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TCSANEWS VOL65†Q4 (Page 2)
2008.2.13 Vol.65 人生のエポックである旅行は誰のもの? 誰が仕上げるか? …お客様と添乗員です。 たが、 添乗といえば社員が同行することが当り前であり、 次のツアー 添乗サービスに対して 正当な評価と適正な対価を 獲得の営業的観点から経費もサービス処理することが当然であった。 セールスマン自身が行けずに同業他社に依頼することは顧客を失 昨年TCSAの理事に就任して改めて派遣添乗員が直面している、 うことと考えていた。 派遣添乗固有の苦しみや仕事量の多さ、 賃金の低さなど実情を知 それ以上に自分自身が旅行が好きであったことが本音であった るところとなった。 かもしれない。 旅行の良し悪しは添乗員で決まるといっても過言ではない。添 添乗員経費は旅行代金の基本経費、 TCSAが率先してアピール活動を 乗中は様々なアクシデントが山積しているが、 これをきちんとまとめ 最後にはお客様から「本当に良い旅行でした」 「ありがとう」 と言わ れることに無上の喜びとやりがいを感じる人が多いと聞く。派遣添 時代は変わって現在、 パッケージ旅行に限って言えばその大半 乗員は、 その業務の多さ、長時間拘束に加え決められたマニュア は派遣添乗員がその役目を担っていると聞く。社員添乗に比し一 ル以外に公平性、 気配り、 目配り、 心配りなど幅広い人格が要求され、 見派遣添乗の場合はコストがかかるように見えるが、 建築等の労務 且つ頑丈な体力保持者でないと対応できない状況である。 また、 派 費やバスガイドの経費に比べてもその水準には達していない。 遣の依頼主である旅行会社は、 固定給を支給していない派遣とい 旅行コストとの関係では、 添乗員経費は即旅行経費に反映される。 う就労形態を理解せず、 自社の社員と勘違いをして経験や知識、 このためにコストに腐心する旅行会社は当然ながら原価を低くする 添乗指示書以外に様々なことを要求している節も見受けられる。 ため廉い方に依頼することとなるが、添乗員経費は人件費と考え、 更に昨今ではお客様の目も肥えて知識も豊富であり、生半可な応 最低限必要な基本経費との観点から旅行代金を設定すべきであ 対ではその旅行商品のブランドや会社のイメージを傷つけることに ろう。価格破壊、 自由競争の今日、 安くて良いものはそう沢山は無い。 なる。 添乗員は公的資格である旅程管理主任者の有資格者であること これらの現状を考えると、派遣添乗員の日当は相場を正確には をもっとアピールし、専門職であることを訴えると共に、添乗員の地 把握していないが、 国内では最低1万円以上、 時差もあり長時間拘 位の向上のためにTCSAは強く内外に働きかける必要がある。 束となり特別のスキルが要求される海外は1万5千円位が最低ライ 昨今ワーキングプアーが報じられ社会問題化しているが、旅行 ンと思われる。 商品の成立に当たっては、 企画、 宣伝、 添乗員は多くのことが要求され、 立派な技術者であると思われる 販売、 集客、 添乗の一連の業務の流 のに比し、 金額の詳細は不明だが余りにも得るべき報酬が低いこと れによって完成する。旅行会社はこ が、今日の社会問題化している派遣添乗員の労働問題に影響を れらのどの業務に対しても従事する 及ぼしているのではないだろうか。 者の生活権を重視し、観光業界で 私自身旅行業に従事して早いもので43年が経過した。昭和39 働く者の平等性に気配りをする必要 年の東京オリンピック開催を機に日本は高度成長を成し遂げ個人 がある。特に隠れた「旅の演出家」 所得も増加し、 旅行自体も大きな転機を迎えた。特に団体旅行では として旅の総仕上げを行う添乗員の 職場の慰安旅行が激増し、受け入れ先の観光旅館の新築や増 存在、 その意義を監督部署である行 設が進み環境が整った。