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UPS Power Manager 導入・設定ガイド
UPS Power Manager 導入・設定ガイド 2015-02 お願い ここに記載されている情報とそれに対応する製品をご使用になる前に、「本書をご利用する前に」 の事項 を必ずご確認下さい。 2015 年 2 月 発行: レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ株式会社 担当: テクニカルセールス System x TS Copyright 2015 レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ株式会社 2 当ガイドをご利用になる前に 当内容は、お客様、販売店様、その他関係者が、System x, Flex Systemなどを活用することを 目的として作成しました。 詳細につきましては、URL(http://www.lenovo.com/legal/jp/ja/) の利用条件をご参照くださ い。 当技術資料に含まれるレノボ・エンタープライズ・ソリューションズ株式会社およびLenovo Enterprise Solutions (以下総称して、LES) 以外の製品に関する情報は、各提供ベンダーよ り提供されたものであり、LES はその正確性または完全性についてはいかなる責任も負いませ ん。 当技術資料の個々の項目は、LESにて検証されていますが、お客様の環境において全く同一また は同様な結果が得られる保証はありません。お客様の環境、その他の要因によって異なる場合 があります。お客様自身の環境にこれらの技術を適用される場合は、お客様自身の責任と費用 において行なってくださいますようお願いいたします。 Lenovo、Lenovo ロゴおよび Lenovo.com は、世界の多くの国で登録されたLenovoの商標です。 他の製品名およびサービス名等は、それぞれLenovoまたは各社の商標である場合があります。 現時点での Lenovo の商標リストについては、www.lenovo.com/legal/copytrade.shtmlをご覧 ください。 Linuxは、Linus Torvaldsの米国およびその他の国における登録商標です。 MicrosoftおよびWindowsは、Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標です。 本書にて使用している 各種ホスト名、ドメイン名、IP アドレス、e-mail アドレス などの設定 値等は、全て架空のものです。実際に設置環境に合わせて、使用されるものに置き換えて下さ い。 本書での操作及び設定は、Administrator, root 権限のユーザーで行う事を前提としています。 3 INDEX UPS Power Manager 導入・設定ガイド .................................................................................................................1 1 要約 ..............................................................................................................................................................................5 2 Lenovo LCD UPS 概要 ...........................................................................................................................................6 2.1 3 4 5 6 7 UPS LCD シリーズの特徴························································································································································ 6 初期セットアップ ..................................................................................................................................................7 3.1 UPS ネットワーク・マネージメント・カードの IP アドレス設定 ······················································································ 7 3.2 UPM のインストール ··································································································································································· 9 初期設定 .................................................................................................................................................................. 12 4.1 機器の表示 ·············································································································································································· 12 4.2 言語設定 ·················································································································································································· 13 シャットダウン設定 ................................................................................................................................................ 