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下水道事業における最近の官民連携の動向~(PDF

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下水道事業における最近の官民連携の動向~(PDF
Working Papers
2015 年 10 月 2 日
公共インフラへの PPP/PFI の導入に向けて⑫
下水道事業における最近の官民連携の動向
下水道事業では、過去に整備された下水道施設の大量更新を控え、特
に中小規模自治体を中心として、更新費用の確保や技術者不足への対応
が課題となっている。
国は、下水道施設を含めたインフラ施設について、民間の資金や人材
を活用し、民間に運営をまかせる公共施設等運営権(以下「コンセッシ
ョン」という。
)の導入を推進しているが、これは上記の課題の解決方法
のひとつになりうると考えられる。下水道事業を所管する国土交通省も
「下水道事業における公共施設等運営事業等の実施に関するガイドライ
ン(案)
」を公表するなどコンセッションの導入にむけて支援の動きを見
せている。
しかし、いくつかの自治体で下水道事業へのコンセッション導入に向
けた検討が進んでいるものの、一気に広がりを見せているという状況に
はない。この理由として、下水道事業は採算性が厳しいこと、雨水の扱
いや管路の扱いが難しいことなどもあげられる。そのため、コンセッシ
ョンを導入する場合においても、後述するように、
「混合型・部分型」と
なることが想定される。
混合型コンセッションとなる場合においても、民間の創意工夫を活か
しつつ、下水道事業の収支改善を図り、自治体の財政負担の縮減を図っ
ていくことが望まれる。その一つの方向性として、国土交通省や一部の
自治体において推進されてきたバイオマス資源等の有効活用が考えられ
る。コンセッションとバイオマス資源等の有効活用を組み合わせること
で、民間の創意工夫が一層活用され、コンセッションの導入推進にも、
バイオマス資源等の有効活用の一層の推進にも、寄与できる可能性があ
ると考える。
数目標については、事業実施の決定に至る前の
1.下水道におけるコンセッション等の動向
段階の案件も含め 6 件としている。
(1)国等の動向
下水道事業を所管する国土交通省は、
「 下水道
ア コンセッション関連
事業における公共施設等運営事業等の実施に関
PFI 法に基づき設置されている民間資金等活
するガイドライン(案)」
(平成 26 年 3 月)を公
用推進会議は、
「PPP/PFI の抜本改革に向けたア
表、下水道事業におけるコンセッションの導入
クションプラン(平成 25 年 6 月)」に係る集中
に向けての手続面の指針(案)を示している。
強化期間における数値目標を決定した(平成 26
年 6 月)。集中強化期間は平成 26 年度から 28
イ 資源・エネルギー利用関連
年度とし、コンセッションを推進する重点分野
国土交通省は、従来より未利用のバイオマス
は空港、水道、下水道、道路とし、下水道の件
資源等の有効活用を推進してきた。平成 26 年 7
1
月に公表した「新下水道ビジョン」において、
図表 2 浜松市のコンセッション導入に向けてのスケジュール
下水道は、水・資源・エネルギーポテンシャル
を有するが、その利用は未だ低水準であり、利
用割合を増加させることを目標にする、として
いる。
平成 26 年 9 月には下水汚泥固形燃料が、日本
工業規格に制定(JIS 化)され、平成 27 年 3 月
には、「下水汚泥エネルギー技術ガイドライン
(資料)西遠流域下水道事業へのコンセッション方式導入「平成 27
年 5 月」(浜松市)より作成
(改訂版)」、「下水熱利用マニュアル(案)」が
公表されている。
イ 大阪市
平成 27 年 5 月には、下水道法の一部を改正す
大阪市は、平成 27 年 4 月に「大阪市下水道事
る法律案が可決し、下水道管内への熱交換器の
業経営形態見直し基本方針(案)」を公表した。
設置に関する規制緩和が行われている。
全体計画としてフェーズを 3 つに分け、最短
