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大阪市立大学生活科学部紀要 ・第 2 5 巻 ( 1 9 7 7) - 173ー ダウン症候群のための「赤ちゃん体操」 埼端 擢 山口令子 ・谷川洋子・藤田弘子 How to Make the Infants with Down' s Syndrome o r Baby" Fit foピPhysical Training f f u : IKOYAMAGCHI*.YOKOTANIGA WA*" ANDHIR OKOFUZITA 1 .は じ め に 5名の磨、児の状況は, 表 1に示す。体操開始月令は 4 カ月から 1 0カ月であるが,発達状況では,頚はすわ って ダウン症は,いくつかの顕著な外見的特徴と ,染色体 いるがひとりで座ることができないという点で一致 して 検査の普及で,大多数の症例が出産後,間もなく診断さ の範囲で いた。指導開始時の発達指数は. 4名が50-60 れるようになった。その診断がすぐに両親に伝えられる あった。発達指数 81を示した 1名だけが出生時体重 31 0 0 かどうかは別としても,そう遅くないうちに両親が診断 gであるが,他の 4名はいずれも抵体重児であった。心 と出合う時期がやってくる。その出合いはあまりに早く, 臓疾患のある患児については,慎重な配慮をもって指導 そして突然であることが多いので,ほとんどの親は動転 を行なった。 表 -1 子どもの状況 してしまう 。両親の最も不安な心理状態の中で送るこれ 》 ぞ らの乳児は,極めて悪い環境におかれることになる 。当 心理室に紹介されるダウン症児も,大部分が 6カ月未満 であり,これら親子に何らかの積極的な育児指導の必要 性を痛感し,その方法を模索してきた。 ちゃん体操」をダウン症児に適合させることを試みた。こ れは単 に子 どもに運動発達刺激を与えることだけが目的 2 2 ω E 。 :6 6 1 ∞ o: 5 8 1 A 2 トリソミー B D 3 1z 2 5 5g t トリソミ ー 2 ♀ トリソミ ー 1 9ωz E t C 今回,具体的発達援助法の 1つ として ,高口による「赤 染 色 体 出生時 体操開始 体操開始 性別 合併症 線型 体重 月 令 時DQ諜 ♀ 転 座 トリソミ ー 2 5 ω匝 ,C'1i奇~ 0・1 0 5 7 o: 4 5 0 :8 。 5 5 ※津守式精神発達検査法による発達指数 2.指導期間 ではなく,その刺激を与える両親には,親子の媛触を深 指導を開始したのは 51 年 4月で,開始当時は l組だけ めることで,子どもへの愛情を高め. 日々発達変化して いくわが子の姿を認識させることに役立つと思われた。 であ った。その後希望者がある つ ど受け入れ, しだいに 「赤ちゃん体操」は,ソ速にあ、いて 1 9 2 0 年以来,研究,実 人数は培え つつ ある 。今回対象と したのは ,5 2年 3月ま 践され,今日では全ソビエ卜の乳児院や保育所で実行さ でに参加 した 5組であるか ら,最も長〈指導 を受 けて い れている方法に基礎をおいて警かれたものであり,わが るケースで l年 6カ月.短かいケ ースで 6カ月 である 。 国でも. 1 9 7 2年高口の著舎が出版 されたのを契機に一般 3.指導の手順 保育指導に導入され,かなり知られるようになってきている。 指導は月に 1eJ,指定された日時に全員が来院し,一 本論文では,開始後まだ日が浅いので,客観的な評価 応グル ープの形式をとる 。発達段階が各自異なるので, には至らない面もあるが,月令で指示されている「赤ちゃ 指導は個別的に行なう 。スケジュ ールは,最初に運動発 ん体操」を,運動発達程度に基準をおいた プログラムに修 達についてゲゼルの発達検査 ( 詳細は後述)を行ない. 正し,ダウン症児に実施することを試みた。 最近の生活,体操の実施状況を質問する 。次に, プログ ラムにそ って指導を始める に当 り,前回の体燥でやり に I I .指 導 方 法 くか った点や子 どもがいやがる理由などを話し合いなが ,.対 象 ら,方法に問題がないかを確かめる 。発達状況か らみ て 塚口病院の染色体外来で5 1年 4月から 5 2年 3月までの 継続が望ましいものと新 しい体操を加え て次の 1カ月の 1年間に,染色体検査の結果ダウ ン症と診断されたケ ー プログラ ムを組む。新しい体操は,体操カードを提示し スのうち,息児が 1才未満で,赤ちゃん体操の指導を受 ながら方法を説明する 。 そのあと栄養問題や健康上の問 けたいと希望した 5組の母子 を対象とした。 題を医師に相談して,スケ ジュ ールを終了す る。体操の ※ 兵庫県立塚口病院心理室 ※※兵庫 県立塚 口病院染色体検査室 (1 ) 3 量 児 --174- よ1 子 の体操についての評価を記入してもら った。評価の方法 実施の有無や体操の適応性を調べ.さらに運動以外の領 としては 1カ月分の記 域の問題点や発達状況を把握するために 録用紙を手渡す。この他,全体的な発達の状態を把握し, 3 f月に 1 度,体 子ども逮への態度を話し合うために, ~j ( 子どもがとても喜んで 喜ひ・ もしないがいやがりもしない。) r うまくで う Uj( きない 操以外の臼に来院し,津守式精神発達検査を行な った。 