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観光庁による若者旅行振興の取組

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観光庁による若者旅行振興の取組
観光庁による若者旅行振興の取組
観光庁 観光地域振興部 観光資源課
平成27年2月20日
年間宿泊数の推移(国内観光旅行)
〇全体として減少傾向にあるが、20代の宿泊数は堅調に推移。
〇しかしながら、男性の宿泊数が低く、2013年で見ると世代別で最低。
〇世代別
(泊/年)
4.0
年間宿泊数(国内旅行)
3.5
20代
3.0
30代
2.5
40代
2.0
50代
1.5
60代
70代
1.0
2004
2005
2006
2007
〇男女・世代別 年間宿泊数(国内旅行)
(泊/年)
5.0
<男性>
2008
20代
2009
(泊/年)
2010
5.0
4.0
30代
4.0
3.0
40代
3.0
2.0
1.0
出所:旅行・観光消費動向調査(観光庁)
50代
60代
2.0
70代
1.0
2011
2012
<女性>
2013
20代
30代
40代
50代
60代
70代
-1-
宿泊を伴う国内旅行の頻度(直近1年間)
〇 20代は5回以上行った人が12.9%を占める等、他の世代に比べて旅行頻度が高い。
〇 ただし、20代男性は約半数が1回も旅行に行っていない等、旅行頻度が低い。
0%
10%
20%
全体
30%
40%
50%
40.0
20代
22.6
21.8
0回(1度もない)
0%
10%
男性
女性
20%
30%
1回
40%
47.5
25.6
12.6
30.6
45.4
2回
4回
50%
60%
17.1
25.1
18.1
出所:将来的な商品化に向けた観光資源磨きのモデル調査業務(平成26年、観光庁)
100%
3.3
9.1
2.0
12.9
15.3
6.9
3.2
6.6
17.4
6.7
2.1
7.4
12.6
3回
90%
8.6
15.7
43.8
50代
80%
16.1
21.6
37.5
40代
70%
22.9
35.3
30代
60%
8.4
4.2
7.6
5回以上
70%
80%
12.7
90%
11.4
13.6
2.0
1.9
100%
9.5
15.6
-2-
出所:旅券統計(外務省)、人口統計(総務省統計局)より作成
6.0%
平成25年
平成24年
平成23年
平成22年
平成21年
平成20年
平成19年
平成18年
平成17年
平成16年
平成15年
平成14年
平成13年
平成12年
平成11年
平成10年
平成9年
平成8年
平成7年
平成6年
平成5年
平成4年
平成3年
平成2年
平成元年
20代(20~29歳)のパスポート取得率
10.0%
9.0%
8.0% 8.6%
7.0%
5.9%
5.0%
4.0%
-3-
若い頃の旅行経験が与える影響
〇 直近1年間で旅行に行ったことのある人と、行っていない人を比較した場合、前者の方
が学生時代の旅行頻度が高い。
学生時代の旅行の実施頻度
直近1年間に
23.1
旅行に行ってない人
直近1年間に
44.4
32.5
43.5
旅行に行った人
0
(学生時代に)
20
よく行った
46.2
40
少しいった
出所:将来的な商品化に向けた観光資源磨きのモデル調査業務(平成26年、観光庁)
60
10.4
80
全く行かなかった
100
(%)
-4-
旅行の阻害要因について
〇若者が国内旅行に行かない理由
1位
2位
3位
高校生
受験・資格取得・就活のため
お金に余裕がないから
休暇が少ないから
18-29歳
お金に余裕がないから
子どもが出来た/子どもがまだ小さいから
休暇が少ないから
出所:将来的な商品化に向けた観光資源磨きのモデル調査業務(平成26年、観光庁)
〇品目別1世帯当たり消費支出額の推移
(平成12年比
18.5%増)
300
260
(千円)
258
254
251
250
241
240
240
237
254
252
258
254
267
261
244
245
155
159
273
257
260
247
263
150
100
50
138
84
29
141
141
148
157
153
158
272
261
285
279
(同7.5%増)
235
200
151
263
274
151
154
154
154
(同12.0%増)
81
39
78
56
77
68
79
73
77
77
87
84
73
92
95
97
96
100
98
(同249.3%増)
72
