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開発ストーリー・アフガニスタン版(PDF 1.4MB)

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開発ストーリー・アフガニスタン版(PDF 1.4MB)
国連開発計画(UNDP)
開発ストーリー
(The Development Advocate)
人々を力づけ、
Empowered
lives.
国々をたく
ましく
Resilient
nations.
2013年5月1日
アフガニスタン版
カタ・カラ村のマイクロ水力発電所の中
(C)Joel van Houdt/UNDP
マイクロ水力発電所
数千人の家と生活
に光をともす
筆者:ムジブ・マシャール
バーミヤン州ボルガソ村̶11歳で6
年生のモハメド・ナシム君は、毎朝5
時半に起き、首都カブールの北西、
バーミヤン州ボルガソ村にある仮
設教室でコンピューターの授業を
受けます。若い教師が肩越しに見守
る中、彼はマイクロソフトペイント
で家の絵を描き、色を塗り、隅に自
分の名前をタイプします。モハメド
君の手の甲は、寒風にさらされ乾燥
し、ひび割れています。
教室の外では農民たちが、やが
て来る厳しい冬に備えて収穫を得る
ために小麦の世話をしています。遠
くに見える山の頂にはすでに雪が
光っています。
モハメド君 は、このコンピュー
ター 教 室 に 通う4 6 人 の 受 講 者
( 子 ど も 2 8 人 、大 人 1 8 人 )の う
ち の 一 人 で す 。新 築 の 教 室 は
地 域 の あ る お 年 寄りか ら の 寄
付 に よる も の で す が 、電 力 網 の
な い バ ーミヤン 州 でこの ような
イニシアティブが可能となったのは
マイクロ水力発電所のおかげです。
アフガニスタンの国民一人当た
りの電力消費量は世界最低レベル
です。政府のデータによると、2007年
には国民のわずか7%しか電力を利
用できていませんでした。
その後、輸
入電力の増加、ならびにマイクロ水
力発電所と太陽光発電所の建設に
より、
この割合は約30%にまで増加
しました。
しかし国の電力需要の半
分以上を賄う輸入電力は、バーミヤ
ン州には供給されていません。
このため国連開発計画(UNDP)
は、デンマーク、
日本、オランダ、
ノル
ウェーの各国政府や欧州連合など
により提供された99万7000米ドル
の予算をもとに、バーミヤン州で18
基のマイクロ水力発電所を建設す
るための資金提供を行いました。現
在、
この発電所は累積196キロワット
の電力を生み、2163世帯に電力を
供給し、1万5000人以上に恩恵を与
えています。
これらの発電所は、利用者の生
活に目に見える改善をもたらして
歓迎の言葉
いるだけでなく、地域住民のための
雇用を生み出し、アフガニスタン政
府との関係を改善し、環境に優しく
持続可能なエネルギー源を提供し
ています。そして多くの人々が暖房
や照明のためのエネルギー源を灯
油、薪、牛糞に頼っているこの国に
おいて、
クリーンで健康的な代替手
アジャィ・チーバUNDPアジア太平洋局長とハリリ・アフガニスタン
副大統領(C)UNDPアフガニスタン/Sayeed Farhad Zalmai
段を提供し、屋内の煙害を削減して
います。世界保健機関によると、世
界中で毎年200万人近くが、家庭で
の固形燃料の使用による室内空気
汚染を原因とする病気のため、早死
しています。
ボ ルガソ村 の 発 電 所 の 例を見
読者の皆様、
開発ストーリー・アフガニスタン版の最新号をこうして皆様にご覧いただけま
すことを大変光栄に思います。本誌における私たちの使命は、独自の視点から
見たアフガニスタンの姿を皆様にお伝えすることです。前向きな変化の先陣を切
り、困難に立ち向かい、一般的通念に挑むアフガニスタンの男性たちや女性た
ちの姿です。UNDPは、光栄にもこの変革プロセスに貢献できる立場にあります。
(
てみましょう。地元の「シューラ」
この国におけるUNDPのプロジェクトの規模は様々ですが、
これらのプロ
部 族 の 長 老 や 宗 教 学 者 による伝
ジェクトにまつわるストーリーはどれも、自分たちの国をより良い場所にしたい
統的な評議会)が総費用6万2064
という人々の共通の願いを軸としています。人々の夢と希望は、貧困削減、民主
ドル、工期8か月をかけ、この発電
的ガバナンス、危機予防と復興、環境と持続可能な開発といった各分野におけ
所を建設しました。
るUNDPの基本的価値観や任務と一致します。
アフガニスタンの人々が積極的
2 ページに続く
に学び、模索し、新たな課題に取り組もうとしていることが明らかになっていま
地方コミュニティ
開発の在り方を
変える新しい
環境評議会
政府が能力主義の
採用制度を導入
連動する地方の
民主主義と開発
4ページ
6ページ
す。
そうした取り組みにおいて、世界中からの支援─政府、援助団体、民間企業
からの支援─は不可欠なものとなっています。
そして本誌でご紹介する通り、
こ
れらの取り組みは実際に変化をもたらしているのです。
どうぞ彼らのストーリーをじっくりお読みください。
そして彼らの言葉に耳を
傾けてください。
この特別号を楽しくお読みいただけるよう願っています。
また
ご提案、
ご意見、
ご感想などがございましたら、
どうぞお気軽にお寄せください。
7ページ
敬具
国連事務次長補・UNDP総裁補兼アジア太平洋局長
アジャィ・チーバ
アフガニスタン版
開発ストーリー
(The Development Advocate)1
論説
アフガニスタン
の平和への移行
に向けて
UNDP副総裁 レベッカ・グリンスパン
アフガニスタンに駐留している国
際部隊が2014年の撤退日に向けて
準備を進める中、同国で活動する国
連システムやその他のグローバル
組織は、アフガニスタン政府と協力
して同国の平和への移行とその後
の状況を管理するため、さらに大き
な役割を果たすようになることが予
想されます。50年以上にわたりアフ
ガニスタンの開発活動に携わって
きた国連開発計画(UNDP)は、特別
かつ重大な任務を担っています。事
実、UNDPのアフガニスタン国別プ
ログラムは、UNDPが活動を行って
いるすべての国の中で最大のプロ
グラムであり、私たちは今後もより
強い国づくりを目指してアフガニス
タンやその国民とより一層緊密に協
力するべく、明確な計画をもって長
期にわたりアフガニスタンで活動を
続ける所存です。
2001年以降、アフガニスタンに
