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ユーザを中心にした携帯電話・情報家電連携

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ユーザを中心にした携帯電話・情報家電連携
ユーザを中心にした携帯電話・情報家電連携
User-Centric Computing with Cellular Phones and Information
Appliances
あらまし
ユビキタスな環境では,機器・サービス・データなどをその所在にかかわらずユーザの
視点で組み合わせて活用する,ユーザ・セントリック・コンピューティングの実現が重要で
ある。現在,携帯電話の進化や情報家電の相互接続標準規格であるDLNA(Digital Living
Network Alliance)の普及に伴い,携帯電話と情報家電の連携方式が盛んに研究・実用化さ
れている。しかし,移動先の携帯電話から自宅の情報家電に蓄積したコンテンツを視聴する
場合,従来方式では携帯電話自身がリモートアクセスやコンテンツ表示を行うため,表示画
面が小さく消費電力が大きいなどの問題があった。そこで著者らは,携帯電話をキーとして,
移動先にある表示機器と自宅の情報家電とを連携させる技術を開発した。携帯電話上と自宅
側の二つのゲートウェイを協調動作させることで,セキュリティを確保しつつ,低消費電力
で高速なコンテンツ配送を実現した。
Abstract
In today’s ubiquitous environment, it is important to realize user-centric computing that
combines appliances, services, and data anywhere on the network from the user’s standpoint.
Due to the progress made in cellular phones and the spread of appliance connection
standards such as the Digital Living Network Alliance (DLNA), much research has been
conducted to combine cellular phones and information appliances. However, when a user
accesses content stored on a home information appliance via a cellular phone away from
home in the conventional system, the cellular phone accesses the remote appliance and
displays content by itself, which entails such restrictions as small screen size and requires
high power consumption. We have proposed a new technology to combine, via a cellular
phone, home server appliances with display appliances away from home. In conjunction
with two gateway functions on a cellular phone and home server, we have simultaneously
achieved low power consumption and high communication throughput, while enhancing
security protection.
毛利隆夫(もうり たかお)
福田茂紀(ふくた しげき)
竹間 智(ちくま さとる)
サービスプラットフォーム研究セン
ターサービスミドルウェア研究部
所属
現在,ユビキタスコンピューティン
グの研究開発に従事。
サービスプラットフォーム研究セン
ターサービスミドルウェア研究部
所属
現在,ユビキタスコンピューティン
グの研究開発に従事。
フロンティアユビキタスプラット
フォームプロジェクト 所属
現在,組込みミドルウェアの開発に
従事。
FUJITSU.58, 2, p.129-134 (03,2007)
129
ユーザを中心にした携帯電話・情報家電連携
のコミュニケーション用途ばかりでなく,音楽のダ
ま え が き
ウンロード再生やワンセグ放送の視聴など,マルチ
近年,デバイスやネットワークの進歩に伴い,い
メディア端末としての機能が急速に進化している。
つでもどこでも計算機が利用可能な,いわゆるユビ
携帯電話の通信機能も,公衆網通信では3.5世代の
キタスコンピューティング(1)を実現する環境が整い
