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第2版 - 環境施設部

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第2版 - 環境施設部
新たな整備手法による整備事例集
平成20年1月
文部科学省大臣官房文教施設企画部計画課整備計画室
1
・
本事例集は、国立大学等において実施された、あるいは計画中の新たな整備手法として位置付
けられる事例を各大学等の協力のもと、平成19年11月末時点で収集したものである。
・
整備事例は、簡潔に内容が理解・把握できるよう各1葉でまとめている。より詳細な情報を必
要とする場合には、当該大学に要確認のこと。
・
なお、本事例集では、各大学等における今後の取組みの参考となる事例について取りまとめ、
同種事例が複数ある場合など一部の事例は事項名のみの紹介とさせていただいた。
・
また、他省庁等の補助金等の活用を検討する場合には、募集時期や要綱改正の有無等について、
当該ホームページ等での確認が必要である。
-
目
次
-
Ⅰ 新たな整備手法による施設整備の取組状況
a.新たな整備手法による整備実績(H13~18年度)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
b.新たな整備手法による施設整備の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5
c.平成18年度における新たな整備手法による整備内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
d.施設用途別整備手法の傾向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7
Ⅱ 新たな整備手法による施設整備事例
1.寄附による整備
①個人からの寄附及び間接経費による研究施設の整備【大阪大学】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8
②目的積立金と財団からの寄付を組み合わせた教育研究施設の整備【大阪大学】・・・・・・・・・・・・・・・10
③寄付による山口大学東亜経済研究所の整備【山口大学】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
④陸上競技部を持つ企業からの寄附によるマルチグラウンド等の整備【福岡教育大学】・・・・・・・・・・・・14
2.地方公共団体との連携による整備
①地方公共団体からの補助金によるがん診療機器及び施設の整備【秋田大学】・・・・・・・・・・・・・・・・16
②熊本県の補助金及び財団の自主財源による研究施設の整備【熊本大学】・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
3.他省庁等との連携による整備
①(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の補助金を活用した病院の省エネ事業【北海道大学】・・20
②太田市が新築した施設の一部を、太田キャンパスとして有償借用【群馬大学】・・・・・・・・・・・・・・・22
③国土交通省の補助金による環境整備【東京大学】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24
④(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の受託費による研究施設の整備【九州大学】・・・・・・26
4.借用によるスペースの確保
①学生(留学生)向け寄宿舎を民間建物の賃借により確保【東京工業大学】・・・・・・・・・・・・・・・・・28
5.独立採算型事業による整備
①敷地貸与型の複合サービス施設の整備【横浜国立大学】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30
②ESCO事業による空調設備等の整備【名古屋大学】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32
2
-
目
次
-
6.長期借入金による整備
①長期借入金による学生寄宿舎の整備【宇都宮大学】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34
②長期借入金による学生及び外国人研究者用宿舎の整備【東京大学】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36
③長期借入金による農学部附属家畜病院の整備【東京農工大学】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38
7.目的積立金による整備
①目的積立金による留学生支援施設の整備【北海道大学】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40
②学内貸付制度(学内バンク)による工業団地内空きビルの購入整備【山形大学】・・・・・・・・・・・・・・42
③目的積立金の活用による教育研究施設の整備【福井大学】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・44
④目的積立金の活用による教育研究施設の整備【大阪大学】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・46
⑤目的積立金の活用による学生・研究者・留学生宿泊施設の整備【九州大学】・・・・・・・・・・・・・・・・48
8.自己財源、自己収入等による整備
①学内資金の一時借入金による看護職員宿舎の整備【東京大学】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50
②知的財産権による研究プロジェクトの整備【東北大学】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・52
③製薬企業からの共同研究経費による研究拠点施設の整備【京都大学】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・54
9.その他
①新たな予算項目として創設した施設修繕基盤経費による教育研究施設の整備【横浜国立大学】・・・・・・・・56
②地下水浄化サ-ビス事業【名古屋大学】・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・58
(参考1)提出事例一覧 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60
(参考2)他省庁等の補助金等一覧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・61
3
a.新たな整備手法による整備実績(H13~18年度)
3.他省庁等との連携による整備
1.寄附による整備
205件
主たる内容
教育研究施設
30件
主たる内容
約14万㎡
72件 60,000㎡
福利・課外活動施設 40件 12,000㎡
経済産業省(新事業支援施設等)
東北大学
2.地方公共団体との連携による整備
2-2.地方公共団体による整備
10件
約2万㎡
北海道大学
市の施設との合築により研究棟を整備
(函館市)
東京芸術大学
廃校となった小学校を区が大学校舎として
整備し、大学が借用 (足立区)
等
2件
500㎡
5件11,000㎡
中小企業基盤整備機構(起業家育成施設)3件 8,000㎡
21世紀職業財団(保育所)
11件 3,000㎡
NEDO(ESCO事業)
2件
国土交通省(都市再生プロジェクト推進費)
未来情報産業研究館
2-1.地財特法施行令の改正に伴う
自治体からの寄附等(施設関連)
9件
約1千㎡
岩手大学
金型技術研究センターの為の施設の無償
貸与(北上市) 等
約3万㎡
4.借用によるスペースの確保
信州大学
長野市ものづくり支援センター
361件
主たる内容
教育研究スペース
サテライト・オフィス
留学生宿舎等
約4万㎡
114件
91件
59件
20,000㎡
7,000㎡
8,000㎡
5.その他自己収入等による整備
1,046件
主たる内容
教育研究施設
東京芸術大学
千住キャンパス(足立区)
2-3.地方公共団体からの借用による
スペースの確保
89件
約2万㎡
主たる内容
教育研究スペース
49件 10,000㎡
サテライト・オフィス
28件
3,000㎡
約19万㎡
275件
福利・課外活動施設
74件
留学生宿舎等
22件
基幹・環境整備等 486件
89,000㎡
23,000㎡
25,000㎡
6.PFI事業(国費償還型)による整備
政策研究大学院大学
25件
主たる内容
教育研究施設
福利施設
学生寄宿舎
約43万㎡
20件
2件
2件
385,000㎡
14,000㎡
17,000㎡
4
b.新たな整備手法による施設整備の概要
○施設整備の状況
第2次国立大学等施設緊急整備5か年計画
整備目標 約540万㎡
所要経費 最大約1兆2千億円
国立大学等施設の整備状況
3000
自助努力分
補正予算
当初予算(財政融資資金を除く)
当初予算(財政融資資金)
計2,415億円
計1,795億円(予定)
+自助努力分
2500
311 ※
計1,760億円
年度末に集計
2000
※
193
1500
1208
889
666
(予定)
1000
465
471
466
468
436
425
440
453
500
(予定)
(予定)
0
※事業効果相当額
平成17年度
5
前5か年計画
平成18年度
平成19年度
平成20年度
第2次国立大学等施設緊急整備5か年計画
c.平成18年度における新たな整備手法による整備内容
○平成18年度の整備実績
事業件数:509件
整備面積:15万㎡
事業効果相当額:約311億円
①整備目的
※事業効果相当額ベース
③整備手法の内容
人材養成機能を重視した基盤的施設の整備
10%
※事業効果相当額ベース
自己財源による整備
41%
寄附による整備
22%
卓越した研究拠点の整備
先端医療に対応した大学附属病院の整備
地方公共団体との連携による整備
11%
28%
他省庁等との連携による整備
16%
独立採算型事業
2%
62%
土地処分収入を活用した整備
4%
②施設整備の内容
9%
※事業効果相当額ベース
④工事種別
借用による学外スペースの確保
4%
※事業効果相当額ベース
その他(借用等)
20%
18%
10%
老朽再生整備
狭隘解消整備
附属病院の再生
新増築
57%
改修
19%
その他
63%
改築
4%
6
d.施設用途別整備手法の傾向
○平成18年度の整備施設と整備手法
-どのような施設をどのような手法で整備したか-
大学教育研究施設
産学連携施設
インキュベーション施設
大学図書館
食堂、課外活動施設等
保育所
大学体育施設
コンビニ
大学支援施設
大学宿泊施設
平成19年度から、長期借入金
による整備が進展中
職員宿舎(土地交換)
附属学校
附属病院
大学管理施設
講堂、立体駐車場
大学設備等
設備改修(ESCO事業)
共同利用施設
高専
0
2000000
寄附による整備
借用による学外スペースの確保
運営費交付金
7
4000000
6000000
地方公共団体との連携による整備
土地処分収入を活用した整備
その他自己財源
8000000
10000000
12000000
他省庁との連携による整備
独立採算型事業
14000000
1.寄附による整備の場合
【大阪大学】
個人からの寄附及び間接経費による研究施設の整備
■地方公共団体との連携による整備
• 共同研究プロジェクトを展開する「フロンティア研究棟2号館」の建物寄附
• 材料学とその周辺分野の教育研究や、先端基礎研究をもとにした高度なものづくりの発展を目指す。
施設概要
事業内容
大阪大学
個人寄附者
H13年 「フロンティア研究機構」設立
H16年11月 寄附申込
(1号館の寄附者)
「フロンティア研究拠点構想」の継続と発展の方針
H17年11月 寄附申込
(今回の寄附者)
H18年4月 「フロンティア研究センター」に改組
H18年12月 施設マネジメント委員会報告・建設位
置の承認(全学)
学内経費
(間接経費)
119,330千円
寄付金額
141,700千円
申請・設計・建設工事開始
期待される成果
施設名
フロンティア研究棟2号館
(奥は1号館)
構造・階数
延床面積
使用開始
部屋構成
S造 地上4階