おけるUNDPの活動の重点は、内
務省管轄のプログラムである「法
秩序信託基金(LOTFA)」への支援
に置かれてきました。LOTFAにより、
さまざまな治安上の課題やその他
の運営上のリスクを抱えるアフガ
ニスタンに、現在では14万人近く
目次
1
2
3
4
5
5
6
7
8
マイクロ水力発電所:
数千人の家と生活に
光をともす
論説:アフガニスタン
の平和への移行に向
けて
警察をもっと身近に
の警官を擁する警察部隊が生まれ
ました。UNDPは、LOTFAが今後もア
フガニスタンの安定と福利を脅か
すあらゆる挑戦に対する防壁と見
なされるよう、今後数か月、数年間
にわたり、内務省と緊密に協力して
LOTFAの活動の有効性と透明性を
改善していきます。
UNDPはLOTFAの他にも、国の開
発アジェンダ、経済の管理、国民の
統治に関して国家機関や地方機関
が担う役割が増す中で確実な平和
への移行を実現すべく、政府や市民
社会団体と協力して、34州全域で開
発プロジェクトを進めています。例
えば、2002年以降、UNDPはアフガニ
スタン政府と協力して、2300件以上
に上る農村部インフラプロジェクト
を完了し、1400万人を超える国民に
恩恵をもたらしました。これらのプ
ロジェクトは、雇用創出・現金報酬(
キャッシュ・フォー・ワーク)
プログラ
ムを通じて、およそ380万日分の賃
金を提供しました。またUNDPの活
動により160万人近くのアフガニス
タン国民が安全な飲み水を利用で
きるようになり、UNDPが支援するマ
イクロ水力発電所のネットワークに
よって農村部に暮らす約13万2000
人が照明、教育、農業に必要な電力
を手に入れました。
これらの経験に基づき、
またアフ
ガニスタンが公表したニーズに応
えて、UNDPは開発の3つの主要分野
にさらに焦点を置いて活動を進め
ていきます。その3つの分野とは、選
挙を含む民主的ガバナンスの強化、
女性の地位の向上、若者の雇用機
会の改善です。
ガバナンスに関して、UNDPは独
立選挙管理委員会や国民議会を始
めとするアフガニスタンの重要な国
家機関の再建と改善に貢献してき
ました。独立選挙管理委員会が徐々
に選挙プロセスに関する責任を引
き継ぐ中、UNDPは過去の選挙で学
んだ教訓を生かし、2014年に行われ
る大統領選挙に向けて、同委員会が
有権者識別方法を改善し、民主的参
加を拡大することができるよう支援
をしています。また、州や市町村レ
ベルの統治機関の強化も行ってい
ます。
30年以上にわたって紛争が続い
たアフガニスタンは、依然として途
方もなく大きな開発課題に直面して
おり、その多くは女性の地位向上に
関わるものです。アフガニスタンに
おいて、女性の権利の大幅な進展な
くして、世界最低レベルにあるその
人間開発指数の実質的改善を図る
ことはできません。だからこそUNDP
は、その開発プログラムのすべてに
おいてジェンダーを強く重視します。
例えば、UNDPはLOTFAの一環とし
て、1500人の女性警察官の採用と訓
練を支援しただけでなく、コミュニ
ティの治安強化において女性が大
きな貢献を果たすということを国民
に納得させるため、広範なメディア
広報キャンペーンを開始しました。
アフガニスタンにおけるジェン
ダー平等を達成するためになすべ
きことはまだたくさんありますが、
一部のレベルの意思決定に女性が
積極的に参加し始めています。アフ
ガニスタン国民議会の議席の27%
以上を女性が占めており、近年では
活発な市民社会が生まれています。
それでも和平交渉に関わる決定を
始めとする政治的意思決定におい
て女性が影響力を持てるようにする
ことは、依然として大きな課題です。
14歳以下の子どもが国民の46%
を占めているアフガニスタンでは、
若者の雇用、ならびに経済、市民社
会、ガバナンスへのその参加は非常
に重要な要素です。UNDPは、不満
を抱いた中東の若者が中心となっ
て引き起こした大衆蜂起を受けて、
アフガニスタンの若者も同じような
社会的混乱をわずかなきっかけで
あっという間に引き起こす可能性が
あるということを実感しました。欲求
不満とチャンス不足によって追い詰
められた若者は、反政府組織の新兵
募集のターゲットにされる可能性も
あります。UNDPはこうしたシナリオ
を考慮して、アフガニスタンの若者
を対象とした戦略の策定において
政府を支援する必要性を強調して
きました。青少年問題省はUNDPの
支援を受けて、民間企業パートナー
の関与のもと、貧しい若者のための
職業・専門訓練の提供を開始しまし
た。過去数年間で合わせて若者約
20万人が専門コースに登録したか、
または職業訓練などの研修を受け
ました。
UNDPは、アフガニスタンの未来
とその開発および安全保障は、誇り
高い国民の手に握られていると確
信しています。実際、私たちは私たち
自身の撤退日、すなわちUNDPの大
規模なプレゼンスがもはや必要で
はなくなる日が来ることを心待ちに
しています。それまでUNDPは、すべ
ての人々のために安全で平和な未
来を実現するべく、アフガニスタン
の政府や国民との協力を続けてい
きます。n
UNDPのアフガニスタン国別プログラムは、UNDPが活動を行っているすべ
ての国の中で最大のプログラムであり、私たちは今後もより強い国づくりを
目指してアフガニスタンやその国民とより一層緊密に協力するべく、明確な
計画をもって長期にわたりアフガニスタンで活動を続ける所存です。
発行者
国連開発計画(UNDP)
アジア太平洋局
編集チーム
Nicholas Rosellini、Deodat Maharaj、
Satinder Bindra、Pernille Mortensen、
Trygve Olfarnes、Kumar M Tiku、
Megan Cossey、Maureen Lynch
出典を明示する限り、記事の自由な
複製を許可します。
デザイン
Suazion, Inc.
印刷
Consolidated Graphics
政府が能力主義の採
用制度を導入
環境に優しい技術を用いて、
再生紙に印刷しています。
イスラム教の教えで
女性とその権利を守
る聖職者たち
女性警察官の採用
連動する地方の民主
主義と開発
地方開発の在り方を
変える新しい環境評
議会
数で見るアフガニス
タン
バーミヤン州ボルガソ村の仮設教室でコンピューター
の授業を受ける少女(C)Joel van Houdt/UNDP
Empowered
lives.
Empowered lives.
Resilient
nations.
Resilient nations.
