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WinGX Ver. 1.80.05 マニュアル

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WinGX Ver. 1.80.05 マニュアル
WinGX Ver. 1.80.05 マニュアル
目次
1
解析の準備
2
2
RIGAKU データ読み込み
4
3
SIR2004 による直接法
SIR2004 の起動
Delete Atoms による余分な原子の除去
Change atomic species による元素の割り当ての修正
ReNumber Atoms による原子番号の整列
ReNumber Atoms における例外
SHELX 形式のファイルの出力
7
7
9
10
13
14
15
4
SHELXL97 による精密化
SXGRAPH の基本操作
非水素原子の等方性精密化
Q ピークの割り当て
ProjectName.res ファイルのバックアップの戻し方
非水素原子の異方性精密化
NPD
16
16
22
24
25
26
28
ORTEP3 を使った異方性温度因子の確認
riding model による水素原子の扱い
温度因子の確認
EXTI or SWAT 補正
28
29
36
37
5
PLATON による解析結果のチェック
38
6
レポート作成
ProjectName.cif
41
41
PARST を用いた二面角の測定
archive.cif
CIFTAB
7
42
46
49
WinGX の終了
52
付録
53
1
WinGX Ver 1.80.05 マニュアル
2012/11/23 改訂版
作成:北村
はじめに
WinGX は Glasgow 大 Louis J. Farrugia 博士によって開発された X 線結晶構造解析システムであり、リ
ガクの X 線回折計で測定されたデータの取り込みに始まり、直接法の SIR、精密化の SHELXL、解析チ
ェックの PLATON、描画ソフトの ORTEP3 や MERCURY(この二つは任意に導入)を統合したパッケー
ジになっている。アカデミックの利用は無料であり、低分子の構造解析に世界で広く用いられている。
WinGX および関連のプログラムはパスに日本語が含まれると全く動かないので、フォルダ名、ファイ
ル名は半角英数字を用いなければならない。また、大文字と小文字の区別をしない。
■■■■
1
解析の準備
■■■■
新しく解析を始めるにあたり、半角英数字のパスをクリアしたデータフォルダを新規作成する。
リガク RAPID AUTO で作成されたデータを用いて解析を行う場合には、データフォルダに texray.inf、
f2plus.dat、aaa.log、resource.dat をコピーする。外形吸収補正した場合は numabs.log のコピーも必要とな
る。リガク CrystalClear で作成されたデータの場合は CrystalClear.cif、f2plus.dat (あるいは外形吸収補正
した f2.dat) が必要となる。
右クリック→新規作成→テキストドキュメントを選択し、新しいテキストファイルを作成する。その
ファイル名を ProjectName.txt に名前を変更する。ProjectName とは WinGX が様々な拡張子を持つファイ
ルを作る重要な名前となるので、タイプミスしないようにシンプルな半角英数字の組み合わせにしてお
いた方がよい(例では ProjectName = tosq として進める)。
ProjectName.txtを作成する
デスクトップ上の WinGX のアイコンをダブルクリックし、WinGX を起動する。
2
下の二つのメッセージが現れたら(条件を満たせば現れない)OK をクリックする。
画面の上に WinGX が現れる。ただし、前回使用したデータフォルダを記憶し、そのフォルダへ移動
してしまっているので、新しいデータのあるフォルダへ移動を行う。
File→Project→Start/Select New Project を選択する。”Start New Project” ウィンドウの Browse ボタンを
クリックする。
”Select File” ウィンドウのファイルの場所をデータフォルダに変更し、ProjectName.txt を選択した後
開くをクリックする。”Start New Project” ウィンドウが現れるので、OK を押す。
ProjectName.txtを選択する
ここがProjectNameになる
これで、WinGX が ProjectName.txt のあるフォルダをデータフォルダと認識する。この過程で