1,230㎡
平成19年11月
研究室、オープンラボ
・新しい産学連携制度である『共同研究講座』を実践する場の創成。
導入のポイント
寄附案件は寄附条件の整理、建設位置のマスタープランとの整合性の整理、
寄附建物で行う研究内容の精査、受入後の維持管理体制の整理等を短時間
で行う必要があるので、計画的な手続きが必要である。
8
1.寄附による整備の場合
導入の要因、経緯等
①寄附を受けるまでの経緯
H13
科学技術振興調整費戦略的研究拠点育成プログラム「フロンティア
研究拠点構想」採択
「フロンティア研究機構」設立
H16 11月 寄附の申し入れ(1号館の寄附者:300,000千円)
H17 11月 寄附の申し入れ(今回の寄附者:141,700千円)
H17 12月 フロンティア研究棟1号館完成
H17
科学技術振興調整費充当期間(H13~H17年度)終了
後も「フロンティア研究拠点構想」を継続することを決定
H18
4月 「フロンティア研究センター」に改組
H18 12月 施設マネジメント委員会にて承認施設マネジメント委員会報告・建設
位置の承認(全学)
H19 11月 フロンティア研究棟2号館完成
②寄附の理由
個人による寄附であり、寄附者の意向により非公表となっています。
③寄附の条件
材料学とその周辺分野の教育研究、ならびに先端基礎研究をもとにした高度
なものづくりを目指す為の施設整備。
9
【大阪大学】
1.寄附による整備の場合
【大阪大学】
目的積立金と財団からの寄付を組み合わせた教育研究施設の整備
■地方公共団体との連携による整備
• 大学による「世界トップレベル国際研究拠点」の強力かつ積極的なサポート。
• 新棟の先行整備(一部改修バッファとして利用)により研究に支障なく、老朽施設の耐震改修が促進。
施設概要
事業内容
大阪大学
H17年 感染症国際研究センター発足
H19年3月 役員会で「教育研究等の質の向上
及び組織運営の改善目的積立金」として承認
(財)阪大微生物病研究会
H19年9月 世界トップレベル国際研究拠点形成
推進プログラムに「大阪大学免疫学フロンティア研究
センター」構想が採択される。
H19年11月 微生物病研究所産学官連携問題
委員会にて寄附受入の承認
期待される成果
H19年10月 寄附申込
施設名
構造・階数
延床面積
使用開始
部屋構成
融合型生命科学総合研究棟
RC造 地上10階
9,450㎡
平成21年4月(予定)
研究室、講義室、自習室
セミナー室
・免疫学とイメージング技術の融合を通じ、病原体や癌等に対する免疫細胞の反応を理解し、感染症、自己免疫疾患、
アレルギー、癌などの多様な疾患の診断・治療の為の新しい戦略の開発を目指す。
・高い実績を持つ優れた研究者メンバーが外国人研究者の参加を促進し、世界的にオープンな「目に見える拠点」を構築。
導入のポイント
・寄附案件は寄附条件の整理、マスタープランとの整合性の整理、研究内容の精査、受入後の維持管理体制の整理が必要。
・目的積立金の使途が中期計画の記載事項と合致している必要がある。
・目的積立金による施設整備の際は文部科学省と入念な協議が必要である。
10
1.寄附による整備の場合
導入の要因、経緯等
①経緯
H16~H19
H19年 3月
概算要求項目(融合型生命科学総合研究棟)
役員会で「教育研究等の質の向上及び組織運営の改善目的
積立金」として承認 (1,500,000千円)
H19年 9月 世界トップレベル国際研究拠点形成推進プログラムに「大
阪大学免疫学フロンティア研究センター」構想が採択され
る。
H19年10月 (財)阪大微生物病研究会による寄附の申し込み
(1,000,000千円)
H19年11月 産学官連携問題委員会にて承認(微生物病研究所)
②寄附の理由
新棟整備をより充実した内容とし、併せて本施設へ入居し集約配置すること
で大学・関連機関との連携をより強力なものとする。
③寄附の条件
新棟の3、4階に入居する。
④要因等
目的積立金の使途が、中期計画の記載事項と合致しており、中期計画を達成
する為に必要であることを説明することが必要。また、目的積立金を施設整
備に充当する場合、文部科学省との入念な協議が必要である。
寄附案件については、寄附条件の整理、マスタープランとの整合性の整理、
研究内容の精査、受入後の維持管理体制の整理が必要である。
11
【大阪大学】
1.寄附による整備の場合
【山口大学】
寄付による山口大学東亜経済研究所の整備
・企業からの寄附により,東アジア経済の調査・研究拠点となる東亜経済研究所を新築
・書庫の狭隘解消と分散収蔵している文献・資料等の集約を行ない,教育・研究者への利便性の向上を図る。
事業内容
施設概要
既存 商品資料館
東亜経済研究所
従来から経済学部校舎内にある東亜経済研究
所は,山口高商時代からの東アジア地域に関す
る多くの文献や各種資料を所蔵しており,その方
面での研究に活用されている。
しかしながら,現状では極めて狭隘なため,今
回の寄附により,類似用途の商品資料館に接続
して建設することにより,より一層の利活用を図る
ものである。
期待される成果
・既存書庫の狭隘解消とともに,分散収蔵している文献・資料等の集約
を行うことにより,東アジア地域に関する教育・研究者への利便性の向
上が図られる。
導入のポイント
・本事業は金銭寄附である。
(完成建物の引き渡しを受けるまでに,種々のリスク発生も予測されうる現物
寄附に比べ,出来れば金銭寄附が好ましい。
施 設 名
構造・階数
延床面積
使用開始
東亜経済研究所
S造 地上3階
998㎡
平成20年4月
部屋構成
1F: 資料室, マイクロフィルム室,書庫
2F: 閲覧室,書庫
3F: 貴重書庫,共用室,書庫
寄 附 者
株式会社 ヤマコー
12
1.寄附による整備の場合
導入の要因、経緯等
①寄附を受けるまでの経緯
・東亜経済研究所は,東アジアに関する人文社会学全般の調査研究および東ア
ジア地域との学術交流の推進を目的として経済学部の前身である旧制山口
高等商業学校時代に設置され,今日に至るまで一貫して,東アジア研究の
拠点としての機能を果してきている。
なかでも,戦前の中国経済史および経済事情に関する貴重な文献を豊富に所
蔵していることが特色である。これらの資料は,本学のみならず学外の多
くの研究者に提供され,東アジア地域に関する研究・教育の発展に大きく
貢献してきている。
しかしながら,図書約13万冊,雑誌約4,000種を所蔵するに至った現在,既
存書庫(三層)428㎡では極めて狭隘であり,学部内の各所に分散収蔵して
いる状態である。
・本研究所の設置目的,使命である東アジア経済の調査・研究拠点として機能
していくためには,かねてから約1,000㎡規模の施設建設が望まれていた。
こうしたなか,経済学部創立百周年(平17年6月)を迎え,同窓会から新た
に東亜経済研究所建設の声が強くあがり,卒業生から寄附金を募ることと
なった。
その過程で一部の同窓生から,株式会社ヤマコーを紹介され,平18年2月に
財務施設担当理事が寄附のお願いに伺ったところ,東亜経済研究所の現状
を理解された寄附者から研究所建設にかかる資金援助への快諾を得ること
ができた。
経済学部においては,同年5月に東亜経済研究所建設準備委員会を発足させ
て寄附受入れ方法(現金寄附)を決定し,つづいて,建物の実施計画案を
作成し,学内および同窓会等との協議を行った。
その後,設備備品,必要経費等の学内予算確保を行い,同年9月に寄附を受
入れた。
②寄附の理由
・寄附者の祖父が山口大学経済学部の前身である山口高等商業学校の2期生で
あることや,寄附者自身も過去に山口県教育委員長を歴任されていた経緯
もあり,教育に対する理解が深く大学側の依頼を快諾された。
③寄附の条件
・東亜経済研究所新設に対する教育研究への助成として寄附された。
13
【山口大学】
1.寄附による整備の場合
【福岡教育大学】
陸上競技部を持つ企業からの寄附によるマルチグラウンド等の整備
・陸上競技を通じて地域貢献したい企業からの寄附を受諾
・マルチグラウンド整備及び部室棟(新築)の現物寄附
・寄附金による陸上競技場及びスポーツ研修棟等の改修
事業内容
宗像市
相談
福岡教育大学
連携企業の紹介
本社近傍で利用
可能なグランド
施設概要
トヨタ自動車九州
陸上競技施設等への
寄附
写真・パース
老朽化した施設の整備
学生の競技レベルの向上優
れた指導者の養成
大学との共同練習
による競技力の向
上
大学との連携による
地域貢献活動
広報活動の協力
地域貢献活動の向上
施 設 名
使用開始
施設構成
マルチグラウンド
平成19年10月
300mトラック(全天候)、
屋外照明設備(12灯)6基
施 設 名
構造・階数
延床面積
使用開始
部屋構成
部室棟
S造 地上1階
349㎡
平成19年10月
ミーティングルーム、雨天練習場、
更衣室、 WC
運営方法
使用時間・面積に応じて有償貸与
・芝等の維持管理費用を含め使用
料を設定
・照明設備の電気料は別途徴収
期待される成果
・学生にとって快適な環境で体育活動ができるとともに、学生の競技力向
上や指導力の育成につながる。
・ランニング教室など、陸上競技を通じた目に見える地域貢献活動が実施
できる。
導入のポイント
・本学の陸上競技部との合同使用、陸上競技を通じた近隣地域の振興や発展に貢
献、トヨタ自動車九州陸上競技部が大学の事業に支障のない範囲内での長期間使
用する条件等を検討し受託した。
・本学としては、本件が教育的効果や地域貢献活動に有益と判断した。
14
1.寄附による整備の場合
【福岡教育大学】
導入の要因、経緯等
①寄附を受けるまでの経緯
18年
トヨタ自動車九州陸上競技部が福岡県宮若市にある本社練習
場の見直し及び地域貢献に寄与できる練習場を検討している
過程で宗像市に相談
宗像市はトヨタ自動車九州に福岡教育大学を推薦
18年11月 宗像市の紹介でトヨタ自動車九州の陸上部関係者が本グラウ
ンド(400mトラック)及び多目的グラウンドを見学した。
19年 1月 当該企業より多目的グラウンドの使用依頼
本学より本グラウンドの改修等について寄附依頼
19年 2月 役員会で了承
教育研究評議会に報告
教育学部教授会に報告
19年 4月 学長から当該企業へ正式な寄附要請
19年 6月 マルチグラウンド及び部室棟工事開始
19年10月 マルチグラウンド及び部室棟の引渡式(寄附手続きの完了)
②寄附の理由
・本学の陸上競技部と合同使用することで、相互の競技力のアップを図ると
ともに、陸上競技を通じた近隣地域の振興や発展に貢献する。
(覚書締結)
③寄附の条件
・トヨタ自動車九州陸上競技部は,大学の事業に支障のない範囲内で長期間
使用できること。
15
④ 地域貢献活動の内容
・ランニング教室(会員制として活動実施、各クラブに代表・コーチを配置)
1.ジュニアクラブ
→小学生以下の走り好きな子供たちへの指導
2.ユースクラブ
→中・高校生のレベルに応じた指導
3.ランニングクラブ
→大学生以上で中間がほしいランニング愛好家との合同練習
・地域ジョギング大会参加
→地域主催・開催における大会からの招待
・定期スクール訪問活動
→地域(小・中学校)への訪問活動
→授業の一環として利用
2.地方公共団体との連携による整備
【秋田大学】
地方公共団体からの補助金によるがん診療機器及び施設の整備
・PET-CT導入に係る事業費(機器及び施設費)が、秋田県から「がん診療機器等整備事業費補助金」 として交付された。
・都道府県がん診療連携拠点病院の指定を受けている本学において、PET-CTを導入することにより、県内における質の高いがん医療
の提供と、がん治療に関する研究が可能。
事業内容
秋田県
がん治療のためのPETCTの導入
背景
導入検討依頼
がん死亡率 全国1位
都道府県がん診療 連
携拠点病院
(平成9年以降 9年間)
あきた21総合計画
導入可能
PET-CT棟整備
がん総合対策推進事業
施策
がんや脳卒中などの生活
習慣病の予防対策を推進
する。
施 設 名
構造・階数
延床面積
使用開始
屋 構 成
PET-CT棟(仮称)
RC造 地上1階
約100㎡
平成20年10月(予定)
PET-CT室、操作室等
秋田大学
支援
質の高いがん医療
の提供
がん診療機器等
整備事業費補助金
協議
がん治療に
関する研究
同意
地財特法第24条に
基づく大臣協議
総 務 省
住民の福祉の増進
に寄与
施策の推進
県 民
導入のポイント
・地方財政再建促進特別措置法第24条では、地方公共団体から国立大学法人への寄付等の支出は
できないが、同法同条による「あらかじめ総務大臣に協議し、その同意を得たものは、この限りではな
い」とのことから、秋田県が総務大臣と協議した結果、支出可能となった。
PET-CTとは?
