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小次郎講師のトレーダーズバイブル第52回 第9部その5

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小次郎講師のトレーダーズバイブル第52回 第9部その5
最高レベルのトレード手法をどこよりもわかりやすく!
小次郎講師のトレーダーズバイブル第52回 第9部その5
「複利運用の光と影」
皆さん、こんにちは、小次郎講師です。
助手のムサシです。よろしくお願いします。
本日は複利運用の話。
投資を究めるには複利運用を使いこなさなくてはいけない。
複利運用ですね。了解です。
【1、投資のすばらしさ】
ムサシ君は投資の素晴らしさはどこにあると思う。
そうですね。全ての人が平等ってとこですかね。
自分の腕で切り開いていける世界でしょ。投資の世界には上司も部下も
ない。東大出も、三流大出も関係ない。いばっている講師もいない。
ごほん。
なるほど。私はやはり、大きな資産を作れることだと思う。
サラリーマンで何億何十億の資産を作るって簡単じゃないじゃないか。
大会社の社長くらいですね。そんなことが出来るのは。
一介のサラリーマンには1億の資産だって、よっぽど頑張らなくては作
れない。
ところが投資の世界では何億だって稼げる。腕さえあればね。
それはでも、元手がある人でしょ?
もちろん、元手は大切だ。しかし、それだけじゃない。
近年、ピケティが大ブームを巻き起こした。
フランスの経済学者トマ・ピケティ氏ですね。
経済的不平等の専門家というから凄いね。彼の「新資本論」は分厚い経
済専門書なのに世界中で大ベストセラーになった。
すごいですね。
その中で彼は経済格差がどんどん広がっていると指摘し、投資による収
益と、労働による収益とを比較するといつの世も投資による収益が上回
っていることを証明した。
しかも、それが今や、顕著になっていると指摘している。
お金を持っていてお金を運用する人の方が、汗水垂らして働く人より儲
かっているということですね、うすうすは気づいてはいましたが、はっ
きりとそう証明されると腹が立ちますね。
だから、ムサシ君も資産家になればいい。
資産家になるのにも元手が必要じゃないですか?
貧乏人は一生貧乏なように出来ているんですよ。あーやだやだ。
それを覆せるのが投資なんだよ。
ほんとですか?結局お金がある人が、さらに利益を増やせるのが投資じ
ゃないんですか?
リチャードデニスは日本円で4万円くらいから投資を始めたという。
それを一代で数千億円に増やしたというから凄い。
それは凄い。
【2、投資で資産を増やすには?】
リチャードデニスは極端だが、投資で成功して莫大な資産を築いた人は
大勢いる。
でも莫大な資産を築くとなるといちかばちかの勝負が必要でしょ?
よく「1年間で10倍になります!」というような投資法が宣伝されてい
ますが、利用した人に聞くと、失敗したらあっという間に全額無くなる
ような手法ばかりです。それは一般人には無理ですよ。
まだムサシ君はわかってないね。
投資で財をなすためには堅実こそ1番なのだよ。
え?そうなんですか?それは最初からの資産家のケースではなくて。
一般サラリーマンが資産家になるためのコツは堅実性なのだ。
詳しく教えてください。
たとえば、今年、ギャンブル的投資をやって100万が1,000万になった
とする。しかし、来年同じやり方をしても勝てない。そのときには半分
になることもある。
ありますね。
初年度900万儲けました。翌年、500万損しました、としてもトータル
で400万儲かっているイメージになるが、こんな投資法をしていても絶
対に幸せにはなれない。
何故ですか?トータルで利益ならいいような。
大きく儲ければたいていの場合、生活がその分、向上する。いい車に乗
るだろうし、いい家に住みたくなる。
ですね。
ということで前年儲けた900万など、もうない。その翌年に500万損失
を出したとすると、もう立ち直れない。
なるほど。
投資において大事なことは安定的に収益を上げること。
大きな金額でなくていい。それを複利で運用するというのが我々の一番の武
器だ。
【3、複利の威力】
複利ですか。よく聞きます。
儲かったお金を元金に入れて再投資するという手法ですね。
そうだ。
投資において大金を手に入れたというと、先ほどムサシ君が言ってよう
に、100万がある相場で1,000万になったとか、そういうラッキーが重
なって億単位の資産を築いたと思いがちだけど、実は堅実に儲けて、そ
れを複利運用することこそが一番資産を作れる方法だ。
そうなんですか?複利運用凄いですね。
ムサシ君はところで投資でいくらくらい資産を作りたい?