ProjectName.txt は wingx.log というファイル名に変わる。
2 回目以降 WinGX を起動する場合は ProjectName.txt がないので ProjectName が名前のどんなファイル
でもいいので選択して開いて ”Project ID (name)” が ProjectName に変わるようにする。
3
■■■■
2
RIGAKU データ読み込み
■■■■
WinGX の Data→Area Detectors→Import Rigaku Files を選択する。RAPID AUTO で作成されたデータの
場合、”Import Rigaku Files – Control Panel” ウィンドウの FS_PROCESS タブをクリックする。
Browse ボタンを押し、”Select File” ウィンドウ内の f2plus.dat を選択して、開くをクリックする。
texray.inf のデータも読み込まれパラメータ等が表示される。”Scale and merge with SORTAV” と ”After
processing, run SIR-92 to solve structure” のチェックを外し、一番下にある ”Import and process Rigaku
files” ボタンをクリックする。
f2plus.datを選択する
チェックを外す
(CrystalClear で作成された f2plus.dat を用いる場合は、上と同じ操作で”Import Rigaku Files – Control
Panel” ウィンドウの D*TREK タブをクリックして進める。CrystalClear で作成された f2.dat を用いる場
合は、Data→IMPORT Refln→User Format から選択して、”Name of reflection file” に”f2.dat”を入力
し、”Enter order of data items in record” および ”Enter the format record” はそれぞれデフォルトの ”hkl fsq
sigma” と ”free” のまま、”Scale factor” を ”0.1” に変えて OK をクリックすると import001.hkl が作成さ
れるので、ProjectName.hkl の別名に変えてコピーを行う。
)
4
空間群判定プログラムが作動し、空間群を自動的に決める(反射データの質がよくなくて空間群が決
まらないことがまれにある)
。”Structure Date for ...” ウィンドウの Crystal Data タブをクリックする。
wgxTextServerウィンドウ
をクリックして閉じる
”Chemical formula” が正しいかどうかチェックし、間違っているなら修正する。ちなみにこの分子の
正式な組成は C17 H15 S1 O4 N1 だったのでここで修正を行った(データの変わり目には半角スペースを
挿入し、原子が 1 個の場合は1と入力する必要がある)。”Z (no. formula units)” もチェックする。”Estimate
Z” ボタンを押した値の方が正しいことがよくある。下の OK ボタンをクリックする。wgxTextServer ウ
ィンドウの右上×をクリックしてウィンドウを閉じる。
正しい組成式を入力する
5
データフォルダに結晶の情報の入った struct.cif と新しい反射データ import.hkl ができる。import.hkl
をコピーして、ProjectName.hkl という名前の新しいファイルを作成する。
import.hkl を コ ピ ー
して名前を変える
<空間群判定における例外>
先の空間群判定がうまくいかなかった場合、どのような格子でも ”Lattice setting” は triclinic、”Space
group” は P -1 にして解析を進めるのが一つの手である。後で P. 38 の PLATON を用いて正しい空間群を
判定する。
単位格子の変換の必要が生じた場合は(例えば Triclinic P 単純格子で測定を行っていたけど実は
Monoclinic C 底心が正しかった場合など)
、LEPAGE というプログラムが起動して新しい格子定数を表示
して、”transform to this cell” というボタンが出るので、そのボタンをクリックする。LEPAGE の結果は
lepage.lst に出力される。格子の変換を行いたくない場合は Ignore ボタンを押す。
6
■■■■
3
SIR2004 による直接法
■■■■
<SIR2004 の起動>