71
68
64
69
61
67
H23
H24
(同17.9%減)
0
H12
H13
H14
光熱・水道
出典:総務省「家計調査」
H15
H16
保健医療
H17
H18
移動電話通信料
H19
H20
H21
自動車等購入・維持費
H22
交通
H25
(鉄道・バス・タクシー・
航空運賃・有料道路料など)
-5-
若者旅行振興研究会 振り返り
若者旅行振興研究会 発足趣旨
近年、若者の旅行離れに関する様々な指摘が行われる中、観光庁において
は、将来的な旅行市場の維持はもとより、旅を通じて若者によい旅行体験をし
てもらう観点からも、若者の旅行振興に向けた具体的な取り組みの検討が必
要とされている。
このため、産学官の関係者から構成する研究会を立ち上げ、今後の若者の旅
行振興に必要な取り組みについて検討を行うこととなり平成22年に発足した。
•
•
第一期(2010年7月~2011年6月)第一回~第四回開催。
研究結果のとりまとめ発表 2011年7月26日
これで若者は旅に出る!~若者の旅行離れが指摘されているが、若者にとって
魅力的な商品をしかるべき方法で提供することによって需要を喚起できる~
•
•
•
第二期(2011年11月~2012年6月) 第一回~第四回開催。
若者旅行振興に向けた今後の取組について 2012年6月6日発表
研究結果のとりまとめ発表 2012年7月27日
これで若者は旅に出る!第二弾 ~若者旅行振興研究会 第二期の議論のまと
めについて~
-6-
若者旅行振興研究会 第一期 研究結果
• シニア世代とは価値観や行動特性が変化している若者に対して、的確な商品提
供が行われていないのではないかとの仮説をたて、「商品の魅力」、「大学生対
象」との切り口で、各種の実証を行いました。
若者の旅行スタイルを読み解く6つのキーワード
「旅をする人・しない人、旅行経験の二極化」、
「思い立ったら旅立ち」、
「口コミ、実際に体験した人の声を重視」、
「体験+効能、自己投資的な旅に価値」、
「絆を重視」
「価格そのものではなく費用対効果を意識」
若者に訴求する旅のポイントは、
「旅の目的の明確化」、「ICT ツールの活用」が鍵になる。
第一期の総括はこちら →http://www.mlit.go.jp/kankocho/news05_000098.html
-7-
若者旅行振興研究会 第二期 研究結果
• 車業界や雑誌業界等、他業界での取組やモニターツアーを通して若者の関心
を惹きつける事例等について議論を行いました。
• その結果を、観光庁にてとりまとめ、「若者旅行振興に向けた今後の取組につ
いて」を発表しました。ポイントは下記となります。
1.若者の旅行傾向や他分野の取組事例
• 3名以上のツアー参加者が多いこと
• 価格訴求力が非常に強いものの、旅行のテーマや訪問地のイメージも参加理由と
なっていること
• 旅と直接の接点のないWEBサイトから、旅行に誘引する事例や他分野で若者の購
買意欲を刺激し、効果を上げている事例
等
2.具体策の提言
• 3名以上の旅行参加による特典を積極的に打ち出すこと
• 若者を惹きつける明確なテーマの設定
• 異業種と連携することで、新たなニーズを開拓する間口を広げる
等
<今後の取組>
上記取組を観光関係事業者、地域関係者と連携して取り組むとともに、大学のゼミ
など潜在的な旅へのニーズのある層へのアプローチ、先進事例に対する観光庁長
官賞の創設等を行う。
-8-
若者旅行振興連絡会 振り返り
若者旅行振興連絡会 発足趣旨
• 観光庁が実施する若者旅行振興の取組について報告・レビューを行い、今後の施策に
反映させる。併せて、各メンバーが実施する取組について情報共有を行う。
• 研究会は提言のとりまとめを目的としていたのに対し、連絡会は、メンバーによる助言
や意見交換を行うものとする。
開催状況
• 平成25年度 若者旅行振興連絡会 平成26年3月4日(火)開催
各メンバーからの主な意見
• 20代の若い男性の旅行実施率は変わらず低く、何か対策を講じなければならない。
• アニメやゲームを旅と組み合わせるとキャッチーなので若者の集客は出来るが、リピーター
の増加には繋がらない。旅の良さを知ってもらい、旅自体を楽しんでもらう+αの仕掛けを
講じることが重要。
• SNSによる情報共有などを通じて、ゼロ回層(直近一年間のうちに一度も旅行に行かなか
った層)を巻き込む機会の土台は整っていると思うが、SNS上の書き込みを見てゼロ回層
が本当に旅に出たいと思うのか疑問に感じる。SNSを利用した情報発信よりも、一人一人
に対するアプローチが大切だと感じる。
-9-