移動通信方式などの技術による高速化が進み,マル
つつある。著者らは,ユビキタスコンピューティン
チメディアデータの通信が容易になってきている。
グでのポイントは,ユーザが環境を意識しながら利
また,無線LANやBluetoothといった近距離無線通
用するのではなく,環境側がユーザを知っており,
信を搭載した携帯電話も増加している。
ユーザにとって最適な利用環境を提供することと考
一方で,家庭のネットワーク環境も近年大幅に向
えている。つまり,サービスが中心になるのではな
上している。ADSLや光ファイバなどのブロードバ
く,サービスの利用者であるユーザが中心になるよ
ンド回線の普及率は,2008年には国内で2750万世
うに情報システムを設計・構築することである
(3) 家庭内
帯(約54%)に達すると予測されている。
(図-1)。著者らは,とくにこのような考え方をユー
での無線LAN利用もブロードバンド利用と並行し
ザ・セントリック・コンピューティング(2)と名付け
て 拡 大 し て お り , 2008 年 に は 1161 万 世 帯 ( 約
て,その実現のための研究開発を進めている。
(4) また,ホー
23%)に普及すると予測されている。
今回著者らは,ユーザが常に持ち歩く携帯電話と
ムネットワーク経由でインターネットに接続可能な
家庭への普及が進んでいる情報家電に注目し,ユー
テレビやハードディスクレコーダなどの情報家電も
ザセントリックの観点から両者を連携させることで,
広く普及し始めている。
ユーザの利便性を向上させる技術を開発した。
このようなホームネットワークや情報家電の普及
本稿では,携帯電話と情報家電の発展と,両者を
を受けて,情報家電の相互接続規格であるDLNA
連携させる既存の方式について紹介した後,携帯電
(Digital Living Network Alliance)(5)が注目を集
話をキーとして,自宅やオフィスと移動先の情報家
めている。DLNAは,2003年に結成された国際的
電を組み合わせて利用する,新たな機器連携の実現
な標準化団体であり,富士通をはじめ,主要な情報
技術を紹介する。
家電,PCメーカの多くが参加している。
携帯電話と情報家電の発展
携帯電話は,音声・ビデオ通話,電子メールなど
DLNAでは,既存の標準規格の組合せを相互接続
ガイドラインとして定義しており,イーサネット,
無線LAN,Bluetooth,IPv4,HTTP,UPnPなど
サービス
サービス
サービス
クライアント
クライアント
サービス
クライアント
サービス
ユーザ
サービス
サービス
クライアント
クライアント
クライアント
クライアント
メインフレーム/クラサバ時代
メインフレーム/クラサバ時代
(センタ主導型)
(センタ主導型)
サービス
サービス
サービス
ユーザセントリック時代
ユーザセントリック時代
(ユーザ主導型)
(ユーザ主導型)
図-1 ユーザ・セントリック・コンピューティング
Fig.1-User-centric computing.
130
FUJITSU.58, 2, (03,2007)
ユーザを中心にした携帯電話・情報家電連携
を基本となる標準規格として採用している(図-2)。
またガイドラインでは,既存の標準規格の運用規定
携帯電話と情報家電の従来の連携方式
(パラメタなど)を細かく設定することで,相互接
これまで,携帯電話(PDAなどの携帯端末を含
続性を確保している。すでに各社がDLNA対応の機
む)と情報家電(とくにハードディスクレコーダ)
器を出荷しており,富士通もDLNAに対応したPC
を組み合わせた利用方式としては,以下のような方
やホームサーバなどを製品化している。
式が実現されてきた。
現在のところ,DLNAが対象にしているのは,家
(1) 公衆網経由による情報家電の操作
庭内でのAV機器の相互接続であり,テレビに対応
携帯電話を使用して公衆網経由で電子番組表サー
するDMP(Digital Media Player)やハードディ
ビスにアクセスし,選択した番組の録画予約を情報
ス ク レ コ ー ダ に 対 応 す る DMS ( Digital Media
(8)
家電に指示する方式は,以前から実用化されている。
Server)などの機器を規定している。また,2006
予約情報の伝達には,電子メールが用いられており,
年3月にリリースされた拡張ガイドライン(6)からは
電子メールで携帯電話から送られた予約情報を情報
携帯端末にも対応しており,固定機器と携帯端末と
家電がメールサーバから取得することで番組の録画
の間をつなぐ機器を新たに規定している。しかし現
予約を行う。公衆網による通信では,従来は回線の
在のところ,自宅の外からのアクセスに関しては標
細さがネックになり録画予約などの操作を行う程度
準化されておらず,携帯端末については自宅内で利
であったが,今後3.5世代の移動通信方式などの高
用するシーンのみが対象になっている。
速な回線が普及すれば,録画コンテンツの視聴も実