PET-CTとは 陽電子放射断層・X線コン
ピュータ断層複合撮影装置のこと。
PET検査では、ブドウ糖を摂取するが
ん細胞の特性を利用して、ブドウ糖に
似せた薬剤を体内に注射することで、
薬剤ががん細胞に集まるところを画像
化し、がんの有無や位置を調べるもの。
16
2.地方公共団体との連携による整備
導入の要因、経緯等
○補助金交付までの経緯
19年 6月 寄付金等支出協議申請書」を秋田県から総務大臣に提出
〔内容〕
・地方財政再建促進特別措置法24条に係る寄付金等を支出する
ことにおける大臣協議
・申請書には寄付金を支出する理由などを記載。
19年 6月
「寄付金等の支出同意について」として総務大臣から秋田県へ寄付
金支出の同意書を通知
19年 7月
「がん診療機器等整備事業費補助金について」として秋田県より秋
田大学へ補助金の交付をすることの通知
〔添付書類〕
・補助金交付要綱
(交付の目的や事業対象、申請手続きなどが記載)
・申請書(収支予算書、事業計画書など)
19年 7月
通知を受け秋田大学から秋田県へ補助金交付の申請書提出
19年 8月
秋田県から秋田大学へ交付の決定通知
17
【秋田大学】
2.地方公共団体との連携による整備
【熊本大学】
熊本県の補助金及び財団の自主財源による研究施設の整備
・熊本大学において、従来の常識を覆すような優れた機械的特性を有するマグネシウム合金が開発された。
自動車など、輸送機器や産業機器への実用化を図るためのプロジェクトを2006年12月からスタートした。
その中核となるコア研究室を熊本大学の敷地内にくまもとテクノ産業財団が整備した。
施設概要
事業内容
産学官の知的・技術的資源を結集し、実用化基盤プラットフォーム形成を目指す
熊本県
申請
補助金の交付
コア研究室の建設・維持管理
熊本大学
建設用地の有償貸与
建設用地の有償貸与
テクノ産業財団
県補助金+自主財源
(中核機関)
コア研究室建設費
熊本県:約6割(熊本ものづくりフォレスト形成推進事業)
財 団:約4割(自主財源)
科学技術
振興機構
(JST)
地域結集型研究開発プログラム
*採択要件
①研究室の確保
②地域が応分負担
熊本県地域結集型研究開発プログラム
H18.12~H23.11(5年間)
JSTからの委託費 約12億円
うち研究機器関係 約5.5億円
期待される成果
・大学 :①研究開発の進展 ②研究開発ポテンシャルの向上 ③県等との連携体制構築
・県
:①基盤技術プラットフォーム構築 ②研究開発産業拠点の形成
・企業等:①次世代耐熱マグネシウム合金を活用した新事業創出 ②技術人材育成
施 設 名
熊本県地域結集型研究
開発プログラム
コア研究室
構造・階数 S1 平屋
延床面積 527㎡
使用開始 平成19年10月
部屋構成 ・溶解鋳造棟
・成形加工棟
導入のポイント
・熊本県、くまもとテクノ産業財団、熊本県工業技術センター(現:産業技術センター)、熊本大学からなるワー
キングの結成および継続的な連携活動
18
2.地方公共団体との連携による整備
【熊本大学】
導入の要因、経緯等
①経緯
2004~2005年度 地域新生コンソーシアム研究開発事業プロジェクトの取組
・「革新的高強度Mg合金の製造基盤技術の開発」に取り組み、熊本大学Mg
合金の大型・量産化の目途が立つと共に、解決すべき技術課題が抽出さ
れた。
2005年1月~ ワーキング・グループの設置
・抽出された課題解決を図るべく、科学技術振興機構(JST)の地域結集
型研究開発プログラムへの申請に向け、熊本県、くまもとテクノ産業財
団、熊本県工業技術センター、熊本大学からなるワーキングを結成した。
2005年10月 平成17年度地域結集型研究開発プログラム公募は不採択
・この段階では、コア研究室は熊本県工業技術センター内に設置予定。
2005年10月~ ワーキング・グループによる活動継続
・平成18年度地域結集型研究開発プログラム公募に向け活動を継続。
・熊本県工業技術センターの研究棟改築工事等に伴い、コア研究室の工業
技術センター内への設置が難しいことが分かった。
・コア研究室の設置について、①熊本県内企業への設置、②熊本大学地域
共同研究センター(くまもとテクノポリス内)への設置等を検討したが、
熊本大学から研究者の参画が20名にものぼることから、真の意味での結
集を図るべく、③熊本大学構内への設置案に絞り込んで検討することと
した。
2006年12月 平成18年度地域結集型研究開発プログラム公募に採択
・「次世代耐熱マグネシウム合金の基盤技術開発」プロジェクトをスター
トした。
2006年12月~ コア研究室の建設計画検討
・コア研究室の建屋は熊本県およびくまもとテクノ産業財団の予算で熊本
大学内に設置することを決定
2007年10月 熊本県地域結集型研究開発プログラムの実施に関する覚書調印と
コア研究室除幕式の開催
・研究開発の中核施設であるコア研究室が熊本大学内に竣工し、本プログ
ラムの共同研究がいよいよ本格化することから、プログラムの一層の推
進を図るため、熊本県、くまもとテクノ産業財団、熊本大学で覚書の調
印及びコア研究室の除幕式を行った。
19
②期待される成果
大学:
(1)熊本大学で開発された次世代耐熱マグネシウム合金に関する基礎研究や
溶解・鋳造から表面処理までの製造基盤技術に関する研究開発が進展
(2)一流の県内外の大学・企業研究者の知と技術を結集することによる研究
開発のポテンシャルの向上
(3)熊本県、くまもとテクノ産業財団、熊本県産業技術センターとの継続的
な連携体制の構築
地方公共団体:
(1)試作・研究開発・人材育成ための次世代耐熱Mg合金実用化基盤技術プ
ラットフォームの構築
(2)次世代耐熱Mg合金研究開発・産業拠点の形成
自動車産業、情報通信機器、医療福祉機器等への活用を図り、地域経
済の活性化を図るとともに、我が国の産業競争力の強化に貢献
関係団体・企業:
(1)熊本県工業連合会、熊本県自動車関連取引拡大推進協議会等との
連携により、マグネシウム素形材産業、部品加工業等の新事業創出
(2)マグネシウム合金関連産業の技術人材育成
③施設運営方法
・利 用 者:JSTのプロジェクト期間中は、プロジェクトに参画した研究者
プロジェクト終了後(2011年以降)は加工技術センターとし
て、一般にも開放し活用を図る
・運営方法:プロジェクトの中核機関であるくまもとテクノ産業財団が管理
3.他省庁等との連携による整備
【北海道大学】
(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の補助金を活用した病院の省エネ事業
補助支援項目=「エネルギー供給事業者主導型総合省エネルギー連携推進事業(建築物に係るもの)」
※ 平成19年度 総事業費合計 6.6億円に採択される( 全5件採択 )
北海道大学
ESCO事業者
補助事業の特色
【事業提案書】
省エネ診断
設備投資資金
設計・運転方針
維持管理計画
計測,検証等
北海道大学環境方針
H17.9.5決定
補助金として,3年の総額約300万円
パンフレット,ビデオを作成し北海道大学や
札幌市の公共施設等で省エネルギーの意識・
理解の向上を図り周知を積極的に行う
ESCOセミナー及び現地見学会の開催
ESCO事業の公募
提案書提出
ESCO事業提案
審査委員会
札幌市
最優秀提案者
採択通知
NEDO
補助金申請
補助金申請
受付
・
審査
交付決定通知
主な改修項目
・蒸気配管の保温強化
・高効率ボイラーへの更新
・個別空調システムの導入
・ポンプ,空調機へのインバータ制御導入
・空調外気導入量の最適化
・低損失蒸気トラップへの更新
・高効率安定器への更新
NEDO
補助対象事業費の1/2
補助金申請
約 1.9億円
補助金交付共同申請
契約条件等の
詳細協議
ESCO事業者,北海道大学,札幌市
が共同で広報事業を行う
事業メリット
・大学の初期投資が不要
・省エネルギーの推進
21%削減/年 削減
・CO2 5,000t/年削減
・病院運営経費 1.5億/年削減
・病院の基盤設備更新及び改修
ESCO事業契約
工事施工,監理
補助金交付
工事終了後
省エネルギー量の検証
省エネルギーの保証
省エネルギー効果
光熱水料削減額
ESCOサービス料の支払
維持管理等サービス
初期投資返還
ESCO(Energy Service Company)
ESCO事業とは,省エネルギー設備の導入等による
光熱水費の削減分で,民間事業者が設備投資,設計,
運転,メンテナンスなどのサービスを包括的に提供し,
省エネルギー効果の保証をする事業。
評価項目
【ESCO事業提案審査委員会】
・利益総額が大きい
・省エネルギー効果が大きい
・CO2排出の削減効果が大きい
20
3.他省庁等との連携による整備
【北海道大学】
導入の要因、経緯等
①施設整備の目的
北海道大学病院において、ESCO事業(民間資金活用型)を実施し,民
間のノウハウ、資金、経営能力及び技術能力等を活用することによって、
省エネルギー化による環境負荷の低減、並びに光熱水費の効果的な削減を
図る。
平 成 18年 度
7
月
ウ
審
審 シ 査
査
委
委 ン 員
員 ・ 会
会
)
)
)
21
(
(
④ポイント
ポイントとして、NEDOの「平成19年度エネルギー供給事業者主導型
総合省エネルギー連携推進事業(建築物に係るもの)」に、北海道大学病
院所在地の所管自治体である札幌市ならびにESCO事業者である北海道
電力株式会社・北電興業株式会社と共同で申請を行い、補助事業の採択を
頂くことができました。
提
案
選
考
(
二
次
プ
レ
ゼ
ン
テ
)
一
次
平 成 19年 度
12
月
ョ
調
査
ヒ
ア
リ
ン
グ
(
調
査
11
月
ー
ク
ス
ル
ー
ク
ス
ル
ー
③メリット
・大学の初期投資が不要
・省エネルギーの推進
21%削減/年 削減
・CO2 5,000t/年削減
・病院運営経費 1.5億円/年削減
・病院の基盤設備更新及び改修
9
月
ウ
ォー
6
月
提
案
公
募
開
始
ォー
②ESCO事業とは
施設の省エネルギー化による光熱水費・維持管理費の削減分で、省エネル
ギー化にかかる全ての投資を賄う事業。それまでの環境を低下させること
なく省エネルギー化を行います。ESCO事業者は、省エネルギー診断、
設計・施工、運転・維持管理、資金調達等の省エネルギー化に係る全ての
サービスを包括的に提供し、確実に省エネルギー化を実現します。省エネ
ルギー効果の保証を含む契約(パフォーマンス契約)を行います。
⑤スケジュール
最
優
秀
提
案
者
決
定
詳 細 調 査
4
月
N
E
D
O
補
助
事
業
申
請
6
月
N
E
D
O
補
助
採
択
決
定
8
月
契
約
・
工
事
開
始
省 エ ネ ル ギ ー
改 修 工 事
平 成 20年 度
3
月
工
事
完
了
平 成 26年 度
E S C O サービス期 間
平 成 20年 4月 ~ 平 成 27年 3月
事 業 期 間 7年 間
【群馬大学】
3.他省庁等との連携による整備
太田市が新築した施設の一部を、太田キャンパスとして有償借用
・太田市の要望等を受け、新学科(生産システム工学科)の設置を決定。
・太田市がまちづくり交付金(国土交通省)を活用し、(仮称)ものづくり教育研究施設を整備
・群馬大学が工学部の新キャンパスとして施設の一部を有償借用
事業内容
太
田
国土交通省
まちづくり交付金:事業費の最大4割を交付
太田市都市再生整備計画(H18.3策定)
市
群馬大学
施設概要
地域ものづくり教育研究推進協議会
太田市都市再生整備計画に本施設の整備を追加 (H18.11変更)
基幹事業:高次都市施設(地域交流センター)
提案事業:地域創造支援事業(ものづくり教育研究施設)
(仮称)ものづくり教育研究施設の整備
※中心市街地活性化のために、教育文化施設(学校、図書
館)、医療施設、社会福祉施設等の整備も対象となりうる。
工学部
太田キャンパス
太田市
地域交流センター
(仮称)ものづくり教育研究施設
施 設 名 :(仮称)ものづくり教育研究施設
大学院研究棟・産学研究棟
事業によるメリット
大
学 :太田市の配慮により、大学の要望に合致した施設計画にできた
受験生(勤労学生)のニーズに合致した夜間コース
共同研究や受託研究等の増加
太田市との継続的な援助、協力
関係団体(商工会・工業会)からの支援
地方公共団体 :市の基盤産業である「ものづくり産業」の発展
市の中心市街地の活性化
関係団体・企業:地域産業界に直結した「ものづくり」技術の研究開発
独創性及び創造性を有する生産技術者の育成
上記により、国際競争力のある独自技術をもつ企業の創成
導入のポイント
導入できた要因:産(地元ものづくり産業)・官(太田市)・学(工学部)の考えが、同時期に一致したこと。
注意点・工夫点:当初全施設無償借用の計画であったが、地財法の規制により、施設利用者として、適正
な対価での有償借用の計画とする必要があった。
構造・階数: S造、地上5階
延床面積 : 7,460㎡
延床面積 : 1,720㎡
延床面積 : 7,100㎡
使用開始 : 平成20年4月
部屋構成
大学院研究棟(大学占有)3,900㎡(有償)
・・・工学部大学院生産システム工学専攻
及び同学科
産学研究棟(共同利用)3,200㎡(無償)
・・・共同研究室等産学連携スペース、
セミナー室、
・・・地域交流センター:市民交流スペース
(市民展示室、市民ロビー)
22
3.他省庁等との連携による整備
【群馬大学】
導入の要因、経緯等
①経緯
17年 6月 太田市、同商工会議所、県金型工業会から金型学科の新設の要望
・「ものづくり」の基盤技術である金型技術の後継者養成の必要性
17年10月 群馬県商工会議所連合会が県知事に、金型学科新設と太田市への
誘致について陳情
18年 1月 太田市、関係団体、大学で、「地域ものづくり教育研究整備推進
協議会」を設置
18年 3月から逐次
新設学科の内容、施設の建設位置について、「推進協議会」・太田
市と協議
18年 3月 「まちづくり交付金」のための太田市都市再生整備計画が国土交通
省の承認を受ける(11月に「推進協議会」の検討結果を踏えた第1
回計画変更申請)
18年 4月 「推進協議会」において建設位置が決定
19年 2月 太田市と相互友好協力に関する包括協定を締結
・相互の発展のため、文化、教育、学術、産業、まちづくり等、
様々な分野において援助、協力
②期待される成果
大
学:生産システム工学に関する教育研究の進展
受験生(勤労学生)のニーズに合致した夜間コース
共同研究や受託研究等の増加
太田市との継続的な援助、協力
関係団体(商工会・工業会)からの支援
地方公共団体 :市の基盤産業である「ものづくり産業」の発展