「今しかできない旅がある」若者旅行を応援する観光庁長官賞
○「今しかできない旅がある」をキャッチフレーズに、若者(特に20代・30代)の旅行振興に寄与した地方公共団
体、NPO、企業、個人等の取組を募集し、観光庁長官賞を含む各賞を発表している。
○第2回目の表彰にあたっては、約30件の応募があり、そのうち10件の取組を表彰した。(平成26年6月)
○第3回目も平成27年1月より取組の募集を開始。
【第2回 若者旅行を応援する取組表彰 受賞取組一覧】
○観光庁長官賞:社会問題発信型のプラットフォーム:リディラバのスタディツアー
(一般社団法人リディラバ、株式会社Ridilover)
○奨励賞:・若旅inやまぐち 山口県内オンリーワン企業訪問と観光魅力発見の旅3日間
(株式会社西京銀行、広島経済大学)
・山頂caféプロジェクト ~後世に伝えたい山旅がある~(山頂café ~ビギナーのための登山サークル~)
・農都交流プロジェクト in 飯豊町(いいでまち)(株式会社JTBコーポレートセールス)
○東北ブロック賞:スポーツYUKIYOSE(特定非営利活動法人トップスポーツコンソーシアム秋田)
○関東ブロック賞: LunchTrip(LunchTrip)
○北陸信越ブロック賞:大学ゼミ合宿誘致・コーディネート事業(特定非営利活動法人金沢観光創造会議)
○近畿ブロック賞:さんふらわあ若者船旅推進プロジェクト(株式会社フェリーさんふらわあ)
○中国ブロック賞:スポーツによる地域活性化プロジェクト(広島経済大学興動館 スポーツによる地域活性化プロジェクト)
○審査員特別賞:サムライカレープロジェクト(サムライインターナショナル)
◆若者旅行振興に関する取組事例集を、観光庁HPで公開中!
http://www.mlit.go.jp/common/001043253.pdf
-10-
スタディーツアーで社会問題をもっと「気軽に」「身近に」「主体的に」学ぶ
社会問題の共有・発信のプラットフォーム リディラバ
■団体概要
第2回観光庁長官賞
受賞取組
■事業内容
・社会問題のスタディーツアー企画運営(現地関係者との調整含む)
・中学高校/企業向け研修
・地方公共団体の移住定住政策支援
・ユーザー投稿型メディアTRAPROの運営
・社会起業家向け招待制カンファレンスの主催 など
スタディーツアーをはじめ、これらの多くは約600名のボランティアに
よって企画運営されています。
団体名:一般社団法人リディラバ・株式会社Ridilover
団体理念:「社会の無関心の打破」
代表理事:安部敏樹
設立:平成21年9月(平成24年6月法人格取得)
資格:旅行業Ⅱ種(平成25年4月取得・株式会社Ridilover)
職員数:10名
■ツアー事業詳細
これまで60種類以上のツアーテーマで、2,000人以上の関心を社会問題の現場に送り出してき
ました。これらのツアーの大半は、似た問題意識を持つ個人が集まり、企画運営を担うCtoC型
ツアーです。ツアー・研修は「現地への訪問」「当事者へのヒアリング」「参加者同士の議論」など
で構成されています。
《ツアー開催地・ツアーテーマの例》
六ヶ所(エネルギー)
石巻(地域医療)
住田町(林業)
輪島(地域と教育)
二本松(地域活性化)
奈良(耕作放棄地)
都内(がん検診・貧困・
性教育・町工場
三宅島災害復興)
《ツアー事例紹介》
児童養護施設
訪問ツアー
クリーンエネルギーを
学ぶツアー
林業による
地域活性化ツアー
国東(第一次産業の
事業承継)
静岡(アート)
富士吉田(獣害)
様々な事情で親と共に
暮らせない子供は全国
に約3万人。
施設見学でその生活
空間を肌で感じ、自己
肯定感や教育のあり方
について考えるツアー
です。
エネルギー問題に関す
る議論が絶えない今、
核のゴミが全国から集
まる青森県六ヶ所村を
訪れ、行政・企業・住民
と共にエネルギー問題
全体への見識を高める
ツアーです。
国土の2/3を占める森
林の多くは、外材輸入
などにより有効利用さ
れていない状態です
「林業日本一」を目指
す岩手県住田町を訪れ
、日本の林業の将来を
考えるツアーです。
■ツアー参加者の声
「社会人になって日常生活では触れ合わないテーマについて、同じ
ような関心の人と議論できていい出会いと学びがあった」(28歳男性)
「現場に行き、関係者の話を聞くことで、当事者意識が芽生えた。
今後も継続して関心を持ち続けると思う」(21歳女性) など
リディラバが変えたいのは、特定の社会問題の現状ではなく、それらに対する人々の関心の向け方です。
-11-
若旅★授業
○平成25年2月より、「旅に出たい、出よう」という気持ちへの働き掛けを行うべく、旅に精通した方を講師として
