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いしかわ事業者版環境ISO業種別マニュアル
繊 維 工 業 編
石川県環境部地球温暖化対策室
は じ め に
地球温暖化問題など、現代の私たちが直面している環境問題を克服し、石川のすぐれた環
境を将来世代に引き継いでいくためには、県民総ぐるみで環境保全活動に取り組むことが求
められています。
このため、本県では、学校や家庭、地域、事業所において自主的に環境保全に取り組むた
めの指針を作成し、積極的に環境保全活動を推進している学校や家庭、地域、事業所を登録・
認定する「いしかわ版環境ISO」制度を設けています。
このうち、
「いしかわ事業者版環境ISO」は、社会経済活動の大きな部分を占める事業者
が環境負荷の削減に自主的にしかも手軽に取り組むための指針として、平成 19 年 12 月に
設けたもので、あらゆる事業者を対象としております。
現在、登録されている事業所は、主に事務部門での取組が中心となっており、二酸化炭素
の排出量が多い産業部門では、中小規模の事業者は「いしかわ事業者版環境ISO」をはじ
めとする環境マネジメントシステムへの取組はこれからといった状況にあります。
そこで、
「いしかわ事業者版環境ISO」への登録業種の裾野を広げるため、昨年度の病院、
福祉施設、旅館・ホテル、小売業、IT業種及び建設業を対象に作成した業種別マニュアル
に引き続き、県内製造業の事業所の中で、事業所数、エネルギー消費量が最も多い繊維工業
を対象としたマニュアルを作成し、その取組を促進することとしました。
ぜひ、このマニュアルを活用いただき、
「いしかわ事業者版環境ISO」の登録を進めてい
ただきたいと思います。
目
次
いしかわ事業者版環境ISO業種別マニュアル(繊維工業編)について
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
1.省エネルギー対策の必要性
・地球温暖化問題とエネルギー問題
・地球温暖化防止に向けた国内の動き
・地球温暖化防止に向けた石川県の動き
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
2.繊維工業の現状と特徴
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
・繊維工業における省エネルギー対策の必要性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
・アンケート概要
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
・事業所ヒアリング概要
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
・1.管理体制の構築とデータの管理
・2.照明設備
・3.空調設備
・4.受変電設備
・5.ボイラー
・6.コンプレッサー
・主要機器の省エネルギー対策の紹介
・低公害車の導入
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
10
12
14
18
21
23
26
28
32
4.取組項目チェックリスト
・運用改善編
・設備導入編
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36
(参考)
いしかわ事業者版環境ISO取組手順と登録 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 38
・取組手順と登録
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 38
・環境行動計画の例
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 40
石川県地球温暖化対策支援融資制度
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 44
いしかわ事業者版環境ISO業種別マニュアル(繊維工業編)について
■
マニュアルの使い方
「いしかわ事業者版環境ISO業種別マニュアル(繊維工業編)」
(以下、
「マニュアル」と
いいます。
)は、いしかわ事業者版環境ISO指針(以下、
「指針」といいます。
)とあわせて
活用いただくものです。
指針には、具体的な取組項目を決めるときの参考にするための「取組みチェック表」が掲
載されていますが、これは、どの業種にも共通な事務所(オフィス)での取組が中心となっ
ています。
事業所などで省エネルギーや廃棄物の排出抑制、リサイクルに取り組むことは、環境への
負荷を削減するばかりでなく、経営コストのスリム化にも繋がりますが、一般的に、事務所
での取組よりも実際の業務を行う現場での取組の方がコスト削減効果及び環境負荷の削減効
果が大きいと考えられます。
また、マニュアルで取り扱っている取組項目は、あくまで各事業者が取り組む上での参考
となるものです。取組項目を一覧にした「取組項目チェックリスト(運用改善編・設備導入
編)
」を活用しながら、定期的にチェックを行い、取組成果を評価するとともに、今後の取組
に活用していただければ幸いです。
■
マニュアルの内容について
マニュアルは、省エネルギー対策のための各種マニュアルを参考にするとともに、県内繊
維工業の事業者へのアンケート調査やヒアリング、現地調査の結果から、実現可能な具体的
な取組を整理して作成しました。
マニュアルにおける省エネルギー対策の効果はあくまでも一般的な目安であり、実際の設
備や使用状況などにより効果の程度は異なることが考えられます。また、取組事例の中には
設備の更新や追加、運転条件の変更を内容とするものもありますが、それらを基に省エネル
ギーなどの取組を検討する場合には、設備の管理会社やメーカー、メンテナンス業者と協議
しながら進める必要があります。
‐1‐
1.省エネルギー対策の必要性
1.省エネルギー対策の必要性
地球温暖化問題とエネルギー問題
私たちは、これまで石油や石炭などの化石燃料を大量に燃やし、動力源等として活用する
ことで、現在の豊かな生活を享受してきました。しかしながら、化石燃料の燃焼により大気
中の二酸化炭素の濃度が増え、豊かな生活と引き換えに「地球温暖化問題」が起こっています。
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第4次評価報告書(2007)によると、高度経済成長
が続き化石燃料を重視する社会では、世界の平均気温は21世紀末には1.8~4.0度上昇する
ことが予測されています。また、気温の上昇により、海面の上昇、異常気象の増加、生態系
の異変、伝染病の拡大といった様々な事態を引き起こす可能性があると報告されています。
地球温暖化防止に向けた国内の動き
1997年12月に京都で開催された「気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)」で、先
進国から排出される温室効果ガスの具体的な削減数値目標などを定めた「京都議定書」が合
意され、日本は、第一約束期間(2008年~2012年)に1990年の排出量よりも6%削減する
ことを約束しました。その目標達成に向けた取組の一つとして、エネルギーの使用の合理化
に関する法律が改正され、平成22年4月から、エネルギー管理を工場・事業所単位から事業
者単位に変更し、事業者全体のエネルギー使用量(原油換算後)が1,500KL/年以上の事業者
に中長期計画書の提出を義務づけるなど、対象が拡大されました。
また、京都議定書第一約束期間後の中期目標として、温室効果ガス排出量を2020年まで
に1990年比25%削減することを示し、その削減目標の達成に向けた取組として、低炭素社
会づくりのための中長期ロードマップの策定やキャップ・アンド・トレード方式による国内
排出量取引制度の導入、地球温暖化対策税を含む税制のグリーン化などが検討されています。
地球温暖化防止に向けた石川県の動き
石川県の平成17年の二酸化炭素排出量の推計値は、右の表の
とおりとなっています。
平成16年4月にふるさと石川の環境を守り育てる条例を施行
し、そのなかで、地球温暖化防止を図るため、産業、民生、運輸
の各部門における二酸化炭素排出抑制のための施策及び森林に
よる二酸化炭素吸収促進のための施策を盛り込みました。
更に、「石川県環境総合計画(平成17年3月策定)」では、京都
議定書の目標達成のため、2001年度を基準とした2010年度を
目標年次とする二酸化炭素排出削減目標を設定しました。
○エネルギー消費に伴う二酸化炭素排出削減目標(CO2/年)
産業部門
△112千t (2001年比△ 3.7%)
民生(業務)部門 △187千t ( 〃
△12.2%)
民生(家庭)部門 △188千t ( 〃
△11.2%)
運輸部門
△216千t ( 〃
△ 7.8%)
削減総量
△703千t ( 〃
△ 7.8%)
‐2‐
廃棄物,
9.1%
運輸,
25.6%
エネル
ギー
転換,
5.1%
産業,
25.5%
1,060万t-CO2/年
(平成17年)
民生
(家庭),
15.0%
民生
(業務),
19.7%
出典)平成 20 年度版
石川県環境白書
1.省エネルギー対策の必要性
●地球温暖化対策計画書制度
ふるさと石川の環境を守り育てる条例(第242条)に基づき、エネルギーの使用の合理化に
関する法律で規定するエネルギー管理指定工場に対して地球温暖化対策計画書の作成・提出
制度を設け、事業者による計画的な二酸化炭素排出量削減を推進しています。
●いしかわ事業者版環境ISO登録制度
企業向け環境マネジメントシステムの認証制度であるISO14001(国際規格)やエコアクシ
ョン21(国の規格)への入門編として、平成19年12月に「いしかわ事業者版環境ISO」登録制
度を創設しました。
この登録制度は、製造業や建設業、小売業、サービス業など企業のほか、NPOなど団体も
対象としており、少ない経費で、簡単に環境マネジメントシステムに取り組めるのが特徴で
す。
また、県内事業者による環境保全活動の自主的な取組の促進を目的に、平成21年度に、事
業者版環境ISOの登録事業者を対象に、先駆的・模範的な活動に積極的に取り組み、顕著
な成果があった事業者を表彰する制度を創設しました。
□いしかわ事業者版環境ISOの特徴
・企業・団体など幅広い方が対象となっています。
・製造業や建設業、小売業、サービス業などの企業、NPOなど団体
・石川県の登録制度です。
・「いしかわ事業者版環境ISO登録事業所」として石川県に登録されます。
・登録の有効期間は2年間です。(2年ごとの更新)
・少ない経費で、簡単に環境マネジメントに取り組めます。
・登録を受けるための費用は1万円
・エコアクション21やISO14001にステップアップするための入門編
・環境マネジメントの専門家からアドバイスが受けられます。
□いしかわ事業者版環境ISOに取り組むメリット
・地域の環境保全につながります。
・顧客や取引先などの社会的な信頼性が向上します。
・経営者、従業員にPDCA※の考え方が身につきます。
※PDCA・・・・計画(Plan)実施(Do)評価(Check)見直し(Action)のプロセスを繰り返すことに
よって、継続的な業務改善活動を推進するマネジメント手法
・経費の削減につながります。
いしかわ事業者版環境ISOロゴマーク
※事業者版環境ISO登録事業所は、このロゴ
マークを利用することができ、事業所のパン
フレット、カタログ、社員の名刺等に表示で
きます。
‐3‐
2.繊維工業の現状と特徴
2.繊維工業の現状と特徴
繊維工業における省エネルギー対策の必要性
●繊維工業はエネルギー多消費産業です!!
本県は、「繊維王国」として全国にその名が広く知られ、ねん糸などの糸加工から、ニット
や編レースなどの繊維資材、染色整理や縫製も含め、繊維工業の一大産地を形成しています。
現在、県内繊維工業のエネルギー消費量は製造業の中で最も多く、また、製造品出荷額等
に対するエネルギー消費量も最も多い産業となっています。より一層の地球温暖化対策を推
進するには、本県の基幹産業である繊維工業の積極的な取組がかかせません。
石川県のエネルギー消費(原油換算) 合計:654(10 3kl)
200
エ
ネ 150
原ル
油ギ
100
換
算消
費
50
162.9
(
ー
84.5
41.4
)
19.3
12.3
5.4
4.0
20.3 14.5 23.3
37.5
26.8
9.5 13.7
10.7
9.2 3.1
5.7
1.8 0.1
4.0 6.7
その他製品
精密機械
輸送機械
電子部品
情報通信
電気機械
一般機械
金属製品
非鉄金属
鉄鋼業
窯業・土石
皮革
ゴム製品
プラスチック製品
石油・石炭
化学工業
印刷
パルプ・紙
家具・装備品
木材・木製品
繊維工業
衣服
飲料・飼料等
食料品
0
79.2
58.0
注:①石油等消費動態統計の対象事業所のエネルギー消費量も含んでいます。
②自動車輸送統計、鉄道輸送統計等で把握されている運輸に係るエネルギー消費量は含まれていません。
営業用の車、バス、鉄道等のエネルギーは含まれません。
典)平成 19 年度エネルギー消費統計調査(石川県)
石川県の製造品出荷額等に対するエネルギー消費(繊維工業=100)
100
100
90
87
69
57
53
50
40
18
18
9
27
20
13
6
30
26
10
20
10
9
1
そ の他 製 品
精密機械
輸送機械
電子部品
情報通信
電気機械
一般機械
金属製品
非鉄金属
鉄鋼業
窯 業 ・土 石
ゴ ム製 品
皮革
0
プ ラ スチ ック製 品
化学工業
パルプ ・紙
印刷
家 具 ・装 備 品
木 材 ・木 製 品
衣服
繊維工業
飲 料 ・飼 料 等
食料品
0
16
注:平成19年度のエネルギー消費(原油換算)を同年の製造品出荷額等(従業員4人以上の事業所)
(出典:石
川県の工業(H19))で除し、繊維工業を100として換算した値
‐4‐
2.繊維工業の現状と特徴
●省エネルギー対策に取り組もう!!