UNDPは社会のすべてのレベ
ルの人々と手を携え、危機に耐
え得る国づくりを支援するとと
もに、すべての人々の生活の
質を改善する成長を推進・維持
します。177の国と地域の現場
で、UNDPはグローバルな視点
と地域に根差した洞察を提供
し、人々を力づけ、国々をたくま
しくするためのお手伝いをして
います。
One United Nations Plaza
New York, NY 10017, USA
www.undp.org
Facebook.com/undp
Twitter.com/undp
2 開発ストーリー
(The Development Advocate) アフガニスタン版
数千人の家と生活に
光をともす
カバーストーリー:1ページからの続き
およそ160世帯の1120人が、
この発
電所により生み出される12.7キロ
ワットの電力を利用しています。プ
ロジェクトの責任をシューラに委ね
ることによって、地域の主体性が確
保されるとともに、発電所の有用性
と、建設したコミュニティ自らによる
管理を保証するための第一歩とな
りました。
シューラは発電所の建設を監督・
調整しただけでなく、操業開始後に
は採算が取れるよう料金制度の整
備も行いました。ボルガソ村では、
シューラは1か月当たり電球1個につ
き約90セント、テレビ1台につき1.70
ドルの料金を請求します。料金は
シューラの出納係によって徴収され
ます。発電所に配置されている2人
の電気技師(州都で15日間のUNDP
ワークショップを受けた)には、徴収
された料金の中からシューラによ
り月給が支払われます。料金の残り
は、今後発電所が故障した場合のた
めに蓄えられています。
電力は現在、夜に使用される石
油ランプや煙を出す薪ストーブの安
価な代替品となっています。
これに
より屋内空気の汚染だけでなく、各
世帯の照明費用が約90%削減され
ましたが、発電所の利用者たちは、
日中の時間帯にも電力を利用する
ための創造的な方法を模索してい
ます。ボルガソ村のコンピューター
教室もその一例ですが、生徒1人当
たりの月謝が10ドルと、
この貧しい
村にとっては非常に高額なため、今
のところ参加者は多くありません。
ボルガソ村のシューラ議長であ
るモハメド・ハキムさんの2年生に
なる娘はこのコンピューター教室
に通っています。ハキムさんは「最
近、世の中では、知識と技術が重要
です。確かに月謝は少し高いです。
でも親たちは出費を惜しみません。
なぜならこうしたスキルを身に付
けなければ、子どもたちは社会で成
功することができないからです」
と
話します。
3ページに続く
数千人の家と生活に
光をともす
カバーストーリー:2ページからの続き
ボルガソ村から車で約20分の所
にあるシア・カーク地区では、地域
のシューラがマイクロ水力発電所
付属の製粉所を建設することにし
ました。この製粉所は、1日当たり
1100キロの小麦を製粉することが
できます。使用料として、小麦10キ
ロにつき1キロを徴収します。
バーミヤン州の州都から車で
約1時間半の所にあるヤカウラン
地区のカタ・カラ村では、シューラ
が水力発電所により生み出される
電力を利用した昼間開講のコン
ピューター講座の創設を決定しま
した。約30人の生徒が2つの時間
帯に分かれて基本的なコンピュー
ター技能を学び、5ドルの月謝を
支払います。
カタ・カラの発電所は
2010年に建設され、シューラは徴
収した料金の中から電気技師の
給料を支払うとともに、
これまでに
およそ2000ドルを蓄えています。
アフガニスタン地方復興開発
省所属のUNDP現場パートナーで
あるナビ・ムザファリさんは、
カタ・
カラの 定 期 会 合で、地 域 経 済 に
目に見えるプラスの変化をもたら
すと彼が確信しているいくつかの
プロジェクトの立ち上げを訴えま
した。
ムザファリさんは「発電所が故
障した場合に備えていくばくかの
お金を蓄えておく必要はあります
が、残ったお金で英語教室を始め
たり、教師を雇って大人に基本的
な読み書きを教えたりしてはどう
でしょうか。
またはさらに良いアイ
デアとして、
じゅうたん織りの作業
所を2か所設置するというのはど
うでしょう?じゅうたんの織り方を
10人に教えることができれば、彼
らの経済状況は驚くほど改善され
電力は現在、夜に使
用される石油ランプ
や煙を出す薪ストー
ブの安価な代替品と
なっています。これに
より屋内空気の汚染
だけでなく、各世帯の
照明費用が約90%削
減されました。
ることでしょう」
と話します。
シューラのメンバーたちとムザ
ファリさんが、活発な議論を通し
て、蓄えたお金で実施できるさま
ざまなプロジェクトのメリットを比
較検討した結果、ある事実が明ら
かになりました。それは、マイクロ
水力発電所が、夜間これらの貧し
い村人たちの家々に光をともして
いるだけでなく、アフガニスタン
の最も貧しいいくつかのコミュニ
ティの地域経済の発展に貢献して
いるという事実です。n
電気技師のアブド
ゥル・ハミドさんは、
ボルガソ村のマイク
ロ水力発電所で働
いています(C)Joel
van Houdt/UNDP
カブール州のファルザ地区で、
地元の村長たちや宗教指導者たちと
会合するファルザ地区の警察署長、
ヌール・アガー・イブラヒムカイル大佐
(C)UNDP/Sayeed Farhad Zalmai
警察をもっと身近に
筆者:クマール・M・チク
カブール州ファルザ̶首都カブー
ルから45キロメートル北に位置する
ファルザ地区の警察署長、
ヌール・
アガー・イブラヒムカイル大佐は、
そのキャリアの中で数多くの暴力事
件や騒動に遭遇してきたベテラン
警察官です。
しかし、
これまでのどの
配属先と比べても、ファルザ地区は
まるで天国のように平和で静寂だと
彼は話します。
イブラヒムカイル大佐は「ここと
他の場所との主な違いは、住民が長
老たちの話に耳を傾けるということ
です。私たちが長老たちに伝えたメ
ッセージが、コミュニティ全体に容
易に受け入れられるのです。
これは
驚くべきことです。
このようなことは
他の場所では見たことがありませ
ん」
と話します。
2009年9月、アフガニスタン政府
は国連開発計画(UNDP)の支援を受
けて、警察官と一般市民との結び付
きを強化するために、カブール州の
北部8地区でコミュニティへのアウト
リーチ活動を開始しました。カブー
ル市のミルバチャコット地区、
カラカ
ン地区、
グルダラ地区、デフ・サブズ
地区、
カラバフ地区、
シャカルダラ地
区、イスタリフ地区は、
このアウトリ
ーチ活動の恩恵を最初に被りました。
(コミュニテ
「ポリス・エ・マルドゥミ」
ィ警察活動イニシアティブ)は、アフ
ガニスタンにおける最新の国家警察
戦略の一環をなすものであり、スイ
スと米国の支援を受けています。
一般市民からの不信、ならびに
警察と国民との間の関わりの不足
が一般的に見られる中、
ファルザ地
区のコミュニティ警察活動のモデル
は、人間の顔を持った保護者という
警察のイメージをどうしたら再構築
できるか、その方法を示しています。
アフガニスタンにおける法の支配
の強化は膨大な範囲に及ぶ作業で
す。
このプロジェクトはすでにカブー
ル、ヘラート、ジャララバードで稼働
しており、今後60地区および15州に
拡大される予定です。
警察も国民も、コミュニティ中心
の警察活動という概念を受け入れ
るには広範な訓練が必要です。国民
の信頼を構築するプロセスは、コミ
ュニティ開発評議会や地区開発会
議の選出されたメンバーを含むコ
ミュニティのリーダー、宗教指導者、
地域のシューラ
(部族の長老や宗教
学者の伝統的な評議会)に地元警
察を紹介することから始まりました。
ファルザ地区のカライ・サリム・
カーン村のマリク(村長)であるハ
