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簡易レーザー距離計を用いた斜面崩壊地形の計測方法

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簡易レーザー距離計を用いた斜面崩壊地形の計測方法
【短報】
簡易レーザー距離計を用いた斜面崩壊地形の計測方法
黒木貴一  ・塚本嵩史 * * ・ 黒田圭介 * * *
キーワード:レーザー距離計, DEM,斜面崩壊,地形計測
1.はじめに
山口県,福岡県を中心に斜面崩壊や土石流により多く
DEM(Digital Elevation Model)は,GIS による解析
の被害が出た(石本ほか,2010;佐藤ほか,2010)。そ
を通じて地質や地形を読み取ることのできる有用なデ
の時,福岡県飯塚市では,7 月 24 日から 26 日まで 3
ジタルデータである(神谷ほか,2000;千葉ほか,2007)。
日間の積算雨量が 568mm に達し,最大時間雨量は 24
使用の多い DEM として国土地理院の地形図などから
日 20 時の 98mm だった。その際,飯塚市西部の中古
作成した基盤地図情報(5m,10m,50m,250m メッシ
生代の高圧片岩類分布域では様々な規模の多くの斜面
ュ),スペースシャトルの観測により作成した
崩壊が生じた(黒木ほか,2010)。本稿では,その中で
SRTM3(90m メッシュ),ASTER データによる GDEM
規模の大きかった斜面崩壊 A (図-1,写真-1)を取り
(30m メッシュ)などが知られている。これらは土木構
造物に関わる現場周辺の地形や地質条件の検討には有
用だが,狭い範囲の地形および土量の解析に供するに
はメッシュサイズが大きい。その場合,航測会社など
企業による航空レーザー計測による 1mメッシュ程度
の詳細な DEM を考える。たとえばレーザー計測結果
から作成した詳細な地形モデルから自然災害の検討を
進める(八木ほか,2003;土志田ほか,2007)。しかし,
これらレーザー計測データの整備範囲,頒布地域,計
測回数は限定される問題がある。
ところで地上型レーザー距離計に傾斜計が内蔵され
ると,水平距離と垂直距離の同時計測が可能となるた
図-1
め,鉱山の写真測量の検証にトータルステーションに
背景に 2500 分の 1 飯塚市基本図(HD61-3)と 25000 分
よる地形計測を用いる研究(Ito et al .,1999)や,遺跡
の 1 地形図(篠栗)を使用した。
研究対象地域と斜面崩壊 A
を対象として簡易レーザー距離計により DEM を作成
する研究(早川・津村,2008)などがあり,地上型レー
ザー距離計は狭い範囲の地形情報取得に対し効果的な
利用が期待できる。
本研究では,斜面崩壊の現場で比較的廉価な地上型
レーザー距離計とクリノメーターを用い,独特の方法
を取り入れ地形計測を試み,地形解析や土量計算の可
能な詳細 DEM が作成できたことを報告する。
2.研究対象地域と使用機器
1) 研究対象地域
平成 21 年(2009 年)7 月中国・九州北部豪雨では,

福岡教育大学
**インフォテクノ朝日
写真-1
***西南学院大学
斜面崩壊 A の景観
上げる。斜面崩壊 A は,崩壊の幅が約 20m,延長が約
形の底辺の端点から頂点までの水平距離を計測して頂
40m,高さが約 20m あり,外周三方を比高数 m の崩
点の X 座標と Y 座標を求め,1つの端点から頂点まで
壊壁が取り囲み,中心部には崩壊土砂と倒木が残され
の垂直距離の計測から頂点の Z 座標を求める。
ている。
2) 使用機器
様々なレーザー距離計の中から,水平距離や垂直距
三角形の頂点の座標は次のように求める(図-2)。中
心点(0,0)と補助点(HD0,0)を設定し,底辺の水平距離
HD0 を計測する。測定点から底辺に垂線 Y1 を下ろし,
離 を 計 測 で き コ ン パ ク ト か つ 廉 価 な Laser
HD0 を X1 と b に分割する。三角形の底辺の端点から
Technology 社の TruPulse200(約 10 万円,単三電池 2
頂点までの水平距離 HD1 と HD2 を計測する。
個使用)を選定した。本機は,方位角は測れないが傾斜
b 2+Y1 2 =HD2 2 , b=HD0-X1 な の で , (HD0-X1)2 +
