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こちら - 日本観光振興協会
~長崎県・松浦市を事例として~ メンバー:飯干利紗・渕さおり 研究の背景 農山漁村では、 過疎化が進んでいる。 都心部ではコミュニケーション 能力の弱い人間が増え、 様々な問題が発生。 個人旅行 観光客ニーズの多様化 テーマ性の高まり 都市と農村間での交流 観光スタイルの変化に対応する 新しい旅のあり方が求められている。 研究フロー グリーンツーリズムの導入背景 (なぜグリーンツーリズムなのか) グリーンツーリズムの現状 グリーンツーリズムの課題 ●文献調査 ●長崎県松浦市での 現地調査 グリーンツーリズムの ニューモデルの提案 研究の目的 松浦市のグリーンツーリズムの現状 都市と農村間の交流振興策としての グリーンツーリズムの可能性 ビジネスとしてのグリーンツーリズムが 成立できる ニューモデルの提案 調査方法 文献調査 フィールドワーク グリーンツーリズムの定義 ●農山漁村地域において、自然・文化・ 人々との交流を楽しむ滞在型の余暇活動。 (農林水産省より) ・都市生活者がゆとりのある余暇の過ごし方を求めて緑豊かで個 都市民の余暇活動 性的地域文化に囲まれた美しい農村に滞在することを目的とし 農山漁村との交流 た旅行 滞在型 (『「日本型グリーンツーリズム」年文化社』井上和衛) ・『新政策』の中で「振興を図る」とされ、農村の安住条件の整備 の観点から、地域全体の所得の維持・確保のための対策と位置 づけている。(「グリーンツーリズムの胎動」農林統計協会) なぜグリーンツーリズムなのか ●都市と地域間の格差が問題視。 ※中でも 地域の少子化・高齢化 は深刻!! 高齢者(65歳以上)割合が50%以上の 集落数・集落率 2500 25.0% 2270 20.6% 2000 18.1% 15.7% 1500 15.1% 20.0% 1635 15.0% 1357 12.6% 12.0% 12.8% 10.7% 1000 8.0% 10.0% 中国地方・四国・九州は 、 613 736 65歳以上の高齢者が50%以上 5.8% 500 319 302 417 216 いる集落数が特に多い。 5.0% 4.5% 13 0.0% 全 国 北 海 道 東 北 圏 首 都 圏 北 陸 圏 中 部 圏 近 畿 圏 中 国 圏 四 国 圏 九 州 圏 沖 縄 圏 0 なぜグリーンツーリズムなのか 中国地方・四国・九州は65歳以上の高齢者が 50%以上の集落数が特に多い。 産業の衰退 若者減少 交流人口の拡大 グリーンツーリズム登場!! グリーンツーリズムの意義と効果 農村部の復興 地域の環境保全 環境問題への貢献 食料安全保障問題への貢献 食育 グリーンツーリズムの始まり 始まり ・欧州大陸 ・1936年(仏)→バカンス法の制定 ・1955年(仏)→農家民宿「ジット・ド・フランス」創 立 ・第二次世界大戦後→宿泊施設の完備 (農村部に低価格で長期滞在が できる様に) 日本での導入 ・バブル経済の崩壊後→農山村活性化の危機対策の 取り組みスタート ・1980年代後半:リゾート法成立 →対象を日本人に絞り、 観光地の整備・開発を進める ・1992年:アグリツーリズム研究会設置 1995年:「農山漁村滞在型余暇活動のための基盤整備の 促進に関する法律」を施行 ・1996年:アグリツーリズム研究会をグリーンツーリズム 研究会へと組織を発展的に変革する。 ・2002年:都市農山漁村交流活性化機構 2003年農家民宿関係の 規制緩和 が行われる。 規制緩和の状況 ・農林漁家が民宿を行う場合の旅館業法上の面積要件の 撤廃(H15) ・農家民宿が行う送迎輸送を道路運送法の許可対象外と して明確化(H15) ・農家民宿が行う農業体験サービスを旅行業法の対象外 として明確化(H15) ・農家民宿における消防用設備等の設置基準の柔軟な対 応(H16) ・農家民宿に関する建築基準法上の取扱いの明確化 (H17) ・農業生産法人の業務に民宿経営等を追加(H17) ・農林漁業体験民宿業者の登録の対象範囲を拡大 (H17) 規制緩和の状況 面積要件と 農業体験サービス 農家民宿が行う 送迎輸送の許可 旅館業法 道路運送法 規制緩和 建築基準法 内装制限は適用 しない 消防法 消防用設備の 設置基準の 柔軟化 松浦市のグリーンツーリズム 地域概況 ・立地 アクセス 福岡県→長崎県松浦:JR&バスで片道3時間半 JR約105分 JR博多駅 バス約80分 有田 松浦市 松浦鉄道 約85分 福岡県→長崎県松浦:自家用車約2時間 約60分 武雄北方 約30分 伊万里 福岡 約30分 松浦市 約30分 二丈 約40分 唐津 約30分 人口 年々増加している 16000 30000 14000 25000 12000 20000 15000 10000 総数 8000 0-14 15-64 65- 6000 10000 4000 5000 2000 0 0 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 年々減少している 少子高齢化であることは明らか!! 