14 5.1 パワーソースの指定 ····························································································································································· 14 5.2 OS シャットダウン時間の設定 ··········································································································································· 17 オプション機能 ........................................................................................................................................................ 19 6.1 UPS 冗長化構成 ···································································································································································· 19 6.2 SNMP trap 通知 ····································································································································································· 21 6.3 メール通知 ··············································································································································································· 22 6.4 スケジュール運転 ·································································································································································· 24 参考資料 .................................................................................................................................................................. 25 7.1 各種マニュアル······································································································································································· 25 4 1 要約 本書では System x の Windows 環境において、UPS LCD シリーズを用いた電源障害時にサーバー を安全にシャットダウン、管理する際の導入および設定手順が記載されています。 本書では UPS Power Manager(以下、UPM)を使用し、適切にシャットダウンを行う設定を記述 いたします。UPS LCD シリーズに LCD UPS ネットワーク・マネージメント・カードを搭載して、 イーサネットインターフェース経由にて UPM を利用したネットワーク経由での UPS の監視、お よび電源異常時のサーバーシャットダウンを行います。 --UPS Power Manager (UPM)とは-UPM とは、複数の UPS Power Protector(UPP)導入サーバーや UPS 本体の遠隔管理を行うことが 出来るソフトウェアになります。また、UPM を導入した Windows サーバー自身をシャットダウン させることも可能です。管理サーバーに UPM を導入し、それ以外の UPS に接続しているサーバ ーには UPP を導入します。 環境やソフトウェアのバージョンの違いなどにより動作が異なる場合がありますので参考とし てご利用ください。 また、本書では UPS の出力グループのことを「セグメント」と記載しています。一般的なネッ トワークのセグメントとは異なります。 活用局面: □ 情報: □ シリーズ: ■ 対象サーバモデル: 提案時 ■ 構築時 □ 運用時 Marketing ■ Technical 単発 □ 定期発行 ■ 全機種 □ 特定機種 5 2 Lenovo LCD UPS 概要 2.1 UPS LCD シリーズの特徴 UPS LCD シリーズは、ミッションクリティカルなアプリケーションに対してコスト対効果が高 く、スペース効率の優れた UPS による電源バックアップ・ソリューションを提供します。UPS LCD シリーズでは、定格出力が 1000VA から 10000VA までのモデルがラインナップとして用意 されています。 また、UPS LCD シリーズ共通の仕様として以下の機能を備えています。 優れた電力変換効率(95%)により、排熱を抑え、エネルギー・コストを最小化 見やすい液晶(LCD)モニターにより、直感的な管理や監視が可能 ホットスワップ対応のバッテリーにより、メンテナンスが容易 バッテリー寿命を延長して、再充電時間を最適化する ABM3 ステージ充電 UPS の遠隔監視/制御機能を拡張するネットワーク・マネージメント・カード(オプショ ン)をサポート 出力コンセントを 2 グループにセグメント化 オプションの環境監視プローブ(Environmental Monitoring Probe)により、温度や湿度の 監視が可能 6 3 初期セットアップ 本章では、ネットワーク・マネージメント・カード(以下、NMC)の IP アドレスの設定および UPM のインストール方法について記載いたします。 前提として UPS は正常に設置され、起動している状態である事とします。設置及び起動方法に 関しましては、同梱されている各種マニュアルをご参照ください。 3.1 UPS ネットワーク・マネージメント・カードの IP アドレス設定 1. 専用のシリアルケーブルにて、ネットワーク・マネージメント・カードと管理端末を接続 して、管理端末上からターミナル・エミュレーターを起動します。 2. シリアルポートの各種パラメーターを以下のように設定して、シリアル接続を行います。 ボーレート :9600bps データビット :8 パリティ :なし ストップビット :1 フロー制御 :なし 3. ネットワーク・マネージメント・カードに接続すると以下のメッセージが表示されます。 初期設定時には「USERID」と入力します。 Enter password to activate Maintenance Menu : 4. 以下のメニューから[2:Network configuration]を選択します。 ----------------------------------------------------------------------------IBM NETWORK MANAGEMENT CARD ----------------------------------------------------------------------------1: Reset 2: Network configuration 3: Set Login Password to Default 4: Return to Default Configuration 5: Exit ----------------------------------------------------------------------------5. 以下のメニューから[2:Modify Network settings]を選択します。 ----------------------------------------------------------------------------Network settings ----------------------------------------------------------------------------1: Read Network settings 2: Modify Network settings 3: Set Ethernet speed 0: Exit ----------------------------------------------------------------------------- 7 6. IP アドレスやサブネットマスクなどネットワーク設定情報などを入力します。 7. 設定が完了しましたら、[0:Exit]を選択し、[1:Reset]を選択します。 8. 以下のメニューから[2:Restart application]を選択します。(NMC を再起動させても UPS 本体の電源は停止されません。) ----------------------------------------------------------------------------Reset ----------------------------------------------------------------------------1 : Hardware Reset 2 : Restart application 0 : Exit ----------------------------------------------------------------------------9. 正常に完了すると[Network connection succeeded !!!]と表示され、ログイン画面に戻り ます。 以上で、NMC の IP アドレス設定は完了です。 設定した IP アドレスを WEB ブラウザに入力して、正常にアクセスできるかを確認してください。 8 3.2 UPM のインストール 1. IBM FixCentral サイトより Upm_win_01_42_0005.exe をダウンロードして、実行します。 2. [IBM UPS Power Manager のインストーラへようこそ!]画面が表示されます。[次へ]を押 します。 3. ライセンス使用許諾が表示されます。内容を確認して、[同意する]を押します。 9 4. インストールするフォルダを選択します。[インストール]を押します。 5. インストールが開始されます。 6. インストールが正常に完了しましたと表示されたら、[完了]を押します。 10 7. IBM UPS Power Manager が起動します。ユーザーID およびパスワードの入力を求められま す。初期設定では、以下の様になっております。 ログイン :USERID パスワード :passw0rd (0:数字のゼロ) 8. 以下の警告が表示されます。パスワードを変更すると表示されなくなります。 以上で、UPM のインストールが完了です。 11 4 初期設定 本章では、初期セットアップ方法について記述いたします。 4.1 機器の表示 通常インストール直後に確認通信可能な機器は表示されていますが、表示されていない場合に は、以下の操作を行い表示させます。 1. 左のペインから[設定]-[自動検出]をクリックしてノードリストを表示させます。 2. 右ペインから[クイックスキャン]を押してデバイスのスキャンをします。 以上で、機器の表示は完了です。 12 4.2 言語設定 通常インストール直後には、日本語に設定されていますが、言語や日付の表記を変更したい場 合は、以下の手順にて行います。 1. 左のペインから[設定]-[システム]をクリックします。 2. 右のペインから[言語の編集]をクリックします。 3. 編集したい項目を設定して、[保存]を押します。 以上で、言語設定は完了です。 13 5 シャットダウン設定 本章では電源障害時にシャットダウンさせる方法を記述します。 5.1 パワーソースの指定 接続している UPS を指定します。UPS の冗長構成を行っている場合には、「6.1 UPS 冗長化構成」 を設定してから以下の手順を行ってください。 1. 左のペインから[設定]-[システム]をクリックします。 2. 次に右のペインから[モジュール設定の編集]をクリックします。 3. [シャットダウン]にチェックを付けて[保存]を押します。 14 4. [シャットダウン]にチェックを付けると左のペインの[設定]-[シャットダウン]の項目が表 示されますので、クリックします。 5. まずは、電源を供給している UPS を指定します。右のペインから[パワーソースを編集]を クリックします。 6. [パワーソースを編集]の画面が表示されますので、[パワーソース]にて該当する UPS を選 択します。 15 7. 次に[負荷セグメント]では接続しているセグメントを指定します。接続しているセグメン トに関しましては、各 UPS により異なりますので、接続している UPS の各種マニュアルも しくは背面を確認してください。 8. [アクセスパラメーター]の項目では接続している UPS のネットワーク・マネージメント・ カードのログイン ID とパスワードを入力します。 9. [保存]を押します。 以上で、パワーソースの設定は完了です。 16 5.2 OS シャットダウン時間の設定 商用電源障害発生時にアクション(OS シャットダウン等)を行うまでの時間を設定します。 1. 左のペインから[設定]-[シャットダウン]をクリックします。 2. 次に右のペインから[シャットダウン構成の編集]をクリックします。 3. 各項目を指定します。各項目は以下の通りになります。設定が完了したら[保存]を押しま す。 シャットダウンタイマー:商用電源障害発生からアクションを実行する時間 シャットダウン継続時間:アクションの実行からアクションの処理に必要とする時間 シャットダウンのタイプ:アクションの種類を選択 (シャットダウン、スクリプト、休止、電源オフ) シャットダウンスクリプト:スクリプトを選択した場合、スクリプトの指定 (実行するスクリプトのリンク先をフルパスで入力) 17 本書では、商用電源障害発生から 60 秒復旧しなかった場合、OS シャットダウンを開始し、OS シャットダウンに 120 秒かかるという設定を行います。その場合は以下の様な設定になります。 