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5 子育てサポーター・チャオ

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5 子育てサポーター・チャオ
5
(中小・大)企業
WLB
NPO等
埼玉
子育て支援
子育てサポーター・チャオ
活動目的は、「子育てを、もっと、もっと楽しめる社会を創ろう」。せっかく
子どもを授かり親になることができたのだから、子どものいる暮らしを楽しいと
実感でき、親子で充実した生活を送ることのできる地域をつくりたい。
母親支援・父親支援
自治体助成・委託事業
助成事業としては、子育てハッピーキャンペーン事業(埼玉県)子育て支援者向け学習会(社会福祉
協議会愛の詩基金)産前産後の育児サポート調査・研修事業(独立行政法人福祉医療機構)などの助成
を受けた。委託事業として、ときめき元気館(スポーツ施設)ベビールーム、地域こども教室(子ども
活動内容
活動の背景
子育てサポータ―・チャオは、1994年から2年間、埼玉県越谷市の「男女共生のまちづくり推進市
民会議」で子育てをテーマに調査を行ったことがきっかけとなり、1996年3月に全国で最初の子育て
サポーター・養成講座を行い、子育て支援サークルとして発足した。同年8月に越谷市に「子育てサ
ロン」事業を提案し、9月より毎月1回公民館を巡回してサロン開催が実現した。1999年1月、新越谷
駅ビルに「子育てサロン」がオープン。社会福祉協議会に委託される。NPO法人の認証は、2002年
10月である。
発足当初は、先輩ママの子育て支援をコンセプトに、親子でリズム遊びをしたり、わらべ歌や読み
聞かせ、簡単な工作などの独自プログラムを行う子育てサークルの活動と、「ちゃお通信」という子
育て情報誌の発行(年6回、1,000部発行)が中心だったが、公民館の家庭教育学級などからの講師依
頼や、市の講演会やイベントの保育依頼など、年々活動実績を伸ばしている。
の居場所作り事業)、相談受付やおはなし会を受託している。
その他の活動
・子どもの安全カルタの作成:子どもの安全教育に関する活動として、子どもが自分で自分の身を守る
力が身につくようになるための学習ツールとして、「子どもの安全カルタ」を制作した(東京法規出
版より発行)。
・父親の参加:子育て支援活動の課題の一つが、父親の参加促進である。チャオでも、児童館や公民館
などの依頼で、「お父さんと遊ぼう」という講座を開催しているが、まだまだ母親対象の事業に比べ
ると、少ない。2007,2008年度の文部科学省委託事業の「乳幼児の生活リズム向上のための調査研
究事業」では、父と子の愛着形成プログラム研究委員会をつくり、父親の子育ての現状に関するアン
ケート調査、父親が子どもに関わるための実際の遊びのプログラム提案、父と子のアタッチメント形
成読本の作成、企業内で父親同士が子育てをテーマに語り合う「父親サロン」などを実施した。企業
内でプログラムを開催出来たことが、大きな成果であったと考えている。こうしたプログラム開催を
きっかけとして、父親がもっと子育てを楽しめる地域社会づくりを目指していきたい。
・家庭訪問事業:子育て支援施設などへ出てこられない家庭への支援である。核家族が増えて育児に戸
事業活動
惑う家庭が多くなるなか、ボランティアらが家庭訪問して子育て支援を行う活動が注目されている。
・親子講座(親子で一緒に参加する講座)や子育て講座(人権学習や食育などの子育ての知識が得ら
チャオでは、家庭の中で孤立し、育児不安やストレスを抱えることが、子育てが辛くなる原因の一つ
れる講座)への講師派遣
・講演会、セミナーや会議などへの託児スタッフの派遣
であると考え、虐待予防の視点からも、家庭訪問し、子育ての相談にのったり、家事や保育の援助を
行ったりする事業も新たに始めることになった。2008年1月から、出産直後の育児を手助けする「産
・子育て情報の提供(「ちゃお通信」の発行)
じょくシッター」の派遣を始めた。双子の出産予定がある家庭などから派遣の要請があり、時給
・子育てサークルの支援、運営のアドバイス及び講師派遣
1,000円で有償のボランティアを訪問させている。2007年に埼玉県立大の研究事業に参加し、スタッ