グローバル化の進展、エネルギー価格の著しい変動など、繊維工業を取り巻く環境は厳し
い状況ですが、元気ある繊維工業として持続的に発展していくためには、無駄のない効率的
なエネルギー利用(省エネルギー)を推進していくことが必要不可欠です。
このマニュアルは、石川県繊維協会、石川県撚糸工業組合、石川県織物工業協同組合、小
松織物工業協同組合、石川県染色工業協同組合のご協力により、アンケート調査と事業所へ
のヒアリングを行い、その結果に基づき繊維工業における省エネルギー対策のポイントを整
理したものです。
省エネルギー対策は、地球温暖化防止に寄与するだけでなく、各事業所の電気代や燃料代
などのエネルギーに係る経費削減、環境保全に取り組むという企業のイメージアップに繋が
ります。
本マニュアルでは、一人ひとりの意識を変えることによってお金をかけずにできる運用対
策から、設備改修を伴う省エネルギー対策まで、いろいろな方法を紹介しており、皆様の実
情にあった省エネルギー対策を取り組んで頂きたいと思います。
■石川県の繊維工業の特色
本県の繊維工業の従業員 4 人以上の事業所数、従業員数を見ると、ねん糸製造業、織物業、染色
整理業が上位となっています。
このねん糸製造業、織物業、染色整理業は、繊維製品ができるまでの流れのうち、「川中」工程
の大部分を担っております。
従業員数(従業員4人以上の事業所)
事業所数(従業員4人以上の事業所)
200
4,000
174
156
105
65
41
人
2,078
1,522
1,000
13
7
726
590
)
50
350
231
その他の
繊維工業
レース・繊維
雑品製造業
綱・網製造業
染色整理業
ニット生地
製造業
織物業
ねん糸製造業
0
紡績
その他の
繊維工業
レース・繊維
雑品製造業
綱・網製造業
染色整理業
ニット生地
製造業
織物業
ねん糸製造業
紡績
0
52
1,828
(
事
業
100
所
数
2,857
従 3,000
業
員
数 2,000
150
出典)石川県の工業(H19)
繊維製品ができるまでの流れ
「川上」工程
原糸の生産
(紡績)
「川中」工程
ねん糸工程
(ねん糸製造業)
生地製造工程
(織物業等)
染色工程
(染色整理業)
‐5‐
「川下」工程
縫製工程
(縫製業)
繊維製品
2.繊維工業の現状と特徴
アンケート概要
ねん糸製造業、織物業、染色整理業についての省エネルギーの現状を把握するために、平
成 21 年 11 月に石川県繊維協会、石川県撚糸工業組合、石川県織物工業協同組合、小松織
物工業協同組合、石川県染色工業協同組合のご協力を頂き、アンケートを実施しました。ご
回答頂いた事業所は、34 事業所(内訳:ねん糸製造業 19 事業所、織物業 10 事業所、染色
整理業 5 事業所)です。
1)工場の従業員数及び操業形態
・従業員数は、ねん糸製造業では 20 人未満、織物業では 50 人以上 100 人未満、染色整
理業では 100 人以上の事業所の割合が高くなっています。
・操業形態は、ねん糸製造業、織物業、染色整理業のいずれも 24 時間操業が多く、各業
種において 80~90%を占めています。
100%
5%
5%
80%
操業形態の構成
従業員数の構成
100%
50%
5%
9%
20%
60%
80%
60%
60%
40%
40%
30%
90%
82%
5%
9%
80%
20%
20%
20%
90%
20%
20%
0%
0%
ねん糸製造業
織物業
20人未満
50人以上~100人未満
ねん糸製造業
染色整理業
昼間操業
20人以上~50人未満
100人以上
織物業
染色整理業
24時間操業
その他
2)環境マネジメントシステムの認証取得
・ISO14001 を取得している事業所は 3 事業所のみであり、エコアクション 21 やいし
かわ事業者版環境 ISO などの環境マネジメントシステムを認証取得している事業所はあ
りませんでした。
エネルギー費用割合
100%
3)エネルギー費用割合
・ねん糸製造業は、製造された原糸を引
1%
1%
4%
9%
27%
80%
きそろえて撚りをかけるねん糸機の動
力源となっている電気に要する費用が
60%
77%
最も多くなっています。
40%
・織物業は、糸を織り込む織機の動力源
である電気に要する費用が多いことに
加え、サイジング工程を実施している
20%
90%
72%
19%
0%
事業所もあり、
燃料に要する費用が約 3
ねん糸製造業
織物業
電気
‐6‐
燃料
染色整理業
上下水
2.繊維工業の現状と特徴
割となっています。
・染色整理業は、繊維に付着した汚れや油を洗い落とす精練、漂白工程、染色工程、洗浄
工程、整理仕上げといった工程を担っており、その生産プロセスにおいて大量の水、熱、
電気を使用しており、これらのエネルギーに要する費用が 3 業種の中で最も多くなって
います。なお、上下水の費用は 4%と低くなっていますが、これは工業用水として地下
水を使用し、自事業所で廃水処理を行っているためです。
4)運用改善による省エネルギー対策実施状況
・多くの事業所では、空調設備(69%)、照明設備(65%)、主要機器(64%)、熱源・
熱搬送設備(55%)で省エネルギー対策を実施・検討しています。
運用改善による省エネルギー対策実施状況
0%
20%
照明設備に関する対策
50%
空調設備に関する対策
58%
給水・給湯設備に関する対策
30%
熱源・熱搬送設備に関する対策
45%
40%
80%
15%
31%
9%
61%
10%
45%
56%
22%
41%
主要機器(注)に関する対策
100%
35%
11%
22%
受電・変電設備に関する対策
60%
23%
実施
検討中
36%
予定無
(注)主要機器とは、ねん糸製造業にあってはねん糸機、コーン巻き機、織物業にあっては織機、
検反機、染色整理業にあっては染色機、乾燥機、脱水機などをいう。
5)設備導入による省エネルギー対策実施状況
・比較的多くの事業所では、照明設備(44%)
、主要機器(43%)
、熱源・熱搬送設備(38%)
の省エネ対策を実施・検討しています。
設備導入による省エネルギー対策実施状況
0%
20%
照明設備に関する対策
24%
空調設備に関する対策
24%
給水・給湯設備に関する対策
9%
受電・変電設備に関する対策
主要機器に関する対策
9%
60%
20%
68%
5%
86%
0%
62%
17%
30%
80%
56%
8%
38%
熱源・熱搬送設備に関する対策
40%
74%
13%
実施
‐7‐
57%
検討中
予定無
100%
2.繊維工業の現状と特徴
事業所ヒアリング概要
本県の繊維工業における省エネルギーの実態を把握し、本マニュアルに盛り込む省エネル
ギー対策の参考とするため、12 事業所(内訳:ねん糸製造業 5 事業所、織物業 5 事業所、
染色整理業 2 事業所)で、事業所ヒアリングを実施しました。
1)運用改善による省エネルギー対策実施状況
・運用改善面での省エネルギー対策は、8 事業所において実施していました。
・最も多かった対策は、照明設備における「不要時の消灯及び消灯の励行」であり、そのほ
かでは、熱源・熱搬送設備における「保温・ドレン回収」が多く見られました。
・主要機器の省エネルギー対策として以下の実施が見られました。
●ねん糸製造業:ねん糸機における負荷の低減対策として「繁閑期によるねん糸機の回転
数の調整」
●染 色 整 理 業:染色機からの放熱を防ぐための「染色機の保温」
■運用改善での省エネルギー対策
項目
対策実施事業所数
回答
設備分類
照明設備
運用改善での
省エネルギー対策
空調設備
染色整理業
合
計
ねん糸製造業
織物業
・不要時の消灯及び消灯の励行
2
4
2
8
・間引き
-
2
-
2
・地下水の利用
1
1
-
2
・不要時の停止
-
2
-
2
2
2
4
熱源・熱搬送設備
・保温・ドレン回収
主要機器
・繁閑期によるねん糸機の回転数の調整
1
・染色機の保温
1
1
1
:対象外
2)設備導入による省エネルギー対策実施状況
・設備導入面での省エネルギー対策は、7 事業所において実施していました。
・最も多かった対策は、空調設備における「スポットクーラー」であり、そのほかでは、空
調設備における「高効率設備の導入」や受電・変電設備における「デマンド監視」が見られ
ました。
・主要機器の省エネルギー対策として以下の実施が見られました。
●ねん糸製造業:ねん糸機の稼働の無駄を省くための「ねん糸機のタイマー制御」、「ねん
糸機のインバーター制御」
●織
物
業:織機の負荷を低減する軽量化対策として「プラスチックヘルドの導入」、
パンチカード廃棄物の削減のための「ジャガード機の電子化」
●染 色 整 理 業:染色廃水の削減や染色の効率化のための「インクジェットプリンタの導
入」、排水処理の効率化のための「高性能散気管の導入」
‐8‐
2.繊維工業の現状と特徴
■設備導入での省エネルギー対策
項目
対策実施事業所数
回答
設備分類
照明設備
空調設備
織物業
・プルスイッチ
-
-
1
・高効率設備の導入
-
2
-
2
・スポットクーラー
-
2
1
3
1
-
1
1
1
2
熱源・熱搬送設備
・高効率ボイラーへの更新
受電・変電設備
・デマンド監視
-
・ねん糸機のタイマー制御
1
・ねん糸機のインバータ制御
1
設備導入での
省エネルギー対策
主要機器
染色整理業
合
計
ねん糸製造業
1
1
1
・プラスチックヘルドの導入
1
・ジャガード機の電子化
1
1
1
・インクジェットプリンタの導入
1
1
・高性能散気管の導入
1
1
:対象外
3)省エネルギー対策の興味分野
・省エネルギー対策の推進に興味をもっている事業所は、8 事業所ありました。
・最も関心が高かった対策は、照明設備では「高効率照明(LED 照明)」、空調設備では「高効
率空調機」であり、そのほか、熱源・熱搬送設備では「省エネ型ボイラー」などがあげられ
ていました。
・また、「省エネ型自動車」や「太陽光発電」といった対策まで視野に入れた事業所があり、