WinGX はいくつものバージョンの異なる SHELXS や SIR の直接法のプログラム、DIRDIF の部分拡張
プログラムを使えるが、
その中で SIR2004 が最も強力であるので SIR2004 のみを用いる。
Solve→SIR-2004
→GUI Control を選ぶ。”SIR2004 Control Panel” ウィンドウが現れる。”Reflection file” が import.hkl にな
っていたら、ProjectName.hkl へのファイルのコピーがうまくできていないことを示しているので Cancel
をクリックして、P. 6 の作業をやり直す。”Reflection data” 内のチェックボタンが図のようになっている
こと (F-sq と Use all data のチェックが入っている) を確認して OK をクリックする。
SIR2004 が起動し、いくつかの小さなウィンドウが現れる。それらに何も触れずにしばらく放置して
おくと、成功していればスマイルマークと共に原子を自動的に割り当てしてくれた構造が出てくる。ス
マイルマークをクリックして表示を消す。さらに、”FOMs Statistics” および ”Wilson Plot” ウィンドウの
右上×をクリックしてウィンドウを消す。
SIR2004 はほぼ正しい骨格のサーチと元素の割り当てという他の直接法にない便利な特徴を持ってい
る。一部の原子が見つからないときは精密化するときに見つかればよいので、見つかった原子だけで処
理を進める。
スマイルマークが出てこなかったら反射データの質が悪いか、空間群が間違っている。
7
”Labels On/Off” ボタンをクリックして、原子のラベルを表示させる。余計な原子があったり、元素の
割り当てが間違ってたりするので構造の修正を行う。”Modify the model” ボタンをクリックする。
Labels On/Off
Modify the model
8
よく使うアイコンは、不必要な原子やピークを除去する ”Delete Atoms”、間違った元素を修正す
る ”Change atomic species”、同じ元素の番号を整列するのに用いる ”ReNumber Atoms” である。
Delete Atoms
ReNumber Atoms
Change atomic species
<Delete Atoms による余分な原子の除去>
まず、必要があれば ”Delete Atoms” から余分な原子を除去する。○で囲った箇所の字の辺りをクリッ
クしていくと白の+が表示され選択されたことがわかる。右上の OK ボタンをクリックすると選択され
た箇所が画面から消える。
(修正前)
9
”Delete Atoms” から抜け出るため、右上の Back をクリックする。
Delete Atomsが終わった
らBackをクリック
(修正後)
<Change atomic species による元素の割り当ての修正>
次に、必要があれば ”Change atomic species” から間違った元素の割り当てを修正する。例では 4 箇所
の位置で原子の指定が間違ったものとなっている。
O
O
O
S
C
N
N
O
O
S
O
OH
10
N1 原子をクリックすると白の+が表示される。右上の OK ボタンを押すと、”ReLabel” ウィンドウが
現れる。正しい Carbon をクリックして指定し、OK ボタンを押すと、
N1を選択
(修正前)
11
N1 だった原子が C20 に変化する。
C20に変化
(修正後)
同様に他の 3 箇所も修正を行う。複数の原子を選択して、一挙に別の原子に変えることもできる。下
は全ての修正が終わった図。”Change atomic species” から抜け出るため、右上の Back をクリックする。
Change atomic species
が 終 わ っ た ら Back を ク
CからOに修正
CからOに修正
リック
OからNに修正
12
<ReNumber Atoms による原子番号の整列>
次に、”ReNumber Atoms” から同じ元素の番号を
整列させる。例では S, O, N の番号はまともな感じが
するので修正せず、C のみを右の図のように番号付
C16 C12
C5
C18 C7
C6
C10
C11 C4
C15
N1
C3
C7
けを行う。
O4
O1
O2
S1
C を図の通りに順番にクリックしていき、全てを
O3
C20C6
選択終えた後 OK ボタンを押すと、”ReNumber” ウ
C13
C2
ィンドウが現れ、選択した原子を1から順に番号を
C9 C8
付けていきたいのでそのまま OK をクリックすると、
C17
C5
C8
C4
C9
1
2
16
3