1 rうまくできた ふつ 行な った。目的にかなうような運動がみられた。) r Xj(いやがってできない。 目的にかな うような 運動がみられない。)の 3段階に分けた。体操の実施率も 発達検査 この表から知ることができる J母親の感想及び子どもの 対.児の発達経過をとらえるために津守式乳幼児精神 1週間を終えた時点でそれぞれの体操 発達診断法を用いたが,運動発達についてのより詳しい 変化」の欄には, 情報を得たいため,ゲゼルによる発達診断法を併用した 。 についてやりにくかった点や子どものようすなどを紀入 津守式の発逮診断法は,日常生活の中でみられる 子ども してもらい,体操と発達段階の適合性をみるさいの参考 の行動を検査項目にしているため,母親に対する質問を とした。「生活の記録」では,「遊び jr発JIfjr生活習慣」 中心にしているのに対して,ゲゼルによる発途診断法で そ の 他 (健康状態,質問したいこと 「 運動 j r は.検査場面で観察して得た行動を検査項目にしている。 1週間分ま とめて記入してもらった。この記録用紙は. 従 って 検査者の目で子どもの行動を確かめられること. 次回衆院時に回収し,また新しい用紙を手渡すという方 早い月令で検査項目が詳しいことなどが障害児の発逮検 法をとっている。 )jなどを 査には適 していると 思 われる。発達表,発達傾向表から i i i 赤ちゃん体嫌 要点、 と 思われる項目を選び出し,運動発達検査表として, 体操の種類は,高口の「赤ちゃん体操」 を採用 した。 褒ー2にまとめた 。 この表に従って,毎回体操を始める前 この赤ちゃん体操は,生後1.5カ月から満 2才までを 7段 に発達検査を行なった。 階に分け,各段階ごとに 1 1 親の実施記録 来続時に,用意した記録用紙を渡して,毎日それぞれ ご A 仰臥位 4 、 v -頭を繍向きにして いることが ~\" o • t-n-r の姿"をと C 坐位 -完全または著明に 頑が後に垂れる。 8 W 一一一一ー一一一ー 1 6 W -鎖 1 ; 1 : 正 面 に 向 って いることが多い。 -主として対称位を とる。 (28Wまで) -わきにころがる。 -ころがり腹位にな る 。 -ち ょ っと垂れる。 -頭が垂れない. -頭をもちあげ.引 きおこすのに協力 . ~Jiをしっヵ、 η 前方 -頭をま っすぐにし てしっかりしてい る。 一一一一一一一一 •-体重をかけること 一一 一一一一一一 -足をあ げる。 -短時間体重を い く らかかける。 -つま先で立つ 一一一一一一 一一 -下におろすと頭を ま ん り 中 返にもって〈る。 -く し第2i 立 に あl ず る. 一一一一一一一一 -筋 2位にあげたま -第3{立にあげたま ま 一一一一ー一一ー 2 8 、 v 3 2 W ま 。 -制勝で支える 。 36 、 v 2 4 W 一一一一一一一様 -顕在前 ι向けるが グラグラする。 一ー一一一一ー一 -下におろすと顕を 備にまわす。 -第Jt 立に一瞬間島 げる . -はうような動きを する。 2 0 W 一一ーー一一ーー -頭は垂れたままの -頭をの liすがグラ ことが $-~) o グラする。 ー一一一ー一一一 ができない。 E. 腹 位 1 2 W . ! I J i を いくらか繍陶 きにしている。 .l 置をま っすぐにし て対材、位をとる。 -かなり頑が垂れる。 一ー一 一一一一一一 -背中は丸 くなって いる。 D. 起 立 れていて非常に理解しやすい。 表2 運動発達検査表 る。( l6wまで) B 起 坐 7-1 0 種類の体操が組まれてい る。それぞれの体操について,説明や目的が詳細に轡か にむける。 -服部のみが曲 って いる e 40 W 一一一一一一一一 一一一一一一一一 一一一一一一一一 -両腕をのば し,手 で支える。 4 4 W ー一一一一一一ー -一瞬間坐 り,前 }j に体重をかける 。 揖 一一一一 一一ー 高 一一一一一一一一 一一一一一一一一 4 8 W A . 仰臥位 高床から頭をもちあ け . る。 C. 坐 位 難一眼間坐り手で支 .1分間坐れる 。 .10 分以上坐れる。 -いつまでも坐って ニ体. いられる。 え て , 前方 l をかける。 -一鱒間ょうやくま -まっす寸になる. -前かがみに主 った -坐位から腹{立にな っすぐ坐る@ り起き直ったりする. る。 D.起 立 車体Ii:の大部分を足 &っと の間体1I -体重を全部かけて t こ 治 、1 す る 。 、部かける. そのままでいる. -足をつ っぱる。 -両手で支え立ちが -柵につかま つで立 -樹に手をかけ立と 少しできる. つ 。 うとする. E 綴位 -腹で向きを変えよ うとするが うま く で曹ない。 -腹で陶きを変える。 .;a行する量障害事 (2 ) -温行する。 一一ー一一一一 一 一一一一一一一一 一一ー一 ーー一一 一一ーー 一一ーー -柵につかまり立つ -柵につかまり動き たりしゃがんだり まわる。 する。手をとられ -両手をとられて歩 〈 。 で片足をあげる。 