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2016年安全報告書
2016 安 全 報 告 書 2016. 7. 1 伊豆箱根バス株式会社 伊豆箱根バス安全報告書 伊豆箱根バスは、昭和 3 年の事業開始以来安全を第一に、お客さまのご満足を得 られるサービスの提供を最大の使命として、旅客自動車運送事業を中心として自動 車整備業などの各種事業に取り組んでまいりました。思いやりのある笑顔の接客を 通して、お客さまに信頼される企業市民として地域社会に貢献していくことが、私 たち企業市民としての責務です。 この安全報告書は、当社のバス事業における 2015 年度の安全に関する取り組 みと結果、そして 2016 年に向けての目標をお伝えするものです。 「安全」は不断 の努力の積み重ねの成果以外の何ものでもありません。そして変革をおそれず、常 に時代を先取りする新しいサービスを提案し、 「安全・安心」を基本に全ての事業・ サービスの向上に全社員一丸となって推進してまいります。 1. 輸送の安全に関する方針 安 全 方 針 1.常に安全を最優先に事業・サービスを推進します。 2.常に法令・規則をよく理解し、これを守り、誠実に事業に取り組みます。 3.常に安全管理体制をチェックし、その向上に努めます。 (1)代表取締役は、輸送の安全の確保が事業経営の根幹であることを深く認識し、 社内において輸送の安全の確保に主導的な役割を果たすとともに、西武グルー プ、伊豆箱根鉄道グループ各社と密接に連携、協力し、一丸となって輸送の安 全性向上に努めます。また、現場における安全に関する声に真摯に耳を傾ける など現場の状況を十分に踏まえつつ、社員に対し輸送の安全の確保が最も重要 であるという意識を徹底させます。 (2)代表取締役及び役員、社員(社員に準ずる者を含む。以下「社員」という。)の安全 に係る行動規範は、次の通りです。 ・ 安全に対して強い意識を持ち、安全行動を確実に実践して無事故に努めます。 ・ 常に輸送の安全に関する法令及び関連する規程をよく理解し、基本動作を実 践し、推測に頼らず最も安全と思われる行動をとるように努めます。 - 1 - 伊豆箱根バス安全報告書 ・ 健康起因事故防止のため、運転者の適正な健康管理を推進します。 ・ 情報は漏れなく迅速、正確に伝え、透明性を確保します。 ・ 常に安全に対する問題意識を持ち、必要な変革を推進します。 ・ 事故・災害等が発生したときは、人命救助を最優先に行動し、速やかに安全 適切な処置に努めます。 (3)輸送の安全に関する計画の策定、実行、チェック、改善(Plan Do Check Act) を確実に実施し、安全対策を不断に見直すことを通して、全社員が一丸となっ て業務を遂行することにより、絶えず輸送の安全性の向上に努めます。また、 輸送の安全に関する情報については、積極的に公表します。 2. 自動車事故報告規則第 2 条に規定する事故(2015 年度) 2015 年 4 月 1 日~2016 年 3 月 31 日 自動車装置の故障 1 件です。 1件 3. 輸送の安全に関する重点施策 (1)輸送の安全の確保が最も重要であるという意識を徹底し、関係法令及び安全管 理規程に定められた事項を遵守します。 (2)輸送の安全に関する費用支出及び投資を積極的かつ効率的に行うよう努めます。 (3)輸送の安全に関する内部監査を行い、必要な是正措置又は予防措置を講じます。 (4)輸送の安全に関する情報の連絡体制を確立し、社内において必要な情報を伝達、 共有します。 (5)輸送の安全に関する教育及び研修に関する具体的な計画を策定し、これを適確 に実施します。 4. 輸送の安全に関する計画(2016 年度) (1)伊豆箱根鉄道グループでは輸送事業各社の安全マネジメントを推進するため運 輸安全推進委員会を開催し、その下部組織として運輸安全マネジメント監査チ ーム及び安全部会を設置し、グループを横断する安全マネジメント体制を確立 しております。グループ内各社の安全管理規程に係る内部監査にあたっては、 伊豆箱根鉄道株式会社監査コンプライアンス部を中心に、グループ各社社員か ら構成される監査チームを組織し、多眼的視点から各社の監査を行います。 (2)全社員は年間 2 回以上の研修機会をもち、法令の改正点、飲酒運転防止講習、 危険予知トレーニングなどを受講し、セーフティマインド(安全意識)を高め - 2 - 伊豆箱根バス安全報告書 ます。また、適宜個別面談指導を実施し、個々の社員の健康状態や生活面の課 題等を把握した上で、きめ細かい安全指導を行います。 (3)運行管理者会議を毎月 1 回(第 2 火曜日)開催し、ドライブレコーダー画像を 活用した事故事例研究、ヒヤリハット事例の報告、法令の改正点などの講習な どを行い、運行管理者および補助者としてのスキルアップを図ります。 (4)飲酒運転防止のため、免許証リーダーと連動する画像撮影機能付きのアルコー ルチェッカーを使用して、乗務前後のチェックを実施することで、所持する免 許証のデータとアルコールチェックの結果を同時に管理し、より確実な本人確 認のもとでアルコールチェックを行います。