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あらしやま - 旭川市小中学校一覧

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あらしやま - 旭川市小中学校一覧
学校だより
No 7
平成25年11月28日発行
旭川市立嵐山小中学校
あらしやま
学校教育目標
校
訓
年度重点目標
旭川市江丹別町嵐山 143
℡/Fax0166-61-1199
未来を切り拓く人間性豊かな子ども
永遠に輝け 夢いっぱいの笑顔
自ら学ぶ力を育て 豊かな創造力を育む
校
長
鎌
上
彰
10月末から11月にかけて,子どもたちのメディア依存の危険性やネットトラブルに関わる二つの講演を聴く機
会がありました。一つは,総務省実施のインターネットフォーラムにおける澤口俊之氏(“ほんまでっかTV”等に出
演中の脳科学者)によるもの。もう一つは,旭川市PTA連合会研究大会における諏訪清隆氏(旭川市赤十字病院小
児科部長)によるものです。子どもたちには,以前,朝会で,「本当は怖いインターネット」と題して話をしたことが
ありますが,「バカッター:バカとツィッターを掛け合わせた造語で,今夏の不適切写真の投稿者等を揶揄するのに使
用」なる言葉が流行語大賞にノミネートされるような時代です。脳科学者・小児科医の専門的見地からの警鐘も踏ま
えながら,ネット依存症の危険性や情報モラル教育の重要性について,もう一度,学校・家庭・地域みんなで考えて
いかなければならないと思っています。
左のグラフは,全国の青少年の携帯電話の所
青少年の携帯電話の所有率及び所有機種
有率と所有機種の推移を調べたものです。実に
高校生の2人に1人,中学生の4人に1人がス
24年度高校生 7.0%
55.9%
37.1%
マホを持っています。24年度の数字ですから,
23年度高校生 9.0% 7.2%
83.9%
25年度はもっと増えているものと考えられま
す。小学生も10人に1人の割合になっている
24年度中学生
22.3%
25.3%
52.4%
かも知れません。ちなみに,北海道での携帯所
23年度中学生
19.4%
5.4%
75.2%
有率ランクは,小学生が全国26位,中学生が
24年度小学生
59.2%
7.6%
33.2%
18位です。また,携帯とは直接関係ありませ
23年度小学生
52.6%
0.0%
47.4%
んが,全国学力・学習状況調査によると,北海
道の子どもたちのネット利用率は小中ともに全
0%
10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
国1位,長時間ゲームプレイ率も,小が全国1
子ども向け携帯
スマートフォン
その他の携帯
位,中が全国2位です。あまり誇れるものでは
ないですね。
最近の若者を「生まれた時から,もしくは物心ついた頃から,デジタル技術やそれを活用した環境と,それに伴う
ものの考え方などに取り囲まれて生活し,親しんできた世代-デジタルネイティブ」と呼ぶのだそうです。よく“I
Tの光と陰”などという例えでその功罪を表現しますが,“陰”なんて知らない,彼らにとっては,今の環境が「あっ
て当たり前」「ない状態が想像できない」わけです。若者のながらスマホ然り,最近では,大人でさえ,閑があれば携
帯・スマホに視線を落としている姿をよく見かけます。こういう状況の中では,ネット・メディア依存症の中高生が
50万人とも60万人とも言われているのも決して不思議ではありません。最近では,幼稚園や保育所等の未就学児
のメディア中毒さえも懸念されているそうです。2歳児におもちゃ代わりにスマモをあてがう事例もあるのだとか…。
澤口氏・諏訪氏によると,ネット・メディア依存が子どもの脳と心に与える影響は深刻です。特に,前頭前野部へ
のダメージが大きく,前頭前野部が萎縮(ゲーム脳では使用しない→使われない部分は育たない)することで,人の
話が聞けない,自分の気持ちや考えを伝えられない,相手の気持ちが分からない,自分で新しいことが思いつかない
等々の症状が見られ,自己中心的で攻撃的・否定的,命を大切なものだと思わないような傾向が強くなるのだそうで
す。そう考えると,ながらスマホに夢中な若者が歩行者とぶつかっても,「ぶつかる方が悪い!」という認識だという
話も納得しますし,SNS等での不適切な投稿や理解不能な言動も説明できるように思います。
また,メディア依存症-インターネット・ゲーム中毒というのは,他の薬物中毒(覚醒剤・薬物,アルコール依存)
や行動中毒(ギャンブル・万引き)と同じで,様々な病変や鬱病などの精神疾患に直結しており,その対象を取り上
げても禁断症状を招くだけで,改善のためには,隔離法・制限法しかないとのことでした。IT先進国の韓国では,
実に多くの弊害が現実のものになっているそうです。日本では,そこまで深刻に考えている親や大人はそう多くはあ
りません。手遅れにならないうちに,家庭だ学校だ社会だと責任の所在を押しつけ合うのではなく,互いに連携をし
ながら対策を考えていくことが大切です。ネットトラブルは,無知・知らないことからくる問題が多いので,大人が
正しい知識を持ち,それを子どもにきちんと教えること。情報モラルは,道徳と同じで,日常の道徳指導をしっかり
すること。また,使用に関しては,子どもの力が育つまで待たせたり,ルールを決めたりすることも含め,子どもと
何でも話せる良好な信頼関係を築いておくことが大切です。子どもがバーチャルの世界に依存(逃避)するのは,現
実世界に「人との関わり・自己表現・自己肯定」する場が少ないからだという指摘もあります。現実世界の中に,こ
れらが満たさせる場を子どもと一緒に作り上げていくことが何よりかも知れません。子どもが幸せを感じることのラ
ンキング上位は,家族と一緒に過ごす,遊ぶ,話す,食事することなんだとか…。いつまでも大切にしたいものです。
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