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仕事力 - Microsoft

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仕事力 - Microsoft
導入事例:ボッシュ株式会社
調査を通じてオフィス内の IT 課題を明確化。
短期トレーニングなどを通じ、社員の“仕事力”
向上を実現。
ボッシュ株式会社
ボッシュ株式会社ではガソリン エンジン用燃料噴射システムをはじめ自
動車機器テクノロジの提供を中心に、近年では消費財・建築関連機器な
ど、幅広い製品の開発販売を手がけています。こうした技術の進歩に伴
い、IT は製品開発、製造を行ううえで“当然あるべきもの”であり、
さらに
開発や設計の現場だけではなく、
どの部署においても情報管理の側面で
IT の活用は無くてはならないものとなっています。
同 社 では、IT 活 用をさらに効 率 化するた め 、これまで 使 用してきた
Microsoft Office のアップグレードを行いました。そして IT の活用
[プロファイル]
ボッシュ株式会社
(http://www.bosch.co.jp/
content/language1/html/index.htm)
は、
ドイ
ツを本社とするグローバル企業で、
自動車機器テ
クノロジの提供をはじめ、
自動車産業を支えてきま
した。日本では 1911 年に代理店契約を結んで
以来、
ガソリンエンジン用燃料噴射システムの開
発、販売を皮切りに、現在では自動車パーツやア
クセサリはもちろん、電気ドリルなどの家庭用 DIY
ツールなど、
自動車・産業関連機器、消費財・建築
関連機器など、非常に幅広い製品の開発・販売
も手がけています。
度と従業員の仕事力を数値化する「インフォメーション・ワーク成熟度調
査(IW 成熟度調査)」を実施。その結果、アップグレード後では IT 活用
度が約 10%、仕事力が約 8%、それぞれのポイント数が向上していまし
た。
これはアップグレードによって業務における IT の活用度が向上し、
さらに仕事力も向上していることを意味しています。
またユーザー個人のアプリケーションの使い方などを詳細に測定し、生
People-Ready Business とは
産性向上の鍵を探るアセスメント サービス Microsoft Individual
すべてのビジネスにおいて、実際に決定
を下すのは企業ではありません。直接顧
客に会って取引をまとめるのも、新製品
を開発して販売するのも企業ではあり
ません。
Productivity Assessment も利用し、同社に特化した Office のト
レーニングを実施することで、
さらに業務効率を向上させています。
それは、すべて企業で働く人 = 社員が
行っていることです。
ソリューション概要
[メリット]
■ IW 成熟度調査により、Office 2000 から Office 2003 アップグレード時の
IT 活用度と仕事力の向上を可視化
■ 調査結果を基にした Office 2003 トレーニングにより、
さらに業務効率化を実現
[ソフトウェアとサービス]
■ インフォメーション・ワーク成熟度調査(IW 成熟度調査)
■ Microsoft Individual Productivity Assessment(IPA)
■ Microsoft Office 2003
The People-Rady Business 導入事例
適切なツール、適切な情報、そして適切
な機会を用意できれば、業務を遂行す
る社員の力が最大化され、企業が競合
他社をしのぐ可能性が高くなります。
このような環境を整えている企業、し
かも状 況 に合 わ せ て適 切な 対 応が で
きている企業のことを、マイクロソフト
では"People-Ready ビジネス" と
呼んでいます。その言葉の由来は、社員
(People)が能力を発揮するための準
備ができている(Ready)
ということに
あります。
1. 一日の業務終了時に充実感を感じる
11. 自分が業務プロセスのどの部分を担っているかを明確に意識している
2. 仕事が楽しいと感じる
12. スキルアップの機会があると感じる
3. 業務中に新しいアイディアを思いつく
13. 自分の評価は正しく行われていると感じる
4. 業務中に集中していると感じる
14. 組織内での共同作業は滞りなく行われていると感じる
5. 上司や部下、顧客から信頼されていると感じる
15. 日々行われている会議は有意義であると感じる
6. 業務に関する環境(内部・外部)変化に敏感である
16. 所属している組織は自立していると感じる
7. 状況の変化に対応して、自分の目標や戦術を変える
17. 上司(マネジャー)はチームをうまくマネッジしていると感じる
8. 新しい技術や環境に素早く対応できる
