...

「サービス・ラーニングによる化学教育の実践 III」研究成果報告書

by user

on
Category: Documents
11

views

Report

Comments

Transcript

「サービス・ラーニングによる化学教育の実践 III」研究成果報告書
2008 年度 学外連携推進事業経費
「サービ ス・ラー ニング による 化学 教育の実践 III」研 究成果 報告書
理科教育講座化学領域
戸谷
義明
「サービス・ラーニング」とは地域社会への奉仕と学生の教科学習とを結び付ける教育
活動である.教育としての授業の一環であり,非自発的であることの他,教育的効果を求
めて企画・実施・監督・評価されるという点で,
「ボランティア活動」とは厳格に区別され
る.本事業の最終的な目標は「安全で楽しい理科実験の授業ができる有為な教員の養成」
である.本学の「訪問科学実験」のような,教育ではない,単なる学生サークルの娯楽活
動ではなく,学生への教育を目的とする授業であるので,教員の監督指導下,安全を最優
先で運営できる.受講生は本物の化学(科学)実験を演示できるように,学習と予備実験
に十分な時間を費やして練習を積み重ねることにより,教員となったときに役立つ,正し
い化学(科学)の知識と技術が習得できる.実践参加者にはレポートが課せられ,それに
沿って事後指導も時間をかけてしっかり行っている.
今回,2006 年度,2007 年度に引き続き,4年後期集中「化学教材実験」の授業,および
大学院「特別研究 II」の授業の一部のサービス・ラーニングとして,10 月 04 日(土),お
よび 10 月 05 日(日)に名古屋市科学館等で行われた「青少年のための科学の祭典 2008
名古屋退会」に1ブース「理科離れ? そんなの関係ねぇ! 化学マジックで楽しくワッチ
ング∼! シンキング∼! ラーニング∼!でグ∼グ∼!!」で参加した.受講者(4年5
名,修士2年1名)には,教員(本学2名,学外2名)による事前指導(09 月 02 日)
,予
備実験(10 月 02 日,03 日)の後,10 月 04 日(土),および 10 月 05 日(日)に名古屋市
科学館で成果発表として化学マジックを演示してもらい,10 月 10 日(金)の事後指導を
含め,一連の授業とした.以下に得られた結果を述べる.
1)「青少年のための科学の祭典 2008 名古屋」参加申し込みと諸手続
2006 年度,2007 年度と同様に,参加申し込み,および諸手続きを行う代表講師(戸谷,
今回も公務なので謝金は辞退),および講師(今回3名,後述,学外者2名は謝金有)は社
会人でなければならず,学生は補助スタッフ(謝金無)としての参加のみ可能であった.
従って学生のみでは参加できない.今年度も「A 票申込書(参加者住所所属)」,
「A-2 演示
テーマ票(実験内容の概要)」,「調査票 B(必要な設備)」,「調査票 C(準備希望物品)」,
「調査票D(交通費)」等の事務処理,および「実験解説書」の原稿の作成は,全て戸谷が
行った.
2)財源他
科学館から支給されたのは,(1)(代表)講師謝金(1日¥10,000,講師2名まで可)
-1-
2名分,(2)教材費(1日当り¥12,000 まで,領収書と交換),(3)講師&補助スタッ
フの科学館までの交通費&昼食(弁当&お茶)であった.これに,本経費¥150,000(要求
¥200,000 から削減),および研究費からの支出であり,必要経費の総額は約 26 万であっ
た.今回も実験試材の運搬には公用車の軽トラックを活用したが,戸谷の事情で,運転を
化学領域の長沼教員にお願いした.
ちなみに,科学の祭典名古屋では企業や学校に協賛を募っており,3万円以上で,実験
解説集 4000 部(来場者に無料配布),パンフレット 60000 部,特に,実験解説集には1枠
(2.1 cm x 7.1 cm)に各協賛企業・団体(2007 年度 96 件)の名前が印刷される.学校とし
ては,(学)愛知学院,(学)大同学園,(学)梅村学園,(学)中部大学,(学)名城大学,
(学)名古屋電気学園が協賛している.科学の祭典名古屋のブースの演示者は小中高校の
教員が多く,当然,来場者を含めて本学卒業者も多く参加している.2007 年,および 2008
年に広報担当理事に資料を添え,新聞で大学の宣伝をするのと同様に,協賛すれば「愛知
教育大学(学長)(住所)」の名前を載せ,宣伝とともに卒業生にエールを送ることが可能
である旨提案したが,残念なことに採用してはもらえず,却下の理由の説明もいただけな
かった.
