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スピントラー出版印刷社（ドイツ・バイデン）:ラピダ 106 成功の要因
2013 年 9 月 1 日 Koenig & Bauer AG KBA ニュースリリース スピントラー出版印刷社（ドイツ・バイデン）:ラピダ 106 成功の要因 バイエルン州北部の最新技術事情 印刷会社は新しい技術を導入して新しい技術に適合するだけでなく、市場の変化に応じて基本的 な⾃社の⽴ち位置を変え、お互いにしのぎを削りながらも新しい潮流を起こしていかなければな らない。これが世界の潮流になっている。 在ドイツ・バイデン州のスピントラー出版印刷社は新しい生産工程を導入しているだけでなく、 いかに自社を変化させてきているかという、ひとつの良い⾒本であると⾔える。 KBA のエルゴトロニック コンソールで品質管理する 機⻑のヒューバート・バウ アーさん その名前が示すようにスピントラー出版印刷社は、かつては⾃社のブランドで新聞を発⾏し印刷 していた。しかし 20 年前に新聞は廃刊となった。それからは 1990 年から 2000 年までの間は フォーム印刷のブームがやって来た。その当時は枚葉印刷機の売上は全体のわずか 10％から 20％程度に過ぎなかった。しかし現在では連続帳票印刷や輪転機の印刷はそれぞれ全体の 10％ 程度に過ぎず、枚葉機印刷とデジタル印刷が全体の 80％を占めるようになっている。 KBA ジャパン株式会社 デジタル印刷とオフセット印刷のミックス この会社にとっての強みはデジタル印刷とオフセット印刷両⽅で印刷が⾏えることである。これには様々 なセミパーソナライズ化された印刷物、例えば郵便物もあればセミパーソナライズされたパッケージもあ るといった具合だ。通し枚数で言えば、50,000 枚までのものが含まれる。例を挙げれば、デジタル印刷機 では実際の量産が始まる前のパッケージの⾒本を 3 種類とか 4 種類印刷を⾏う。例え⼩ロットでもレーザ ースタンパーや断裁まで⾏う。同社は特殊なスタンパー、折機、中綴じ機や自動封入封函機も設備してい る。たいていの場合は社内で全て完結するし、なかには手で封入する場合もある。仕上がりが難しい製品 ほど、スピントラー社の理系に貢献するというわけだ。同社の顧客はドイツの⼤⼿ 50 社が中心であり、主 として保険会社や広告代理店、大手出版社が含まれる。 準備時間の極小化チャンピ オン機 KBA ラピダ 106 を 前にしてスピントラー出版 印刷の社⻑トーマス・レッ カート氏（右） 実際に印刷現場を⾒てみよう。最近同社は KBA の最新機種ラピダ 106-5 色機プラスコーターを 導入して、準備時間の極小化を図っているが、いまではすでにこの機械が主⼒機となっている。 同社社⻑のトーマス・レッカート⽒はこの機種の導⼊理由として、他社にはまねのできない最新 技術が KBA には数多く取り入れられていることと、KBA 社の顧客志向とその実践によって示さ れたサポートにあると語る。『どうみても KBA は競合他社よりも数年進んでいる』とレッカー 社⻑は語る。 最新技術により⽣産量の⼤幅向上 この KBA ラピダ 106 は最小 60g 平米から最大 800g 平米までの用紙に標準で対応できる。刷 版サイズは共通にしているので、面付されたデータは KBA 以外の機械でも印刷できる。 KBA ジャパン株式会社 ラピダ 106 には全胴自動刷版交換装置が取り付けられている。同社は顧客要求を最大限満たす ことを一番に考えているので用紙は実際言って毎時間ごとに交換する。 今ではすでに準備時間は 12 分から 15 分程度であるが、かつては最大 1.5 時間かかっていた。 ラピダ 106 のサイドレーフリー（引き針突き針無しの機構）と予めなんでもプリセットできる 機構のおかげで、ほとんどのジョブは刷り出しから 1 回チェックするだけで OK となり、本番 印刷できる。これにはまた同時にインラインの品質管理装置クオリトロニックカラーコントロー ル装置が貢献していて最初の 1 枚目から最後の印刷までの全ての印刷物を 1 枚 1 枚チェックし ているからでもある。結果として損紙は以前に比べて激減した。導入後わずか 2〜3 ヶ月で機械 の回転数はみるみる上がり、以前に比べて 25％以上は回転数が上がっている。 準備時間のチャンピオン機 ラピダ 106 では必ずしも 最高回転数で印刷しなくて も小ロットの場合には特に 効率的である。 従来、UV 加⼯は外注して⾏っていたが、今では UV 機により完璧に内製化した。すべての工程 がインライン・ワンパスで⾏えるので、これによって節約できる時間は膨⼤であると⾔える。か つて主⼒は油性印刷であったが、いまでは全ての印刷はプライマーを引いたうえで UV コーティ ングされている。 環境への配慮が至る所に ラピダ 106 の省電⼒効果によってエコ環境への貢献も⼀気に増加した。印刷で発⽣する不飽和 の熱を再利⽤することで省電⼒と CO2 削減に貢献している。同社はまたソーラー発電によりか なりの電⼒を⾃前で賄っている。ケミカルフリーの刷版を使⽤しているし、インキ使⽤量も削減、 関連消耗品類の使⽤量も削減、また同時にアルコールフリーの環境も実現した。 KBA ジャパン株式会社 スピントラー出版印刷社は環境に優しい会社として大手出版社や保険会社もこれを高く評価し ている。同社は PSO 認証、FSC 認証も数年前に受けている。 スピントラー出版印刷社の印刷工場は 1980 年代後半に建 設されたものである。 同社社⻑のトーマス・レッカート⽒は市場と産業の変 化に常に目を配りながら、デジタルとオフセット印刷のインターフェイス及び融合に非常に高い 関心を払っている。3 台の枚葉印刷機と 4 台のデジタル印刷機が同社の強みとなっている。 (以上) KBA ジャパン株式会社