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2.自動車の仕組みとエネルギー(PDF:687KB)

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2.自動車の仕組みとエネルギー(PDF:687KB)
自動車が動く仕組み
2.自動車の仕組みとエネルギー
1 原動機の動く仕組み
2 原動機とエネルギー
ガソリン機関は、ガソリンの蒸気と空気の混合気をシリンダ内で燃焼させ、その爆発に伴う膨張力によって
ガソリン機関は、蒸気エンジンの発明と大型油田の発見とあいまって生まれ、多くの改善を経て今日に至って
ピストンを動かし、動力を発生させるものです。
います。メカニズムとしての効率の良さは、現状でこれに勝るものはまだありません。
● 4サイクルエンジンの作動順序
● 自動車が動く仕組み
4サイクルエンジンは、図のようにピストンが4行程で、混合気の吸気から燃焼ガスの排気までを行います。
自動車のエンジンはシリンダの内部で燃料と酸素を燃やし、その爆発でピストンを往復運動させる動力を生
み出します。ピストンのこの往復運動は、コンロッド、クランクシャフトによって回転運動に変えられ、この
1 吸気行程(suction stroke)
2 圧縮行程(compression stroke)
排気弁を閉じて吸気弁
吸気弁を閉じ、ピストン
を開き、ピストンをシ
を上昇させて吸い込んだ
リンダ最上端から最下
混合気を圧縮する。
回転運動はトランスミッションの働きで回転速度・回転力が変換されて駆動輪へ伝えられます。
端まで下降させて混合
吸気弁
気をシリンダ内に吸い
ブレーキ
ブレーキ
サスペンション
サスペンション
込ませる。
圧縮行程の終わりに、圧縮
膨張行程の終わりに排
によって圧力・温度が高く
気弁を開くと、燃焼ガ
なり、燃焼しやすくなった
スはシリンダの外に排
混合気に点火プラグで電気
出されはじめ、シリン
火花を飛ばして点火すると、
排気弁
次にピストンの上昇に
の燃焼ガスとなり、膨張して
より燃焼ガスを追い出
ピストンを押し下げ、動力を
し、シリンダの最上端
発生する。なお、膨張行程の
に達して、はじめの状
ことを働き行程(working
態にもどる。
る。
コンロッド
トランス
ミッション
プロペラ
シャフト
終 減速 装 置
差 動装 置
シフト装置
クランクシャフト
シャシー
ダ内の圧力は下がる。
混合気は燃焼し高温・高圧
stroke)ということもあ
差 動装 置
エンジン
点火プラグ
4 排気行程(exhaust stroke)
クランクシャフト回転中心
3 膨張行程(expansion stroke)
ステアリング
ピストン
サスペンション
サスペンション
ブレーキ
ブレーキ
● 自動車の機構について
● FR車とFF車について
◆ シリンダ
FR車とはフロントエンジン・リアドライブの略称で、文字どおり後輪駆動のクルマをいいます。それに
エンジンの気筒。
対して、後輪にエネルギーを伝えるプロペラシャフトを不要とするのが、FF車、すなわちフロントエン
ジン・フロントドライブです。FF車は車室空間を広く確保し、かつ省エネにつながる車体の軽量化を図れ
◆ コンロッド
る利点があります。
コネクティング・ロッドのことで、連結棒。自動車では一般にピストンとクランクシャフトを連結してい
るロッドを指します。
◆ クランクシャフト
出力軸。ピストンの往復運動を回転運動に変えることにより、爆発圧力を出力として取り出すための軸。
● FR車とFF車の機構
FR車の場合は、トランスミッションで変換された回転力がプロペラシャフト→終減速装置(デフ)に伝
えられ、ここで回転軸の方向が90度変えられて後輪を回転させます。FF車は、トランスミッションによ
り前輪に直接回転を伝える仕組みになっています。
◆ トランスミッション
自動車の変速装置。マニュアルトランスミッション(M/T)では、クラッチにより歯車を切り替えて速
度を調節しますが、最近の乗用車は、80%以上が自動的に切り替わるオートマチックトランスミッション
F R車
FF車
(A/T)が採用されています。
トランスアクスル
エンジン
クラッチ
◆ サスペンション
自動車の車台懸架装置。車台受け装置。アームなどで車台を支持し、スプリングやショック・アブソーバ
ーなどで乗り心地や操縦安定性をよくするための装置。
エンジン
クラッチ
トランス
ミッション
ディファ
レンシャル
フロント
ドライブ
アクスル
◆ プロペラシャフト
自動車の推進軸のことをいい、ドライブシャフトともいいます。一般的にはFR車のトランスミッション
トランスミッション
とディファレンシャルを連結している軸をいいます。
◆ ディファレンシャル
自動車の差動装置。通常、終減速装置といいます。自動車では旋回する場合、左右軸に回転差が生じます。
被駆動輪のように荷重を支えるだけで左右輪が独立して回転する場合は問題ありませんが、駆動輪の場合
プロペラシャフト
は回転差を保ちながら駆動力を伝達しなければなりません。このための装置。
ディファレンシャル
◆ アクスル
車輪の心棒。車軸。
◆ クラッチ
エンジンとトランスミッションの間にあって、2軸間の動力を任意に接続または切断できる装置。
リア アクスル
リアドライブ
アクスル
Fly UP