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PDFファイル/4.42MB
Joetsu
Municipal
Aquarium
上 越 市 新 水 族 博 物 館 基 本 計 画
展 示 計 画 に つ い て
4
Ⅳ.展示計画について
1.基本的な考え方
< J M A >
基本構想時の考え方に沿って、以下のように設定します。
①生きた生物を展示する水族博物館ならではの、今まで知らないものに出
会い、探検し、発見する楽しさを感じることができる展示とします。
②利用者の視線や多様な興味に配慮した子どもから大人までが楽しめる展
示を行います。
③ゆったりとした展示スペースや動線により、利用者のペースや興味に合
わせて鑑賞できる自由度を高めた展示空間とします。
④展示内容は飼育担当者の意見を活かし、分かりやすく、きれいに見せる
ための工夫を行います。
⑤光や音やしぶきなどの感触などを効果的に用いた五感に訴える展示を行
います。
⑥地域住民のリピーターを生み出す企画・特別展示や、観光客を導き入れ
る集客効果の大きい展示などを採用します。
⑦冬季利用者にもアピール力の高い展示を行い、年を通し集客効果の高い
戦略的な展示を行います。
⑧増設・リニューアルを考慮した展示・水槽・設備の対応を図ります。
43
Ⅳ.展示計画について
2.展示テーマ
< J M A >
基本コンセプトである
『
動物たちと巡る冒険ミュージアム
∼日本海から世界の海へ∼
』
を受けて、基本構想に沿って、展示テーマを以下に設定します。
展示テーマ
:
『
水の旅:上越から日本海、世界の海へ
』
生命の源である「水」は山から大地、海へと流れ再び山へと戻り、同じサ
イクルを繰り返しています。水の流れは世界につながり、水を通して生き
ものや人々の交流・出会いが生まれ、文化が育まれます。
上越の豊かな自然の中で生まれた清廉な水の雫(精)が辿る上越から日本海、
そして世界の海へとつながる壮大な旅は、見知らぬものや事に出会う、冒
険心のある旅でもあります。そこで出会うさまざまな生きものたち、そし
て人々との交わりを分かりやすい形で展示します。
上記の基本コンセプト、展示テーマに沿って具体的に展示計画を展開する
ために、以下の展示サブテーマを設定します。
展示サブテーマ:
『
水・緑・光にあふれるいやしの空間
』
「水・緑・光」はあらゆる生物にとって必要なものです。こうした生命の
源である要素を水族博物館の中のさまざまな場所に展示生物とともに展開
していくことで、自然や命の素晴らしさ・大切さを見つめる空間となり、
また心地よいいやしの空間ともなります。
今日、地球環境は温暖化、熱帯雨林の減少、珊瑚礁の破壊、希少動物の絶
滅の危惧など、私たち人間を含めての生物をめぐる、さまざまな環境や生
態系の問題が顕在化してきています。
水族館や動物園は、種の保存や自然環境の保全などに、そのもてる技術と
機能を発揮し、さらに地球環境の保全などについて啓発活動をおこなう役
割があります。水族館や動物園の基本の役割を、日本動物園水族館協会は
「レクリエーション」
「教育」
「研究」
「自然保護」としています。
野生生物や自然と人との関係を伝えることは、地球上の“多様性”やさら
に彼らとの“共生”という価値観をもたらします。生物を収集展示する水
族博物館として、「いのち」と「いやし」にあふれた空間を提供することが、
近年の地球の環境に生じているさまざまな問題に対する意識を高めること
につながると考えます。
新しい水族博物館においても、こうした方向性を強く意識し、
「水・緑・光」
をさまざまな形で取り込み、
「いのち」と「いやし」にあふれる展示空間を
つくります。
44
Ⅳ.展示計画について
3.展示の構成
< J M A >
観覧者にとって、いかに興味を抱かせる(面白さを与える)展示とできるか
が重要です。
そのため、楽しさ・驚き・いやしなどの感動体験をもたらし、さらに地球環境
の保全・野生生物の保護や保全・種の保存などを啓蒙するさまざまな展示空
間の展開を示します。
以下に展示構成の一覧および、各アイテムの詳細を示します。
表 4−1 展示構成
展示アイテム
展示テーマ・目的
1
エントランス
水との出会い
2
上越の川・湖沼
流れる水の多様な姿と
そこに生きる魚
3
日本海の魚
身近な海の奥深さを知る
4
日本の魚
日本の豊かな生物相をみる
5
シンボル水槽
大洋に泳ぐ魚
6
イルカショープール
動物たちの躍動感
7
ペンギンゾーン
日本一の飼育数の
マゼランペンギンが主役
8
アザラシゾーン
アザラシを身近に感じる
9
クラゲコーナー
10億年の時の流れをみる
10 珊瑚の海ゾーン
サンゴ礁の素晴らしさを再現
11 ジャングルゾーン
緑・水・光・動物のいやし空間
12 水鳥ゾーン
水辺に生きる生きもの
13 タッチプール
生きものにふれる
14 キッズコーナー
楽しく学ぶ
15 ミュージアムゾーン
疑問から発見
16 日本海テラス
日本海を望むいやし空間
45
…
参照:展示構成図、
P123
Ⅳ.展示計画について
■1.エントランス
− 水との出会い
□特
徴
・『水の旅』の出発点として位置づけます。
・『水・緑・光』による異空間の世界への誘いを演出します。
・列柱水槽による門(ゲート)の表現(水の柱と植栽による柱廊空間)
・泡(あぶく)を主とした水のもつ動きの不思議さを光のゆらぎなどで視
覚的に伝え、水の世界への異空間のプロローグとします。
□展示生物(装置)
・『水』
:泡(あぶく)を発生させる列柱水槽
・『緑』
:列柱水槽に対応した緑の列植
・『光』
:動きのある水を通した柔らかな光のゆらぎ
46
Ⅳ.展示計画について
□イメージ
47
Ⅳ.展示計画について
■2.上越の川・湖沼
−
□特
流れる水の多様な姿とそこに生きる魚
徴
・降雨による一粒の雫から、大きな川へと成長する過程を、上越の地域的
な特徴に合わせて展示します。
・上流域になる源流(川の生い立ち)
、滝、渓流などの激しく変動する水の
様態の面白さと、そこを生活の場にしている生物の水の動きに合わせた
生態を見せます。
・中流域では、瀬や淵などの複雑な水の地形があり、そこを生活の場にし
ている生物が見られます。
・下流域(汽水域)では、流れが緩やかになり餌となる生物が豊富になり
大型の魚類が見られます。また、河口近くでは汽水域を好む魚も見られ
ます。
・平野域にある小川、湖沼では、滞留域や緩やかな流れを好む魚などが見
られます。
・上越地域では以前はどこでも見られた、絶滅危惧種に指定されたメダカ
の展示をビオトープに模して組み込みます。
□展示生物
・上
流:スナヤツメ、ニッコウイワナ、ヤマメ、カジカ等
・中
流:オイカワ、ウグイ、モツゴ、カマツカ、アユ、カマキリ等
・下
流:コイ、ギンブナ、ナマズ、イトヨ、シロウオ等
・小川・湖沼:モツゴ、タモロコ、ドジョウ、メダカ、ヨシノボリ、
ヌマチチブ等
□水
槽
・大きさ:3m(幅)×2m(奥行)×1.5m(高)
4 槽(上流、中流、下流、小川・湖沼)
・水
量:3 ㎥(上流)
、3 ㎥(中流)
、5 ㎥(下流)
、2 ㎥(小川・湖沼)
□展示方法
・環境再現型展示(動物が本来生息している環境を再現してみせる手法)
:
滝つぼ、渓流から瀬や淵、水生植物帯、滞留域など
□演出効果
・多様な流れの水とその音、上越地域の植生を再現、降り注ぐ光など
48
Ⅳ.展示計画について
□イメージ
49
Ⅳ.展示計画について
■3.日本海の魚
−
身近な海の奥深さを知る
□特
徴
・上越近辺から日本海で見ることのできる魚の展示により、身近な海の奥
深さを伝えます。
・日本海が氷河期を経て、現在のような環境の海になったのはおよそ 8,000
年前頃とされ、およそ 600 種類の魚類があるとされています。
・日本海に生息する魚類の種類数は少ないですが、食用とする魚類の割合
は多く、その意味では「豊かな海」といえます。
・日本海の魚類相は、水深帯と魚類分布の関係から「おか場」
「たら場」
「深
海」に区分することができます。
・対馬暖流は、南方に生息している色彩の鮮やかな生物を運んできて、季
節の話題になります。
・日本海の深いところにある日本海固有水は、日本海の海水量全体の 8 割
以上、水温 1 度以下、塩分 34‰程度の殆ど均質な深層水で、日本海を特
徴付ける海水です。
□展示生物
・上越で漁獲されるもの:
マイワシ、マダラ、トビウオ、カサゴ、ウスメバル、メバル、ホッケ、
アカムツ、マアジ、マダイ、シロギス、ハタハタ、マサバ、
アカカマス、ヒラメ、マガレイ、マコガレイ、マダカアワビ、サザエ、
バイ、コウイカ、ミズダコ、クルマエビ、ガザミ等
・上越の特徴あるもの:
ノロゲンゲ、クロゲンゲ、ホッコクアカエビ、トヤマエビ、ズワイガニ、
ベニズワイガニ等
・対馬暖流の魚:
ソラスズメダイ、ハナオコゼ、アミモンガラ、ウスバハギ、
ソウシハギ、ハリセンボン等
□水
槽
・大きさ:2m(幅)×2m(奥行)×2m(高)、
(水深 1.5m)5 槽
・水
量:6 ㎥(浮魚・おか場・たら場・対馬暖流の魚類など)
2 ㎥(日本海固有種)
・水
温:1℃から 30℃
□展示方法
・生態的展示(生物の生息地の環境を再現しながら、同種および他種との
関係や生活を見せる手法)
50
Ⅳ.展示計画について
□イメージ
51
Ⅳ.展示計画について
■4.日本の魚
−
日本の豊かな生物相をみる
□特
徴
・南北に長い日本には、上越の位置する本州域で見られる生物の他に、北
の冷たい海や南の暖かい海に生息する多様な生物を見ることができます。
・このような生物を直接に見て知ることは、日本の豊かな自然環境を知る
ことになります。
・水遊びや釣りなどで捕らえた魚、食卓に上がる魚など身近な魚であり、こ
れらの魚は昔から水族館の展示にもなり、私たちにとって親しみのある
魚です。
・環境省が公表している汽水・淡水魚類の絶滅危惧種は 76 種(平成 11 年)
が記載されていますが、魚類ばかりでなく両生類や甲殻類、軟体動物な
どの身近な淡水生物が、私たちの周辺から姿を消しており、こうした現
状や保全などについても伝えます。
・外来種による在来生物への影響等の諸問題も伝える必要があります。
□展示生物
<冷たい水を好むもの>
・海水にすむもの:
オオカミウオ、エゾメバル、クロソイ、キツネメバル、ケムシカジカ、
ホッカイエビ、タカアシガニ、ケガニ、マボヤ等
・淡水にすむもの:
ワカサギ、イトウ、ホトケドジョウ、イバラトミヨ、アカザ等
<暖かい水を好むもの>
・海水にすむもの:
ヘコアユ、タツノオトシゴ、ハナオコゼ、マツカサウオ、
アカマツカサ、アカハタ、マハタ、サクラダイ、カゴカキダイ、
イセエビ、ニシキエビ、ヒレジャコガイ等
・淡水にすむもの:
アユ、アカヒレタビラ、タモロコ、ウグイ、オイカワ、
ゲンゴロウブナ、ニゴイ、ナマズ、ウナギ、ウキゴリ、テナガエビ、
スジエビ、クロベンケイガニ、アカテガニ等
<外来種>
ソウギョ、カムルチー、オオクチバス、コクチバス、ブルーギル、
ワニガメ、カミツキガメ、ミシシッピアカミミガメ、ウシガエル、
アメリカザリガニ等
□展示水槽
・大きさ:2m(幅)×2m(奥行)×2m(高)
(水深 1.5m)
10 槽(海水 6 槽、淡水 4 層)
・水
量:6 ㎥(南日本・本州域・北日本)
・水
温:10℃から 30℃
□展示方法
・生態学的展示(動物の生活や、動物と生息地の関係を見せる手法:
生態的展示・環境再現型展示・環境一体型展示・行動学的展示などが範
疇に入る)
・地理学的展示(地理学や動物地理学に基づいて動物を見せる手法)
52
Ⅳ.展示計画について
□イメージ
53
Ⅳ.展示計画について
■5.シンボル水槽
− 大洋に泳ぐ魚
□特
徴
・館内のどこからも観覧することができる円筒形として、2層吹抜け空間
に配置し、水族博物館の大黒柱として存在感を出した計画とします。
・大きさ、広がり、水の中への没入感など、水の圧倒的な迫力が感じられ
るような演出を行います。
・昼や夜などの時間的変化を感じさせる光と音響による演出を行います。
・魚の泳法や水槽内の分布などに配慮した特徴ある魚種の選定を行います。
□展示生物
・
・回 遊 性 魚 類:マルコバン、カンパチ、ブリ、ギンガメアジ、
ロウニンアジ、クロマグロ等
・群 遊 性 魚 類:マイワシ、マアジ等
・中層遊泳性魚類:ヒメフエダイ、フエダイ、マダイ、ハマフエフキ、
ツバメウオ等
・岩 礁 性 魚 類:ドクウツボ、ニセゴイシウツボ、オオモンハタ、クエ、
ツチホゼリ、タマカイ、ヤイトハタ、カスリハタ等
・サ メ ・ エ イ 類:トラフザメ、ツマグロ、アカシュモクザメ、シロワニ、
シノノメサカタザメ、マダラエイ、ホシエイ、
ヒョウモンオトメエイ、マダラトビエイ等
□水
槽
・大きさ:約 14m(直径)×約 8m(高さ)
・水
量:約 1,200 ㎥
・水槽の大きさ、水量は想定であり、展示生物の見せ方やその他の水槽な
どを合わせた総水量の中で、総合的に決めていくこととします。
□展示方法
・生態的展示:生物の生息地の環境を再現しながら、同種および他種との
関係や生活を見せる手法
54
Ⅳ.展示計画について
□イメージ
55
Ⅳ.展示計画について
■6.イルカショープール
− 動物たちの躍動感
□特
徴
・動物・人・音響・海の一体化となるショープログラムを充実させます。
・ショープールの上と下からの両方に観覧スペースを設置します。
・水中窓からのゆったりとしたイルカの動きによるいやしを提供します。
・ショー開催期間以外は、アザラシ・ペンギンが泳ぐ水槽に変更します。
□展示生物
・イルカ等(夏場以外はアザラシ、ペンギンを想定)
□ショープール
・大きさ:19m(幅)×14m(奥行)×4m(水深)
、楕円形
□観客席
・固定席 400∼500 席、立見席 500 席程度
□展示方法
・演示展示
56
Ⅳ.展示計画について
□イメージ
57
Ⅳ.展示計画について
■7.ペンギンゾーン
−
□特
日本一の飼育数のマゼランペンギンが主役
徴
・現在、日本一の飼育数である 100 羽から、繁殖等により倍以上の飼育羽
数を目指し、マゼランペンギンに特化した飼育施設とします。
・水中を飛ぶように、頭上と足元を泳ぐ鳥を見せるなど、ペンギンが鳥で
あったことを実感できる展示とします。
・水中や陸地に頭だけが出るカプセル設置し、目の前でペンギンを見るこ
とができるようにします。
・ペンギンに餌をやる場所を設けます。
・産卵や子育ての様子を見ることができる裏側の観覧通路を設けます。
・ペンギンの生息分布、1日の行動、求愛、夫婦、産卵、子育て、食事、鳴
き声、寿命などの生態と合わせ、世界における自然生息数減少などの厳
しい現状を伝えます。
・飼育下繁殖の意義・必要性やその成果(人工繁殖、飼育、血統管理など