山口 ・他:ダウン症候鮮のための「赤ちゃん体操」 175- 赤ちゃん体操は, ただ単に筋肉を刺激するという運動 ある。上部に実施した月令と津守式精神発達検査でみた の効果だけでなく,子どもに喜びを与え積極性をもたら 運動領域の発達月令が記入しである 。カッコ 内は,ゲゼ すという精神的な 効 果も見逃せない。さらに母親が体操 ルによる発達検査で得た発透過数である。 4 4 種類の体操 をさせるというこ とで,親子関係の安定のためにも役立 のうち 4 2,4 3, 4 41 立, グベルス ,ルイスから引用したも つとされているが, これらのどれもが陣容児の育児にと ので,残りの4 1 種類は高口から引用した 。 って非常に重要なことだと思う。しかし健康な乳幼児に 目指導経過 行なう赤ちゃん体操をそのままダウン症児に適用するこ 1 . 出席状況と実5率 とはできない。第 1に発達の速度がおそいので,月令に 指導開始時期 は 5名とも異なるので,指導回数も 1 3固 応 じた体操では彼 らに無理 なところが多い。 第 2にダウ ン症児の発達経過から考えて, 特 に発達のおくれた部分. 4に示す通り から 4回にわたっている 。出席状況は, 表 - 弱い部分を補なう体操を加える必要がある。第 3に心臓 である 。一般に 出席状況はよか ったが, Aは遠方であり, 疾患をも ってい る怠児には.体操の数を減 したり ,順序を また Cは病弱で始終かぜをひいていたため,欠席が多く 変えたりの調節が必 要である。これらを考慮のうえで, なった。 ダウン症児に適したプログラム作りを試みた。 次に家庭での;k;施率を記録用紙から 求めると,時期に 指導にあたっては .直接母線に説明しながら子どもに よりずいぶん違いがあるが,少なくとも 6 0%から.高い 体操をさせるとともに,与える体操を 1種類ずつカ ー ド 時期 にはほぼ1 0 0%に近い実施率のケ ースもある 。体操を にして.方法や留: 章点を記入したものを与えて参考にし 休んだ時には r 熱が出たため」とか「外出したので」など てもらった。 の理由が記入されていて.ここにも母親の熱心な態度が プログラムを決定するに当っては,釆院予定日の 1週 うかがえる 。赤ちゃん体操は,まず毎日実施することが 間ほど前に,電話ても発達状況を尋ね,前回来院時に表 2 基本的な条件であるから,その点では 5名とも充分に条 に示した発達検査を実施して運動発達の程度を犯握し . 件を満しているといえるだろう 。従って 経過を追 って い 発達程度が一致する体練を選んで次回のプログラムを作 く際に, 5名とも家庭でできる限り赤ちゃん体操を実施 成する 。 まず前回のプログラムから急激に変化しないよ していたという前提で考えてさしっかえないと忠う。 表4 出席状況 う.半数ほどを継続し,残りを新しい体操に変えていく 。 この際,同じ部分の体操に偏らないように.発達状況と 0 1 1 1 2 1 3 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 体操の適合性などを考慮しながらプログラムの入れかえ 5 1 年 5 2年 4 . 1 95 .1 07 .1 99 . 61 0. 41 2 . 61 . 1 43 . 1 44 .2 66 . 1 37 . 1 19 . 1 2 . 102 ; 1 :,月令が進んでい をしていく。発達が停滞ぎみの時期 1 くことを気にせず, 体 操の入れかえを少なくし , じっく A りとその時期の体操を続ける。 次に弱い部分を刺激するための体操を, D.K,グベルト. B M.G.ルイスの「赤ちゃん体操」から採用し.プログラ C ムに補強した。実際にはあまり適当な体操がみつからな かったが,腕の筋肉が符に弱いようなので,最初の段階 D から腕の運動を繍強した。 E 指導の回数を重ねるに従って, 子どもの観察.記録用 。 。。 。。 。。。 。。 。 。 。 。 。 。 。 。。 。 。 。。 。。 。 。。0 。。 。 。 1 。 。。 2. 運動発透経過 紙の回収などから ,発達段階とプログ ラムの適合性がは っきりしてきて,次第にプログラム作りは楽な作業にな ここで対訟となっている 5名の迷動発達月令と , ダウ ってきているが,ダウン症児の赤ちゃん体操プログラム ン症児の平均的な運動発達月令を比較して 表 5に示した。 として一般化するには,なお修正,検討が必要であろう。 表にあげたダウン症児の平均運動発達月令は.同心理室 t児について 5カ月から 24カ月の期 表3は, 2名の主1"i で過去 4年間に実施された検査の結果から得たものであ 間に使用したプログラムである。「赤ちゃん体操」では, 本守式精 る。 この論文に示されたダウ ン症児の平均は , i 1 .5カJ1から 1 8カ月までの健常児に与えられるものに相当 神発達検査で延 1 4 1回( 対象数4 8名 , 0才-4才)のデー : I ; r 赤ちゃん体操」で使 する。左側の項目「運動の名称;JI, ターから求められている。 われているものをそのまま用いた 。症例 A, Bに適用し 「首がすわる」月令や「ひとり座り可能」な月令は.