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資料6 差別体験・配慮体験事例募集の結果概要(PDF:198KB)
資料6 県民からの障害を理由とした差別体験・配慮体験の事例募集 結果概要 調査概要 (1)実施期間:平成27年5月20日∼平成27年6月30日 (2)実施方法:インターネット及び紙面によるアンケート(2種) ①「障害を理由とした差別と思われる体験」・「障害のある人への配慮の体験」 ②「女性障害者であることを理由として困ったり苦労したりした体験」・ 「女性障害者への配慮として嬉しかった体験や望ましいと思うこと」 (3)対象者:兵庫県内にお住まいの方または兵庫県内に通勤・通学・通所されている方 ※実際に事例体験されたご本人に限らず、そのような場面に居合わせたケースも可 1 項目「障害を理由とした差別と思われる体験」「女性障害者であることを理由として困ったり苦労した体験」 で回答があったもの (1) 分類別「差別」体験回答件数 (件) ① 家庭 9 ② 住民 12 ③ 住まい 5 ④ 生活 20 ⑤ 娯楽 13 ⑥ 医療 13 ⑦ 交通 24 ⑧ 教育 22 ⑨ 雇用 6 ⑩ 福祉サービス 11 ⑪ 行政 18 ⑫ まちづくり 6 ⑬ 女性 ※ 35 計 194 分類別 差別体験回答割合 まちづくり 3% 女性※ 18% 家庭 住民 5% 6% 行政 9% 住まい 3% 生活 10% 娯楽 7% 福祉サービス 6% 雇用 3% 教育 交通 11% 12% 医療 7% ※ 「女性障害者であることを理由として困った体験・苦労 した体験」で回答があったもの (2) (1)のうち、女性障害者アンケートの分類別「差別」体験回答件数 (件) ① 家庭 6 ② 住民 1 まちづくり ③ 住まい 行政 0% ④ 生活 7 6% 福祉サービス ⑤ 娯楽 14% ⑥ 医療 5 家庭 ⑦ 交通 17% ⑧ 教育 3 ⑨ 雇用 6 雇用 生活 ⑩ 福祉サービス 5 17% 20% ⑪ 行政 2 ⑫ まちづくり 医療 計 35 教育 14% 分類別 差別体験回答割合(女性) 9% 交通 0% 1 住民 3% 住まい 0% 娯楽 0% (3) 「差別」体験で回答のあった事例(主なもの) ① 家庭 ・義兄とともに家業を継いでおり、上司である義兄から暴言・暴力を受けること。 ・家族が知的障害の特性を理解せず、やる気がない、怠けていると言ってくること。 ・親や親戚から大事にされるが、行き過ぎて幼児扱いになっていること。 ・障害を理由に、両親の葬儀に来なくていいと身内に言われたこと。 ・近所の人に見られるので、視覚障害であるのに、白杖を持ってくるなと言われたこと。 ② 住民 ・知らない人から「車椅子が邪魔だ」「目つきが悪い」と因縁をつけられること。 ・中途障害のため村の行事などに参加できなくなった自分に近隣住民が辛辣な発言をすること。 ・道、スペースをあける・譲るなどの心遣いが過剰であること。 ・歩いていると好奇の目で見、嘲笑し、差別的な言葉を言われること。 ・携帯電話をずっと向けられていたことがあり、歩く姿を動画に撮られていたと思われること。 ③ 住まい ・一人暮らしを始める時に、不動産屋に「障害者は火事を出すので貸せない」と言われたこと。 ・不動産屋で部屋を借りる時に、障害があると借りられる確率が低くなること。 ・不動産屋で見下すような雰囲気で対応され、申込用紙すらなかなか出して貰えなかったこと。 ・家の一部が破損しては困ると、車椅子に乗っていることを理由に家を貸してもらえなかったこと。 ・重度障害者が独居できるバリアフリー公営住宅が近くにないこと。 ④ 生活 ・ヘルパーと外出した際に多くの人がヘルパーにばかり話しかけること。 ・レストラン等で年相応の扱いをしてもらえないこと。 ・近所の店のゆずりあい駐車場が、対象者とは思えない方の車でいっぱいであること。 ・車椅子で狭い店に行った時に、店員に嫌な顔をされ、舌打ちをされたこと。 ・法テラスへの相談が健常者同様にしか受けられないこと(知的障害や発達障害は時間不足)。 ・駐輪所で障害者割引手続きをするのに、手帳を長時間出して書面を書かされること。 ⑤ 娯楽 ・ホテル宿泊時に、透析患者であることを理由にマッサージを断られたこと。 ・人工呼吸器の音が周りの迷惑になるという理由でコンサート会場から出されたこと。 ・旅館予約時、車椅子だと伝えると急にネット予約で満室になったと断られたこと。 ・野球の観戦の車椅子席は決まった場所に少しだけしかないなので、予約が取りにくいこと。 ・ダンスパーティーの受付で、「めくらの人は入れません。帰って下さい」と言われたこと。 ⑥ 医療 ・車椅子であることを理由に、健康診断で受けられない項目があること(婦人科健診、体重、身長)。 ・病院で医者、看護師、検査技師が介助者に話しかけること。 ・入院中に衣類の洗濯を依頼すると、「他の人と不公平になるから手伝えない」と断られたこと。 ・高熱と炎症症状で入院しましょうと言われたが、精神病を理由に入院が取りやめになったこと。 ・精神科医療は精神科特例などによって医療を受ける権利等を侵害されていること。 ⑦ 交通 ・JRには障害者向けのICカードがないこと(長距離移動や地域毎に会社が異なるため)。 ・車イスの介助でJRを利用するが、駅員出入口で長時間待たされたり、順番を抜かされたりすること。 ・新幹線などに障害者席が少ないため、自分の行きたい時間に乗れないこと。 ・電車では車椅子が乗れる車両が限られており、数台の車椅子が同じ車両に乗ることになったこと。 ・電車移動する際に、急いでいる時でも乗る電車・乗る場所を指定されること。 ・バスの運転手によってベルトを固定してくれず、必死に手すりにしがみつかなければならなくなる。 2 ⑧ 教育 ・特別支援学校の教師が他の特別支援学校と比べた差別発言をすること。 ・学校に認められた特別行為(サングラス着用等)が他の生徒の反感を買ったこと。 ・養護学校三年の時、重度の障害がある生徒は職安の説明会に呼ばれなかったこと。 ・義務教育の学校で、授業中も親が外で待機することなど、入学に条件をつけられたこと。 ・目の悪い生徒には資料の拡大などがされたが、見た目でわかりにくい障害には配慮されなかった。 ・黒板の写真を撮る、ボイスレコーダーを使用する等が校則違反となり、許可されなかったこと。 ・入学時に障害について話していたが、入学後に転校を勧められ、自己都合で退学させられたこと。 ⑨ 雇用 ・職場に新たな障害者がきたとき、二人も障害者がいたら困るとして他の課に異動させられたこと。 ・ハローワークで紹介してもらった職場で「視覚障害で見えないなら無理だ」と言われたこと。 ・職員初任者研修を受けようとしたが、障害者向けがなく、配慮をお願いしたが断られたこと。 ⑩ 福祉サービス ・就A施設で筆談をお願いしたが「多忙でできない。口で言える練習をして」と拒否されたこと。 ・就A施設で短時間勤務を余儀なくされ、社会保険や厚生年金に加入できないこと。 ・自立を目指しているのに、とある市で自立を促すサービスを提供してもらえない。 ・自治体毎に適用される障害福祉サービスが異なること(通院等介助)。 ・通院等介助に役所等の手続きをする業務がない。障害年金手続き・請求が円滑にできない。 ⑪ 行政 ・障害者の収入は低いのに年金受給開始年齢が一般同様遅れること。 ・震災時に避難所がバリアフリーでなくトイレ等が使えないこと。 ・県立芸術文化センター等デザインに凝った施設は、車椅子の導線が大回りになっていて不便なこと。 ・障害者が刑事事件の証言を裁判所命令される時に補助人を用意してもらえる制度がないこと。 ・役所窓口で「責任がもてない」「経験がない」等で門前払い。相談すら受け付けてもらえない。 ・障害児(自閉症)は長時間講習が困難なのに自転車の安全運転義務違反者の講習義務があること。 ⑫ まちづくり ・障害者用駐車場が一律的に入り口近くに配置されていること(遠くても広い方がよい)。 ・コンパで電動車イスでの参加が認められたが、バリアフリーの会場がなく参加できなかったこと。 ・音声付きの信号機があったりなかったりすること。 ・道路の案内表示等が障害者のことを意識して作られていないこと。 ⑬ 女性 ・障害者雇用された職場で上司からパワハラ・セクハラされたが、会社は上司を擁護し、更に障害者を 侮辱したこと(障害があるシングルマザーの立場は弱い)。 ・精神科の男性医は「家事はいつしてもいい」「主婦だから適当に寝ればいい」という配慮のない発言。 ・複数回の窃盗で服役した女性が高齢者施設を希望したが、女性の入所施設が少ない上に触法障害 者であることを理由に紹介を断られたこと。 ・女の子は健常者以上におとなしく気がつく子であることが求められ、筆談さえ望ましくないとされたこと。 ・小学校障害児学級が遠方のためやむなく電車通学していたとき、性的被害に遭ったが情報も知識も 無く周りの大人は事なかれ主義のため助けてくれなかったこと。 ・父が亡くなり、お風呂介護で母の恋人と一緒に入らねばいけない事になり、体を触られたこと。 ・生理が始まり、母に「トイレ介護が大変だから子宮をとればいいのに…」と言われたこと。 ・障害者で女性ということで働けるところがない。障害者は働いてお金を稼ぐという発想が周囲にない。 ・保健所や病院のレントゲン室などの密室で男性が対応。指示される時に、お尻や胸を触られたこと。 ・医者と家族から「障害児が生まれるリスクが高い」「育児が大変」という理由で中絶を勧められたこと。 ・男性障害者より柔らかい物腰なので、活動していても仲裁役や調整役などの役割を求められること。 ・「生理の介助をしてもらうのってどんな気分?」と養護学校の先生に言われたこと。 ・施設入所時、男性入所者とカーテン一枚で区切られた浴室で入浴させられたこと。 3 2 項目「障害のある人への配慮の体験」「女性障害者への配慮として嬉しかった体験や望ましいと思うこと」 で回答があったもの (1) 分類別「配慮」体験回答件数 (件) ① 家庭 ② 住民 13 ③ 住まい 1 ④ 生活 16 ⑤ 娯楽 5 ⑥ 医療 3 ⑦ 交通 12 ⑧ 教育 9 ⑨ 雇用 ⑩ 福祉サービス 6 ⑪ 行政 7 ⑫ まちづくり ⑬ 女性 ※ 16 計 88 分類別 配慮体験回答割合 家庭 0% まちづくり 0% 行政 8% 女性※ 18% 福祉サービス 7% 雇用 0% 教育 10% 住まい 1% 住民 15% 生活 18% 交通 14% 医療 3% 娯楽 6% ※ 「女性障害者への配慮として嬉しかった体験や望ましい と思うこと」で回答があったもの (2) (1)のうち、女性障害者アンケートの分類別「配慮」回答件数 (件) ① 家庭 ② 住民 2 ③ 住まい 家庭 まちづくり ④ 生活 3 0% 6% ⑤ 娯楽 行政 ⑥ 医療 3 6% 住民 ⑦ 交通 2 12% 福祉サービス ⑧ 教育 1 13% 生活 ⑨ 雇用 1 19% ⑩ 福祉サービス 2 雇用 ⑪ 行政 1 6% ⑫ まちづくり 1 医療 交通 計 16 教育 分類別 配慮体験回答割合(女性) 13% 6% 住まい 0% 娯楽 0% 19% (3) 「配慮」体験等で回答のあった事例(主なもの) ② 住民 ・「さりげない親切」だと楽に接することができるので、とてもうれしい。 ・サイフ等を紛失して警察に連絡をとる時に、耳が不自由な自分に代わって電話をしてもらったこと。 ・車椅子から椅子へ移る時に、側にいた人が「手伝いましょうか?」と声をかけてくれたこと。 ・上から目線ではない姿勢で声をかけ、さりげなく手を貸してくれたこと。その姿勢が街に定着したこと。 ・手を貸してくれた人達が「一緒に歩くと道路には危険が満ちていることがわかる」等話してくれたこと。 ④ 生活 ・お店に車イス用のテーブルが設置されていること。 ・段差があった飲食店に頻繁に通っていたら、スロープを設置してくれたこと。 ・一人でソバ屋に行った時に、店員が食べやすいようにフォークや小鉢を用意してくれたこと。 ・昔馴染みの理容店で散髪する時に、体を動かさないようにサポートする等の対応をしてくれること。 ・買い物中、車椅子で上の方の物がとりにくいと思って見ていたら、店員やお客がとってくれたこと。 ・スーパーなどでかごを持って行ってくれる等、よく行く先の方が色々な心遣いをしてくれること。 4 ⑤ 娯楽 ・格闘技の試合を見に行った時、主催者の配慮によりリングサイドで観戦することができた。 ・テーマパークへ行った時、車椅子で乗れるアトラクションがあったのが嬉しかった。 ・ホテルに宿泊予約した際、車椅子の幅を伝えると、部屋の通路やドアの幅を測定して教えてくれた。 ・ホテルで介助犬同伴の宿泊を伝えると、客室に犬用マットと水飲みを用意してくれたこと。 ・旅館で部屋が使いにくくて変えてもらったとき、簡易ベッドなど準備してもらい快適にすごせたこと。 ⑥ 医療 ・歯科受診時に診察台への移乗を嫌な顔せず手伝ってくれて「大変だと思うけど頑張って通ってね」と 言ってくれたこと。 ・ある病院の歯科口腔外科は車椅子に乗ったまま受診できるので助かること。 ⑦ 交通 ・バスに運転手とは別に介助員がいて丁寧に対応してくれたこと。 ・阪急電車には障害者割引ラガールカードがあること。 ・駅舎は田舎の駅でもバリアフリーが進んでいるが、そこで働く人の教育も充実させてほしい。 ・電車の乗車駅と降車駅の双方でスロープを使った介助があるので行動範囲が広がったこと。 ・乗車介助してくれた駅員が「いつでもお手伝いするのでいっぱい出かけて下さいね」と言ってくれたこと。 ・電車に乗っていて、スロープを頼んでいなくても気づいた駅員が声をかけてもってきてくれたこと。 ・車椅子の時に、JRの車掌が丁寧に道を案内してくれたこと。 ⑧ 教育 ・小学生の頃に同級生が体育の授業を受けている時間、訓練の時間として組み込んでもらえたこと。 ・中学の修学旅行で、乗り物に乗ったりパレードを見たのが楽しかった。 ・入学前に障害者が受験可能かどうか尋ねて受験入学をし、入学後に具体的な話し合いをもてたこと。 ・講義前にレジュメを貰うのに、他の学生の目が気にならないようメールBOXを設けてくれたこと。 ・試験の時に、別室で受けるところから始め、他の学生と同じ環境に少しずつ慣れさせてくれたこと。 ⑩ 福祉サービス ・障害者の集まりにいると特性を理解してもらえるので安心して落ち着けること。 ・障害者手帳をもっていると入場料無料や半額のところがあること。 ・ヘルパーと一緒に外出できたこと。車椅子で走りやすい道を教えてもらったこと。 ⑪ 行政 ・警察から「何か問題があったらすぐ連絡して」と言ってもらえたこと。 ・法務局の人権擁護委員に親切に相談に乗ってもらったこと。 ・役所でサービスを受ける際に、案内や代筆などの配慮がありスムーズにおこなえたこと。 ・選挙の投票所の入口にあった段差が、2回目の投票時に解消されていたこと。 ⑬ 女性 ・介護者が同性介護を意識してくれたこと。 ・調子が悪くなって駅で主人の迎えを待っている間、女性駅員の人が一緒に待ってくれたこと。 ・誘導してくれる男性駅員に「お手洗いに行きたい」と伝えると、女性駅員と交代してくれたこと。 ・出産後、視覚障害でもうまく子育てができる方法を、看護師が一緒に考えて提案してくれたこと。 ・産婦人科の先生から、また産んでくださいと言われたこと。 ・子ども×女×障害は被害に遭いやすいので対処法などを教えることが望ましい。 ・子どもは親や学校に悩み事を言えないことも多いので専用の窓口、場所があるとよい。 ・相手の体に触れずに、自分の体を使って身振りして見せたり、筆談することが望ましい。 ・車椅子トイレも男女兼用ではなく、1つずつあるところが望ましい。 ・どんな会議であっても、男女の人数のバランスをあわせることが望ましい。 5