ジ・モハンマド・ハニフさんは、
「ポリ
ス・エ・マルドゥミ」
(コミュニティ・ア
ウトリーチ)活動やイブラヒムカイ
ル大佐との定期的な会合のおかげ
で、ファルザ地区の治安が大きく改
善したと話します。これにより、ファ
ルザ地区全域における道路、学校、
保健センターなどの基本的なインフ
ラの建設が加速されました。
彼は「地区長や警察署長との毎
週の会合は、脅威について報告し、
反政府活動を分析し、共通の解決策
を見つけ出すための場となってい
ます。私たちは、反政府組織が私た
ちの村に入り込むのを許しません。
なぜなら彼らは私たちの生活やイ
ンフラを脅かす脅威だからです」
と
説明します。
地元の商店主、ラズ・モハンマド
さんも、彼の村のハジ・モハンマド・
ハニフ村長と同意見です。
モハンマドさんは「アフガニスタ
ンの他の地域とは違い、犯罪や暴
力事件のために店を閉めなければ
ならなかったことは一度もありませ
ん。少なくとも去年はそのようなこ
とは一度もありませんでした。これ
はコミュニティの長老たちと地元警
察が協力して、平和をファルザ地区
の日常的現実としてくれたおかげで
す」
と話します。
ファルザ地区の治安面の主な課
題は、その地理的位置に起因してい
ます。
この地区は周りを山で囲まれ
ていることに加えて、軍の展開が散
在的なため、
タリバンは容易に近く
の丘の頂上のひとつを占領してこの
地区に攻撃を仕掛けることができま
す。実際に、ファルザ地区西方の紛
争が続く地区には、タリバンが大き
く進出しています。
過去5か月間にわたってタリバ
ンの兵士たちが居住区に地雷を仕
掛けましたが、コミュニティの若者
たちの協力により、地雷は見つけら
れ、不発のまま処理されました。警
察署長は、
ファルザ地区の治安維持
におけるこうした小さくも重要な進
展は、警察とコミュニティの緊密な
つながりによるものだと話します。
バフルール博士の呼び名で通っ
ている人望の厚いコミュニティの長
老は「ファルザ地区におけるコミュ
ニティと警察の結束の長所は、私た
ち全員が互いに知り合いだというこ
とです」
と話します。地区レベルの会
合では定期的に女性に関する問題
が話し合われていると言うのです。
長老は「私たちの地域には、女性
の代表者が参加する村レベルの伝
統的なシューラ評議会があります。
地区の委員会に出席する評議会の
代表者は、女性によって提起された
問題に地区職員が注意を向けるよ
う働きかけます」
と説明します。
コミュニティの長老たちは、警察
が学校、診療所、その他の政府機関
における女子の安全を強化したと
いうことに同意しています。
ファルザ
地区の総人口6万1000人に対して、
女子のための高校が4校、中学校が
5校、小学校が6校あります。さらに
地元の保健センターでは、女性が夜
勤に就いています。
ハジ・モハンマド・ハニフ村長は「
この地区には、女性を尊敬する伝統
があります。私たちは、女性に対する
犯罪に断固たる措置を講じます」
と
話します。
コミュニティの長老やウレマー(
宗教指導者)たちは、軽犯罪への対
処や開発進展の維持において政府
を支援してきましたが、地区内の平
和実現に向けた取り組みを脅かす
外部からの脅威に対し、
より効果的
に対応できるようにするため、警察
に適切な武器や訓練を提供する必
要があると、ハジ・モハンマド・ハニ
フ村長は話します。
窃盗や強盗の発生頻度が下がっ
たと住民たちは話します。
村長は「私たちを忙しくしている
のは、家庭内の争いに関わる問題で
す。そのほとんどは、経済的困難や
失業と関係しています。若者に働く
機会がもっと与えられていれば、反
政府組織に取り込まれることはない
はずです。
この問題の解決なくして、
治安の強化は実現しません」
と話し
ます。
アフガニスタン政府は、
この新た
な警察活動のアプローチに対し好
意的な姿勢を示しています。カブー
ルで最近行われた各国大使館員と
の会合で、
グラーム・ムシュタバ・パ
タング内務大臣は、
「国民と警察と
の距離を縮める」ため、非武装警官
を含む文民警察隊の創設に向けた
動きを呼びかけました。n
「地区長や警察署長との毎週の会合
は、脅威について報告し、反政府活動
を分析し、共通の解決策を見つけ出す
ための場となっています。私たちは、反
政府組織が私たちの村に入り込むの
を許しません。なぜなら反政府組織は
私たちの生活やインフラを脅かす脅
威だからです」─カライ・サリム・カー
ン村、ハジ・モハンマド・ハニフ村長
アフガニスタン版
開発ストーリー
(The Development Advocate)3
政府が能力主義の採用
制度を導入
UNDPは、アフガニスタン北部地域で初の女性州議会議員ネットワークの設立
を支援しました(C)UNDPアフガニスタン
しかし2013年1月、カブールで開
かれた宣誓式で、
シャキブさんはア
カブール̶1980年代初めに政治指
フガニスタン唯一の女性地区長と
導者たちとムジャヒディンとの間で
なりました。彼女は、能力主義の採
戦闘が勃発した時、サイラ・シャキ
用制度を通じて任命された新任の
ブ・サダトさんは北アフガニスタン
地区長61人と州副知事15人の中の
の孤立した村に暮らす学の無い家
一人です。
庭出身の年若い女学生でした。
戦士たちは恐喝や暴力といった蛮
地区長らは皆、
グッドガバナンス
行に及び、政府の保健・教育サービス (良い統治)
と効果的なサービス提
が彼女の住むザルガルハナ村や、ア
供を促進し、イスラムの教えを守り、
フガニスタン北部各州のその他の紛
アフガニスタンの憲法と法律を順
争地帯に届くことはまれでした。
守することを誓いました。
20年後、同じジョーズジャーン州
現在、アフガニスタンの地区長
の教師となっていたシャキブさん
373人のうちの半数以上、および州
は、今度はタリバンの支配下におい
副知事34人のほとんど全員が、アフ
て同じような抑圧に直面しました。
ガニスタン政府が主導し、UNDPが
現在50歳のシャキブさんは「私
支援する透明かつ競争的なプロセ
は非常に困難な時代を生きていま
スを通じて採用されています。
した。私は学生の頃から、政府に非
これは、すべての地区長と州副
常に大きな関心を持っていました。
知事がしばしば政治的所属に基づ
私はいつも、役職に就いている人た
いて任命されていた5年前と比べる
ちが誠実に仕事をして、コミュニテ
と、
大きな変化です。
ィや人々のために尽くしてくれるよ
もしそうしたシステムが今も存続
う願っていました」
と振り返ります。
していたならば、孤立と貧困の中で
「けれども政府に関する私の経
育った自分のような候補者が選出
験は戦闘一色に染まり、私は未来へ
される見込みは全くなかったはずだ
の希望が持てなくなってしまいまし
と、
シャキブさんは話します。
た」
と彼女は話します。
筆者:ダンカン・キース・ウィルソン
フワジャ・ド・コフの地区長、サイラ・シャキブ・サダトさんは、アフガニス
タン唯一の女性地区長です。彼女はUNDPが支援する能力主義の採用
制度により任命されました(C)UNDPアフガニスタン
4 開発ストーリー
(The Development Advocate) アフガニスタン版
能力主義の採用制度は、
「ガバナ
ンスとアフガニスタンのより良い未
来にとって重要なものです。
この制
度はアフガニスタンの国民に大き
な希望を与えます。なぜなら、
より教
養と専門知識のある人々が役職に
が抱えている問題を理解し、次にそ
の解決に努めなければなりません」
と話します。
シャキブさん は 地 区 長として、
ジョーズジャーン州フワジャ・ド・コ
フ地区の保健と教育、治安と司法と
UNDPのプロジェクトは、地方自治と
行政改革を支援し、州や地区の当局
がその役割を効果的に果たし、行政
事務・実績管理システムを改善でき