計が内蔵されており,測定点までの水平距離と垂直距
Y1 2 =HD2 2 で あ る 。 X1 2 +Y1 2 =HD1 2 な の で ,
離を 10cm 刻みで瞬時に反射プリズムなしで計測でき
X1 2-(HD0-X1) 2 =HD1 2-HD2 2 で あ り , 2 × X1 ×
る特性を持つ。その最大測定距離は非反射性の目標物
HD0=HD0 2 + HD1 2 -HD2 2 となる。つまり X1=(HD0 2 +
で約 1000m,反射性の目標物は約 2000m であり,距
HD1 2 -HD2 2 )/(2×HD0)で,Y1 は(HD1 2 - X1 2)の平方根
離の測定精度は高質な目標物で±約 30cm,低質な目
である。
標物は±1m であり,傾斜の測定精度は±0.25°であ
2) 計算の考え方 2
る。約 20m 間を学生実習で複数回計測させ,水平垂直
ある三角形の頂点を中心点 a,補助点 b,測定点 c
距離ともに±10cm で計測できることを確認している。
とする。各点は同じ高さを持つ場合を考える。次に中
また測定点には計測目標を明示する自作の反射板を置
心点 a を原点とし真北対応の x 軸および真北 y 軸を,
いた。これは一辺 35cm の正方形のダンボール紙に一
さらに磁北および辺 a-b に対応する y 軸を図-3に示し,
辺 25cm の正方形のアルミ箔を添付した簡素なもので,
補助点 b と測定点 c の座標を求める手順を示す。この
アルミ箔中央に 2cm の円を描いた。反射板はレベルを
時,図-2と同様,辺 a-b の距離を HD0,辺 a-c の距
取り付けた 3m 標尺に所定の高さで貼付する。
離を HD1,辺 b-c の距離を HD2 とする。各点の座標
は,中心点 a は(0,0),補助点 b は(xb ,yb),測定点 c の
3.計算および計測の方法
座標を(x c,y c)とする。
1) 計算の考え方 1
通常の地形計測では 1 地点から 1 機材により傾斜距
離と水平角や鉛直角の測定を行って座標を明らかにす
る(海津ほか,1999)。しかし本計測では 1 機材により,
2 地点から水平距離を,内 1 地点から垂直距離も測定
し,地形を明らかにする。つまり現場に設定した三角
図-3
補助点と測定点座標計算の考え方
補助点 b を中心点 a から見た時の真北 y 軸からの方
位角αは,中心点 a からクリノメーターで計測した補
助点 b の磁北 y 軸からの方位角θから西偏差φを減じ
た値である。したがって真北 y 軸と真北対応の x 軸に
対し補助点 b の XY 座標を方位角α(=θ-φ)で示せば,
xb =HD0×sinα,yb = HD0×cosαとなる。
測定点 c の XY 座標は,まず辺 a-b に一致する x 軸
とそれに直交する辺 a-b 対応 y 軸による座標系を想定
図-2
水平距離の計測と測定点の座標の考え方
し考える。この時,辺 a-c の辺 a-b 対応 y 軸に対する
する。次に中心点 a の平面直角座標系Ⅱ系での XY 座
角度をχとする。角度χは図-2の X1 と Y1 によりχ
標を 2500 分の 1 飯塚市基本図(HD61-3)で特定し,さ
=arctan(X1/Y1)である。補助点 b を中心点 a から見た
らに Z 座標を近接する等高線から推定した。この結果
時の真北 y 軸からの方位角はαなので,測定点 c を中
を,中心点 a の座標を(0,0,0)として求めた補助点 b と
心点 a から見た時の真北 y 軸からの角度βは,β=χ+
測定点 c の座標に加算する。最後に全点を X Y 座標の
α-90 で表せる。したがって真北 y 軸と真北対応の x
データに基づき GIS のポイント shape ファイルに変換
軸に対する測定点 c の XY 座標は,x c = HD1×sinβ,
し,適当なメッシュサイズで Z 座標に基づきグリッド
yc = HD1×cosβとなる。
データ(DEM)に変換する。斜面崩壊 A の場合,グリッ
なお,実際には中心点 a,補助点 b,測定点 c は異
ドデータのメッシュサイズを 20cm とした。
なる高さにあり,その時の補助点 b と測定点 c の Z 座
標は,中心点 a から計測した垂直距離 で求められる。
4.斜面崩壊 A での作業と工夫