省エネルギーに対する意識の高さが窺えます。
高効率空調機
出典)財団法人/省エネルギーセンター
‐9‐
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
繊維工業の省エネルギーの進め方や主な省エネルギー対策について、下記の主要な項目ごとに
要点をまとめましたので、対策を進めるうえで参考にしてください。
1.管理体制の構築とデータの管理 ・・・・・・・・・P12
運用改善
運用改善
運用改善
運用改善
運用改善
①エネルギー管理体制を構築しよう
②目標値を設定しよう
③毎月のエネルギー使用量と費用を記録しよう
④エネルギーデータをグラフ化し、実績を比較・
評価しよう
⑤全員参加で省エネルギーを進めよう
■ねん糸製造業
【主な設備・機器】
・照明設備
・空調設備
・受電・変電設備
・コンプレッサー
・撚糸機
・コーン巻き機
など
2.照明設備 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P14
運用改善
運用改善
設備導入
設備導入
設備導入
設備導入
①適正照度の設定
②点灯・消灯時間の管理
③高効率照明器具の採用
④高効率反射板の導入
⑤高輝度誘導灯の導入
⑥人感センサーによる点灯制御
3.空調設備 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P18
運用改善
運用改善
運用改善
設備導入
設備導入
設備導入
設備導入
設備導入
①空調設定温度の緩和
②フィルター等の掃除
③空調の外気利用
④室内の温度ムラの解消
⑤空調室外機への散水
⑥スポットクーリングの導入、間仕切り・二重扉
の設置
⑦熱伝導が大きい材質に対する断熱
⑧高効率空調機の導入
4.受変電設備 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P21
運用改善
設備導入
設備導入
①負荷の平準化、受電力率の改善
②デマンドコントローラーの設置、
変圧器タップの適正化
③高効率変圧器の更新
‐10‐
■織物業
【主な設備・機器】
・照明設備
・空調設備
・受電・変電設備
・ボイラー
・コンプレッサー
・織機
・検反機
など
■染色整理業
【主な設備・機器】
・照明設備
・空調設備
・受電・変電設備
・ボイラー
・染色機
・乾燥機
・脱水機
など
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
5.ボイラー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P23
運用改善
運用改善
運用改善
運用改善
設備導入
設備導入
設備導入
①稼働台数の適正化
②空気比の適正化
③適正蒸気圧での使用
④蒸気トラップのメンテナンス
⑤ドレンの回収
⑥蒸気配管、バルブの保温実施
⑦高効率ボイラーの導入
6.コンプレッサー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P26
運用改善
運用改善
運用改善
運用改善
設備導入
①コンプレッサーの吐出圧力の低減
②エアー漏れの防止
③吸入空気温度の低減
④フィルターの掃除
⑤インバータ制御方式の採用
主要機器の省エネルギー対策の紹介 ・・・・・・・・P28
省エネベルト
■■ ねん糸製造業 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■
①ねん糸機の動力伝達装置(ベルト)を省エネベルトに交換
②ねん糸機をタイマーで制御
③ねん糸機をインバーターで制御
■■ 織物業 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
①織機のヘルドをプラスチックヘルドに交換
■■ 染色整理業 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
①染色機からの放熱抑制
②インクジェットプリンタの導入
③乾燥機の排熱等の有効利用
④染色加工に伴う水の有効利用
⑤高性能散気管の導入(排水処理)
低公害車の導入 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P32
‐11‐
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
1.管理体制の構築とデータの管理
運用改善
①エネルギー管理体制を構築しよう
□ 継続的に省エネルギーを進めるためには経営者のリーダーシップが大切です。エネルギ
ー管理体制は経営トップの指導で構築しましょう。
□ エネルギーの管理方針を策定しましょう。
□ 取組にあたっては役割分担を決め、責任の所在をはっきりさせましょう。
運用改善
②目標値を設定しよう
□ 目標値は始めからあまり高い目標を立てず、長期間実施できる目標を設定しましょう。
□ 従業員が共通の認識を持ち意識改革につながるよう、社内共通の目標値を示しましょう。
□ 毎月の目標を掲げ、朝礼などで意識を喚起しましょう。
運用改善
③毎月のエネルギー使用量と費用を記録しよう
□ エネルギー使用量を把握することは、事業所におけるエネルギー使用の特徴と削減余地
を探るためにはかかせません。まず、1 ヶ月単位に電力、燃料、水道等のエネルギーご
とに使用量と費用を調べ、記録しましょう。
□ 具体的な対策検討を行うため、工程別にエネルギー使用量の内訳を把握しましょう。
□ エネルギー使用量の変動をわかりやすくするため、エネルギー原単位※を把握・管理しま
しょう。
<お手本!! 業界の仲間が実践しています(事業所ヒアリング結果より)>
・織物業の事業所では、製造量(1 疋や 1kg)あたりのエネルギー使用量(エネルギ
ー原単位)を月別に把握・管理していました。
まめ知識
◎ 「エネルギー原単位」とは、単位量の製品や額を生産するのに必要な電力・熱(燃料)
などエネルギー消費量の総量のことで、一般に、省エネルギーの進捗状況をみる指標と
して使用されます。
(EIC ネットより)
‐12‐
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
運用改善
④エネルギーデータをグラフ化し、実績を比較・評価しよう
□ エネルギー使用量の変化をわかりやすくするため、グラフ化しましょう。
□ 設備の老朽化などによるエネルギーロスを把握するため、季節や時期による変動など、
エネルギーごとに年間を通した変化を把握し、比較・評価しましょう。
運用改善
⑤全員参加で省エネルギーを進めよう
□ エネルギーの無駄やロスに気付いたら、みんなで話し合い、改善しましょう。
□ 不要な照明の消灯や機器の空運転防止など、無駄のない職場作りを進めましょう。
□ メリットを明確にし、従業員のコスト意識の向上につなげるため、エネルギー削減によ
るコスト削減効果を算出しましょう。
□ 効果的かつ継続的に省エネルギーを推進していくためには、PDCA サイクル(P:計画、
D:実施、C:評価、A:見直し)を実施していくことが大切です。そのため、
『具体的な目標
値の設定→行動計画・実施→実績の確認→評価』、それを踏まえて次のステップへとい
った継続的な取組を全員参加で行いましょう。
<お手本!! 業界の仲間が実践しています(事業所ヒアリング結果より)>
・織物業の事業所では、日々の燃料使用量を壁に貼りだし、従業員への周知を図
っていました。
‐13‐
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
2.照明設備
運用改善
①適正照度の設定
□ 作業場、職場の状況に合わせて適正照度を設定しましょう。
□ 高照度を要する場合は、全般照明と局部照明を組み合わせましょう。
□ 明るい窓側は昼光を利用して消灯するか、減光する処置をとりましょう。
□ 照明器具、ランプは定期的に清掃しましょう。
運用改善
②点灯・消灯時間の管理
□ 作業前(準備中)、作業中及び終了後の各時間帯に分けて、使用する照明を必要最小限にし
ましょう。
□ 季節ごとの日照に応じ、外灯、駐車場などの点灯・消灯時間を管理しましょう。
□ スイッチ近傍に節電ラベルの表示を行いましょう。
□ 離席するときや、不要時にはこまめに消灯しましょう。
□ 必要の無い時にこまめに消すことができるプルスイッチ(ヒモ付きのスイッチ)などの
個別スイッチを取り付けましょう。
<お手本!! 業界の仲間が実践しています(事業所ヒアリング結果より)>
・織物業の事業所では、不要時の消灯を励行する
ためのシールや電気代の表示を行い、従業員に
省エネルギーの意識付けを行っている事業所が
ありました。
・染色整理業の事業所では、プルスイッチの導入により、こまめな消灯を行い、
節電を図っていました。
プルスイッチは、人感センサーや調光センサーなどに比べて初期費用が少なく、
より大きな効果が期待されます。
‐14‐
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
効果試算例
【休み時間の消灯による節電】
従業員20~100名程度の24時間操業の事業所において、休み時間に蛍光灯を一斉消灯した場
合の省エネ効果(試算)
・蛍光灯 :銅鉄型FLR40W(85W/台)1,000本(500台)
・点灯時間:24h/日→21h/日(休み時間3時間と仮定)
、365日/年
・削減電力量 :85W×500台×3h/日×365日/年=46,538kWh/年
・削減金額
:46,538kWh/年×13円/kWh=605千円/年
・CO2削減量:46,538kWh/年×O.555kg-CO2/kWh=26t-CO2/年
・CO2削減率:(24h/日-21h/日)÷24 h/日=13%
※試算のための原単位(電力:0.555kg-CO2/kWh、13円/kWh)
ちなみに、3分間以上不要な場合は、その都度消灯する方が経済的となります!