市の中心市街地の活性化
教授を中心としたスタッフにより、幼児から一般
までを対象に各種講座を開催し、理数系離れ防止、
工学や科学への興味を喚起
関係団体・企業:地域産業界に直結した「ものづくり」技術の研究
開発
独創性及び創造性を有する生産技術者の育成
上記により、国際競争力のある独自技術をもつ
企業の創成
③施設運営方法
・室構成 :①大学院研究棟(大学占有部分)
工学部大学院生産システム工学専攻、学科事務室
②産学研究棟(共同利用部分)
産学連携スペース、セミナー室、市民交流スペース(市
民展示室、市民ロビー)、太田市事務室
・施設の借料:大学占有部分は有償、共同利用部分は無償
・運営方法 :太田市が運営(今後、運営団体設立予定、NPO法人
「ものづくり生産技術開発研究会」(仮称))
④導入の要因等
導入できた要因は、産(地元ものづくり産業)・官(太田市)・学(工学部)の考
えが、同時期に一致したこと。
注意点・工夫点は、当初全施設無償貸与の計画であったが、地財法の規制
により、施設利用者として、適正な対価での有償貸与の計画とする必要が
あった。
23
3.他省庁等との連携による整備
【東京大学】
国土交通省の補助金による環境整備
・都市再生プロジェクト及び景観形成施設整備推進費(国土交通省)により、キャンパス外周の遊歩道、
広場の一部を整備
施設概要
事業内容
隣接する都市計画道路と一体的に大学構内を遊歩
道、広場として整備する計画
都市計画道路の整備が長期に及ぶため、近隣から
安全確保のため遊歩道先行整備の要望
都市再生プロジェクト「大
学と地域の連携協働による
都市再生の推進」
4.市民に開かれた大学、連
続した緑地の確保などまちづ
くりと調和した大学キャンパ
スの形成
近隣との協議に時間を要し、平成19年度当初予算
で措置できず
施設整備推進費の充当
大学と地方公共団体、住民等が一体となった都市
再生プロジェクトの推進
・市の道路と一体的に構内を遊歩道、広場として整備
し、あわせて近隣児童・居住者の理工系分野に対する
関心の向上が図られるよう、研究成果を展示するポス
ターケース等を設置する
期待される成果
・大学と地域のふれあい・交流活動の推進
・大学施設の市民への開放
導入のポイント
・本推進費については、財務省の平成19年度予算執行調査の結果、他の代替手段がある
ことや事業実績の低迷などから、事業の廃止を含めた見直しが求められている。
24
3.他省庁等との連携による整備
【東京大学】
導入の要因、経緯等
①経緯
17年12月 都市再生プロジェクト第10次決定
・「大学と地域の連携による都市再生の推進」
18年 8月 柏市からキャンパス西側都市計画道路整備計画の提示
・敷地境界部の整備方針(一体的整備)について確認
19年 1月 柏市との協議
・都市計画道路の実施設計を元に、遊歩道の整備内容について協
議
19年 2月 遊歩道整備計画の学内承認
・キャンパス全体整備計画の一部として承認
19年 3月 隣接する小学校・PTAから遊歩道先行整備に関する要望書提出
・都市計画道路の本体工事が平成20~21年度にかけて実施予定で
あり、その間の通学路は仮設通路を利用する計画となり、児童
の安全が十分に確保できない状態が長期間継続することになる
ため、遊歩道の先行整備を要望
19年 4月 柏市との協議
・遊歩道の先行整備を決定
19年 4月 平成19年度都市再生プロジェクト及景観形成施設整備推進費要求
書を文部科学省に提出
19年10月 国土交通省より推進費配分決定の公表
・配分額101,010千円
②施設の特徴
・キャンパス内の各部局における近年の研究成果を展示するポス
ターケースを設置し、児童・居住者の興味を得られるよう隣接
してベンチを設置
・遊歩道脇に大学が過去使用していた大型観測機器等を屋外展示
し、その見学台としてウッドデッキを設置
25
③期待される成果
・大学と地域のふれあい・交流活動の推進
・大学施設の市民への開放
・近隣の児童の通学路として安全・安心な環境を提供
・近年「理工離れ」が指摘される児童の理工系分野に対する関心の向上
・遊歩道を先行整備することにより、仮設道路の設置及び撤去に係る経費を
縮減
④事業実施に際しての具体的な対応
・推進費の趣旨に沿った条件整理が必要(当該事業について、「当初予算措
置できなかった理由」「今年度推進費を必要とする理由」等)
・地方公共団体、周辺地域住民等との詳細な事前調整が必要
⑤導入を検討する際の注意点
・本推進費については、財務省の平成19年度予算執行調査の結果、他の代替
手段があることや事業実績の低迷などから、事業の廃止を含めた見直しが
求められている。
3.他省庁等との連携による整備
【九州大学】
(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の受託費による研究施設の整備
事業内容
施設概要
・ (NEDO)により,九州大学と(独)産業技術総合研究所の両者と水素
利用に関する基礎研究の受託事業契約を締結
・委 託 元: (独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
・契約期間: H18年5月~H25年3月(予定)
・整備資金: 受託研究費
・目
的: 高圧水素の基礎研究
(水素脆化メカニズム,水素トライボロジーの解明,
水素物性の測定による水素材料の開発研究)
期待される成果
成果:
注意点:
・新エネルギー利用により、飛躍的に環境負荷が低減される
・世界トップレベルの水素関連技術者が集結し、新エネルギー
の技術開発が進み、研究・経済発展が見込まれる
・受託研究費による整備のため、大学負担が無い
・受託研究費で施設整備をするための必要理由について、
(NEDO)との間で詳細な検討が必要である
施設名
構造・階数
延床面積
使用開始
部屋構成
水素材料先端科学研究センター
RC造 地上4階
3,571㎡
平成19年10月
実験室,測定室,解析室等
導入のポイント
・経済産業省の施策等により、各自動車メーカーは将来の燃料電池の生産拠点となりうる自動車生産の拠点を北九州に設
置している。箱崎・伊都キャンパスは2005年3月に福岡水素利用技術研究開発特区に認可され、本学では水素エネル
ギー研究の基礎研究を重要的に推進しえる実績を有しているため
・水素利用技術に関する研究で世界と競争できる、スピードある研究開発環境の整備が必要となったため
26
3.他省庁等との連携による整備
【九州大学】
導入の要因、経緯等
①経緯
13年 1月
15年度
16-17年度
燃料電池実用化戦略研究報告(経済産業省)
・水素燃料電池の実用化に期待
・自動車業界が燃料電池に注目
21世紀COEプログラム「水素利用機会システムの統合技
術」採択
・水素分野での研究開発と人材育成
・国内では唯一の、水素の基礎から応用まで総合的に
取り組む拠点を目指す
福岡水素エネルギー戦略会議との産学連携活動
・基礎研究開発拠点の建物新営
水素ステーション、水素利用技術センター、
超高圧材料実験棟、水素暴露実験棟
・人材育成センター創設
16年 5月
水素キャンパス構想の提案
未来型キャンパスづくりワーキンググループより提案
17年10月
伊都キャンパス開校
17年 3月
福岡に初の「水素特区」
・わが国初の「水素エネルギー開発特区」
・伊都キャンパス内に、水素エネルギーの研究開発を進
めるための「特例措置」特区を設置
・産学官連携による「福岡水素エネルギー戦略会議」を
創設
18年 5月
27
NEDO「水素先端科学基礎研究事業」の委託予定先に決定
・「新エネルギー技術開発プログラム」の一環
・独立行政法人産学技術総合研究所と、九州大学が委託
を受ける
・平成18~24年度の7年間実施
②期待される成果
大学・関係団体・企業:
・水素分野の世界的研究教育拠点の形成
・水素の物性や水素が関わる現象メカニズの解明。基礎的な知見
の取得により水素エネルギー社会の実現
・燃料電池自動車への技術応用
③施設運営方法
・室構成
:①高圧水素実験棟(平屋建て)
100MPaまでの高圧水素環境下の実験室、測定室
②高感度精密分析棟(4階建て)
1MPa以下の超高感度の水素分析を行う実験室、
分析室、監視室
・運営方法
:産業技術総合研究所が、伊都キャンパス内に水素材料
先端科学研究センターを設立し、NEDO委託研究費にて
研究を実施。九州大学教員は、外来研究員として参画。
④導入の要因等
・導入の要因 :経済産業省の施策等により、各自動車メーカーは将来
の燃料電池の生産拠点となりうる自動車生産の拠点を
北九州に設置している。
箱崎・伊都キャンパスは福岡水素利用技術研究開発特
区に認可され、水素エネルギー研究の基礎研究を重要
的に推進しえる実績を有していることによる
水素利用技術に関する研究で世界と競争できる、スピ
ードある研究開発環境の整備が必要となったことによ
る
・注意点
:受託研究費で施設整備をするための必要理由について
(NEDO)との間で詳細な検討が必要である。
4.借用によるスペースの確保
【東京工業大学】
学生(留学生)向け寄宿舎を民間建物の賃借により確保
・不足している学生(留学生)寄宿舎確保の手段として,民間の賃貸アパート等管理・運営会社より建物を賃借
・個室4室と共用部分で1ユニットを組む欧米の大学が有する学生寄宿舎形態の建物を確保
施設概要
事業内容
建物<一括>賃貸借契約
20年
東京工業大学
家賃・レンタル料, 共益費,
保険料,光熱費
大和リビング
施設管理業務
長期修繕業務
・家賃
・レンタル料(家具・家電)
・共益費
使用料支払
・保険料
・光熱費
入 居 学 生(留 学 生)
導入によるメリット
・建物(一括)賃貸借契約により,建設のための資金調達が不要。
・本学2大キャンパス(大岡山・すずかけ台)のどちらへも通学可能な立地。
・日本での生活が不慣れな留学生に対し,日本人チューターが生活指導可能な建物形態。
・施設管理業務及び長期修繕業務は大和リビングが行う。
施 設 名
構造・階数
延床面積
使用開始
部屋構成
Tokyo Tech Nagatsuta House
軽量鉄骨造 地上2階 計7棟
1,990.46㎡
平成19年9月
学生用居住寮 32ユニット(128室)
導入のポイント
・年々増加する留学生の現状に対処すべき良質な宿舎の確保が重要課題となっていた。
・平成19年度後期から始まる国際大学院プログラム等への対応。
・国際交流が可能な共有部分を有する学生寄宿舎形態の物件を検討。
28
4.借用によるスペースの確保
導入の要因、経緯等
東京工業大学には、現在1,048人の留学生が在籍しているが、年々増加する留
学生の現状に対処すべき良質な宿舎の確保が重要課題となっていた。
特に、平成19年10月の後期から始まる国際大学院プログラム等の新規の
渡日留学生に対しては、大学で保有している既存の学生寮では130名以上の
居室が不足することが想定されており、学内の厚生補導協議会、留学生支援WG、
国際室会議等において留学生等の居室確保を最重要事項として確保のための検
討してきたところである。
宿舎の整備にあたっては、留学生が岡山キャンパス、すずかけ台キャンパス
のどちらのキャンパスへも通学が可能な場所に立地すること、また、日本での生活
に不慣れな留学生に住居を提供するため日本人チューターが生活指導できるこ
と、併せて、共有部分にあっては住みながら国際交流が可能なように、個室4
室と共用部分で1ユニット組む欧米の大学が有する学生宿舎形態を検討してい
た。
平成19年度早期よりいくつかの物件を検討した結果、(大和リビング(株)
の物件を賃貸借契約することにより)「Tokyo Tech Nagatsuta House」を設置
した。
宿舎設置には通常であれば、多額の建設予算を必要とするが、本物件の場合
は20年の長期間で借り上げることにより建設のための資金調達は必要としな
かった。
また、九割以上の入居率を確保すれば、大学からの運用のための経費も必要
としない宿舎料の設定としている。
29
【東京工業大学】
5.独立採算型事業による整備
【横浜国立大学】
敷地貸与型の複合サービス施設の整備(レストラン+コンビニエンスストア)
・企業(㈱ローソン及びシダックスフードサービス㈱)による食堂を中心とした福利厚生施設を誘致(最低10年間は出店)
・キャンパス内の食堂の混雑緩和と学生等の快適な教育研究環境の創出を目指した整備
事業内容
1.設置に至るきっかけ
・食堂の混雑緩和
・学生等の快適な教育研究環境を創出
2.実現に向けての問題点
施設概要
<大学からの公募条件>
・食事の提供
・土地は更地状態で貸与,将来撤退時は現状復旧
・最低10年間は出店
・整備工事は出店業者側で実施
・有害図書以外には商品提供上の制約は設けない
・土地の使用料は公租公課を除き無償
・設置位置,営業内容の学内調整
3.公募及び審査
・公募により2事業者が応募
・審査会を開催し優先交渉事業者
を選定
4.出店業者の決定
・代表者㈱ローソンと契約
・本学の条件,建築計画に合致
<出店業者からの提案の評価>
・焼きたてパンの提供
・ホール席数115席を確保
・ISO14001認証取得による独自の環境保全への取組
・最低10年間の営業を確約
ベーカリーレストラン,コンビニ
OPEN
期待される成果
・食堂の混雑が緩和され福利厚生施設が改善される。
・民間事業者の参入により,既存食堂等への競争原理が働いて,全体のサービス向上が図られる。
・様々なサービスが展開され,屋外テラス,スロープ等が整備されるため,構内での利便性が向上する。
・企業側は営業範囲が拡大し,新たな顧客を獲得できる。
施
設
名
S ガーデン
(ローソン横浜国立大学店)
(カフェテラス
ボンパスト横浜国立大学店)
構 造 ・ 階 数
S造 地上1階
延 床 面 積
367㎡
開
平成20年6月(予定)
店
部 屋 構 成
物販
レストラン
オープンテラス
導入のポイント
・建設予定地は工学部エリア付近であり,夜間や休日,長期休暇期間も需要が見込まれるため,採算が取れると企業側が判断したこと。
30
5.独立採算型事業による整備
導入の要因、経緯等
①経緯
平成18年 5月
役員懇談会で民間資金による施設整備を含む福利厚
生施設の誘致について検討を行うこととした。
平成18年 7月
役員・部局長合同会議,教育研究評議会で企画検討
について報告
平成18年 7月
厚生委員会で福利厚生サービス内容について検討
平成18年 7~10月 キャンパス委員会で設置場所等について検討
平成19年 1月
経営協議会に検討状況報告
平成19年 6~7月 事業者の公募
平成19年 7月
提案事業者審査会の立ち上げ・評価審査会の実施,
交渉者の順位付け