派遣し、学生に旅の意義・素晴らしさを伝える「若旅★授業」を実施。
〇平成27年1月までに、計16回の授業を実施。
<開催実績>
回数
第1回
第2回
第3回
第4回
第5回
第6回
第7回
第8回
第9回
学校名
品川女子学院
神田外語学院
文教大学
千葉大学教育学部附属中学校
大妻多摩中学高等学校
大成女子高等学校
早稲田大学
東洋大学
名古屋市立中央高校(昼間定時制)
実施日
2013年2月13日
2013年6月5日
2013年7月5日
2013年10月23日
2013年10月26日
2013年11月7日
2013年11月15日
2014年5月7日
2014年7月9日
第10回
都立蒲田高校
2014年9月10日
第11回
第12回
第13回
第14回
第15回
第16回
第17回
千葉大学教育学部附属中学校
玉川大学
大成女子高等学校
大妻多摩中学高等学校
神田外語大学
神戸学院大学附属高等学校
都立清瀬高校
2014年10月15日
2014年10月20日
2014年11月20日
2014年11月22日
2014年12月2日
2015年1月15日
2015年3月11日(予定)
講師
伊藤 春香さん
世古 奏芽さん
水野 千尋さん
谷口 朋代さん
松澤 亜美さん
窪 咲子さん
新居 奈津子さん
石田 言行さん
とまこさん
新居 奈津子さん
世古 奏芽さん
水野 千尋さん
大橋 菜央さん
松澤 亜美さん
中島 侑子さん
松澤 亜美さん
宮内 亮太さん
川人 ゆかりさん
谷口 朋代さん
-12-
若旅★授業 授業風景
第13回目:大成女子高校
講師には、研修医修了後に約3
年間の世界一周に旅立ち、現在
は救命救急医として勤務する傍
ら各地で講演や旅イベント等に
出演されている中島侑子さん
(医師)を招きし、高校3年生約
90名を対象に実施しました。
第14回目:大妻多摩中学高校
第15回目:神田外語大学
講師には、アメリカ留学やアジア
放浪の経験をもとに、飲料サー
バーの販売・保守・管理会社の
代表取締役としてASEAN諸国で
のビジネス拡大に取り組む、宮
内亮太さん(㈱ユトルナ代表取
締役)をお招きし、大学1~4年生
約60名を対象に実施しました。
講師には、旅ブロガーとして世
界を旅を続ける傍ら、食と旅を
通じて世界を学ぶ「LunchTrip」
の取組をすすめる松澤亜美さん
(LunchTrip代表者)をお招きし、
中学3年生約160名を対象に実
施しました。
-13-
若旅★授業 授業で使用した資料(一部抜粋)
旅の良さや旅の経験等についてお話しいただきます。
また、旅がキャリアにどう繋がったか、世界の社会問題等についてもお話しいただきます。
-14-
若旅★授業 効果
アンケート結果
〇若旅★授業の実施によって、学生の「旅行に行きたい」という意識に変化があった。
〇旅行への意識が既に高い大学生に比べ、旅行になかなか馴染みのない高校生に対して「若旅★授業」を
行うことが効果的と推測できる。
「お金と時間がある場合に、旅行がしたい」と答えた生徒の割合
<事前アンケート>
中学生・・・71.4%
高校生・・・51.1%
大学生・・・76.4%
<事後アンケート>
→
→
→
中学生・・・82.5%(11.1%増加)
高校生・・・76.1(25.0%増加)
大学生・・・91.3(14.9%増加)
授業後のインタビュー結果
講師の先生が生き生きと語る旅の楽しさが子どもたちにダイレクトに伝
わり、子どもたちの目がキラキラ輝いていました。(中学 教員)
高校生にとって、旅のきっかけになる素晴らしい授業ですので、是非、
来年度もお世話になりたいと思います。(高校 教員)
旅が好きになったきっかけや色んな国の話を聞いて、旅の魅力が伝わ
りました。私も海外に行ってみたいと思いました。(中学生)
海外について、自分の知らない一面を知ることができました。現地で実
際に起きた出来事のエピソードが印象的でした。(高校生)
授業をきっかけに、旅に出ようと考える生徒が増えました。韓国やイギ
リスに留学に行く生徒もでてきて、彼女たちは卒業を前にして、若旅★
授業を受けてよかったと話しており、講師の方にとても感謝していまし
た。(高校 教員)
海外に旅行に行く際に、語学面においては完璧でなくとも良いと聞い
て安心しました。語学の壁は気になる点だったので聞いて良かったで
す。(大学生)
自身の旅の体験をSNS等で情報発信されていて、その手法が私の想
像をはるかに大きく超えていることに驚き、刺激を受けました。(大学
生)
-15-
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