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更に詳しい説明はコチラ - インギー地どり事業協同組合
Ingie Foul Story インギー地どり物語 まぼろし の銘鶏 インギー地どり事業協同組合 熊毛郡南種子町町中之上3207番地9 Presented By 創夢研究所Vol.2.0 インギー鶏発祥の地 鹿児島県 門倉岬 前之浜海岸 種子島 屋久島 Copyright 創夢研 All rights reserved -1- インギー鶏の由来 難破船の救助 1894年(明治27年)4月25日、前之浜に塩炊きにやってきていた羽生嘉 助が夜も更けた午後11時頃、沖合いに救助用の花火を打ち上げ、明るい ランプを照らす船を見つけた。それは浜のすぐ近くにやってきており、花 火に照らされた船は4本のマストがそびえて見えたという。これが東シナ海 から東に向け太平洋を航海中だった英国帆船「ドラメルタン号」だった。 驚いた嘉助はすぐさま集落に走って帰り、公民館にあったホラ貝を吹き 鳴らして村人を集めて若者3人で泳いで救助に向かった。船には「金髪の 髪で天狗のような鼻、真っ赤な顔の船員」29人がおり、村人はそれぞれの 家に連れて帰り、イギリス人の漂着者を「インギー人」と親しみをこめて呼 んだ。その内の16名は5月3日に長崎に護送されたが、コーウェル船長以 下13名は島に残った。そして本国からの迎えが来るまでの53日もの間、 手厚くもてなあした。ドラメルタン号の中で飼われていたニワトリを救助され た乗組員たちは感謝の気持ちを込めて、11羽を贈った。そのニワトリこそ が「インギー鶏」であり、種は今もなお守り継がれている。 Copyright 創夢研 All rights reserved -2- ※1972年(昭和47年) 前之浜に「ドラムエルタ ン号漂着之碑」が建立さ れた。 Copyright 創夢研 All rights reserved DRUMELTAN ドラムエルタンと刻まれ ているが「ドラメルタン」 が正しい読み方か? ゲール語では DRUM(丘) ELTAN(楡の木) -3- インギー鶏のルーツ インギー鶏は、英国から連れてこられた英国種の鶏ではないらしい。 英国の港を出てから、ほぼ1年に近い航海が続いたのだから、最初の鶏 は喜望峰を回るあたりか、インド洋でなくなったはずである。とするとイン ギー鶏は中国で仕入れられた公算が高い。 鹿児島大学の教授が「インギー鶏」の出身地を研究し、中国広東省の 英陽鶏がインギー鶏にそっくりであることを発見した。種子島の地鶏は 比較的小型で黒っぽい羽を持つが、インギー鶏は一回り大きく黒っぽい 羽毛に鮮やかな朱色の長い物が混じっており、尾羽が長く尻を隠すよう に巻いているなど、一見して異国風と見る人もいる。 元々船舶用に吟味した品種であって飼いやすく肉は旨い、卵もよく産 むということだが、人にはおとなしいものの仲間同士の喧嘩だとシャモな みに激しく、また、しょっちゅういがみあっている。 西部海難防止協会 鹿児島支部平成17年9月 第130号より Copyright 創夢研 All rights reserved -4- インギー鶏の特徴 南種子町の天然記念物「インギー鶏」 濃厚な地鳥なのに柔らかい肉質、弾力があって、とに かく美味しいのが 特徴。一羽の大きさが小さく、肥育期間が長いのが難点。 広く売られている食用鳥のブロイラーに比べると、体は小さく、生後7ヶ月 の雌で約 1.3kg程度です。雄の尻尾は下に巻いているので、まるで無 いようにも見えます。 食味は濃厚さが第一の特徴です。一般に地鶏は肉質が固いものです が、インギー鶏の肉質 は柔らかくて食べやすいのも特徴です。最古の国 産銘柄地鶏の一つです。 ※1992年(平成4年)南種子町の文化財に加えられた。 南種子町からは門外不出(有精卵、生鶏)となっている。 ※2013年(平成25年)鹿児島県の文化財に認定された。 認定“インギー鶏”は、88羽とされた。 Copyright 創夢研 All rights reserved -5- インギー地どり(F1化)プロジェクト 南種子町町長の旗振りのもと、南種子町役場企画課、畜産課、イン ギー振興会の協力を得て、インギー地どりのF1化を行うプロジェクトが スタートしたのは、平成22年5月からです。 