斜面崩壊 A(写真-1)で向かって右末端では,崩壊土
3) 地形計測の工夫
地形計測は,観測者と反射板者の最低 2 名で①~⑧
の手順で実施できる。図-3を用いて説明する。
砂に埋没する直径約 10cm の岩石を中心点(写真-2)に,
左末端では杉の切り株(写真-3)を補助点とした。
①標尺(2-3m 区間を延伸した約 2m 状態)に観測者の目
観測者 は中心 点及 び補 助点 から写 真 -4の よう に測
線高さ位置に反射板を貼付する。
定点に設置した反射板を目標として計測するが,両者
②斜面崩壊 A の外部に崩壊地全体を見通せる中心点 a
間の地形起伏,樹木等植物,倒木などの障害物により
と補助点 b を設定する。
視通が取れず,地表の確認が難しい場合がある(写真-
③観測者は中心点 a から補助点 b の水平距離(HD0)と
5)。この際,反射板までの視通を確保するため伐木を
垂直距離を計測する。
多少実施したが,可能な限り観測者が観測位置を低下
④観測者は中心点 a から補助点 b の磁北からの方位角
させ(写真-6),あるいは反射板者が標尺を延伸させ(写
θ を計測し西偏差 φ で補正して,中心点 a から見た
真-7)対応した。この低下量と延伸量を計測時に観測
補助点 b の真北からの方位角 α を求める。
値から減じて垂直距離を記録した。この観測位置の低
⑤反射板者は均等配置を意識しつつ適当な場所におい
下と反射板の上昇は,伐木と地形改変の量を削減でき
て,反射板の垂直を確保しつつ測定点 c を設置する。
るため計測時に効果的だった。
⑥観測者は中心点 a から測定点 c までの水平距離
反射板者は,DEM の精度を一定にするために測定
(HD1)と垂直距離を計測する。
点の均等配置に注意し,同時に実態に近い DEM を得
⑦観測者は補助点 b から測定点 c までの水平距離
るために遷急線と遷緩線上に優先して測定点を設定す
(HD2)を計測する。
るよう注意する(写真-8)。その際,測定点の接近を避
⑧⑦の後は⑤以降を十分な測定点数が確保できるまで
けるために,反射板者は崩壊地の縁辺に設定した移動
繰り返す。
目標 2 点を結ぶ仮想測線上で測定点の適切な配置を心
4) 座標計算と DEM 作成
がけ反射板を設置する(写真-8)。
中心点 a の XYZ 座標を(0,0,0)とする補助点 b と測
斜面崩壊 A の場合,測定点は崩壊地内部および外部
定点 c の座標計算は全て表計算ソフトの Excel で実施
それぞれに設置した。そして 1 機の TruPulse200 によ
写真-2
岩石上の中心点
写真-3
切り株上の補助点
写真-4
観測者の通常の計測状況
5 は 写 真 -1 と 比 べ る と 現 状 に 近
い三次元景観を表現できているこ
とが分かる。なお北側の崩壊壁に
は崩壊土砂の中心部と同質の風化
した基盤岩が露出し(写真-1),崩
壊壁と調和する走向を持つ節理も
見られる。この形状,地形配置,
地質から斜面崩壊 A に残された崩
写真-5
計測での障害の例
写真-6
観測位置の低下
壊土砂は北側の崩壊壁を滑落した
と想定できるため,斜面崩壊 A は,崩壊土砂は地す
べり土塊に,崩壊壁は滑落崖に対応する地すべり地
形だったと考えられる。
図-6は斜面崩壊 A の陰影図であり,3つの崩壊
土砂範囲を重ねた。崩壊壁と崩壊土砂との境界は深
い谷として,崩壊土砂の境界は浅い谷として表現さ
れている。崩壊壁とともに崩壊土砂範囲の上記境界
付近には基盤岩が露出している。そこで基盤岩上に
設定した測定点の標高値から基盤岩表面の標高を示
す DEM を計算した。厳密には崩壊土砂の基底面は
写真-7
反射板の上昇
写真-8
測定点の配置工夫
基盤岩表面の標高に一致しないが,ここではその基
る合計約 200 点の測定点に対する計測に約 7 時間を要
した。ここで現場作業での工夫をまとめると,1)地形
計測の障害は,観測者の観測位置の低下,反射板者の
標尺の延伸による反射板上昇で低減でき,2)反射板者
は測定点の適切配置を心がけながら,一定間隔の仮想
測線上で傾斜変換線との交点を優先して測定点とする
ことでより現実的な地形表現の可能な DEM が得られ
る。
5.斜面崩壊 A の計測結果と応用
図-4は約 200 点の測定点の配置と計算した DEM を
高度段彩で示す。図-4では斜面崩壊 A の外周付近の
