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16号 - 辻井賢博税理士事務所

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16号 - 辻井賢博税理士事務所
vol.16 12-01
2012年5月号
特集
〒635-0074
大和高田市大字市場中町793-4
発行所 辻井賢博税理士事務所
「復興財源確保税制の創設」
責任者
辻井
賢博
TEL 0745-53-0505∼6 FAX 0745-22-9858
E-mail [email protected]
HP http://辻井税理士.jp
皆さん、覚えてますか。組織疲労でよれよれフラフラの自由民主党に
代わって、国民の期待を一身に受けて、民主党が政権を奪取したのが
2009年9月のこと。消費税の増税はしない、政府の無駄な歳出削減を徹底
的にします、子供手当を実行しますと。ご承知の通り、そのすべてがウ
ソになった。官僚に踊らされない、政治家主導の政治を実現します、と
いう声もいまではむなしく響くばかりである。要するに、民主党はフラ
フラ自由民主党の亜流政党であったのだ。いや、それ以下かも知れない。
いよいよ政権末期ともとれる今春3月、社会保障と税の一体改革法案が、
閣議決定を経て国会に提出された。この法案が官僚の作った官僚のため
の法律であることは明白だ。消費税などの増税がここにきて必要であることは国民の誰もがわかっているけれど、
その前に徹底的にすべきことがあったであろうに。形ばかりの事業仕分けがさらりとかわされ、実態は変わって
いない現状を放っておいて、何が増税なのか。
そもそも社会保障と税の一体改革法案は、簡単にいえば、これからも更に拡大するであろう社会保障の財源に
充てるため、消費税等の増税を国民に強いるものである。政府(というより官僚か)は、消費税等の増税で社会
保障財源が確保でき、財政均衡が実現でき、景気は良くなり、日本のギリシャ化は避けられると。このまま放っ
ておけば、国家財政は破綻し、日本はえらいことになりますよ。国債は紙切れと化し、皆さんの財産も海の藻屑
となりますよ、と脅しをかけている。
いま、国民生活は長い不況とデフレを原因とする可処分所得の減少により疲弊の一途を辿っている。統計調査
によると、勤労者世帯の平成23年の1ヶ月あたりの可処分所得は平成9年に比べて15%、76,700円減ったそうだ。
しかし、この間の消費者物価下落は3.3%、家計消費は3%減に留まっているという。つまりは、物価下落分を加
味した家計の実質消費は下がらず、可処分所得だけが落ち込んでいるということである。ある識者の言葉。今回
の「増税は消費を減らし、デフレ不況を加速する。家計の所得はさらに下がる」。悪循環がひどくなるだけなの
である。処方すべきは、デフレであり、失業対策であり、政府の歳出削減である。さらに申し上げれば、最初に
処方すべきは、政治家の皆さんのオツムではなかろうか。官僚主導の本末転倒の法案は、成立させてはならない。
本来ならば、唯一政権担当能力を有すると考えられる自由民主党の大いなる再生に期待したいところだが・・・。
迷える政治家たち、しっかりしろ!未来に明るい光が見えない限り、疲弊する国民から元気は出ない。もっと
光を!ゲーテが生きていれば、こんな言葉を発したかどうか・・・は、定かでない。
1
東日本大震災からの復興を図るための施策に必要な財源を確保するため、復興特別税(所得
税、法人税、たばこ税及び住民税均等割)が課されることになりました。
法人(内国法人及び外国法人)には、以下のように復興特別法人税が課されます。
課税標準
各課税事業年度の基準法人税額
(所得税額控除・外国税額控除等を
適用しない場合の法人税の額)
税率
課税事業年度
10%
平成24年4月1日から平成27年3月31
日までの期間内に開始する事業年度
(3年間)
個人及び法人には、以下のように復興特別所得税が課されます。
納税義務者
課税標準
税率
適用時期
個人
その年分の基準所得税額
2.1%
平成25年から平成49年まで
の各年分(25年間)
法人
基準所得税額(利子や配当
などに対する所得税の額)
2.1%
平成25年1月1日から平成49
年12月31日まで(25年間)
預貯金等の利子や配当、給与・退職所得、報酬等、上場株式の配当等、特定口座内の上場
株式の譲渡所得などの源泉徴収を行う所得について、復興特別所得税も徴収しなければなり
ません。
算出方法
合計税率(%)= 所得税率×102.1%
※算出した所得税及び復興所得税の額に1円未満の端数があるときは、その端数金額を切り