18. 会社のビジョンを明確に理解している
過去メールの山から必要な情報を探し出すには、時間と手間がかかりました。
しかし、今は検索方法も新しくなっていますし、コツや工夫も覚えて、
非常に便利になりました。無駄な時間を減らして、
本来の業務に打ち込む時間が増えるのはうれしいことです。
9. 手順を意識して業務を実施している
19. 自分の仕事に満足している
ボッシュ株式会社 データセキュリティ室 セクション・マネージャー 田中 正雄 氏
10. 自分の業務は、会社の戦略と同じ方向を向いていると感じる
20. 業務において、
コンプライアンス
(法令遵守)
を意識している
表 1 「仕事力」に関するアンケート項目
導入の背景
IT の活用により、革新的な自動車機器
を提供し自動車産業の歴史を支える
ボッシュ株式会社(以下、ボッシュ)は、日本国内
では 1911 年にドイツ本社と代理店契約を結
んで以来、
ディーゼル燃料噴射装置などの自動車
機器テクノロジを提供し、
自動車産業の歴史を支
えてきました。近年では、ABS(アンチロック ブ
レーキ システム)や横滑り防止の革新的な安全
システム ESC(エレクトロニック スタビリティ
コントロール)などの技術革新を進めています。
こうした技術の進歩に伴い、
IT は製品開発、
製造
を行ううえで“当然あるべきもの”
として存在し
ている、
とテクニカルセンター長 佐藤 雄治氏は
説明します。
「製品開発においてはシミュレーションが不可
欠です。たとえば、ディーゼルの燃料噴射装置
では、燃費の改善や振動の抑制、また排ガスを
クリーンにするために、コモンレール型の噴射
装置が開発、実用化されましたが、このシステ
ムでは毎分 5,000 回転のエンジンにおける
1 回の燃焼時間が数ミリ秒という短時間内に、
1,600 気圧を超える圧力の燃料を 5 回に分
けて噴射しています。こうした制御における実
際の燃焼状態はもはや計測が不可能な世界で
す。そのため、燃料の量と噴射の最適なタイミン
グを割り出すために、
コンピュータによるシミュ
レーションが不可欠となっています」。
また、開発や設計の現場だけではなく、
どの部署
においても情報管理の側面で IT の活用は無く
てはならないものだと佐藤氏は続けます。
「ボッ
シュには、全 世 界 の ボッシュグループを 結 ぶ
『BCN(ボッシュ コーポレート ネットワーク)』
調査の実施内容
アップグレード前後で IW 成熟度調査
を実施して効果を可視化
と呼ばれる世界規模のネットワークが存在して
ボッシュが行った「IW 成熟度調査」は、マイク
います。
“ファイルはすべてサーバー上に保管し、
ロソフトが提供する調査サービスです。これは、
ローカルに置かない”など、その他にも厳しいセ
IT の利用状況と仕事に対する意識やモチベー
キュリティ ポリシーの下で運用されています。
ま
ション、組織に対する意識に関するアンケート
た、申請作業にしても電子承認のシステムで行
を実施し、
その回答から
「IT 活用度」
(Personal
われるなど、
どの部署においてもコンピュータが
Information Technology Maturity)
「
、仕事
使えないのでは業務が行えません」
(佐藤氏)。
力」
(Work Brilliance Level)
を数値化し、
定量
そ の オフィス業 務 に 、ボッシュで はこれまで
的なデータとして提示するものです。
この結果を
Microsoft Office 2000 を使用していまし
分析することにより、自社の IT の活用レベルが
たが、
“仕事力の向上”を目的として、新しいバー
どの程度のものか数値として把握できると共に、
ジョンにアップグレードを行いました。その際、
組織として取り組むべき IT 活用の改善点、個人
マイクロソフトの提案を受け IT の活用度と従業
の仕事力向上のためのポイントなどを把握する
員の仕事力を数値化する「インフォメーション・
ことが可能になります。
ワーク成熟度調査(以下、IW 成熟度調査)」
を実
施。
アップグレード前後で社員の IT 活用度にど
IT 活用度
のような変化が起き、仕事に対する意識やモチ (Personal Information Technology Maturity)
ベーション、組織に対する意識といった仕事力が
IT 活用度は、社内のさまざまな業務を遂行す
どう変わるのかを調査したいと考えました。その
るうえでどの程度 IT を活用しているかを、ア
結果は、
「 ボッシュではアップグレードによって
ンケート結果から数値化する指標です。現状の
IT 活用が促進され、仕事力が向上した」
というも
課題の推測に役立つほか、たとえばアプリケー
のでした。
ションのアップグレード前後に調査を実施する
ことで、IT 投資の効果を推し量る具体的な数値
の 1 つとして活用することが可能になります。