ダウ たプログラムは,各コース ~IJ に縦にあげご くJ印で示して 少しの支えで立つ J, ン症児の平均とほぼ同じであるが r (3 ) 学 重 児 - 17 6 - 3 症例 A.Bの 体 操 プ ロ グ ラ ム 表- : l ヱ 。。。 A 症 例 す3 症 例 B 6- 7- 8- I I- 1 2- 1 5-20-2 1 -2 4 5-7 - 8- 9 -I I- 1 2- 1 4-1 5- 1 6-1 8-2 1 ド 3 1 l I ' i 宍 1 腕のマッサージ 2 仰の""1サージ 3 阪ばい運動 4 背中のマッサージ ー① 5 腹部のマッサージ 6 足のマッサ ージ 7 背骨を{申 l ます運動 8 両腕の交差運動 9 肢のマ 19 19 19 1 11 2 11 2 4 1 18 1 19 1 11 0 11 01 11 2 •(12W)I(20W)I(36W)I(36W)I(36W)I(40W)I(<<W)I(48W)12W)I(20W) I( 2 4 W) I( 2 8 W) I (3 6 W, 1 ( ωW) I ( 制Wl I ( “WH48Wm48W) y サージ 1 0 {事をねじる運動 I I 背中のマッサージー② 1 2 l f f iをそら せる運動 1 3 足の""1サージと運動 1 4 間関の屈伸運動 1 5 空中で腹ばい運動 1 6 空中であお向き姿事事 1 7 両腕の屈伸運動 1 8 上体をひき起こす運動 1 9 間腕の上げおろし運動 2 0 雨脚の交互屈伸運動 2 1 背で前進する運動 2 2 立て抱き 運動 2 3 すわらせつり 上げる運動 2 4 脚を黍直に上げる運動 2 5 背をそらす運動 2 6 はいはい運動 2 7 すわ って 腕の屈伸運動 2 8 逆立ち運動 2 9 仰を 上げる運動 3 0 上体を起こす運動 3 1 上体を強〈前屈する運動 32 おしゃがみの運動 3 3 腰かけて腕の運動 3 4 上体を起こす運動 3 5 ペダルふ み運動 3 6 腹1 Iいから上体起こし運動 3 7 直進運動 3 8 ロープくぐ り 。 。 。 。 。 。。。。。。。。。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。。 。。 。 。。 。 。 。 。。。。 。 。。。。。。。 。 。 。 。。 。 。 。 。 。 。 。 。 。 。。 。。 。 。。 。。。 。。 。 。 。 。 。 。。 。 。 。 。。。 。。。。 。。 。。 。。 。。 。。。 。。 。 。 。 。 。。 。。 。。 。。 。 。。 。。 。 。 。。 。 。 。。 。 。 。 01 3 9 しゃがんだり立ったり 4 0 こっちへ走れ 4 1 小旗の上げ下げ 4 2 うで立て 4 3 起草機 4 4 絡の出入り 。 。。。。 。。。。 。。 。 。 ※( )は表 2運動発達検査1<を用いてチェックした速動発達週令を示す。 (4 ) l l l l l 'f 也:タウン f 制定併のための 「必、ちゃん体操」 - 1 77 r 2 0分間立位保持」ができる月令は,平均との聞に明らか いになっている子どもの後方から,下半身をゆ っく り上 な差がみえ始めている。さらに立とうとする意欲がみえ げていくと‘腕に体重を かけていき,逆立ちができる時 はじめてから,少しの支えで立てるようになり,比較的 の手ごたえは,充実感そのものである。今のところ%・観 長時間っかまり立 ちができるようになるまでの期間が短 呂放した写真 的な表現で表わすことはできないが,後に J 5でも l 切らかであ る。多くのダ 縮されていることは,表 - f<!"も速の向日に満ちた表' 附を , j i k が , 体操を している - ウン症犯を先ていて,立{ま保持の発達がなかなか進ま な もよく伝えるものだと忠う 。 いという印畿をもっていたので, I A f 立の完成とほぼ同時 ダウン症児は.筋肉の緊張が弱い。特に乳児期には, に始まった立つことへの怠欲には,目を見はる思いであ った。 ÖJ~};; ,平均では 筋肉をつかむと蝉力作のない特有な感触を受けるのだ玖 r ひとり座り 可能」から「少しの支 体操を続けた彼 らの脚や腕の筋肉 I J :,体操を始めた t ( (と えで立つ」までに 4カ月経過しているのに対して,対象 申立べると, とても石吏くしっかりしてきた。 J :1- 2カ月以内に支え立ちをするようになっている。 児I 創立,巡動発達促進の方法と して抗感した 赤ちゃん{事 J ったい歩きをする」が,主主伊I J A15カ月, 歩行については r が , 速動領域以外にも影響を与えている。その lつは. 4カ月, さらに r2- 3歩歩行可能 Jが,症例 A22 症例 81 ,1a~理解である 。 ~i~吾 I J: ダウンlíË児の発達の中で最もお カ月,症例 821 カ月にできるようになり,干上旬と較べる くれる領J 或であるが, f H ; ¥ ( !をさせながら rイチ. ニイ」 と 7-9カ月の進歩をみせている。症例 C, 0, E I ま , とかけ声をかけたり r あんよをあげて」とことばをかけ 8 .1 7,1 4カ灯の現時点では,まだったい歩き それぞれ 1 ていることが, に歪っていない。 3E 刺激にもなっているだろ 子どもへの 3 うし , ことばをかけるという母視の科慣を作ることにも H I Jからみれば,車見 なっているの足ろう。