8
11
4
12
15
13
5
7
6
14
17
(修正前)
13
N1
C2
C1
C10
O4
O1
O2
S1
O3
C11C12
C13
C16
C15C14
C17
10
9
C3
下のように原子の番号が変わる。”ReNumber Atoms” から抜け出るため、右上の Back をクリックする。
ReNumbers Atoms が
終 わった らBack を ク
リック
(修正後)
<ReNumber Atoms における例外>
例では全部の C を一度に選択することができたが、3 次元的に重なりを生じるため数回に分け
て ”ReNumber Atoms” を実行しないといけない場合が多い。この場合、母骨格、側鎖などの部分に分け
て原子の選択を行う。その際 OK ボタンを押すと原子のラベルが重なっていると左下図のような警告が
でることがあるが、気にせず OK をクリックする。また、一つの部分の番号を付けるときに、前回付け
た最後の番号を控えておき、右下図のように、その番号より大きな番号を ”Initial Sequence Number” に
入力して OK をクリックする。
14
<SHELX 形式のファイルの出力>
最後に SHELX 形式のファイルの出力を行う。SIR2004 の File→Export→Shelx (*.res)を選択すると、右
のウィンドウが出るので OK をクリックする。データフォルダに ProjectName.res が作成される。
SIR2004 の右上の×をクリックすると、”Sir2004 Exit” ウィンドウが現れるので Yes をクリックして
SIR2004 を終了する。
SIR2004 を ク リ ッ ク し て
終了する
15
■■■■
4
SHELXL97 による精密化
■■■■
<SXGRAPH の基本操作>
WinGX の SXGRAPH のアイコンをクリックして起動する。SXGRAPH は SHELXL のグラフィカルエ
ディタである。
SXGRAPH は ProjectName.res の原子座標を読み込んで構造を表示する。次に各種パラメータをキーボ
ードから入力する。
まず、SXGRAPH の Model→Crystal Data を選択する。
16
”CRYSTAL Data” の ”TEMP instruction” と ”SIZE instruction” を、struct.cif をメモ帳で開いて参照
しながら入力する。Temperature の単位は℃であるが、sturct.cif では K であるので注意する。
℃
K
(修正前)
入力が終わったら、”Apply changes” ボタンをクリックする(この時点ではプログラムに認識されるだ
けでファイルに何の修正も行われていない)
。
℃
(修正後)
17
SXGRAPH の Model→Cell Parameters を選択する。
struct.cif を参照しながら入力する。a 軸の格子長が 7.9707(11)となっている意味は、a 軸の長さが 7.9707
Å で、
その標準偏差が 0.0011 Å なので、
a に 7.9707、
esd a に 0.0011 を入力する。
同様に角度b が 105.353(5)
となっている意味は、b が 105.353 º でその標準偏差が 0.005 º であり、beta に 105.353、esd beta に 0.005
を入力する。90 だけのように括弧がなければ標準偏差は 0 のままでよい。入力が終わったら、”Apply
changes”ボタンをクリックする。
(修正前)
(修正後)
7.9707
標準偏差 0.0011
18
SXGRAPH の Refinement→Least Squares を選択する。
精密化のサイクル数を表す ncycles がデフォルトでは 4 になっているが最近のパソコンでは計算が速い
ので 10∼15 の数に変更する。入力が終わったら、”Apply changes”ボタンをクリックする。
(修正前)
(修正後)
19
SXGRAPH の View→Screen Menu を選択し、最初の画面に戻る。SXGRAPH の Model→Sort Atom List
を選択する。プログラム内で原子の番号順の整列を行う。
SXGRAPH 上で全ての修正が終わったら、右下の”Save INS file”ボタンを(”Save INS file”ボタンが見
当たらないときは SXGRAPH の View→Screen Menu を選択してから)クリックする。1 回だけクリックは
まれに認識されないことがあるので複数回クリックする。これで修正された情報を含む精密化の入力フ