の高度な技術・研究の紹介)を見せ、伝えます。
□展示生物
・マゼランペンギン
100 羽から将来 200 羽以上
□展示水槽
<水
槽>
・大きさ:14m(幅)×5m(奥行)×5m(高)
(水深 1.2∼5m)
・水
量:250 ㎥
・水
温:10℃から 30℃
<陸
地>
・大きさ:16m(幅)×4m(奥行)×2.5m(高)岩場
□展示方法
・環境一体型展示:マゼランペンギンの生息地の環境を再現し、観覧者も
その環境にいるような見せ方にします。
58
Ⅳ.展示計画について
□イメージ
59
Ⅳ.展示計画について
■8.アザラシゾーン
−
□特
アザラシを身近に感じる
徴
・アザラシが人に興味をもち、人と眼を合わせることのできる展示は人間
と、動物の距離を縮める展示になります。
・円形や四角の透明な柱を使い、アザラシが水平垂直に泳ぐ姿を観覧者の
間近で見ることができる展示とします。
・水中に凸や凹の観察窓を設置し、アザラシの顔が大きく見えたり、小さ
く見えたりして、顔を詳細に観察できるようにします。
・岩礁を模した陸では、昼寝をする姿や餌を食べるところが間近で見られ
るようにします。
・アザラシが水中で立つことのできる浅いところも用意します。
□展示生物
・ゴマフアザラシ 10 頭
□水
槽
<水
槽>
・大きさ:8m(幅)×4m(奥行)×5m(高)
(水深 1.2∼5m)
・水
量:100 ㎥
・水
温:10℃から 30℃
<陸
地>
・大きさ:8m(幅)×3m(奥行)×1m(高)
□展示方法
・環境一体型展示(観覧者の空間にも、動物の生息域の環境を再現して見
せる手法)
60
Ⅳ.展示計画について
□イメージ
61
Ⅳ.展示計画について
■9.クラゲコーナー
−
□特
10億年の時の流れをみる
徴
・10 億年の歴史をもつ動物であることを、化石とともに展示して生命の歴
史を見てもらいます。
・クラゲの一生は
「卵→プラヌラ→ポリプ→ストロビラ→エフィラ→クラゲ」
と姿を変えながら成長する、不思議な生活史をもっています。
・ゆったりとした動き、拍動、透明感のある体は、見ている人の心を和ま
せます。
・浮遊感の無重力の動きが、人を癒してくれます。
□展示生物
・ミズクラゲ、サカサクラゲ、アカクラゲ、タコクラゲ、カブトクラゲ、
エチゼンクラゲ等
□水
槽
・大きさ:1m(幅)×0.5m(奥行)×1m(高)
(水深 1m)5 槽
・水
量:0.5 ㎥ 4 槽、2 ㎥ 1 槽
・水
温:10℃∼30℃
□展示方法
・生体展示
・照明効果と合わせて、光と音と動きのあるいやしの空間とします。
62
Ⅳ.展示計画について
□イメージ
63
Ⅳ.展示計画について
■10.珊瑚の海ゾーン −
□特
サンゴ礁の素晴らしさを再現
徴
・熱帯のサンゴ礁の海は、地球の生物の多様さを示す良い例です。
・サンゴ礁の多様な生物が生息している生産力の高い生態系の重要性を
紹介できます。
・栄養塩類の少ない熱帯の海では、サンゴ礁は砂漠のオアシスのように、
豊かな生命であふれています。
・サンゴの白化現象など、地球環境の問題も提言できます。
・北国に住む人々は、温暖な気候と豊かな海にあこがれを抱き、色とり
どりの魚はその楽園を代表します。
・美しい生物たちは、見る人を夢の世界へと誘ってくれます。
・ダイバーによる餌づけは、人と生物の関係を見せることができます。
・別途水槽では生きたイシサンゴ等の展示を行います。
□展示生物
・フエダイ類、チョウチョウウオ類、スズメダイ類、ニザダイ、
メガネモチノウオ、コンゴウフグ、ハリセンボン、イシサンゴ類等
□水
槽
・大 き さ:10m(幅)×5m(奥行)×4m(高)
(水深 3.6m)180 ㎥
・別途水槽:3m(幅)×2m(奥行)×2m(高)
(水深 1.5m)10 ㎥
・水
温:25℃∼30℃
□展示方法
・環境再現型展示:動物が本来生息している環境を再現して見せる手法
・生態的展示:動物の生息地の環境を再現しながら、同種および他種と
の関係や生活を見せる手法
・別途水槽:モナコ式水槽、ナチュラル循環システムによる生体のイシ
サンゴ類を中心にサンゴ礁に生息している生物の展示
64
Ⅳ.展示計画について
□イメージ
65
Ⅳ.展示計画について
■11.ジャングルゾーン
□特
− 緑・水・光・動物のいやし空間
徴
・ジャングルゾーンは温室とし、熱帯雨林を再現します。
・動物園、植物園的性格を併せもたせ、水族のみならず陸・海・空の多様
な生物の生態展示とします。
・地球環境の 1 つの縮図として捉え、環境保護・種の保存のメッセージを
発信します。
・異次元(別世界)空間として観覧者にアピールし、特に冬季における集客
効果を高めます。
・展示空間の中での休憩スペースとしても位置づけ、緑・水・光・風など
の自然とともに、動物たちとふれあえるいやしの空間とします。
・緑のいやし:森をつくる:森林浴、緑の色彩効果や花の魅力を充実
・水のいやし:せせらぎ、足湯:水にふれる、温かな海水による温浴効果
・光のいやし:光の注ぐ天窓:日光浴、リフレッシュ、冬期の省エネ効果
・動物のいやし:動物とのふれあい:セラピー効果
□展示生物
・動物:コツメカワウソ、コビトカバ(*)
、カメ類、鳥類、昆虫類等
*コビトカバは希少種
・熱帯系淡水魚類:ピラルク、アロワナ類、ピラニア等
のため、国内外の関係
・植物:ヤシ、ヒルギ、ビヨウタコノキ、熱帯スイレン、ブーゲンビリア等
機関との協議が必要。
現段階では候補種とし
□展示水槽
て想定。
・コツメカワウソ:3m(幅)×3m(奥行)×2m(高)
(水深 2m)
水量 18 ㎥
陸上部有
・コビトカバ(*)
:4m(幅)×4m(奥行)×2m(高)
(水深 2m)
水量 30 ㎥
陸上部有
・ピラルク:8m(幅)×4m(奥行)×3m(高)
(水深 2m)
水量 60 ㎥
・その他熱帯淡水魚類展示水槽:小型水槽(水量 0.5∼2 ㎥)10 槽
□展示方法
・環境一体型展示(観覧者の空間にも、動物の生息域の環境を再現して見
せる手法)
66
Ⅳ.展示計画について
□イメージ
67
Ⅳ.展示計画について
■12.水鳥ゾーン
− 水辺に生きる生きもの
□特
徴
・水面域を生活の場にしている鳥の様子を展示します。
・水面下で水をかく足の動きを観察することができます。
・水底にある餌を、首を伸ばして食べる様子を見ることができます。
・水辺とそこに住む水鳥と、魚類との関係を見ることができます。
・上越近辺で見ることのできる水鳥の紹介コーナー。
□展示生物
・ハシビロコウ、アメリカオシ、キンクロハジロ、アヒル等
・コイ、ギンブナ、オイカワ、ウグイ、モツゴ、ニゴイ等
・イシガメ、クサガメ等
□水
槽
・大きさ:3m(幅)×3m(奥行)×2m(高)
(水深 0.5∼1m)
・水
量:3 ㎥
・水
温:10℃∼30℃
□展示方法
・環境一体型展示(観覧者の空間にも、動物の生息域の環境を再現して見
せる手法)
□演出効果
・自然光、流倒木、鳴き声音響装置、映像モニター
68
Ⅳ.展示計画について
□イメージ
69
Ⅳ.展示計画について
■13.タッチプール
−
□特
生きものにふれる
徴
・岩場の磯を模したプールには魚を泳がせ、自然の磯の臨場感を出します。
・磯の潮溜りを再現したり波を造り、子どもたちが磯遊びをする感覚を体
験できます。
・子どもたちが波や水を、実際に知ることができます。
・波打ち際は、本物の砂とします。
・別途水槽では磯の生物を主に展示し、ふれることのできるハンズオ
ン展示とし、解説員による説明を行います。
□展示生物
・メジナ、ダイナンキンポ、ナベカ、アゴハゼ、ドロメ等
・イソギンチャク類、ヤドカリ類、ヒトデ類、ウニ類、ナマコ類等
□水
槽
・大
き
さ:5m(幅)×3m(奥行)×0.1∼0.3m(水深)
・全
体:10m(幅)×8m(奥行)
・水
量:3 ㎥、
・水
温:10℃∼30℃
・別途タッチ水槽:3m(幅)×1m(奥行)×1.2m(高)
(水深
0.3m)
水量 1 ㎥
□展示方法
・参加体験型展示(子どもが、実物で試して、考え、発見するおもしろさ
を体験する手法)
70
Ⅳ.展示計画について
□イメージ
71
Ⅳ.展示計画について
■14.キッズコーナー −
□特
楽しく学ぶ
徴
・楽しく遊び、学ぶことができる参加体験型ゾーンとします。
・水に関わる生きものを題材にした遊具のある遊び場です。
・遊具は、安全性の高い素材・形状で製作された、水生生物の原寸・
拡大レプリカとします。
<展示例>
・イルカに乗って遊ぶ
・サザエのトンネルと滑り台
・漁礁のジャングルジム
・サメのトンネルに隠れる
・テトラポットや岩場のアスレチック
・子どもが渦を作る
…
人力メカニズム
・子どもが波を作る
…
人力メカニズム
・流れが作る流紋
…
流れの向きや強さを変えることができる
・水で虹を作る
・波と光の影の様子
・魚眼レンズ、魚ヘルメットや貸出衣装
・潜水艇シミュレーション(有料)
72
Ⅳ.展示計画について
□イメージ
73
Ⅳ.展示計画について
■15.ミュージアムゾーン
□特
−
疑問から発見
徴
・自分で試して考えるハンズ・オン等による参加体験型装置や問答形式の
インタラクティブ系(双方向型)展示により、疑問から発見に導く情報ツ
ールを設置します。
・生きた生物の展示とは別に、パネルや標本展示、映像や資料などのライ
ブラリ機能を充実させます。
・ペンギンゾーンと連携して、ペンギンの生態を通して種の保存や環境保
全等の諸問題を考える機会を与える展示を行います。
・地元特有の漁を解説したコーナー(ドブネの展示、地引網漁法、ベニズ
ワイ漁法等)を設けます。
(設置場所は展示水槽側も含めて効果的に計画)
□展示装置
・既存の館で収集されてきた海生哺乳類(クジラ・イルカ等)について、
骨格標本などにより国立科学博物館との共同のもとに解説します。
・生きた展示とは違う様々なメディア(標本・音響・映像・実験装置・
PC等)を用いた、利用者の多様な学習ニーズに応える情報・教育ツ
ールによる展示とします。
74
Ⅳ.展示計画について
□イメージ
75
Ⅳ.展示計画について
■16.日本海テラス
−
□特
日本海を望むいやし空間
徴
・目の前の日本海を雄大に取り込んだ眺めのいい日本海テラスを設けます。
・館内の観覧の合間にリフレッシュができ、団体客にも対応したスペース
を確保します。
・夏季は、日本海に沈む夕日が望めるサンセットテラスとなります。
・ジャングルゾーン内には、温かな海水による足湯コーナーを設けた、屋
内テラスを設けます。
・風の強い日などに対応した透明の防風スクリーンを前面に設置し、見通
しを妨げずに防風対策を行います。
□展示生物
・小魚類等(ジャングルゾーン内)
76
Ⅳ.展示計画について
□イメージ
77
Ⅳ.展示計画について
4.展示計画の留意事項
< J M A >
(1)展示動線計画
展示の見せ方において、動線の設定は大きな影響を与えるものであります
が、基本構想段階で基本的な動線の検討がなされており、展示動線計画に
ついては、その検討の方向に沿ったものとして考えます。
1)循環型展示動線計画の採用
新水族博物館の展示動線は、巡回経路が予め決められている、ところ
天方式といわれるような完全な一方通行ではなく、極力観覧者の自由
度が大きく確保される展示動線であるべきと考えています。
それは、観覧者の気分や興味のもちようによって、自分のペースで選
択できる展示動線であることが望まれます。
1つの建物の中に展示施設が構成される水族博物館では、ある程度の
動線の制約はありますが、動物園のような広大な敷地の中でライオン
舎やキリン舎などが点在するパビリオン形式のような要素がいくらか
でも水族博物館の中にもち込めるならば、観覧者の動き方が一律では
なく、多様になり、館内の滞在時間が長く、楽しさのふくらむ利用形
態になると考えます。
(2)見やすい展示計画の対応
1)水槽ガラス面の結露対策
水槽ガラス面がクリアであることがきれいに展示を見ることの第1条
件です。通常、室温に比べ低い水温の水槽の表面には結露が起こりや
すいため、結露防止対応として、水槽表面に結露が発生しない程度の
風を送る空調設備の対応を行います。
2)水槽ガラス面の写り込み防止
材料はガラスまたはアクリル材によるものであり、条件によっては水
槽ガラス面に映像が映りこんだり、反射して展示内容が見づらくなる
場合があるため、水槽前面の照明の配置状況や水槽面の角度の調整な
ども含めて、十分な検討を行い展示の見やすさを確保します。
3)水槽の奥行き感を出す工夫
水槽展示では、水のボリュームを上手く生かした見せ方が必要となり
ます。コーナー部のエッジを曲線によることでなくして、奥行き感を
出すことは、写真や舞台でも採られる手法です。展示水槽においても
コーナー部のエッジを丸めて奥行き感を出す事例は良く見かけます。
また、擬岩の扱い方によっても凹凸などを上手く組合せた配置により、
奥行き感を出すことが必要です。
4)水の屈折率を考慮
展示水槽の内部は、水を入れた状態と水がない場合とでは水の屈折率
により、見え方が異なります。
78
Ⅳ.展示計画について
擬岩の形状や配置などもこれらを考慮して設定することが重要です。
また、子どもや大人の視線の位置を考慮して、各々の位置での見え方
にも十分に検証しておくことが必要となります。
5)展示生物に合わせた水槽対応
回遊魚、クラゲなどの水槽展示では、魚の動きと水の流れの関係が少
なからず影響するため、給水や排水口の位置などの設定には、十分な
検証をしたうえで設定することが重要です。
6)人工物を見せず、生息環境を再現
水槽の構造体をそのまま見せるのではなく、また、水槽側面をウイン
ドウサイドからセットバックさせたり、天井部分に関しても見える部
分には注意を払い、極力人工物(コンクリート面などの構造体や照明
などの設備機器など)が見えないようにし、実際の生息環境に近い状
況を再現するように配慮することが重要です。
7)音や光などの効果的利用
展示生物に合わせた照明や音響とともに展示することで、展示生物ら
しさを際立たせ、より見やすくするなどの効果が期待できます。
(3)絶滅危惧種に対する展示的配慮
上越市版レッドデータブック(作成中)に取り上げられる生物についても、
現況や生態等について紹介するコーナーや、生体の展示などから、上越地
域の自然環境の保全を展示に組み込みます。
表 4−2 新潟県の絶滅危惧種
魚 類
ゼニタナゴ
絶滅
トミヨ
絶滅危惧Ⅰ類
イバラトミヨ
絶滅危惧Ⅰ類
ホトケドジョウ
絶滅危惧Ⅱ類
イトヨ
絶滅危惧Ⅱ類
スナヤツメ
準絶滅危惧
カワヤツメ
準滅危惧
ウナギ
準滅危惧
ワカサギ
準絶滅危惧
ウケクチウグイ
準絶滅危惧
シナイモツゴ
準絶滅危惧
アカザ
準絶滅危惧
メダカ
準絶滅危惧
シロウオ
準絶滅危惧
カマキリ
準絶滅危惧