るようにします。ひとたび就任する
と、地区長はリソース不足や不確実
「私にとって、人々が抱えている問題や、人々が政府に期待し
ていることを知るのは重要なことです。私たちは、各家庭やコ
ミュニティの間における地方自治についての意識を高める必
要があります。人々の声に耳を傾けないことは、地方自治にお
いて大きな問題です」─アフガニスタン唯一の女性地区長、
サイラ・シャキブ・サダトさん
就くようになるからです」
と彼女は
話します。
この新しい採用制度は、アフガ
ニスタンの国家公務員任用委員会
によって運営されています。
この委
員会は、欠員を全国的に公示し、教
育と専門知識に関する最低限の要
件を示し、アフガニスタンの公務員
給与表に従って給料を支払います。
同委員会は独立地方自治理事会と
連携しており、両者の合同委員会が
マネジメントや行政に関する筆記
試験を実施し、合格者の面接を行い
ます。
こうした能力主義による任命制
度は、特に2014年以降に政治的移
行を迎えようとしている現在の状況
においては、
グッドガバナンス(良い
統治)促進の要だと、UNDPアフガニ
スタン事務所副所長のルノー・メイ
エは話します。
メイエ氏は「アフガニスタンは、
現在も続く紛争の真最中にあって、
国づくりの重要な局面を迎えていま
す。そのような状況においては、地
方レベルの公務員は中央政府と市
民とを結ぶ架け橋となる必要があり
ます。彼らはまず自分の地域の市民
いったライン部門の活動を調整・監
性といったさまざまな課題に直面し
督します。フワジャ・ド・コフの家具
ますが、シャキブさんの場合には、
がほとんどない庁舎で、シャキブさ
これに個人的な批判やいやがらせ
んは多くのライン部門責任者やコミ
が加わります。
ュニティリーダーと面会します。
シャキブさんは「課題の一つは、
シャキブさんは「私にとって、人
地区内の男性との競争です。これ
々が抱えている問題や、人々が政府
は、女性は地区の代表者にはなれ
に期待していることを知るのは重要
ないとするコミュニティの無知に起
なことです。私たちは、各家庭やコ
因しています。
しかし、人々や政府の
ミュニティの間における地方自治に
ために働こうと決めた日に、私は多
ついての意識を高める必要があり
方面で課題に直面するであろうこと
ます。人々の声に耳を傾けないこと
を覚悟し、決して目標の達成をあき
は、地方自治において大きな問題で
らめないことを決心しました。課題
す」
と話します。
はたくさんありますが、その克服に
UNDPの支援する宣誓式で、独立
向けて努力します」
と話します。
地方自治理事会のアブドゥル・ハリ
フワジャ・ド・コフの新任地区長
ク・ファラヒ事務局長は、能力主義
であるシャキブさんにとって、
このよ
の採用制度を「アフガニスタンの地
うな理解と解決策の重視は、
グッド
方自治における一大事件」
と評しま
ガバナンス(良い統治)にとって欠か
した。
せないものです。
ファラヒ事務局長は「部族、人種、
大変な仕事ですが、彼女はあき
ジェンダー、または特権に基づいて
らめません。自分の名前は「忍耐」
と
任命が行われることはもはやなくな
いう意味なのだとシャキブさんは
り、地区長や州副知事は完全な透
話します。そして彼女の大好きなダ
明性と説明責任をもって職務を遂
リー語の詩は、忍耐をもってすれば
行することができるようになりまし 「石ころもいずれ貴重なルビーに
た」
と話します。
なる」
ということを思い出させてくれ
能 力 主 義 の 採 用 制 度 に関 する
るのです。n
イスラム教の教えで
女性とその権利を守る
聖職者たち
筆者:国連アフガニスタン支援ミッション、サイード・バーレズ
カブール̶アフガニスタン政府は、UNDPが支援するプログラムを通じて、
イスラム法に従った女性の権利について国民の意識を促すために、ムッ
ラやウレマー(イスラム教の学者や聖職者)、ならびにその他の宗教指導
者やコミュニティリーダーたちの力を活用しています。
巡礼・宗教問題省と女性問題省により実施されているこの国家プログラ
ムは、ムッラやその他のイスラム教指導者とコミュニティリーダーに対し、
早婚、強制婚、ジェンダーに基づく暴力がもたらす結果について認識を高
めるよう求めます。
イタリアと英国の支援を受けたこのプログラムに参加しているムッラ、
ウレマー、
コミュニティリーダーたちは、金曜日にモスクで行われる説教の
中で女性に対する暴力について語り始めています。
聞き手は全員男性で、女性に対する暴力でもたらされる悪い結果につ
いて、イスラム教の言葉で説明を受けます。変化の媒介役として最初から
男性を関わらせることで、女性の地位に対する社会の考え方が変化し始め
るのではないかという狙いです。
参加者の一人、マワルイ・アブドゥル・ハナンさんは「アフガニスタンの
人々は、宗教的価値観に基づいた指導には素直に耳を傾け、
これを受け
入れます。
このようなプログラムに宗教指導者たちが関わることで、家庭内
暴力は間違いなく減ると思います」
と話します。
また参加者たちは、女性の相続権についてイスラム法で定められてい
ることと、実際に行われていることとの比較など、相続の問題についても話
し合います。
アフガニスタンの国民の大部分は、地域の文化や慣習を厳格に守る伝
統的コミュニティに所属しています。
したがって、人々は宗教学者やムッラ
を社会の価値観の管理者として尊敬し、
しばしば絶大な信頼を置きます。
ナンガルハール州ローダド地区の副地区長であるアブドゥル・ワサ・ア
ンタザールさんは「私たちのように官職に就き、人々の抱える問題に対処
する者にとって、
このような研修は不可欠です。私たちはこの研修で、女性
の権利や女性に対する暴力について多くのことを学びました。今後はそれ
を日々の仕事の中で生かしていきます」
と話します。
アンタザールさんと彼の同僚25人、そして村の長老たちのグループは、
女性の権利に関する10日間の研修コースに参加しました。
このプログラムは、2009年後半に北部のバルフ州で始まりました。5つ
の地区から250人のムッラが参加し、イスラムの教えに従った女性の権利
についての一連の研修、知識構築、参加型討議が行われました。現在まで
に、6つの州の3900人を超えるコミュニティリーダーや宗教指導者たちがこ
のプログラムに参加しています。
35歳のファリドゥラさんは、
ジャララバードのモスクで開かれるワークシ
ョップに彼のムッラが参加したのをきっかけに、女性の権利についての新
しいメッセージを気にするようになりました。
ファリドゥラさんは「私は個人的には女性の権利についてあまりよく知
りませんでした。でも、私たちのムッラがこの問題について語り始めてか
ら、私は多くのことを学びましたし、今では定期的に彼のスピーチを聞き
に行くようにしています。ムッラのこうしたスピーチが今後も継続されるな
ら、アフガニスタンのコミュニティにおける女性への暴力が大幅に減るこ
とは間違いないと思います」
と話します。
UNDPは、国の開発にとって極めて重要な要素である女性のニーズに応
えるため、
アフガニスタン政府と協力しています。政府は先頃、すべてのレ
ベルの公務員職への女性の参加を急速に拡大し、2013年までに30%とす
ることを約束しました。n
UNDPは、アフガニスタンの宗教
指導者を対象とした、ジェンダー
に基づく暴力についてのワークシ
ョップを支援しています(C)UNDP
アフガニスタン
警察官としての自ら
の経験について語
り合うラティフ・バ
ヤト中佐とゾフラ・
ダウーラトジア警部
(C)UNDPアフガニ
スタン
女性警察官の採用
筆者:ティトゥス・モエトサビ
カブール̶ゾフラ・ダウーラトジア
警部がアフガニスタン国家警察に
入隊したのは4年前です。
しかし10
歳と8歳の娘を持つダウーラトジア
