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マスコミ各位 2009 年 12 月 28 日 愛知県労働組合総

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マスコミ各位 2009 年 12 月 28 日 愛知県労働組合総
マスコミ各位
2009 年 12 月 28 日
愛知県労働組合総連合
議長 榑松佐一
「外国人研修・技能実習制度の見直しに係る法務省令の改正・制定」について(コメント)
法務省は 12 月 25 日、「外国人研修・技能実習制度の見直しに係る法務省令の改正・制定」を発表しまし
た。これは今年7月の入管法改正で研修・実習期間全体に労働者性を与えることになったことに伴うもので
す。10 月 8 日に発表された「省令改正案」には 11 月 6 日までに 898 通、1281 件のパブリックコメントがよせ
られ、関係各省との調整もふまえて最終決定されました。施行は 2010 年1月1日からです。愛労連からは大
きく5点について意見を提出しましたが、そのほとんどが省令および指針に取り入れられました。法務省当局
および関係団体のみなさんに感謝するものです。
愛労連はこの2年半に 120 件以上の相談をうけ、企業や受け入れ団体との話し合いを行ってきました。時
には不正の告発もしましたが、多くは研修生の立場を尊重した円満な解決をすることができました。また今年
10 月にはベトナムを訪問してベトナム政府や送り出し機関との協議を行い、また帰国した研修生たちとの再
会・懇談も行いました。パブリックコメントではこれらの経験から重要と思われる点に絞り、具体的な事例・証
拠も添付して提出しました。改正省令がどこまで実効性をもつか、抜け道を探し出す機関の動きも予想され
ますが、制度をきちんと運用し外国人実習生の権利が守られるよう今後も支援を続けたいと思います。
省令の改正・制定等の概要について<入国管理局ホームページ>
http://www.moj.go.jp/NYUKAN/nyukan92.html
愛労連からの意見と法務省の見解はパブリックコメントついて「御意見の趣旨及び御意見に対する考え方」
に掲載されていますが、主に以下のような内容です。
(1)「失踪時の罰金」禁止を
「監理団体が,技能実習生が逃亡した場合に送出し機関から賠償金(違約金)を徴収する取扱いがあること」
を禁止するよう求める件について
「技能実習制度の趣旨にかんがみ,そのような契約は不適切なものと考えます。御意見の趣旨を踏まえ,送
出し機関や監理団体等の機関間で労働契約の不履行に係る違約金を定める契約その他の不当に金銭そ
の他の財産の移転を予定する契約を締結することを禁止する旨の規定を上陸基準省令に設けるとともに,
不適正な契約を締結した監理団体等を不正行為認定等の対象としました。」と取り入れられました。
(2)団体による「監理」の委託を禁止すること
「団体が外部組織を作って監理の大半を委託したり,派遣会社が複数の団体を設立して実際の監理を派遣
会社が行っている事例があるため,省令で監理の委託や派遣社員による監理を禁止し,監理は団体の職員
に限定する必要があるのではないか。」については
「団体が名目のみ監理団体となり,実際の監理は他の機関が行うような場合,当該技能実習は監理団体の
責任及び監理の下で行われているとは認められず,不適正な受入れとなります。
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なお,今般の制度改正により団体の体制の強化が図られ,適正化が進むものと考えます。」とされていま
す。
(3)あっせん機関の要件と業務内容を定めること
「『あっせん機関』とは技能実習の実施についてあっせんを行う監理団体以外の機関をいいます。実習実
施機関の倒産等により技能実習が継続できなくなった場合に新たな実習実施機関のあっせんを行う機関な
どが想定されます。また,あっせん機関は営利を目的としてはならないことが上陸基準省令等に規定されて
いますが,御意見の趣旨を踏まえ,営利を目的とするあっせん機関において,技能実習に関してあっせん
を行っていた場合や監理団体若しくは営利を目的としないあっせん機関において,技能実習に関して収益
を得てあっせんを行っていた場合には不正行為認定の対象とするように意見公募時の上陸基準省令案を
修正しました。」とされています。
(営利を目的とする)派遣会社がブローカーとして送り出し機関・受け入れ団体・受け入れ企業との間に介
在することは禁止されます。また営利を目的としない法人等があっせんする場合には「技能実習に関して収
益を得てあっせんする」ことも禁止されています。
(4)団体を許可制とし監督機関を整備すること
①団体の届け出
「団体の設立や定款変更については届出制から許可制に」については各省庁の設立許可制度が違うことを
理由に「今後の検討」とされました。
②入管の体制
「広域の団体では団体の所在地と実習先が遠く離れており,どちらの地域の入管局も実態を把握すること
は困難であるため,入管だけで全国展開する団体の活動を監督することは現実的ではないのではない」と
いう指摘については「地方入国管理局の体制の整備に引き続き努めてまいります」にとどまった内容でし
た。
一方、指針に監理団体に対して「距離を勘案して、監理団体が監理を十分に行うことができるような
常勤職員数の確保すること」などが盛り込まれ、大手公益法人などが全国に派遣することを事実上規制
する内容になっています。
③実習生の派遣はすべて県労働局に届け出を
①の団体の許可制はできませんでしたが、実習生全員が労働者になるため団体や団体以外の「あっせ
ん機関」もすべて厚労省の職業紹介事業許可をとることになります。また受け入れ企業は外国人労働者
を雇用した場合直ちにハローワークに届け出が義務づけられており、各県労働局は一元的に実態を把握
できるようになります。
(5)その他(相談窓口等)
省令では団体による相談窓口の設定を義務づけていますが、団体自身が不正を助長している場合もあ
るので実効性に疑問が残ります。しかしその中でも①「技能実習生の法的保護に必要な情報」に係る講
義は専門的な知識を有する外部講師が行うこと、②母国語での相談、③相談内容を記録することが追加
されました。
以上
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