その頃は国内旅行は手配旅行が主流で 政の指導の下、 マスコミなどを通じ消 あったが、 海外はパッケージ旅行が台頭し価格も現在の倍以上であっ 費者にアピールすることもTCSAの役 た。最盛期には地方の小さな旅行会社である我が社も多忙を極め 目として重要なことである。 OPINION 1 人生のエポックである旅行は誰のもの?誰が仕上げるか? …お客様と添乗員です。 (社)全国旅行業協会副会長 TCSA理事 木村 茂男氏 特集 2 TOP INTERVIEW 4 テンプスタッフ (株)代表取締役社長 篠 原 欣 子 氏をお訪ねして TCSAだより 8 TCSA REPORT TCSA理事 (社)全国旅行業協会副会長 木村 茂男氏 6-7 平成19年度 関東運輸局長表彰 一挙に10名が受賞! ! 第11回「空を愛する女性たちを励ます賞」3名が晴れの受賞!! 2000日添乗員のコツコツ奮闘記 33 ツアーコンダクターに求められる職業能力の明確化と “本年度ツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤーグランプリ受賞者”原 好正氏が講師として登壇!! 自己研鑽ツールの開発 会員動向 編集後記 「添乗サービス業雇用高度化推進2カ年事業」始動 ―ツーリズム産業団体連合会(TIJ)主催の「旅育」授業で― TCSA News 1 ツアーコンダクターに求められる 職業能力の明確化と自己研鑽ツールの開発 「添乗サービス業雇用高度化推進2カ年事業」 TCSAは業界で働く人材の確保を目的に、厚生労働省および雇用・能力開発機構から平 成19年度、20年度の2年間事業として添乗サービス雇用高度化推進事業を受託しました。 平成18年に開催された雇用高度化懇談会において、先ず当業界の抱えている課題の 整理を行いました。その結果「添乗員の処遇の改善」 「添乗業務の魅力、やりがいの推進」 「業務の多様化」 「添乗員の質的および量的な不足」などが挙げられましたが、協会が自 助努力ででき得る内容という観点から、 「添乗員の質的および量的な不足の解消」に絞り 込んでその改善のための事業を推進することとし、2つの事業テーマを決定しました。 事業テーマ 1 職業能力を明確化するための 自己研鑽ツールの作成に向けて 添乗員の能力開発と モチベーション向上を目的とした コミニュケーションツールおよび 運用方式の開発 TCは、旅程管理主任者として資格を取得する までは所属会社の研修やTCSAの研修に参加し、 一定の知識・能力を身に付ける機会があるが、ひ とたび業務につき一人前としてのお墨付きがな されれば、その後の成長は本人の努力に委ねら れているのが実態ではなかろうか。 旅行会社は旅行参加客のアンケートでTCの 評価をするが、過度の点数への偏重がややもす るとTCのモチベーション低下となりかねない。 平成19年度 ・内部、外部からの視点による インタビュー・アンケートなどを活用した ツールの設計 (TCに期待する役割およびTCに求められる能力について、 派遣先 旅行会社と派遣会社の本部スタッフ、 そして現役TCはどのように認 識しているかを調査した上でツールを開発) また、TCの所属する派遣会社は添乗経験、日数、 経験エリア、派遣先の評価等によって個々のTC のランキング、評価を定めている。 このように個々のTCに研鑽努力が求められて いるが、目標となる添乗員像が定まっていないた め、何に向かって努力したら良いのかが明確でな かった。 そこでTCSAでは、当委託事業としてTCの成 長モデルを3段階に分けて考え、個々のTCが自 分のレベルがどこに位置するかを自らチェックす 平成20年度 ・ツール運用の手引き作成、 モデル事業所による試行、 2 る業界共通のツールを作成。派遣会社のアサイナー や管理者がTCを評価し、TCと面談する日常のコ ミニュケーションツールとしても活用できるリス トとした。 2年目となる平成20年度は、開発したツール 担当者研修プログラムの開発と試行 を試行するために、担当者および事業主を対象 および普及啓発を目的とした に研修実施計画があり、会員各社の理解と協力 経営者研修会等の実施 が求められる。 