ウツセミカジカ
準絶滅危惧
エゾウグイ
地域個体群
クロヨシノボリ
地域個体群
チチブ
地域個体群
ビリンゴ
地域個体群
カンキョウカジカ
地域個体群
ハナカジカ
地域個体群
○
○
○
○
○
○
両 生 類
ハクバサンショウウオ 絶滅危惧Ⅰ類
トノサマガエル
絶滅危惧Ⅱ類
トウホクサンショウウオ 絶滅危惧
クロサンショウウオ 絶滅危惧
ヒダサンショウウオ 絶滅危惧
ハコネサンショウウオ 絶滅危惧
アカハライモリ
絶滅危惧
モリアオガエル
絶滅危惧
カジカガエル
絶滅危惧
…
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
イシガメ
爬 虫 類
絶滅危惧
イサザアミ
テナガエビ
甲 殻 類
準絶滅危惧
準絶滅危惧
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○:上越地域に分布
79
「レッドデータブック
にいがた(新潟県:
2001)」の生物
Ⅳ.展示計画について
(4)IT技術の効果的活用
近年の水族館の展示解説には、パネル・AV機器・人・印刷物によるものの
他、コンピューターや通信技術の発達によるインターネットを活用した携帯
情報端末を利用したものや、PCタッチパネル方式の情報検索・Q&Aのよ
うな特徴のある解説も見られるようになってきています。
各々に長所があり、展示の見せ方や目的に合わせて解説の手段も選択してい
く必要があります。人による対話型の解説とともに、高度かつ広範であり、
常時均一な情報収集が可能なIT技術による解説も今後さらに重要になり、
水族博物館が広く生物や環境の情報発信を担うためにも積極的な活用を心掛
けていきます。
80
Joetsu
Municipal
Aquarium
上 越 市 新 水 族 博 物 館 基 本 計 画
施 設 計 画 に つ い て
5
Ⅴ.施設計画について
1.基本的な考え方
< J M A >
(1)上越の風土・歴史と一体化した形態
水族博物館の建物形態としては極力高さを抑え、敷地形状やレベル差を活
かし、周辺環境に極力負荷を与えない形をとします。
また、アプローチ空間や屋上展示空間などには、海と建物との関係を考慮し、
水族博物館としての施設の性格を重視したデザインを採用します。
冬季の季節風対策となる防風柵などにも地元特有の木製柵をモチーフとし
て用い、周辺景観に調和したデザインを採用します。
(2)展示ゾーンを最大にする空間レイアウト
利用者のための展示ゾーンを最大限確保する施設ゾーニングとして、無駄
のない効率的なレイアウトを行います。
(3)冬季利用者・体に障害のある人等に対する配慮
地域特性を十分に把握し、冬季の積雪や季節風(海風)対策に配慮すると
共に、身障者利用にも十分に配慮した来館者の導入口や車寄せ、駐車場及
びバック動線などの施設計画を行います。
また、高齢者をはじめ、誰でも気軽に休憩できるように腰掛やベンチなど
を設置します。
(4)ユニバーサルデザインの導入
高齢社会を迎え、生涯学習の場となる水族博物館において、いつでもどこ
でも、誰でもが、わかりやすく、安全に利用することが出来る建物としま
す。
建物各部(出入口、通路、スロープ、トイレなど)や車寄せ、駐車場とと
もに、展示デザインやサイン全般をユニバーサルデザインに対応した計画
とします。
(5)地球環境・省エネルギー・ライフサイクルコスト・維持管理に配慮
環境先進都市・上越市に相応しい水族博物館として可能な限りの環境配慮
手法の導入を図ります。
水族博物館特有の設備計画(海水の取排水、水槽水温の制御、循環ろ過な
ど)による省エネルギー、ライフサイクルコスト低減手法を採用します。
日本海に近接した現水族博物館の特色を最大限に活かした取水・排水方法
を検討します。
特に排水については、海洋環境への配慮により適切な排水処理設備を採用
します。
83
Ⅴ.施設計画について
(6)増設・リニューアルを考慮した展示・水槽・設備対応
将来の増設・リニューアルを想定した、展示・水槽の乾式化やキーパース
ペースを考慮した効率的な配管計画などにより、柔軟な更新を実現します。
84
Ⅴ.施設計画について
2.配置構成
< J M A >
(1)基本的な考え方
建設敷地については、第 2 章の通り 3 つのエリアで比較検討していますが、
敷地条件により配置構成も変わるため、以下に基本的な留意すべき点を示
します。
建物本体はアプローチ動線、将来の増築スペース、駐車場、周辺の状況(
海との関係や周辺建物)等を考慮して配置することが重要です。
駐車場から建物への導入は、雨天や冬季の悪天候の状態でも、建物に直ぐ
に入れるような計画が必要です。
雨に濡れない車寄せ・エントランス広場や防風雨対策を施した現代版雁木
等による駐車場から玄関までのスムースなアクセスが求められます。
また、メインエントランスとは別にサブエントランスを設けることで、冬
季の悪天候時には切り替えて運用できるようにすることも必要です。
職員用駐車場及びサービスヤードは、利用者動線と交差しない位置に配置
します。
85
Ⅴ.施設計画について
3.施設構成
< J M A >
(1)基本的な考え方
階構成は2層を基本とし、上下移動を極力少なくした計画とします。
海側に展示ゾーン、レストランゾーンなどを配し、南側に管理ゾーン(バ
ックヤード)を配した平面ゾーニングを基本とします。
物販ゾーンは出入口に近接した位置とします。
管理ゾーンは極力コンパクトにおさえ、観覧者動線にも配慮した効率的な
ゾーニングとします。
(2)フロア構成
1)2階フロア(メインエントランスフロア)
…
図 5−1 参照
…
図 5−1 参照
海を背に緩やかの階段またはエスカレーターにより2階メインエント
ランスに導入されます。
メインエントランスは、列柱水槽により観覧者を迎え、水の世界への
誘いを演出します。
メインエントランスホールからは、展示空間が望め、水の世界への期
待感を高めると共に、エントランスホールに隣接したレストランの利
用者にも展示空間の魅力を提供します。
レストランは、建物北西部の海の眺望の良い無料ゾーンに配置し、単
独利用にも配慮します。また、レストランから展示空間も眺められ、
内外とも魅力のある景観を提供します。
エントランスホールに隣接して多目的ホールを配し、団体客の控室や
オリエンテーションあるいは市民に開放したギャラリー・ワークショ
ップルームなど柔軟な対応が可能です。
展示空間に入ると、先ずメインの円柱シンボル水槽を囲む吹抜けに出
ます。そこからは、2階の展示ゾーンと吹抜け越しに1階の展示ゾー
ンが一望でき、展示空間を把握できます。
奥には、ジャングル館の一部が見えており、展示空間の多様さが一瞬
にわかり、期待感を高めます。
メイン水槽のある吹抜けに沿って、緩やかに下るスロープ状の展示空
間が続き、1階へと降りていきます。
2)1階フロア
2階より降りてくると、シンボル水槽を 360 度見て回ることが出来ま
す。各自のペースで、ゆったりと観覧できるようにベンチなども用意
します。
次に、教育ゾーンとして楽しく遊び、学べるキッズコーナー及びミュ
86
Ⅴ.施設計画について
ージアムゾーンを設けます。
その隣に休憩コーナーを配し、キッズコーナーも確認できるようにガラ
ススクリーンを設置し、子ども連れの方にも配慮します。
休憩コーナーの先には、イルカショープールの窓(水槽内部を観覧)を配
し、イルカの泳ぎとさわやかなブルーの世界にいやされる空間とします。
そこからペンギンとアザラシゾーンの水中部分の展示とクラゲコーナー
珊瑚の海ゾーンと続き、いやしの空間を展開します。
次に続くジャングルゾーンでは、ガラス張りの屋根から太陽が降り注ぎ、
風が通り抜ける水と光と緑と風の自然あふれる空間とします。水鳥ゾー
ンもジャングルゾーンの一部に考えます。緩やかに蛇行したスロープを
進むと、2 階の展示フロアに出ます。
そこから屋上展示ゾーンに出て、タッチプール、アザラシゾーン、ペン
ギンゾーン、イルカショープール、日本海テラスが続きます。また、ジ
ャングルゾーンの 2 階部分に足湯ができる展望コーナーを設け、屋内日
本海テラスを設けます。屋上からは日本海が望め、建物内部のシンボル
水槽やジャングルゾーンも望めるように工夫します。
屋上から屋内へ戻ると、そのまま階段を下りて一階の出口(サブエント
ランス)に到達します。出口脇には、お土産ショップを配します。
このショップは、内部を区切ることにより、有料ゾーン専用ショップを
併設することも可能で、オリジナルグッズなどで差別化した商品構
より観覧者へのアピールができます。
3)夏冬の出入口変更、展示動線の入替
季節風の強い冬季は積雪や海風対策として、入口を1階サブエントラン
スに変更し、ストレスのない導入を可能にします。
また、展示動線も冬季以外の一般時期とは異なる展示経路として、年間
を通して魅力のある展示空間を提供します。
(3)各諸室の規模設定
各諸室の規模は、基本構想に沿って表 5−2 の通りに設定します。
各諸室の規模の設定にあたり留意すべき点は、収益運営面で考えたとき、入
館料収入とは別に付帯事業収入が見込めるサービス部門の充実が、施設運営
の健全化にも大きく寄与するため、今後、付帯事業サービスの内容や展示・
教育部門との調整など更なる検討を行い、利用者・施設運営者両者にとって
最適な施設となるような規模設定が望まれます。
87
Ⅴ.施設計画について
*平面ゾーニング図は標準的なモデルとして設定しています。
図 5−1 平面ゾーニング図
88
Ⅴ.施設計画について
表 5−2 各諸室規模設定表
(単位:㎡)
内 容
A.管理部門(46%)
3,106㎡(45%)→ 3,606㎡(42%)、計画は現況に比べて500㎡(16%)増
・事務スペース:事務室、館長室、応接室、会議室、更衣室、休憩室、ボランティア控室、
宿直室、便所等 (+100㎡)
現 況
計 画
3,106 (45%)
3,606 (42%)
256
(4%)
356
(4%)
・バックヤード:飼育室、調餌室、冷凍室、飼育設備機械室、空調機械室、電気室、ボイラー室、
中央監視室、受水槽ポンプ室、排水処理設備室等 (+400㎡)
2,850 (41%)
3,250 (38%)
B.展示部門(42%)
3,011㎡(44%)→ 3,711㎡(44%)、計画は現況に比べて700㎡(23%)増
3,011 (44%)
3,711 (44%)
・展示水槽:エントランス列柱水槽、上越の川・湖沼、日本海の魚、シンボル水槽、ペンギンゾーン(+100㎡)、
ジャングルゾーン(温帯~熱帯地域の生物、動物、鳥類、昆虫、植物など の生態・行動展示)(+350㎡)、
アザラシゾーン、クラゲコーナー、珊瑚の海ゾーンなど (計+450㎡)
・イルカショープールなど (+150㎡)
434
(6%)
-
・共用部(通路、休憩スペース、便所、乳幼児対応スペースなど):滞在型観覧を支えるためのゆったりとした
スペース及び設備の確保(+100㎡)
884 (10%)
150
2,577 (37%)
(2%)
2,677 (31%)
C.教育部門(8%)
627㎡(9%)→ 827㎡(10%)、計画は現況に比べて200㎡(32%)増
627
(9%)
827 (10%)
・多目的ホール・研修ルーム:団体客使用時や学校社会学習の控え室、昼食スペースにも利用。
様々な要望、規模に対応
161
(2%)
161
(2%)
・ミュージアムゾーン:「疑問から発見」へ導く海・生き物の情報学習コーナー、体験参加コーナー
・タッチプール:水と戯れ、生きものにふれるコーナー (計+100㎡)
226
(3%)
326
(4%)
・キッズコーナー:安全な遊具のある、楽しく遊び参加体験ゾーン
240
(3%)
240
(3%)
100
(1%)
・ミュージアムショップ:魚・生き物をテーマとした様々なオリジナルグッズの開発、販売(+100㎡)
-
D.サービス部門(4%)
172㎡(2%)→ 372㎡(4%)、計画は現況に比べて200㎡(116%)増
172
(2%)
372
(4%)
・飲食:レストラン、ファーストフード、カフェ、自販機コーナーなど
(滞在型観覧を側面支援) (+100㎡)
172
(2%)
272
(3%)
-
100
(1%)
6,916
8,516
・売店:ミュージアムショップとも連携した思い出作りのグッズショップ (+100㎡)
A~D合計:6,916㎡ → 約8,500㎡、計画は現況に比べて1600㎡(23%)増
*現況、計画欄の( )数字は、各々の合計面積における比率を示します。
89
Ⅴ.施設計画について
4.外構計画
< J M A >
(1)基本的な考え方
駐車場からのアプローチは歩いて楽しくなるような歩行者空間とします。
冬季の積雪時の安全性や除雪時の雪のストックスペースの確保などにも配
慮します。
冬季の強い季節風や他季節の風雨対策となる防風対策(防風柵等)を行い、
水族博物館の中に入るまでの外部空間にも利用者に負担をかけない配慮を
します。
外構床面の仕上材には、地元の人々による絵のあるタイルなどの採用を検
討し、利用者にとっても思い入れや愛着のもてる外構空間とします。
楽しく歩ける歩行空間とするため、所々に休憩できるベンチや子どもたち
の遊び場にもなる遊具を設置します。
四季の花など季節感のある種目を選定した植栽計画とします。
90
Joetsu
Municipal
Aquarium
上 越 市 新 水 族 博 物 館 基 本 計 画
維持管理・運営計画について
6
1.既存水族館の調査
< J M A >
・新江ノ島水族館
・横浜・八景島シーパラダイス
・しながわ水族館
・岐阜県世界淡水魚園水族館
・秋田県立男鹿水族館
・ふくしま海洋科学館
・アクアワールド茨城県大洗水族館
・下関市立しものせき水族館
・大分マリーンパレス水族館
9 つの既存水族館を調査しました。
このうち、新江ノ島水族館、横浜・八景島シーパラダイス、大分マリーン
パレス水族館は民間運営施設です。
岐阜県世界淡水魚園水族館、秋田県立男鹿水族館、ふくしま海洋科学館、
下関市立しものせき水族館は指定管理者制度により運営しています。
しながわ水族館は、都市公園法による管理許可を受け民間事業者による運
営となっています。
既存の公立水族館では、ほぼ指定管理者制度による維持管理運営が採用さ
れている結果となっています。
93
Ⅵ.維持管理・運営計画について
■既存水族館比較一覧
園館名
新江ノ島水族館
項 目
建設年月日
建設方式
施設所有者
建設費
建設費の
財源内訳
①
整
敷地面積(対上越比)
延床面積(対上越比)
備
売店
レストラン
理
運
営
平成16年4月
平成5年5月
PFI方式
民間会社単独
江ノ島ピーエフアイ(株)
㈱横浜八景島