図表 1 コンセッション及び資源・エネルギー利用関連の動向
の場合には、フェーズ 1(平成 25~27 年度)で
平成25年6月
民間資金等活用事業推進会議にて、「PPP/PFIの
抜本改革に向けたアクションプラン」決定
平成26年3月
「下水道事業における公共施設等運営事業等の実
施に関するガイドライン(案)」を国土交通省公表
同年 6月
民間資金等活用事業推進会議にて、PPP/PFIの
抜本改革に向けたアクションプランに係る集中強化
期間における数値目標を決定
で、新たに設立した新組織に維持管理業務(及
同年 7月
「新下水道ビジョン」を国土交通省公表
(平成 30 年度以降)で、新組織が混合型コンセ
同年 9月
下水汚泥固形燃料に係る日本工業規格制定(JIS
化)
ッションを行う計画となっている。
平成27年3月
「下水汚泥エネルギー化技術ガイドライン(改訂版)」
を国土交通省公表
図表 3 大阪市下水道事業経営改革のロードマップ(最短の場合)
同年 3月
「下水熱利用マニュアル(案)」を国土交通省公表
同年 5月
下水道法の一部を改正する法律案可決
一般財団法人都市技術センターに維持管理業務
を包括委託し、フェーズ 2(平成 28~29 年度)
び小規模単純更新)を包括委託し、フェーズ 3
(資料)公表資料により作成
(2)自治体の動向(主にコンセッション関連)
ア 浜松市
静岡県が管理している西遠流域下水道につい
ては、平成 17 年の市町村合併により同流域が浜
(資料)大阪市下水道事業経営形態見直し基本方針(案)
「平成 27 年
4 月」(大阪市)より作成
松市のみとなったことから、平成 28 年 3 月末に
静岡県から浜松市に移管されることになった。
2.下水道事業におけるコンセッション
これに伴い、浜松市は、西遠浄化センター、
(1)部分型コンセッション
浜名・阿蔵ポンプ場等について、コンセッショ
国土交通省が設置した「下水道施設の運営に
ンにおける事業者(以下「運営権者」という。)
おける PPP/PFI に関する検討会」
(平成 24 年 12
が維持管理、改築更新および利用料金収受を 20
月~26 年 3 月)では、第 5 回検討会(平成 25
年間行う事業の方式を「混合型コンセッション
年 7 月)において、下水道事業におけるコンセ
浜松方式」とし、平成 30 年度から導入する計画
ッションとして、部分型コンセッション(維持
を推進している。
管理型コンセッション)※1、改築パッケージ型
2
コンセッション ※2、フルパッケージ型コンセッ
図表 5 下水道事業における官民連携拡大の方向性
ション ※3 という形態が示されている。
燃料化施設等
の単独の施設
※1 包括委託(下水処理場等における)の実績を活かして、
維持管理を業務範囲とするコンセッション
※2 維持管理に加えて改築を業務範囲とするコンセッション
※3 対象範囲を全施設とし、新築・改築・維持管理等を業務
範囲とするコンセッション
複数の施設
下水処理場
下水処理場
+管路
管理区域全体
委託(仕様発注)
包括委託
図表 4 検討会におけるコンセッション(類型別・施設別)の整理
PFI・DBO
PFI(コンセッション)
注1 青の実線(太線)は、現状行われている部分。点線は今後期待される部分。
注2 赤枠で囲まれている部分は、当面、検討が行われると想定される部分。
注3 なお、複数の官民連携手法の組合せもありうる。
注4 委託(仕様発注)は、複数の契約を想定。他(包括委託等)は1本の契約を想定。
(資料)みずほ総合研究所にて作成
上記のような状況を踏まえると、下水道事業
における官民連携の当面の方向性としては、包
括委託の対象の拡大およびレベルの向上や
PFI/DBO の対象範囲の拡大(例:下水処理場全
体)、下水処理場等を中心とした部分型コンセッ
(資料)下水道施設の運営における PPP/PFI に関する検討会 第 5 回
検討会資料
ションの導入から徐々に対象範囲を拡大してい
本来、下水道事業全体をコンセッションの対
くことが現実的な方向性として考えられる。
象とすることが理想ではあるが、下水道の場合
