)
その機器が指令の要求に適合する旨を、製造業者(あるいはその任命された代理人)が宣
言する文書であり、以下の情報を含みます。
a) 適合を宣言する指令のリスト
b) 宣言の対象となる機器を同定する、名称、型式、製造番号などの情報
c) 整合規格を適用した場合には、そのリスト(規格の参照には、年、及び Amendment を含
める)
d) 製造業者の名前と住所
e) 該当する場合、EU 内の代理人の名前と住所
f) 宣言の日付
g) 適合宣言書に署名する人に関する情報(所属、肩書など)
h) 適切な権限を持つ個人による署名
参照
EMC 指令詳細:
http://ec.europa.eu/enterprise/sectors/electrical/emc/index_en.htm
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低電圧指令 LVD(low voltage directive)2014/35/EU
低電圧指令は、特定の例外を除いて、AC50V から 1000V または DC75 から 1500V の電圧範囲
で使用されるすべての電気製品に対して適用されます。このような製品の製造業者あるい
は輸入業者は、その製品が LVD 指令の要求事項に適合していることを保証して、その査証
として、CE マークを添付することができます。
低電圧指令は電気機器の安全を確保しながら、電気製品を EU 域内で自由に流通させられる
ようにすることを主な目的としています。
低電圧指令は安全の確保のための、電気機器が達成しなければならない安全目標(safety
objectives)として一般的条件、電気機器から生じる危険に対する保護、電気機器に対す
る外部からの影響によって生じ得る危険に対する保護を挙げています。
主な要求事項
1)人、家畜および財産が(電気回路との)接触により障害や損害を受けない
2)
(電気回路による)発熱、アークおよび放射による危険を誘引しない。
3)人、家畜および財産を、電気機器に起因する非電気的危険から保護する。
4)人、家畜および財産を危険に曝さないよう、電気機器の機械的要求事項に適合する。
5)予想できる過負荷において、人、家畜および財産を危険に曝さない。
その他、表示や使用環境などに関する要求事項があります。
要求事項の詳細は、EU 政府が発行する Official Journal(官報)に公表される Harmonized
Standards(整合規格)に記載されています。
整合規格は CENELEC(Comité Européen de Normalisation Électrotechnique)が発行する
規格(EN で始まる番号の規格)の中から電気機器の種類に応じて決定され、その規格に適
合していることを確認する必要があります。
技術文書(Technical Documentation)と適合宣言書の作成
技術文書には、電気機器の仕様、部品構成および整合規格への適合を確認した試験結果が
含まれます。この技術文書は、機器の生産終了後も 10 年間保存する必要があります。また、
この技術文書どおりに生産されるような品質管理体制も必要です。
参照
低電圧指令詳細:
http://ec.europa.eu/enterprise/sectors/electrical/lvd/index_en.htm
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EU 無線機器指令(RE Directive :Radio Equipment Directive)
EU 無線機器指令 2014/53/EU が 2014 年 5 月 22 日にオフイシャルジャーナルで公開されまし
た。現行の無線・通信端末機器指令 1995/5/EU(R&TTE Directive :Radio and Telecommunications Terminal Equipment Directive)は今後、無線機器指令(RE Directive)に置き換わ
ります。
RE 指令、EMC 指令、低電圧指令の移行期間(概要)
1) R&TTE 指令から RE 指令へ移行する機器⇒2016 年 6 月 12 日までは R&TTE 指令で適合宣言
可能。2017 年 6 月 12 日までは R&TTE 指令での適合宣言で販売可能。2017 年 6 月 13 日以降
は RE 指令の適合宣言のみ有効。
2)EMC 指令、低電圧指令から RE 指令に移行する機器(例:放送受信機)⇒2016 年 4 月 20 日
から新 EMC 指令(2014/30/EU)への適合が必要。2016 年 6 月 12 日までに適合宣言した機
器は、2017 年 6 月 12 日までは新 EMC 指令、新低電圧指令の適合宣言で販売可能。2017 年
6 月 13 日以降は RE 指令のみの適合宣言が有効。
(新 EMC 指令、新低電圧指令を経由せず、
直接 RE 指令へ、適合宣言を書換える融通性は考慮される予定です。)
3) RE 指令において、EMC 指令、低電圧指令に移行する機器(例:通信端末機器)⇒2016 年
6 月 13 日より新 EMC 指令(2014/35/EU)への適合が必要。移行期間はない。
今後、対応すべき指令によって適切に適合宣言を書き換えていく必要があります。