先ずは、インギー鶏の掛け合わせ種鶏の研究からスタートであった。 兵庫県にある「独立行政法人家畜改良センター兵庫牧場 」より、ロード アイランドレッドと横斑プリマスロックをそれぞれ雄10羽、雌50羽買い受け、 7月3日トラックにて、はるばる種子島まで輸送しました。梅雨時期の暑い 中、残念ながら輸送途中で数羽死んでしまい、最終的に残ったのは、 ロードアイランドレッド雄3羽、雌50羽、横斑プリマスロック雄7羽、雌50羽 でした。(それぞれの誕生日は5月12日) 9月中旬に、地元のインギー純血保存を行っている寺内氏より、インギー 鶏の雄を10羽(2月中旬生まれ)譲り受けて、それぞれの雌が日令150日 を迎えた段階で、インギーの雄を同居させF1化をスタートさせた。 Copyright 創夢研 All rights reserved -6- インギー地どり(F1化)プロジェクト 官民一体となってのブランド作り 南種子町は、インギー地どりのブランド化、生産体制拡充のために町有地に鶏の 処理場の建設を議会が承認。(平成23年3月末完成) 平成23年11月・・・城山観光ホテルでの「インギー地どり特別賞味会」開催 南種子町主催によるお披露目会 平成24年 4月・・・城山観光ホテルでの「若き薩摩の群像建立30周年記念」 ~英国と薩摩の絆~開催(食材提供) 平成24年10月・・・いちき串木野づくし産業まつり~地かえて祭り~ インギー地どり丼で出場し、インギー地どりをアピール 平成25年 2月・・・6次産業化 認定(生産法人) 平成25年 4月・・・NHKふれあい広場2013 出場 平成25年10月・・・薩英戦争150年記念式典イベント参加予定 Copyright 創夢研 All rights reserved -7- インギー地どり(F1化)プロジェクト 生産方法 給餌 独自配合飼料(安納芋・飼料米等を配合)を主体として飼育。 増体 出荷時までに、3000g前後の重量にもっていく予定で、 給餌の方法や給餌量を調整していく。 生産方式 地鶏肉の日本農林規格(JAS規格)に適応した飼育方法を基本とする。 ① 飼育期間:50日齢以上150日齢以下(地どりは120日以上)。 ② 飼育方法:28日齢から平飼い開放鶏舎による飼育。 ③ 飼育密度:28日齢から1㎡あたり5羽以下。 Copyright 創夢研 All rights reserved -8- インギー地どり(F1化)プロジェクト 生産体制 孵化数 平成23年3月より、F1種の孵化数を5日毎のサイクルで1回に付き 約400~500個孵化にもって行く。 それにより、 平成23年7月~月産300羽 平成23年8月~月産500羽 平成24年1月~月産2000羽、鶏卵の出荷体制スタート。 平成25年1月~月産10000羽、鶏卵月産1000個出荷予定 最終的には鶏肉月産30000羽体制を目指す。 鶏卵月産30万~50万個体制を構築する。 ※そのために、新規に種鶏の追加購入及び純血種の増産体制 を拡充させていく。 Copyright 創夢研 All rights reserved -9- インギー地どり(F1化)プロジェクト 雄(♂) インギー鶏 雌(♀) インギー 交配 横斑プリマスロック F1種 インギー地どり Copyright 創夢研 All rights reserved -10- インギー鶏 Copyright 創夢研 All rights reserved -11- 横斑プリマスロック 横斑プリマスロック種の品種名は、アメリカ東部マサチューセッツ州の プリマスで成立したことに由来します。丸みを帯びたコーチン型の体型 をしています。元は卵肉兼用種で、現在は卵用・肉用の双方に改良さ れています。肉の味には昔から定評があり、各地の地鶏や銘柄鶏の作 出に使われています。横斑プリマスロック種の成立は1874年と比較的 早く、日本にも1886年(明治19年)にアメリカから輸入されています。当 初は主に肉用として利用されていて、1930年頃のアメリカではブロイ ラーの主流となっていました。 現在では、肉用鶏として各地の地鶏や銘 柄鶏の作出に使われています。