には管路の現況の把握自体が難しいことや雨水
処理に関わるリスクは民間では負いにくいなど
(2)混合型コンセッション
の事情もあり、下水道事業全体について、コン
ア 下水道事業におけるコンセッション
下水道事業のうち、平成 24 年度の公営企業法
セッションを導入することは現状容易ではない
適用事業の会計状況を確認すると、全 356 事業
ことが背景にあると考えられる。
実態面としても、下水道事業における官民連
のうち利益(総収益-総費用)が出ている事業
携の形態として、包括委託が実施されており、
は 240 事業(67%)、利益が出ていない事業が
下水処理場やポンプ場を中心に約 460 箇所(平
116 事業(33%)となっている。ただし、総収
成 24 年度下水道統計)導入されているが、対象
益には他会 計からの 繰 入額が含ま れており 、
施設の範囲は管理区域全体から比べると限定的
仮にこれを除いた場合(雨水処理負担金は除く)、
であったり、包括委託のレベルは高くない(レ
利益が出ている事業は、30 事業(8%)、利益が
ベルⅠ~Ⅲ ※4 のうちレベルⅡが最も多い)状
出ていない事業が 326 事業(92%)であり、事
況になっている。
業性は厳しいと言える。
図表 6 下水道事業(公営企業法適用事業)の利益状況
※4 レベルⅠは「運転管理を性能発注したもの」、レベルⅡは
「運転管理とユーティリティ管理を併せて性能発注した
もの」、レベルⅢは「運転管理とユーティリティ管理と補
修を併せて性能発注したもの」
また、PFI/DBO については、下水処理場等に
おけるエネルギー・資源利用の機能を有する下
水道施設の新設および維持管理等の事業が数十
件程度あるが、下水処理場全体の PFI/DBO や下
水道の管路に関する事業は実施されていない状
(資料)平成 24 年度下水道統計より作成
況である。
3
運営権者の収入源に着目した場合、一般的に
に行うことを想定したが、この支払いをどのよ
はコンセッションにおいては、独立採算型と混
うにするのかについては、3 つの考え方がある
合型が存在するが、下水道事業においては混合
と考える。
考え方①は、収入から支出を引いた差額(マ
型が基本になると考えられる。
イナス分)を公共が支払う考え方である。ただ
し、運営権者のインセンティブや民間ノウハウ
イ 想定される混合型のケース
の発揮を考え、全額ではなく、そのうちの一部
下水道事業における混合型のケースとしては
(割合を設定)を支払うことが想定される。
図表 7 のケース A,B,C が考えられる。
ケース A は、運営権者の収入が、①利用料金
考え方②は、複数ある施設等のうち一部の施
(下水道利用料金)のほかに、②国からの交付
設の部分について、公共がサービス購入料を支
金相当額、③一般会計からの繰入金(雨水処理
払う考え方である。民間のノウハウが発揮しづ
負担金)相当額となる場合である。しかしなが
らい施設を対象とすることが想定される。
ら、ケース A では採算性が確保されない可能性
図表 8 一部をサービス購入型にする場合の考え方
もある。
図表 7 混合型のケース
ケースA
運営権者
支出
収入
国からの
交付金
公共が
支払う
もの
ケースC
ケースB
運営権者
収入
一般会計
繰入金
(雨水)
公共が
支払う
もの
運営にかかる全
ての費用(施設の
維持管理、更新、
運営権対価等)
利用者
下水道
が支払
利用料金
うもの
運営権者
支出
収入
国からの
交付金
国からの
交付金
一般会計
繰入金
(雨水)
公共が
一般会計
支払う
繰入金
もの
(雨水)
利用者
下水道
が支払
利用料金
うもの
運営にかかる全
ての費用(施設の
維持管理、更新、
運営権対価等)
その他収入(エネ
ルギー、資源等の
販売収入)
注1 本図は、収入・支出のイメージを示したもので、運営権者の利益・税金等
は考慮していない。
その他
サービス
購入料等
支出
運営にかかる全
ての費用(施設の
維持管理、更新、
運営権対価等)
利用者
下水道
が支払
利用料金
うもの
その他収入(エネ
ルギー、資源等の
販売収入)
(資料)みずほ総合研究所にて作成