仕事力(Work Brilliance Level)
仕事力は、仕事を行う能力についてのアンケー
ト結果から類推し、数値化した指標です。アン
ケートは、個人の仕事に対する意識やモチベー
ションに関する設問と組織に関連する意識を問
う設問から構成されています。組織内でのレベ
ルを数値として提示するほか、IT 活用度と比較
することで、IT 環境と仕事力の関係性を考える
1 つの材料としても活用できます。
調査結果
ボ ッ シ ュ で は 、こ の「 I W 成 熟 度 調 査 」を
Microsoft Office のアップグレード前後で実
施し、IT 活用度、仕事力の変化を調査しました。
その結果、
アップグレード後では IT 活用度が約
10%、仕事力が約 8% 、それぞれのポイント数
が向上していたのです
(表 2 参照)。
これはアッ
プグレードによって業務における IT の活用度
が向上し、
さらに仕事力も向上していることを意
味しています。
「興味深い結果でした。IT 活用度については、日
本能率協会総合研究所さんが 1,000 名規模
で行った調査結果の平均値より高かったもので
すから、その意味ではほっとしました。業務で IT
が欠かせないものになっている、そしてその使
い方がある程度正しいと評価できる数値になっ
ているのではないか、
と思いました。またアップ
グレード後に数値が向上したことに関しては、新
しいバージョンへの移行が違和感なくできた、便
利になったという意識がありましたから、それが
数値として表れた、
という順当な結果と捉えまし
た」
(佐藤氏)。
地、組織としての改善余地をより確実に把握で
きます。同社 データセキュリティ室 セクショ
ン・マネージャー 田中 正雄氏は、次のように感
想を述べます。
「私は IPA を受けた結果、
『 ヘビーにメールを
今後の展開
使用している』
と言われました。確かに、メール
を使うことは多いですし、たとえば、過去の承認
メールを、山のような受信メールの中から探し
出すために、多くの時間を費やしてしまうことも
ありました。
しかし、新しくなった Microsoft®
Office Outlook® の検索フォルダ機能を活用
できるようになって、非常に便利になりました
ね。過去メールの検索も簡単なので、
とても助か
ります」。
また田中氏は、ヘルプ機能が充実していること
も、大きなポイントであったと言います。
「私は、ヘルプ機能が大分使いやすくなったと感
じています。正直、これまでのバージョンではヘ
“仕事力の向上”につながる
IT の活用を目指して
さらにボッシュでは、今回のアップグレードに
際し、IW 成熟度調査と共に、アセスメント サー
ビス Microsoft Individual Productivity
Assessment( IPA)を行いました。IPA は個
人の PC の活用状況と改善ポイントを把握す
るもので、
ヒアリング、アプリケーション ログお
よび画面キャプチャによって測定します。IW 成
熟度調査と組み合わせることで、個人の改善余
機密情報
アンケート
社内情報収集
80P
社外情報収集
70P
スケジュール
60P
情報公開
50P
情報蓄積
40P
連絡先
情報整理
30P
20P
10P
会議資料
情報交換
0P
会議
議事録
今回の取り組みを終えて以降、提出される書類が非常に見やすくなりました。
みんなが、自由に IT ツールを使いこなせるようになった成果の 1 つですね。
私にとっても、スタッフにとっても有意義であったと思います。
ボッシュ株式会社 テクニカルセンター長 佐藤 雄治 氏
情報共有
メール検索
共同作業
Office 2003
導入前
導入後
IT 活用度
40.5 ポイント
44.4 ポイント
仕事力
59.1 ポイント
63.9 ポイント
表2
メール整理
・活用
メールアクセス
ブレスト
電話伝言
Office 2003 導入前
Office アップグレード前後での比較
図1
ボッシュでのIT活用度調査結果
(レーダーチャート)
社外プレゼン
社内プレゼン
Office 2003 導入後
新しい Office については
『違和感なく導入できた』
、
『便利になった』
という意識がありました。
さらに今回、調査とその分析に基づくトレーニングによって
みんなが自由に使いこなせるなったことに、非常に満足しています。
ボッシュ株式会社 テクニカルセンター長 佐藤 雄治 氏
ルプ機能をあまり使っていなかったのですが、
今はよく使っています。普段、疑問に思ったこ
とをメモしておいて、時間の余裕がある時に調
べるのです。ヘルプ機能が充実することによっ
て、
ツールに合わせるのではなく、
『人が主体』に
のように Office は使い方次第で人の仕事力
の向上に役立ちます。そのためには機能面の難
しさを極力意識せずに使えることが望ましい
でしょう。今回のバージョンアップでは、そうし