平成19年 7月
役員会で優先交渉者の決定
平成19年 9月
役員・部局長合同会議,教育研究評議会で優先交渉
者の報告
平成19年 11月
役員会で契約者,契約内容の決定
平成19年 11月
経営協議会へ報告
平成19年 11月
㈱ローソンと契約
平成19年 12月
施設の許可申請・着工
平成19年 12月
役員・部局長合同会議,教育研究評議会へ事業者と
の契約について報告
平成20年 春
福利厚生施設OPEN(予定)
②導入の要因
・早期の事業着手が可能
・建設予定地は工学部エリア付近であり,夜間や休日,長期休暇期間も需要が見
込まれるため,採算が取れると企業側が判断したこと。
・工学部近辺における食堂の昼食時の混雑緩和と学生等のキャンパスライフの充
実・快適な環境の創出を図るため。
③期待される成果
・食堂の混雑が緩和され福利厚生施設が改善される。
・民間事業者の参入により,既存食堂等への競争原理が働いて,全体の
サービス向上が図られる。
・様々なサービスが展開され,屋外テラス,スロープ等が整備されるため,
構内での利便性が向上する。
・企業側は営業範囲が拡大し,新たな顧客を獲得できる。
31
【横浜国立大学】
5.独立採算型事業による整備
【名古屋大学】
ESCO事業による空調設備等の整備(提案募集中)
・省エネルギ-改修工事による光熱費の削減分で、省エネルギ-に関する包括的なサ-ビスの提供を受ける
事業内容
ESCO事業者による包括的サ-ビスの提供
(提案募集中)
・設計施工した省エネルギ-改修工事
・設備の運転管理及び維持管理、
・光熱水削減額の保証、
・省エネルギ-量効果を把握するための計
測・検証等
期待される効果
・効率的な空調機器等の運転管理、設備
維持管理に基づき光熱水量の削減が図
れる。
導入のポイント
・省エネルギ-推進及び環境負荷の低減、
光熱水費の効果的な削減を図る
・経年劣化による空調機器等の更新
施設概要
施 設 名 附属図書館
構造・階数 RC造
地5階,地下1階
延床面積 15,577㎡
建物竣工 1981年・ 1994年
空調設備 空冷ヒ-トポンプチラTCF成層型 蓄熱層
ESCOサ-ビス 平成21年
開始
4月1日(予定)
施 設 名
構造・階数
延床面積
建物竣工
空調設備
ESCOサ-ビス
開始
附属医学教育研究支
援センタ-動物実験施設
RC造
地7階,地下1階
6,292㎡
1986年
空冷ヒ-トポンプチラTCF成層型 蓄熱層
平成21年
4月1日(予定)
32
5.独立採算型事業による整備
導入の要因、経緯等
①導入のきっかけ
名古屋大学では、平成17年3月に「名古屋大学におけるエネルギ-の使
用の合理化に関する規程」を定め、適切なエネルギ-管理に取り組んでき
ました。
そこで、さらに省エネルギ-推進及び環境負荷の低減、光熱水費の効果的
な削減を図るため、附属図書館と附属医学教育研究支援センタ-動物実験
施設の空調機器等が経年劣化により改修が急務になっていることから民間
のノウハウ、資金,経営能力及び技術的能力を活用し整備を図ることとし
た。
②施設整備の目的・期待する成果等
ESCO事業者と締結する契約をもとに、設計・施工した省エネルギ-改
修設備等により、ESCO契約期間内、ESCO設備の運転管理及び維持
管理、光熱水費削減額の保証、省エネルギ-量効果を把握するための計
測・検証等を含めた包括的サ-ビスの提供を受ける。
本事業運用後の効率的な空調機器等の運転管理,設備維持管理に基づき光
熱水量の削減を期待する。
③課題・問題点等の検討スケジュール
ESCO事業として補助金の獲得を,2月中旬までに最優秀提案者と協議
して方向性を示す必要がある。
④事業実現のために独自に工夫した事柄
今回のESCO事業者からより良い募集提案を提出してもらう為、募集
要項の配布資料として「過去3年間の月別光熱水費及び使用量」に中部電
力等の使用料金と使用量の明細集計だけでなく,本学のエネルギー使用把
握で活躍している中央監視を利用した毎時毎に計量している使用量の電子
データを開示した。また、自家用電気工作物点検業務でのトランスモニ
ターを活用して電気室に設置している変圧器稼動状況を附属図書館の夏季
において空調機稼動中と休止中での電力,電力量,負荷率等の計測表を配
布資料に添付した。
33
【名古屋大学】
6.長期借入金による整備
【宇都宮大学】
長期借入金による学生寄宿舎の整備
・学生寄宿舎(男子寮 の改修
・老朽化(昭和39年建設)した内外装・設備の改修、個室化などによる生活環境の改善
事業内容
施設概要
宇都宮大学
大臣認可
学内経費
・設備・備品費等
・設計費
建物改修
長期借入金
・借入金額1億円
借入
・償還期間25年間
民間金融機関
寄宿料収入により償還
期待される成果
・学生への安全快適環境の提供(個室化・ユニットバス・ミニキッチン)
・設備の老朽、陳腐化の解消
導入のポイント
・寄宿料収入から修繕費等の所要の経費を差し引いた
償還可能額を踏まえ、償還期間を25年で設定し導入できた。
・改修内容
2人部屋(6.7㎡/人)
共同浴室
共同炊事場
施 設 名
構造・階数
延床面積
使用開始
部屋構成
利用料金
1人部屋(13.5㎡/人)
ユニットバス
ミニキッチン
学生寄宿舎(雷鳴寮)
RC造 地上3階
1,330㎡
平成20年4月(予定)
学生居室(36戸 13.5㎡/戸)
共同トイレ・洗濯室
17,000円/月(予定)
34
6.長期借入金による整備
導入の要因、経緯等
①経緯等
○概算要求(雷鳴寮改修)をしていたが実現せず。
(学生寄宿舎老朽化・狭隘化及び戸数不足)
17年 5月
12月
18年 3月
4月
6月
11月
19年 3月
3月
4月
学内資金による学生寄宿舎の拡充整備について検討
長期借入金等の対象範囲拡大(政令改正)
費用省令の一部改正
長期借入金による学生寄宿舎整備(改修)について検討開始
・自己財源により新寮を既に整備
寮生に対する説明会(以降定期的に実施)
文部科学省と事前相談
役員会で長期借入金による学生寄宿舎改修について承認
中期計画変更認可
長期借入金認可
②期待される効果
1)学生への安全快適環境の提供
・2人部屋から1人部屋に個室化(ユニットバス・ミニキッチン付)
2)受益者負担の明確化
3)老朽化・陳腐化、狭隘化の解消
・築40年以上経過
・設備の老朽化(電気設備、暖房設備)
・6.7㎡/1人から13.5㎡/1人
4)資産の有効活用
③整備にあたっての検討ポイント
1)学生寄宿舎利用見込調査の実施(学生アンケート調査等)
2)長期借入金による整備の必要性(大学の特殊事情)
3)周辺同種施設の賃料等実態調査(民間圧迫に配慮)
4)学生寄宿舎料金の設定(大学の自主的判断が可能)
5)長期借入金の償還期間(受益者負担と耐用年数)
35
【宇都宮大学】
6.長期借入金による整備
【東京大学】
長期借入金による学生及び外国人研究者用宿舎の整備
・宿舎費を償還財源とした民間金融機関からの長期借入金(予定)による宿舎整備
事業内容
施設概要
東京大学
学内手続
・整備計画委員会審議・承認
・借入整備経営協議会了承・
役員会決定
・借入認可事前協議
・年度計画の届出
・借入認可申請(平成21年)
借入
文部科学省
施 設 名
新追分国際宿舎
・借入認可事前確認
構造・階数
延床面積
使用開始
部屋構成
RC造 地上15階
約 6,000㎡
平成21年10月(予定)
学生居室
150室
外国人研究者居室 66室
身体障害者居室
2室
談話室等
学生
月30,000円/月(予定)
外国人研究者 月60,000円/月(予定)
申請
認可
・文部科学大臣認可
宿舎費収入による25年償還
民間金融機関 (平成21年借入)
利用料金
期待される成果
・学生及び外国人研究者用宿舎の不足解消・老朽改善を図る。
・外国人研究者と学生との知的交流による教育的効果が期待される。
導入のポイント
文部科学省の国立大学法人の自主性・自律性を高めるための制度改正の実施。
・国立大学法人法施行令の長期借入金の対象範囲の拡大により、学生及び外国人研究者宿舎の長期借入金による整備
が可能となった。
・「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」の一部の改正により、寄宿料が国立大学それぞれの判断で決める
ことが可能になった。
36
6.長期借入金による整備
【東京大学】
導入の要因、経緯等
①施設整備の目的
「東京大学アクションプラン」では、優秀な人材を集め質の高い教育研
究・国際的活動を一層強化するための環境整備として、学生宿舎・外国人
研究者用宿舎等の整備の推進が掲げられている。
アクションプランに基づき、学生及び外国人研究者用宿舎の不足解消、
老朽改善を目的として新追分国際宿舎を整備する。
②導入のきっかけ
文部科学省が国立大学法人の自主性・自律性を高めるための制度改正の実施。
・平成17年12月
国立大学法人法施行令の長期借入金対象範囲の拡大により、
学生宿舎・外国人研究者用宿舎の長期借入金による整備が
可能となった。
・平成18年 3月
「国立大学等の授業料その他の費用に関する法律」の一部の
改正により、寄宿料が国立大学法人の判断で決めることが可
能となった。
③期待する成果
・学生及び外国人研究者用宿舎の不足解消、老朽改善が図れる。
・外国人研究者と学生との知的交流による教育的効果が期待される。
37
④整備までの経緯
・平成17年10月 本部共通施設運営委員会の下に、ワーキンググループを設置し、
整備計画検討開始
・平成18年 2月 本部共通施設運営委員会の審議・承認後、学内関係委員会へ報
告
・平成18年 6 月 長期借入金による整備について経営協議会了承・役員会決定
・平成19年 6 月 文部科学省と長期借入金の借入について事前協議
・平成19年10月 文部科学省の長期借入金の借入の事前協議確認通知
・平成19年10月 工事契約
・平成21年 3月 年度計画の届出(予定)
・平成21年 4月 文部科学省へ長期借入金の借入の認可申請提出(予定)
・平成21年 5月 文部科学大臣認可(予定)
・平成21年 6月 借入民間金融機関決定(予定)
・平成21年 7月 工事完成(予定)
・平成21年10月 入居開始(予定)
⑤事業実現のために独自に工夫した事柄
・学生宿舎のみを長期借入金により整備する場合は、償還の関係から宿舎費が高
額となることから、外国人研究者用宿舎と合築することによるメリットを生
かした料金設定とした。
・長期借入による整備に際し、財務担当理事・財務担当者・施設担当者による
ワーキンググループを設置し資金計画等の検討を進めた。
6.長期借入金による整備
【東京農工大学】
長期借入金による農学部附属家畜病院の整備
・家畜病院施設及び設備の整備資金を民間金融機関から借り入れ、家畜病院収入により償還
事業内容
家畜病院の老朽化、近年の患畜数の増加や臨床実習教育の増加に
対応するため、長期借入金による既存施設の改修、増築及び診療
設備の整備を行い、家畜病院収入により償還を行う。(償還期
間:施設15年、設備10年)
東京農工大学
(新病院建設)
医療提供
整備概要
借入
民間金融機関
返済
診療費等
動物飼主等
施設整備:
《改修》 R2 1,122㎡ 耐震補強・内装改修 等
《増築》 R2 1,479㎡ 手術室、診察室、処置室 等
期待される成果
【教
育】 獣医学教育の充実…優秀な獣医師の養成
【研
究】 獣医療の高度化
【社会貢献】 診療提供の増(ペットブームによる診療需要増への対応)
医学発展への寄与
設備整備:
《医療機器》 全身麻酔システム、集中治療ユニット 等
収益の拡大
導入のポイント
○長期借入金等の対象範囲の拡大(法人法施行令の一部改正)
○大学の重点施策である「獣医学教育の充実」の実現
○診療スペースの狭隘解消
○既存施設の老朽改善及び耐震性の確保
○診療収入実績が良好であり今後も期待できること
38
6.長期借入金による整備
【東京農工大学】
導入の要因、経緯等
①長期借入金で整備することとなった経緯
○ 「日本の獣医学の大学教育は設備と人材が不足しているために、十分な実
践教育ができていない。特に食の安全に係わる公衆衛生学、人の心の福祉
に係わる臨床獣医学においてその傾向は顕著である。」とかねてから言わ
れており、これらの問題を受けて、文部科学省では平成15年2月に「国
立大学における獣医学教育に関する協議会」を立ち上げ、平成16年7月
に「国立大学における獣医学教育の充実方策について」が取りまとめられ
た。
○
この過程において、本学では平成15年9月に「獣医学教育の充実」を大
学としての重点施策のひとつに位置づけ、獣医学科の教員の増員と家畜病
院の増改修整備を決定。
○
本学家畜病院は、近年のペットブームによる犬猫飼育頭数の増加と動物医
療の高度化から、診療収入が急激に伸びており(H14:81,775千円
→H18:171,316千円(約2.1倍))、病院を整備することで、さらなる収入
増が期待できるため、この診療収入を償還財源とした整備が可能と考え、
長期借入金による整備を選択。
② 本学家畜病院の施設及び設備の整備が必要な理由
○ 「獣医学教育の充実」を図るためには、高度動物診療を実施できる環境整
備及び機能的な診療スペースの確保が必要である。しかし、以下のとおり
現状の施設では対応できないため、施設及び設備の整備を行うものである。
・ 現病院は建築後37年経過し、経年による老朽化が著しく、また、耐震性
も低く危険性が高い状況であること。
・ 患畜数の増加や臨床実習教育の増加に伴い、院内が狭隘化しており、診療
中に危険な状態に陥ることがあること。
・ 高度動物診療を実施する上で必要な機器の導入、手術室の完備及び入院施
設の増加が必要であること。
39
③課題・問題点等
○ 診療収入から診療経費等を控除した剰余金については、大学の一般財源とさ
れているが、償還していくためには、この剰余金を償還財源に充当する必要
があるため、償還財源とすることについて学内の了解を得る必要があること。
○
長期にわたり確実に借入金の償還をしていくためには、安定した診療収入の
確保が必要。そのためには優れた臨床系教員及びスタッフを計画的に整備し
ていくことが肝要であるが、臨床獣医系教員が不足気味であることが問題点
としてあげられる。
7.目的積立金による整備
【北海道大学】
目的積立金による留学生支援施設の整備
・老朽化した独身寮を改修して,国際交流会館として再生し施設の有効活用とコスト縮減を図る
事業内容
施設概要
留学生
平成19年5月現在
留学生用宿舎の現状
単身用
100室
夫婦
20室
家族
40室
留学生
の20%
813名
あとの80パーセントは公営住宅,民間等
経済的負担が大きい!
