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想像してみよう - ブックトークをしませんか
想像してみよ う 対 象 全校児童 位置づけ 国 語 科 <テーマについて> ′現任校の児童を見ていると、本を読むことが好きだという児童が少ないように思う。各学年のおすす めの本を借りて読んではいるが、「読んでいる」というよりは「読まされている」という感じが伝わって くる。そこで、読みやすいと思われる字のない絵本を紹介し、手に取らせることで、「本」の楽しさを感 じ、想像力や表現力、伝え合う力が身に付くことを願って、テーマを設定した。 <使用する本など> 冨山社 1(全)913「ぞうのボタン」 うえののりこ さく 2(全)913「ぎゅっ」 ジェズ・オールバラ作・絵 徳間書店 3(紹)913「たかいたかい」 ジェズ・オールバラ作・絵 徳間書店 4(部)913「トケースフェアリー」 ピーター・コリントン作 BL出版 5(紹)913「ものがたりさがし絵本シリーズ」 ロートラウト・スザンネ・ベルナ一作 ひのくま出版 6(全)913「ノアのはこぶね」 ルーシーカズンズ再話・絵 五味太郎 訳 偶成社 7(紹)913「ノアのはこ船」 ピーター・スピアー絵 松川真弓 訳 評論社 8(紹)913「ノアのはこぶね」 ヨゼフ・ウイルコン絵 ピョートル・ウイルコン文 那須田淳 訳 講談社 9(紹)913「雨、あめ」 ピーター・スピア一作 評論社 10(部)913「なぜ あらそうの?」 ニコライ・ポポフ作 11(紹)913「ふしぎなえ」 安野光雅 え 福音館書店 12(全)913「さかさま」 安野光雅 さく・え 福音館書店 13(紹)913「旅の絵本シリーズ」 安野光雅 福音館書店 14(全)913「もりのえはん」 安野光雅 福音館書店 姉崎一馬 写真 福音館書店 BL出版 15(部)913「木のうた」 16(全)913「はるにれ」 ※CD「かえでの木のうた」 今日はまず、みなさんと一緒にゲームをしたいと思います。 ここに、カードが14枚あります。この裏に鱒絵が描いてあります。これから、みなさんがこれを一枚ず つ持ちます。自分が持っているカードの絵だけは見ることができます。他の人の絵を見たり、他の人に 絵を見せたりしてはいけません。その絵を見たら、おともだちにどんな絵が描いてあるかを説明してく ださい。そして、この14枚の絵を順番に並べ替えてもらいたいのです。 (ゲームをする) 実は皆さんに並べ替えてもらった絵は、この絵本の絵だったんです。では、読んでみますね。 <1.『ぞうのボタン』(全文)> あれ?この絵本、文字がありませんね。みなさんなら、この絵本にどんなお話をつけてみますか? 今日はこの絵本のように、「字のない絵本」を紹介したいと思います。 『ぞうのボタン』にはたくさんの動物が出てきましたが、この絵本にもたくさんの動物が出てきます。 この絵本は、「ぎゅっ」という言葉だけを使っている絵本です。これからゆっくりすべてのページを読 んでいくので、どんなお話なのか、想像しながら見てください。 <2.『ぎゅっ』(全文)> どんなお話を想像しましたか?この本と同じ作者で、『たかいたかい』という絵本もあります。 <3.『たかいたかい』(紹介)> 同じように「たかいたかい」という言葉だけを使っている絵本です。こちらも、どんなお話なのか、 想像しながらめくってみると楽しいですね。 1年生や2年生の中には、「歯が抜けたよ∼」っていう人がいるのではないでしょうか?みなさんは、そ んなふうに抜けた歯をどうしていますか? 次の絵本は、そんなふうに子どもの歯が抜けた女の子と歯の妖精のお話です。● <4.『トケースフェアリー』(部分紹介)> 「トクースフェアリー」とは、「歯の妖精」という意味です。この本のカバーに書いてある紹介の文を 読んでみます。 この絵本には、絵本の女の子のように「歯を入れる箱」と「コイン」もついています。みなさんもこ の箱の中に抜けた歯を入れてみませんか? 今の季節は?次の本は、季節の様子を表している本です。 <5.『ものがたりさがし絵本シリーズ∼さがしてあそばう秋ものがたり』(部分紹介)> この絵本には、たくさんの秋の様子が描かれています。たとえば、このページ…みなさんはいくつ「秋」 を発見できますか? 実は、この絵本の後ろには、こんなふうに絵の紹介があります。たとえば、このカラス。「カラスは野 生のガチョウたちと飛ぶつもりだったのに・・・」と書いてあります。絵本の中でこのカラスを探してみる と…。こんなふうに、ここに措かれている登場人物は、すべて、それぞれに物語があります。絵本の中 を開いてみると、たくさんの物語が隠れているんですね。 さらに、この絵本はシリーズになっていて、春・夏・秋・冬の本があります。 <5.