測定点が斜面崩壊 A を取り巻くように配置され,斜面
図-4
斜面崩壊 A の標高と測定点の分布
図-5
斜面崩壊 A の鳥瞰図と地形
崩壊 A 内部の測定点は数 m 間隔の仮想測線に従って
数 m 間隔で南北に配列しているため,測定点はほぼ均
等に配置されたことが示されている。また斜面崩壊地
A の地形は西が約 322m で東が約 299m であり約 20m
の標高差を持つこと,さらに高度段彩化により崩壊地
中央に残る崩壊土砂による数 m の起伏を明示できた。
図-5は北東側から見た斜面崩壊 A の鳥瞰図であり,
北西からの光に対する影を付けた。これより崩壊壁は
南北ともに平滑で北側が南側よりも緩傾斜なこと,崩
壊土砂が 3 区分できることが明示された。さらに図-
底面を基盤岩表面にあてはめる。
法を工夫し,福岡県飯塚市の実際の斜面崩壊地で地形
計測を試みた。この試行を通じて以下のことを明らか
にした。
1) 本研究では,①廉価なレーザー距離計により,2 箇
所の観測点間の水平距離と各観測点から測定点までの
水平距離と,1 箇所の観測点から測定点間までの垂直
距離を計測し,クリノメーターで観測点を結ぶ直線の
方位角を求め,次に②測定点の仮座標を求めた上で,
大縮尺の地図情報を加味して測定点の座標を計算し,
最後に③その結果を GIS で解析して DEM を作成する,
地形に対する独特の計測方法をまとめた。
2)この計測では,①樹木や起伏などの計測での障害は,
図-6
斜面崩壊 A の陰影図と崩壊土砂範囲
観測点での観測位置の低下,測定点での標尺延伸によ
る反射板の上昇で低減され,②一定間隔の仮想測線上
で傾斜変換線の交点を優先しつつ測定点を適切に設置
することで現実的な地形表現の可能な DEM を得るこ
とができる。
3) 作成された DEM から,実態に即した地形形状を地
図表現でき,その結果,斜面崩壊の過程の推定が容易
となり,さらに地形・地質解釈を通じて崩壊土砂量も
概算できる。
本報告で工夫した計測手法は,経緯度原点に相当す
る中心点を設置した後に別途補助点を設置し,中心点
と補助点を基線とする新設の三角点に相当する計測点
図-7
の設置に例えることができる。今回はレーザー距離計
崩壊土砂の層厚分布
次に,全測定点の標高値による DEM から基盤岩表
1 機を用いたが,適用事例を増やし,2 機を使用した
面の DEM を減じ,崩壊土砂の層厚分布を示した(図-
測定方法をさらに工夫すれば計測時間は短縮できると
7)。図-7では崩壊土砂範囲の中央部において厚い土
思われる。手法の精度に関しては,トータルステーシ
砂が推定できている。
ョンや RTK の GPS 測量機器などは高価で用意できな
図-7より崩壊土砂の体積は約 370m 3 と計算された。
これは土砂の密度を
1.5g/cm 3
とした時に,10t トラッ
クで土砂を運搬する場合,約 55 回を要することにな
いため,大縮尺地図やレーザー測量データなど詳細な
データが整備された場所で,計測成果とそれらとの差
分からある程度検証できればと考える。
る。なお,実際には崩壊土砂は道路を埋め尽くした上
に,一部は道路東の谷に落下したし,崩壊土砂の基底
謝
現地の地形計測では,平成 21 年度自然地理研究室
面には凹凸が考えられるため,計算された堆積は崩壊
土砂の最小見積もりである。
辞
ゼミ生(長嶺沙紀さんと山野彰子さん)の協力を得た。
このように TruPulse200 による計測の結果から,現
記して謝意を表します。本稿の内容は,日本国際地図
実的な地形形状を表現することができ,斜面崩壊の過
学会平成 22 年度定期大会と日本応用地質学会平成 22
程が推定され,さらに現地調査や地形解釈に基づき崩
年度研究発表会で発表した内容を統合し,若干の修正
壊土砂量も概算できることが分かった。
を加えてまとめた。
6.まとめ
文
献
水平距離と垂直距離を計測できる地上型レーザー距
石本裕己・松下純子・北村晴夫 2010.平成 21 年 7 月
離計(TruPulse200)を 用いた 斜面崩壊地の地形計 測方
21 日防府・山口土石流災害について(その1)-土石
流の要因となった斜面崩壊と地質の関係-.日本応
ースキャナーを用いた崩壊地形解析:泥火山山体斜
用地質学会平成 22 年度研究発表会 講演論文集:
面を例として.地形 28(1):23-39.