3)本学教員2名,および学外協力演示講師2名の確保
今年度も愛知学院大学教養部化学教室の山名賢治准教授,元広島大学教授の鈴木喜隆先
生に事前指導,予備実験,成果発表(演示講師,科学館から謝金有)の際の協力をお願い
した.また,戸谷の事情で,公用車による実験器材の運搬(10 月 04 日,06 日),および
10 月 04 日の指導ヘの協力を,化学領域の長沼教員にもお願いした.講師(指導教員)4
名(本学2名,学外2名)の体制で運営を行った.
4)派遣依頼,および礼状
今年度も,科学館から個別に,参加証明となる派遣委嘱状(教員のみ)と礼状(参加者
全員)とをいただいた.ちなみに,本学の「訪問科学実験」では,引率教員によるボラン
ティア証明書への実践参加証明捺印システムを止めたままである.
5)演示のための PowerPoint プレゼンテーション資料のパワーアップ
昨年度,演示に PowerPoint を活用したところ,説明が分かりやすくなり,効果的であっ
た.学生による実験解説集執筆には至らなかったが.プレゼンテーション資料の追加作成,
および改良では,参加学生全員が素晴らしい能力を発揮し,指導教員との共同作業で更な
るパワーアップをすることができた.
6)本事業の実践のための検討によって得られた成果
この事業に関連して開発した新しい演示実験法や化学マジックは,これまでに化学会東
-2-
海支部の出前授業,その道の達人派遣事業,向陽高等学校 SSH,本学サイエンス・サマー・
キャンプ,教員免許更新講習(試行),および大学の授業(理科研究,共通科目)等で公開
し,頻繁に活用してきた.改良され,完成度の高いものから順に,今後,論文,実験集等
として公表する予定である.密閉爆発ロケットの実験法の理論的考察については,2008 年
11 月に日本理科教育学会第 54 回東海支部大会で発表した.サービス・ラーニングによる
出前科学実験の 2006 年度以来の活動については,2008 年 12 月の本学地域連携フォーラム
でも発表した.05/18/2008(日)の愛知教育大学第 39 回大学祭の大学紹介における化学マ
ジックの実践,および 05/16/2008(金)の予備実験,および 05/19/2008(月)の事後指導
をテレビ愛知が取材し,05/27/2008(火)の番組「速ホゥ!愛知」の「特集」のコーナー
で「化学マジックで理科嫌いをなくせ!」として 4 分 53 秒間放映された.
-3-
1.「実験解説書」のブース用原稿
-4-
2.実践写真
-5-
3.事後指導資料 2008 年 10 月 10 日(金)
事後指導資料
赤字は戸谷が添削,記録加筆,学生に返却済
科学館での実践の反省・感想
理科教育専攻理科内容学領域
○○
○○
○○
各項目の間行間なし.1,2,3の段落のまとまりの後は1行あける.
1 良かった点
・たくさんの人に化学マジックを見てもらえてよかった.
・演示以外の時間はここが何をするブースなのかを具体的に知らせるものがなかったが,
ビデオを流すことで何をするのかを告知できて良かった.ネタばれのデメリットもあり.
・化学マジックの準備など役割分担ができてスムーズに準備・演示ができ,また,演示す
る時間もゆとりがありバタバタと準備・片付けをすることがなかったので良かった.2
日目の3回目と4回目の間は,3回目が話し過ぎて長くなり,準備がバタついた.
2
改善点
・まほうの綿の演示で硝化綿のかけらがふつうの綿に混ざり,ふつうの綿が燃えてしまっ
た.ふつうの綿と硝化綿が混ざってしまうと分けづらく,また,硝化綿とふつうの綿と
を一緒においてしまいがちであるので,演示に使ったものは再利用しないなどの工夫が
必要だった.
・演示中はたくさんの人がブースの前に集まったのでブースの前がゴチャゴチャとしてい
た.ステージでするかまたは,ブースの前を広く取れる場所で行うのが良いなと思った.