考え方③は、複数の業務(または費目)のう
(資料)みずほ総合研究所にて作成
ケース B は、ケース A における運営権者の収
ち一部についてサービス購入料の対象とする考
入に加えて、エネルギー・資源利用などのその
え方である。例えば修繕業務(修繕費)などを
他の収入を事業者の収入とする場合である(☞
対象とすることが想定される。
後述の 3. 資源・エネルギー利用関連)。ただし、
3. 資源・エネルギー利用
運営権者の事業の対象範囲によっては、ケース
下水道事業においては、さまざまな資源・エ
B のようにその他の収入を加えても採算性が確
ネルギーの利用の可能性がある。
保されない可能性もあると考えられる。
ケース C は、不足する事業者の収入を公共か
例えば、下水汚泥を原料とした固形燃料化、
ら何らかの支払い(その他サービス購入料等)
下水の処理過程で発生する消化ガスを利用した
をもって賄う。
発電、下水汚泥を焼却した焼却灰を利用した改
良土販売、余裕空間を利用した太陽光発電、下
水と気温の温度差を利用した下水熱利用などが
ウ その他サービス購入料等
あげられる。
上記のケース C においては、公共が何らかの
支払い(その他サービス購入料等)を運営権者
4
図表 9 下水道事業における資源・エネルギー利用の例
概要
4.まとめ
国は、下水道事業について、コンセッション
関連事例
固形燃料化
炭化技術等を活用し、固形燃料化を製造し販売。下水汚 横浜市、大阪
泥由来の固形燃料化物のJIS化も追い風。
市、東京都 他
の目標件数を定めるなど、導入を促進している。
消化ガス発電
消化ガスを利用し売電。売電しなくても自家利用でも有効 横浜市、大阪市
である。
他
いくつかの自治体においても、コンセッション
改良土販売
焼却灰を活用し、建設発生土等を改良し販売。固形燃料 横浜市、名古屋
化と組み合わせると埋立処分ゼロを目指すことも可能。 市、東京都
太陽光発電
太陽光による発電。売電しなくても自家利用でも有効で
ある。
栃木県
下水熱利用
近隣に利用施設があればヒートポンプにより熱を供給。
外部へ供給しなくても自家利用でも有効である。
東京都、名古屋
市、仙台市
の導入に向けての検討が行われている。本来、
コンセッションは、事業全体を一体的に対象と
することが望ましい。しかし、下水道事業にお
いては、下水道の管路の部分について包括的に
※関連事例の青字は、PFI等の官民連携事業として実施。
民間に委ねることが難しいことから、対象施設
(資料)公表情報をもとに作成
を限定した部分型コンセッションを、まずは導
特に固形燃料化については、燃料化物が廃棄
入することが想定される。また、部分の設定の
物に該当するのか有価物に該当するのか、判断
仕方により採算性は変わるものの、基本的には
が分かれる可能性があったが、平成 26 年 9 月に
採算性が厳しいことから、混合型コンセッショ
下水汚泥からの燃料化物について JIS 化製品と
ンを採用することが考えられる。
しての基準が制定され、有価物として整理しや
我が国のこれまでに検討されているコンセッ
すくなっている。
ションについて、詳細部分を含めると、様々な
図表 10 廃棄物該当性の判断
ア 物の性状
JIS規格等の一般に認められている客観的な基
準が存在する場合は、これに適合していること
イ 排出の状況
排出が需要に沿った計画的なものであり、排出前
や排出時に適切な保管や品質管理がなされてい
ること
ウ 通常の取扱い形態
製品としての市場が形成されており、廃棄物として
処理されている事例が通常は認められないこと
エ 取引価値の有無
オ 占有者の意思
コンセッションのスキームがある状況となって
いる。このような状況(下水道事業における先
行事例を含む)を勘案すると、部分型・混合型
のコンセッションも、十分にコンセッションと
して認知されつつあると考えられる。
図表 11 コンセッション事業の特徴の整理例(イメージ)
占有者と取引の相手方の間で有償譲渡がなされ
ており、なおかつ客観的に見て当該取引に経済的
合理性があること
客観的要素から社会通念上合理的に認定し得る
占有者の意思として、適切に利用し若しくは他人