また,チどもの I N .考 察 の言語による命令を 動作で表 わす判tJ'tが半くから訓練さ 赤ちゃん体操をダウン症児に指導するにあたり,いく れたためか, . : :fa吾指示に対する反泌がきわめて良好であ らかの不安があったが.指持を重ねるに従ってその よう る。一例を示すと ,症例 EI J :. l すき'で「チョキチョ 5 ダウン絞児の平均と対象児の 表運動発達月令の比較 キ」と「イヤイヤ」の動作が,付税のことばを聞いでで 記~ ダウ ン も(I~ 5 } " t f 列Aは, 1・ 才 9カ ト│ でそれ きるようにな っているし, ! 9 . ' .の 、F均 A B C D E 首がすわる 6 5 4 6 4 5 ひとり雌り t可能 I I 8 1 1 1 4 1 0 1 0 少しの支えで也つ 1 5 9 11 1 5 分 r . : 1 立u T . 保 持 2 0 2 0 1 2 1 2 ったい少き可能 2 2 1 5 2-3歩夢行可能 3 0 2 2 2 1 ド91I 11,~の 11 令 5 2 { r - らの動作に加えて rネンネして」というと座ぶとんの t で備になって泌るふりをするし と , r t ' ,っ ちんして Jと I.~.う i l iる,というように,簡単な r 話術示を行動に移す I ことができるようになっている 。 2 9 1 次にあげられるのは,行動の活発さである 。活発だと いっても,ダウン症児の平均的~発達より特に速く発注 1 4 1 4 するということではない。発述険任している l 時に Mも感 1 4 による検査項 じることだが,民間l nへの返事が充実 して いる。ダウン疲児に限らず. F t F2 1 ? 児の発達検査 をする際 1 8 1 7 1 4 に,質問紙訟では付税から穎りない返事が返ってくるこ な不安はうすらいだ。i 皮らは普通児と閉じように元気よ 前に 1, 2度そんなことがあ ったとか.検査告としては 2 4 2 1 とが多い。 そういわれればそのようなこともあるとか, く休燥し たし .ゆっくりしたペースであるが 1つずつ 判断に苦しむ場 [ui もまれではない 。 これは.興味ゃな n~ m の体燥をマスターしてい った。 カを入れるところでは, が 括的だからと身えられる 。 {本燥を l 制始してから対象 うんとカを出して姿勢を保持したし.抵抗するところで i JI 侃I J:少なか った。 リ己にはこんな J は,思わぬカを発侮 して母親を悶らせた。体機のさせ方 以上,非常に E観的な評価であるが,赤ちゃん体燃は がへたであ ったり,発達段附と体操が合わなか ったりす ダウン症児にも . ると,足をつ っぱって曲げなか ったり,そ っく り返った 法としてイ i j } Jである,と い う実感を強くした。 I "Jにカを入 りしてほ抗した。しかしこの抵抗さえ.白発 ( れることの少ないダウン症児にとっては, f 本線の一端と :がろうとし 思えるほどであ った。少し 予をひけば起き J て,自分からからだを起してくる時の手ごたえや,腹 ば (5 ) 充分適用でき,かつ発達の政経 (1I'Jt~DJJ - 178ー 兜 賞 学 赤ちゃん体操の実施法 1.腕のマッサージ 2. 脚の 7 . ,サージ 4.背中のマ yサージー① 5 腹m>のマッサージ 3. 腹 ばい巡動 7.背骨を伸す運動 9.脚のマッ サージ 8. 両腕の支差運 動 (9 ) 1 1 1 1 1 ・1 也 :ダ ウ ン 1 よれ£併のた め の「み:ちゃ ん j , j (W !J 1 1 . 背中の : r" /サージ ー ② 1 2 . 頗をそらす運動 1 3 . 足のマ ッサージと運動 1 4 両脚の屈伸運動 1 5 . 空 中で腹ばい姿勢 1 7 . 両腕の周仰運動 1 8 . H本をひき起す運動 (7 ) 179- 見 ! - 180-- 童 1 9 . 両腕の上 げおろし運動 2 0 . 両脚の交互屈伸運動 21.背で前進する運動 2 3 . 坐らせつ り上げる迩動 (8 ) Aユ< 弓 与 t l JL I .t 也:ダウンu ' f J 長n のための「みちゃん f { ; :j ! , ' : J 2 4.足を垂直に上げる運動 2 5 . 'Ifをそらす巡動 2 7 .坐 って腕の屈伸運動 2 8 逆立ち運動 4 2.うで立て 3 0 . 上体 を起こす述動 31.上体を焔〈前l 反する運動 (9 ) - 181ー 児 - 182- 童 プ F を変えて ,お母さんの手も変えて,同級に 。 体操の説明 8. 筒腕の交差運動 1 腕のマ ッサージ 子どもをあお向けに寝かせ,お母さんは両手の親指を 子どもをあお向けにし.お母さんは右手の親指を子ど 子どもに短らせ,残りの指の 1, 2本 を使 って,両腕の もの左のてのひらに入れ,残 りの指で経〈子どもの手を 手首の下を軽くつかみます。子ど もの両 腕を静かに左 δ ささえます。 お母さんの左手で,前腕から肩に向か つて に聞き , ひじを 伸ばさせ ます。ついでひじを伸ばしたま 内側も外側も 6.7回なでます。同級に.右腕も 。 ま.ゆっくりと両腕を前方に動か し,子どもの胸の前で 2. 脚のマ ッサージ 両手 を交差させます。 