・1 時間の化学マジックを最初から最後まで見てもらうことは難しいと思うので,演示す
るマジック(アルコールロケットや炎色反応など)と展示しておいて実際に触れてもら
ったり体験できるマジック(小瓶や虹色変色,まほうの綿など,虹色変色とまほうの綿
は展示には向かない)にわけ,演示する時間を短くすると共に,一対一で説明や演示が
できるようなことができれば良かったなと思った.ステージでの演示を考えた方がよさ
そう.ただしステージで行うには,スケールアップなどの工夫が必要.
・密閉爆発ロケットは着火するところが机ギリギリの所にあり,机をこがしてしまいそう
であった(机に敷いてあったビニールシートが1か所焦げた)
.机の上に板を引くなどの
工夫が必要であった.
・power point をずっと起動しっぱなしだったので,スライドにした時に一部文字が消えて
しまっている部分があった.こういう場合,何回か PowerPoint を再起動,またはパソコ
ン自体を再起動する必要があったように思う.
3
感想
子どもから大人までたくさんの人に化学マジックを見てもらえ嬉しかった.驚いてる様
子や不思議がっている様子,ドキドキしている様子などいろいろな表情が見られ,楽しん
でもらえているんだなと実感し,自分自身も楽しく化学マジックを演示することができた.
また機会があれば科学館のような場所で,いろいろな人の前で演示実験をやってみたいな
-6-
思った.授業や講座などでの受講者とは対象が違い,若干娯楽遊び感覚の子らが多いのが
気になった.説明を聞いてもらえない.
名古屋市科学館,青少年のための科学の祭典感想
環境教育課程
○○
○○
○○
読点,句点はカンマ,ピリオドに統一!!
1
良かった点
・「きけん」「さわらないで」といったPOPを多めに作ったことで,昨年度より多少,身
を乗り出すことを抑制できたように思う.親や年長者が子供に注意を促す様が見られた.
・カーペット鋲で布を止めた(鋲を打ったり抜いたりするための金づち,ペンチの用意必
要)ことで,布がずれずに安全に実験を行えた(昨年度と同じ).今年度は机の上面に
うすく白い塩ビのシートが貼ってあった.ベニヤのトゲが刺さらず,薬品にも強い.
2
改善点
・炎色反応の,るつぼの位置と解説(演示の後で見せた方がいい.実験に集中させるため)
の位置を対応させてみるといいかもしれない.
・小瓶のうち,変色しやすいもの(MB,PSのように無色が黄色みを帯びてくるものは毎
回作り直し.作り直さない場合,ICとMBは色素を多めに追加することが必要)は毎回
作り直した方がいいように思える.
・炎色反応で,液を用意したあとに,るつぼバサミをバットの中に置くと,取り出すとき
に磁石にくっついてるつぼに当たりやすいので,なるべくならバットの外に置いた方が
好ましい.最後は,るつぼのうえにふたをかぶせた状態で終了する.
3
反省点,感想
・最終講演のときの硝化綿が,少し湿気ていた(ベタつく?)ように感じた.水洗不足で
塩が残ったか,感想不足.
・スライドのルビのずれや,一部消えていた箇所があったので,開始前にもう一度確認し
ておくべきであった.PowerPoint,コンピュータ再起動してチェック.
・始める前,回毎に注意,お願いを徹底した方が良い.勝手に触らないこと,身を乗り出
さないことを特に注意する.最初の実験が爆発系で,自然に机から離れたのがよかった.
・午後の2回分の講演については,人数が多いため正面だけでなく,両脇に特に注意すべ
きである.今回の配置では硝化綿に触っていたり,使用前の発光液に近寄りすぎている
子供が見られた.
・触ってもらう実験(特に小瓶,発光)については,テーブルに戻した後も勝手に触って
くるので,子供たちから少し遠めに置いた方がいいかもしれない.触っていいと言った
時以外,触らないように注意必要.
・虹色で,バイアルが一本開かなかったため(塩化第三ブチルが蒸発しやすいので固くす
る必要あり.首が折れることがあるので注意),使用前に開くかどうかを試しておくべ
きだと思った.
-7-
青少年のための科学の祭典 2008 の感想
環境教育課程
○○
○○
○○
40 行 40 字 MS明朝,Ariel
1 良かった点
・ 準備が素早く行えた点.
・ 互いに協力して行えていた点.1日目の1回目,2回目は少しフォローが良くなかった.