65億円(167万円/坪)
150億円(264万円/坪)
江ノ島ピーエフアイ(株)
民間会社単独
自己資金 1,000万円
外部借入 59億9000万円
県建設支援金 5億円
6,641㎡(0.3)
12,804㎡、3,873坪(1.9)
ファーストフード形式
76,975㎡(3.8)
18,811㎡、5,690坪(2.7)
岐阜県
世界淡水魚園水族館
(アクア・トト ぎふ)
平成16年7月
賃貸借(リース)方式
(有)ジー・エフ・エー
秋田県立男鹿水族館
(男鹿水族館 GAO)
平成3年10月
平成16年7月
区単独事業
県単独事業
東京都品川区
秋田県
30億円(268万円/坪) 47億6,700万円(187万円/坪)
70億円(280万円/坪)
― 県がリース料を支払い、30 県債 52億5,000万円
年後に、県所有になる
一般財源17億5,000万円
― ㎡( )
3,989㎡、1,207坪(0.58)
レストラン、ショップとも10
館外に有り
店舗以上有り
専用駐車場はなし
周辺に有料駐車場あり 有料駐車場 1,688台
普通車96台(有料)
(約2,000台)
前面に相模湾が広がり、 東京湾に浮かぶ島に複 海辺には面していない
東に江の島、西に富士山 合アミューズメント施設と が、しながわ区民公園内
が眺望できる海際に立つ して展開
に立つ。
民間運営
民間運営
民間運営
㈱横浜八景島
㈱サンシャインシティ
江ノ島ピーエフアイ(株)
駐車場
③
管
しながわ水族館
県から借用
民間会社所有地
しながわ区民公園内
(有償30年間)
広くて品物豊富。オリジ
20以上の多様なショップ
ナル商品有り。
有り
が有り
無料ゾーンに有り
用地
②
場
所
横浜・八景島
シーパラダイス
34,000㎡(1.7)
8,400㎡、2,541坪(1.2)
県から無償借受
20,073㎡(1.0)
8,246㎡、2,494坪(1.2)
県が管理する国有地(無償)
オリジナル商品有り(周
辺に大きな売店有)。
無料ゾーンに有り
館の営業時間とは別に
利用できるレストラン有。
無料ゾーンに有り
海を見ながら食事を楽し
めるレストラン。
無料ゾーンに有り
普通車 1,284台
普通車 630台
オリジナル商品有り。
無料ゾーンに有り
東海北陸自動車道の川
男鹿半島の先にあり海
島PA・ハイウエイオアシ
の際に立つ。
スに隣接(Pは共有)
指定管理者
指定管理者
(株)江ノ島マリンコーポレーション
(株)男鹿水族館
管理運営形態
入館料を含めて運営。施 第三セクター(県・市・コク
江ノ島PFIが、外部専門
民間が品川区から管理
建設・管理運営とも民間
設維持は(有)ジー・エフ・ ドなど)により運営を行う
会社に業務委託
許可を受けて運営
エー
大人 1,400円
大人・大学生 2,450円
大人 1,300円
大人 2,000円
中高校生 1,100円 大人 1,000円
小人 1,400円
入園館料
小人 1,000円 幼児(4歳以上) 700円 小・中学生 600円
小人 750円 小中学生 400円
幼児(3歳以上) 600円 シニア(65歳以上) 2,000円 幼児(4歳以上) 300円
幼児(3歳以上) 370円
入館者数(平成17年度)
1,503,943
1,739,572
728,070
506,194
349,631
展示生物
525種 42,317点
603種 78,307点
499種 8,372点
253種 24,389点
310種 7,402点
淡水魚専門:木曽三川・
相模湾大水槽・クラゲの
男鹿の海大水槽、ハタハ
飼育生物・展示規模など 東京湾や品川の海辺を
独自性
長良川の生きもの紹介と
展示・研究機関と提携し
タの展示・シロクマ
日本最大級の内容
テーマにした展示
自然環境の再現
た深海生物の展示
新しい視点のイルカショー シロイルカ、セイウチなど H18.7月オープンのアザラシ 滝や渓流などの再現展 体験型立体映像施設で
娯楽性
や、ミナミゾウアザラシの 5種類のイルカ、クジラに 館やイルカ・アザラシ
示や、博士の部屋など楽 は、自分の描いた絵がス
芸などの充実
よるショーの充実
ショーの充実
しめる展示
クリーンに映る
立地条件
大
④
展
示
中
水槽の分類
小
相模湾大水槽
ドルフィンファンタジー
パノラマ・海洋の魚たち
トンネル水槽
―
深海コーナー、クラゲファンタ 海に帰ってきた動物た アザラシ館、東京湾に注
ハタハタ水槽、サンゴ大水
長良川上・中・下流、世
ジーホール、冷たい海、暖 ち、氷の海の人気者、海 ぐ川、東京湾の干潟と荒
槽、
界各地の淡水水槽
かい海、ペンギン・オットセイ のみなもと・川の生きも 磯、世界の大河から
ピラルク水槽、ペンギン、
日本の海水魚、
今上陛下の研究、
海の生きものたちのくら 珍しい魚たち、共生水槽 長良川上・中・下流、世
秋田の森と川の魚、クラ
ふれあい水槽(タッチプー
タッチングプール
し、美しい海の花たち
界各地の淡水水槽
ル)
ゲ、
ショー
イルカプール(屋外)、
アザラシプール(屋外)
海の動物たちのショー(5種類
のイルカ、セイウチ、アシカ、ト
ド、ケープペンギンなど9種類)
イルカショー(屋外)
アシカショー(屋外)
―
屋外
―
―
ペンギン
―
3000トン/0.23㎥/㎡
(相模湾大水槽1000トン)
(大水槽1300トン)
展示水槽総水量
(メイン水槽水量)
⑤観光面
周辺施設
⑥教育面
教育面
⑦地域協働
ボランティア活動
男鹿の海大水槽815トン
1600トン/0.41㎥/㎡
(大海原へのいざない500トン)
470トン/0.06㎥/㎡
―
ホッキョクグマ舎
1300トン/0.16㎥/㎡
(男鹿の海大水槽815トン)
園内は遊園地、ショップ、レ 近接の運河に東京湾観 岐阜県営オアシスパークなど
周りは岩場、近くに海水
ストラン、ホテルなどが複合 光が出来る水上バスによ の複合型公園(観覧車・
浴場有り
した観光施設として成立 るアクセスが可能。
売店・レストランなど有り)
神奈川県による体験学
習施設「なぎさの体験学
習館」を併設・運営
ー
―
―
―
―
94
淡水魚や川に興味を抱 大水槽やハタハタなど、
かせ、楽しみ、学べる展 地元の生物を中心に展
示
示
ー
ボランティア活動有り
■既存水族館比較一覧
園館名
項 目
建設年月日
建設方式
施設所有者
建設費
建設費の
財源内訳
①
整
敷地面積(対上越比)
延床面積(対上越比)
59,000㎡(2.9)
13,900㎡(0.7)
19,800㎡、5,990坪(2.9) 12,200㎡、3,690坪(1.8)
県有地
備
売店
レストラン
普通車 572台
普通車 750台
バス 17台
バス 20台
その他に臨時駐車場有 他に海水浴の駐車場有
駐車場
11,000㎡(0.6)
14,000㎡、4,235坪(2.0)
20,072㎡(1.0)
6916㎡、2,092坪(1.0)
下関市(市港湾局から購
民間会社所有地
市有地
入)一部は国から購入
オリジナル商品有り。有 館内に1か所有り。他館
オリジナル商品有り。
料無料ゾーン各々1か所 に比べ質量ともに物足り
無料ゾーンに2か所有り
有り
なさ有り。
レストラン(有料ゾーン)と
元レストランだった場所を
海峡に面して配置。
ファーストフード形式(無
休憩スペースとして利用
無料ゾーンに有り
料ゾーン)の2ヶ所有り
普通車 395台
バス 13台
臨時普通車 1416台
普通車
250台
臨時普通車 750台
普通車 355台
バス 12台
日本海を望む海岸沿い
小名浜港の埠頭の一つ 太平洋を望む、那珂川の 関門海峡を望む海の際 別府湾を望む海の際に
に立つが、海側には別建
に建設されている。
河口になる海の際に立つ に立つ。対岸は門司
立つ
物が建っている
指定管理者
財団運営
指定管理者
民間運営
市直営
㈱マリーンパレス
(財)ふくしま海洋科学館 (財)いばらき文化振興財団 (財)下関海洋科学アカデミー
②
場
所
立地条件
③
管
管理運営形態
理
営
28,758㎡(1.4)
13,714㎡、4,148坪(2.0)
都市公園法による管理
許可(無償)
オリジナル商品も多い。 オリジナル商品有り。有料
有料無料ゾーン各々1か 無料ゾーン各々1か所。無
所有り
料ゾーンは広くて品物豊富
海側に向いた館先端に ファーストフード形式。有料無
配置されたレストラン。 料ゾーン各々1か所。無料
有料ゾーンに有り
ゾーンは種類が豊富
用地
運
アクアワールド
下関市立しものせき水族館 大分マリーンパレス水族館
茨城県大洗水族館
上越市立水族博物館
(海響館)
(うみたまご)
(アクアワールド・大洗)
平成12年7月
平成14年3月
平成13年4月
平成16年4月
昭和55年7月
県単独事業
県単独事業
市単独事業
民間会社単独
市単独事業
福島県
茨城県
下関市
㈱マリーンパレス
上越市
156億円(376万円/坪)
150億円(250万円/坪) 98億4,000万円(267万円/坪)
75億円(177万円/坪) 32億6000万円(155万円/坪)
県債 109億2000万円 県債 122億円 市 債 79億2040万円 民間会社単独
国県補助 2億3000万円
一般財源 46億8000万円 一般財源 27億円 一般財源 19億1960万円
市債 22億1000万円
雑収入 1億円
一般財源 8億2000万円
(平成5年の増築を含む)
ふくしま海洋科学館
(アクアマリンふくしま)
県より水族館の管理運
営を受託。
県の管理許可により県の 下関市より水族館の管
外郭団体が管理運営 理運営を受託
建設・管理運営とも民間
清掃・警備・施設点検等
は委託
大人 1,800円
高校生以上 1,890円 大人 900円
小中学生 900円
小中学生 950円 小中学生 500円
幼児 400円
幼児(4歳以上) 630円 幼児(3歳以上) 400円
下関市民 900円
入館者数(平成17年度)
815,984
1,087,432
612,599
1,050,449
214,359
展示生物
754種 58,389点
616種 22,662点
533種 26,670点 572種 約1億50,000点
432種 9,426点
暖流と寒流の接する潮目 サメを展示の中心にして 渦潮を水槽内に再現。 美術館をイメージした展 日本一を誇るマゼランペ
独自性
の海を展示。日光が降り いる。子どもたちの遊び フグを多種類集めてい 示構成や動物とのふれ ンギン100羽や見せ方に
注ぐ植物との一体展示 のスペースも充分にある る。
あいを前面に出している 工夫を凝らした水槽展示
どちらかといえば真面目 イルカや海獣ショーの充 イルカや海獣によるス イルカ・ラッコショーや海
夏季限定のイルカショー
娯楽性
な展示が中心。港を一望 実やダイバーによる水中 トーリー性のあるショー 獣類へのタッチなどが充
は人気が有る。
対話型の大水槽の演出 の充実
実
できる展望台有り
大人 1600円
小中高校生 800円
入園館料
大
④
展
示
中
水槽の分類
小
潮目の大水槽2050トン
大人 1,800円
小中学生 900円
小人 300円
出会いの海大水槽1300ト
関門海峡潮流水槽900トン 大回遊水槽1250トン
ン
マリンジャンボ水槽720トン
ふくしまの川と沿岸、北 大洗の生物、マンボウ、サ フグ水槽、マンボウ水槽、サン
クラゲ、イワシ、タチウオ、サンゴ
の海の海獣、熱帯アジア メの海、沖縄の海、オホーツ ゴ礁水槽、水生哺乳類、
トロピカランド、ピラルク水槽
大水槽、らっこぷーる、
の水辺、サンゴ礁の海、 クの海、エトピリカ、ゴマフアザ 温暖水槽、熱帯雨林の
円柱水槽、熱帯・温帯・
海・生命の進化、タッチング 深海シアター、大陸棚の生 下関周辺の自然、タッチン
ふるさとの水辺、寒帯魚 寒帯クラスターウミガメ、ビーチラ
プール
物、タッチングプール
グプール
ンド
ショー
―
イルカ・アシカオーシャンシアター
(屋内)
イルカ・アシカアクアシアター(屋 イルカプール(屋内外)、ラッコ
マリンスタジアム(屋外)
内外)
プール(屋内)
屋外
―
ペンギン、アシカ
ペンギン
展示水槽総水量
(メイン水槽水量)
⑤観光面
周辺施設
⑥教育面
教育面
⑦地域協働
ボランティア活動
アザラシ、トド、セイウチ、大タッ
ペンギン、アザラシ、
チプール、
4100トン/0.21㎥/㎡
2400トン/0.20㎥/㎡
3200トン/0.22㎥/㎡
3990トン/0.29㎥/㎡
(出会いの海大水槽1300 (関門海峡潮流水槽900ト
(大回遊水槽1250トン)
(潮目の大水槽2050トン)
トン)
ン)
隣の埠頭に鮮魚類を販
国道の向かい側は、国
すぐ東側に唐戸魚市場
売するララミュー(いわき 大洗海水浴場に隣接
立公園高崎山自然動物
有り
市設置)有り
園
海の生き物科学館やタッ 生きもの、海、環境などを キッズコーナーの遊び、
小中学生を対象とした学
チプールなど実験や観察 楽しく学ぶキッズコー
学べる遊具や実験ショー
習プログラムが充実
のコーナーが充実
ナーが充実
が充実
ボランティア活動有り
ボランティア活動有り
ー
ー
95
2260トン/0.33㎥/㎡
(マリンジャンボ水槽720トン)
近くに海水浴場や五智国
分寺などの史跡がある
小中学生を対象とした学
習プログラムが充実
ボランティア活動有り
Ⅵ.維持管理・運営計画について
2.基本的な考え方
< J M A >
既存水族館の上記調査の結果より、公立水族館では 6 館の内 4 館が指定管
理者制度を採用しています。
この事例は、運営途中での管理運営形態の移行であり、新水族博物館のよ
うな新規の建替えに際しては、設計・建設段階から管理運営までの期間で
関わるPFI方式も選択肢に加わることになるため、両者での比較検討が
必要となります。
新水族博物館の管理運営方式として大切なことは、資金調達、民間活用、費
用対効果、運営体制、スケジュールなどの面から検討されることは勿論で
すが、新水族博物館の基本理念をはじめ、施設整備の基本方針などが実現
可能であり、上越に合った官民協力整備運営手法として求められるものと
考えます。
96
3.維持管理・運営計画
< J M A >
(1)維持管理・運営体制の考え方
新水族博物館の維持管理・運営業務は生物を扱う点から一般的な施設とは異
なり、より高度で専門的な内容が要求されます。また、水族博物館は集客施
設としての側面をもつことから利用者の多様なニーズに柔軟に対応した各種
サービスの向上を図り、より安定した収入の確保をするとともに、業務の効率
化と合わせ健全な収支バランスを維持することができる維持管理・運営体制
が求められます。
事業収入は入場料収入とレストラン・売店などの付帯施設収入に大きく分け
られますが、後者の収入は全体収入の約 30∼45%を占める重要な部門であり、