ァイルである ProjectName.ins が作成される(精密化の出力ファイルが ProjectName.res であり、これを更
新したものが ProjectName.ins に変わる)
。
20
次に ProjectName.ins の直接の編集を行う。WinGX の Refine→Open INS File を選択する。
エディタが起動する。MERG から始まる行の下辺りに以下の 3 行を挿入する。
BOND $H
CONF
ACTA
MERGの下に3行挿入
(修正前)
これらは結合長、ねじれ角を出力するのに加え、
CIFファイルを作成するというコマンド
(修正後)
File→Save 後、エディタの右上×をクリックして閉じる。
21
<非水素原子の等方性精密化>
WinGX の Refine→SHELXL-97 を選択し、等方性温度因子による精密化を行う。
指定した精密化のサイクルの終了後、”SHELXL Refinement Summary” ウィンドウが現れるので OK ボ
タンをクリックする。
このウィンドウが現れたら
OKをクリック
SXGRAPH の”Display Q-peaks”にチェックを入れ、差フーリエ合成によるゴーストピークを表示させ
る。右下の”Save INS file”ボタンを複数回クリックし ProjectName.ins を更新する。
22
wgxTextServer ウィンドウに表示される内容(データフォルダにできる shelxl.lst の中身)の最終サイ
クルの時点で ”Mean shift/su = 0.000” や ”Maximum = 0.000” になるまで(精密化が収束して、原子の座
標が全く変わらなくなったことを意味する)
、精密化を繰り返す必要がある。すなわち、WinGX の Refine
→SHELXL-97 の実行、SXGRAPH の”Save INS file”ボタンの複数回クリックのセットを何回も行う。解
析結果の正しさを表す R 因子(R1 の値)がこの時点で 0.15 以下でないと、最終的に 0.1 を下回るのは
困難となる。精密化に用いた反射 data 数/parameter 数が 10 以上なければ良いデータとは言えない。
wgxTextServer ウィンドウは毎回右上×をクリックして閉じる。
閉じる
等方性で収束の確認
R因子
注3
注1:”Mean shift/su” が 0.000 に到達せず(0.01 より小さくならない)0.03 等の値で変わらなくな
り、”Maximum” が ”Mean shift/su” と同程度か大きな値をとる場合、振動状態にあることを意味してい
る。いずれかの原子がきちんと決まっていないため(数値の不確定性)、問題の解決が要求される。反
射データがよくなかったり、空間群が間違っていることが考えられる。
注2:ProjectName.res は SHELXL 実行時にデータフォルダの backup フォルダ内に shelx001.res,
shelx002.res, shelx003.res....の順にバックアップが残される。
注3:”** Extinction (EXTI) or solvent water (SWAT) correction may be required **” は消衰補正か溶媒水の
補正が必要かもしれないと示しているが、ここで補正を導入せずに水素原子を付けた精密化後に判断す
る (P. 37)。経験上、MoKa で有機化合物を測定した場合補正を必要としない場合が多い。
23
<Q ピークの割り当て>
SIR2004 の実行の時に部分構造だけしか出てなかった場合、精密化後の差フーリエ合成による Q ピー
クから原子を割り当てることができる。適当なピークを一つ選択し、Model→Atom Properties を選ぶ。
”Change Atom Properties” ウィンドウが現れるので、”Atom name” に C8 などの原子のラベルを入力
し、”Scattering factor type” のところを例えば Carbon にして OK をクリックする。
可能な Q ピークを原子に全て割り当てる。SXGRAPH の”Save INS file”ボタンを複数回クリックし、
ProjectName.ins を更新する。以下、WinGX の Refine→SHELXL-97 の実行、SXGRAPH の”Save INS file”
ボタンの複数回クリックのセットを精密化が収束するまで繰り返す。
24
<ProjectName.res ファイルのバックアップの戻し方>
SHELXL を繰り返し実行するにつれてできた backup フォルダ内の shelxXXX.res を回復してその計算