2日目は良くまわっていた.
・ 長い演示だったが,熱心に最後まで聞いてくれる方々(子どもだけでなく大人,よくう
なずいていた)が見えた点.
2
改善点
・ 私を含め,全体的に声が小さかった点.他のブースの騒音に負けていた.
・ 炎色反応のパワーポイント(改良必要)とるつぼを,対応させて並べると見やすくなる
という点
・ 普段と違う題目の演示の際に,説明すべき内容を言い忘れてしまうことがあった点.
・ アルコールロケットに注入するエタノールの量を間違えて,少ない量を注入してしまっ
たために飛ばないものがあった点.
・ 小瓶の実験を 2 回続けて行った際に,メチレンブルー,フェノサフラニンの震振前の無
色の色が黄ばんでしまうので,フェノサフラニンは毎回作り変えたほうがいいかも知れ
ないと思った点(インディゴカルミンは色素追加でよい)
.また,2 回目のメチレンブル
ーの液量は多く注入しないと色がよくないと感じた点.
・ 蛍光の実験では,色の移り変わりが遅かった.緑は黄色っぽく,青まで変色せず紫まで
であった.これは,サリチル酸ナトリウムがスクリューバイアルから全て取り出すこと
ができなかった(吸湿性若干あり?)ためだと考えられるので,スクリューバイアルに
詰める量を多めにしたほうがよいと感じた点.またはスパーテルなどで完全にバイアル
から移す.検討必要.
3
感想
・ 科学館は小学生が多く,分かりやすい説明やパワーポイントを活用しても,題目によっ
ては説明を理解してくれないものもあり,そのときの対応に困った.
(幼児や低学年の
子どもは,おもしろいことを感じてくれればいい.何を分かってもらうかは課題).た
だ,子どもと一緒にみえた大人の方々は説明も熱心に聴いてくれる方もいて,よかった
と感じた.
・ 科学館の他のブースでは体験型のものが多く,それを期待している子どもたちが多かっ
たので,アルコール鉄砲や小瓶などでも,多くの子どもに行わせてあげるとよいと思っ
た.
-8-
2008 科学の祭典・化学マジックの感想
環境教育課程
○○
○○
○○
形式的には最もよい.
1
よかった点
・
「さわらないで」などのポップを机に張ったことにより,身を乗り出す子どもが少ないよ
うに感じた.爆発系の実験を最初に行ったため.
・机に塩ビシート(テーブルクロス)が敷いてあったので,とげが刺さるなどのけががな
くてよかった.
・準備や片づけをスムーズに行うことができた.
2 改善点
・炎色反応のパワーポイントの作り直し.元素の並べ直し.
・
「疲れた」,
「長い」などという言葉がちらほら聞かれ,途中で抜けていく観客も見られた.
・午前中の観客の少ない時間は,アルコール鉄砲や硝化綿など,子どもたちが体験できる
ものをやらせ,お昼を過ぎて人が多くなってきたらマジックをするようにしてもいいか
もしれない.
・ブース会場では,物を作ることを目的としている子どもが多いように感じたので,アル
コール鉄砲や硝化綿など,観客が体験(重視,工夫必要,子どもたちはやる気満々で来
ている)できるものをブースでやり,密閉爆発やその他の見て楽しむことができるマジ
ックは,可能ならばステージでやるといいと思った.60-90 分間立ったままで観てもら
うのはつらい.
3
感想
ブース会場にいた人たちは,ほとんどの人がものづくりを目的としているように感じた.
ブースでは,化学マジックを全てやるのではなく,例えばアルコール鉄砲作りや紫外線感
知ビーズ作りなど,観客がつくったり体験したりできるものにし,それ以外のものはステ
ージでやるのもいいのではないかと思った.また,午後からは化学マジックを見る人がだ
んだんと増え始めてきたので,午前中はものづくり,午後からは化学マジックなどのよう
に分けてやるのもいいと思った.さらに,
「疲れた」などの声も聞かれたので,半分に分け
て 30 分位ずつマジックを行うのも 1 つの手だと感じた.ローテーションや準備が複雑にな
る.
今年も,けがなどすることなく無事にマジックを終えることができてよかった.
科学館レポート
中等教育教員養成課程理科専攻 ○○
1
○○
○○
よかった点
・はじめ,(中),終わりに実験があると,見ている人の興味や関心が持続できると思いま
した.