この部門でのノウハウの豊富な民間事業者による運営が必要となります。
従来の直営方式から民間事業者が一定の責任をもって事業を行い、より効率
的で質の高い公共サービスの提供が可能な手法を採用します。そして、上越に
あった官民協力した維持管理・運営手法とするためには、指定管理者制度や
PFI方式による民間事業者の活用が求められます。
ただし、事業に伴うリスクを公共と民間事業者の間で事前に明確に分担して
おくことが必要であり、リスク分担とともにやる気を起こさせるインセンテ
ィブの付与も合わせた維持管理・運営体制とすることが必要です。
市民参加型の施設づくりや学校等の教育関連機関、地元の研究機関、漁業関
係者などとの連携を図り、市民の多様なニーズを反映し、生物の飼育や展示
の企画運営などの高度な専門性を施設運営に活用できる体制が必要です。
(2)維持管理・運営組織の考え方
新水族博物館の維持管理・運営については、現水族博物館および既設水族館
4 館平均の実績(表 6-1、7-13)を考慮するとともに、日本海側で同規模であ
り、指定管理者による運営である男鹿水族館を参考にして、表 6-2 の通り正
規職員 23 名、臨時職員 8 名の計 31 名の指定管理者を想定した人員配置を見
込みます。
5 年目、10 年目、15 年目の追加投資に伴う職員の変動については、基本的に
…
追加投資参照:P109
…
職員配置は各館へのヒ
アリングによる
職員の増員は行わないことで想定します。
表
6−1
人員配置の既設水族館の実績
区 分
男 鹿
延床面積 (㎡) 8,246
正規職員
23
臨時職員 (人)
8
合 計 (人)
31
表 6−2
区分
1~5年目
職 員 (人)
31
正規職員
23
臨時職員
8
新 潟 しながわ しものせき 平 均
10,044
3,695 12,300
8,571
26
17
29
24
19
12
28
17
45
29
57
41
人員配置の設定
6~10年目 11~15年目 16~20年目
31
31
31
23
23
23
8
8
8
97
Ⅵ.維持管理・運営計画について
同規模の男鹿水族館を参考に営業・広報担当の充実を図り、総務・飼育担
当、売店・食堂、売改札などの人数も男鹿水族館に準じた人数を設定しま
す。
また、付帯事業や業務委託も男鹿水族館に準じ、飲食・物販等の付帯事業
については水族博物館運営者による設定とし、施設の清掃、警備、駐車場
管理、設備保守点検等は業務委託方式とします。
表
6−3
維持管理・運営組織図
業務委託
総務担当
(2)
清掃 ・ 警備
駐車場管理
経理担当
副館長兼
総務職担当
(1)
設備管理
(1)
設備保守点検
(1)
売店・食堂、売改札
(6)+臨時(7)
教育普及
(1)
館 長
営業・広報
(1)
(3)
魚類担当
(3)+臨時(1)
飼育・教育職担当
海獣担当
(1)
(3)
表 6−4
組織担当
飼育担当
正職員
管 理 職
臨時職員
職員数
魚類担当
3
1
4
海獣担当
3
−
3
総務担当
2
−
2
経理担当
1
−
1
設備管理
総務担当
…
職員配置構成
係り区分
1
−
1
駐車場管理
−
委託
委託
清掃・警備等
−
委託
委託
売店・食堂、売改札
6
7
13
教育普及
1
−
1
営業・広報担当
3
−
3
飼育・教育職担当
1
−
1
副館長兼総務職担当
1
−
1
1
−
1
23
8
31
館 長 職
合
計
*繁忙期には別途アルバイトを採用
98
(単位:人)
4.市民・学校等との協働・連携
< J M A >
(1)市民参加型の活動内容について
市民が『おらが水族博物館』として愛着と誇りをもち、地域に開かれた新
しい水族博物館とするためにも、市民の主体的な参加を可能とする市民ボ
ランティア活動を積極的に取り入れた運営体制とすることが必要です。
ボランティア活動は子どもからシニアまで、個人・団体を問わず参加でき
るような体制とし、展示の解説員や給餌・清掃など水族博物館の表や裏方
のさまざまな部分で活動していただける内容とします。
水族博物館におけるボランティア活動を通して、市民相互の交流が進み、
生涯学習の場としても位置づけます。
漁師や自然環境を守る活動をしている市民の皆さんとの連携を図りながら
運営していきます。
建物の使用材料となるタイルなどを市民による手作りとして、建設に参加
できる仕組みや寄付を可能とする仕組みを創設します。
建設・運用段階における資金面からのサポートとして、友の会やサポータ
ー制度を創設します。
子どもたちから高齢者までを対象に、水族博物館を舞台に写生会や研究発
表会などを開催します。
身体障害者や高齢者などを定期的に招待し、小・中学生による案内・解説
などによる交流会を企画します。
(2)市民の意見・要望などの反映システムの検討
施設整備検討委員会などによる計画段階における市民の声を反映できる検
討体制を整備します。
基本計画や設計などの各段階での市民の意見の反映システムを検討します。
建物竣工後において、定期的な運営内容の報告およびそれに対する意見・
要望を可能とする市民参加の場を設置します。
(3)学校等教育関連機関や高齢者福祉施設との連携内容について
現在行われている館内外の参加体験型のプログラムを発展させ学校の課外
授業や総合学習などに組み込むことや、学校やクラス毎に水族博物館の活
動に参加するなど、水族博物館見学から少し踏み込んだ形で子どもたちに
体験させる学習プログラムを実践します。
幼稚園・保育園や学校、児童福祉施設、高齢者福祉施設その他に水槽展示
や学習プログラムによる授業を行うなど、普段水族博物館に来ることが難
しい方たちに生物を見て、学び、楽しんでいただける移動水族博物館や出
99
Ⅵ.維持管理・運営計画について
張授業などの館外活動も大切にします。
(4)教育・研究プログラムや産学官民との連携内容について
来館者に展示内容を通して生き物や環境・生態系の問題に興味をもってもら
えるように、水族博物館を通した環境教育の一環となる学習体験プログラム
の充実を図ることが大切です。
上越教育大学・海洋高校などの学校教育機関や民間の研究者・漁業関係者、
自治体、地域コミュニティだけでなく、博物館・公民館・図書館などの社会
教育機関、文部科学省や環境省などの産学官民と連携することが大切です。
国内外の他の水族館の展示内容や施設の情報を提供することや、印刷物や解
説資料に加え、人やインターネット等の様々な媒体を活用して、多くの人々
に情報を発信する、対話と交流をする水族博物館を目指します。
水族博物館の重要な役割である「教育・研究」の機能を充実させるためには、
長期的視野に立って、プログラムを実行し、その研究内容を日本だけでなく、
世界に発信できるように努めます。
100
Joetsu
Municipal
Aquarium
上 越 市 新 水 族 博 物 館 基 本 計 画
事業費・事業収支の試算について
7
Ⅶ.事業費・事業収支の試算について
1.施設整備費の検討
< J M A >
(1)施設整備費の設定
施設整備費は、土地利用や展示・施設計画に沿って積算されるべきものです
が、基本計画段階では詳細について未定なため、現段階で積算できるものを
除き、既設水族館の実績やその他の建物用途の標準的な工事実績等を参考に
各工事単価を設定し、公設の場合の新水族博物館の施設整備費を試算します。
新しい施設の規模については、P89 の表 5−2 各諸室規模設定表の通り、現
状の水族博物館の各部門のスペースに対し、過不足の部分を増減していく算
定方法を採用し、現施設より 1,600 ㎡増の 8,500 ㎡に設定します。
(2)施設整備費試算の設定条件
①建築本体工事費
・建築・電気・機械工事費
基本計画段階では、建築・電気・機械とも仕様が未定で数量積算を元
に算出ができない為、類似施設の建築工事費を参考に規模、建設地域、
建設年度などを考慮し、工事単価を設定し算出します。
②外構工事費
・基本計画段階では外構工事の詳細が未定のため、類似施設の工事費を参
考に施工面積当たりの工事単価を設定し算出します。
・建設敷地が確定していないため、外構施工面積を 10,000 ㎡として想定し
ます。
③家具・什器・備品購入費
・家具・什器・備品が設置される対象面積を設定し、類似施設の工事費を
参考に床面積当りの工事単価を設定し算出します。
④電算システム工事費
・PC・LAN構築、情報検索タッチパネル、IT・映像システム等類似
施設の工事費を参考に工事単価を設定し算出します。
⑤解体工事費
・既存水族博物館建物(約 7,000 ㎡)に対し、類似施設の解体工事費を参
考に解体面積当りの工事単価を設定し算出します。
⑥設計監理費
・基本・実施設計費、工事監理費を含み、類似施設の建設工事費に対する
割合により算出します。
103
Ⅶ.事業費・事業収支の試算について
(3)施設整備費の内訳
前記設定条件により試算すると、公設の場合の新水族博物館の建設工事費は
約 63 億円と見込まれ、その他に解体工事費、設計監理費を含めた施設整備
費は約 67 億 4,200 万円と見込まれます。
施設整備の項目及び整備費は以下のようになります。
表 7-1 施設設備費
工事費
建
築
本
体
外
構
別
途
解
体
工
事
費
設
計
監
理
費
(単位:千円)
…
(単価:千円)
3,059,000,000
2,846,550
605,850
2,480,100
建築工事費
電気工事費
機械工事費
建築本体工事 計
建
設
工
事
費
…
5,932,500
外構工事費
178,500
外構工事 計
178,500
家具・什器・備品購入費
電算システム工事費
84,000
105,000
別途工事 計
189,000
建設工事 計
6,300,000
解体
183,750
解体工事 計
183,750
基本設計費
実施設計費
工事監理費
31,500
157,500
69,300
設計監理費 計
258,300
総 合 計 6,742,050
※オープン時は開業準備費用と動物購入費で 100,000 千円を見込みます。
(4)財源について
公設の場合の財源は、合併特例債と一般単独事業債が想定されますが、合併
特例債の活用については対象事業の制約もあることから、ここでは 15 年及
び 20 年償還(据置 3 年)の一般単独事業債(75%)と地域再生事業債(25%)
を充て、毎年一般財源より元金均等返済する方法を想定します。尚、起債分
は基本設計費を除いた施設整備費としています。
尚、今後更に詳細な検討の中で、財政負担を軽減する手法を選択していきま
す。
表 7−2 施設整備費償還額内訳
<15年償還うち3年据置>
<20年償還うち3年据置>
事業費
6,710,000
事業費
6,710,000
一般単独事業債
5,033,000
一般単独事業債
5,033,000
地域再生事業債
1,677,000
地域再生事業債
1,677,000
元金
6,710,000
元金
6,710,000
利子(2.18%)
1,353,000
利子(2.18%)
1,719,000
償還額
8,063,000
償還額
8,429,000
年平均償還額
537,000
年平均償還額
104
421,000
Ⅶ.事業費・事業収支の試算について
2.開館後の収入及び支出の想定
< J M A >
(1)収入の見通し
現水族博物館は、一般(高校生以上)900 円、小・中学生 400 円、幼児(3 歳
以上就学前まで)200 円、夏期特別展・イルカショー開催時は、一般(高校生
以上)1,200 円、小・中学生 500 円、幼児(3 歳以上就学前まで)300 円とな
っています。
既存の水族館では、民営は 2,000 円以上、公営では 1,000 円以上となってい
ます。
近隣では新潟市水族館マリンピア日本海が一般 1,500 円、のとじま臨海公園
水族館が一般 1,320 円であること等を考慮して、現行より一般 300 円、小・
中学生は 100 円高く、幼児は同額として、一般(高校生以上)1,200 円、小・
中学生 500 円、幼児(3 歳以上)200 円と設定します。
なお、イルカショーの開催期間は、現行の上げ幅と同じくして、一般(高校
生以上)1,500 円、小・中学生 600 円、幼児(3 歳以上)は 300 円とします。
一人当たりの平均単価は団体、身障者等の割引を考慮して 1,100 円と設定し、
入館者数予測の数値を乗じて入館料収入を算出しています。
また、飲食・物販等の付帯事業収入については、ふくしま海洋科学館やしも
のせき水族館など既設水族館の入館料に対する割合を参考に 35%を見込んで
います。
(2)支出項目の設定
支出項目は、
①維持管理・運営費
②付帯事業仕入原価
③追加投資
の 3 つに区分でき、以下に各項目の設定条件を記します
①維持管理・運営費
(表 7−13 既設水族館の維持管理・運営費の実績 参照)
①−1人件費
・表 6-2、6-3、6-4 に示した維持管理・運営組織による人員で算定します。
・正規職員人件費
職員人件費単価は、設置主体による相違があるため、指定管理者制度
を採用している秋田県男鹿水族館と岐阜県世界淡水魚園水族館の2館
の平均単価 5,500 千円/人を採用します。
表 7- 3 正規職員人件費の既設水族館の実績
区 分
職員数
(人)
人件費
(千円)
男 鹿
23
99,748
4,337
岐 阜
24
156,902
6,538
平 均
24
128,325
5,437
一人当りの人件費
(千円)
・臨時職員人件費
臨時職員人件費単価は、上越市における指定管理者制度を採用してい
る施設(リージョンプラザ上越、市民プラザ等)の平均単価 1,350 千
円/人を採用します。
105
Ⅶ.事業費・事業収支の試算について
表 7- 4 人件費の設定
区
分
1~5年目
職 員
備考
31
31
31
31
正規職員
23
23
23
23
臨時職員
8
8
8
8
137,300
137,300
137,300
137,300
職員給与
126,500
126,500
126,500
126,500 @5,500千円/年
臨時給与
10,800
10,800
10,800
10,800 @1,350千円/年
人件費
人
6~10年目 11~15年目 16~20年目
千円
①-2動物購入費
・飼育生物の種類・点数や飼育状況との関連が強く、現時点での詳細が未
定のため、算出設定ができない為、既設水族館(男鹿、新潟、しながわ、
下関の 4 館)の実績を考慮して、6,000 千円/年を採用します。
①−3飼料費
・飼育生物の種類・点数や飼育状況との関連が強く、現時点での詳細が未
定のため、算出設定ができない為、既設水族館(男鹿、新潟、しながわ、