TCSA News 模範レベル 添乗員の3段階の成長モデルイメージ 応用レベル 基本レベル ・基礎的な添乗知識、添乗技術を有しており、マニュ アル通りの旅程管理を遂行する ・発生頻度の高い基本的なトラブルに対して、マニ ュアルや他者のアドバイスを受けながら対処する ・基本的な接客技術を有している。主要なツアー形 態(旅行先を含む)においては、他者のアドバイス を受けながら、安定した添乗サービスを遂行する ・基礎的な添乗知識、添乗技術を応用し、的 確な判断に基づいた旅程管理を遂行する ・難易度の高いトラブルに対して、自らの判 断で、的確な対処をする ・多様なツアー形態(旅行先を含む)や客層 であっても、自らの力で、質の高い添乗サ ービスを遂行する ・幅広い添乗知識、添乗技術、経験、 ネットワークを有しており、的確か つ効率的な旅程管理を遂行する ・いかなるトラブルに遭遇しても、経 験やネットワークを駆使して、的確 かつ効率的なな対処をする ・いかなるツアー形態(旅行先を含 む)や客層であっても、常に高品質 な添乗サービスを遂行し、多くのフ ァンを獲得している 基幹領域 + 旅程管理領域 + 付加価値領域 + 組織貢献領域 育 成・職 業 経 験・自己 研 鑽 事業テーマ 2 添乗員の確保に向けた 効果的なツールの開発 「高度化推進委員会」委員名簿 平成19年度 委員の氏名 所属および職名 日本添乗サービス協会会長 山田 隆英(委員長)(社) ・旅程管理基礎研修を中心とした 清水 誠 「eラーニングシステム」の開発 平成20年度 ・「eラーニングシステム」の運用、普及 ・添乗員の仕事の魅力遡及の為の パワーポイント等の募集用ツール作成 ・添乗員のポケットノウハウ集の作成と普及 中村学園大学短期大学部教授 伊藤 正人 (株) ジェイティービー常務取締役 玉置 良吉 (株) ジャルパックトータルサービス部部長 倉橋 市郎 (株) ジャッツ代表取締役社長 佐藤 隆男 (株)阪急トラベルサポート取締役・営業本部長 清水 哲朗 (株)旅行綜研代表取締役社長 中西 康夫 (株) フォーラムジャパン代表取締役社長 疋田 誠司 (株) ツーリストエキスパーツ常務取締役 三橋 滋子 (株)TEI代表取締役社長 高度化推進委員会のワーキングとして3部会が具体策を策定 「コミニュケーションツール作成部会」 ・お客様アンケートの実施 (国内旅行547票回収・海外旅行1083票回収) ・インタビュー実施 「eラーニング作成部会」 ・eラーニング用基礎研修カリキュラムの新規構築 ・eラーニングシステム業者選定、 ビデオ撮影 ・TCSAにおけるeラーニングの今後の活用方検討、料金設定 旅行会社(5社) ・派遣会社(6社) ・ツアーコンダクター(9名) ・ツアーコンダクター職業能力3段階一覧表案の作成 「ポケットノウハウ集作成部会」 ・具体的作業は平成20年度 TCSA News 3 第52回ゲスト テンプスタッフ(株) 代表取締役社長 篠原 欣子 氏 ((社) 日本人材派遣協会前会長) 平成20年新春トップとして、昨年見事東商1部上場を果たし、 身に付けているレディーファーストのマナーや女性の部長やスー 日経ベンチャーの表紙を飾られた篠原欣子社長にご登場い パーバイザーが生き生きと活躍している姿に大きなカルチャーショッ ただきました。 クを受けました。 その会社では社員が病気で休むと、見慣れぬ人ががどこ からか来て業務をしていました。その人たちがどこから来るの 三橋専務理事(以下三橋) 新年明けましておめでとうござ か疑問に思い尋ねたところ、 派遣会社からだということが判っ います。業界のパイオニアとして、 また (社) 日本人材派遣協会 たのです。その後帰国して再就職しようと思いましたが、 当時 前会長として華々しくご活躍の篠原社長ですが、 マンションの の日本は女性が活躍できる環境ではなかったため、 オーストラ 1室で起業されてから年商2,300億企業にまでテンプスタッフを リアで知った派遣業をちょっと始めてみようかと余り気負わずに 発展させた経緯は当協会の会員会社も大変関心が高いと存 起業しました。 