119-120.
早川裕一・津村宏臣 2008.LRF と DGPS を用いた野
海津優・大瀧茂・後藤勝広 1999.『基準点測量』.山
外調査における地形測量:トルコ,ハジトゥール・
テペ遺跡における適用事例.地形 29(4):421-434.
海堂.
神谷泉・黒木貴一・田中耕平 2000.傾斜量図を用い
八木浩司・檜垣大助・吉松弘行・相楽渉・高木洋一・
た地形・地質の判読.情報地質 11(1):11-24.
内山庄一郎 2003.空中レーザー高精度地形図の地
黒木貴一・塚本嵩史・黒田圭介 2010.平成 21 年 7 月
す べ り ・ 微 地 形 判 読 へ の 応 用 . J. of the Jpn.
中国・九州北部豪雨による飯塚市西部の斜面崩壊の
特徴.第 5 回土砂災害に関するシンポジウム論文
Landslide Soc. 39(4):35-41.
Ito,T.
Nishiyama,T.
Omura,M.
Takahashi,H.
Hamada,H. Toyoyama T. and Tannno T. 1999.
集:43-48.
佐藤秀文・徳田充樹・永川勝久・山田靖司・村瀬聖文・
Obtaining digital topographic data using an
古閑美津久 2010.平成 21 年九州北部豪雨による
automatic photogrammetry system with digital
斜面崩壊の特徴.自然災害研究協議会西部地区部会
imaging in an open pit mine . Geoinformatics
報・論文集 34:69-72.
10(4):225-233.
千葉達朗・鈴木雄介・平松孝晋 2007.地形表現手法
の諸問題と赤色立体地図.地図 45(1):27-36.
土志田正二・千木良雅弘・中村剛 2007.航空レーザ
A Topographic Measuring Method for Landform Model on a Landslide by Using a Simple Laser
Rangefinder
by Takahito KUROKI, Takashi TSUKAMOTO and Keisuke KURODA
Keywords: Laser rangefinder, Digital elevation model, Landslide, Topographic measuring
On a landslide caused by the 2009 Chugoku and
these
measured
values,
and
DEM
can
be
Northern Kyushu Heavy Rainfall at Iiduka City,
interpolated from the coordinates of all points on
Fukuoka Pref., we developed a unique topographic
the landslide by GIS.
measuring
a
In this measuring, the invisible problem yielded
ground-based laser rangefinder, carried out the
by woods or topographic relief can be solved by
measuring and discussed the results obtained from
lowering the observed position and raising the
the calculated DEM.
reflector. The DEM of more realistic surface model
In
this
distance
method
study,
between
by
we
using
TruPulse200:
measured
observation
a
horizontal
points,
can be acquired when we try to set the lines with
two
the same interval and the measuring points almost
horizontal distances from the two observation
evenly while giving priority to the intersection of a
points to a measuring point and a vertical distance
measuring line and break line.
from an observation point to the measuring point
By the DEM made by the measuring method, we
by using the laser rangefinder. In addition, we
can present the realistic landform model, estimate
measured an azimuth of a line joining the two
the process of the slope failure easy and calculate
observation points by using a geological compass.
the approximate volume of it by analysis on
We reported that the coordinates (x, y, z) for the
geomorphic and geologic conditions.
measuring points can be calculated by Excel from
(受付け 2011 年 2 月 00 日,受理 2012 年 0 月 0 日)
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