『ものがたりさがし絵本シリーズ∼さがしてあそばう春・夏・冬ものがたり』(紹介)> 登場人物や背景も続編になっているようです。ぜひ、4冊を並べて比べながら読んでみてください。 季節だけではなく、『夜ものがたり』もありますよ。 <5.『ものがたりさがし絵本シリーズ∼さがしてあそばう夜ものがたり』(紹介)> 次は、聖書のお話です。これは、文字のある絵本なので、読んでみます。 <6.『ノアのはこぶね』(全文読み)> このお話と同じ内容の、字のない絵本があります。 <7.『ノアのはこ船』(紹介)> 今読んだ、この『ノアのはこぶね』のお話を知ってから、この字のない『ノアのはこ船』を読むと、 想像が拡がるかもしれませんね。 高学年の人は、こちらの『ノアのはこぶね』を読んでみると、もっともっと世界が鉱がるのではない でしょうか。 <8.『ノアのはこぶね』(紹介)> 字のない絵本の世界を見てみると、作者が外国人の方のものが多いことに気が付きます。 先ほど紹介した『ノアのはこ船』を措いたのは「ピーター・スピアー」という方だったのですが、同 じ作者の、字のない絵本を見つけました。 <9.『雨、あめ』(部分轟介)> 私は、この絵本を読んで、「雨の日のすてきなこと」をたくさん見つけることができた気がします。そ して、この絵本の子どもたちのお母さん、とっても素敵だなと感じました。雨の様子をとてもきれいな 絵で表現していて、今にも雨の音が聞こえてきそうなところもとても好きです。みなさんもぜひ、手に とって、雨を感じてみてくださいね。 もう一冊、絵のきれいな字のない絵本を紹介します。 <10.『なぜ、あらそうの?』(部分紹介)> この絵本は、一本の美しい花をめぐって、カエルとネズミが争いをするという内容です。カバーの紹 介文を読んでみます0…とても美しい絵から、みなさんは何を感じますか?特に、平和学習をした高学 年のみなさんには、この本を読んで考えてみてほしいなと思います。 さて、ここまで紹介してきた本は、最初の『ぞうのボタン』以外はすべて、外国の方の作品でしたが、 日本にも、字のない絵本を描いている方がおられます。 「安野光雅」という人の名前を聞いたことがありますか?この方は、山口県からも近い、島根県津和 野町の出身で、津和野には「安野光雅美術館」があります。安野光雅さんが描かれた絵本をいくつか紹 介します。 く11.『ふしぎなえ』(紹介)> 表紙の絵も、とても不思議ですよね0この絵本にも、字はありませんが、ふしぎなえがたくさん緒か れています。どこがどんなふうにふしぎなのか、ともだちと一緒に読んでみると楽しいと思います。 <12.『さかさま』(全文読み)> 同じく安野光雅さんの絵本です。『ふしぎなえ』と似ていますが、こちらは字があるので、読んでみよ うと思います。 安野光雅さんは、こんなふうにふしぎな絵の絵本のほかにも、こんなにきれいな絵本も描かれていま す。 <13.『旅の絵本シリーズ』(紹介)> このシリーズは、現在8冊目まで出版されています。一冊ずつ、世界の国々の様子を絵にしてあり、 この1冊目は中部ヨーロッパ編、2冊目はイタリア編、3冊目はイギリス編、続いてアメリカ編、スペイ ン編、デンマーク編、中国編、そして、8冊目は、私たちの住む日本編となっています。 今日はデンマーク編、中国編、そして日本編を持って来ました。それぞれ、最後の部分にあとがきと 各ページの解説があります。まずは絵を見て想像して、そのあと解説を読んでみると、たくさんのこと を感じることができるのではないかと思います。特に、日本編では、東日本大震災のことにも触れてあ るので、特に中学年・高学年の人は、自然のことや環境のことについて考えるきっかけになるのではな いかなと思います。 もう一冊、安野光雅さんの字のない絵本を紹介します。 <14.『もりのえはん』(部分紹介)> この絵本、こうしてみると、森の様子を描いた絵本なんだなと思うのですが…実はこの絵本、それぞ れのページに、いろいろな動物たちが隠れているんです。さあ、このページ、見つけられるかな? 『もりのえはん』で、たくさんの木を見たので、木の絵本を紹介します。 く15.『木のうた』(部分紹介)> この絵本は、私が初めて出会った字のない絵本でした。一本の木が季節ごとに見せる姿を絵にした、 言葉のない絵本で、絵だけでこんなにもたくさんのことを伝えてくれるこの本に、ものすごく感動した のを今でも覚えています。みなさんもぜひ、読んでみてください。 最後に、写真絵本を紹介します。 この本は、先ほど紹介した、『木のうた』の写真版のような感じなのですが、この本を読んだとき、私 の頭の中に一曲の歌が聞こえてきました。今日はその歌に合わせてこの本を読んでみたいと思います。 <16.『はるにれ』(全文読み)> 今日は、字のない絵本の紹介をしました。みなさんが想像したり表現したりすることを学ぶきっかけ になればいいなと思っています。 宇部ブックトークの会 く包茎憂:)