じます。先ず派遣業が未だ日本に存在しなかった時代に人材 三橋 昭和48年に会社設立とお伺いいたしましたが、 ちょうど ビジネスを始められたきっかけについてお聞かせいただけます 私自身も添乗サービス会社を同年に設立しました。未だ派遣 か。 法も無く、添乗請負業としてのスタートでしたが篠原社長はど オーストラリアで初めて知った 人材派遣ビジネスが起業のきっかけに のような業態でなさったのでしょうか。 篠原 日本に派遣という業態は未だ無かったので、 やはり事 務請負業としてスタートしましたが、 労働当局や組合から呼び 篠原社長(以下篠原) 学校を卒業して大手重工業に就職 出しや注意を受けることも度々でした。 しましたが、 一般の事務に飽き足らず、 スイス・イギリスでホーム 三橋 添乗サービス業も同様で、国会で「労働者供給事業 ステイをし、 学校に通い語学と秘書学を学びました。帰国後オー ではないか」 と質問された政府委員から、 「実態の説明に来る ストラリアに渡り、 現地のマーケティング会社に社長秘書として ように」 と本省への呼び出しがありました。そこで合法的に業 勤務いたしましたが、 当時の日本とは異なり、 小さな男の子でも 務を行うには一体どうすれば良いかを逆に質問したのを憶え ています。派遣法は実態追認によって施行された法 律であるように思いますが・ ・ ・。 篠原 人材ビジネスの需要が伸びるにつれ法的整 備の必要性を感じ、同業数社で勉強会を開催し国 に働きかけ、昭和61年に労働者派遣法が制定され ました。 三橋 当時の労働省に信州大学の高梨先生を座 長とした委員会が設置されましたね。その委員会で 勉強会のメンバーの方々に、添乗サービスも派遣業 務として認めていただきたいと実態を説明したのを 思い出します。 ところで会社を設立されて以来、順風満帆でいら したのですか。 篠原 設立当初は「とにかく知らせなきゃ」 とぺラ1 枚のパンフレットを持って六本木界隈の企業にセー ルスをしました。ちょうど外資系企業が日本に進出し た時期で、 英文タイピストなど即戦力を求める需要が あり、 タイミングとしては幸運だったと思います。 スタッフ募集も登録スタッフが友達を紹介してくれ、 徐々に増えていきました。 しかし、 スタッフに給与を支 4 TCSA News トもあると思います。でも、派遣は人を扱う事業であり、一人ひ とり、 個人の感情が伴うビジネスです。クライアント、 求職者にとっ てプラスになるのか、 サービス向上につながるのかどうかが重 要です。その視点を忘れることなく、 更なるサービス向上を実 現していければと思っています。 派遣業の将来については、企業需要に人材提供が追い つかず、雇用のミスマッチが続いていますが、 この状態が永 続することはありません。何年か先には需給の逆転が起こる 払った後に顧客に請求し、入金されるので運転資金には苦 可能性もありますが、 常に需給のアンバランスは続くと思います。 労しました。そこで、 マンションの「テンプスタッフ」の表札の裏 また、 正社員化が進むことで紹介予定派遣の分野が伸びたり、 に「英会話教室」 と書いて、 夜は英会話を教えて運転資金を 法改正や環境の変化により、 これまでにない職種やサービス 捻出しました。昼夜を問わず仕事をしてもお金に追われ“辞 が生まれるなど、 新たなマーケットが生まれます。企業が成長 めたい” と思ったこともありました。 するためには常に変化に対応できる事業運営とフレキシブル 三橋 そんなご苦労もおありだったとは全く存じませんでした。 な雇用が必要です。 また、 働くスタイルも多様化しており、 その それをどう乗り切られたのですか。 時代時代に即した形態が選ばれていくと確信しています。 