なお,富士通では,DLNAに対応した機器やサー
ビスの実装を容易にする組込み機器向けミドルウェ
用化されていくと思われる。
(2) 無線LAN経由による情報家電のアクセス
アとして,Inspirium PnPライブラリ(7)を提供して
無線LANを装備した携帯電話やPDA,ポータブ
いる。Inspirium PnPライブラリを用いることによ
ルゲーム機などを利用し,インターネット経由で家
り,DLNAに対応した機器やサービスが,組込み機
庭内の情報家電にアクセスし,録画予約などの操作
器の少ないメモリで容易に実装できる。また,
(9),(10)
やコンテンツ視聴を行う方式も実用化されている。
DLNA標準にはない独自拡張機能として,アクセス
この方式では,携帯端末自身が自宅にリモートア
制御機能,横断サーチ機能,コード生成支援ツール
クセスしコンテンツ表示まで行う。コンテンツ視聴
を提供している。
中は,携帯端末が通信処理と表示処理を同時に行う
ため,携帯端末のバッテリー容量の小ささや,
CPU能力の非力さが課題になりがちだった。また,
携帯端末の画面でコンテンツを視聴するため,画面
の小ささも課題だった。
メディアフォーマット
画像,オーディオ,AV
画像,オーディオ,AV メディア集,
メディア集,
XHTML
XHTML 印刷文書
印刷文書
メディアトランスポート
HTTP
HTTP 1.0/1.1
1.0/1.1 及び
及び RTP
RTP
デバイス発見・制御,
メディア管理
ユーザを中心にした携帯電話・情報家電連携
著者らは,ユーザ・セントリック・コンピュー
UPnP
UPnP AV
AV v1
v1 及び
及び Printer:1
Printer:1
UPnP
UPnP デバイスアーキテクチャ1.0
デバイスアーキテクチャ1.0
ネットワーク・スタック
IPv4
IPv4 プロトコル
プロトコル
ネットワーク接続性
有線:802.3i,802.3u
有線:802.3i,802.3u
無線:802.11a/b/g,Bluetooth
無線:802.11a/b/g,Bluetooth
その他:優先度に基づくQoS
その他:優先度に基づくQoS
ティングの考え方を携帯電話と情報家電の連携に適
用した。ユーザ・セントリック・コンピューティン
グでは,ユーザに最適な利用環境をその場で動的に
構築するために,以下の3ステップの動作を行う。
(1) 発見
ユーザに必要なリソース(機器,サービス,情報
など)を,所在にかかわらず動的に発見する。
出典:DLNAガイドライン
(5)
(2) 選択
し
図-2 DLNAの機能構成
Fig.2-DLNA functional components.
FUJITSU.58, 2, (03,2007)
ユーザの状況(属性,嗜 好,位置,作業目的な
ど)に応じて,リソースを選択する。
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ユーザを中心にした携帯電話・情報家電連携
(3) 実行
置されており,ルータ経由で中継される外部からの
選択されたリソースを組み合わせたり,カスタマ
イズしたりして実行する。
アクセスに応じて,内部の情報家電を発見して外部
に知らせたり,内部の機器のコンテンツを外部に転
今回,上記の三つのステップを,携帯電話と情報
送したりする役割を持つ。二つのゲートウェイ間は,
家電の連携に適用した。すなわち,ユーザの移動先
無線LANや移動通信網,インターネットなどを
と,ユーザが指定した場所(自宅やオフィスなど)
利用して通信を行う。
の両側で機器を発見し,ユーザが機器選択後,選択
これらの二つのゲートウェイは,制御情報とデー
した機器を組み合わせた処理を実行した。これによ
タの通信経路を分離することで,携帯電話の省電力
り,リモートのサーバ機器とローカルの表示機器を
と高速なデータ転送を両立している。従来は,コン
連携させるといった機器連携が可能になる。
テンツの選択といった制御情報と,コンテンツデー
このような遠隔地にまたがった機器連携では,移
タ自体の両方が携帯電話を経由していたため,携帯
動先の環境とリモートな環境をセキュアにかつ効率
電話の消費電力の大きさや,中継処理の遅さなどが
よく接続するゲートウェイ技術が重要になる。そこ
課題になっていた{図-3(a)}。本方式では,制御
で今回,無線LAN機能を持つ携帯電話とDLNA対
情報は携帯電話経由で通信するが,データの通信は
応の情報家電を想定し,携帯電話上で動作するモバ
表示機器とホームゲートウェイの間で直接行う。そ
イルゲートウェイと,リモート側(自宅やオフィス
のため,省電力かつ高速なコンテンツ表示が可能に
など)で動作するホームゲートウェイを協調動作さ
なっている{図-3(b)
}
。
せる方式(ゲートウェイ連携方式)を開発した。
また本方式のように,制御情報とデータの経路を
モバイルゲートウェイは携帯電話上で動作してお
分離した場合には,データを通信する経路のセキュ