設備導入
③高効率照明器具の採用
□ 照明器具の更新の際には高効率電球型蛍光灯や
Hf型蛍光灯、LED電球などの高効率照明器具の導
入を検討しましょう。
□ 高効率照明器具を採用する場合は、低ワット数ラ
ンプの採用、もしくは、必要な明るさを確保しう
高効率照明器具
る範囲で灯数を減少させることを検討しましょう。
出典)財団法人/省エネルギーセンター
まめ知識
◎ 白熱電球を高効率電球形蛍光灯に交換することにより、同じ明るさで消費電力は 1/4
~1/5 となり、寿命は 30 倍となります。
◎ 従来型蛍光灯の灯数を変えずに同じクラスの Hf 型蛍光灯に交換すると、消費電力を
約 10%節減することができ、明るさも 1.5 倍となるため、灯数を減少させることが
できます。
効果試算例
【白熱電球から高効率電球型蛍光灯への更新】
24時間操業の事業所で使用している白熱電球を高効率電球型蛍光灯に更新した場合の省エネ
効果(試算)
・規格
:白熱電球54Wから高効率電球型蛍光灯12Wに更新
・電球数 :10個
・点灯時間:24h/日、365日/年(8,760h/年)
・削減電力量 :(54W-12W)×10個×8,760h/年=3,679kWh/年
・削減金額
:3,679kWh/年×13円/kWh=48千円/年
・CO2削減量:3,679kWh/年×0.555kg-CO2/kWh=2t-CO2/年
・CO2削減率:(54W-12W)÷54W=78%
※試算のための原単位(電力:0.555kg-CO2/kWh、13円/kWh)
‐15‐
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
効果試算例
【従来型蛍光灯からHf型蛍光灯への更新】
従業員20~100名程度の24時間操業の事業所において、すべての従来型蛍光灯をHf型蛍光灯
に更新した場合の省エネ効果(試算)
・規格
:更新前 銅鉄型FLR40W(85W/台)
1,000本(500台)
更新後 HfインバータHf32W(65W/台)1,000本(500台)
・消費電力:更新前 銅鉄型FLR40W(85W/台)×500台=43kW
更新後 HfインバータHf32W(65W/台)×500台=33kW
・点灯時間:24h/日、365日/年(8,760 h/年)
・削減電力量 :(43kW-33kW)×8,760h/年=87,600kWh/年
・削減金額
:87,600kWh/年×13円/kWh=1,139千円/年
・CO2削減量:87,600kWh/年×O.555kg-CO2/kWh=49t-CO2/年
・CO2削減率:(43kW-33kW)÷43kW=23%
※試算のための原単位(電力:0.555kg-CO2/kWh、13円/kWh)
設備導入
④高効率反射板の導入
□ 光の反射率を高める高効率反射板の導入を検討しましょう。高効率反射板を設置した場
合、現在の照度を維持しつつ、蛍光灯の本数を削減することができます。
まめ知識
◎ 通常使用されている白色塗装(反射率60~85%)やアルミ鏡面(反射率70~85%)
に比べ、照度は最大1.5倍にアップできるといわれています。
効果試算例
【高効率反射板の導入】
従業員20~100名程度の24時間操業の事業所において、従来の反射板を高効率反射板に更新
し、蛍光灯を削減する場合の省エネ効果(試算)
・規格
:銅鉄型FLR40W(85W/台) 1,000本(500台)
・照度
:取付前700 lux → 取付後1,050 lux(1.5倍と仮定)
・点灯時間:24h/日、365日/年(8,760h/年)
・取付前の照度を維持する場合に必要となる蛍光灯の割合:700 lux÷1,050 lux=2/3
・削減できる蛍光灯:500台×(1-2/3)=167台
・高効率反射板の導入台数(蛍光灯2本あたり1台)
:(500台-167台)=333台
・削減電力量
:85W×167台×8,760h/年=124,348kWh/年
・削減金額
:124,348kWh/年×13円/kWh=1,617千円/年
・CO2削減量
:124,348kWh/年×0.555kg-CO2/kWh=69t-CO2/年
・CO2削減率
:167台÷500台=33%
※試算のための原単位(電力:0.555kg-CO2/kWh、13円/kWh)
‐16‐
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
設備導入
⑤高輝度誘導灯の導入
□ 誘導灯を更新する際には高輝度誘導灯の導入を検討しましょう。
まめ知識
◎ 誘導灯は、1 個の消費電力は小さいですが、24 時間 365 日点灯しているため、年
間ではかなりの電力量を使用しています。
◎ 高輝度誘導灯(管径が 4mm で消防法の告示基準に適合する高輝度型)は、消費電
力とランプの寿命の点でこれまでの蛍光灯型に比べて特別に優れています。
効果試算例
【高輝度誘導灯の導入】
従業員 20~100 名程度の事業所において、
誘導灯を高輝度型に更新した場合の省エネ効果
(試
算)
・規格
:23W 蛍光灯型から 6W 高輝度型に更新
・台数
:10 台
・消費電力:更新前 23W 蛍光灯型×10 台=0.23kW(ランプ寿命:8,500 時間)
更新後 6W 高輝度型×10 台=0.06kW(ランプ寿命:55,000 時間)
・点灯時間:24h/日、365 日/年(8,760h/年)
・削減電力量 :(0.23kW-0.06kW)×8,760h/年=1,489kWh/年
・削減金額
:1,489kWh/年×13 円/kWh=19 千円/年
・CO2削減量:1,489kWh/年×O.555kg-CO2/kWh=0.8t-CO2/年
・CO2削減率:(O.23kW-O.06kW)÷O.23kW=74%
※試算のための原単位(電力:0.555kg-CO2/kWh、13 円/kWh)
設備導入
⑥人感センサーによる点灯制御
□ 廊下や階段などの共用部や、トイレ・ロッカー室など不定期に利用するエリアには、人
感センサーによる点灯制御の導入を検討しましょう。
効果試算例
【人感センサーによる点灯制御】
24 時間操業の事業所において、廊下やトイレなどの共用部や不定期に使用する場所に、人感
センサーを設置した場合の省エネ効果(試算)
・照明設備:蛍光灯(25W×4 灯、総容量 100W)
、10 か所
・人感センサーによる省工ネ率:60%(仮定)
・点灯時間:24h/日、365 日/年(8,760h/年)
・削減電力量 :25W×4 灯×10 か所×8,760h/年×0.6=5,256kWh/年
・削減金額
:5,256kWh/年×13 円/kWh=68 千円/年
・CO2削減量:5,256kWh/年×O.555kg-CO2/kWh=3t-CO2/年
・CO2削減率:60%(仮定)
※試算のための原単位(電力:0.555kg-CO2/kWh、13 円/kWh)
‐17‐
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
3.空調設備
運用改善
①空調設定温度の緩和
□ 事務所内の空調温度は、可能な限り推奨温度に設定しましょう。
まめ知識
◎ 冷房温度を 2℃上げると冷房負荷は約 15%減少、暖房温度を 2℃下げると暖房負荷
は約 20%減少するといわれており、
国が推奨する空調温度は、夏は 28℃、
冬は 20℃
です。
効果試算例
【空調設定温度の緩和】
従業員 20~100 名程度の 24 時間操業の事業所において、冷房温度を 1℃、暖房温度を 2℃
緩和した場合の省エネ効果(試算)
・規格
:空調機総容量 80KW
・運転時間:冷房 360h(7~9 月)
、暖房 310h(1~3 月)
・削減率 :冷房 約 10%(設定 1℃上昇)、暖房 約 20%(設定 2℃低下)
・削減電力量 :(80kW×360h/年×10%)+(80kW×310h/年×20%)
=7,840kWh/年
・削減金額
:7,840kWh/年×13 円/kWh=102 千円/年
・CO2削減量:7,840kWh/年×0.555kg-CO2/kWh=4t-CO2/年
・CO2削減率:(3 月×10%+3 月×20%)÷6 月=15%
※試算のための原単位(電力:0.555kg-CO2/kWh、13 円/kWh)
運用改善
②フィルター等の掃除
□ 定期的に空調室内機のフィルターの掃除、交換を行いましょう。
□ 屋外機の熱交換コイルについても、汚れ具合を見て、適宜、洗浄しましょう。
運用改善
③空調の外気利用
□ 中間期(春・秋)の空調時には外気を取り入れ、外気冷房を行いましょう。
□ 冬季は日射を取り入れ、夏季はカーテン、ブラインドを活用し、日射を遮断しましょう。
‐18‐
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
設備導入
④室内の温度ムラの解消
□ 室内温度のムラを解消するため、室内空気を強制循環する天井ファンやエアコンの吹き
出し口に、後付けする案内ファンや案内羽根の設置を検討しましょう。
まめ知識
◎ 案内ファンや案内羽根の設置により、空調効率が最大で 20~30%向上するといわ
れています。
効果試算例
【室内の温度ムラの解消】
従業員 20~100 名程度の 24 時間操業の事業所において、室内の温度ムラを解消した場合の
省エネ効果(試算)
・規格
:空調機総容量 80kW
・運転時間 :冷房 360h(7~9 月)
、暖房 310h(1~3 月)
・平均削減率:20%(仮定)
・削減電力量 :80kW×0.2×(360h/年+310h/年)=10,720kWh/年
・削減金額
:10,720 kWh/年×13 円/kWh=139 千円/年
・CO2削減量:10,720 kWh/年×0.555kg-CO2/kWh=6t- CO2/年
・CO2削減率:20%(仮定)
※試算のための原単位(電力:0.555kg-CO2/kWh、13 円/kWh)
設備導入
⑤空調室外機への散水
□ 吸入外気を冷やすことで冷房効率が向上します。熱交換性能を向上させる後付けタイプ
の省エネ装置(散水装置)の設置等を検討しましょう。
□ 冷房運転中のエアコン室外機は、外気温の上昇により能力が低下するため、室外機の設
置の際には、設置間隔や直射日光を避けるなどの配慮をしましょう。
効果試算例
【空調室外機への散水】
従業員 20~100 名程度の 24 時間操業の事業所において、夏季に使用している空調室外機を
散水した場合の省エネ効果(試算)
・対象室外機:10kW/台、5 台
・省電力率 :15%(メーカー試験による)
・夏場の散水有効時間(ピーク負荷時間):2h/日の散水が年間 30 日あった場合(60h)
・削減電力量 :10kW/台×5台×0.15×60h/年=450kWh/年
・削減金額
:450kWh/年×13 円/kWh=6 千円/年
・CO2削減量:450kWh/年×O.555kg-CO2/kWh=0.2t-CO2/年
・CO2削減率:15%(メーカー試験による)
※試算のための原単位(電力:0.555kg-CO2/kWh、13 円/kWh)
‐19‐
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
設備導入
⑥スポットクーリングの導入、間仕切り・二重扉の設置
□ スポットクーリング装置などの局所空調の導入を検討しましょう。
□ 作業エリアと、普段使用しない倉庫・書類置き場などのエリアを区分けし、空調を作業
エリアに限定するための間仕切りを設置しましょう。
□ 入口の扉には、同時に開かないような二重扉の導入を検討しましょう。
<お手本!! 業界の仲間が実践しています(事業所ヒアリング結果より)>
・織物業、染色整理業の事業所では、空
調が必要な区画の周囲や工場の出入
り口をビニールシート等で囲い、空調
を効率的に稼働させていました。
・織物業の事業所では、ニ重扉を導入し
空調負荷の低減を図っていました。
設備導入
⑦熱伝導が大きい材質に対する断熱
□ 空調の電力負荷を軽減するため、扉・壁・屋根・窓などに金属など熱伝導が大きい材質
が使われている場合は、外気の影響が軽減できる対策の導入を検討しましょう。
(表面を断熱材で覆う、屋根に遮熱塗装を施す、窓などに遮光フィルムを貼るなど)
<お手本!! 業界の仲間が実践しています(事業所ヒアリング結果より)>
