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UNHCR プレスセミナー
UNHCR プレスセミナー 10月22日 第一部 インドシナ難民追跡調査の開始 第二部 タイのミャンマー難民キャンプ訪問について 駐日代表 滝澤 三郎 1 第一部: インドシナ難民追跡調査の開始 z 過去30年の間に日本に定住したインドシナ 難民のその後(光と影)を追い、次の問いに 答える: • • z 日本社会にとって初めての大量難民受け入れはどのような 人道的・政治的・社会的・経済的・歴史的な意味を持ったか グローバル化、少子・高齢化が進む日本社会で今後予想さ れる移民・難民の増加に対して、この経験からいかなる政 策的・プログラム的知見が得られるか それにより: • • 日本での難民・移民政策についての議論が活発となり アジア地域での移民・難民研究と政策調整に役立つことが 期待される 2 難民定住の「光と影」に影響する3要素 1. アジアでの国際政治・経済環境 • • 2. 日本社会の[受容能力」 • • • 3. インドシナ紛争と冷戦の終結 経済発展とアジア地域での経済移民の増加など 入国管理・難民にかかる法制度と政策 受け入れ自治体、企業、学校、メディア、NGOの対応など [構造障壁」 難民の[適応能力」 • • 定住への意図と意欲と教育・技能レベル 政治・経済的変動、日本政府・社会の対応のへの反応 3 調査・研究メンバー z z インターディシプリナリーなアプローチ • 法律・人権・政治・社会・心理・人類・経済学等の視点 • 難民コミュニティの協力も得る • 研究諮問会議を設け、各界の意見を頂く 調査に協力される先生方(あいうえお順) • 川上 郁雄教授(早稲田大学) • 小泉 康一教授(大東文化大学) • 佐藤 安信教授(東京大学-人間の安全保障プログラム) • 中西 久枝教授(名古屋大学) • 山神 進教授(立命館アジア太平洋大学) • Courtland Robinson教授 (米国ジョンズホプキンス大学) • Edward Newman助教授 (英国バーミンガム大学) • ほか数名 4 研究資金と結果の発表 z 総予算は1500万円 • すべて日本の民間団体から研究費を募る • 立正佼成会(補助決定済み) • 稲盛財団(補助決定済み) • そのほかの財団などとも交渉中 z 報告書 • • • アカデミックな分析と政策提言 中間・最終報告時にシンポシウムなどで広く紹介 国連大学から英語で出版、日本語での出版も企画 5 第二部:タイのミャンマー難民訪問 z 目的 z 場所・期間 • アジアでの難民支援プログラムの視察 • 今年3月に予定されたが、今まで延期されていた • 10 月16-19日 • タイ西部山岳地帯にある: • Tham Hin camp • Ban Mae Surin camp • Ban Mae Nai Soi camp 6 ミャンマーでの最近の事変の影響 z 目立った動き(難民流出)はない • バンコク • タイへの難民流出があるとしても時間がかかる • バンコクに行って難民申請しても、認定は各州の審査 委員会が行い、難民と認められれば、国境のキャンプ に原則として収容される • キャンプ • ミャンマー東部からのカレン族などの少数民族 • ヤンゴン周辺からの難民ではないため、事件の影響は ない 7 難民キャンプでの収容生活 z 約14万人が9つのキャンプで20年も • 西部の孤立した山岳・ジャングル地帯 • キャンプで収容され、行動の自由なし • 働くことも出来ず、高等教育の機会もなし • 国際NGOが食料、医療、学校などの支援 • UNHCRは難民保護に集中 z 教育の問題 • 親は「私たちの人生は終わり、でも子供たちの将 来が心配] 8 「経済移民」と「国内避難民」 z z z z タイ国内 • • • 100万人から150万人の”経済移民” かなりが”難民性”を持つ人々、しかし ”難民申請”をして認められればキャンプに収容される マレーシアなどアジア諸国 • ミャンマー難民が約25万人 ミャンマー国内 • • 50万人の国内避難民 3000の村落の焼き払い、土地収用、強制労働、強制移 住などの迫害による 「根本的解決」にはミャンマー問題の解決が 要る 9 最近の進展ー「人道的解決」へむけて z タイ政府の方針転換 • • z 国際社会の対応 • • • z タイでの定住は認めない政策を一貫して採用 第3国定住のための出国も認めなかったが、2005年から そのための出国を認める 既に約1万人が北米、オーストラリアや北欧諸国に出国 難民問題解決への国際的連帯・責任分担精神の表れ 日本へはなし 難民の反応 • 希望と不安が入り混じる日々 10