下関の 4 館)の実績を考慮して、16,000 千円/年を採用します。
①−4医療費
・飼育生物の種類・点数や飼育状況との関連が強く、現時点での詳細が未
定のため、算出設定ができない為、既設水族館(男鹿、新潟、しながわ、
下関の 4 館)の実績を考慮して、3,000 千円/年を採用します。
表 7- 5 既設水族館の実績
区 分
男 鹿
新 潟
しながわ
しものせき
…
(単価:千円)
…
(単価:千円)
平 均
動物購入費
6,284
4,071
2,351
14,258
6,741
飼 料 費
10,677
22,000
12,703
19,857
16,309
医 療 費
1,887
6,244
2,321
3,942
3,599
①−5電気・水道・燃料費
・各施設の熱源方式の違いにより、電気・水道・燃料費各々にばらつきが
認められますが、総合的に見た場合は平均的な傾向が認められます。ま
た、
6 館と 4 館の平均延床面積も新水族博物館(8,500 ㎡)と同規模のため、
100,000 千円/年として設定します。
表 7- 6 電気・水道・燃料費の既設水族館の実績
区 分
男鹿
新潟
延床面積
8,246
10,044
電気料
48,923
26,320
水道料
7,847
41,305
燃料費
33,386
42,310
合 計
90,156
109,935
しながわ
岐阜
3,695
しものせき
現上越
8,480
12,300
6,917
42,266
144,468
34,920
58,076
21,463
13,065
10,080
9,498
1,257
8,537
58,076
73,227
158,790
53,537
6館平均 4館平均
8,280
8,571
103,683
104,239
103,683
104,239
*6館:男鹿、新潟、しながわ、岐阜、しものせき、上越
*4館:男鹿、新潟、しながわ、しものせき
106
Ⅶ.事業費・事業収支の試算について
①−6維持工事費
・維持工事費は、改修計画の違いなど各館の事情によるばらつきがありま
すが、中長期的な視点に立って施設維持が確保されるように、施設規模
の近い男鹿、新潟、しものせきの 3 館の実績の平均を考慮して、14,000
千円/年として設定します。
表 7- 7 維持工事費の既設水族館の実績
区 分
男 鹿
しものせき
新 潟
平 均
維持工事費 A(千円)
2,497
24,647
15,000
14,048
延床面積
B(㎡)
8,246
12,300
10,044
10,197
A/B
(円/㎡)
303
2,004
1,493
1,267
①−7保険料
・既設水族館の実績を考慮して、1,300 千円/年として設定します。
①−8普及宣伝費
・既設水族館では設置主体の違いや館の特徴により、かなりのばらつきが
認められますが、新水族博物館では費用対効果の高い効率的な普及宣伝
対策を行っていく必要があると考えます。そのため、指定管理者制度を
採用している男鹿と岐阜の 2 館の実績を考慮して、15,000 千円/年とし
て設定します。
表 7- 8 普及宣伝費の既設水族館の実績
男 鹿
普及宣伝費
12,150
岐 阜
17,539
…
(単価:千円)
…
(単価:千円)
平 均
14,845
①−9行・催事費
・特別展、企画展等の開催は、各館の特徴が出せる重要なものであります
が、費用対効果の高い効率的な対応が求められます。ここでは、指定管
理者制度を採用している男鹿と岐阜の 2 館の実績と合わせ、現状のイル
カショー開催費用 23,000 千円を考慮して、30,000 千円/年として設定し
ます。
表 7- 9 行・催事費の既設水族館の実績
男 鹿
行・催事費
14,802
岐 阜
7,058
平 均
10,930
①−10 教育・調査研究費
・新水族博物館では、教育・調査研究部門の充実を図ることが重要と考え
ています。その目的からして既設水族館の中でしものせき程度の 5,000
千円/年を設定し算出します。
107
Ⅶ.事業費・事業収支の試算について
①−11 委託費
・新水族博物館における業務委託として想定されるものは、清掃・警備・
駐車場管理・設備保守点検等があります。既設水族館の男鹿、新潟の実
績を考慮して、90,000 千円/年として設定します。
表 7- 10 委託費の既設水族館の実績
区 分
委託費
A(千円)
延床面積
B(㎡)
A/B
C×8,500㎡
男 鹿
新 潟
平 均
89,833
114,073
101,953
8,246
10,044
9,145
C(円/㎡)
10,894
11,357
11,126
(面積換算)
92,600
96,537
94,569
①−12 諸税公課負担・その他経費
・諸税公課負担を除き、上記の支出項目以外の費用をその他経費とします。
これらは、消耗品、印刷製本、通信、備品購入等が想定されますが、概
ね平均的な傾向が認められます。そのため、既設水族館の男鹿、新潟の
2 館の実績を考慮して、40,000 千円/年として設定します。
表 7- 11 諸税公課負担・その他の既設水族館の実績
区 分
諸税公課負担
男 鹿
新 潟
…
平 均
439
11,924
6,182
そ の 他
36,470
34,964
35,717
合 計
36,909
46,888
41,899
②付帯事業仕入原価
・付帯事業仕入原価については、既設水族館の実績を参考に、物販仕入原
価を 50%、飲食仕入原価を 10%程度とし、合計で付帯事業収入の 45%と
して設定します。
108
(単価:千円)
Ⅶ.事業費・事業収支の試算について
③追加投資
・新水族博物館では、入館者数の減少を極力減らし、施設の魅力(アピー
ル度)を維持できるような、増設・リニューアルを想定した追加投資を
見込んだ計画とすることが必要です。そのため、5 年目、10 年目、15 年
目の開館以降 5 年毎に約 3 億円の追加投資を見込んだ計画とします。
(追加投資の効果については次章の事業収支シミュレーションを参照)
・追加投資の計画内容は、現時点で確定することは難しいですが、その時
点での施設の状態、利用者のニーズ、類似施設の動向等を考慮して、費
用対効果が最も得られる計画とします。
<追加投資による経費増加について>
・追加投資により維持管理・運営費の経費が増額する項目は、動物購入費、
飼料費、医療費、電気・水道・燃料費、維持工事費、委託料が想定され
ます。その他の項目は、追加投資に関わらず一定の経費設定
とし、施設運用するものとします。
・追加投資による経費増額分は、建設工事費に対する追加投資額の割合(追
加投資率)に、各項目の当初設定金額(1∼5 年目経費)を乗じて算定し
ます。
<追加投資による経費増額分算定条件>
・追加投資額:3 億円
・建設工事費:63 億円(表 7-1)
・追加投資率=追加投資額/建設工事費=3 億円/63 億円=0.0476
・経費増額分=当初設定金額×追加投資率(端数は調整)
以下の通り、経費増額分を設定します。
表 7- 12 追加投資による経費増加額
区 分
動 物 購 入 費
…
A
B
C
当初設定金額
(1~5年目経費)
A×追加投資率
(A×0.0476)
追加投資による
経費増額分
6,000
286
300
飼
料
費
16,000
762
700
医
療
費
3,000
143
200
電気・水道・燃料費
100,000
4,760
5,000
維 持 工 事 費
14,000
666
700
委
90,000
4,284
4,000
託
費
109
(単価:千円)
(単位:千円)
(単位:㎡ 人 千円)
区分
開設者
管理運営形態
岐阜県
世界淡水魚園水族館
しながわ水族館
ふくしま海洋科学館
茨城県大洗水族館
しものせき水族館
新潟市水族館
上越市立水族博物館
地方自治体
地方自治体
秋田県
福島県
茨城県
下関市
新潟市
上越市
民間運営
指定管理者
指定管理者
指定管理者
財団運営
指定管理者
指定管理者
市直営
㈱サンシャインシティ
㈱江ノ島コーポレーション
㈱男鹿水族館
(財)ふくしま海洋科学館
(財)いばらき文化振興財団
(財)下関海洋科学アカデミー
(財)新潟市開発公社
民間が品川区から管理
許可を受けて運営
延床面積
男鹿水族館
入館料含めて運営。
第3セクターにより運営を
県より管理運営を受託
施設維持は㈲ジー・エー・エ
行う
フ
県の管理許可より県の
外郭団体が管理運営
8館平均
6館平均
4館平均
下関市より管理運営を受 新潟市より管理運営を受
託
託
3,695
8,480
8,246
14,681
19,800
12,300
10,044
6,917
10,520
8,280
8,571
499
253
310
684
616
533
536
432
483
427
470
職員 (*)
29
33
31
80
109
57
45
34
52
38
41
正規職員 (*)
17
24
23
40
48
29
26
12
27
22
24
嘱託・臨時等 (*)
12
9
8
40
61
28
19
22
25
16
17
入園館料
624,081
469,209
290,897
790,000
1,213,637
808,310
437,866
158,564
599,071
464,821
540,289
土地建物
0
0
0
0
0
5,046
223,225
146,942
214,077
飼育動物種数
収 付帯(遊戯)
入 付帯(売店)
その他
0
0
0
0
37,216
81,100
229,781
273,434
550,797
283,066
4,949
0
0
850
54,881
965,186
46,058
16,497
0
246
135,465
12,079
17,845
694,011
551,159
575,559
2,028,620
1,810,492
1,150,135
475,604
164,166
931,218
601,772
723,827
人件費
191,421
215,748
123,422
387,089
503,709
271,006
230,776
125,562
256,092
192,989
204,156
169,164
156,902
99,748
294,485
384,045
117,429
210,342
101,368
191,685
142,492
149,171
22,257
58,846
23,674
92,604
119,664
153,577
20,434
24,194
64,406
50,497
54,986
2,351
581
6,284
10,638
14,258
4,071
4,107
飼料費
12,703
2,375
10,677
78,693
18,840
19,857
22,000
13,606
医療費
2,321
110
臨時雇用その他
動物購入費
5,275
6,741
13,536
16,309
2,501
3,599
117,807
103,683
104,239
30,781
0
1,887
1,764
3,942
6,244
614
42,266
48,923
70,115
128,968
144,468
26,320
34,920
21,463
7,847
27,372
20,853
13,065
41,305
10,080
9,498
33,386
3,828
54,800
1,257
42,310
8,537
77,827
3,408
2,497
40,627
5,427
24,647
15,000
5,254
21,836
21,439
29,993
1,370
916
3,188
1,498
915
1,664
912
8
1,309
1,343
1,784
普及宣伝費
45,132
17,539
12,150
326,107
23,877
37,290
行・催事費
5,773
7,058
14,802
5,401
15,239
92,793
40,802
40,788
0
514
0
64,816
9,142
5,809
71,349
0
89,833
450,397
321,973
267,218
114,073
51,029
170,734
98,917
135,618
193
200
439
38,846
31,499
14,113
11,924
0
12,152
4,478
6,667
53,626
134,229
36,470
539,232
555,960
211,761
34,964
11,161
197,175
80,369
84,205
522,142
455,795
391,805
2,028,620
1,693,766
1,045,594
576,855
296,827
900,679
565,332
634,099
141.3
53.7
47.5
138.2
85.5
85.0
57.4
42.9
85.6
68.3
電気料
水道料
58,076
燃料費
支
維持工事費
出
保険料
教育費・調査研究費
委託費
諸税公課負担
その他
合計
㎡単価
収 支
臨
時
経
費
37,738
合計
職員給与
経
常
経
費
7,232
62,698
407
土地建物設備等
支 建設工事費
出 付帯事業原材料費
動物収集調達費
171,869.0
95,364.0
183,754.0
0.0
116,726.0
104,541.0
4,565
26,956
27,384
0
△ 101,251.0
△ 132,661.0
30,539.0
36,439.9
83
89,728
0
6,750
0
0
6,904
0
0
0
1,707
1,125
0
0
0
131,475
0
313,153
0
0
0
55,579
21,913
32,869
0
1,730
15,597
0
0
0
0
0
2,166
2,888
3,899
*6館:しながわ、岐阜、男鹿、しものせき、新潟、上越
*資料:平成17年度日本動物園水族館年報
*4館:男鹿、新潟、しながわ、しものせき
*職員数は各館へのヒアリングによる
Ⅶ.事業費・事業収支の試算について
表7-13 既設水族館の維持管理・運営費の実績
Ⅶ.事業費・事業収支の試算について
(3)支出の見通し
維持管理・運営費については、上記の条件設定により算定し、表 7−14 の通
り開館時は約 4 億 6 千万円となり、その後は 6 年目からは約 4 億 7 千万円、
11 年目からは約 4 億 8 千万円、16 年目からは約 4 億 9 千万円を見込みます。
表 7- 14 維持管理・運営費の内訳
区 分
人
件
1~5年目
6~10年目 11~15年目 16~20年目
…
備
考
職員給与550万円/年、