り,移動先のネットワークに無線LANで接続した
リティ確保が問題になる。本方式では,移動先の表
後は,リモート側の機器の代理サーバとして動作し,
示機器の機器情報を,携帯電話が事前に取得して
リモート側の機器の存在や公開するコンテンツのリ
ホームゲートウェイに伝達しておき,公開コンテン
ストを通知する。ユーザの携帯電話の操作に応じて
ツには,その機器専用にワンタイム(使い捨て)
コンテンツ公開・非公開の制御も行う。一方,ホー
URLを割り当て,アクセス時に機器情報とURLを
ムゲートウェイは,リモート側のネットワークに設
確認することにより,この問題を解決している。
制御とデータが同一パス
携帯電話による中継が
ボトルネックに
消費電力:大
通信速度:低
移動先LAN
リモートLAN
(自宅,オフィスなど)
制御
データ 携帯電話
(モバイルGW)
表示機器
ホームGW
データサーバ
(a)従来方式
ボトルネックを解消し,
安全に省電力化・通信高速化
制御とデータを分離
携帯電話
(モバイルGW)
移動先LAN
消費電力:小
(認証・制御通信のみ)
制御
表示機器
データ
通信速度:高
(機器から直接通信)
リモートLAN
機器を確認し,
安全性を確保
ホームGW
データサーバ
(b)ゲートウェイ連携方式
図-3 ゲートウェイ連携方式
Fig.3-Gateway cooperation technology.
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FUJITSU.58, 2, (03,2007)
ユーザを中心にした携帯電話・情報家電連携
今回のゲートウェイ連携方式は,独立行政法人
スのサーバに蓄積した商品説明ビデオを,営業員が
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO:New
訪問した顧客先のテレビに表示して説明する場合な
Energy and Industrial Technology Development
どが考えられる{図-4(b)
}
。
Organization)助成プロジェクトの成果を基に,
以上のように,携帯電話をキーとして,移動先と
富士通が独自に開発した方式である。モバイルゲー
遠隔地の情報家電を連携させることにより,その場
トウェイについては,NEDO助成に基づき,モバ
の表示機器の大きな画面で,リモートサーバに蓄積
イル・ホームシステム協議会の無線LANスポット
したコンテンツの視聴が可能になった。その際,携
プロジェクトで開発したプラグ&サービス技術 (11)
帯電話の消費電力を低く抑えつつ,セキュリティを
をベースにしている。プラグ&サービス技術は,
確保した動作が可能になっている。
ユーザや移動先に応じたサービスを発見・選択して
課題と今後の方向
アクセス可能にする技術であり,今回ホームゲート
ウェイと協調動作を行う機能を拡張した。また,
本方式は実用化に向けて,いくつかの課題が挙げ
ホームゲートウェイについては,同協議会の情報家
られる。まず本方式では,移動先の無線LANに携
電ネットワークWGで開発した宅外コンテンツ伝送
帯電話を接続する必要があり,その際の設定の手間
技術(12),(13)をベースにしている。この開発技術では
やセキュリティの確保が課題である。この点は今後
リモート側(自宅やオフィス)と移動先との両側に
Wi-Fi Protected Setup(14)のような簡単設定方法の
ホームゲートウェイが設置されている構成を対象に
普及による解決が期待される。
していたが,今回は移動先のゲートウェイとして,
また,本方式でデジタル放送の録画コンテンツを
ユーザが持ち歩く携帯電話を活用することで,移動
再生する場合には,デジタル著作権管理(DRM:
先のゲートウェイ設置を不要にした。
Digital Rights Management)への対応も必要であ
本方式の適用シーンとしては,家庭向けのシーン
る。現在の標準化では家庭内での利用のみが想定さ
では,あるユーザが友人宅を訪問した際に,自宅の
れているが,家庭外からのアクセスのニーズがある
ハードディスクレコーダに蓄積したコンテンツを
ため,今後標準の拡張を含めた議論が必要であると
友人宅のテレビで視聴する場合などが考えられる
考えている。
}
。また,業務向けのシーンでは,オフィ
{図-4(a)
テレビ
友人
携帯電話
録画
コンテンツ
また本方式は,移動先の機器の持つデータをリ
インターネット・
公衆網(3.5 Gなど)
パソコン/
ホームサーバ
HDDレコーダ
移動
Aさん
自宅
友人宅
(a)家庭での適用シーン
テレビ
顧客
携帯電話
商品説明
ビデオ
インターネット・
公衆網(3.5 Gなど)
ゲートウェイ
サーバ
データサーバ/
パソコン
移動
営業員
顧客宅(出張先)
オフィス
(b)業務での適用シーン
図-4 ゲートウェイ連携方式の適用シーン
Fig.4-Case example of gateway cooperation technology.