・ねん糸製造業の事業所では、断熱ボードの貼り付けにより、断熱効果を高めて
いました。
・また、織物業の事業所では、屋根への遮熱塗装の導入を検討していました。
設備導入
⑧高効率空調機の導入
□ 空調機を更新する際には、高効率空調機の導入を検討しましょう。
まめ知識
◎ 最新の空調機は効率が大きく向上し、電機メーカーの試算によると、1998 年製の
製品に比べ 2005 年製は効率が約 1.6 倍にアップしており、およそ 40%の省エネ
効果があるといわれています。
‐20‐
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
4.受変電設備
運用改善
①負荷の平準化、受電力率の改善
□ 最大電力を抑制すると基本料金が低減するため、電気乾燥機などの消費電力が大きい設
備は、計画的な稼動により最大電力を抑制しましょう。
□ 電動機の消費電力が必要以上に大きくて軽負荷になると、電気が実際に有効に使われる
割合である力率、モーター効率ともに悪くなるため、ポンプ・ファンなどは適正な規模
の機械を選択しましょう。
□ 軽負荷となっている変圧器を集合化し、使用しない変圧器は切り離す又は電源を遮断し、
損失の低減を図りましょう。
設備導入
②デマンドコントローラーの設置、変圧器タップの適正化
□ 負荷電力の平準化を図るため、デマンド※コントローラーを設置しましょう。
□ 負荷側の電圧が必要以上に高くなることを防ぐため、受電電圧に合わせ、変圧器のタッ
プを適正にしましょう。
□ 力率が悪い場合は進相コンデンサ※を増設しましょう。
まめ知識
◎ 「デマンド」とは、負荷側で必要とする需要電力のことで、「デマンドコントローラー」
は、その電力量を予測し目標を超えないように負荷の低減、遮断を知らせる装置であ
り、基本料金の低減に役立ちます。
◎ 「進相コンデンサ」は、電動機など回転機器から発生する無効電力を打ち消す装置です。
○電気料金の算定方法
各月の電気料金は、契約の大きさによって決められる基本料金と使用電力によって計算さ
れる電力量料金の合計額に、消費税等相当額を加算した額となります。
電気料金
=
基本料金
基本料金
+
電力量料金
+
消費税等相当額
= 契約電力(kw) ×{185―力率(%)}÷100×単価(円/kw)
電力量料金 = 使用電力量(kw)×単価(円/kw)
高圧電力Aや季節別時間帯別電力Aの契約の場合、基本料金の算定基礎である契約電力は、
その 1 月の最大電力と前 11 月の最大電力のうち、いずれか大きい値となります。
しかも、最大電力は 30 分単位に計算されるので、不注意等により、今の契約電力を上回る
と、以後 1 年間は、更に高い基本料金を支払うこととなります。
‐21‐
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
設備導入
③高効率変圧器の更新
□ 変圧器の更新時には、トップランナー基準に適合した変圧器などの高効率変圧器の導入
を検討しましょう。
効果試算例
【変圧器の更新(高圧受電の場合)】
高圧電力を受電している従業員 20~100 名程度の 24 時間操業の事業所において、高効率変
圧器に更新した場合の省エネ効果(試算)
・負荷率(最大需要電力に対する平均需要電力の割合):40%(仮定)
・消費電力:更新前 無負荷 1,870W・負荷損 5,320W
更新後 無負荷 468W・負荷損 2,625W
・運転時間:24h/日、365 日/年(8,760h/年)
・削減電力量:
((1,870W+0.42×5,320W)-(468W+0.42×2,625W))×8,760h/年
=16,059kWh/年
・削減金額
:16,059kWh/年×13 円/kWh=209 千円/年
・CO2削減量:16,059kWh/年×0.555kg-CO2/kWh=9t-CO2/年
・CO2削減率:((1,870W+0.42×5,320W)-(468W+0.42×2,625W))
÷(1,870W+0.42×5,320W)=67%
※試算のための原単位(電力:0.555kg-CO2/kWh、13 円/kWh)
‐22‐
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
5.ボイラー
運用改善
①稼働台数の適正化
□ ボイラー効率は負荷率が 20%以下の軽負荷になると極端に悪化します。複数台のボイ
ラーを運転している場合は、負荷の状況に応じて稼働台数を変化させ、負荷とボイラー
容量が適正になるように調整しましょう。
<お手本!! 業界の仲間が実践しています(事業所ヒアリング結果より)>
・織物業の事業所では、負荷率が低い状態で稼働する 2 台のボイラーを 1 台のみ
の稼働にし、負荷率を高くすることで損失の低減を図っていました。
運用改善
②空気比の適正化
□ 排ガス中の酸素濃度を定期的に検査し、適正
な燃焼が行われているか確認しましょう。
□ 酸素濃度が 5%(空気比:1.3)以上の場合
は、空気比を低く設定しましょう。
出典)財団法人/省エネルギーセンター
効果試算例
【空気比の適正化】
従業員20~100名程度の乾燥工程を行っている事業所において、ボイラーの空気比を適正化
した場合の省エネ効果(試算)
・A重油消費量:50kL/年(給湯ボイラー用)
・燃料消費効率:現状の空気比が1.6と仮定して、これを1.3に改善することにより燃料消費
効率は約3%向上します
・A重油削減量:50kL/年×O.03=1.5kL/年
・削減金額
:1.5kL/年×70円/L=105干円/年
・CO2削減量:1.5kL/年×2.71kg-CO2/L=4t-CO2/年
・CO2削減率:3%
※試算のための原単位(A重油:2.71㎏-CO2/L、70円/L)
‐23‐
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
運用改善
③適正蒸気圧での使用
□ 蒸気温度が高くなると蒸気配管等の放熱損失も増大するため、乾燥機や機械槽は必要温
度が得られる範囲で蒸気圧を低めに設定しましょう。
運用改善
④蒸気トラップのメンテナンス
□ 蒸気漏れや詰まりなどの異常を確認した場合は、速やかにメンテナンス処置を行いまし
ょう。
□ 日常の点検で、異常の早期発見と予防保全に努めましょう。
設備導入
⑤ドレンの回収
□ ドレン(空気が熱を失って凝縮した水)は高温の保有熱があるため、ボイラー給水な
どに再利用しましょう。
□ 回収ドレンが多い場合は、給湯タンクを設置して給湯に利用しましょう。
まめ知識
◎ ボイラー給水温度が上昇することで、燃料節約ができます。
給水温度と燃料節約率
出典)財団法人/省エネルギーセンター
‐24‐
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
設備導入
⑥蒸気配管、バルブの保温実施
□ 蒸気配管は裸のままでは多量の放熱損失が発生するため、蒸気配管などの保温整備を徹
底しましょう。
<お手本!! 業界の仲間が実践しています(事業所ヒアリング結果より)>
・織物業の事業所では、熱源や
熱搬送設備の保温対策を実施
し、熱の発生や搬送における
熱損失の低減を図っていまし
た。
設備導入
⑦高効率ボイラーの導入
□ ボイラーの更新の際には、高効率ボイラーの導入を検討しましょう。
まめ知識
◎ 高効率ボイラーは、CO2 及び NOx 排出削減効果があり、さらにエネルギーコストの
削減も可能となります。
◎ ボイラー効率 95%以上の高効率化を実現し、CO2 削減に貢献します。
◎ 排ガス中の NOx 濃度を従来のボイラーの 1/2 に改善することもできます。
‐25‐
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
6.コンプレッサー
運用改善
①コンプレッサーの吐出圧力の低減
□ 設備・装置にあった吐出圧力に設定しましょう。
□ 圧力損失が少なくなるよう、機器の配置に留意しましょう。
□ 圧力損失を少なくするために、配管の末端を連結してループ化しましょう。
□ 瞬間的に多量のエアーを使用し圧力低下があるときは、圧力変動を少なくするため、設
備前にレシーバタンクを設置しましょう。
まめ知識
◎ 吐出圧力を低減すれば電力の節減に直接効果があります。
◎ 圧力損失が低減されるとコンプレッサー吐出圧力を下げることが可能です。
運用改善
②エアー漏れの防止
□ エアー漏れは大きな電力損失となるため、定期的にエアー漏れ点検等を行い、漏れの防
止を徹底しましょう。
まめ知識
◎ コンプレッサーを停止した時に圧力が急激に低下する場合や、起動時の昇圧に時間が
かかるような場合は、エアー漏れの影響が考えられます。
運用改善
③吸入空気温度の低減
吸込み温度と消費電力の関係(吐出量一定の場合)
□ コンプレッサーの消費電力は
吸入空気温度が影響するため、
清浄な冷気吸引ができるよう
にしましょう。
□ コンプレッサーは運転中熱を
発生するため、換気ができるよ
うな場所に設置しましょう。
出典)財団法人/省エネルギーセンター
まめ知識
◎ 吸入空気温度を 10℃下げた場合、消費電力は約 3%低減されます。
‐26‐
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
運用改善
④フィルターの掃除
□ 空気吸入部のフィルターが目詰まりして抵抗が大きくなると消費電力が増加するため、
定期的にフィルターの清掃・交換を行いましょう。
設備導入
⑤インバータ制御方式の採用
□ コンプレッサーの負荷変動が大きい場合には、インバータ制御方式のコンプレッサーの
導入を検討しましょう。
まめ知識
◎ 一定圧力を保ちながらエアー使用量に応じて回転数制御を行うインバータ制御は、大
幅な省エネにつながります。
‐27‐
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
主要機器の省エネルギー対策の紹介
■■ ねん糸製造業 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
①ねん糸機の動力伝達装置(ベルト)を省エネベルトに交換
●省エネベルトは伝導装置のエネルギー損失を低減するベルト(プーリとの密着向上品)
であり、従来のベルトに比べ、伝導容量が大きく、交換することで総合伝達率を3~5%
向上させることが可能です。
●一般的に、消費電力量は約3~10%削減できるといわれていますが、従来のベルトより
も耐久性に優れ、寿命も約1.5~2倍伸びることから、更なる省エネ効果が期待できます。
※ご使用の機器や使用方法、時期(繁閑)などにより効果は異なります。
※製品費用:約3千円~15千円/本(機械の規模により更に高価になる場合もあります。)
効果試算例
【省エネベルトの交換】
ねん糸機1台の動力伝達装置(ベルト)を省エネベルトに交換した場合の省エネ効果(試算)
・モーター
:5.5kW
・改善率
:5%(仮定)
・運転時間
:24h/日、365日/年(8,760h/年)
・削減電力量 :5.5kW×5%×8,760h/年=2,409kWh/年
・削減金額
:2,409kWh/年×13円/kWh=31千円/年
・CO2削減量:2,409kWh/年×O.555kg-CO2/kWh=1t-CO2/年
・コスト回収年:100千円/台÷31千円=3.2年(省エネベルト取付費100千円/台と仮定)
※試算のための原単位(電力:0.555kg-CO2/kWh、13円/kWh)
②ねん糸機をタイマーで制御
●糸の巻き取り終了時刻にねん糸機の電源が切
れるよう、ねん糸機にタイマーを取り付ける
ことによって、無駄な電力を削減できます。
●一般的に、消費電力量は約10~30%削減で
きるといわれています。
※ご使用の機器や使用方法、時期(繁閑)な
どにより効果は異なります。
※製品費用:約3千円~10千円/台(機械の
規模により更に高価になる場合もありま
す。
)
‐28‐
タイマー
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
効果試算例
【ねん糸機のタイマー制御】
ねん糸機1台をタイマー制御とした場合の省エネ効果(試算)
・モーター
:5.5kW
・空運転した時間:3h/日(仮定)
・稼働日
:365日/年