平成19年度の対応
(目的積立金)
・南新川宿舎(独身寮)の改修
平成22年度目標
86室
360室
(寄付)
・外国人留学生会館用地処分
に伴う寄附整備
47室
期待される成果
施 設 名
南新川国際交流会館
構造・階数
改修面積
使用開始
部屋構成
RC造 地上5階
2,285 ㎡
平成19年12月(予定)
居室 86室
談話室
管理人室
・留学生交流を通じて,国際性を維持・向上し国際的に開かれた教育・研究機関
となる。
・充実した生活環境を整備することで優秀な留学生を集められる。
・既存施設を有効活用することでコスト縮減が図れる。
40
7.目的積立金による整備
導入の要因、経緯等
①整備の目的等
・留学生用宿舎の現状
留学生(平成19年5月現在 813名)
単身100室,夫婦20室,家族40室
②問題点
大学の宿舎に入居を希望しながら入居できない留学生が毎年多数160名を超えて
おり,これらの留学生は公営住宅や民間のアパート等を確保せざるを得ず,経済的
負担が大きく苦労している状況である。
③整備目標
主に単身用宿舎を整備し,平成22年度目標として300室(200室増)として,
家族用,夫婦用とあわせて360室とする。
④経緯
18年
9月
役員会において留学生用宿舎の整備計画を説明
国際交流事業基金の活用も検討されたが,結局自己資金による改修
整備とすることで了承された。
19年 7月
改修工事開始
19年11月末 工事完成予定
⑤整備方針
入居率が低い職員の独身寮を改修し,単身留学生用として86室整備する。
⑥メリット
・留学生交流を通じて,国際性を維持・向上し国際的に開かれた教育・研究機関
となる。
・充実した生活環境を整備することで優秀な留学生を集められる。
・既存施設を有効活用することでコスト縮減が図れる。
41
【北海道大学】
7.目的積立金による整備
【山形大学】
別添1
学内貸付制度(学内バンク)による工業団地内空きビルの購入整備
・工業団地内の空きビルを購入して、産学連携や若手研究リーダー育成の拠点として利用。
・整備資金については目的積立金を財源とした学内バンク(無利子)により調達し、施設使用料収入等で賄う。
事業内容
余剰資産の処分
施設概要
(株)かわでん
購入アプローチ
空きビル
研究拠点整備
山形大学
企業研究所
産学連携
工学部(米沢)
企
業
上山工業団地
企業誘致
雇用確保
医学部(飯田)
上山市
農学部(鶴岡)
期待
期待される成果
・工業団地内外の企業との共同研究開発に係る連携が容易となる。
・若手研究リーダーの育成や学際新領域学問分野の創設、新事業創出など、
分散キャンパスにおける学部間横断的チャレンジ拠点となる。
・地域産業の振興、地域の活性化に寄与する。
導入のポイント
・建築基準法の用途制限から、工業団地内で大学施設としての使用ができ
ないが、自治体と協議の上、研究施設としての使用を認められた。
施 設 名
構造階数
延床面積
建築面積
敷地面積
使用開始
山形大学総合研究所(仮称)
鉄骨造 地上6階
2,951.70㎡
692.63㎡
1,335.68㎡
平成20年度
42
7.目的積立金による整備
導入の要因、経緯等
①経緯
・平成19年 3月
(株)かわでん(配電盤メーカー)から、使用していない研
究所ビルの売却について打診。
ワーキンググループを設置し、活用及び購入計画について検
討。
・平成19年10月 役員会にて購入する方針が決定。
・平成19年11月 経営協議会にて承認。
・平成19年12月 売買契約締結予定。
②期待される成果
大
学:若手研究リーダー育成、学際新領域学問分野の創成、新事業創
出など、学部横断的なチャレンジ拠点となる。
分散キャンパスである本学の新たな教育・研究・社会連携活動
の拠点整備が可能となる。
近隣の飯田団地における医学部改修整備の移転スペースに利用
地方公共団体:企業立地及び雇用の促進、関係産業の活性化
関係団体・企業:産学連携、新事業創出
③学内バンク制度による購入
教育研究環境の維持・充実を図る財源確保方策として、学内バンク制度を
創設している。目的積立金を財源とし、役員会において貸付部局及び金額
を決定する。
全部局を対象に無利子にて貸し付け、原則、5年均等返済方式としており、
各部局の財政負担が軽減される。
本件のような緊急性のある大規模な設備導入にも即時対応が可能となった。
43
【山形大学】
7.目的積立金による整備
【福井大学】
目的積立金の活用による教育研究施設の整備
・総合研究棟Ⅰの新営(施設整備費補助金)に合わせた自己財源(目的積立金)による建物整備(合築)
事業内容
施設概要
全学共同利用スペースの拡充
H13年整備
H19年整備
※11F~13Fは
自己資金整備
事業によるメリット
・建物の高層化による土地の有効利用
・合築による経費面でのコスト削減
導入のポイント
・施設整備費補助金事業にあわせて自己財源(目的積立金)投資による整備が可
能となった点が導入できた要因である。ただし施設整備費補助金事業が単年度の
ため、合築の場合工期設定の検討が必要
施 設 名
構造・階数
延床面積
使用開始
部屋構成
総合研究棟Ⅰ
S造 地上13階
8,060㎡
平成20年7月予定
プロジェクト研究室、教員実験
研究室、学生実験室、図書
室、共同会議室、多目的室、
ラウンジ
44
7.目的積立金による整備
導入の要因、経緯等
①導入のきっかけ
平成19年度概算要求事業の中から教育地域科学部2号館4,440㎡及び物理工
学科棟1,990㎡の改築協議が進む中、本学学長のかねてからの念願であった
総合研究棟Ⅰ(増築)実現に向け学内で検討を重ねた結果、この改築整備建
物(施設整備費補助金)と自己財源(目的積立金)による建物を合築により整
備することとなった。
②施設整備の目的・期待する成果等
総合研究棟Ⅰは現在キャンパスの中心部に位置し、教育・研究面では良好
な環境にある大学のシンボル的存在で、本施設(増築部)は本学が推進する
教育GPプログラム、創成型工学教育による人材育成及び地域社会への貢献
のため、他機関との共同研究等に於いても大学教育・研究施設のより一層
の充実をはかり、知の次世代人材・育成拠点として再生させること目的と
し、今後施設の弾力かつ積極的な活用で例えばプロジェクト研究において
飛躍的に達成度が高まった等の画期的な成果を期待している。
③課題・問題点等の検討スケジュール
施設整備補助金分の建物は鉄骨造11階建6,320㎡で単年度工事ということ
もあり、年度内完成をめざし平成19年度早々に工事発注を予定し完成に向
け業務を遂行していたが、合築する自己整備分の建物が最終的にはその建
物の上階である11階から13階までとなったことで、完成期限が自己整備分
は翌年度へ3ヶ月間工期延長を余儀なくされた。
④学内で協議に時間を要した事柄
学部内外での移転、建物新営に伴う改修内容、予算に関する協議
⑤事業実現のために独自に工夫した事柄
自己整備をする面積に見合うだけの建設経費を本学の目的積立金からいか
に確保するかに苦心を要した。
45
【福井大学】
7.目的積立金による整備
【大阪大学】
目的積立金を活用した教育研究施設の整備
■地方公共団体との連携による整備
• 大阪外大との統合に伴い一時的に不足する講義室の確保。
• 豊中キャンパスの改修事業が完了すれば、文系各部局の枠を超えた「知の研究拠点」の形成を目指す、本来の
文系総合研究棟として機能し、キャンパス全体の施設の有効活用につながる。
事業内容
施設概要
H17年12月 剰余金の使途について、「教育研究等の質の向上及び組織運営
の改善に充てる」(中期計画)との整合性の確認(文部科学大臣)
H18年2月 大阪外大とH19年10月統合、H20年4月新入生受入に向けて協議
早急な整備の必要性
H18年3月 経営協議会でH19年10月統合、H20年4月新入生受入承認
H18年3月27日 大阪外大との統合推進についての「合意書」締結
H18年6月 役員会で「教育研究等の質の向上及び組織運営の改善目
的積立金」として承認
期待される成果
施設名
文系総合研究棟
構造・階数
延床面積
使用開始
部屋構成
RC造 地上7階
7,298㎡
平成20年4月(予定)
研究室、講義室、自習室
セミナー室、事務室
・中期計画の達成に向けて大きく前進。
・概算要求事項の早期達成により、施設整備計画が促進される。
導入のポイント
・目的積立金の使途が中期計画の記載事項と合致している必要がある。
・目的積立金による施設整備の際は文部科学省と入念な協議が必要である。
46
7.目的積立金による整備
導入の要因、経緯等
① 経緯
H14~H18
H17 12月
H18年 2月
概算要求項目(文系総合研究棟)
剰余金の使途について、「教育研究等の質の向上及び組織
運営の改善に充てる」(中期計画)との整合性の確認(文
部科学大臣)
H19年10月に統合、H20年4月より新入生受入(共
通教育は豊中キャンパスにて実施)に向けて協議
※豊中キャンパスにおいて不足する教育研究スペースの早急な確保の必要性
H18年 3月
経営協議会にて H19年10月に統合、H20年4月よ
り新入生受入を承認
H18年 3月 大阪外大との統合推進についての「合意書」締結
H18年 6月 役員会で「教育研究等の質の向上及び組織運営の改善目的
積立金」として承認 (1,478,000千円)
H18年 6月 施設マネジメント委員会にて、建設位置について承認
② 要因等
目的積立金の使途が、中期計画の記載事項と合致しており、中期計画を達成
する為に必要であることを説明することが必要。また、目的積立金を施設
整備に充当する場合、文部科学省との入念な協議が必要である。
47
【大阪大学】
7.目的積立金による整備
【九州大学】
目的積立金の活用による学生・研究者・留学生宿泊施設の整備
事業内容
施設概要
・新キャンパス整備の一環としての学生寄宿舎の整備
・目的積立金を活用した整備
写真・パース
・学生、研究者及び留学生のための安価で良質な居住環境の提供
期待される成果
成果:
・平成21年度の全学教育施設移転時に増加するキャンパス
人口を受け入れるためのタイムリーな整備
・『アジアゲートウェイ構想』に基づき、長期滞在の留学生
夫婦、研究者夫婦といった人材を受け入れる施設
・金利の負担が不要なため、入居者の負担を軽減できる
注意点:・寄宿料の設定は、近隣の状況や学生の経済的負担を考慮する
必要がある
導入のポイント
施 設 名
構造・階数
延床面積
設計・積算
工
期
部屋構成
学生寄宿舎(ドミトリーⅡ)
RC造 地上10階
7,150㎡
平成19年10月~平成19年12月
平成20年1月~平成21年1月
単身用寮室(242室)
家族用寮室(26室)
研究者夫婦室(6室)
留学生夫婦室(20室)
研究者宿泊施設(6室)
・平成21年4月の全学教育の開始時には、学生・教職員が約1万人に達し、
既存の学生寄宿舎に加え、新たな宿泊施設の整備が必須であるため
48
7.目的積立金による整備
【九州大学】
導入の要因、経緯等
①経緯
18年 8月 キャンパス移転について、文部科学省の方針が決定
(六本松地区等の跡地処分を財源とした長期借入金の活用
による、箱崎地区を経由しない直接移転整備計画が認めら
れるが、学生寄宿舎は対象外)
・タイムリーな整備
平成21年度の全学教育施設移転時に増加するキャンパス人口を
受け入れるためのタイムリーな整備
・学生寄宿舎整備
(入居者からの寄宿料を償還財源とした長期借入金の活用
などによる施設整備を検討する旨を求められる)
・多用な人材受け入れ施設
『アジアゲートウェイ構想』に基づき、長期滞在の留学生夫婦、
研究者夫婦といった人材を受け入れる施設
19年 6月 目的積立金を活用による整備
・金利負担が不要
21年 4月 六本松地区移転後、開校予定
49
②期待される成果
・学生、研究者及び留学生のための安価で良質な居住環境の提供
・入居者負担の軽減
金利の負担が不要なため、入居者の負担を軽減できる
8.自己財源による整備
【東京大学】
学内資金の一時借入金による看護職員宿舎の整備