この際肩を浮かさない よ うに注芯:。 子どもをあお向けに寝かせます。 お母さんの左手のて これをゆ っくり 6, 7固くり返します。 9.測のマ ッサージ のひらでチどもの右足を乾くつかみ,右手で子 どもの右 脚を足先から . またの方向に向けでなでさすります。す 足を 2のマ ッサー ジと同様に右側のかかとの方から経 J IJ およ なわち ,下腿(す ね)と上腿(太 もも )の外側,後ろイ くつか んで保持し.右手の親指と人さし指または中指で び内日 J l l を,またへ向けでなで上げるのです。ただしひざ 翰をつく って,その輪でイ・どもの右のすねをかか とから n ]です。 の上 と太ももの内側はさけま す。回数は 6.7( ひざまで,くるくると十分まわしながらもみ上 げます。 脚を変えて同機に。 同数は 4, 5{司くり返します。脚を変 えて 同様に 。 3 . 腹ばい運動 1 1 . 背中のマッサージー② 子どもを腹ぱいにします。肩幅と同じくらいの l 隔で両 4と同じマ ッサージをしたあと,経〈曲げた指の背で. 手を前に出させます。子どもは生まれっき 持 っている反 背骨の両側を軽くたた〈マッサージをします。尻から首 射作用 で,頭を持ち上げます。最初はほんの数秒 ぐらい . 4[ ! i ] く り返します。 へ , 首か ら尻へと 3 ですが,だんだん長 くし っかり 持 ち上げるようになりま また,布手の 3本の指の腹(人さし指, 中指,薬指) 0 秒ぐ す。腹ばいに させる時間は,始めは若しがったら 2 で,背骨の両側の筋肉の上を まるをか きながら,尻から 1ば 2分と時間をや 1 首の方へやさしくもみやわらげるマ ッサージを行ないま らいで止めますが,だ んだん. 1分 していきます。 す。回数は 6, 7回です。 4.背中のマッサージー① 1 2.頭 をそらせる運動 チどもを l 燦ぱいに寝かせ,お母さんは左手で子どもの 子どもを腹ぱいにし,足をお母さんに向けます。 お母 . n の両 i ! l Jを.尻か さん は左手で子どもの前すね をい っしょに して上方から 足を保持し, 右手の背で,子 ども の背 ら頭の方へ 6. 7回なできすります。 握ります。人さし指と親指で右足を,他の指 で左足をつ 5. 腹部のマ ッサ ージ かむわけです。左手で,チどもの両脚を上に持ち上げな 却を斡く伸ばさせます。 子どもをあお向け に寝かせ .a がら右手を子どもの胸腹部にあてて ,両手で子どものか お母さんは右のてのひらで,子どもの腹部を,おへそを らだを水平に持ち 上 げます。 こうすると ,子どもはお母 中心に大きな円をかくつもりで,時計の針の方向にまる さんの手の上で腹ばい姿勢をとりながら,頭と肩を上に くなできすります。右の上腹部には肝臓がありますから そらせて,}fをぐっと 伸ばし ます。 この部分をなでる 時は少しカを 抜 きます。回数は 6, 7 1 3.足のマッサージと運動 因。 子どもをあお向けに秘かせ,お母さんは子どもの頭の 次に,両手 を子どもの背中の下に入れ. わき腹から, 方に立ちます。右手で子どもの右のすねを軽〈纏って , 斜め 自 i J下方に向けでなで.両手がおへその下方でお11.い 脚を直角になるまで持ち上げ,左手の同本の指を足の巡 にく っつくように,わき阪と下阪をなでます。回数は 6 に,親指を甲にあてて. 子 どもの足をはさみます。 はさ 7回。 んだ手で足がすねと 一直線になるように.足首を伸ばし 7.背骨を伸,;1:す運動 ます。これを数回行ないます。子どもは向分で も足首の 子どもを,からだの右側を下にして寝かせ, I Eをお母 巡 i l J J を始めるようになります。手を変えて左足も同級に。 次l まくる ぶ しをまわす運動です。 お母さんは両手で 長 さんの方に向けさせます。 お母さん l :t,左手で子 どもを どもの両足首[を持ち,ゆ っ くり 両方の足裂を合わせるよ ささえながら,右手の人さし指と中指の 2本で,子ども の背骨の両側を,少しカを加え ながら,尻から首の方へ うにします。 すると 子 どもはこれに反抗し で足を外( f l I J に なで上げます。 それを 2, 3回くり返します。する と子 まわします。今度は足を 外側に向けます。 4, 5回行な . n .をl f l l ばします。向 き い ます。 ( 。) どもは,反射的に背をそらし,背 山n .他:ダ ウン紘候群のための「みちゃん 体操 J 1 4 . 両脚の屈伸運動 - 183ー の数だけくり返します。 2 0 . 雨脚の交互屈伸運動 子どもをあお向けに寝かせ. t;,'母さんは子どもの両足 1 4と問機ですが,両脚を 同時に曲げ伸 1 ;1:しするのでな を両手で軽〈持ちます。両足首をそれぞれ側方からつか むと便利です。 まず片脚を伸ばします。あらかじめ,ひ く.左右を交互に.歩いている形で原仰させるのです。 ざをちょっと曲げ気味にしてから,ゆっくり伸ばすと伸 始めはゆ っく りと屈伸させますが,だんだ ん速くしてゆ びやすいようです。つ いで,ひざをできるだけ強〈幽げ き,再びゆるくして止めます。左右各々 8回ぐらい屈伸 させ,太ももを腹にくっつけるようにします。しばらく させます。 してひざを伸ばします。