創業15年目の大改革、 男性社員の採用で新風を 篠原 創業から約15年が経ち、 女性だけで100名、 100億くら 三橋 米国『フォーチューン誌』の“The Most Powerful Women in Business賞”を2000年から8年間連続で受賞され、 昨年は第9回企業家大賞を女性として初めて受賞されるなど、 多くの賞を受けておられます。1997年の“LEADING WOM- いの規模になった時期に売上の伸びが鈍化したため、 改革を EN ENTREPRENURS OF THE WORLD”のパリでの授賞 図らねばと男性のアルバイトを入れました。女性だけの職場に 式にご一緒に出席したのが懐かしく思い出されます。 男性が加わり新風を巻き込んでくれました。その後、 男性社員 篠原 そう、 あれは10年位前でしたが、授賞式後のイベント を数人採用し、 当時、 女性に任していた支店運営を男性を前 で本場のクリスチャンディオールの店でのファッションショーが 面に押し出し、 女子社員をバックオフィスに配置するなど改革 豪華でしたね。ソニア・リキエルをはじめ、 世界中の女性起業 を行いました。当然設立当初から一緒に頑張った女性たちか 家50名がパリでの授賞式に参加していました。 らの反発も大きかったのですが、 「ここでやらなければ会社は 三橋 あの授賞式の後、OECDで女性起業家会議が開催 だめになる」 という強い意志で改革を行いました。現在は国内 されましたが、 日本のプレゼンをしようにも日本の女性起業家 274カ所、海外11カ所の営業拠点と、 グループ会も国内33社、 の実態をどこの省庁も把握しておらずデータが無く困りました。 海外11社とグローバル展開を図ることができました。 篠原 その後の10年で女性起業家も随分増えましたね。 三橋 ところで上場のご準備はいつ頃からなさいましたので 三橋 最後に篠原社長のその若さと美しさの秘訣は何でい すか。 らっしゃるのですか。 篠原 初めて公開を検討し準備したのはバブルの真っ只中 篠原 ウオーキングと朝ごは の1991年頃です。 しかし、 派遣法も未だ未整備であり熟慮の んをしっかり食べることですね。 結果時期尚早と思い断念をいたしました。その時の経験や作 歩いていると思考もクリアに 成した書類等が今回の上場に活きてきました。 また、 その後青 なりますし、時間を見つけて 山に50億の本社ビル購入を検討しましたが、 派遣業は支店展 は歩いています。朝ごはんは、 開しなければ成長できない、 多額の負債は事業の自由度をな 自分で作ります。 くすと考え、契約前日にお断りしました。結果的にはその決断 三橋 それが若さと健康の が良かったわけで、 お金に苦労したこともあり経営者としての“勘” 鍵でいらっしゃいますね。本 が生まれてきた時期であったと思っています。 日は新年の松の明けぬうち 三橋 現在は無借金経営でいらっしゃるとのこと敬服申しあ にお邪魔し、大変有意義な楽しいお話をお聞かせいただき げます。 ところで、昨今、大手派遣会社の経営統合が世間を 本当にありがとうございました。 賑わせていますが、 どのようにお考えですか。 時代が要請する雇用形態、 働き方に適応した派遣需要の伸展 常ににこやかな笑顔を絶やさない中にも派遣業夜明け前 からのたゆまぬ努力が今のテンプスタッフを作り上げ、業界の リーダとしての揺るぎない地位を築いたのだと納得し、改めて 篠原 統合により、 規模のメリットや経営資源の集中など、 メリッ 尊敬の念を抱きながらマインズタワーを後にしました。 TCSA News 5 平成19年度 関東運輸局長表彰 一昨年にTCSAからの推薦により初めて誕生した、 各地域運輸局による観光従事者功労者の表彰が、 関東地 区では11月21日横浜市開港記念会館で行われました。本年度、 関東運輸局においては添乗を専門職とする超ベ テランの方々10名が一挙に受賞いたしました。 功労者受賞の対象は、 専業の添乗員として従事した期間が30年以上、 添乗通算日数が4500日以上と大変ハー ドルが高い上、 観光関係現業部門に現に従事する者であり、 観光産業の発展改善に寄与し、 その勤務成績が極 めて優秀であり、 人格円満にして他の模範となり後進の指導育成に尽力があり、 且つ所属団体(TCSA) の表彰(功 績表彰・永年勤続表彰) を受賞し推薦を受けた者、 と規定されています。 