に有償譲渡する意思が認められること
項目
A事業
B事業
C事業
D事業 ・・・
運営権の設定
○
○
○
○
利用料金の有無
○
○
○
○
運営権者選定時の競争性
×
○
○
○
×
○
○
○
全体
部分
部分
部分
部分
全体
部分
部分
○
×
○
×
混合
混合
独立
混合
×
×
○
○
共通
※青字は、JIS化に関連する部分。
運営権者(株式会社)の資本構成
(全て民間資本は○)
事業範囲(施設の全体か部分的
か)
事業範囲(業務内容的に全体か部
個別 分的か)
(資料)公表情報をもとに作成
また、最近では消化ガスから水素を生成し、
FCV(燃料電池自動車)に活用しようという動き
もある。実際に普及するまでには時間がかかる
運営権対価の有無
と思われるが、将来の水素社会の可能性を踏ま
独立採算型か混合型か
えると有力な資源・エネルギー利用である。
資源・エネルギー活用型か
下水道事業に関連する資源等からの収入を利
・・・
・・・
※ 該当する場合は「○」、該当しない場合は「×」
注:本表は、現実の事業を想定したものではなく、事業の特徴の整理イメージ。
用することで、混合型における公共の支払いを
(資料)みずほ総合研究所にて作成
減らすことが可能となる。資源・エネルギー利
混合型は、公共の支出を含むものであるが、
用については民間がノウハウを発揮できる領域
我が国の財政状況等を考慮すると公共の支出は、
であり、下水道事業におけるコンセッションな
極力、減らすべきであると考えられる。下水道
どの官民連携事業への参加に際してインセンテ
事業においては、エネルギー価値のある資源が
ィブになると考えられる。
埋もれており、うまく活用することで、何らか
の収入を得ることが可能である。資源・エネル
5
ギーの活用は、民間のノウハウの発揮が期待さ
(参考資料)
れる領域であり、下水道事業におけるコンセッ
1) 下水汚泥エネルギー化技術ガイドライン‐
ションなどの官民連携事業に取り入れることで、
改訂版‐(国土交通省)
2) 新下水道ビジョン(国土交通省、日本下水道
民間のインセンティブをより引き出すことがで
きる。
協会)
我が国では、さまざまな分野でコンセッショ
3) 下水熱利用マニュアル(案)(国土交通省)
ンが検討されつつあるが、下水道事業には、下
4) 西遠流域下水道事業へのコンセッション方
水道事業の特性を活かしたコンセッションを導
式導入「平成27年5月」(浜松市)
入すべきであり、一例として「部分型コンセッ
5) 大阪市下水道事業経営形態見直し基本方針
ション×混合型コンセッション×資源・エネル
(案)「平成27年4月」(大阪市)
ギー活用型」
(例えば、下水処理場全体を対象と
6) 下水道施設の運営におけるPPP/PFIに関する
し、混合型で、固形燃料化・消化ガスの活用・
検討会 資料
改良土販売等を組み合わせたスキーム)といっ
た形態が考えられる。
我が国では、下水道事業のコンセッションに
ついては、導入検討事例が少なく、参考にする
事例が十分とは言えない状況である。実際にコ
みずほ総合研究所 社会・公共アドバイザリー部
PPP 事業推進室
主任研究員 中澤 豊
[email protected]
ンセッション導入する場合には、様々な手続き
面等の課題に直面することも想定され、参考と
なる先行事例が望まれるところである。
上記のようなスキームは、比較的実現性があ
ると思われ、下水道事業におけるコンセッショ
ンの将来の広がりにも、バイオマス等の有効活
用の一層の推進にも寄与できると考える。
本資料は、情報提供のみを目的として作成されたものであり、法務・貿易・投資等の助言やコンサルティング等を目的とするものではありません。
また、本資料は、当社が信頼できると判断した各種資料・データ等に基づき作成されておりますが、その正確性・確実性を保証するものではありませ
ん。利用者が、個人の財産や事業に影響を及ぼす可能性のある何らかの決定や行動をとる際には、利用者ご自身の責任においてご判断ください。
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