なお、貸切乗務での宿泊先など、 車庫で点呼を行うことができない場合には、携帯電話を利用した画像撮影機能 付きアルコールチェッカーを使用します。 (5)飲酒運転撲滅のため、ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)の飲酒運転防 止通信スクールに社員を積極的に受講させ、「飲酒運転防止インストラクター」 の養成をします。 2015 年度末 51 名の認証を取得、2016 年度は 6 名の受講を計画してます。 (6)自動車事故対策機構の「ナスバネット」を活用し、3 年に 1 回適性診断を受診、 初任診断、適齢診断も随時診断させてます。また、運行管理者には積極的に適 正診断活用講座を受講させ、乗務員の安全運転意識を向上させる効果的な助言 指導方法を習得します。 (7)全車に設置されたドライブレコーダーを事故原因分析、事故防止のツールとし て有効に活用するため、 ・ 2011 年度 ~ 乗合車両に常時記録型ドライブレコーダーに順次 代替、2015 年度末現在で47台を差替えました。 ・ 2015 年 4 月 簡易の常時記録型ドライブレコーダーを乗合車両 ・ 2016 年度 全車に装備しました。 ( 車内用ドライブレコーダー90台増設 ) 12 台の導入を予定しております。 (8)全車装備済のデジタルタコグラフを活用し「エコ安全ドライブ」を推進します。 (9)乗合バスへの添乗による運行状況のモニタリング、ドライブレコーダーの抜き 打ち点検の結果を乗務員にフィードバックし、各種事故につながる不安全行動 の是正と接客接遇サービスの向上を図ります。 (10)自然災害対策として防災訓練やテロ・ゲリラやバスジャック対策訓練を警察や 消防等の関係機関と連携した取り組みを行っておりますが、今後も引き続き、 より実戦的で効果的な訓練を推進してまいります。 - 3 - 伊豆箱根バス安全報告書 警察・消防・バス会社 テロ対策合同訓練 NBC テロ対策訓練 警察犬による対応訓練 負傷者救出訓練 爆発物処理訓練 関係機関とのテロ・ゲリラ対策合同訓練 (11)入社 3 年未満の乗務員を対象に、改めて安全運転意識と接客接遇サービスの 向上を図るための研修を行いスキルアップを図ります。 (12)乗務員の健康起因事故防止のため、健康診断、脳ドックの検診を本年度も実施 します。 - 4 - 伊豆箱根バス安全報告書 5. 輸送の安全に関する投資 <2016 年度予算> (1) 貸切車両の新車導入(2両) (2) 整備工場の大型 2 柱リフトの代替 (3) (4) (5) (6) スタッドレスタイヤ 乗合バスの安全運行に係るモニター添乗員 アルコールチェッカーメンテナンス ASK 飲酒運転防止インストラクター養成 (7) AED 機器の増設 (8) 常時記録型ドライブレコーダーへの差し替え (9) 運転手技術等の向上研修(外部研修) (10) 健康管理にかかる支出(定期健康診断、特定健康診断、脳ドック検診) (11) 運行管理者、乗務員の研修、教材資料 ※安全に関る必要な投資は順次対応します。 6. 輸送の安全に関する教育及び研修の計画 事故惹起者向けの特別教育、入社 3 年未満の乗務員教育、年 2 回の全社員研修 を実施。研修は外部講師、業務部運行課が中心となって行い、また運行課教室には 教育担当者が在籍しています。整備関係については、各運輸支局が開催する法定研 修、講習会を受講し車両の安全性向上に努め、有用なものを適宜取り入れながら、 次年度に向けての計画を立てています。 <2016 年度> 4月~3月 運行管理者会議(運行管理者・補助者対象、毎月第 2 火曜日) 4月~5月 新入ガイド教育 - 5 - 伊豆箱根バス安全報告書 5月~6月 運転手技術等向上研修 年2回 年2回 年2回 年4回 新人運転手のフォロー教育(入社 3 年以下を対象) 全職員の定期健康診断、特定健康診断 整備管理者を対象とした会議 整備管理者の法定研修、講習会の受講 4 月~10月 通年 6月、1月 8月 ASK 飲酒運転防止インストラクター養成講座(6名受講) 危険予知訓練(乗務員対象で随時) 運行管理者基礎講習(5名受講) 上期社員研修(全社員対象、本社及び各営業所、延8回予定) 運転手の脳ドック検診の実施 (健康診断結果を基に対象者選出予定) 9月~11月 運行管理者一般講習(22名受講) 12月 下期社員研修(全社員対象、本社、延8回予定) 11月 2月 3月 適性診断活用講座(2名受講) 事故惹起者教育・日常車両点検再講習(事故惹起者対象) 警察署交通警察官による「事故防止」教育 消防担当者による「応急措置」訓練 市担当者による「災害時の対応」教育 バス非常口からの「避難要領」訓練 - 6 - 伊豆箱根バス安全報告書 7. 輸送の安全に関する内部監査結果及び措置内容 (1)実施日 2015 年12月11日 ~ 12月18日 (2)重点監査事項 安全管理規程に係るガイドラインに対する適合性の確認 ① 関係法令等の遵守 ② 安全最優先の原則 ③ 安全管理体制の継続的改善の実施状況 (3)監査結果(指摘事項) 緊急の改善を要する指摘事項はありませんでした。 - 7 -