を行った直前の状態に戻すことができる。WinGX の Refine→Restore Backup を選ぶと、
”Backup File List”ウィンドウが現れるので、適当なファイル名をダブルクリックすると、
下のメッセージが出て、選んだ shelxXXX.res が ProjectName.ins に戻る。SXGRAPH の表示には反映され
ないので注意する。OK をクリックしてウィンドウを閉じる。
WinGX の Refine→Open INS File から ProjectName.ins の編集をやり直したり、Refine→SHELXL97 から
精密化を再スタートさせたりする。
25
<非水素原子の異方性精密化>
WinGX の Refine→Open INS File を選択し、エディタを起動させる。MERG から始まる行の下に 1 行
挿入し、ANIS と入力する。ANIS のキーワードは全ての原子を異方性温度因子に変えるということを意
味している。一部の原子のみを異方性温度因子に変える場合は ANIS
C12 のように ANIS の後ろに原
子ラベルを入力する。File→Save 後、エディタの右上×をクリックして閉じる。
WinGX の Refine→SHELXL-97 を選択し、異方性温度因子による精密化を行う。等方性の時と同様に、
指定した精密化のサイクルの終了後、”SHELXL Refinement Summary” ウィンドウが現れるので OK ボタ
ンをクリックし、最終サイクルの時点で ”Mean shift/su = 0.000” や ”Maximum = 0.000” になるまで、
WinGX の Refine→SHELXL-97 の実行、SXGRAPH の”Save INS file”ボタンの複数回クリックのセットを
何回も行う。wgxTextServer ウィンドウは毎回右上×をクリックして閉じる。解析結果の正しさを表す R
因子(R1 の値)がこの時点で 0.12 以下でないと、最終的に 0.1 を下回るのは困難となる。
異方性で収束の確認
R因子
26
異方性温度因子による精密化が終わって差フーリエ合成から示される Q ピークのいくつかは水素原
子の情報を含んでいる。例では芳香族性の水素原子が全て見えている。見えている水素原子があること
だけを確認して、水素原子は計算によって幾何学的な位置に置いて精密化を進めることが現在の主流で
ある。
27
<NPD>
異方性温度因子による精密化を実行の際、下に示すようなエラーメッセージが出る場合がまれにある。
これは、反射データが不良であったり、温度因子と他のパラメータの相関が強すぎて、異方性温度因子
の対角項(U11, U22, U33)が負になり物理的意味がなくなってしまうこと(non-positive definite: NPD)に
陥っている。OK をクリックすると Errorlog というファイルができる。このエラーが出た場合は反射デ
ータの点の少なさが原因であることが多いので、可能ならば再測定するのが無難である。NPD に遭遇し
たら残念ながら解析を断念せざるをえない。
<ORTEP3 を使った異方性温度因子の確認>
異方性温度因子の精密化の途中または精密化の終了時に ORTEP3 を用いて温度因子の楕円体の形状チ
ェ ッ ク を す る こ と を 勧 め る 。 WinGX の ”ORTEP3 for Windows” の ア イ コ ン を ク リ ッ ク す る と
ProjectName.res を読み込んで ORTEP 図が現れる。NPD に遭遇した場合は極端に細くなった楕円体が分
子のあちこちに見られ、ありえない温度因子ということがわかる。
”ORTEP3 for Windows” ウィンドウの右上×をクリックして終了する。
28
<riding model による水素原子の扱い>
幾何学的な位置に計算された水素原子を置き、水素原子の結合している根元の原子に合わせて幾何学
的な構造を保ったまま一緒に動かす ”riding model” (馬乗りモデル)を精密化に用いる。
芳香族水素の場合は、SXGRAPH 上でまず芳香族炭素原子を選択する。
Model→Add Hydrogen から ”Aromatic C-H” を選ぶ。
29
次のウィンドウで ”Refinement constraints” の選択が出てくるが、基本的に OK ボタンをクリックする
だけでよい。”HFIX 43” が芳香族水素原子を付けるというコマンドである。
注:対称性の理由で、選択した炭素原子が一つしか結合を表示していない ”Aromatic C-H” の場合は OK
をクリックするとエラーが出る。
一旦 Model→Add Hydrogen から Terminal X=CH2 を選択し、