FUJITSU.58, 2, (03,2007)
133
ユーザを中心にした携帯電話・情報家電連携
モート側にアップロードする際にも活用できるが,
その際には上り方向が高速な回線が望ましい。その
ため3.5 世代の移動通信方式としては,HSDPA
(High Speed Downlink Packet Access)による下
(2) 勝山恒男:ユビキタス技術の展開. FUJITSU ,
Vol.57,No.3,p.269-273(2006)
.
(3) ホームネットワーク関連市場調査総覧.富士キメ
ラ総研,2005.
り方向の高速化に加えて,HSUPA(High Speed
(4) 総務省:通信利用動向調査報告書 世帯編.2005.
Uplink Packet Access)による上り方向の高速化の
http://www.johotsusintokei.soumu.go.jp/statistics/
早期導入が望まれる。
pdf/HR200500_001.pdf
また今後は,本方式をベースにした新しい応用も
検討していきたい。例えば携帯電話を持ったユーザ
同士がファイルを送受信する際に,携帯電話間で機
器認証とファイルの選択を行った後で,実際のファ
イル転送は互いのリモート機器間(例えば互いの自
(5) DLNA (Digital Living Network Alliance).
http://www.dlna.org/
(6) DLNA
Networked
Device
Interoperability
Guidelines expanded:March 2006.
(7) 富士通:Inspirium PnPライブラリ.
宅の情報家電間)で行うといった応用も有望だと考
http://edevice.fujitsu.com/jp/products/embedded/
えている。
products/upnp/
む
す
び
本稿では,ユーザ・セントリック・コンピュー
ティングの一例として,ユーザが常に持ち歩く携帯
(8) TVnano:録画予約サービス
東芝RD遠隔予約
サービス.
http://tvnano.jp/toshiba/index.html
(9) ソニー:ロケーションフリーTV.
電話をゲートウェイとして,リモートの情報家電の
http://www.sony.jp/products/Consumer/locationfree/
コンテンツをユーザの近くの機器に表示する,新し
index.html
い連携方式を紹介した。本方式は富士通が独自に開
発したものであり,今後携帯電話の無線LAN対応
や,DLNAに対応した情報家電の普及に伴い,家庭
(10)SlingMedia:SlingBox.
http://www.slingmedia.jp/slingbox/
(11) モバイル・ホームシステム協議会:無線LANス
や業務などの様々なシーンへの適用が期待できる。
ポットプロジェクト活動報告.2006.
本方式は現在製品化を目指してミドルウェア機能の
http://mhsf.jeita.or.jp/wirelesslan/20060310b.pdf
試作・検討を進めている。
今後も引き続き,ユビキタスな環境でユーザの利
(12)モバイル・ホームシステム協議会:情報家電ネッ
トワーク相互接続ガイドライン 宅外コンテンツ伝送.
便性を向上させるために,ユーザ・セントリック・
http://mhsf.jeita.or.jp/network/060316/index.html
コンピューティングの技術開発・実用化を進めてい
(13)坂本拓也ほか:UPnP AVプロキシ技術によるコン
きたい。
テンツサービスの宅外拡張.情報処理学会第67回全国
大会,2D-6,2005.
参 考 文 献
(1) M. Weiser:The Computer for the 21st Century.
(14)Wi-Fi Alliance:Wi-Fi Protected Setup.
http://www.wi-fi.org/wp/wifi-protected-setup_jp
Scientific American , Vol.265 , No.3 , p.94-104
(1991)
.
134
FUJITSU.58, 2, (03,2007)
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