嘱託給与135万円/年を計上
費
137,300
137,300
137,300
137,300
動 物 購 入 費
6,000
6,300
6,600
6,900
既設水族館の4館実績を参考に計上
追加投資経費増@300/年
飼
料
費
16,000
16,700
17,400
18,100
既設水族館の4館実績を参考に計上
追加投資経費増@700/年
医
療
費
3,000
3,200
3,400
3,600
既設水族館の4館実績を参考に計上
追加投資経費増@200/年
電気・水道・燃料費
100,000
105,000
110,000
115,000
維 持 工 事 費
14,000
14,700
15,400
16,100
料
1,300
1,300
1,300
1,300 既設水族館の実績を参考に計上
普 及 宣 伝 費
14,000
14,000
14,000
14,000 男鹿・岐阜の2館実績を参考に計上
行 ・ 催 事 費
30,000
30,000
30,000
30,000
教育・調査研究費
5,000
5,000
5,000
5,000
90,000
94,000
98,000
102,000
40,000
40,000
40,000
456,600
467,500
478,400
保
委
険
託
費
既設水族館の実績を参考に計上
追加投資経費増@5,000/年
男鹿・新潟・下関の3館実績を参考に計上
追加投資経費増@700/年
男鹿・岐阜の2館実績を参考に計上
イルカショー開催運営費含む
下関の実績を参考に計上
(学習プログラム)
男鹿・新潟の2館実績を参考に計上
追加投資経費増@4,000/年
諸 税 公 課 負 担
そ
の
合 計
40,000 男鹿、新潟の2館実績を参考に計上
他
489,300
*既設水族館:男鹿、新潟、ふくしま、大洗、しながわ、岐阜、しものせき、現上越の8館
*既設水族館の4館:男鹿、新潟、しながわ、しものせき
111
(単価:千円)
Ⅶ.事業費・事業収支の試算について
3.事業収支シミュレーション
< J M A >
(1)入館者数の予測
入館者数については、基本構想で使用した立地条件や施設の規模をモデル式
で予測するとともに、開館から 5 年目毎に約 3 億円の追加投資を行った場合
の効果を予測しました。
その結果は表 7-15 の通りで、類似施設の実績を参考に予測した追加投資の効
果を加えた入館者数は、15 年間の年平均で 334 千人、20 年間の年平均で 328
千人になると予測されます。
表 7-15 入館者数予測
開業後年次
1年目
2年目
3年目
4年目
5年目
6年目
7年目
8年目
9年目
10年目
11年目
12年目
13年目
14年目
15年目
16年目
17年目
18年目
19年目
20年目
15年間合計
20年間合計
15年目年間平均値
20年目年間平均値
追加投資なし 追加投資効果
479
0
400
0
360
0
335
0
316
0
301
45
289
38
280
34
271
32
264
30
257
72
252
64
247
59
242
56
238
53
234
94
230
85
227
80
224
76
221
73
4,531
483
5,667
891
302
32
283
45
追加投資後
479
400
360
335
316
346
327
314
303
294
329
316
306
298
291
328
315
307
300
294
5,014
6,558
334
328
(2)追加投資の効果
追加投資の効果による入館者数の増加は、20 年間の合計で 891 千人となり、
入館料の一人当りの単価 1,100 円と付帯事業収入の 35%分の 385 円の合計を
乗じると、891 千人×1,485 円/人=1,323,135 千円となります。
投資額の合計は 3 億円×3=9 億円となり、経済波及効果は含めずとも、追加
投資により約 1.5 倍の投資効果が認められます。
112
…
(単位:千人)
Ⅶ.事業費・事業収支の試算について
(3)収支設定条件
・事業方式
:公設民営方式(指定管理者制度)
・建設期間
:約 2 年(3 年度)
・資
:市起債を充当
金
・市債償還年数:20 年(15 年)
但し 3 年据置
・市債利率
:2.18%
(平成 18 年 8 月時)
・リニューアル:追加投資として、3 億円/5 年間(6,000 万円/年)を見
込みます。
(4)事業収支シミュレーション
収支の見通しについては、表 7−16、7−17 の通りとなり、1∼3 年目は黒字
ですが、4 年目以降市の持出しが発生する結果となっています。
持出し額は、20 年間の平均で約 8,800 万円となり、現状の水族博物館の持出
し額の約 1 億 3,300 万円を約 4,500 万円程度下回る数字となっています。
維持管理・運営費は、既設水族館の平成 17 年度の実績を考慮して設定してい
ます。
今後は、更に民間事業者の効率化、合理化による更なるコスト削減策の検討
が必要であると考えます。また、支出削減とともに民間事業者の創意工夫に
よる観光入込客やリピーターの増加を図り、収入の増加に努めていくことが
必要です。
収支の詳細については、事業における官民の役割・リスク分担、インセンテ
ィブの付与などの事業条件の設定とともに、計画事業内容に対する民間事業
者へのヒアリングなどを行う、次章『事業実現に向けた課題』で言及する最
適規模の検証、経済波及効果、賑わい創出の方策の検討、事業手法検討調査
等を行うことが必要です。
113
Ⅶ.事業費・事業収支の試算について
表 7-16 開業後の収支見通し
区 分
入館者数
(千人)
収 入
(千円)
支 出
(千円)
収 支
(千円)
1年目
479
711,315
539,587
171,728
2年目
400
594,000
525,900
68,100
3年目
360
534,600
518,970
15,630
4年目
335
497,475
514,639
△ 17,164
5年目
316
469,260
811,347
△ 342,087
6年目
346
513,810
527,445
△ 13,635
7年目
327
485,595
524,153
△ 38,558
8年目
314
466,290
521,901
△ 55,611
9年目
303
449,955
519,995
△ 70,040
10年目
294
436,590
818,436
△ 381,846
11年目
329
488,565
535,399
△ 46,834
12年目
316
469,260
533,147
△ 63,887
13年目
306
454,410
531,415
△ 77,005
14年目
298
442,530
530,029
△ 87,499
15年目
291
432,135
828,816
△ 396,681
16年目
328
487,080
546,126
△ 59,046
17年目
315
467,775
543,874
△ 76,099
18年目
307
455,895
542,488
△ 86,593
19年目
300
445,500
541,275
△ 95,775
20年目
294
436,590
540,236
△ 103,646
15年平均
334
496,386
585,412
△ 89,026
20年平均
328
486,932
574,759
△ 87,827
上記収支見通しにおける収入、支出項目の内訳は、表 7−15 にあるように、
・収入:入館料+付帯収入
・支出:維持管理・運営費+付帯事業仕入原価+追加投資
となっています。
例えば 1 年目の収入・支出は、以下のように算定できます。
<収
入>
入館料
:
479 千人
×
(入館者数)
付帯収入
1,100 円
=526,900 千円
…
P105 参照
…
P105 参照
=456,600 千円
…
P111 参照
= 82,987 千円
…
P108 参照
(入館料一人当りの平均単価)
: 526,900 千円
(入館料)
×
0.35
=184,415 千円
(入館料に対する割合)
収入合計=711,315 千円
<支
出>
維持管理・運営費:
付帯事業仕入原価: 184,415 千円
(付帯収入)
×
0.45
(仕入原価率)
支出合計=539,587 千円
*5 年目、10 年目、15 年目には追加投資額 3 億円が支出されます。
114
表7-17 事業収支経年表
事業年次
(単位:千円)
1
入館料
2
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
合計
526,900 440,000 396,000 368,500 347,600 380,600 359,700 345,400 333,300 323,400 361,900 347,600 336,600 327,800 320,100 360,800 346,500 337,700 330,000 323,400
7,213,800
184,415 154,000 138,600 128,975 121,660 133,210 125,895 120,890 116,655 113,190 126,665 121,660 117,810 114,730 112,035 126,280 121,275 118,195 115,500 113,190
2,524,830
711,315 594,000 534,600 497,475 469,260 513,810 485,595 466,290 449,955 436,590 488,565 469,260 454,410 442,530 432,135 487,080 467,775 455,895 445,500 436,590
9,738,630
維持管理・運営費 456,600 456,600 456,600 456,600 456,600 467,500 467,500 467,500 467,500 467,500 478,400 478,400 478,400 478,400 478,400 489,300 489,300 489,300 489,300 489,300
9,459,000
付帯事業仕入原価
1,136,174
収 入 付帯収入
115
合計
支 出
82,987
69,300
追加投資
合計
事業収益損益
3
62,370
58,039
54,747
300,000
59,945
56,653
54,401
52,495
50,936
300,000
56,999
54,747
53,015
51,629
50,416
300,000
56,826
54,574
53,188
51,975
50,936
900,000
539,587 525,900 518,970 514,639 811,347 527,445 524,153 521,901 519,995 818,436 535,399 533,147 531,415 530,029 828,816 546,126 543,874 542,488 541,275 540,236 11,495,174
171,728
68,100
15,630 -17,164 -342,087 -13,635 -38,558 -55,611 -70,040 -381,846 -46,834 -63,887 -77,005 -87,499 -396,681 -59,046 -76,099 -86,593 -95,775 -103,646 -1,756,544
Ⅶ.事業費・事業収支の試算について
Ⅶ.事業費・事業収支の試算について
116
Joetsu
Municipal
Aquarium
上 越 市 新 水 族 博 物 館 基 本 計 画
事業実現に向けた課題
8
Ⅷ.事業実現に向けた課題
1.事業実現に向けた課題
< J M A >
(1)事業手法の検討
基本構想の中では、新水族博物館の施設整備の手法として
①公設民営
②PFI方式
の 2 つの手法を設定しました。
これまでに 2 つの手法のメリット、デメリットなどについて整理をしてき
ておりますが、最終的に整備手法として選択するためには、
・施設基本理念を実現可能とする上越ならではの官民協力型の整備手
法とするための各段階で想定される役割・リスクの分担
・計画事業内容に対する民間事業者へのヒアリング調査
・VFMの算定(在来方式である公設公営方式の事業費との比較)
などについて細部を検討することが必要です。
①の公設民営方式では、設計段階から運営者の意見を反映できるように先
行して運営者(指定管理者)を選定できるように手続きをすることが望ま
れ、これにより、PFI方式のメリットでもある設計段階からの施設運営
者のノウハウを導入することが可能となります。
また、設計と建設、維持管理運営者を一体で選定するプロポーザル方式や
DBO方式なども想定されます。
②のPFI方式では、設計、建設、維持管理・運営までを一体的に民間の
資金や技術的・経営的ノウハウを活用して施設整備を実施するもので、維
持管理運営上のノウハウを反映した設計施工が可能となるメリットがあり、
事業期間を通した計画が立てられることより効率的で質の高い施設を提供
する方式といえます。
一方、水族博物館は運営面では生物を扱う特殊な要素があり、長期間にわ
たる水族博物館運営を引き受ける民間事業者については、事前の意向調査
などで十分に見極める必要があります。そのためには、官民のリスク分担
やインセンティブなどの条件を民間事業者の意向も踏まえ、明確に決めて
おく必要があります。
上記により、②のPFI方式は施設の維持管理業務のみPFI事業者によ
る業務とし、水族博物館運営は指定管理者によるPFI(維持管理)+指
定管理者(運営)方式も選択肢として想定されます。
今後は、新水族博物館を整備するに当っては、財源確保、適正規模の検証(
経済波及効果などを含め)、賑わい方策の検討、整備事業手法等の検討が求
められます。
119
Ⅷ.事業実現に向けた課題
2.今後のスケジュール
< J M A >
建設時期については、現水族博物館の老朽化や地域振興の観点、財政状況
および新幹線開業等を見据えて検討することとします。
建設方針決定後の新水族博物館施設整備のスケジュールを以下に示します。
表 8- 1 建設方針決定後のスケジュール
公設方式
年
次
PFI方式
事業内容
年
次
事業内容
1 年 目
・基本設計
・管理運営者の選定
1 年 目
・実施方針策定
・特定事業選定
2 年 目
・実施設計
2 年 目
・事業者募集・選定
3 年 目
・建設工事
3 年 目
・基本・実施設計
4 年 目
・建設工事