・採用数の大幅増に伴い不足の生じた看護職員宿舎の整備を、学内資金の一時借入により実施
・宿舎料を有料化し、借入金の返済に充当
施設概要
事業内容
施設整備資金
建設費
貸付
看護職員宿舎
の建設
既存看護職員宿舎3号棟
本 部
看護職員宿舎3号棟(今回増築)
附属病院
返済
返済条件
・返済期間10年
・無利子
宿舎料
看護職員宿舎3号棟増築イメージ
・現有を含む全ての入居者より徴収
・月額2万5千円程度を予定
期待される成果
・宿舎への入居環境を整備することで多くの新規看護師を確保し、看護配置体
制が充実
導入のポイント
・早期の事業着手が可能
・長期借入金、PFI等に比べ利息分の支払が無く、また現有宿舎の入居者からも宿
舎料を徴集することで、安価な宿舎料設定が可能
施 設 名
看護職員宿舎3号棟
(増築)
構造・階数 RC造 地上8階
延床面積 約3,000㎡
使用開始 平成21年6月(予定)
戸
数 看護師用
70戸
研修医用
30戸
合 計 100戸
50
8.自己財源による整備
導入の要因、経緯等
①経緯
平成18年 4月
平成19年 1月
平成19年 3月
平成19年 7月
平成19年 8月
平成19年10月
診療報酬改訂
・7:1看護配置基準の設定
附属病院から本部に対し看護職員宿舎の新営要求
・新営規模130戸(看護師100戸、研修医等30戸)、建設
費の返済に宿舎費を充当、20年償還
キャンパス計画室に看護職員宿舎整備検討WGを設置
同WGが検討報告書を取りまとめ
・新営規模100戸(看護師70戸、研修医等30戸)、建設
費に学内資金、返済に宿舎費を充当、10年償還
附属病院から本部に対し、看護職員宿舎建設費として学内
資金の一時借入を本部に要望
本部から附属病院に対し学内資金の貸付を決定
・返済期間10年、無利子
②他に検討した整備手法
・特になし。
③導入の要因
・早期の事業着手が可能
・財投借入金額に影響なし
・無利子貸付とすることで、民間の場合と比べ利息分の支払が低減
・現有を含む全ての看護職員宿舎入居者を宿舎料の徴収対象とすることで、
安価な宿舎料設定が可能
④期待される成果
・宿舎への入居環境を整備することで、多くの新規看護職員を確保し、看護
配置体制が充実
51
【東京大学】
8.自己財源による整備
【東北大学】
知的財産権による研究プロジェクトの整備
・企業等との学術指導契約や、開発商品における知的財産権の許諾実施料を活用した、
新規研究プロジェクト棟の整備
施設概要
施設概要
事業内容
・学術指導
・開発商品
(知的財産)
東北大学
ライセンス収入
発明者
(
対価として個人へ)
30
%%
30
%%
%
(
研究室へ配分)
研究費
(
本部)
大学
40
研究費 60%
企業等
・新商品の開発
・新産業へ発展
・指導料
・許諾実施料
・社会へ還元
◆新規プロジェクト◆
新規プロジェクト◆
脳科学の知識と技術から
新産業の創製
ブレイン・ダイナミクス研究棟
建築
一部利用
期待される成果
・脳機能イメージング研究の活性化。
・脳科学の知識と技術から新産業を創製。
・新しいジャンルの産業をつくり育て社会へ還元。
導入のポイント
・研究されてきた加齢医学の学理を樹立し、医学・生命科学の
基礎的研究と加齢に伴う種々の重篤な疾患の診断と、治療の
ための応用研究を発展させる必要がある。
施 設 名
加齢医学研究所ブレイン・
ダイナミクス研究棟/
プロジェクト研究施設
構造・階数 S造 地上2階
延床面積 474㎡
使用開始 平成19年6月
室 構 成 顕微鏡室、脳波計室、研究室等
52
8.自己財源による整備
導入の要因、経緯等
①経緯
特許権等の収入による研究プロジェクト研究棟の整備
(任天堂、中央情報システム、サクラクレパス、シャープ)
18年12月
ブレイン・ダイナミクス研究棟新営工事契約
19年 4月
竣工
②他に検討した整備手法
特になし
④導入の要因
・早期の事業着手が可能
・財投借入金額に影響なし
⑤期待される成果
・同研究分野では、新たに最先端設備の2光子顕微鏡システムを利用して、
脳局所のニューロンやグリア細胞の活動と、毛細血管の血流の関係を
invivoで解明し、従来行っている機能的MRI等を用いた脳機能イメー
ジングデータ解析に応用することにより、高次認知機能に関連する人間
の脳活動の時間空間パターンを定量解析することを可能とする世界で初
めてのシステムを開発する拠点となる。
また、ブレイン・ダイナミクス研究棟を研究拠点として得られた脳科学
の知識と技術から新産業を創製し社会への還元も期待される。
53
【東北大学】
8.自己財源による整備
【京都大学】
製薬企業からの共同研究経費による研究拠点施設の整備(改修)
・科学技術振興調整費「先端融合領域イノベーション創出拠点の形成」プログラムの採択を受けて本学と
製薬企業との間で実施する共同研究において、免疫に関する新薬と制御技術の開発を行う。
・製薬企業からの共同研究費の一部をもって研究拠点施設の改修を実施。
事業内容
施設概要
京 都 大 学
製薬企業
協働機関として参画
次世代免疫制御を目指
す創薬医学融合拠点
拠出
拠点研究費
文部科学省
応募
交付
科学技術
振興調整費
【医学部 B棟外観】
創薬医学融合拠点
一部
既存施設の改修
融合型集約ラボ
【研究室(改修前)】
【実験室(改修前)】
【研究室(改修後)】
【実験室(改修後)】
※共同研究から生み出される知的財産等の
帰属は、双方の協議により事前に契約
期待される成果
・大学と製薬企業との新たな産学連携のモデルの提供
・共同研究経費による施設整備
導入のポイント
・大学と製薬企業との長期・大型の共同研究は我が国においては未だ
実施されておらず、高い目標の設定と構想当初からの50・50の
共同遂行体制の構築が必要
施 設 名 医学部 B棟
構造・階数 RC造
地上3階、地下1階
延床面積 1,308㎡
(共同研究該当部分)
使用開始 平成19年10月
部屋構成 実験室、研究室
54
8.自己財源による整備
導入の要因、経緯等
①概要
本プロジェクト「次世代免疫制御を目指す創薬医学融合拠点」(通称:京大
アステラス融合ラボ)は、文部科学省の平成19年度科学技術振興調整費による
「先端融合領域イノベーション創出拠点の形成」事業に採択されたことを受け、
本学とアステラス製薬との間で2007年7月2日より協働して研究開発を進めてい
る。
今回の整備は当該企業が、本事業の趣旨に賛同し、我が国を代表する学問の
府である本学に対し、地域社会はもとより、国際社会まで視野に入れ、医科学
や創薬科学の分野で一層の発展に資するような施設の充実に貢献するため、免
疫に関する新薬と制御技術の開発を促進するための施設整備を条件に、共同研
究費の一部をもって改修整備を実施していただくこととなったものである。
②寄附(施設整備)受け入れの経緯
2007年 6月 1日 医学研究科長が当該企業の会長に整備計画(医学部B棟
を研究拠点施設とする改修計画)について説明。
覚書の締結。
2007年10月 1日 寄附の承諾・受領。
2007年10月16日
55
当該施設を利用した「京大アステラス融合ラボ」の活動
開始。
【京都大学】
別添1
9.その他
【横浜国立大学】
新たな予算項目として創設した施設修繕基盤経費による教育研究施設の整備
・従前の予算措置に加え予備費の50%と剰余金の一部を毎年度計画的に充当。
・全学的な視点から学内全建物,インフラ設備等のライフサイクルコスト(LCC)及び全建物の現地調査を行い,評価基準
に基づいた優先性を考慮した計画的な改修整備。
施設修繕計画作成フロー
事業内容
従 前
変
事務局
点検・調査項目,評価基準の策定
各部局
事務局
施設の現地点検・調査
部局営繕要求事業の現地調査を含む
各部局
点検・調査に基づく評価の実施
各部局経費
施設修繕関係経費
教育研究高度化経費
施設修繕基盤経費
業務委託及び保守等経費
各部局経費
教育研究高度化経費
学長裁量経費
教育充実費
教育研究高度化経費
学長裁量経費
業務委託及び保守等経費
施設修繕関係経費
施設修繕関係経費
事務局
事業候補一覧の作成
評価基準に基づいた
客観的な評価の実施
客観的な評価に基づいた
事業の優先性一覧の作成
部局からの意見調整
年度事業候補(案)の決定
キャンパス委員会で承認
役員会決定
役員・部局長合同会議,
教育研究評議会へ報告
修繕
日常的な修繕
教育・研究
プロジェクト対応修繕
施設修繕基本計画に
基づく計画的修繕
点検保守・業務委託
予備費・
剰余金
日常的な修繕
戦略的な改良修繕
:部局関連
老朽改善のための修繕
点検保守・業務委託
:事務局関連
繕
点検調査には施設部+
専門家アドバイザー+事務+
教員など部局をまたがって
誰でも参加できるものとする。
部局への事業候補一覧の提供
キャラバン
修
キャンパス委員会で
評価基準等策定
部局営繕要求
運営費交付金
(教育等施設基盤経費)
運営費交付金
(教育等施設基盤経費)
事務局
変更後
更
公表・実施
期待される成果
・建物の長寿命化と安全で快適な教育研究環境が確保される。
・全学的な視点から施設の計画的な改修整備が図られる。
導入のポイント
・キャンパス移転による集中整備のため,施設の老朽化も集中的に進行
してきているなか,現有施設を長期にわたり良好な状態で維持するため。
56
9.その他
【横浜国立大学】
導入の要因、経緯等
①経緯
平成18年 3月
平成18年11月
平成18年12月
平成19年 1月
キャンパス委員会で施設修繕基本計画を策定
役員懇談会で施設修繕基盤経費の必要性を説明
各部局へ施設修繕基盤経費創設の趣旨説明
財務部会(部会長:学長)で施設修繕基盤経費
創設の決定
平成19年 1月
役員・部局長合同会議,教育研究評議会で承認
平成19年 1月
経営協議会で承認
平成19年 1月
役員会で承認
平成19年度
予算化
平成19年 4月
キャンパス委員会で施設点検評価基準の承認
平成19年 4~5月 施設マネジメント・アドバイザーと施設部職員で
附属学校を含む全建物の調査を実施
平成19年 9月
キャンパス委員会で施設点検評価に基づく年次
計画の承認
平成19年 9月
役員会で年次計画の承認
平成19年10月
役員・部局長合同会議,教育研究評議会に報告
平成19年10月以降 今年度実施予定事業の発注・施工
(但し,緊急修繕については年度当初より実施)
②導入の要因
・キャンパス移転による集中整備のため,施設の老朽化も集中的に進行してきて
いるなか,現有施設を長期にわたり良好な状態で維持するため。
③期待される成果
・建物の長寿命化と安全で快適な教育研究環境が確保される。
・全学的な視点から施設の計画的な改修整備が図られる。
57
9.その他
【名古屋大学】
地下水浄化サ-ビス事業(提案募集中)
・名古屋大学東山地区における井戸水を水道水基準値内に浄化するシステムを設置し、運転・保守管理
するとともに抜本的な経費削減を図る整備
事業内容
①事業請負者による地下水浄化サ-ビス提案を募集
(提案募集中)
井戸水を水道水基準値内に浄化するシステムの
性能、機能要求要件を提示
②「名古屋大学東山地区地下水浄化サ-ビス事業技
術審査委員会」において内容を審査
③事業者によるシステムの設置、運転・保守管理
④抜本的な経費削減
期待される成果
・初期投資をかけずに事業整備が図れ、水道
使用料金の削減が図れる。
ただし、10年間は井水供給サ-ビス料金を事業請負者
に支払い、11年以降は運転・保守管理費がかかる。
事業スキ-ム
導入後の料金比較(算定一例)
メリット
上水道使用料金
事業請負者支払い
72,450,000円
井水供給サ-ビス料
30,240,000円
電気代
逆洗下水道代
上水道使用料金
22,050,000円
現状
① 水道料金単価(円/m3)
現状の水道
使用料算出例
・地下水を飲料水として利用し、コスト削減が
図れる。
・災害時のライフラインの水源確保。
導入後の水道使
用量及び井水供
給サ-ビス料算
出例
電力会社支払い
3,500,000円
4,100,000円
下水道局支払い