それは多いほどいいですが、出来れば数億のお金がたまればうれしいで
すね。
欲がないね。それっぽっち。
そりゃあ、元手がいっぱいあればもっと稼ぎたいですけど、元手がない
んで。
みんなそういう。ところで、元手はいくらくらいなんだ。
かき集めて100万円いくかいかないか。
意外とあるじゃないか。
でもそれを数億にしようと思ったら、相当危ない橋を渡らなければいけ
ないでしょ?それも嫌なんです。
石橋を叩いて渡って、滑り落ちるタイプなんで。
まだわかってないね。堅実こそ、投資において大事なことと言ったろ。
堅実であれば資産は作れる。
私もですか?
きみもだ。
どうやって?
月間3%平均の利益を上げれば年間で36%になる。
とりあえず、ここを最低の目標にしよう。
100万円に対して、年間36万円の利益だ。これくらいなら現実的だろ?
そうですね。
100万円を1,000万にする方法に比べたらずっと現実的です。
毎月3%の利益をコンスタントに上げる必要はない。
上がる月、うまくいかない月、合わせて平均的に3%の利益を上げれば
年間で36%となる。
1年間の利益36万、どうだ、満足か?
まあ、この低金利の時代ですから、36万の利益でも満足しなければい
けないんでしょうが、それくらいの利益なら、他の副業をやった方が儲
かりそうですね。
でも他の副業では大きな資産は築けない。
それが投資なら大きな資産を築けると言うんですね。
しかも堅実な方法で。
そうだ。
教えてください!
元金100万、年利36%で30年運用するとする。
ムサシ君、いくつだった?
30歳です。
ということは60歳までこつこつトレードをする。すると資産がいくら
になると思う?
ちなみに単利方式、つまり利益金を元金に組み入れないシステムだと、
年間で36万円の利益とすると、10年間で360万の利益、30年間だ
と、1,080万円の利益となる。
30年間で約1,000万ですか?まあ、元金が100万であればそんなもの
でしょう。残念ながら資産家と呼ぶには大きくものたりないです。
だね。では今度は複利で運用してみよう。
100万円で1年で36万円の利益が生まれる。翌年は136万が元金でそれ
に36%の利益が発生するというシステム。
今回は複利の計算方法を学ぶ場なので、税金のことは考えない。実際に
は税金があるがね。
確かに。儲かったら税金を申告する必要がありますね。
ということで、その話は今回考えずに、100万円を年利36%で30年運
用しました。30年後にはいくらになるか?
いくらですか?
いくらだと思う?単利だと1,080万、複利は当然それ以上になることは
わかる。
うーんと、3千万くらい。ひょっとしてもっとですか?
では一緒に計算してみよう。
元金100万円
1年目136万
2年目185万
3年目252万
4年目342万
5年目465万
順調ですね。
6年目633万
7年目861万
8年目1,170万
9年目1,592万
10年目2,165万
ほう。10年目に早くも2千万を超えてきましたね。
すでに単利で30年運用した利益を10年で大きく超えてきました。
これはひょっとしたら億までいくかもですね。
11年目2,944万
12年目4,004万
13年目5,445万
14年目7,405万
15年目10,071万
15年目でもう億を超えたぞ。
ちょっと怖くなってきました。どこまでいくんですかね?
16年目13,697万
17年目18,628万
18年目25,334万
19年目34,454万
20年目46,857万
20年で約5億だ。
これは資産形成できますね。
21年63,726万
22年86,667万
23年117,868万
24年160,300万
25年218,008万
25年で20億超えちゃいましたね。
もうちょっとどこまでいくかわからなくなってきました。
お楽しみに。
26年29,6491万
27年403,228万
28年548,390万
29年745,810万
30年1,014,302万
さていくらになった?
桁が大きすぎてわからなくなりました。
これってひょっとして101億ですか?
そうだ。100万が36%複利で30年後には101億になる。
すごい。
どうだい?投資で101億資産が作れるとしたら、満足かな?不満足か
な?
満足すぎます。おしっこちびります。
これが投資の魅力であり、複利の魔力なのだよ。
年間36万くらいの利益なら、そりゃ稼げる副業はいくらでもある。
しかし、最終的に100億稼げる副業があるかというと、ない。
ありません。
ということは、やはり投資くらい魅力的なものはない。
そして投資で資産を作ることは、いちかばちかの大勝負をすることでは
なくて、堅実に稼ぎながら、複利を有効活用することにある。
勉強になりました。明日から複利で運用します。
但し、複利運用には注意事項がある。それを知らなければ失敗する。
一般投資家の陥りやすい落とし穴なのにほとんどの人がその落とし穴に
気がついてない。
落とし穴があるんですね。教えてください。
それはまた次回。本日はここまで。
えー、今日はここまでなんですね。残念。では次回を期待します。
起立・礼
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