・削減電力量 :5.5kW×3h/日×365日/年=6,023kWh/年
・削減金額
:6,023kWh/年×13円/kWh=78千円/年
・CO2削減量:6,023kWh/年×O.555kg-CO2/kWh=3t-CO2/年
・コスト回収年:200千円/台÷78千円=2.6年(タイマー取付費200千円/台と仮定)
※試算のための原単位(電力:0.555kg-CO2/kWh、13円/kWh)
③ねん糸機をインバーターで制御
●インバーター制御の導入により、モーターの
回転数を変速制御し、糸の巻き取り速度を低
下させることによって省エネルギーが可能と
なります。
●一般的に、消費電力量は約10~30%削減で
きるといわれています。
※ご使用の機器や使用方法、時期(繁閑)な
どにより効果は異なります。
※製品費用:約100千円~500千円/台
インバーター
(機械の規模により更に高価になる場合もあります。
)
効果試算例
【ねん糸機のインバーター制御】
ねん糸機1台をインバーター制御とした場合の省エネ効果(試算)
・モーター
:5.5kW
・モーター負荷率:80%
・モーター効率 :80%
・運転パターン :80%回転数運転
・運転時間
:24h/日、365日/年(8,760h/年)
・削減電力量 :5.5kW×0.8/0.8×(1-0.83)×8,760h/年=23,512kWh/年
・削減金額
:23,512kWh/年×13円/kWh=306千円/年
・CO2削減量:23,512kWh/年×O.555kg-CO2/kWh=13t-CO2/年
・コスト回収年:500千円/台÷306千円=1.6年(インバーター取付費500千円/台と仮定)
※試算のための原単位(電力:0.555kg-CO2/kWh、13円/kWh)
‐29‐
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
■■ 織物業 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
①織機のヘルドをプラスチックヘルドに交換
●プラスチックヘルドは従来の金属ヘルドに比べて非常に軽量であり、交換することで約2
~10%の消費電力を低減できます。
※ご使用の機器や使用方法(洗浄方法)
、時期(繁閑)などにより効果は異なります。
●騒音については2.6dB、振動については、特に織機の左右方向の振動において最大20dB
以上の低減効果が確認されており、作業環境の改善にも効果があります。
●プラスチックヘルドの耐久性については、セミダル糸等の生糸では摩耗が大きいですが、
撚糸、仮撚り、糊付けなどを施していた場合は摩耗が小さく、長持ちすることが確認さ
れています。
効果試算例
【プラスチックヘルドに交換】
織機1台の金属ヘルドをプラスチックヘルド(約3円/本)に交換した場合の省エネ効果(試算)
・織機電気容量:3.5kW
・ヘルド使用量:1,000本/台
・改善率
:3%(仮定)
・運転時間
:24h/日、365日/年(8,760h/年)
・削減電力量 :3.5kW×3%×8,760h/年=920kWh/年
・削減金額
:920kWh/年×13円/kWh=12千円/年
・CO2削減量:920kWh/年×O.555kg-CO2/kWh=0.5t-CO2/年
・コスト回収年:30千円/台÷12千円/年=2.5年(プラスチックヘルド交換費30千円/台と仮定)
※試算のための原単位(電力:0.555kg-CO2/kWh、13円/kWh)
プラスチックヘルド
金属ヘルド
■■ 染色整理業 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
①染色機からの放熱抑制
●染色機の外周壁や底は、金属板一枚が直接外気と接し、周囲の空気を暖める発熱体とな
っています。このような槽の外壁を断熱材などで保温すると、浴の熱の放出が抑えられ、
重油等の燃料の節約につながります。
●また、染液を排出した後も染色機には熱が蓄積されるため、次の染浴の昇温時間が短縮
できます。
‐30‐
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
②インクジェットプリンタの導入
●インクジェットプリント技術を用いた捺染方
式は、従来の捺染方式に比べ、作業日数の短
縮を図ることができ、さらに未着色染料等の
廃水、電気エネルギー消費量を大幅に削減す
ることが期待できます。
●一般的に、消費電力量は約50~60%、薬品
使用量は約95%、水使用量は約60%、廃棄
物量は約80~90%の削減が可能になるとい
デザイン
□捺染方式別工程
と作業日数
捺
染
工
程
の
流
れ
捺染方式
インクジェット
プリント
スクリーン
プリント
作業日数
1~14日間
2~4週間
○
○
○
○
-
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
→
①前処理加工
②画像アレンジ
③製版原画作成
④色分解トレース
⑤製版作成
⑥見本用インク調合
⑦生産機保守/点検
⑧見本プリント
⑨版洗浄/保管
⑩不要インク廃棄処理
⑪生産用インクの生産
⑫生産機保守/点検
⑬製品プリント
⑭版洗浄/保管
⑮不要インク廃棄処理
われています。
※ご使用の機器や使用方法、時期(繁閑)な
どにより効果は異なります。
※製品費用:約5,000千円/台(機械の規模に
より更に高価になる場合もあります。
)
③乾燥機の排熱等の有効利用
後加工処理
縫製工程へ
●染色工場から排出される熱には乾燥機などの排気の熱、精練などの加熱水の排水の持っ
ている熱など、様々なものがあります。
●これらの排熱を、事務室への空調等などそのまま利用したり、熱交換して温水器に利用
することなどを検討しましょう。
④染色加工に伴う水の有効利用
●井戸水を利用している事業所が多いため、水に関するコストは低くなっていますが、揚
水時には電力を消費し、排水時には汚濁物質の処理費用などのコストがかかっています。
節水、水の有効利用に努めるとともに、水の原単位管理を行いましょう。
効果試算例
【染色加工に伴う水の有効利用】
井戸ポンプ1台の運転時間を短縮した場合の省エネ効果(試算)
・井戸ポンプ容量:8kW
・運転短縮時間 :1h/日(仮定)
・稼働日
:365日/年
・削減電力量 :8kW×1h/日×365日/年=2,920kWh/年
・削減金額
:2,920kWh/年×13円/kWh=38千円/年
・CO2削減量:2,920kWh/年×O.555kg-CO2/kWh=2t-CO2/年
※試算のための原単位(電力:0.555kg-CO2/kWh、13円/kWh)
⑤高性能散気管の導入(排水処理)
●染色整理業の多くは、使用した多量の水を活性汚泥法によって処理を行っており、その
排水設備には微生物に酸素を供給するための散気ノズルが設置されています。
●高性能散気管は、従来よりも微細な気泡を発生する散気ノズルであり、高効率曝気が可
能となるため、従来のものと交換することによってブロワーの消費電力を抑制すること
ができます。
‐31‐
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
低公害車の導入
●低公害車は、窒素酸化物(NOx)や粒子状物質(PM)等の大気汚染物質の排出が少ない、
又は全く排出しない、燃費性能が優れているなどの環境にやさしい自動車です。
車両の買い替えの際には、低公害車を視野に入れた検討を行いましょう。
●実用段階にある主な低公害車は次のとおりです。
ハイブリッド自動車
複数の動力源を組み合わせ、それぞれの利点を活かして駆動することにより、
低燃費と低排出ガスを実現する自動車です。
電気自動車
自動車からの排出ガスは一切なく、走行騒音も大幅に減少します。また、電
気をつくる際の電気事業者の発電所等から排出される分を考慮に入れても、
NOxや二酸化炭素(CO2)は通常の自動車より大幅に少なくなります。
天然ガス自動車
天然ガスは、ガソリンよりオクタン価が高いため(レギュラーガソリン:約90オクタン、
(圧縮天然ガス自動車) 天然ガス:約130オクタン)、圧縮比を上げることにより、ガソリンエンジンより
も高効率化を図ることが可能であり、また、優れたアンチノッキング特性を
活かして、トラックやバス等で用いられているような大型のエンジンにも適
用することができます。
低燃費かつ低排出ガス エネルギーの使用の合理化に関する法律に基づく燃費基準(トップランナー
認定車
基準)を早期達成しており、かつ、低排出ガス認定を受けている自動車です。
●クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金
クリーンエネルギー自動車の新車を購入する者や充電設備等を設置する者に対し、購入
費・設置費の一部を補助する制度です。
補助対象経費
車
補助率
次の補助対象車両の車両費(消費税等抜き)
・電気自動車
両 ・プラグインハイブリッド自動車
・天然ガス自動車(普通乗用車等除く)
・クリーンディーゼル自動車
次の補助対象設備に係る機器費又は工事費
(消費税等抜き)
充電設備等
・充電設備
・自家用天然ガス燃料供給設備
通常車両との価格差の1/2以内
補助対象経費の1/2以内
例)電気自動車(軽自動車)の新車を購入する場合
(平成21年度)車両本体価格 438万円 ⇒ 補助金上限額 139万円
●環境対応車普及促進対策費補助金
環境性能の良い新車を購入する者に対し、購入費の一部を補助する制度で、平成22年9月
30日までに新車新規登録(登録自動車)又は新車新規検査届出(軽自動車)された自動車
が対象となります・
①車齢の古い車を廃車し、一定の環境性能を有する新車を購入する者に対する補助
【乗用車(登録自動車・軽自動車)】
要件
車齢13年超車から平成22年度燃費基準達成車へ
‐32‐
登録車
軽自動車
25万円
12.5万円
3.繊維工業の主な省エネルギー対策
【重量車(トラック・バス等)】
要件
車齢13年超車から新長期規制適合車へ
3.5tクラス
8tクラス
12tクラス
40万円
80万円
180万円
②古い車の廃車を伴わなくとも環境性能に優れた新車を購入する者に対する補助
【乗用車(登録自動車・軽自動車)】
要件
登録車
軽自動車
平成17年排出ガス基準75%低減(4☆)かつ平成22年度燃
費基準+15%以上
10万円
5万円
要件
3.5tクラス
8tクラス
12tクラス
平成27年度燃費基準達成かつ平成17年NOX又はPM+10%
低減
20万円
40万円
90万円
【重量車(トラック・バス等)】
●自動車重量税等の免除・軽減措置
環境性能に優れた自動車の取得・継続保有に対する自動車重量税、自動車取得税が免除・
軽減されます。
(平成 21 年度措置)
自動車重量税
自動車取得税
(新車に限る)
電気自動車(燃料電池自動車を含む)
免税
免税
プラグインハイブリッド自動車
免税
免税
免税
免税
免税
免税
平成21年排出ガス規制適合かつ重量車燃費
基準達成
75%軽減
75%軽減
平成17年排出ガス基準NOX 又はPM10%低
減(重量車☆)かつ重量車燃費基準達成
50%軽減
50%軽減
免税
免税
75%軽減
75%軽減
50%軽減
50%軽減
要件
天然ガス
自動車
ディーゼル
自動車
ハイブリッ
ド自動車
3.5t以下 平成17年排出ガス基準75%低減(4☆)
3.5t超
平成17年排出ガス基準NOX10%低減(重量
車☆)
3.5t以下
平成21年排出ガス規制適合
(クリーンディーゼル乗用車)
3.5t超
3.5t以下
3.5t超
平成17年排出ガス基準75%低減(4☆)かつ
平成22年燃費基準+25%以上達成
平成17年排出ガス基準NOX 又はPM10%低
減(重量車☆)かつ重量車燃費基準達成
平成17年排出ガス基準75%低減(4☆)
低燃費かつ低排出ガス かつ平成22年度燃費基準+25%以上達成
認定車
平成17年排出ガス基準75%低減(4☆)かつ
平成22年度燃費基準+15%・20%以上達成
※上記内容は平成21年度のものであり、平成22年度以降については、各実施機関にご確認ください。
※上記のほかに、自動車グリーン税制(自動車税)や中古車の自動車取得税の免除・軽減措置があり
ます。
※自動車重量税:平成24年4月30日まで
自動車取得税:平成24年3月31日まで
◎国のホームページ等をもとに作成したものであり、実際の適用・詳細については各実施