【農業】 農家人口 グリーンツーリズムの状況 1)きっかけ 少子高齢化が進み過疎化に陥り後継者不足となる。 農家をこれからもやっていくのに、何かしら賑わえるよ うなことが出来ないかと考えた。 平成13年8月長野県飯田市に 視察に行く。 平成15年5月に「青島」で修学旅行生を 受け入れた。 これまでの経緯 平成12年7月:地域資源を活かした体験型 観光振興を開催 平成13年8月:長野県飯田市に視察 平成14年1月:松浦体験型旅行協議会設立 平成15年3月:松浦党の里体験観光協議会設立 平成15年5月:「青島」に初の受け入れ 平成18年4月:NPO法人体験観光ネットワーク 松浦党設立 取り組み ●受け入れ体制 ①「松浦体験型旅行協議会」 「NPO法人体験観光ネットワーク松浦党」 ②民泊所・・・約500軒、800人くらい ③参加地区・・・松浦7地区,北松1地区,平戸5地区 1日最大2000名の受け入れが可能!!! 2)PR方法・・・HP掲載と旅行会社 グリーンツーリズムの特徴 【特徴1】「ほんもの」へのこだわり 漁業体験 15種類 農林業体験 19種類 (田植え・稲刈り・養鶏・収穫など) 味覚体験 25種類 (そば打ち・山菜料理・押し寿司など) 自然歴史体験 11種類 (いかだ作り・川魚釣りなど) アウトドア体験 6種類 伝統・工芸・文化・平和体験ほか 14種類 (竹細工・わらぞうり作りなど) 合計 90種類 【特徴2】人材養成 「松浦体験型旅行協議会」 「NPO法人体験観光ネットワーク松浦党」 民泊や体験を担っていく人達の講習 体験商品の品質に対する 責任や安全対策の徹底 グリーンツーリズムの特徴 成果 ・地元で作ったものを地産地消出来ているとい うこと。 ・自分たちが住んでいる地域を見直すことにつ ながった。 ・地域の一時的な賑わい・収入の増加などの成 果が少しずつ現れ始めている。 体験メニュー例2 《民泊体験》 ・お客さん扱いだった。 →料理や食事の後片付 けのお手伝い ・時間の融通がきかな かった。 →民泊先の人との生活リ ズムの違い 民宿からの要望 民宿体験 公民館に待機 体験をする 公民館での待機 時間を延ばして ほしい・・・ 現在のモデル ・松浦体験型旅行協議会 ・NPO法人体験観光ネットワーク松浦党 人的支援 長崎県 松浦市 受け入れ組織の13地区 受け入れ民家・指導員(500軒・800人) 受入民家・指導員(インストラクター)の手配の流れ 学校 (旅行者) 旅行会社 協議会 各地区の 受入組織 「松浦党の里ほんなもん体験」の仕組み (参考:松浦体験型旅行協議会資料より) 民家 インストラクター 課題 持続可能な 仕組みづくり 通年型体験メニューの 開発と 受け入れ体制の整備 持続可能な仕組みづくり !現在:旅行会社に依存している ⇒収入源が不安定 都市と地域間の 是正 持続性・発展性 交流人口の拡大 持続可能な仕組みづくりは必要!! 課題 持続可能な 仕組みづくり 通年型体験メニューの 開発と 受け入れ体制の整備 通年型体験メニューの開発と 受け入れ体制の整備 季節集中型 活動時期 道路の補正 リピーターの確保 駐車場の完備 地域内外の連携 後継者の育成 交通面 今後の問題 ニューモデルの提案 持続可能な仕組みづくりについて NPO法人体験観光ネットワーク松浦党 を中心に活動する!! ●既存のNPOの活動の幅が広がり、専門的・本格的に活動が行える ●十分なサービスが期待できる ●様々な世代の人が取り込め、新たな考えが生まれ、発展できる なぜNPOが必要なのか? NPOの役割 ×自治体主導のまちづくり 〈外からの画一性〉 命令・前例・慣例に束縛されがち 個人旅行の増加 旅行ニーズの多様化 ○NPO中心の住民参加型まちづく り 〈内からの多様性〉:住民視点 柔軟な発想力・迅速な意思決定・大胆な行動 〈地域社会の持続的発展の実現〉 ・地域資源の正確な把握と保全 ・地域資源の有効活動 ex) 地域通貨 季節集中型である点・・・ 旅行者 修学旅行生 個人客 1年を通して活動できる!!! ★幅を広げ、客層の拡大を図る!! →ターゲットを絞ってメニューを考える。 交通面 訪れやすい環境づくり=地元住民の意識改革 今後の問題 イベントや体験に関わる最新ニュースの提供 ⇒リピーターの確保につながる ●NPOや民宿発信の新しいプラン ●組織体系の整備 ●情報・サービス面の共有 ●受入れ体制の充実 ニューモデル ・ワンストップサービス ・収入源確保 NPO ・商品開発 旅行会社 情報 ・観光コース開発 ・人材育成 情報 個人観光客 修学旅行 ニューモデル 民泊 インストラクター まとめ グリーンツーリズムを成功させるためには・・・ 収入源を確保できる仕組みづくり 時代に応えたマーケットの拡大 情報の受発信 柔軟な体験メニューの開発 人材育成 地元住民の意識改革と 取り組みに対する理解 ご清聴ありがとうございました☆彡