警部は、人生最大の悲願がかなった
記念すべき日のことを思うと今でも
胸が躍ります。
ダウーラトジア警部は「制服を着
られることがうれしくてたまらず、空
を飛んでいるような気分でした。喜
びに包まれました」
と話します。
ダウーラトジア警部のような女
性警察官は、アフガニスタンではま
だ非常に珍しい存在です。アフガニ
スタンの人口の半分は女性ですが、
アフガニスタン国家警察における
女性警察官の割合はわずか1%で
す。国家警察がすべての国民に質の
高いサービスを提供できるようにす
るため、内務省は女性警察官の数
を増やそうとしています。
内 務 省ジェンダ ー 部 の 副 部 長
で、15年前に女性警察官として国家
警察に入隊したラティフ・バヤト中
佐は「男性中心の社会には、常に大
きな問題があります。私たちの国の
慣習の中では、女性が警察で働くこ
とは認められません。女性たちは教
育を受ける機会を与えられないた
めに能力が低く、警察への入隊にお
いても不利な状況に置かれている
のです」
と話します。
UNDPは、開発パートナーからの
支援のもと、アフガニスタン法秩序
信託基金を通じて、同基金の母体で
ある内務省と緊密に協力し、女性警
察官の採用拡大に取り組んでいま
す。2010年から、同基金と内務省は、
国家警察が女性警察官の採用を始
められるようにするためのシステム
を確立しました。
またUNDPと内務省
は、
ラジオとテレビで一連のマルチ
メディアキャンペーンを立ち上げ、
警察の仕事に応募するよう女性た
ちに呼びかけるとともに、電話によ
る情報提供のためのホットラインを
設置し、中等学校を卒業したばかり
の女子生徒を呼び込むために警察
の代表者を派遣しました。
さらにUNDPのプロジェクトでは、
中佐クラス以上の女性警察官を対
象に、リーダーシップ、マネジメン
ト、会計、情報技術についての3か月
間の専門的な研修コースを提供し
ています。現在、すべての警察官が、
国連薬物犯罪事務所の実施する新
たな行動規範についての研修を受
けています。また、欧州連合アフガ
ニスタン警察ミッションとの協力に
より、家庭内暴力事件を扱う女性警
察官を対象に、犯罪現場分析につ
いての講座が開講されています。
UNDPの法秩序信託基金と内務
省は、国内全域33か所に「家族対応
ユニット」を設置しました。
この拡大
策の一環として、同ユニットに配属
される女性警察官に対して、情報技
術、基本的な犯罪現場捜査、科学捜
査の心得、証拠の取り
扱 い 方 、目 撃 者 、被 害
者、容疑者の尋問方法、
供 述 のとり方、犯 罪 事
件要領書のまとめ方に
ついて、研修が行われ
ています。
この 専 門 的 な 研 修
コースに参加した女性
警 察 官 たちは、これら
の研修のおかげで日々
の意思決定能力、方針
や 慣 例 に つ い ての 知
識、仕事における全般
的な自信が高まったと
話しています。
しかし、女性警察官
の採用を厄介な仕事に
している深刻な課題が
依然として残っており、
より効果的な雇用キャ
ンペーン、ならびに警察内とコミュ
ニティ内の双方における意識の変
化が求められます。
法秩序信託基金で働くジェンダ
ー専門家、マリーナ・ハミドザダさ
んは「一般に、全国各地のアフガニ
スタン国家警察は、自分たちの身の
安全に関して大きな問題に直面し
ています。女性警察官にとって状況
はさらに深刻です。彼女たちは、警
察の制服を着て通りをパトロールす
ることもできません」
と話します。つ
まり、そうすることは彼女たちにとっ
て死を意味する行為となりえ、
また、
実際にそうなった事例があるため
です。
女 性 警 察 官 が 直 面 する最 大 の
課題は、彼女たちが同僚の警察官
たちからどのように見られているか
だと、自身もこのプログラムの研修
コースのいくつかを受講した経験
のあるダウーラトジア警部は言い
ます。
ダウーラトジア警部は「彼女たち
は女性としてパワフルであり、自力
で各部門を運営するだけの能力を
持っていますが、女性警察官は弱い
という根強い意識が警察内にある
のです。女性の力と知識に関するこ
うした無知こそ、私たちが日々変え
ようと努めているものなのです」
と
話します。
2011年にUNDPの後援によって
行われた警察についての意識調査
で、女性警察官の貢献は、特に家族
の問題や家庭内暴力の分野に関し
て肯 定 的 に 評 価 され
ました。この調査によ
ると、アフガ ニスタン
国民の53%が、自分た
ちのコミュニティに女
性 警 察 官 が い ること
に賛成だと答えていま
す。2012年8月までに、
国家警察のさまざまな
階級に、合わせて1445
人の女性警察官が配
属されました。2007年
に女性警察官採用プロ
グラムが開始されてか
ら1000人増加したこと
になります。この 数 字
には、准将3人、警部補
35人、巡査部長584人
が含まれます。
これは、2014年6月
までに5000人の女性
を採用するというこの
プログラムの目標には遠く及ばな
い数字です。
しかし法秩序信託基金
と内務省は、女性警察官の採用に
おける課題を克服しながら、目標達
成に向けた取り組みを加速すること
に合意しています。
「女 性 に割り当てられ た ポスト
に男性が就くことのないようにする
ため、監視メカニズムが必要です」
と、
ダウーラトジア警部はくぎを刺し
ます。
現在、法秩序信託基金と内務省
の支援を受けて設立されたアフガ
ニスタン国家警察女性連合では、国
家警察で働く女性のために、自分た
ちの福祉と職業に関する問題を話
し合うための場を設けています。
国家警察に15年間在籍している
バヤト中佐も、また仕事の後、夜間
に通う私立大学のロースクールで3
年生に進級したダウーラトジア警部
も、アフガニスタン国家警察女性連
合を通じて、男性警察官と同じくら
い有能なたくましい女性警察官た
ちに出会ったと話します。n
「制服を着ら
れることがう
れしくてたまら
ず、空を飛ん
でいるような
気分でした。
喜びでいっぱ
いでした」─
ゾフラ・ダウー
ラトジア警部
アフガニスタン版
The Development Advocate 5
連動する地方の
民主主義と開発
筆者:クマール・M・チク
カーピーサー州マームディラキ̶高
卒の42歳で、
カブールの北方約80キ
ロメートルに位置するマームディラ
キ地区の地区開発会議の書記を務
めるムシュタリさんは、会議のメン
バーたちの前で、女子のための小学
校を建設するプロジェクトのプレゼ
ンテーションを行っています。
プロジ
ェクトの設計、監視、財務管理に関
する6日間のワークショップを終えた
ばかりのムシュタリさんは、
プロジェ
クトの目標、学校建設予定地である
村の治安状況の評価、プロジェクト
の全体的な作業計画について、力強
く説明しています。
ムシュタリさんの顔は、多くのイ
スラム教徒の女性が身に着ける伝
統的なベール、
ブルカで覆われて見
えませんが、その声は大きく明瞭で
す。実は彼女は、UNDPの支援する研
修プログラムを締めくくる模擬演習
に参加しているところなのですが、
会議のメンバーは本物で、彼らは注
意深く敬意をもって彼女の話を聞い
ています。
2006年以降、合法的で説明責任
を負う地方自治機関の構築を主眼
とした全国的プログラムに対する
UNDPのサポートによって、
アフガニ
スタンのほぼすべての地区(全402
地区中388地区)が、地区開発会議
の任命と支援を行いました。さらに
同プログラムは120以上の地区で、
開発や各地区の社会的・経済的側
面に関する、信頼性があり、かつ必
要性の高いデータを収集・提供する
ために、地区情報センターを設立し
ました。
伝統的なジルガやその他の村レ
ベルの統治組織とは違い、地区開発
会議のメンバーは地区の住民たち
