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第01号
3年学年通信 平成28年4月8日発行 第1号 多治見北高等学校 3年学年会 題字:2-1 塚本 和 さん ~ 照らす ~ 絵 :2-2 水石 栄子さん 第一号 学年主任挨拶 最後の一滴まで高校生活を味わい尽くす 前川泰信 3年生進級おめでとう。高校生活最後の大切な年が始まりましたが、君たちに確認したいことは入学の時と変 わりません。 「高校生活は、一人前の大人として、社会に向けて胸を張れるための土台を築くためにある。 」 向こう側に、受験という関門が待ち構えているのが、はっきり見えてきました。しかし、それに怯えて人とし ての豊かさを矮小化してしまうことがないように願っています。 「挨拶、見通し、身だしなみ、傾聴、清掃」 。当 たり前のことを当たり前に、心を込めて続けていくことの先に、理想の実現があります。 この春、放送部の活動で多治見北1期生の方にインタビューをしました。様々なお話を聞かせていただきまし たが、その中で一つだけ紹介します。 1期生は、進学、就職が半々というメンバー構成で、当時の先生は、険悪なムードになるのではないかと危惧 していたそうです。しかし、それは杞憂に終わりました。それどころか、互いに対して実に優しく接し、3年生 では、まず就職組が忙しくなると、進学組が掃除を代わってやって応援し、やがて進学組が勝負の時期を迎える と、就職組が掃除を代わってやって応援するというふうでした。多治見北高校の財産は、1期生の頃から、この ような豊かで温かい仲間関係にあったということを確認させていただきました。3年生を始めるにあたって胸に 刻んでおいてほしいお話だと思いました。 部活を続けてきた人は、3年間をいい形で締め括り、その思いを後輩に継承してください。北辰祭も最後です。 今まで最高の、歴史に残るようなものにしましょう。 また、それと並行して、今までとはひと味違う学習への取り組みを、今日から開始しましょう。今まで不本意 な結果だった人も、 「今年こそは」という思いを胸に滾らせているはずです。これまで頑張ってきた人は、 「よし、 いよいよだ」と努力を加速させていくでしょう。 ただ、どちらにせよ、これからの勉強を大学に入るための「手段」だと考えている人が少なくないと思います。 しかし、自分の理想の将来を実現するために、自分の全存在を賭ける経験をする、ということは単なる手段では ありません。そうした経験が若いうちにあるかないかで、人間としての一生の厚みが違うと私は考えます。また、 勉強の中心が授業にあるという基本は全く変わりません。勉強の中に喜びを見出すような毎日であってほしいと 念じます。勉強をするために、さらに上の学校へ行くという本旨を見失ってはいけません。 この一年間、まだまだ様々なことがあるはずです。苦しみが大きい分、喜びも深い日々になるはずです。その 一つ一つを十分に最後の一滴まで味わい尽くすような3年生にしていきましょう。さあ、始まりますよ。