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③ 角質増殖型(かくしつぞうしょくがた)・・・小水疱型の水虫が慢性

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③ 角質増殖型(かくしつぞうしょくがた)・・・小水疱型の水虫が慢性
マリン通信が密かにお届けされています皆様、いつもあり
がとうございます、中本です。
各地で花の便りが聞かれる頃となりました。4月から新生
活が始まり、環境の変化に少し戸惑いながら過ごされている
方も多いのではないでしょうか?歓迎会やお花見と、ついつ
い暴飲暴食してしまうこともありますね。季節の変わり目や
環境の変化でストレスを抱えたり、暖かくなりボーッと憂鬱
な気分になることもあるのではないでしょうか。体調管理の
難しい時期とも言えます。十分に気を付けていきましょう。
さて、今月のテーマは、
です。
日本人の4~5人に1人が持っていると考えられる水虫は、白癬菌が足の皮
膚に感染して起こる病気です。白癬菌はカビの一種で、皮膚の角質層にすみつ
き、水虫特有の症状を引き起こします。皮膚は外側から、表皮、真皮、皮下組
織の3層構造になっています。角質層というのは、表皮の中で最も外側の分部
で、死んだ表皮細胞が重なり合ってできています。つまり、白癬菌は皮膚の死
んだ細胞を栄養に生きているのです。
白癬菌は体中のどこの皮膚にも感染しますが、足に感染したものを水虫と呼
び、他の部分に感染したものをたむしといいます。多いのは水虫の方で、白癬
菌による皮膚病の多数を占めているそうです。
水虫の大部分は、まず第4指と第5指の間にでき、それから次の4つのタイ
プに分かれていきます。
① 趾間型(しかんがた)
・・・指の間の皮膚が白くふやけたような状態で、
ふやけた皮膚がむけてきます。かゆみはあまり強くありません。
② 小水疱型(しょうすいほうがた)
・・・水虫の中で最も多いタイプで、
足の裏や側面に小さな水疱がポツポツとできます。かゆみが強いのが特徴で
す。夏になると現れ、冬になると消えるといった季節性があります。
③ 角質増殖型(かくしつぞうしょくがた)
・・・小水疱型の水虫が慢性
化したタイプで、足裏全体に白癬菌が感染し、角質層が厚くなっています。
水疱はできず、表面は白い粉を吹いたようになっています。かゆみはありま
せん。
④ つめ水虫 ・・・つめの中に白癬菌が感染した水虫です。つめが白く濁り、
厚くなってきます。かゆみはありません。
水虫 1 / 2
皮膚の表面に付いた白癬菌が角質層に入り込むまでの時間は、湿度によって
大きく異なります。その個所の湿度が100%だと1日、95%だと1日半、
90%だと4日間で侵入すると言われています。夏に靴を履いているとき、靴
の中の指の湿度は100%近くになっています。水虫が夏に発症することが多
く、指の間から始まるのはその為なのです。
水虫の治療には、抗白癬菌薬の外用薬が最もよく使われてい
ます。趾間型や小水疱型の場合であれば、外用薬を1ヵ月程連
用すると症状が消えます。しかし角質層の奥の方に残っていた
白癬菌が増殖してくるので、症状が消えた後も、6ヵ月(最低
3ヵ月~4ヵ月)は薬を使い続けることをお勧めします。角質
増殖型やつめ水虫は、外用だけでは十分な効果が得られないの
で、内服薬が使われることがあります。
水虫は同じ条件の環境で生活していても、かかる人とかからない人がいます。
漢方医学では、水虫になる原因を「水の滞り」 ととらえています。水の滞り
が原因となって、白癬菌が付着すると水虫にかかりやすい体質になってしまう
と考えます。逆にかかりにくい人は水の流れがよいと考えられ(西洋医学的に
とらえれば免疫力が高い)、こうした体質づくりを心がければ、水虫も治りやす
く、かかりにくいと言えます。もちろん水だけでなく、気・血も含めバランス
よく体を巡っているのがよい状態です。患部だけでなく、体全体の調子を整え
ることが一つの治療法とも言えます。
水虫を完治させるためには、生活環境から白癬菌をなくすことも大切です。こ
れは家族が白癬菌に感染するのを防ぐことにもつながります。ソックスはこま
めに替え、洗濯した後はよく乾かします。日光の紫外線には殺菌作用があるの
で、なるべく直射日光にあてましょう。バスマット
も同様に、洗濯しない日でも、必ず干しておくよう
心がけましょう。また、指の間を乾燥した状態に保
ち、家ではなるべくソックスやスリッパを履かず、
素足で過ごすようにするといいですね。
水虫 2 / 2
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