捨てます。
(例)税理士報酬 税込み ¥26,250(所得税10%)を支払う場合
25,000 × (10%×102.1%) = 2,552.5 ⇒ 2,552
(税抜金額)(所得税率及び復興特別所得税率) (円未満切捨)
税理士報酬
26,250
/現 金 預 金
/ 預り所得税
23,698
2,552
個人住民税(均等割)の税率が、平成26年から平成35年度の10年間にわたり、年額1,000円
引き上げられて、現行の4,000円から5,000円とされます。
均
等
割
標準税率(年額)
復興特別住民税(加算額)
道府県民税
1,000円
500円
市町村民税
3,000円
500円
4,000円
1,000円
区
合
分
計
2
申告書を提出した後で、所得金額や税額などを計算誤りなどにより実際より多く申告してい
たことに気付いた時には、
「更正の請求」という手続により訂正を求めることができます。そ
の「更正の請求」をすることができる期間等について、次のような改正が行われました。
納税者の手続
税務署長等
の手続
更正の請求
増額更正
減額更正
純損失等の金額の更正
脱税の場合の更正
納税者の手続
改正後
5年
5年
5年
5年
7年
改正前
1年
更正の請求
増額更正
減額更正
税務署長等
の手続
改正前
1年
3年
改正後
6年
6年
改正前
納税者の手続
税務署長等
の手続
更正の請求
純損失等(欠損金)の金額の更正の請求
増額更正
減額更正
純損失等(欠損金)の金額の更正
脱税の場合の更正
改正後
5年(※)
9年
1年
5年(※)
7年
7年
9年
7年
(※)移転価格税制の場合は、6年
(留意点)
・所得税について還付申告を行っている場合には「法定申告期限」ではなく、
「還付申告書を提出
した日」が基準となります。
次の収入のうち課税されるのはどれ?
①クイズ番組の賞金100万円
②外国の宝くじの当せん金100万円
③日本の宝くじの当せん金100万円
④拾得物のお礼100万円
⑤離婚の際に受け取った慰謝料100万円
⑥ホールインワン達成の受取保険料100万円
⑦自家用車の譲渡代金100万円
⑧失業中に受け取った失業保険100万円
⑨競輪、競馬等の当たり投票券の受取金100万円
⑩借家人が受け取った立退料100万円
答えは7ページへ
3
平成24年度の税制改正により、その年中の給与等の収入金額が1,500万円を超える場合には、給与所
得控除額を245万円とする上限を設けることとされました。
平成25年分以後の所得税及び平成26年度分以後の個人住民税について適用されます。
改正後
改正前
所得の金額・税率
年800万円超 年800万円以 年800万円超 年800万円以
の部分
下の部分
の部分
下の部分
法人の区分
普通法人
30%
ー
25.5%
ー
中小法人
30%
22%
(18%)
25.5%
19%
(15%)
公益法人等、
協同組合等(単体)
及び特定の医療法人(単体)
22%
(18%)
19%
(15%)
協同組合等(連結)及び特定
の医療法人(連結)
23%
(19%)
20%
(16%)
1.中小法人には、一般社団法人等及び人格のない社団等を含みます。
2.「改正前」欄の( )内は、租税特別措置法により平成21年4月1日から平成24年3月31日までの間
に終了する事業年度に適用されている税率です。
3.「改正後」欄の( )内は、租税特別措置法により平成24年4月1日から平成27年3月31日までの間
に開始する事業年度に適用される税率です。
4.中小法人、公益法人等、協同組合等及び特定の医療法人の平成24年4月1日前に開始し、かつ、同
日以後に終了する事業年度については、経過措置として改正前の租税特別措置法による税率が
適用されます。
※欠損金の繰越控除制度とは、青色申告書を提出した事業年度の欠損金、青色申告書を提出しなかっ
た事業年度の災害による欠損金及び連結欠損金の繰越控除制度をいいます。
改正後
改正前
(A)
中小法人、特定目的会社等
控除限度額 繰越控除前の所得の金額の全額
繰越期間
(i)
7年
(B)
(A)以外の法人
繰越控除前の所得の 繰越控除前の所得の
金額の全額
(改正なし) 金額の80%
9年
繰越期間を延長する改正は、平成20年4月1日以後に終了した事業年度に適用します。
役員等としての勤続年数が5年以下の者に支給される「役員退職金」に係る退職所得の課税方法を
見直し、退職所得控除額を控除した残額の2分の1に課税する措置を廃止することとされました。
平成25年分以後の所得税について適用されます。
4
「お金に宛名をつける」という言葉を聞いたことはありませんか?