・子育てに関する調査・研究
フが計48時間、産前産後の支援について学んだ。そのうえで、試験的に2007年9月から12月まで、無
・親子で楽しめるイベント、講習会の企画
料で五つの家庭に週1回の訪問型支援を行った。
・家庭訪問事業(産褥シッター、ベビーシッター、
「双子を外遊びさせるのに母親一人では難しいため
子育てコンシェルジュ)
同行してほしい」
「二人目を妊娠中で体調が悪く、家事や上の子の世話が
できない」など、育児に困っている例ばかりであった。
他団体との交流やイベント
親子で社会参加できる環境づくりとして、調査研究、審議会等への参加、スポーツ施設の保育ルー
ム、まちづくり等で他団体との交流を図っている。保育支援事業は、日本語講座、市民大学、越谷保
育園他などでの活動を実施している。イベントとしては、公園で遊ぼう(外遊び講座)、幼稚園サロ
ン、夏祭り、育休パパママサロンなどを実施した。
企業セミナー
「父と子の愛着形成プログラム研究委員会」
多様な事業展開
活動の効果
通常の派遣事業の他に、毎年助成金の申請を行い、多様な事業を展開している。年間3本程度のマタ
ニティから思春期までの世代を対象とした事業を実施してきた。実績例をあげる。
データに見る活動成果
・生きる力を育てる小学生の土曜教室(独立行政法人福祉医療機構)
年々活動実績を伸ばし、2008年度は、派遣事業が1,138回、主催イベントや助成事業、委託事業など
・カナダに学ぶ子育て支援・研修事業(独立行政法人福祉医療機構)
を合わせると、1,673回の活動実績を数えた。スタッフの述べ実働数は3,381人、参加者の延べ人数は、
・赤ちゃんと小中学生との交流事業(子どもの城助成事業)
27,800人となっている。
・読み聞かせボランティア養成講座(こどもゆめ基金)
子育てに関する学習の場の提供に関する実績は、公民館などでの家庭教育学級、児童館での親子講座
(年間148回)、保育スタッフの派遣(年間470回)、子育て情報の提供として、ちゃお通信(年6回、
・小中高大学生のための保育ボランティア講座(社会福祉法人愛の詩基金)
・子育てネットワーク立ち上げ応援事業(埼玉県)
1,500部発行)を配布している。仲間づくりの場の提供に関する実績は、子育てサークル(24サーク
ル・487回)、主催イベント(年間8回)などを開催した。
活動継続のポイント
きめ細やかな活動
事業数が多くスタッフの人手の関係もあり、訪問事業を一挙に拡大
することは出来ないが、出産直後の、特に不安の強くなる時期を中心に、
本当に必要な家庭に支援の手が届くように、きめ細やかな活動を継続
していきたい。
パパサークルの畑仕事
サークルぷちぷち
課題と今後の展望
収益と人材が課題
営利を目的にしてはいないが、いわゆるボランティアグループではない。講習料、保育料、参加費等
ご予算に応じて頂戴している。また、派遣費として各スタッフ個人への収入(保育料、講師料)より
10%をチャオの活動費として返納してもらっている。2009年4月時点で、41名のスタッフ (正会員)で、
年間1,200回以上の派遣事業を実施しているが、全ての依頼には対応できないほどのニーズがあり、常に
人手不足という課題を抱えている。
今後の展望
活動主体
2009年度は、「仕事復帰に向けた企業とのネットワーク事業」(独立行政法人福祉医療機構助成事
業)で育児休暇中の人が仕事復帰にむけて抱く育児不安の解消を目的に「職場復帰マニュアル」を作成
し、企業内で子育てセミナーやサロンを開催する。
他にも、マタニティーサークルをはじめ、0歳児から就園前までの各月齢の親子を対象とした講座の開
・所在地:〒343−0047埼玉県越谷市弥十郎670-5
・ホームページ:http://www10.plala.or.jp/koko-net/
・概要:子育て家庭への支援、行政等との連携事業、家庭での子育て教育支援
催、パパたちの交流サークル、保育付スポーツイベントの開催、学生ボランティアと子育て支援に関わ
る人向けの実践講座の開催などのさまざまな事業を実施する計画である。
*写真や図表は活動主体者のホームページ及び資料等から転載しています
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