兵庫牧場 の横斑プリマスロック種からは、4種類の地 鶏(新潟県のにいがた地鶏、京都府の京 地どり、山口県の長州黒かしわ、鹿児島県 のさつま地鶏)、1種類の銘柄鶏(福岡県 のはかた一番どり)が作出されています。 Copyright 創夢研 All rights reserved -12- インギー鶏(♂)と横斑プリマスロック(♀) Copyright 創夢研 All rights reserved -13- 銘柄鶏とは 現在、国内で生産され、いろいろな名称を附して流通している鶏肉のうち、 次に掲げる地鶏及び銘柄鶏(種鶏及び採卵鶏を除く。)を総称して「国産銘 柄鶏」という。 「国産銘柄鶏」は、鶏種、飼料、飼育方法、出荷日令等について通常のチ キンと異なる方法により差別化を図り、我が国で飼育し、処理加工したもの で、その内容によって次の「地鶏」及び「銘柄鶏」に分類する。 「地鶏」とは、在来種(別表参照)の純系によるもの、又は在来種を素びなの 生産の両親か片親に使ったもので、在来種由来の血液百分率が 50%以上 のものをいう。生産方法では、飼育期間が 80 日以上であり、28 日令以降 平飼いや1㎡当り10 羽以下での飼育が必要である。 社団法人 日本食鳥協会 Copyright 創夢研 All rights reserved -14- 銘柄鶏とは 「銘柄鶏」とは、両親が地鶏に比べ増体に優れた肉専用種といわれるもので、 できた素びなの羽色が褐色系で赤どりといわれるものとブロイラーといわれ る通常の若どり(チキン)の場合があり、いずれの場合も親の鶏種(赤どり: シェーバーレッドブロ、レッドコーニッシュ、レッドプリマスロック、プレノアール 等、ブロイラー:ホワイトコーニッシュ、ホワイトロック等)とともに、通常の飼育 方法(飼料内容、出荷日令等)と異なり工夫を加えた内容を明らかにした次 の表示を食鳥処理場の出荷段階のパッケージ等に行ったものをいう。なお、 小売段階においてもこれに準じて一定の表示を行う。 表示方法 (1)名称及び品名(もも肉、むね肉等の部位) (2)原産地(飼養地) (3)生産の方法(①鶏種、交配様式 ②出荷日令 ③飼料内容) ただし、銘柄鶏は除く。 (4)内容量 (5)消費期限又は賞味期限 (6)保存方法 (7)生産者の氏名又は名称及び住所 Copyright 創夢研 All rights reserved -15- 在来種とは 日本農林規格(特定JAS)に記載されている在来種 明治時代までに国内で成立し、または導入され定着した、下記に掲げる鶏の品種 をいう。 会津地鶏、伊勢地鶏、岩手地鶏、インギー鶏、烏骨鶏(うこっけい)、鶉矮鶏(うず らちゃぼ ) 、ウタイチャーン、エーコク、横斑プリマスロック、沖縄髯地鶏(おきなわ ひげじどり) 、尾長鶏、河内奴鶏(かわちやっこ )、雁鶏(がんどり)、岐阜地鶏、熊 本種、久連子鶏(くれこどり)、黒柏鶏(くろかしわ)、コーチン、声良鶏(こえよし)、 薩摩鶏、佐渡髯地鶏、地頭鶏(じどっこ)、芝鶏、軍鶏(しゃも)、小国鶏、矮鶏 (ちゃぼ)、東天紅鶏、蜀鶏(とうまる)、土佐九斤(とさきゅうきん)、土佐地鶏、対馬 地鶏、名古屋種、比内鶏、三河種、蓑曳矮鶏(みのひきちゃぼ)、蓑曳鶏(みのひ き)、宮地鶏(みやじ)、ロードアイランドレッド (以上38種) ◆上記に以下の3種を加えた41種が「在来鶏」と定義されている。 大シャモ、小シャモ、チャボ Copyright 創夢研 All rights reserved -16- 地鶏(じどり)とは 明治時代までに国内で成立し、又は導入され定着した品種。これらが由来の 血液百分率が50%以上の鶏が地鶏として認定される。 在来種純系によるもの、または在来種を素びなの生産の両親か片親に使った ものである。飼育期間が80日以上であり、28日令以降は平飼いで1m²当たり 10羽以下で飼育しなければならない。 平飼いとは、鶏舎内、又は屋外において、鶏が床面(地面)を自由に運動でき るようにして飼育する方法。 秋田県の比内地鶏、鹿児島県を中心とする九州南部の薩摩地鶏、愛知県の 名古屋コーチンを日本三大地鶏という。 平成16年より徳島県の阿波尾鶏が地鶏の出荷数でトップになっている。 宮崎県のみやざき地頭鶏(じとっこ)も追いつく勢いで三大地鶏の仲間入りす る日も近くなりそう。 Copyright 創夢研 All rights reserved -17-