によって選出され、主として農村部
開発プロジェクトの質、透明性、持続
可能性の改善を任務としています。
イニシアティブの一環として、新設
の地区開発会議とそのメンバーの
ほとんどが、地方自治、紛争解決、ジ
ェンダー平等の重要性、プロジェク
ト実現のための要点(資金集め・調
達から、監視・実施まで)についての
研修を受けました。
家族問題の仲裁
ムシュタリさんが書記を務めるマー
ムディラキ地区開発会議で議長を
務める50歳のモハンマド・マラング・
ミスキンヤールさんは「きちんと機
能する裁判制度がないため、地元
の人々は家族間や近隣同士の問題
の仲裁については、裁判所よりも私
たちに相談したいと考えます」
と話
します。
さらに彼は、
ジルガが現代のアフ
ガニスタンの法律に反する決定を
下す場合もあるのに対し、地区開発
会議のシステムは法にのっとったも
のだと話します。同じくらい重要な
のは、地区開発会議には選出され
た女性の代表者が含まれており、女
性の本当の懸念事項や意見がオー
プンに表明され、地区開発会議がこ
れに対処することです。
マームディラキ地区のデ・ババ・
アリ村の住民であるムシュタリさん
は、3年前に地区開発会議が初めて
設立されて以降、同会議のメンバー
の一人から書記にまで昇進しまし
た。6人の子どもを持つムシュタリさ
んは、1日3時間、無償で会議の仕事
を行っています。彼女は特に、地区
内の村の女性たちと個別に、
または
集団で会い、彼女たちの抱えている
問題について話を聞き、地区開発会
議の会合に彼女達を参加させるこ
とに熱心に取り組んでいます。
ムシュタリさんは、地区内の女性
たちの間に貧困が蔓延していると
言い、特に女性に恩恵を与えるプロ
ジェクトの推進において地区開発会
議が重要な役割を果たしていると
考えています。
ムシュタリさんは「私たちの地区
の地区開発会議は、養蜂、
トマトの
加工、パンの製造など、女性のため
の所得創出プロジェクトの実施にお
いて、すでに成果を上げています」
と話します。
カブール州のはずれにあるミル
バチャコット地区スフィアン村のブ
ドウ園主、
グラーム・モヒウディンさ
んは、彼の地区の地区開発会議が
150メートルの灌漑用水路を建設し
たことを称えます。この水路によっ
て、配水をめぐって村人たちの間で
マームディラキ地区開発会議のモハンマド・マラング・
ミスキンヤール議長(C)Joel van Houdt/UNDP
たびたび起こっていた争いがなく
なっただけでなく、収穫量の増加
ももたらされました。例えばモヒウ
ディンさんのブドウ園の前年の収穫
高は、潜在収量の50%だったのに対
し、今年は80%まで増加しています。
モヒウディンさんは「この水路は
本当にありがたいものです」
と話し
ます。
一方、マームディラキ地区開発会
議のメンバーたちは、過去3年間に
提案の作成、
プロジェクトの設計、監
視、調達、財務管理において自分た
ちが達成した能力構築の成果を誇
りに思っています。
高まる期待
しかしミスキンヤール議長は、今後
の展望として、地区開発会議のメン
バーにまだ給料が支給されていな
いこと、
また会議の業務運営に必要
な定期的な財源がないことを懸念
しています。
メンバーの一人は「期待が急速
に高まる中、私たちはしばしば地元
住民が持ち込む問題への対処に長
時間を費やします。
月170米ドルとい
う少額の給付金が渡されるものの、
それではとても日々のニーズを満た
すことはできません」
と話します。
一方、マームディラキ地区自体、
地区開発会議がその開発計画の中
で示すプロジェクトの多くをこなす
ための財源を切望しています。地区
開発会議が創設される前は、進行
中の農村部開発プロジェクトはアフ
ガニスタン国内にはほとんどなく、
あったとしてもその実施状況は芳し
いものではありませんでした。
ミス
キンヤール議長は、あまりに維持費
が高かったために失敗に終わった
ディーゼル発電機によるエネルギー
プロジェクトを例に挙げます。
ワリス副議長は「もし今、地区開
発会議がエネルギープロジェクトに
力を入れるとしたら、持続可能性の
面でより見込みのあるマイクロ水力
発電のプロジェクトを提案するでし
ょう」
と話します。
アフガニスタンの地区開発会議
の成功によって、一貫性のある分権
的な地区レベルの開発のための統
合的方針の策定にはずみがつきま
した。今後の展開としては、最近出
された大統領命令で、UNDPのパー
トナーであるアフガニスタン地方復
興開発省に対し、いくつかの地区開
発会議を既存のシューラと統合して
地区調整評議会を設立するという
任務が課されました。UNDPと地方
復興開発省は、同評議会設立のた
めの規則の作成において主導的な
役割を果たしています。
この評議会
は最終的に、地区レベルの開発とガ
バナンスの調整について責任を負う
こととなります。n
カブールの北方約80マイルの所にあるトマト加工工場で働く女性。
地元の地区開発会議が、女性のための雇用プロジェクトの一環とし
てこの工場を設立しました(C)Joel van Houdt/UNDP
会合で話をするマームディラキ地区開発会議のアブドゥル・ワリス
副議長(C)Joel van Houdt/UNDP
6 開発ストーリー
(The Development Advocate) アフガニスタン版
地方開発の在り方を変える新
しい環境評議会
しかし3 年 前、近 隣 のゴ ルゴン
ディ地区の熟練労働者組合の組合
長で、パルワン州の環境諮問委員会
のメンバーでもあるハジ・モハンマ
ド・ハーリドさんが、松の木8000本
以上を植える活動を始めました。
ハーリドさんは「3年前に苗木が
植えられ、今もボランティアによって
手入れされています。その結果、ほ
とんどすべての苗木が生き残ってい
ます」
と話します。
パルワン州のイスラム・宗教問題
省のムッラ・アブドゥル・ワシフ・サフ
ィ州局長は、環境保護はウレマーが
責任を負うべき主要課題だと言い
ます。事実、コーランには環境の保
護と公衆衛生の推進の重要性につ
いて語られている節があると彼は言
います。
ハーリドさんは「ムスリム同胞に
対して、私たちの脆弱な環境を守る
ため、可能な限りあらゆる形でボラ
ンティアをするよう呼びかけること
は、私の重要な宗教的義務であると
考えています」
と話します。
一方、パルワン州の環境諮問委
員会は、地元企業に対し、呼吸器疾
患の主な原因となっているゴムタイ
ヤやプラスチックを燃やす慣行を止
9歳のシャバナちゃんと弟が、チャリカル唯一の水源で
あるジョーエプロジェイ用水路で、家族のために水を
汲んでいます(C)Sayeed Farhad Zalmai/UNDP
筆者:クマール・M・チク
パルワン州チャリカル̶自動車修理
工のモハンマド・ターヒルさんは、
北部の町チャリカルのジョーエプロ
ジェイ用水路の淵に立ち、
この用水
路の水を飲む子どもたちの運命を
憂います。
ターヒルさんは「この用水路は非
常に多くの子どもたちの命を奪って
きました。
これは汚物と病気の温床
です」
と目を潤ませて悲しそうに語
ります。
8人の子どもと大勢の孫という大
家族の家長である70歳のターヒル
さんは、地元住民の間では長年周
知の事実となっていることを繰り返
します。この用水路の水は、時には
致命的なほど、人間の命と健康に
とって危険なものなのです。
チャリカルに暮らす推定1万世帯
の家族にとって、パルワン州にある
パンジシール川のジョーエプロジェ
イ用水路は、飲料水の唯一の水源
です。持続不可能な経済成長と下水
設備の欠如により、かつてはきれい
だった用水路が、枯渇し、ごみで詰
まってしまいました。
しかし、新しい
環境当局が用水路を清掃し、パルワ
ン州のその他の数多くの環境問題
に取り組もうと計画しており、状況は