-9-
・黒板と白板を使い分けていて,変化が見えやすかったです.
・硝化綿では,親子の方が何人かいて,子供が怖がってしまうときも,親がやると嬉しそ
うにしていました.
・何個も用意してあったり,何度もできたりするので,変化を見逃してしまってももう一
度見る機会があっていいと思いました.瞬間着色をもう一度最後に行う?
2
改善点
・炎色反応などでは,説明している時間が長すぎると,途中で飽きてしまう人が多かった
と思いました.PowerPoint と実験が同時はよくない.内容を暗記して見ないで説明でき
るように.アルコールロケットなどのように,途中でもう一つくらい何か(爆発する炎)
があるといいです.大きな炎や煙が出せない,回りをよごせないなど,色々な制限があ
る.混ぜて違う色を出すとかを考えてはいるが,まだ完成していない.
・オレンジパワー注入の,たくさん発泡スチロールを溶かす実験のお客さんの反応がよか
ったので,せめて午後の 2 回分はあるといいなと思いました.回数分用意した方がよい.
・硝化綿を机の上に分けて並べておくと,風などで飛んでいってしまったので,風除けの
壁があるといいと思いました.置いておく場所を考える.マジックの時に出すようにす
る.
3
感想
私の発表は,声が小さかったようなので,もっと声が出せるとよかったかなと思いまし
た(○○,△△は大きくてよかった例)
.普通に教室で授業するよりも,周りががやがやし
ている(後ろのブースの実験の音は相当うるさかった.こちらのロケットの音も大きいの
で人のことは言えないが)ので,頑張らないといけないなと思いました.ほかにも,発泡
スチロールが溶けるのを見せる方法は,手で持ってやったけれど,それだと左右の人が見
にくいという指摘もありました.発表するときは,自分だけではなくて,他の人からどう
見えるのかということも考えられる余裕を持てるといいです.初日は緊張していて,ほと
んど何もできなかったですが,参加できて楽しかったです.
化学教材実験(集中)の感想
環境教育課程
1
○○
○○
○○
よかった点
・実験が目に見える変化がわかりやすかったので,観客の注目が集められ良かった.
・実験の準備が,それぞれ役割分担ができており(予備実験とこれまでの蓄積),スムーズ
に進んでいたので良かった.
・事故もなく,みんなで安全面に配慮してできたので良かったと思う.
2
改善点
・アルコール鉄砲でお客さんに参加させるのなら,的などを用意してゲーム感覚にした方
-10-
が楽しみが増えたと思います.弾の板からの跳ね返り注意!布製の的を用意する.
・周りもざわついていたので,開演するときの合図にアルコール鉄砲のうるさいやつを使
用してもいいと思った.最初に音や火で人を集めるのが基本.
・演目ごとに,説明が長すぎて観客が離れていくことが度々見られたので,講演の種類に
よって説明を変えていくべきだと思いました.
・魔法の綿では,途中から来られる方にも注意事項(袖まくり,手をよくぬぐって湿り気
を取る)が行き届くように,参加実験中にパワーポイントで掲示しておくべきだと思い
ました.早速改善する予定.
3
感想
教員を目指す自分には,いろいろなブースがあり,多くの情報を得ることができて大変
勉強になりました.あのような,空間で話すことがなかったので,声が通るように話すこ
との難しさを感じました.実験が安全に行えるように,凄い事前準備が必要なことがわか
り,これから教員になったときも安全面に考慮していきたいと思いました.
講師○○先生所感
今回も青少年のための科学の祭典に参加させていただきまして,誠にありがとうござい
ました.学生だけでなく,私にとっても有意義な時間でありました.
また,授業が忙しいとはいえ,所感をお送りするのが遅れましたことをお詫びいたしま
す.
さて,今回の演示実験に関しては,まず,大きな事故もなく,演示実験を終えることが
できたことが,何よりもよかったと思っております(普通の綿に引火はしてしまいました
が).
本年度の学生からは,子供達に楽しんでもらおうという意識が例年より強く感じられま
した.演示の順番を自分たちで考えたり,PowerPoint を改善したり,大変な時間と労力を
かけて今回の演示実験に望んだのであろうと感心しました.また,レポートを読ませてい
ただきましたが,細かなところまで,本当によく観察しているなと思いました.真剣に取
り組んでいた証拠だと思います.