機関にご確認ください。)
‐33‐
いしかわ事業者版環境ISO業種別マニュアル(繊維工業編)
取組項目チェックリスト[運用改善編] 会社名: 記入者名: 実施期間: ~ 実施期間を設定し、省エネルギー対策の計画及び実績についてチェックしてみましょう! 項 チェック欄
目 計画 実績
運用改善による省エネルギー対策
マニュアル
掲載ページ
①エネルギー管理体制を構築しよう
□ □
□ □
□ □
エネルギー管理体制は経営トップの指導で構築しましょう。
エネルギーの管理方針を策定しましょう。
p. 12
取組にあたっては役割分担を決め、責任の所在をはっきりさせましょう。
②目標値を設定しよう
□ □
目標値は始めからあまり高い目標を立てず、長期間実施できる目標を設定しま
しょう。
ー
1
管 □ □ 従業員が共通の認識を持ち意識改革につながるよう、社内共通の目標値を示しま
しょう。
理
体 □ □ 毎月の目標を掲げ、朝礼などで意識を喚起しましょう。
制 ③毎月のエネルギー使用量と費用を記録しよう
の
1ヶ月単位に電力、燃料、水道等のエネルギーごとに使用量と費用を調べ、記録
構 □ □ しましょう。
築
具体的な対策検討を行うため、工程別にエネルギー使用量の内訳を把握しましょ
と □ □ う。
デ
エネルギー使用量の変動をわかりやすくするため、エネルギー原単位を把握・管
□ □
p. 12
p. 12
理しましょう。
タ ④エネルギーデータをグラフ化し、実績を比較・評価しよう
の
エネルギー使用量の変化をわかりやすくするため、グラフ化しましょう。
管 □ □
理 □ □ エネルギーごとに年間を通した変化を把握し、比較・評価しましょう。
p. 13
⑤全員参加で省エネルギーを進めよう
□ □
エネルギーの無駄やロスに気付いたら、みんなで話し合い、改善しましょう。
□ □
不要な照明の消灯や機器の空運転防止など、無駄のない職場作りを進めましょ
う。
□ □
エネルギー削減によるコスト削減効果を算出しましょう。
□ □
継続的な取組を全員参加で行いましょう。
(具体的な目標値の設定→行動計画・実施→実績の確認→評価→次のステップへ)
p. 13
①適正照度の設定
□
□
□
2 □
□
□
□
□
作業場、職場の状況に合わせて適正照度を設定しましょう。
高照度を要する場合は、全般照明と局部照明を組み合わせましょう。
明るい窓側は昼光を利用して消灯するか、減光する処置をとりましょう。
p. 14
照明器具、ランプは定期的に清掃しましょう。
照 ②点灯・消灯時間の管理
明
作業前(準備中)、作業中及び終了後の各時間帯に分けて、使用する照明を必要最小
設 □ □ 限にしましょう。
備
季節ごとの日照に応じ、外灯、駐車場などの点灯・消灯時間を管理しましょう。
□ □
□ □
□ □
スイッチ近傍に節電ラベルの表示を行いましょう。
□ □
必要の無い時にこまめに消すことができる個別スイッチ(プルスイッチなど)を
取り付けましょう。
離席するときや、不要時にはこまめに消灯しましょう。
‐34‐
p. 14
項 チェック欄
目 計画 実績
運用改善による省エネルギー対策
①空調設定温度の緩和
□ □
事務所内の空調温度は、可能な限り推奨温度に設定しましょう。
p. 18
3 ②フィルター等の掃除
空 □ □ 定期的に空調室内機のフィルターの掃除、交換を行いましょう。
調 □ □ 汚れ具合を見て、適宜、屋外機の熱交換コイルの洗浄を行いましょう。
設 ③空調の外気利用
備
□ □
中間期(春・秋)の空調時には外気を取り入れ、外気冷房を行いましょう。
□ □
冬季は日射を取り入れ、夏季はカーテン、ブラインドを活用し、日射を遮断しま
しょう。
4 ①負荷の平準化、受電力率の改善
受 □ □ 消費電力が大きい設備は、計画的な稼動により最大電力を抑制しましょう。
変
軽負荷運転は力率、モーター効率ともに悪くなるため、適正な規模の機械を選択
電 □ □ しましょう。
設
軽負荷となっている変圧器を集合化し、使用しない変圧器は切り離す又は電源を
備 □ □ 遮断し、損失の低減を図りましょう。
18
p. 21
①稼働台数の適正化
□ □
複数台のボイラーを運転している場合は、負荷とボイラー容量が適正になるよう
稼動台数を調整しましょう。
p. 23
②空気比の適正化
□ □
排ガス中の酸素濃度を定期的に検査し、適正な燃焼が行われているか確認しま
しょう。
□ □
酸素濃度が5%(空気比:1.3)以上の場合は、空気比を低く設定しましょう。
p. 23
③適正蒸気圧での使用
□ □
乾燥機や機械槽は必要温度が得られる範囲で蒸気圧を低めに設定しましょう。
p. 24
④蒸気トラップのメンテナンス
□ □
蒸気漏れや詰まりなどの異常を確認した場合は、速やかにメンテナンス処置を行
いましょう。
□ □
日常の点検で、異常の早期発見と予防保全に努めましょう。
p. 24
①コンプレッサーの吐出圧力の低減
□ □
□ □
□ □
設備・装置にあった吐出圧力に設定しましょう。
圧力損失が少なくなるよう、機器の配置に留意しましょう。
圧力損失を少なくするために、配管の末端を連結してループ化しましょう。
ッ
6
瞬間的に多量のエアーを使用し圧力低下があるときは、設備前にレシーバタンク
コ □ □ を設置しましょう。
ン
②エアー漏れの防止
プ
レ □ □ 定期的にエアー漏れ点検等を行い、漏れの防止を徹底しましょう。
p. 26
p. 26
③吸入空気温度の低減
ー
サ
□ □
コンプレッサーの消費電力は吸入空気温度が影響するため、清浄な冷気吸引がで
きるようにしましょう。
□ □
コンプレッサーは運転中熱を発生するため、換気ができるような場所に設置しま
しょう。
p. 26
④フィルターの掃除
□ □
独
自
の
対
策
定期的にフィルターの清掃・交換を行いましょう。
※オリジナルの省エネルギー対策を検討し、下記の欄に記入・活用して下さい。
□
□
□
□
□
□
□
□
‐35‐
p. 27
④室内の温度ムラの解消
いしかわ事業者版環境ISO業種別マニュアル(繊維工業編)
⑤空調室外機への散水
取組項目チェックリスト[設備導入編] p. 19
会社名: 記入者名: 実施期間: ~ 実施期間を設定し、省エネルギー対策の計画及び実績についてチェックしてみましょう! p.
項 チェック欄
目 計画 実績
設備導入による省エネルギー対策
□ □
高効率照明器具の導入を検討しましょう。
□ □
高効率照明器具を採用する場合は、低ワット数ランプの採用、もしくは、必要な
明るさを確保しうる範囲で灯数を減少させることを検討しましょう。
2
照
明 □ □ 光の反射率を高める高効率反射板の導入を検討しましょう。
設 ⑤高輝度誘導灯の導入
備
高輝度誘導灯の導入を検討しましょう。
□ □
p. 16
p. 17
⑥人感センサーによる点灯制御
□ □
共用部や不定期に利用するエリアには、人感センサーによる点灯制御の導入を検
討しましょう。
p. 17
□ □
室内温度のムラを解消するため、空調設備に後付けの案内ファンや案内羽根の設
置を検討しましょう。
p. 19
□ □
□ □
熱交換性能を向上させる後付けタイプの散水装置の設置等を検討しましょう。
室外機の設置の際には、設置間隔や直射日光を避けるなどの配慮をしましょう。
3 ⑥スポットクーリングの導入、間仕切り・二重扉の設置
空
スポットクーリング装置などの局所空調の導入を検討しましょう。
調 □ □
設 □ □ 空調を作業エリアに限定する間仕切りの設置を検討しましょう。
備 □ □ 入口の扉には、同時に開かないような二重扉の導入を検討しましょう。
20
⑦熱伝導が大きい材質に対する断熱
□ □
扉・壁・屋根・窓等に熱伝導が大きい材質が使われている場合は、外気の影響が軽
減できる対策の導入を検討しましょう。
(表面を断熱材で覆う、屋根に遮熱塗装を施す、窓などに遮光フィルムを貼るなど)
p. 20
⑧高効率空調機の導入
□ □
高効率空調機の導入を検討しましょう。
p. 20
②デマンドコントローラーの設置、変圧器タップの適正化
4
受 □ □ 負荷電力の平準化を図るため、デマンドコントローラーを設置しましょう。
変 □ □ 受電電圧に合わせ、変圧器のタップを適正にしましょう。
電 □ □ 力率が悪い場合は進相コンデンサを増設しましょう。
設 ③高効率変圧器の更新
備
□ □
トップランナー基準に適合した高効率変圧器の導入を検討しましょう。
21
p. 22
⑤ドレンの回収
□ □
ドレンは高温の保有熱があるため、ボイラー給水などに再利用しましょう。
ー
5
□ □ 回収ドレンが多い場合は、給湯タンクを設置して給湯に利用しましょう。
ボ
イ ⑥蒸気配管、バルブの保温実施
ラ □ □ 蒸気配管は裸のままでは多量の放熱損失が発生するため、蒸気配管などの保温整
備を徹底しましょう。
p. 24
p. 25
⑦高効率ボイラーの導入
□ □
高効率ボイラーの導入を検討しましょう。
‐36‐
p. 25
そ
の
他
マニュアル
掲載ページ
ッ
独 チェック欄
項
自
設備導入による省エネルギー対策
目 計画 実績
の
レ 6 ⑤インバータ制御方式の採用
対コ
策ン
負荷変動が大きい場合は、インバータ制御方式のコンプレッサーの導入を検討し
サ
ー
プ
□ □
ましょう。
p. 27
①ねん糸機の動力伝達装置(ベルト)を省エネベルトに交換
ね
省エネベルトは伝導装置のエネルギー損失を低減するベルトであり、従来に比べ
ん
□ □ 伝導容量が大きく、総合伝達率を3~5%向上させることが可能です。耐久性に
糸
優れ、寿命も約1.5~2倍伸びることから、更なる省エネ効果が期待できます。
製
造
糸の巻き取り終了時刻にねん糸機の電源が切れるよう、ねん糸機にタイマーを取
業 □ □ り付けることによって、無駄な電力を削減できます。
の
設 ③ねん糸機をインバーターで制御
備 □ □ インバーター制御の導入により、モーターの回転数を変速制御し、糸の巻き取り
速度を低下させることによって省エネルギーが可能となります。
p. 28
p. 28
p. 29
①織機のヘルドをプラスチックヘルドに交換
□ □
プラスチックヘルドは非常に軽量で、金属ヘルドからの交換で約2~10%の消
費電力を低減できます。耐久性は、生糸では摩耗が大きいですが、撚糸、仮撚
り、糊付けなどを施した糸では摩耗が小さいことが確認されています。
p. 30
①染色機からの放熱抑制
□ □
槽の外壁を断熱材などで保温すると、浴の熱の放出が抑えられ、燃料の節約につ
ながります。染液を排出した後も熱が蓄積されており、次の染浴の昇温時間が短
縮できます。
p. 30
②インクジェットプリンタの導入
□ □
インクジェットプリント技術を用いた捺染方式は、従来の捺染方式に比べ、作業
日数の短縮を図ることができ、さらに未着色染料等の廃水、電気エネルギー消費
量を大幅に削減することが期待できます。
p. 31
③乾燥機の排熱等の有効利用
□ □
染色工場からの排熱には、乾燥機などの排気の熱、加熱水の排水の熱などがあり
ます。これらの排熱を、事務室への空調等などそのまま利用したり、熱交換して
温水器に利用することなどを検討しましょう。
p. 31
④染色加工に伴う水の有効利用
□ □
井戸水の利用は、揚水時の電力消費、排水時の汚泥物質の処理費用などのコスト
がかかっています。節水、水の有効利用に努めるとともに、水の原単位管理を行
いましょう。
p. 31
□ □
高性能散気管は、従来よりも微細な気泡を発生する散気ノズルであり、高効率曝
気が可能となるため、従来のものと交換することによってブロワーの消費電力を
抑制することができます。
p. 31
低公害車の導入
□ □
車両の買い替えの際には、低公害車を視野に入れた検討を行いましょう。
※オリジナルの省エネルギー対策を検討し、下記の欄に記入・活用して下さい。
□ □
□ □
□ □
‐37‐
p. 32
いしかわ事業者版環境ISO取組手順と登録
(参考)
いしかわ事業者版環境ISO取組手順と登録
取組手順と登録
いしかわ事業者版環境ISOに従って環境保全活動に取り組む手順と登録申請の概要は、
次のフロー図のようになっています。
まず、環境保全活動に取り組む仕組みづくりのために、(取組1)から(取組5)の準備作
業を行います。
次に、準備作業の結果を整理して、(取組6)の環境行動計画にまとめ上げ、作成した環境
行動計画を添付して登録を受けるための審査を申請します。