脚を変えて ,同織に。やり方の 21.背で前進する運動 ;1:両脚を問時に曲げたり伸ばし こつがわかったら.今度 1 子どもをあお向けに寝かせ.足をお母さんの方に向け たりします。ゆっくり 4.5固くり返します。 ます。子どものひざを曲げ,足の裏を床につけさせて, 1 5.空中で腹ばい姿努 お母さんは甲の上から両手でおさえます。左右別々に足 裏を床に押しつけながら,前後に床の上を数回すべら し 子どもを腹l まいにして.足をお母さんの方に向けさせ ます。お母さんは両手を子どもの両わき腹から腹の下に ます。子ど もが床に立った時の足裏の感覚を教えるので 入れ,薬指がお互いにふれるようにします。親指は聞い す。次に両ひざを深〈曲げた位置で足をし っか りおさえ て子どものろっ骨の下端か,腰骨のあたりにあてます。 つけ.しばらく待っています。 すると子どものひざが急 子どもを水平に保ちながら ,台 から静かに空中に持ち上 に伸び,からだが前方に飛び出ます。腰や脚の筋肉を使 げます。子どもは頭を起こし,背中と腰や尻の筋肉を収 って .子どもがける運動 (キック)をしたのです。これを 0 数えたら . 静かに下にお 縮させて胴体をそらせます。 1 2. 3回行なわせます。 ろします。一因。 2 3 .すわらせ,つりよげる運動 1 7.荷腕の屈伸運鋤 お母さんは親指を子どもに握らせて,残りの指を手首 子どもをあお向けに寝かせます。お母さんは両手の親 にかけ.子どもの両腕をやや開いて保持 します。静かに 指を子どに健らせます。残りの指で手首をささえます。 腕をひ っぱって ,子 どもに寝ているからだを起こして, ついで,子どもの両腕を交互に.つまり一方の腕を伸ば すわるように声をかけます。子どもが腕にカを入れて, 7 す時は他方を曲げるようにして ,腕 をまっすぐ前に曲 1 自分から起き上がろうとしたら,だんだん坐位の姿勢に 伸ばすようにうながします。 なるまで,子どもの腕をゆっくり手前にひいて運動を助 1 8 . 上体をひき起こす運動 けます。 すわったら,しばらく休ませてから紛かにえの 子どもをあお向けに寝かせ ,足はお母さんに向けさせ あお向けに疾します。この時は,子 どもの両手をい っし ます。お母さんは両親指を子どもの両手に綴らせ,他の ょに右手で持ち,左手を子どもの背にあてながら倒して 指で手首をささえます。子ど もの手を内側に向け,両腕 . 4回くり返します。チどもの腕の力がさ やります。 3 を肩幅よりあまり広げないように注意しながら,静かに らに強くなってきたら .すわらせてから,ひき続き両腕 手をひっぱり,子どもが頭と肩を床から持ち上げるよう を前上方にひ っぱると.子どもは自分で立ち上がり ます。 にうながし ます。子どもがひじを少し曲げて.自分から この運動も 3.4固 させます。 ここまで経々とできるよ 積極的に上体を起こすようにすることがたいせつです。 t . うになったら,立った姿勢で子どもの両腕を上にあ I そのままの姿勢で 5. 6秒た ったら.手をゆるめて子ど そのまま紛かにつり上げます。子ど もは肩と腕にカを入 2 . 3回くり返 しま れて,お母さんの両手にぶら下がります。しばらくつり もの頭と肩を床につけます。 これを す 。 上げたままでいて,ゆっくりとおろ し,床に立たせます。 1-3回くり返します。 1 9 . 両腕のよげおろし運動 2 4 脚を垂直に上げる運動 子どもをあお向きに寝かせ,足をお母さんに向けます。 子どもをあお向けに寝かせ,足をお母さんに向 けます。 お母さんは両親指を子どもに縫らせて残りの指で手首を ささえ.子どもの手を取ります。 まず,子どもの両腕を お母さんは両手のひらを子どもの ひざ にあてて,子 ども イ申ばして腰の両わきにつけます。腕を伸ばしたまま.ゆ のひざの部分をつかみます。この時,意見指と人さ し指で っくり前から上方に上げ,府を中心に半円をかかせなが ひざのすぐ下をつかみ,残りの指でひざ関節を軽〈押し て,ひざが伸びるように保持 します。次にひざを伸ばし ら.頭の両側におろして床につけます。 ついぞ,腕で床の上をなでるようにして.両腕を備に たまま,両側を上体と直角になるまでゆ っ くり上げてや 開らかせ.それから腰の両わきに戻します。 これを月令 ります。ちょっと 止めてから,脚を股関節に向 けて上か ﹀ 1 1 ( 重 児 - 184 ー 学 3 0 . 上体を起こす運動 ら軽〈抑しつけ,続いでゆっくりと床に戻します。これ を 3-6回くり返します。 子どもをあお向けに寝かせます。お母さんは右手で子 2 5.背をそらす運動 どもの両ひきをおさえ,左手の親指または人さし指を子 子どもを腹ぱいにして,足をお母さんに向けます。1;' どもの左手に媛らせます 。子どもの手首を残りの指で乾 母さんは両人さし指を子どもに熔らせ,残りの指で子ど くささえながら,腕を前方に{ 申ぱさせます。次にことば もの手を軽くつかんで.子どもの両腕を左右に(少し斜 で上体を起こすようにチどもに言います。子ど もはおき め前方に向けて)伸ばさせます。ひじを十分に伸ばした, ょうとしますから. 1;'母さんは右手で脚がヒがらないよ そのままの姿勢で,子どもの府を引き起こすような気持 うに子どものひざを押さえ,左手で子どもの左手をひっ ちで.