今回の受賞者は、 樋口 進さんの7038日を筆頭に全ての方が5000日超える、 この道一筋の方々であり、 多くの障 害を乗り越えて続けてこられたことに改めて敬意を表するものです。 表彰式では、 安原関東運輸局長より受賞者を代表して原 好正さんに表彰状と副賞が授与されました。 協会からは山田会長と三橋専務理事が表彰式に参列し、 受賞者と共に歓びを分かち合いました。 今年度晴れの受賞をされた方々 原 好正さん (日通旅行ビジネスサービス所属・34年・6696日) 滝澤 宏さん (日通旅行ビジネスサービス所属・32年・6177日) 樋口 進さん (日通旅行ビジネスサービス所属・33年・7038日) 日和山 登さん (日通旅行ビジネスサービス所属・32年・6804日) 松前 光男さん (JTBサポートインターナショナル所属・30年・5340日) 岡田 愛さん (JTBワールドバケーションズ所属・31年・6267日) 坪井 正行さん (JTBワールドバケーションズ所属・30年・5915日) 田中 富美江さん (JTBワールドバケーションズ所属・30年・5203日) 伊藤 弘美さん (JTBワールドバケーションズ所属・31年・5668日) 磯部 正春さん (JTBワールドバケーションズ所属・31年・5812日) 原 好正さんが代表して受賞 6 TCSA News TCSA山田会長と受賞された10名の方々 第 1 1 回「 空 を 愛 す る女 性 たちを 励ます 賞 」 3名が 晴れの受賞!! 民間航空が再開された昭和27年に設立して半世紀以上の歴史を有する (社) 日本女性 航空協会が、45周年を期に創設した表彰制度「空を愛する女性たちを励ます賞」。航空お よび関連業界で活躍し、特に顕著な功績を挙げた女性に贈る栄誉ある賞です。 11回目を迎えた平成19年度は“安全と命”をコンセプトに選考が行われ、救命救急医療 のドクター・ヘリ (女医)2名と共に、TCSAが推薦した3名の女性ツアーコンダクターが見事 受賞いたしました。 栄誉に輝いたのは、危機一髪のところで炎上する航空機からグループメンバー全員を無 事に避難させることに成功した2名と、高速バス走行中のドライバーが心臓停止となり、迷 走するバスを急遽路肩に寄せ大事故を未然に防いだ勇気ある女性1名の計3名のツアーコ ンダクターの方々です。 11月13日に東京全日空ホテルで行われた表彰式には受賞者5名全員が出席し、国土交 通省航空局長や航空会社幹部列席の下受賞を称えました。 協会からは山田会長、三橋専務理事が出席いたしました。 受賞の方々 大内 美紀さん ((株)TEI所属) 尾方 美子さん (元(株)JTBビジネスサポート九州所属) 田中 由里子さん ((株)ツーリストエキスパーツ所属) 2000日添乗員の コ ツ コ ツ 奮闘記 連載 33 その時窓の外にアドリア海を真っ赤に染める夕日が私の目には いり、 「みなさん、 私たちだけじゃなく太陽も1日お疲れさまですよね」 とわざと、 おどけて言ったら、 「そうねぇ、 太陽もお疲れだね∼」 「わぁ ∼なんてきれいなの」 とみなさん一斉にテラスへ。 そして紫に色変わる空と美しいアドリア海をしっかりと目に焼き (株)ツーリストエキスパーツCT添乗業務部 付けたのです。その後は話も弾み、 どこどこの夕日はきれいだった とみなさんの経験した夕日自慢が始まり、 座は大盛り上がり。 池田 宏子さん 美しい景色のせいもあるかもしれませんがツアーディレクターの (平成18年度TCSA永年勤続表彰受賞者) “何気ない一言”がきっかけでお客様同士が親睦を深める、 盛り 上がるということがよくあります。 昨年6月にここ数年人気のクロアチア、 そうやって考えるとツアーディレクターの一言一言はとても大切 スロヴェニアに添乗した時のことです。 