【いしかわ事業者版環境ISOの取組手順】
(取組1)
対象項目の選択
(取組2)
(取組3)
環境負荷のチェック
取組状況のチェック
(取組6)
環境行動計画の作成
(取組4)
(1) 取組方針
取組方針の策定
(2) 事業所などの概要
(取組5)
(3) 環境負荷の概要
取組目標などの設定
1.取組目標の設定
(4) 取組目標
2.具体的な取組の策定
3.実施体制の構築
(5) 具体的な取組
(取組7)
環境保全活動の実行
1.活動の実施
2.結果の評価・見直し
登録申請
‐38‐
いしかわ事業者版環境ISO取組手順と登録
(取組 1)対象項目の選択
(取組 2)環境負荷のチェック
次の①~⑥の項目のうち、3 項目以上を選択します。
事業所や事業活動の中で発生す
①エネルギー消費
る環境への負荷を自己チェック
②廃棄物の排出
します。
③水・紙の使用
④物品等の購入
⑤普及活動、情報発信
⑥教育研修
注)事業者は①~③、団体は⑤、⑥が必須です。
(取組 3)取組状況のチェック
(取組 4)取組方針の策定
現状の環境保全への取組状況を自己チェックしま
基本的な考え方と方向性を取組
す。
方針として宣言します。
例)
・空調温度の調節(冷房 28℃、暖房 20℃程度)
・昼休みの一斉消灯、人のいない区域の消灯徹底
・OA機器の節電機能の活用
・高効率蛍光灯などの導入による省エネ化
・低燃費・低公害車の導入
(取組 5)取組目標などの設定
取組目標を設定し、具体的な取組内容と実施体制を決めます。
例)
・二酸化炭素排出量を○年度には△%削減する
・一般廃棄物の排出量を対前年度比□%削減する
・コピー用紙の使用量を売上高あたり◇%削減する
(取組 6)環境行動計画の作成
(取組 1)から(取組 5)の結果を整理して、環境行動計画を作成します。
登録された環境行動計画は、インターネットホームページで公開されます。
(取組 7)環境保全活動の実行
環境行動計画に 1 年間取り組み、代表者が結果の評価・見直しを行います。
2 年後の登録更新時に専門家のアドバイスを受けます。
詳しくは、いしかわ事業者版環境ISOのホームページをご覧ください。
(http://www.pref.ishikawa.jp/kankyo/pp/iso_jigyosha/index.html)
‐39‐
いしかわ事業者版環境ISO取組手順と登録
環境行動計画の例
○○工業(株)環境行動計画
平成○年○月○日
取
組
方
針
○ ○ 工 業 株 式 会 社 は 、『 日 頃 の 小 さ な 工 夫 の 積 み 重 ね が 、 大 き な 技 術
の 改 善 に つ な が る 』こ と を モ ッ ト ー に 、顧 客 ニ ー ズ に あ っ た ○ ○ や ○ ○
などの工作・加工機械を製造しています。
ま た 、当 社 の 事 業 活 動 を 進 め て い く 中 で 、環 境 保 全 が 重 要 課 題 の 一 つ
で あ る こ と を 認 識 し 、地 球 環 境 と の 調 和 、地 域 社 会 と の 融 和 を 図 り な が
ら進歩・発展していくことを目指していきます。このため、私たちは、
事 業 活 動 に 伴 う 環 境 へ の 負 荷 を 少 な く す る た め に 、以 下 の 取 組 を 社 員 一
丸となって推進します。
①
事業活動の中での省エネルギーと省資源(紙使用量の節減・節水)
②
製造部門、事務部門における廃棄物の削減
③
危険物・化学物質の安全な取扱
④
5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)の徹底
この方針に基づいて社員一人ひとりが自主的に環境保全活動に取り
組 む た め に 、取 組 方 針 と 取 組 目 標 及 び 具 体 的 な 取 組 内 容 を 全 社 員 に 周 知
します。
平成○○年○○月○○日
○○工業株式会社
代表取締役社長
‐40‐
○○
○○
いしかわ事業者版環境ISO取組手順と登録
1
会社の概要
(1)事業者名及び代表者
○○工業株式会社
代 表 者
○○ ○○
(2)所在地
○○市○○町○○丁目○○番○○号
(3)事業の概要
業
(4)環境保全関係の担当者、連絡先
種
機械・装置等製造業
事業内容
○○機械の組立・製造
資 本 金
○○万円
主要製品
○○、○○、○○
売 上 高
○○万円
従業員数
○○人
担 当 者
○○ ○○(○○部○○課)
連 絡 先
電
話:
FAX:
E-mail:
2
環境負荷の概要
当社の事業活動に伴う過去3年間にわたる二酸化炭素排出量、廃棄物排出量及び資源(コピ
ー用紙、水)利用量を調査したところ、次の結果でした。
負
荷
量
環 境 負 荷
二酸化炭素の総排出量
○○年
○○年
○○年
(kg-CO2)
○○
○○
○○
電
力
(kg-CO2)
○○
○○
○○
灯
油
(kg-CO2)
○○
○○
○○
ガソリン
(kg-CO2)
○○
○○
○○
軽
(kg-CO2)
○○
○○
○○
産業廃棄物の排出量
(トン)
○○
○○
○○
コピー用紙の使用量
(kg)
○○
○○
○○
水使用量
(m3)
○○
○○
○○
油
なお、一般廃棄物の排出量については、今後、データを把握することにしています。
‐41‐
いしかわ事業者版環境ISO取組手順と登録
3
環境負荷の低減目標
○○年に向けての環境負荷の低減目標は、次のとおりです。(数値的な低減目標についての
基準年度は、いずれも○○年です。
)
【目標1】
二酸化炭素の総排出量を○%削減する
基準年の総排出量
目標年の総排出量
○○(kg-co2)
【目標2】
○○(kg-co2)
産業廃棄物の排出量を○%削減する
目標年の排出量
基準年の排出量
○○(t)
○○(t)
【目標3】
コピー用紙の使用量を○%削減する
目標年の使用量
基準年の使用量
○○(kg)
○○(kg)
【目標4】
水使用量を○%削減する
目標年の使用量
基準年の使用量
○○(m3)
【目標5】
4
○○(m3)
危険物・洗浄剤の安全管理を徹底する
環境保全に向けた具体的な取組
【取組1】
二酸化炭素排出量の削減
(製造部門での活動)
・
昼休みと休憩時間には、コンプレッサー等、使用していない機械の電源を切る
・
コンプレッサーのエアー漏れを定期的に点検する
・
加熱炉の温度を適正温度に設定する
・
ボイラーの低空気比運転を徹底する
・
冷却ファンと換気扇モーターのインバーター制御を検討する
・
作業効率の改善により残業時間を少なくする
(事務・営業部門での取組)
・
事務室の空調温度を適正(冷房時 28 度、暖房時 20 度)に設定する
・
昼休み消灯と人のいない部屋の消灯を徹底する
・
パソコンとコピー機の節電機能を活用する
・
社用車の効率的な使用(運転経路、相乗り)を徹底する
・
アイドリングの防止と無駄のないアクセル操作を心がける
・
車の空調温度を適正温度に設定する
‐42‐
いしかわ事業者版環境ISO取組手順と登録
【取組2】
廃棄物の適正管理と排出量の削減
(産業廃棄物)
・
廃棄物の分別仕様を再検討し、置き場を整備する
・
製造工程から発生する金属くずは全てリサイクルする
・
廃棄物管理票(マニフェスト)の管理を徹底する
・
不良品・スクラップ製品の発生状況を記録し、掲示する
・
ウエス、軍手は使用限度を定め、無駄に廃棄しない
(一般廃棄物)
・
ごみの分別を徹底し、リサイクル・リユースに努める
・
排出する廃棄物の重さを計り、記録する
・
生ごみをコンポストで堆肥化し敷地内の植栽に使用する
・
詰め替え可能な製品、簡易包装の製品を優先的に選んで購入する
・
製品をできるだけ長期間使用する
【取組3】
・
両面印刷、両面コピーを徹底する
・
使用済み用紙の裏面を利用する
・
書類、資料の電子データ化を進める
【取組4】
水使用量の削減
・
配管からの漏水を定期的に点検する
・
手洗い場に節水を呼びかける標語シールを掲示する
・
洗車用のホースに手元コックを取り付ける
・
水道蛇口に節水こまを設置する
【取組5】
危険物・洗浄剤の安全管理
・
危険物・洗浄剤・使用済み洗浄剤は、決められた保管場所に保管する
・
危険物・洗浄剤・使用済み洗浄剤の容器は、確実に蓋をする
・
保管庫からの危険物・洗浄剤の持ち出し量を記録する
・
危険物・洗浄剤を取り扱う社員に対して定期的に安全教育を行う
【取組6】
5
コピー用紙使用量の削減
その他の取組
・
毎月、全社員による現場総点検を行い、5Sを徹底する
・
製品、材料、工具は、決められた場所に返却する
・
大型機械を扱う作業は、夜間・休日に行わない
・
社員による技術提案制度で、環境への取組についても提案を募集する
環境行動計画の実施体制
社長を委員長とする環境活動委員会を設け、四半期ごとに取組目標の進捗状況と具体的な取
組の実施状況をチェックします。
‐43‐
石川県地球温暖化対策支援融資制度
石川県地球温暖化対策支援融資制度
概
要
環境マネジメントに取り組んでいる中小企業が、エコリビングマニュアルや業種別省エネ
マニュアルに掲載されている省エネ対策の導入など、具体的な地球温暖化対策を推進するた
めに必要な設備投資等に対する融資制度を平成21年度に創設し、地球温暖化対策の取組を支
援しています。
取扱金融機関
商工組合中央金庫、三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、北國銀行、北陸銀行、
福井銀行、富山第一銀行、福邦銀行、金沢信用金庫、興能信用金庫、北陸信用金庫、のと共
栄信用金庫、鶴来信用金庫、石川県信用農業協同組合連合会
融資対象者
融資を受けることができる者は、次のいずれにも該当する必要があります。
(1) 中小企業基本法(昭和38年法律第154号)第2条に規定する中小企業者、又は中小企
業団体の組織に関する法律(昭和32年法律第185号)第3条に規定する事業協同組合、
事業協同小組合、企業組合及び協業組合であること。
(2) 原則として1年以上県内に事業所を有し、引き続き事業を営んでいること。
(3) 環境マネジメントシステム(ISO14001、エコアクション21、いしかわ事業者版
環境ISO)に取り組んでいること。
(4) 県税の滞納がないこと。
(5) 次のいずれかの施設整備に該当すること。
① 自然エネルギー導入施設の整備
② エネルギー効率化施設の整備
③ 施設の省エネルギー改修事業
④ 屋上・壁面等の緑化事業
⑤ その他、地球温暖化防止に資する施設整備事業
融資条件
(1) 融資限度
(2) 融資期間
(3) 融資利率
(4) 担保
(5) 保証人
(6) 償還方法
融資の最高限度額は、1企業について5,000万円とする。
10年以内(うち据置は2年以内)
別途知事が定める。
取扱金融機関所定の扱いによる。
取扱金融機関所定の扱いによる。
原則として、元金均等償還とする。
信用保証
(1) 付保
(2) 保証料率
取扱金融機関所定の扱いによる。
保証協会が定める。
実施期間
京都議定書の第一約束期間の最終年である平成24年度までです。
利率
付保無し
1.60%
付保有り
1.20%
保証料率
(平成22年2月1日現在)
保証料率を加算した
実質金利(付保有り)
0.33%~1.35%
1.53%~2.55%
詳しくは、いしかわ事業者版環境ISOのホームページをご覧ください。
(http://www.pref.ishikawa.jp/kankyo/annai_ka/yushi_on/index.html)
‐44‐
この冊子についての問い合わせ先
石川県環境部地球温暖化対策室
〒920-8580 金沢市鞍月 1 丁目 1 番地
TEL:076-225-1462
FAX:076-225-1466
E-mail:[email protected]
URL:http://www.pref.ishikawa.jp/kankyo/index_ontai.html
平成 22 年 3 月
○この印刷物は、国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(グリーン購入法)
に基づく基本方針の判断の基準を満たす紙を使用しています。
○リサイクル適性の表示
この印刷物はAランクの資材のみを使用しており、印刷用の紙にリサイクルできます。
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