チどもの両腕を静かに少し手前にひきますと,子 ぱって起き上がるのを助けます。上{本が起きたらほめて どもは自分から 上半身を起こ して .背をそらします。 し やり, ばらくその姿勢をさせたら,腕をもとに戻し,子どもの 二度めは手を変えて,同じ動作をさせます。 胸を床につけます。 2. 3図。 31.上体を強〈前屈する運動 2 7.すわって腕の屈伸運動 しばらく休んでから,今度は寝るように命じます。 子どもを机の上に,お母さんに背を向けて立たせます。 お母さんは子どものからだを自分のからだにひきよせて, お母さんと向き合って子どもをすわらせます。子ども の両手をとってまっすぐ前に伸ばさせてから ,両腕を交 右腕で子どものひざをしっかりかかえ,左腕で子どもの 0回ぐらい行ないます。 互に屈伸させます。 1 下腹部をかかえます。子 どもが倒れないように,お母さ 2 8 . 逆立ち運動 んは両腕にしっかり力を加えながら,子どもに上体を前 子どもを腹ばいにして両腕を立て ,上{本を起こさせま に幽げて,足もとにおいた玩具を拾うように命じます。 す。お母さんは子どもの備に立ち,右手の人さし指を下 t 合ったら ,か らだを起こすように命じます。子どもは全 } Jから(すなわち足の方から)子どもの両足の聞に入れて . 身の力をふり しぼってからだを起こします。回数は 2 両足首をいっしょに握ります。左手のてのひらで子ども 3回です。 なれて上手にできるようになったら,腹部に の胸のあたりをささえながら,ゆっくり下から足を持ち あてる手をだんだん下げ,しまいには,両手でチどもの 上げて,子どもに逆立ちをさせます。なれるにつれで, 太ももを支えるだけで行なわせます。 だんだん足を高く持ち上げ.一方,胸にあてた手を離し 4 2 . うでたて て,子どもに 1人前の逆立ちをさせます。ただし.+ど 子ど もを版ぱいに絞かせ,足をお母さん に向 l すます。 もがつんのめっても危くないように.いつでも左手で胸 両側から下腹部に手を入れ, ゆ っく りと 下半身を持ち上 や腹をささえられるように,手をその局所の近くに置き げます。このさい,腕に体重がかかっていくようすを確 ます。子どもに疲れがみえるまで逆立ちを続けます。 かめながら,下腹部の侍ち上げ方を調節します。腕に体 重がかか って ,ひじが伸びたら, ※4 2以外は,高口の「赤ち V .お わ り に 参考文献 ダウン症の乳児期から幼児則前半という短かい期間の, M ! 害児は早期から.運動のみならず,社会性, 1) 高口保明:赤ちゃん体操,立風2 書房(1912) .Am~ruda 2) Arnold G e s e l l .Catherine S さらに運動発達領域の指獲に限定して,その方法を後日終 した。 しばらくしておろしま す 。 2. 3図。 ゃん体操」より抜粋。 言 発達 診断 学 .日本小児医事出版社. 1 1版(19 1 4) j 苦.生活科慣などあらゆる函できめの細かい指導を.専 3 )津守Jt.稲毛教チ:乳幼児精神発達診断法,大日本図 門 (J/~ な .!L i易から与えられる必要性がある 。 しかしそれら d t . 8版(1912) は別個のものではなく.それぞれに関連 しているもので 4) K.D.グベル ト . M.G.ルイス .( 山本斌,森下は るみ訴 ある。今耐の試みを通して,赤ちゃん体操とい〉共体的 訳):赤ち ゃん体操.明治図書, 2版 (1 9 6 1) な方法が,母親の保育の姿傍を積極的にさせることに充 藤田弘子,小田 ミヤ子;発達検査からみたダウン症乳 5) 分有効であることを確認した。今までに経験した症例数 2 .1 4 9( 1 9 1 4) 幼児の知能の追随的研究.阪市家紀2 が少数であるため,運動発達程度に基準をおいたダウン 症児のためのプログラムを一般化するには歪らなかった が,症例を重ねることによ って,それが可能であろうと 考え る 。 (12) 1 I 1 1 1・1 也:ダウン拍: 1 り U t 干のための r, h 、ちゃん f 本J 最」 - 185ー Summary , ¥ V e have studied how 10 f i t the infants with Down's Svnd'ome for “ Phvsical Training for Bab y ' : ¥ ¥ 1 ten parents are told their new babv has Down's Syndrome,they have an unexpected shock.¥ v av tomake l 'om t he shock as f a s t as possible i st o spend time with the new babv,gettingt o recoveri n g themselves f c a l Trainin再 f O I know and accept him a5 he i s . We have learned t h a t making a practiceυf the “Physi ・ Babv' ・ , i 5 greatly h e l p [ u lt ot h e il' child.rearing (13)