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無申告危険物の輸送撲滅に向けて (ご協力依頼)
Japan Airlines Co., Ltd. NRE Tennozu Building 19F 4-11, Higashi-Shinagawa 2-Chome, Shinagawa-ku, Tokyo 140-8637, Japan Tel: 03-5460-5747 Fax: 03-5460-5859 JAL CARGO INFO-13-029 2013 年 12 月 25 日 お客様各位 日本航空株式会社 無申告危険物の輸送撲滅に向けて (ご協力依頼) 平素より JALCARGO をご利用頂き、誠にありがとうございます。また安全な航空輸送に対するご理解とご協 力を賜り感謝申し上げます。標題につきましては、無申告危険品の輸送撲滅に向けまして、以下の通り確 実な危険物申告ならびに取扱いの徹底へのご理解とご協力を改めてお願い申し上げます。 1.GHS マークが貼付された貨物の取扱いにつきまして GHS の分類基準に基づき、以下図 1 に示す 6 種類の GHS マークが一つでも貼付されている場合、その貨物 は国連危険物輸送勧告(UNRTDG)に基づき原則、危険物と定義される貨物になります。IATA/DGR に基づい た危険物としての取扱いが必要となります。 【図 1】 GHS マーク 第 1 分類 国連危険物輸送 の分類・区分 区分 2.1 第 3 分類 区分 4.1 区分 4.2 区分 4.3 区分 5.2 区分 2.2 区分 5.1 区分 2.3 区分 6.1 第 9 分類 【図 2】 右図 2 で示す GHS マークが貼付されている場合、IATA/DGR で“危険物に 定義されるもの、されないもの”があります。「眼に対する重篤な損傷性」か ら起因して当該マークが貼付されている場合は、危険物には該当しません。 GHS マーク それ以外は IATA/DGR に基づいた危険物としての取扱いが必要となります。 国 連 危 険 物 輸 送 第 8 分類 の分類・区分 【取扱いフロー】 GHS 分類基準に基づき GHS マーク(図 1 ないし図 2)が貼付された貨物 危険物として定義される 申告が必要な危険物 図 2 のマークが GHS 分類上の「眼に ・通常の危険物 ・少量危険物 対する重篤な損傷性」のみに起因し IATA/DGR に基づいた運用 て貼付されている ・微量危険物 申告が不要な危険物 ①特別規定(Special Provisions)が適用されるため、 申告が不要な危険物 危険物ではない ②極微量危険物(De Minimis Quantities) ③以上(①②)以外の理由で、申告が不要と判断されたもの 以下①~③に基づいたご対応をお願いします。 1 以下④に基づいたご対応をお願いします。 【危険物申告が不要な場合の対応】 ① 特別規定(Special Provisions)が適用される貨物 特別規定が適用される場合は、IATA/DGR(8.2.6)の規則に基づき MAWB に“Not restricted, as per Special Provision Axxx”と記入願います。 ② 極微量危険物(De Minimis Quantities) IATA/DGR の規則はありませんが、以下の記入例のように MAWB に極微量危険物である旨をご記載頂 けますと、GHS マークの貼付に起因する貨物の一時留め置きは発生しません。 ご記載のない場合は、安全上の確認のため、内容品の情報確認により貨物の一時留め置きが発生する 可能性があること予めご了承願います。 [記入例] “Dangerous Goods De Minimis Quantities.” “Dangerous Goods in compliance with DGR 2.6.10.” 極微量危険物の MAWB への記載は 2014 年 1 月 1 日(水)より受付致します。 ③ ①②に該当せず、【図 1】ないし【図 2】の GHS マークが貨物に貼付されているものの危険物としての申告が 不要と判断される場合は IATA/DGR(8.2.6)の規則に基づき MAWB に“Not Restricted”を記入願います。 ④ 「眼に対する重篤な損傷性」を有することのみから起因して【図 2】の GHS マークが貼付されている場合は、 それ以外の危険性が無いことを確認させて頂くため、IATA/DGR(8.2.6)の規則に基づき MAWB に、“Not Restricted”と記入願います。 【その他の GHS マーク】 以下の GHS マークの分類基準の危険性のみ有している貨物は IATA/DGR では危険物には該当しません。 【GHS マークの貼付例】 GHS マークには大きさに関する規定が特に定められておらず、危険物ラベルと比べてサイズが小さいケー スが多くなっていますので、見落とし等が発生しないようご留意願います。 2 2.確実な危険物申告につきまして 輸送対象の貨物が危険物輸送規則書(IATA/DGR)で危険物の分類基準に該当する場合、危険物申告書の 作成、梱包措置、外装へのラベル貼付等の必要な取扱いを講じて頂く必要がございます。改めて確実な危険 物の取扱いをお願い致します。 危険物の分類基準に該当しない場合であっても、品名および外装上に危険物を想起させる表示(火気厳禁、 引火性、可燃性など)がある場合は、IATA/DGR(8.2.6)の規則に基づき、内容品が危険物に該当しないことを 証するため、必ず MAWB に”Not Restricted”と記載頂きますようお願い致します。“Not Restricted”の表示に 関わらず、危険物である懸念が拭えない場合は、MSDS(Material Safety Data Sheet:製品安全データシ ート)のご提出をお願いすることがあること予めご了承下さい。 また危険物を収納する為に使用された容器を再利用する場合は、前に使用された危険物ラベルやDGRで要 求されるマーキングを必ず削除してご使用頂きますようお願い致します。 3.GHS に関する補足説明 (1)GHS の位置づけ・概要 GHS( Globally Harmonized System of Classification and Labeling of Chemicals の略称)は 2003 年 7 月に国連 経済社会理事会が採択した決議で、化学品の危険有害性を一定の基準に従って分類した上、絵表示等を用い て分かりやすく表示し、その結果をラベルや MSDS(Material Safety Data Sheet:製品安全データシート)に反 映させて、災害防止及び人の健康や環境の保護に役立てようとするものです。GHS を踏まえて 2 年毎に出され る国 連 危険 物 輸送 勧告 (UNRTDG)に 基 づき、 航 空輸送 に関 する国際 的 規則 であ る ICAO TI(Technical Instructions)、IATA 規則(IATA/DGR)が制定されており、これらの規程の相互間の整合性が保たれています。 (別紙 1、2 参照) GHS ラベルが貼付された貨物は IATA DGR に定める危険物である可能性が高く、特に注意が必要です。各規 程間の関係や GHS ラベルの定義などにつきましては、以下の URL をご参照願います。 (参考1)経産省 「事業者向け GHS 分類ガイダンス(平成 25 年度改訂版) 2-2-1 参照」 http://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/int/files/ghs/h25jenter.pdf (参考2)GHS の分類およびマークと IATA の危険物ラベルとの関連 下記 URL GHS 文書附属書 243 ページ~267 ページを参照願います。 http://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/int/files/ghs/ghs_text_4th/GHS_rev4_jp_annex.pdf (2)IATA における GHS マーク規定化の動き GHS マ ーク が 貼付 され た 貨 物 は、 IATA/DGR に 定 める危 険 物 で あ る可 能 性 が高 い も のの 、 現 行 の IATA/DGR には GHS マークと IATA 危険物ラベルとの関係について記述がないことから、IATA でタスクグル -プが結成され、GHS マークの取扱いについて IATA/DGR に記載する方向で検討が進められています。 (別紙 1) GHS と ICAO/IATA 規則書、JCAB 航空法施行規則との関係 (別紙 2) それぞれの文書、規則書における危険物分類の記載例(CLASS3) 以上 3