変わりつつあります。
3 6 歳 の ハ ビブ・ラー マ ン さん
は、5人の子どもを持つ両替商です。
ラーマンさんは「私たちは、病気
と死と貧困の泥沼にはまっているの
です。私たちが子どもを医者の所に
連れて行く時、原因は決まって用水
路の水です。治療を受けるような金
銭的余裕のある家は多くないため、
子どもたちを死なせてしまうことも
たびたびあります」
と話します。
しかし、カブールから約60キロ
メートル北にある、新設のパルワン
州環境諮問委員会は、
この状況を変
えようとしています。同委員会は、
こ
の用水路を清掃するため、地方当局
職員と話し合いをしています。
現在、
アフガニスタン全34州のう
ち22州にこうした州環境諮問委員
会が設置されています。
これは、
ミレ
ニアム開発目標達成基金から財政
援助を受けて、UNDPが食糧農業機
関および国連環境計画とのパート
ナーシップのもと支援する全国的な
環境管理イニシアティブによるもの
です。同委員会は、中央政府から正
式な委任を受けており、年2回会合
を開きます。委員会を構成する30人
のメンバーには、市長、地方自治部
門の責任者、コミュニティの長老、
ウレマー(上級の聖職者や宗教学
者)、女性や若者の市民社会団体の
代表者などが含まれます。
委員会の具体的な任務は助言と
啓発活動で、州レベルの環境指針
や手順の策定を助けます。
アフガニ
スタン全域で行われる開発・インフ
ラ事業は、政府による基本的な公共
環境評価を経て進められるように
なってきており、委員会はこの業務
を担うことになります。
環境諮問委員会を招集するパル
ワンの国家環境保護局のモハンマ
ド・マフフーズ・コヒスターニ州局
長は、保護局が環境諮問委員会と共
にチャリカルのはずれに新たに設
立された都市集落の開発を注意深
く監視していると話します。
この集落
は、伝説的なタジク人の軍人にちな
んで、
アフマド・シャー・マスード・シ
ティと呼ばれています。
コヒスターニ州局長によれば、マ
スード・シティは厳しい環境基準に
従って設計されています。例えば、排
水管や下水道の整備に適切な配慮
がなされています。コヒスターニ州
局長は「私たちは、新しい都市の住
民が、環境に対する慢性的な軽視の
重い代償を再び払うことのないよう
願っています」
と話します。
パルワン州の開発プロセスに新
しい州環境諮問委員会が積極的に
関わることで、州が直面している環
境上の脅威に関する国家当局やコ
ミュニティの職員たちの認識が深ま
りました。
地方復興開発省のアブドゥル・ワ
シフ・アジジ州局長は、村レベルの「
コミュニティ開発評議会計画」826
件のそれぞれに、環境問題が色濃く
反映されていると主張します。地方
復興開発省は、すべての環境諮問委
員会と地区開発会議に対し、厳密な
環境基準に従うよう指導しました。
環境対策は、用水路の清掃にと
どまりません。
コミュニティ全体が大
規模な地域緑化の取り組みに参加
しています。住民たちは、青葉と木々
が茂っていたかつてのパルワン州
について語ります。
めるように説得しました。パン屋と
ハマム(公衆浴場)は、そうした慣行
をすることで特に知られています。
委員会の助言に基づき、州政府は
35歳の住民、ケファヤツラーさん
がやってきて、兵士の通り道を切り
チャリカル最大の ハマムを閉鎖す
は「私が子どもだった頃、カブール
開くために大規模な伐採を始めま
るなど、一部の施設に対して強硬な
からパルワンに至る道は、両側に背
した。まるで私たちの村が一夜にし
措置を取りました。その結果、ほとん
の高い立派なポプラの木が並び、木
て丸裸にされたようなものでした」
どの企業は燃料として液化天然ガ
陰がたくさんありました。ロシア人
と話します。
スを使うようになりました。n
現在、アフガニスタン全34州のうち22州に州環境諮問委員会
が設置されています。これは、ミレニアム開発目標達成基金か
ら財政援助を受けて、UNDPが食糧農業機関および国連環境
計画とのパートナーシップのもと支援する全国的な環境管理
イニシアティブによるものです。
「この用水路は非常に多くの若い命を奪ってきました。
これは汚物と病気の温床です」と話す、70歳のチャリカ
ル住民、モハンマド・ターヒルさん(C)Sayeed Farhad
Zalmai/UNDP
チャリカルで植樹
された8000本の松
の木の一つを調べ
るボランティア(C)
Sayeed Farhad
Zalmai/UNDP
アフガニスタン版
開発ストーリー
(The Development Advocate)7
数で見るアフガニスタン
ジョーズジャーン
JAWZJAN
KUNDUZ
サーレポル
SARI PUL
UNDPが支援するプロジェクト
BAGHLAN
バグラーン
貧困削減と持続可能な生計
パンジシール PANJSHER NURISTAN
バーミヤン
カーピーサー ヌーリスターン
KUNAR
BAMYAN PARWAN KAPISA
クナル
パルワン
Kabul カブールLAGHMAN
ヴァルダク
KABUL ラグマーン
BADGHIS
ヘラート
ゴール
WARDAK
ローガル
ダーイクンディー
GHOR
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DAY
KUND I
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危機予防と復興
NANGARHAR
環境と持続可能な開発
ナンガルハール
パクティヤー
PAKTYA
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ホースト
GHAZNI
KHOST
ウルーズガーン
ファラー
URUZGAN
FARAH
ザーブル
ZABUL
ヘルマンド
ニームルーズ
タハール
TAKHAR
サマンガーン
SAMANGAN
バードギース
HIRAT
バルフ
BALKH
ファーリヤーブ
FARYAB
バダフシャーン
BADAKHSHAN
クンドゥーズ
HILMAND
パクティーカー
PAKTIKA
カンダハール
KANDAHAR
NIMROZ
106
基
完成したマイクロ水力
発電機
1557
人
UNDPの支援により採
4万3000人 400万人
人権に基づくカリキュ
ラムに登録された生
徒数
用された女性警察官
の数
1405 キロ
490
万日
UNDPの雇用創出・
メートル
画像提供(本ページ、左から順に)
:Farzana
Wahidy/UNDP、Farzana Wahidy/UNDP、Joel
van Houdt/UNDP、Farzana Wahidy/
UNDP、Marie Frechon/UNDP
UNDPの支援により建
設された道路の総距離
4228の村を地区の中心
地や市場と結びつけま
した
電力を利用できるよう
になった家庭の数
ドナー
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1682
人
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プログ
ラムを通じて賃金が支
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1万7023世帯
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で投票を行った有権者
の数
源、行政事務、最新の給
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の研修を受けた内務省
職員の数
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