水道局支払い
導入後
② 上水使用量(m3/年)
上水使用料金(円/年) ①×②×1.05
③ 上水使用量(m3/年)
導入のポイント
削減メリット
12,560,000円
上水使用料金(円/年) ①×③×1.05
④ 井水供給サ-ビス料単価
⑤ 井水使用量(m3/年)
井水供給サ-ビス料金(円/年) ④×⑤×1.05
300円
230,000m3
72,450,000円
70,000m3
22,050,000円
180円
160,000m3
30,240,000円
58
9.その他
【名古屋大学】
導入の要因、経緯等
①導入のきっかけ
名古屋大学東山地区では、豊富な地下水を利用し、上水道使用料金の削減
を目指すと共に災害時のライフラインの水源を確保するため民間のノウハ
ウ、資金、経営能力及び技術的能力を活用し整備を図る。
②施設整備の目的・期待する成果等
井戸水を水道水基準値内に浄化するシステムを設置し、飲料水として利用
できると共に、災害時のライフラインとしても水源を確保する。
期待する成果としては、初期投資をかけずに事業整備が図れ、水道使用料
金の削減が図れる。
③課題・問題点等の検討スケジュール
井戸水を飲用化するにあたり、地下水揚水規制の範囲内で運用する必要が
あり、名古屋市との協議に於いて、昭和49年愛知県公害防止条例に基づ
いて、昭和50年に地下水採取届出書を提出している許可内容について
「みなし許可」の調整が生じた。
本学の東山団地は公道により東地区と西地区に分断されており、それぞれ
で受水槽を持ち各地区へ給水しているため、井水浄化プラントの設置箇所
及び各水槽への補給方法について検討した。
④事業実現のために独自に工夫した事柄
下水道料金を低減するため、仕様書で井水浄化プラントからの洗浄排水(主
に ROリジェクト水)の有効利用方法を提案させた。
59
(参考1)提出事例一覧
1.寄附による整備
1 岩手大学
2 東北大学
3 お茶の水女子大学
4 横浜国立大学
生活協同組合の寄付による施設増築改修等、福利厚生施設の整備
財団の百周年募金による記念建造物の整備
茶道稽古場(福利厚生施設)の現物寄附
NPO法人等からの寄付による運動施設の整備
大学と大学生協のコラボレーション(寄附+自己資金)による福利施設
5 金沢大学
の改修
6 愛知教育大学
愛知教育大学附属高等学校PTAの寄付による整備
7 豊橋技術科学大学 寄附金による学生支援施設整備
8 三重大学
大学生協からの福利施設の現物寄附(内装整備寄附)
9 京都教育大学
附属高等学校振興会からの寄付金による計画的教育研究施設の整備
10 京都教育大学
附属高等学校振興会からの教育研究施設として初めての寄付建物整
11 大阪大学
個人よりの寄附及び間接経費による研究施設の整備
12 大阪大学
目的積立金と財団からの寄付を組み合わせた教育研究施設の整備
13 広島大学
広島大学創立50周年記念事業の一貫として整備した多目的ホール
14 山口大学
寄付による山口大学東亜経済研究所の整備
15 徳島大学
企業からの寄附金により新設病棟内にメディカル(多目的)ホールを整
16 福岡教育大学
陸上競技部を持つ企業からの寄附によるマルチグラウンド等の整備
17 佐賀大学
寄附による研究教育施設の整備(新築)
18 佐賀大学
寄附による照明設備の整備(新設)
19 長崎大学
医学部創立150周年事業に伴う同窓会館の改築整備
20 熊本大学
寄附による福利厚生施設の整備(協議中)
21 大分大学
寄附(財団法人 仁心会)による附属病院内喫茶室の整備
22 鹿児島大学
寄附による軽種場診療施設の整備
23 琉球大学
寄付金及び自己財源による附属中学校屋外運動場附属施設の整備
24 琉球大学
寄付による福利施設の現物寄附(新築)
25 阿南工業高専
企業からの寄附による寄附講座開設に伴う研究施設整備
2.地方公共団体との連携による整備
1 秋田大学
地方公共団体からの補助金によるがん診療機器及び施設の整備
2 広島大学
地方公共団体との連携による天文観測施設の整備
3 熊本大学
熊本県の補助金及び財団の自主財源による研究施設の整備
4 徳山工業高専
廃校校舎の利用等によるサテライトキャンパスの整備
3.他省庁との連携による整備
(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の補助金を活用
1 北海道大学
した病院の省エネ事業
2 群馬大学
太田市が新築した施設の一部を、太田キャンパスとして有償借用
3 東京大学
国土交通省の補助金による環境整備
4 富山大学
(財)21世紀職業財団の助成金を利用した附属病院保育所の整備
5 京都教育大学
潜熱回収型ガス給湯器 導入支援補助金制度
6 鳥取大学
(財)21世紀職業財団の助成金による保育施設の整備
(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の受託費による
7 九州大学
研究施設の整備
(財)21世紀職業財団からの育児・介護雇用安定等助成金と自己財源に
8 鹿児島大学
よる保育施設の整備
9 都城工業高専
(財)九州地域産業活性化センタ-の助成金による風力発電設置
10 鹿児島工業高専
鹿児島県の助成金による教育研究施設の整備
4.借用によるスペースの確保
1 東京工業大学
学生(留学生)向け寄宿舎を民間建物の賃借により確保
2 滋賀大学
民間施設の無償借用による地域連携のためのスペースの確保
3 滋賀大学
産・学・官の連携によるサテライトキャンパスの整備
4 広島大学
海外での教育・研究拠点の整備
5 広島商船高専
竹原市との連携事業による教育研究施設の整備
5.独立採算型事業による整備
1 横浜国立大学
敷地貸与型の複合サービス施設の整備(レストラン+コンビニエンススト
2 名古屋大学
ESCO事業による空調設備等の整備
3 神戸大学
企業によるコンビニエンスストアの整備
6.長期借入金による整備
1 宇都宮大学
2 東京大学
3 東京農工大学
4 豊橋技術科学大学
長期借入金による学生寄宿舎の整備
長期借入金による学生及び外国人研究者用宿舎の整備
長期借入金による農学部附属家畜病院の整備
長期借入金による学生寄宿舎整備
7.目的積立金による整備
1 北海道大学
2 山形大学
3 福井大学
4 大阪大学
5 奈良教育大学
6 九州大学
自己資金による留学生支援施設の整備
学内貸付制度(学内バンク)による工業団地内空きビルの購入整備
目的積立金の活用による教育研究施設の整備
目的積立金の活用による教育研究施設の整備
自己財源による課外活動施設の整備
目的積立金の活用による学生・研究者・留学生宿泊施設の整備
8.自己財源、自己収入等による整備
1 東北大学
知的財産権による研究プロジェクトの整備
2 宇都宮大学
コンビニ・郵便局の施設との合築による複合施設の整備
3 東京大学
学内資金の一時借入金による看護職員宿舎の整備
4 横浜国立大学
自己財源による教育研究施設の整備
5 豊橋技術科学大学 自己財源による研究施設整備
6 京都大学
製薬企業からの共同研究経費による研究拠点施設の整備(改修)
7 九州工業大学
補助金プラス自己財源による福利施設の増築整備
8 宮崎大学
自己財源による保育施設の設置
9.その他
1 東京医科歯科大学 利用者負担によるオープンラボの整備
新たな予算項目として創設した施設修繕基盤経費による教育研究施設
2 横浜国立大学
の整備
3 名古屋大学
名古屋大学東山地区地下水浄化サ-ビス事業
4 名古屋工業大学
「学生による“ゆめ広場”づくりコンペ」による環境整備
5 滋賀医科大学
地方公共団体からの寄附による地域医療システム講座の開設
6 京都教育大学
仮設校舎の流用
7 東京工業高専
近隣住民と共同による構内環境の整備
60
(参考2)他省庁等の補助金等一覧
名称
所管
交付対象
補助率
連絡先
都市再生プロジェクト及び景観形
国土交通省
成施設整備推進費
文部科学省(国立大学法人 ①都市再生プロジェクト
施設整備費、等)
②景観形成事業
まちづくり交付金
国土交通省
市町村
都市再生整備計画に基づく事業
最大4割
等
都市・地域整備局
まちづくり推進課
都市総合事業推進室
tel 03-5253-8111(代表)
地域自立・活性化交付金
国土交通省
都道府県
広域的地域活性化のための基
盤整備計画に基づく事業等
国土計画局調整課
(内線29702、29715、29853)
TEL 03-5253-8111(代表)
中心市街地再生のための暮ら
し・にぎわい再生事業
国土交通省
①コア事業
地方公共団体、中心市街地
・都市機能まちなか立地支援
活性化協議会、(独)都市再
・空きビル再生支援
生機構、民間事業者等
②付帯事業
1/3
中心市街地共同住宅供給事業
国土交通省
都道府県、市町村
共同住宅の建設
(1) 地方公共団体が実施する場合:共
都市・地域整備局
用部分の整備に係る経費の1/3
まちづくり推進課
(2) 地方公共団体が事業者に補助を行
tel 03-5253-8111(代表)
う場合:地方公共団体が補助した額の1
/2
電源地域産業資源強化事業等
補助金
経済産業省
都道府県、市町村
研究開発施設、試験施設、人材
育成施設等の整備
1/2
(補助対象地域の制限有り)
大学連携型起業家育成施設整
備事業
(独)中小企業
基盤整備機構
(地方公共団体からの要請 インキュベーション施設の整備、
に基づき、中小企業基盤整 賃貸、管理等
-
備機構が施設を整備)
備考
各府省で定められた当該事業種目の国 文部科学省大臣官房文教施設企画部
補助実績:名古屋大学、京都大学
庫負担率
計画課整備計画室
最大9/20
(独)新エネル
エネルギー使用合理化事業者支 ギー・産業技術
民間企業
総合開発機構
援事業
(NEDO)
省エネルギー設備の設置等
1/3
エネルギー多消費型設備天然
ガス化推進補助事業
(社)日本ガス協
民間企業
会
ホイラー設備等の天然ガス化
1/2
留学生宿舎建設奨励事業
(独)日本学生
支援機構
育児・介護雇用安定等助成金
事業所内託児施設設置・運営
コース
事業所内託児施設の
事業所内託児施設を新たに ①設置費
(財)21世紀職
設置して、運営を開始した事 ②運営費
業財団
③増築費
業主・事業主団体など
④保育遊具等購入費
地方公共団体、学校法人、
準学校法人、公益法人、PF 留学生宿舎の建設、改修、取得 1/3
I事業者
:平成19年度までの制度
61
対象事業
①1/2
②1/2
③1/2
④自己負担金10万円を控除した額、40
万円限度
※整備中
福岡市(九州大学)、太田市(群馬
大学)
都市・地域整備局
市街地整備課
tel 03-5253-8111(代表)
各地方経済産業局の担当課
補助実績:富山大学
整備実績(大学構内に整備)
(独)中小企業基盤整備機構
千葉大学、東北大学、東京工業大
新事業支援部 インキュベーション事業
学
課
整備実績(大学構外に整備)
電話:03-5470-1574
東京大学、京都大学、他
NEDO技術開発機構 省エネルギー
技術開発部 補助支援グループ
TEL:044-520-5282
補助実績:島根大学
FAX:044-520-5283
有限責任中間法人 都市ガス振興セ
ンター
事業部 天然ガス化普及促進グループ 補助実績:筑波大学
TEL:03-3502-5596
FAX:03-3502-5821
(独)日本学生支援機構 支部総括室
Tel: 03-3951-9122
Fax: 03-2951-9185
補助実績: 28事業1,747室(平成18
年4月1日現在)
国立大学に対する補助実績無し
補助実績:東北大学、群馬大学、
○東京事務所
山梨大学、名古屋大学、高知大
電話 03-3868-9601
学、等
FAX 03-3868-9607
○各地方事務所
※国から他の補助金を受けている
http://www.jiwe.or.jp/local/index.html
場合は対象外
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