た点が改善され、結果として仕事力向上につな
がっているのだと思います」。
1,000 の企業を対象にした調査にみる、Microsoft Office と仕事力の関係
IT 活用度と仕事力の関係性では、他の調査で
も興味深い結果が出ています。
日本能率協会総
合研究所では、ボッシュと同様の調査を「ワー
クスタイルに関する意識・実態調査」
として従業
員 300 名以上の企業、団体に勤める職員を
対象に約 1,000 件の企業、
約 1,000 サン
プルで実施しています。
その結果、
図 2 にある
ように、IT 活用度が高い被験者ほど仕事力も
高い数値を示す傾向にあるという相関関係を
見ることができたのです。
また、Office のバージョン別に仕事力を分析
した結果、
図 3 にあるように、
新しいバージョ
ンを利用している被験者ほど仕事力も高い
傾向にあるという関係が見られました。また、
Windows XP 上で Office 2003 を使用し
ているユーザーが、
他のどのバージョンの OS
と Office の組み合わせを利用している被験
者よりも仕事力が高い、
という結果も得られて
います。
100P
70P
90P
80P
70P
仕事力
仕事力
なったように思います」
(田中氏)。
ボッシュでは、IW 成熟度調査と IPA の調査結
果を踏まえて、同社の業務に特化した Office
2003 のトレーニングも実施しました。その理
由を佐藤氏は次のように説明します。
「弊社では業務に対する IT の活用が必須な分、
個々人がそれぞれの使い方でアプリケーション
を使用しています。そうしたさまざまな使い方
をある程度平準化することにより、業務効率を
向上できるのではないかと考えたのです」。
結果、ボッシュでは、業務における Office 活
用の平準化が進んだと共に、各社員の得意とす
る部分が共有化できたといいます。
「トレーニングを受けていると、自然に誰がどう
いった業務でどのアプリケーションをどのように
使っているのかが、見えてきます。何かわからな
いところがあったときに、
これは誰に聞くといい、
ということもわかってきます。その結果、組織全
体で Office の使い方が改善されました。私は、
どちらかといえば、
このツールを使って書類を作
成するよりはスタッフが作成したものを見る立
場なのですが、新しい Office になってから提
出される書類が非常に見やすくなりました。バー
ジョンが新しくなって使いやすくなったことと、
ト
レーニングの受講によって組織内での使い方が
平準化されたことで、作成される書類の質もアッ
プしました。これは、私にとっても、スタッフに
とってもに良いことだったと思います」
(佐藤氏)
。
佐藤氏は Office ツールのメリットを次のよう
にまとめます。
「たとえば Microsoft® Office PowerPoint®
というツール。あれは考えをまとめるために、
と
ても有用性が高いと思います。限られたスペー
スに無駄な要素を排除してまとまった内容を
入れなければならない。必然的に作成する前に
しっかりと考えを整理するようになります。こ
60P
50P
67.07
ポイント
40P
66.28
ポイント
65.22
ポイント
30P
被験者 1 人あたりの
仕事力 / IT 活用度値
20P
0P
0P
61.64
ポイント
近似値線
(全体傾向)
10P
20P
30P
40P
50P
60P
70P
80P
IT 活用度
図 2 IT 活用度と仕事力の相関を示したグラフ
(「ワークスタイルに関する意識・実態調査」
より)
90P
100P
60P
Office 2003
Office XP
Office 2000
バージョン不明
図 3 Office のバージョンの違いによる仕事力の比較
(「ワークスタイルに関する意識・実態調査」
より)
本ケーススタディは、
インターネット上でも参照できます。http://www.microsoft.com/japan/showcase/
本ケーススタディに記載された情報は製作当時
(2007 年 6 月)
のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
本ケーススタディは、情報提供のみを目的としています。Microsoft は、明示的または暗示的を問わず、本書にいかなる保証も与えるものではありません。
製品に関するお問い合わせは次のインフォメーションをご利用ください。
■インターネット ホームページ http://www.microsoft.com/japan/
■マイクロソフト カスタマー インフォメーション センター 0120-41-6755
(9:30〜12:00 13:00〜19:00 土日祝日、弊社指定休業日を除きます)
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