2年目の学生は,いろいろな工夫をしてきたためか,昨年より演示の仕方が本当にうま
くなったなと思いました.今年から参加した2名の学生も初日は緊張からの堅さがあった
ようですが,2日目にはそのような様子もほとんど感じられませんでした.むしろ,講師
(○○)の要領が悪く,学生達に申し訳なく思っております.
学生のレポートにも書かれていましたが,演示の時間については私も気になっていまし
た.約1時間の演示実験を続けてみることは,小さな子供にとっては大変なことかもしれ
ません.現に,最初から最後まで見ている子供は少なかったように思います.来年度は,
○○さんのいわれているように,化学マジックを分類し,二つの並列したブースで行って
みるのもよいかと思います.ローテーションなどは大変かもしれませんが,そういったこ
とを検討するのもよい勉強かと思います.ただし,今年のメンバーがほとんど抜けてしま
うので,1年目の学生だけでは大変かもしれません.また,体験させるマジックのほうが,
-11-
子供達は喜んでいたようなので,演示型と思われているマジックを体験させる工夫を,学
生に考えてもらうのもよいかもしれません.
最後に,今回の授業は教員になる学生にとっては,非常に有意義なものであったと思い
ます.たいしてお役には立てませんでしたが,もしよろしければ来年度もお手伝いさせて
ください.
それでは,失礼いたします.所感が遅くなりましたこと,重ねてお詫びいたします.
科学館での実践の反省・感想
講師
1
○○ ○○
良かった点;改良した方が良い点
(0)全般について:
・幕間に,大学祭の DVD を流したのは,集客・観客の動機づけに,有効でした.
・全体の流れは,ほぼ,色-発光で統一されており,昨年の「食品のショー」の挿入によ
るような滞りが少なく,スムースに見ることができました.
・各ショーを示すスライドに,通し番号をつけた方が良いと感じました.
(1)「密閉爆発」について:
・このテーマを,トップに持って行ったのは,非常に有効だったと思います.
・「ウイスキー」をエタノールと関連付けたのは,興味を強くするのに有効でした.
・「温泉でのメタンの爆発」部分は,少し唐突に感じました.いま少し,「まくら」が必
要ではないか.スライドでの説明の絵は,非常に分かりやすかったと思います.
・
「風船に水素ガス」の項は,説明不足(現在の父兄には,水素ガスを風船に?と思う世
代が大半).枕に,飛行船には,最初,水素ガスを使ったことおよび,現在はヘリウム
ガスに代えられていることを,言う必要がありそうです.
(2)熱いところから出る光(花火の色)
・説明の順番と実際のサンプルの順番を,合わせた方が分かりやすいと思います(例え
ば,炎色反応の呪文の順に(リアカー無き K 村・・・).
・金属バットの底部にルツボを置いて,炎色を見る場合,燃焼に必要な酸素が不足して,
炎色がよく見えない事が見て取れます.少し,底上げした方が良いのではないかと感
じました.
(3)冷たいところから出る光(ペンライト)
・
「生物発光,化学発光」のスライドを,もっと,見せた方がよかった(下村
脩先生の
話が,もう少し,早く出てきていたら,最上の,科学の宣伝に使えたのに).
・使い終わった「ペンライト」は,もっと積極的に,分け与えた方がよいと思います.
(4)オレンジパワー注入
-12-
・
(5)震盪色変化
・
(5) (7)は,化学マジックの定番ですが,皆を惹付けるのに,非常に役に立つもの
と思います.
(6)時間差瞬間着色
・最初の瞬間着色の直後に,実際の「ヨウ素-デンプン反応」を,はっきりとした形で,
見せておく方が,よいと感じました.
(7)自動虹色変色
・
(8)瞬間消滅(まほうの綿)
・ショーの最後を飾るに,ふさわしい出し物だと思います.「科学(化学)」に対する好
奇心を,心に焼き付けるイベントです.
・この項で,「女児の強さと,(一部の)男児のひ弱さ」が際立ったことが,心配のタネ
として,心に焼き付いています.
・とりわけ,
「ピストル」の実演を実際に行った児童の,感激の度合いは,感動ものでし
た.
2
改善したい点
3
感想
-13-
Fly UP