であり、 またお客様の思 素晴らしい紺碧のアドリア海は今も目 い出作り、仲間作りのお に浮かんできます。 手伝いができるというこ 参加者18名様ほとんどがご夫婦、 みなさん和気あいあいと過ご とは素晴らしいと思いま していましたが、毎日暑い、暑い。ツアー後半のドブロブニクでは せんか? 国際会議のため途中交通規制による渋滞もあり、 ホテル到着時 ツアーディレクターは はみなさんぐったり。 究極のサービス業、 奥の ホテルでの夕食時もお疲れで食欲のない方もいて、 なんとなく 深い仕事でまだまだ辞 全体がどんよりとした雰囲気でした。 められそうにありません。 ツアーディレクターの「何気ない一言」で その場の空気が一変、大盛り上がり TCSA News 7 TCSA “本年度ツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤーグランプリ受賞者” 原 好正氏が講師として登壇!! ―ツーリズム産業団体連合会(TIJ)主催の「旅育」授業で― 「旅育」授業とは、TCSAが正会員となっているTIJが創設したメセナ事業(芸 術・文化の支援など社会貢献活動)のひとつ。小学校の総合的学習の国際・文 化交流の分野で「世界を知ろう」をテーマに活動を行うもので、児童たちに世 界の国々への興味、関心を持ってもらい、旅行の体験から見聞や視野を広げ、 成長を促そうという教育プログラムです。 過去には、旅行会社OB、パイロット、ホテルマン等が講師として登壇しまし たが、12月に東京渋谷区立常磐松小学校で行われた第5回「旅育」では、本年 度の国土交通大臣賞(グランプリ)を受賞した原好正氏(日通旅行ビジネスサー ビス所属)が務めました。45分間の授業では、 「旅は人とのふれあい」をテー マに旅をすることで心が豊になり、人を元気にする効用があることなど経験を 駆使して伝え、生徒や参観の先生からも「短い時間で普段できない世界の旅 を味わうことができ、大きな夢を与えてもらった」と好評でした。 会員動向 正会員 賛助会員 ●退会 ●入会 (株)アステージ(会員番号045号) 添乗派遣事業譲渡のため (株)サポート21 (会員番号029号) (株)TEIと合併の為 (株)コープサービス(会員番号051号) 添乗派遣業務廃止のため ●代表者変更(( )内は前任者) 日通旅行ビジネスサービス(株) 代表者 渡邊 格(矢地常明) (株)ツーリストエキスパーツ 代表者 馬場 義和(伊藤幸雄) (株)ツーリストサービス北海道 代表者 大川 慎一(伊藤幸雄) ●住所変更 (株)エスティーエス札幌営業所 (社)日本旅行業協会(JATA) 会長 新町 光示 〒100-0013 東京都千代田区霞ヶ関3−3−3 全日通霞ヶ関ビル3階 電話:03-3592-1271 FAX:03-3592-1268 ●退会 日本通運(株) ●代表者変更(( )内は前任者) (社)日本交通協会 会 長 三坂 健康(柳井乃武夫) ホスピタリティーツーリズム専門学校 理事長 森谷 博(森谷哲也) トップツアー(株) 社 長 石川 邦大(森貞夫) 新住所 〒060-0004 札幌市中央区北4条西3丁目1 札幌駅前合同ビル7階 電話:011-221-8841 FAX:011-221-8842 各地の労基署からの是正指導を受け、TCSAが会員会社経由旅行会社に実 行を依頼している、添乗打合せ・精算業務に対する適正な料金の支払い、深夜 労働に関わる手当の支給など、添乗労働に関するコンプライアンスについては JATAの通報もあり、金額の多寡はあるもののほぼ実施される見通しとなった。 本年は懸案の添乗労働時間管理および労働環境・処遇全般の改善に向け て大きな飛躍の年といたしたい。 (T・S) 8 TCSA News 社団法人 日本添乗サービス協会 〒105-0011 東京都港区芝公園2-11-17 朝井ビル4階 TEL(03)3432-6032・FAX(03)3431-8698 E-mail [email protected] URL http://www.tcsa.or.jp/