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遅 涵「日本における公立小学校教員に対する初任者研修システム

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遅 涵「日本における公立小学校教員に対する初任者研修システム
日本における公立小学校教員に対する初任者研修システムに関する研究
日本における公立小学校教員に対する初任者研修システムに関する研究
遅 涵
(1)研究の背景
教員の資質、能力は、養成教育によって完成するものではなく、養成教育が現職教育へと継続すること
によって形成されていくものである。その中にあって、初任者の時期は、大学における理論と学校現場に
おける教育実践とを結合、発展させる最初の段階であり、具体的な教育活動を行うための実践的指導力を
身につけるとともに、当面する課題を究明し改善策を工夫していく、教員として欠くことのできない能力
を養う大切な時期である。初任者研修は今後の教職生活に大きな影響を与える。そして、初任者に対し、
できるだけ組織的、計画的な研修を実施することは必要不可欠である。初任者は、学校全体の支援を背景
としながら、優れた指導者の下で適時、適切な研修を受けつつ教育体験を深めることによって、教育力を
飛躍的に向上させることができるのである。
日本における初任者研修には校内研修と校外研修(専門の高等教育機関を含め、高等教育段階の各種機
関や制度で行う研修)があり、校内において指導教員を中心とする指導及び助言による研修を受けるとと
もに、校外において総合教育センター等における研修を受ける。
(2)研究の目的
本論文では日本における初任者研修の実態、実施状況、及び、それらと関連の地域の実態を検討して、
公立小学校における初任者研修がどのように展開しているか研究する。また実際に初任者研修を実施する
時起こった問題点に対して解決する方法も研究する。インタビューやアンケート等を通して得られたデー
タを分析して、現状における問題点や課題を明らかにしたい。初任者研修に関する知識、経験を学ぶとと
もに中国の現状に基づいて中国の教員研修に適用する方法を研究することも目指したい。
日本における小学校初任者研修について取り組みを研究する上で教員が在職中に、その知識、理解、技
能、技術を、どのように向上させるか、初任者として研修の一年間にどのように過ごしているのか、現場
で初任者研修の内容と方法は何か、初任者研修の効果的な実施のための最大の課題は何か、学校では初任
者研修は教員の職能開発に対してどのような影響を与えているのか調査した。調査の結果を踏まえて初任
者教員に対する適切な指導するために、研修活動を確実に行うために必要な支援は、どのようなものかを
考えた。
(3)研究の方法
日本における初任者研修成立の経緯、研修制度から研究して、現場のデータを集めて分析した。初任者
研修制度は地域によって研修指導計画が違うので日本全国に対する研究が相当の困難である。愛知県を例
としてあげて、今研究で愛知県総合教育センターのご協力を得て、本年度の初任者、指導教員に対するア
ンケート調査を実施し、分析、考察を行った。
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「大学・学校づくり研究」第5号
また、愛知県高浜市翼小学校ご協力で、平成 18 年から 23 年までの初任者研修において作成された「初
任者研修指導計画」「初任者研修年間指導報告書」
「初任者週時程表」等の資料の分析を行った。
以上の調査を通して研究に関する問題点を出して、現状と結果を整理して、今後の解決方法を提案した。
(4)日本における初任者研修の現状と初任者研修の中で起こった問題点
初任者は採用された最初の段階にいろいろな困難にあう。この時期で初任者は学生から教員の身分に転
換する時期である。初任者は学校で日常の教育活動に従事しながら、初任者研修をうける。初任者は採用
される前、養成段階である程度の準備をしてきているけれども、教育経験を日常教育活動、生徒と交流す
る時に得る。実際に初任者が働っている学校の環境、管理方式、校内文化の雰囲気及び校外環境は初任者
に対して重要な影響を与える。同僚の間の交流は影響として重要な位置をづけられていることもわかった。
初任者は大学で理論知識を学んでも、就職した後で、学んだ知識だけでは実際的な教育活動の中で不十
分なことがわかった。初任者が学んだ知識は学校現場でうまくいかなくて、予想より複雑な状況で初任者
は「負担感を感じている」と回答している。
(5)学校における初任者研修の円滑な実施するための解決方法
学校は初任者研修の現場として学校の環境は初任者に対して影響を与える。現在学校における初任者研
修は大体指導教員を中心するシステムである。優秀な指導教員の指導することにとって初任者の資質が高
まることが明らになった。初任者は日常の教育活動で優秀な指導教員から優秀な経験をもらうことも重要
である。学校はできるだけで初任者に対する研修機会を提供して、研修環境を創造して、支援を活動する。
校内連携、市町村教育機関の連携は初任者研修の一環として、重要なポイントである。まだ初任者が日々
の教育活動をとおして、自ら課題を設定し、自ら解決に取り組む態度、能力を養うことも初任者研修の中
で重要な課題になる。
以上の課題を整理して、学校における初任者研修の円滑な実施するための解決方法を検討する。
1. 指導教員への支援
ア 指導教員の指導積極性を高めるために指導教員に対する奨励制度を設定する。
学校は指導教員の十分な研修、研究の機会を与える。指導教員の資質は直接に初任者の資質を影響に与
える。指導教員は指導しながら、自分に対しても研修の機会である。また学校で指導教員が初任者を指導
することを褒めて、学校では全教員に指導教員として、重要な仕事の意識を与える。このような雰囲気の
中で、指導教員以外の教員も初任者を養成する仕事に自主的に参加する。一方で指導教員の授業の時間、
負担感を軽減することも検討しなければならない。
イ 初任者が担当科目、年級に対して、適応の指導教員を配置する。
現在、
指導教員が担当する科目と初任者が担当する科目が同じではない。担当科目が同じではない場合、
授業方法について研究の時間がかかり、不備点がある可能性が高い。指導教員は初任者の教育内容、知識、
教育方法、学級管理等を把握する上で、初任者に対して、全体的に指導することが必要である。
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日本における公立小学校教員に対する初任者研修システムに関する研究
2. 校内ネットワーク
ア 学校における初任者が担当する科目と課程表の作成
校内における指導を具体的に進めるため指導教員と初任者が担当する科目と課程表の設置することが重
点として考えらなければならない。初任者の負担感を軽減するための科目、課程表、学級担任外の分掌配
置をすることが重要である。
イ 同僚相互指導、授業見学、授業評価
学校における初任者研修はできるだけ初任者同士の交流の機会を提供しなければならない。校内の交流
だけではなく、連携の学校とともに情報交換、相互指導等ことを利用して、初任者を育てる。
ウ 初任者が自ら課題を設定し、自ら解決に取り組む能力を養う
学校として初任者が自ら課題を設定し、自ら解決に取り組む能力を養うことが重点である。初任者は初
任者研修で学ぶことが重要されているが、学んだ後の繰り返すことがより重要である。初任者が自分の授
業に対する感想、自分の分析することは初任者成長過程の中で重要な点である。初任者は繰り返しながら、
自ら解決に取り組む能力を高める。
また、学校では全体的に自分自身を繰り返る雰囲気を作ることも重要である。たとえば、授業メモを作
り、交流会を行う、学校ではできるだけ資料を提供し、専門家の講義の機会も提供するなど、初任者が自
身の不備点を見つけ、改善し、自分の授業能力が高めるようにする。
3. 校外連携及び市町村ネットワーク
ア 情報の共通化
市町村における研修では研修情報を共有し、研修内容の重複をさけながら、研修目標のために研修計画
を作成する。
イ 形式の柔軟化
市町村における研修でグループのディスカッション、共通授業の見学等形式を行うことが大切である。
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