以上で、OS シャットダウン時間の設定は完了です。 テスト UPM ソフトウェア上から正常にシャットダウンができるか確認するためには、[シャットダウン のテスト]をクリックします。 シャットダウンが開始されましたら正常です。(テストを行う場合、シャットダウンタイマーの 設定値にかかわらず、すぐにシャットダウンが開始されます。) 18 6 オプション機能 本章では、その他設置環境に応じた設定を行います。 6.1 UPS 冗長化構成 ここでは、複数台の UPS を 1 台の仮想的な UPS(VPS)として設定を行い、その VPS を機器に割り 当てる方法を記述いたします。この場合、VPS を構成しているすべての UPS への電力の供給が断 たれた場合にシャットダウン処理が開始されます。 1. 左のペインから[設定]-[システム]を選択して、右のペインから[モジュール設定の編集]を クリックします。 2. [冗長性]のチェックボックスにチェックして保存します。 19 3. 次に左のペインから[設定]-[自動検出]を選択して、中央のペインから冗長化を行う UPS を 複数選択して右のペインから[複合デバイスのセット]をクリックします。 4. 「複合デバイスのセット」画面が表示されます。以下の内容に従って入力して、保存しま す。 デバイス名:(任意) 冗長モード:冗長用パーツ(それ以外は使用しません) 冗長レベル:0(デフォルトのまま) 5. ノードリストに新たな VPS が作成されました。これをパワーソースとして設定すれば完了 です。 以上で、UPS 冗長化構成は完了です。 20 6.2 SNMP trap 通知 ここでは、障害時などに SNMP trap を指定されたサーバーに送信する設定を行います。 1. 左のペインから[管理]-[ノード設定]を選択して、SNMP 送信元の UPS を選択して、右のペ インの[NMS]横にある[ ]をクリックします。 2. 「NMS の構成」画面が表示されます。設定を行う項目の右側にあるチェックボックスにチ ェックを付け、SNMPtrap の送信先を環境に応じて入力します。[適用]を押します。 3. 右ペインの上部にある[同期]ボタンを押して NMC と同期させます。 以上で、SNMPtrap 通知の設定は完了です。 21 6.3 メール通知 ここでは、障害時などに指定されたメールアドレスに状況を通知する方法を記述いたします。 Lenovo LCD UPS でメール通知を設定する場合、UPM のソフトウェア上でメールを送信する設定 と UPS 本体の NMC 上からメールを送信する、2 種類の方法があります。本書では、UPM 上から UPS 本体の NMC の設定を行い、NMC からメールを送信する設定を記述します。 1. 左のペインから[管理]-[ノード設定]を選択して、メール送信元の UPS を選択して、右のペ インの[電子メール]横にある[ ]をクリックします。 2. 「電子メールの構成」画面が表示されます。設定を行う項目の右側にあるチェックボック スにチェックを付け、送信するメール環境に応じて入力します。[適用]を押します。 22 3. 右ペインの上部にある[同期]ボタンを押して NMC と同期させます。 以上で、メール通知の設定は完了です。 ●送信メール例 今回の設定内容の場合、障害が発生すると以下の様なメールが送信されます。 23 6.4 スケジュール運転 ここでは、UPS のスケジュール運転を行うための設定方法を記述いたします。 Lenovo LCD UPS のスケジュール運転は、曜日ごとのスケジュール運転の設定が可能です。 (日付指定はできません。) 1. 左のペインから[管理]-[ノード設定]を選択して、対象の UPS を選択して、右のペインの [シャットダウンスケジュール]横にある[ ]をクリックします 2. 「電子メールの構成」画面が表示されます。設定を行う項目の右側にあるチェックボック スにチェックを付け、送信するメール環境に応じて入力します。[適用]を押します。 3. 右ペインの上部にある[同期]ボタンを押して NMC と同期させます。 以上で、スケジュール運転は完了です。 24 7 参考資料 7.1 各種マニュアル システムガイド UPS 選択の指標 [5595/5594] http://www.ibm.com/systems/jp/x/system/pdf/ups_5594_conf.pdf システムガイド UPS 選択の指標 [5395/5396] http://www.ibm.com/systems/jp/x/system/pdf/ups_5395_conf.pdf IBM LCD UPS ネットワーク管理カード ユーザーズ・ガイド http://www.ibm.com/jp/domino04/pc/support/Sylphd10.nsf/jtechinfo/SYM0-0259306 UPS Power Manager ユーザーズ・ガイド http://www.ibm.com/jp/domino04/pc/support/Sylphd10.nsf/jtechinfo/SYM0-021DD47 UPS Power Protector ユーザーズ・ガイド http://www.ibm.com/jp/domino04/pc/support/Sylphd10.nsf/jtechinfo/SYM0-02109AD Power Protector KVM 仮想化アーキテクチャーでのインストールおよび構成ガイド First Edition (October 2013) http://www.ibm.com/jp/domino04/pc/support/Sylphd10.nsf/jtechinfo/SYM0-021A82E IBM UPS Power Protector VMware ESXi 4 および ESXi 5 仮想化アーキテクチャーでのインストールおよ び構成 First Edition (October 2013) http://www.ibm.com/jp/domino04/pc/support/Sylphd10.nsf/jtechinfo/SYM0-021802A IBM UPS Power Protector VMware ESX 4.0 および ESX 4.1 仮想化アーキテクチャーでのインストールお よび構成ガイド First Edition (October 2013) http://www.ibm.com/jp/domino04/pc/support/Sylphd10.nsf/jtechinfo/SYM0-0215DC2 IBM UPS Power Protector Xen 仮想化アーキテクチャーでのインストールおよび構成ガイド First Edition (October 2013) http://www.ibm.com/jp/domino04/pc/support/Sylphd10.nsf/jtechinfo/SYM0-021330A IBM UPS ケース別設定ガイド http://www.ibm.com/jp/domino04/pc/support/Sylphd07.nsf/jtechinfo/SYJ0-0265EE3 IBM UPS LCD 導入・設定ガイド IBM UPS Power Protector - Windows 版 http://www.ibm.com/jp/domino04/pc/support/Sylphd08.nsf/jtechinfo/SYJ0-0264175 25