参照
RE 指令詳細:
http://ec.europa.eu/enterprise/sectors/rtte/radioequipment-directive/index_en.htm
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RoHS 指令
(特定有害物質使用制限指令)2011/65/EU
欧州における環境指令の 1 つで、電気電子機器に含まれる特定有害物質の使用を制限したも
のです。2011 年 7 月 1 日に改正 RoHS 指令が EU 官報に掲載され、
7 月 21 日に発効されました。
対象製品
以下 11 分類のすべての電気・電子機器(交流 1,000 ボルト以下、直流 1,500 ボルト以下)が
対象です。
(指令附属Ⅰ)
a)大型家庭電気製品(冷蔵庫、洗濯機、エアコンなど)
b)小型家庭電気製品(掃除機、時計、電動歯ブラシなど)
c)情報技術・電気通信機器(パソコン・コピー機・携帯電話など)
d)民生用機器(テレビ・ビデオカメラ・ハイファイオーディオ・アンプ・楽器など)
e)照明機器(ランプ類・照明制御装置)
f)電気・電子工具(電気ドリル・ミシン・はんだ用具など)
g).玩具・レジャー用品・スポーツ用品(ビデオゲーム・電気電子部品を含むスポーツ器具・
スロットマシーンなど)
h)医療機器(ただし、インビトロ(体外)診断用医療機器は 2016 年 7 月 22 日から対象)
i)産業用を含む監視および制御機器(ただし、産業用の監視および制御機器は 2017 年 7 月
22 日から対象)
j)自動販売機(飲料自動販売機・食品自動販売機・現金自動引出機など)
k)上記カテゴリーに入らないその他の電気電子機器(ただし、2019 年 7 月 22 日から対象。
軍事用機器、宇宙機器、産業用大型固定工具、大型固定据付機器、輸送機器、ソーラーパネ
ルなどは除外)
その他、250 ボルト未満で電源、電気・電子機器を接続するケーブルおよび代替部品も禁止
物質を使用しないことが義務付けられています。
適用除外用途
a)すべての電気電子機器に関連する規制物質の適用除外用途リスト:Annex Ⅲに規定(カテ
ゴリー 1~11)
。
b) 医療機器および監視・制御機器に使用される規制物質の適用除外用途リスト:AnnexⅣに
規定。
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CE マーキング貼付
RoHS 指令では生産者、輸入者、販売者のそれぞれの義務を定めています。
生産者の義務
1) RoHS 指令への適合性を実施して、適合宣言をし、製品を上市する前に CE マークを貼り付
ける。適合の根拠を明示する技術文書(整合規格は EN50581)を作成し、適合宣言書とと
もに 10 年間保管する。
2) 適合の維持を管理し、設計変更や整合規格などの変更では適切に対応する。
3)
製造番号など製品識別に必要な情報、および製造者の名前、登録商標、住所、およ
び連絡先を製品または包装や添付文書に表示する。
4) 上市後に不適合があれば製品をリコールし、加盟国の所轄当局に直ちに通知する。
参照
RoHS 指令詳細:http://ec.europa.eu/environment/waste/rohs_eee/index_en.htm
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北米
NRTL (Nationally Recognized Testing Laboratories)
NRTL とは、米国国家認証試験機関 NRTL(Nationally Recognized Testing
Laboratories)の略で、OSHA(Occupational Safety & Health Administration :米国労働安
全局)より認定を受け、連邦規格に基づいて様々な製品の安全試験・認証を行うことを認めら
れた民間の機関です。UL(Underwriters Laboratories Inc.)や CSA(Canadian Standards
Association)などが代表的で、NRTL はそれぞれ独自の認証マークを持っており、製品が安全
規格に適合している場合、製品上に認証マークを表示することを認めています。また、NRTL
は、認証試験後も定期工場検査により適合性が継続的に維持されていることを確認しています。
NRTL により、認証できる製品の範囲、価格体系、技術レベルが異なります。NRTL 認証を取得
する際は、対象製品の認証範囲に対応する NRTL であれば、どの認証機関でも使うことができ
ます。
参照
NRTL 詳細:http://www.osha.gov/dts/otpca/nrtl/index.html
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UL 規格
UL 規格は、UL(Underwriters Laboratories)が策定する製品安全規格です。
材料・装置・部品・道具類などから製品に至るまでの、機能や安全性に関する標準化を目的と
しています。UL 規格の認証取得は任意ですが、州や地方自治体レベルで UL 認証を義務付けて