相続対策として、生命保険を活用することは、いろいろな面で有効な手段のひとつです。
〔対策1〕争族 ! もしも遺産分割でもめて、遺族間で争いが起こったら!?
生命保険を活用し、前もって争いのない配分で受取人を指定しておくことで、争族
を避けることができます。
死亡保険金は受取人固有の財産となるため、遺産分割協議の対象外となり、確実に
その遺族にお金を遺すことができます。これが「お金に宛名をつける」ということな
のです。
〔対策2〕すぐに使えるお金の準備ができる!
※死亡後、遺産である預金が凍結され引き出せなくなった。
※遺産が主に不動産や自社株などで、相続税の納税資金がない。
生命保険なら受取人の請求により、速やかに保険金の支払いを受けることができます。
〔対策3〕相続税の非課税枠がある!
〔契約者、被保険者……被相続人(亡くなった人)
受取人……相続人〕の場合
平成27年1月1日以後の相続は未成年者、
障害者、生計一の法定相続人となる予定
相続税の課税財産額の計算上、相続人が受け取った保険金額から非課税限度額を控除
することができます。
〔対策4〕相続を放棄しても保険金は残る!
相続財産より借金の方が多く残った場合、
相続を放棄することで借金を引き継がない
ことができますが、財産も引き継ぐことが
できなくなります。しかし生命保険金は、
民法上の相続財産ではないので、相続を放
棄しても受け取ることができるため、財産
として残すことができます。
※保険に関するご相談は当所まで※
5
昭和35年4月に桜井市にて岩本義木材を岩本義雄が創業
昭和41年9月に橿原市にて工場を新設
昭和49年9月に天理市西長柄町の木材団地内にて工場を新設
平成4年1月に株式会社カネヨに改組
平成12年5月に岩本亨が代表取締役に就任 現在に至る
事務所
木材、主に米杉(ウエスタンレッドシダー)の製材及び加工品
(ガーデニング用材・下地材)、造作用集成材の製造・販売
:米杉を主に取扱われているとのことですが?
:創業時は内地材の杉や檜を取扱っていましたが、昭和49
年から米杉原木の輸入を始めました。米杉は耐久性・防
虫防腐に優れ軽量で、しかも伸縮・ねじれなどの狂いが
ないので、その特性を十分に生かした製品作りを目指し
ております。近年の主力商品はガーデニングデッキ用製
品ですが、お客様からのあらゆる注文にも対応できる体
制を完備しております。
工
場
:販売方法を工夫されているとのことですが?
製材風景
:関西圏内での取引先総数は180社強ありますが、
永年おつきあいのある既存の取引先との信頼関係を
大切にすることが営業活動の基本であると考えてお
ります。一方、現在の厳しい景気情況にあってリス
クの伴う新規取引先の誘致活動は控え目となってお
りますが、木材関連業者からの紹介などで年間10
社程度の新規取引先も増加しております。また、東
京・名古屋・九州等の遠隔地では、それぞれ各地の
大型の問屋さんと提携して販路拡張を図っておりま
す。特に輸入製品販売先との競合には、丁寧な製品
作りと厳格な等級選別などで差別化を図り、その成
果は 顕著に表われております。
6
:会社経営で心掛けておられることは?