後で WinGX
の Refine→Open INS File からエディタで ProjectName.ins ファイルを開いて”HFIX 93”から”HFIX 43”に修
正する。
メチレン水素の場合はメチレン炭素原子を選択し、Model→Add Hydrogen から ”Methylene Group” を
選ぶ。
30
次のウィンドウで ”Refinement constraints” の選択が出てくるが、基本的に OK ボタンをクリックする
だけでよい。”HFIX 23” がメチレン水素原子を付けるというコマンドである。
メチル水素の場合はメチル炭素原子を選択し、Model→Add Hydrogen から ”Methyl Group” を選ぶ。
31
デフォルトでは ”Idealised methyl group, staggered geometry” にチェックを入れた riding atom の ”HFIX
33” が選択される。通常はこれを用いる。
異方性精密化後の差フーリエ合成でメチル基の 3 個の水素が現れるぐらい良い反射データの場合のみ、
メチル基の回転を考慮に入れて最適な位置の riding atom を扱うように、”Methyl Group Placement” は
“Idealised methyl group, torsion angle from electron density” にチェックを入れ、”Refinement constraints” は
“n=7 Coords riding - refined X-C torsion” を選択した ”HFIX 137” を用いる。
複数のメチル基があって ”HFIX 33” と ”HFIX 137” が混在していても問題はない。
通常の場合
良い反射データの場合
ヒドロキシル OH の場合は酸素原子を選択し、Model→Add Hydrogen から Hydroxyl O-H を選ぶ。
32
デフォルトでは ”Idealised hydroxyl group, staggered geometry” にチェックを入れた riding atom
の ”HFIX 83” が選択される。通常はこれを用いる。
異方性精密化後の差フーリエ合成で OH の水素が現れるぐらい良い反射データの場合のみ、最適な位
置の riding atom を扱うように、
”Hydroxyl Group Placement” は “Idealised hydroxyl group, torsion angle from
electron density” にチェックを入れ、”Refinement constraints” は “n=7 Coords riding - refined X-O torsion”
を選択した ”HFIX 147” を用いる。
良い反射データの場合
通常の場合
メチン水素がある場合はメチン炭素原子を選択し、Model→Add Hydrogen から ”Methine C-H”
を選ぶ。次のウィンドウで ”Refinement constraints” の選択が出てくるが、基本的に OK ボタンをクリッ
クするだけでよい。”HFIX 13” がメチン水素原子を付けるというコマンドである。
ビニル水素がある場合はビニル炭素原子を選択し、Model→Add Hydrogen から ”Terminal X=CH2” を
選ぶ。Refinement constraints”から選ぶ。次のウィンドウで ”Refinement constraints” の選択が出てくるが、
基本的に OK ボタンをクリックするだけでよい。”HFIX 93” がビニル水素原子を付けるというコマンド
である。
33
計算で発生させる水素原子の設定が終わったら、SXGRAPH の右下の”Save INS file”ボタンを(”Save
INS file”ボタンが見当たらないときは SXGRAPH の View→Screen Menu を選択してから) 複数回クリッ
クする。必要に応じて Edit→Open INS File で ProjectName.ins の確認と編集を行う。WinGX の Refine→
Open INS File を選択し、エディタで ProjectName.ins が正しく修正されたどうか確認する。問題がなけれ
ばエディタの右上×をクリックして閉じる。間違っていたら P. 29 からの操作をやり直すか、エディタ
上で直接編集を行う。
芳香族水素
メチレン水素
メチル水素
OH水素
34
WinGX の Refine→SHELXL-97 を選択し、riding model 水素原子を含んだ。異方性温度因子による精密