いる例も多く、アメリカの電気製品の多くは UL 認証品となっています。また、国家規格であ
る ANSI 規格(ANSI/UL)として発行される UL 規格もあります。
UL は 1894 年に設立された非営利団体で、火災・盗難その他の事故から、人命・財産を保護す
るための安全規格開発、研究、試験、検査を行っています。
2012 年に現在の社名に変更され、営利企業となりました。
参照
UL 規格詳細:UL ホームページ http://ul.com/
CSA 規格
CSA 規格は、カナダにおける電気製品・医療機器・機械・器具などに対する安全規格です。CSA
とは(Canadian Standard Association)の略称で 1919 年に非営利、非政府機関の標準化団体
として設立され、CSA 規格を作成しています。CSA 規格は
カナダ規格評議会(Standards Council of Canada : SCC)により国家規格としての位置づけ
を与えられているため、カナダの製品安全規格の代表格として認知されています。カナダ州法
により、商用電源に接続される電気製品は CSA 規格に適合した製品であることが要求されてい
ます。
カナダ国家規格として採用された CAS 規格はその規格番号に“CAN”の接頭記号をつけて識別
しています。
(例 CAN/CSA C22.1)
参照
CSA 規格詳細:CSA ホームページ http://www.csagroup.org/us/en/home
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アメリカ-カナダ相互認証
アメリカとカナダにおいては、MRA(Mutual Recognition Agreement)を締結し、相互認証制度
を維持しています。
C-UL マーク
UL にてカナダ向けに製品安全認証を受けた場合、CSA 規格に適合していることを意味する C-UL
マークを製品上に表示することができ、カナダ国内では CSA 認証と同等に扱われます。
CSA-US マーク
CSA にてアメリカ向けに製品安全認証を受けた場合、UL 規格に適合していることを意味する
CSA-US マークを製品上に表示することができ、アメリカ国内では UL 認証と同等に扱われます。
この両方を兼ね備えた場合、認証マークの左右に『C』
『US』を表記した認証マークとなります。
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中国
CCC 認証制度
CCC とは中国強制製品認証制度のことで China Compulsory Certification の略です。中国
国家質量監督検験検疫総局(AQSIQ)及び中国国家認証認可監督管理委員会(CNCA)により、
新しい認証制度として公示され、2002 年 5 月 1 日に施行されました。この CCC 認証制度は、
中国国内で販売される製品の安全性や EMC などに関する認証制度であり、2003 年 8 月 1 日
より CCC 認証を取得していない製品は、中国国内での出荷、中国への輸入及び販売などの商
業行為が禁止されています。
CCC 認証対象製品は公告「強制的製品認証目録の説明および適用範囲表により」確認できる
ようになっています。
参照
CNCA
AQSIO
http://www.cnca.gov.cn/
http://www.aqsiq.gov.cn/
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日本
電気用品安全法(PSE)
Japan
「電気用品安全法」は、電気用品の製造、販売等を規制するとともに、電気用品の安全性の
確保につき民間事業者の自主的な活動を促進することにより、電気用品による危険及び障害
の発生を防止することを目的としています。
この法律の規制を受ける製品(
「電気用品」)は、政令で定められた 457 品目であり、そのう
ち、構造又は使用方法等の使用状況により感電、火災等の危険や障害を発生する程度が重い
ものとして「特定電気用品」が 116 品目指定されています。
(2015/3)
「電気用品」に該当する製品の製造又は輸入を行う事業者(以下、「届出事業者」という)
は、経済産業大臣に事業の開始の届出を行うほか、技術基準適合義務等のいくつかの義務を
負い、これら義務を果たした事業者が自ら法に基づく手続きを行った証として、
・
の表示ができることになります。
また、法に基づく表示がなされていない電気用品は販売できないなどの制限があるほか、法
律に基づく手続きを行わない場合には罰則があるなど、
「電気用品」に該当する製品につい
ては、適切な手続きを行う事が肝要となります。
「特定電気用品」及び「特定電気用品以外の電気用品」の一覧表や、その他法律に関連す
る手続きの詳細は経済産業省 電気用品安全法のページに掲載されています。
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19/19
参照
経済産業省 電気用品安全法のページ
http://www.meti.go.jp/policy/consumer/seian/denan/index.htm
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