:創業者で現在会長である父岩本義雄の口癖が
「お客様に喜んでもらえ。」ですが、この言葉は
大切にしております。弊社一人勝ちは禁物です。
米杉製品を取扱って下さるお客様と共に好・不
況を乗り越えて企業の繁栄を目指すべきだと思
製 品
います。製品の価格設定・販売量の拡大はもち
ろん重要でありますが、それにも増して原材料
の仕入対策が肝要であると考えます。現会長は「銀行から融資を受ける時の借入金利は、その企
業に対する銀行の通信簿である。
」とも申しておりますが、誠に意味深長な言葉だと思います。
(製品の施工例)
:特に力をいれているところは?
:お客様の要望通りの製品作りをすることです。そのた
め、(株)カネヨで購入したら検品しなくても間違い
ない製品だとお客様に言っていただけるような製品作
りが一番大切、と日頃から社員には指導しております。
:最後にひとことおねがいします。
カーポート・ハイデッキ
:会社の存在は経営者個人だけのものではなく、そこで
働く社員とその家族全員の生活の基盤であります。弊
社社訓であります「目標と希望をもって努力せよ。」
を信条として、社員と共に一丸となってより良い製品
作り、お客様に使ってもらって喜んでもらえる製品作
りに精進したいと考えております。
フェンス
株式会社カネヨ
本
社:奈良県天理市西長柄町514
TEL 0743−67−0155
FAX 0743−66−2814
構造的不況業種の製材業界にあって、過去
一貫して利益を計上し続ける手腕には恐れ入
る。少し強引なところもあるが、心やさしく、
情もある。私と一つ違いの同世代。地場振興
のためにも、これからも、社長さん、頑張っ
てください。
(税理士 辻井 賢博)
3ページの解答は・・・
③、⑤、⑦、⑧は非課税
①、②、④、⑥、⑨、⑩はすべて一時所得に該当します。
ちなみに一時所得の課税額は
(収入金額−必要経費−500,000)× 1/2 となります。
7
私ども税理士事務所は、税務、会計に関する業務を中核に、お客様の日常的に発生する諸問題を
お客様と一緒に受け止め、悩み、考え、解決する集団です
お客様の健全な継続と発展のために、コンプライアンスを掲げ、危機管理にも配慮しつつ
お客様の事業努力の成果としての適正な決算・申告等のお手伝いをします
お客様の事業継承及び財産継承のお手伝いをいたします
1.個人の方、法人の方の所得税や法人税の申告相談、
決算報告書の作成、各種確定申告書の作成などを
いたします
2.相続税や贈与税の申告相談などをいたします
3.スムーズな事業継承や財産継承のための事前の対
策のお手伝いをいたします
4.危機管理の一環としての保険指導をいたします
私ども税理士事務所では、特に営業というセクションは設けており
ません
わたくしどもは、職員の一人ひとりが自分の仕事を確実に誠意をも
って実践することが、信用であり、営業であると信じております
ご信頼をいただくことのできたお客様からの新たな関与先のご紹介
こそがわたくしどもの営業であり、わたくしどもの誇りであると考
えます
お客様からのご紹介、歓迎いたしております
辻井税理士事務所は、地域にあって、お客様の視点で、お客様と共に、グローバル
な観点から、お客様をしっかりお支えする税理士事務所です
平成24年度改正税法説明会のご案内
来る平成24年7月6日(金)、午後2時00分より大和高田経済会館にて、平成
24年度改正税法説明会を開催いたします。参加人員は問いません。参加費も
無料です。詳しくは別紙をご参照下さい。
事務所からのお願い
所得税・消費税の確定申告時期は、贈与税の確定申告も行われることとなっております。この時期は、私ども
税理士事務所は、一年で最も忙しい時期を迎えます。そのため、自社株式の評価額計算及び不動産の評価額計算
につきましては、財産の事前評価依頼書により申し込みをしていただくこととなっております。誠に勝手ながら、
申込依頼書の締切日は毎年11月30日とさせていただいております。
お早めの御連絡をお待ちしております。
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