・開設準備
4 年 目
・建設工事
5 年 目
・建設工事
・解体工事
・開設準備
・開
館
5 年 目
・建設工事
・開業準備
6 年 目
・建設工事
・解体工事
・開業準備
・開
館
120
Joetsu
Municipal
Aquarium
上 越 市 新 水 族 博 物 館 基 本 計 画
付
9
属
資
料
■展示構成説明図
1.エントランス
2.上越の川・湖沼
3.日本海の魚
4.日本の魚
5.シンボル水槽
9.クラゲコーナー
6.イルカショープール
● 基本コンセプト : 『 動物たちと巡る冒険ミュージアム ∼日本海から世界の海へ∼ 』
●
●
展 示 テ ー マ : 『 水の旅 :上越から日本海、世界の海へ 』
展示サブテーマ : 『 水・緑・光にあふれるいやしの空間 』
16.日本海テラス
13.タッチプール
7.ペンギンゾーン
6.イルカショープール
*日本海を取込んだ眺めのいい屋上テラス
*ジャングルゾーン内には足湯のある屋内テラス
*動物たちの躍動感あるショー
*屋内外の上下2層で観覧
*水と戯れ、生きものにふれる
10.珊瑚の海ゾーン
14.キッズコーナー
7.ペンギンゾーン
*楽しく遊ぶ参加体験ゾーン
*安全な遊具のある遊び場
*飼育数日本一のマゼランペンギンが主役
*屋内外でペンギンの多様な生態を見せます
15.ミュージアムゾーン
*自分で試して考え発見する
*種の保存や環境保全の問題を啓発
8.アザラシゾーン
*アザラシと眼を合わせる
*アザラシの様々な行動展示
5.シンボル水槽
*建物のどこからも見ることができる
円筒形のシンボリックな大水槽
4.日本の魚
9.クラゲコーナー
*不思議な動きにいやされる空間
*10億年の時の流れを感じる
*南北に長い日本の豊かな生物相をみる
*絶滅危惧種や外来種による諸問題も伝達
10.珊瑚の海ゾーン
8.アザラシゾーン
*豊かな生命にあふれる
サンゴ礁の素晴らしさを再現
3.日本海の魚
11.ジャングルゾーン
11.ジャングルゾーン
*身近な海の奥深さを伝えます
*日本海固有の特徴を伝える生態的展示
*緑・水・光・動物によるいやしの空間
*地球環境の縮図として捉え、
環境保護・種の保存のメッセージを発信
2.上越の川・湖沼
*源流・上流から下流までの淡水系の環境を再現
*森や川で遊びながら生態系を観察
1.エントランス
12.水鳥ゾーン
*水辺に生きる生き物の生態を紹介
*『水の旅』の出発点
*水の世界への誘いを演出
*水・緑・光による象徴的な空間
12.水鳥ゾーン
13.タッチプール
14.キッズコーナー
15.ミュージアムゾーン
16.日本海テラス
123
■ 既設水族館の維持管理・運営費の実績
(単位:千円)
(単位:㎡ 人 千円)
区分
開設者
管理運営形態
しながわ水族館
岐阜県
世界淡水魚園水族館
男鹿水族館
ふくしま海洋科学館
茨城県大洗水族館
しものせき水族館
新潟市水族館
上越市立水族博物館
地方自治体
地方自治体
秋田県
福島県
茨城県
下関市
新潟市
上越市
民間運営
指定管理者
指定管理者
指定管理者
財団運営
指定管理者
指定管理者
市直営
㈱サンシャインシティ
㈱江ノ島コーポレーション
㈱男鹿水族館
(財)ふくしま海洋科学館
(財)いばらき文化振興財団
(財)下関海洋科学アカデミー
(財)新潟市開発公社
民間が品川区から管理
許可を受けて運営
延床面積
入館料含めて運営。
第3セクターにより運営を
施設維持は㈲ジー・エー・エ
県より管理運営を受託
行う
フ
県の管理許可より県の
外郭団体が管理運営
8館平均
6館平均
4館平均
下関市より管理運営を受 新潟市より管理運営を受
託
託
3,695
8,480
8,246
14,681
19,800
12,300
10,044
6,917
10,520
8,280
8,571
499
253
310
684
616
533
536
432
483
427
470
職員 29
33
31
80
109
57
45
34
52
38
41
正規職員 17
24
23
40
48
29
26
12
27
22
24
臨時職員
12
9
8
40
61
28
19
22
25
16
17
入園館料
624,081
469,209
290,897
790,000
1,213,637
808,310
437,866
158,564
599,071
464,821
540,289
土地建物
0
0
0
0
0
5,046
7,232
0
0
0
0
37,216
223,225
146,942
214,077
62,698
81,100
229,781
273,434
550,797
283,066
0
850
54,881
965,186
46,058
16,497
0
246
135,465
12,079
17,845
合計
694,011
551,159
575,559
2,028,620
1,810,492
1,150,135
475,604
164,166
931,218
601,772
723,827
人件費
191,421
215,748
123,422
387,089
503,709
271,006
230,776
125,562
256,092
192,989
204,156
169,164
156,902
99,748
294,485
384,045
117,429
210,342
101,368
191,685
142,492
149,171
22,257
58,846
23,674
92,604
119,664
153,577
20,434
24,194
64,406
50,497
54,986
2,351
581
6,284
10,638
14,258
4,071
4,107
5,275
6,741
飼料費
12,703
2,375
10,677
18,840
19,857
22,000
13,606
13,536
16,309
医療費
2,321
0
1,887
1,764
3,942
6,244
614
2,501
3,599
42,266
48,923
70,115
128,968
144,468
26,320
34,920
21,463
7,847
27,372
20,853
13,065
41,305
10,080
117,807
103,683
104,239
9,498
33,386
3,828
54,800
1,257
42,310
8,537
飼育動物種数
収 付帯(遊戯)
入 付帯(売店)
その他
職員給与
臨時雇用その他
動物購入費
経
常
経
費
電気料
水道料
37,738
4,949
0
30,781
燃料費
支
維持工事費
出
保険料
77,827
3,408
2,497
40,627
5,427
24,647
15,000
5,254
21,836
21,439
29,993
1,370
916
3,188
1,498
915
1,664
912
8
1,309
1,343
1,784
普及宣伝費
45,132
17,539
12,150
326,107
23,877
37,290
行・催事費
5,773
7,058
14,802
5,401
15,239
92,793
40,802
40,788
0
514
0
64,816
9,142
5,809
71,349
0
89,833
450,397
321,973
267,218
114,073
51,029
170,734
98,917
135,618
193
200
439
38,846
31,499
14,113
11,924
0
12,152
4,478
6,667
53,626
134,229
36,470
539,232
555,960
211,761
34,964
11,161
197,175
80,369
84,205
522,142
455,795
391,805
2,028,620
1,693,766
1,045,594
576,855
296,827
900,679
565,332
634,099
141.3
53.7
47.5
138.2
85.5
85.0
57.4
42.9
85.6
68.3
83
171,869
95,364
183,754
0
116,726
104,541
-101,251
-132,661
30,539
36,440
89,728
0
6,750
0
0
6,904
0
0
0
1,707
1,125
0
0
0
131,475
0
313,153
0
0
0
55,579
21,913
32,869
0
1,730
15,597
0
0
0
0
0
2,166
2,888
3,899
教育費・調査研究費
委託費
諸税公課負担
その他
合計
㎡単価
収 支
臨
時
経
費
58,076
78,693
407
土地建物設備等
支 建設工事費
出 付帯事業原材料費
動物収集調達費
*6館:しながわ、岐阜、男鹿、しものせき、新潟、上越
*資料:平成17年度日本動物園水族館年報
*4館:男鹿、新潟、しながわ、しものせき
*職員数は各館へのヒアリングによる
4,565
26,956
27,384
0
124
上越市新水族博物館整備検討委員会設置要綱
(設置)
第1条 上越市立水族博物館の施設の老朽化に伴い、水族博物館の整備手法等に市民、学識経験者等の意
見を反映させることにより教育機関としての機能及び観光振興の機能を一層向上させるため、新水族
博物館整備検討委員会(以下「委員会」という。)を置く。
(所掌事項)
第2条 委員会は、市長の諮問に応じ、次に掲げる事項を協議する。
⑴ 水族博物館の在り方
⑵ 現在の施設の改築又は施設の新築の今後の方向性
⑶ 施設の管理運営手法
⑷ 基本計画の策定
⑸ その他水族博物館の整備に関し、市長が必要と認める事項
(組織)
第3条 委員会は、次に掲げる人のうちから市長が委嘱する17人以内の委員をもって組織する。
⑴ 上越市博物館協議会の委員
⑵ 観光振興に関係する人
⑶ 学識経験者
⑷ 次に掲げる者のうち公募に応じた人
ア 市内に住所を有する人
イ 市内に存する事務所又は事業所に勤務する人
ウ 市内に存する学校に在学する人
⑸ その他市長が必要と認める人
(任期)
第4条 委員の任期は、委嘱の日から同日の属する年度の末日までとし、再任を妨げない。ただし、委員
が欠けた場合の補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。
(委員長及び副委員長)
第5条 委員会に委員長及び副委員長1人を置く。
2 委員長及び副委員長は、委員の互選により定める。
3 委員長は、会務を総理し、委員会を代表する。
4 副委員長は、委員長を補佐し、委員長に事故があるとき又は委員長が欠けたときは、その職務を代理
する。
(会議)
第6条 委員会の会議は、委員長が招集し、委員長が議長となる。
2 会議は、委員の半数以上の出席がなければ開くことができない。
3 会議の議事は、出席した委員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
(関係者の出席等)
第7条 委員会は、第 2 条各号に掲げる事項の検討に必要があると認めるときは、関係者の出席を求めて
意見若しくは説明を聴き、又は関係者に対して必要な資料の提出を求めることができる。
(庶務)
第8条 委員会の庶務は、上越市教育総務課において処理する。
(その他)
第9条 この要綱に定めるもののほか、委員会の運営に関し必要な事項は、委員会が定める。
附 則
この要綱は、平成16年6月2日から実施する。
附 則
この要綱は、平成17年4月10日から実施する。
附 則
この要綱は、平成18年4月28日から実施する。
125
上越市新水族博物館整備検討委員名簿
NO
氏
名
選出母体
備
考
1
井手 洋子
博物館協議会
博物館協議会委員長
2
市村 久子
観光振興関係
観光充実検討委員
3
田中 弘邦
〃
上越観光コンベンション協会会長
4
平沢 あさ子
〃
観光充実検討委員
5
本山 雅彦
〃
(株)JTB関東 高田支店長
6
阿部 靖子
学識経験
7
飯 塚 むつこ
〃
景観審議委員
8
坂本 睦子
〃
一級建築士
9
大悟法
滋
〃
上越教育大学教授
10
林
克久
〃
新潟県立海洋高等学校長
11
古 川 已一郎
〃
直江津地区町内会長協議会長
12
村山
曉
〃
安塚小学校長
13
川合
茂
公募市民
14
西脇
薫
〃
15
丸田 祥子
〃
16
安田 直子
〃
17
山岸 栄一
〃
上越教育大学助教授
任 期:平成 18 年 7 月 21 日∼平成 19 年 3 月 31 日
女性登用率:47%
126
検討経過
日 時 等
平成 18 年 7 月 21 日(金)
13 時 30 分から 15 時 20 分
上越文化会館大会議室
平成 18 年 8 月 11 日(金)
6 時 30 分∼
8 月 12 日(土)18 時
神奈川県、東京都視察
平成 18 年 9 月 7 日(木)
13 時 30 分∼15 時 50 分
社会教育館 第 3 集会室
平成 18 年 10 月 26 日(木)
13 時 30 分∼15 時 40 分
総合体育館
ミーティングルーム
平成 19 年 2 月 9 日(金)
10 時∼11 時 40 分
上越文化会館 第3集会室
平成 19 年 2 月 16 日(金)
10 時∼
上越市役所 4 階 応接室
内
容
第 1 回上越市新水族博物館整備検討委員会
・ 委員の委嘱、委員長・副委員長の互選
・ 教育部長(市長代理)から「上越市新水族博物館整備検討につい
て」委員長へ諮問
・ 上越市新水族博物館基本計画策定の進め方について
・ 平成 18 年度検討委員会の検討スケジュールについて
・ 直江津地区まちづくり戦略プランと新水族博物館について
・ その他(新水族博物館に期待すること)
上越市新水族博物館整備検討委員会 先進地視察
・ 神奈川県藤沢市 新江ノ島水族館
・ 神奈川県横浜市 八景島シーパラダイス
・ 東京都品川区
しながわ水族館
第 2 回上越市新水族博物館整備検討委員会
・ 先進地視察報告とワークショップについて
・ 上越市新水族博物館基本計画の「計画条件の整理」
・ 直江津地区まちづくり戦略プランに基づく広域レクリエーション
ゾーンの利用計画の検討
第 3 回上越市新水族博物館整備検討委員会
・ 上越市新水族博物館基本計画(案)について
・「水族博物館周辺」広域レクリエーションゾーンの利用計画に
ついて
第 4 回上越市新水族博物館整備検討委員会
・ 上越市新水族博物館基本計画(案)について
・ その他
上越市新水族博物館整備検討委員会委員長・副委員長が市長へ答申
127
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