化を行う。等方性の時と同様に、指定した精密化のサイクルの終了後、”SHELXL Refinement Summary” ウ
ィンドウが現れるので OK ボタンをクリックし、最終サイクルの時点で ”Mean shift/su = 0.000”
や ”Maximum = 0.000” になるまで、WinGX の Refine→SHELXL-97 の実行、SXGRAPH の”Save INS file”
ボタンの複数回クリックのセットを何回も行う。wgxTextServer ウィンドウは毎回右上×をクリックして
閉じる。
SXGRAPH の”Label H-atoms”にチェックを入れ、水素原子のラベルを表示させるとわかりやすい。
解析結果の正しさを表す R 因子(R1 の値)が 0.1 を下回れば解析が成功したといえる。また、goodness
of fit(GooF = S の値)が 1 付近にあれば分子構造が十分に正確であることを示している。
精密化の収束の確認
R因子が0.1を下回っているか
GooFが1付近であるか
35
<温度因子の確認>
P. 28 で OTTEP3 を使った異方性温度因子の確認法として楕円体の形状チェックについてふれたが、
非水素原子の楕円体の大きさの妥当性について確認した方がよい(ORTEP3 上で水素原子の形状は円で
あり大きさは統一されている)
。
データフォルダの shelxl.lst をメモ帳で開く。
shelxl.lst の中央部付近に ATOM, x, y, z, sof, U11, U22, U33,
U23, U13, U12, Ueq の並んだ列があるので見つける。非水素原子の一番右端の Ueq の上の値を見る(下
の値は標準偏差)
。非水素原子の Ueq の値が 0.127 Å2(B の 10 Å2 に相当)を超えていれば原子が本来存
在していない(disorder などの理由により)位置に原子を割り当てているといえる。0.076 Å2(B の 6 Å2
に相当)以下 0.025 Å2(B の 2 Å2 に相当)以上の範囲内であれば妥当な温度因子といえる。riding model
の水素原子の温度因子は親原子の 1.2 倍(メチル基の場合は 1.5 倍)になっている。
0.025 < Ueq < 0.076 なら
妥当な結果
エディタの右上×をクリックして閉じる。
36
<EXTI or SWAT 補正>
精密化後 wgxTextServer ウィンドウに、”Extinction (EXTI) or solvent water (SWAT) correction may be
required” が表示された場合のみ本操作を行う。SXGRAPH の Refinement→Reflection Data を選択する。
結晶に水が含まれていなければ ”REFLECTION Menu” の ”Use EXTI correction” にチェックを入
れ、”Apply changes”ボタンをクリックする。これは反射の強度データに消衰効果の補正を行うことを意
味する。例では等方性精密化の段階で出ているが、非等方性精密化時に出ることもある。
SXGRAPH の View→Screen Menu を選択し、最初の画面に戻り、右下の”Save INS file”ボタンを複数回
クリックする。WinGX の Refine→Open INS File を選択し、エディタ上で EXTI の行が増えているか確認
してエディタを閉じる。
WinGX の Refine→SHELXL-97 の実行、SXGRAPH の”Save INS file”ボタンの複数回クリックのセット
を精密化が収束するまで繰り返す。EXTI の値が 0.034 など 0 に近いときは補正を行う必要がないと言
えるので EXTI の行を削除して精密化をやり直す。EXTI を導入すると R1 は少し下がるが、Largest diff.
peak (_refine_diff_density_max) が大きくなったりする。
37
■■■■
5
PLATON による解析結果のチェック
■■■■
PLATON はグラフィックス、幾何計算、対称性計算、吸収補正、レポート作成、ユーティリティ等が
一体となったプログラムパッケージである。機能が多すぎて操作を理解しきれないが、最も重要と思わ
れる使用法を示す。
TriclinicP でなくて MonoclinicC であるとか、Cc でなく C2/c である等の、より高い対称性の空間群が
あるかの判定を行うことができる。
WinGX の Analyse→PLATON→Addsym を選択する。
緑色の文字で ”No Obvious Spacegroup Change Needed/Suggested” と出れば正しい空間群である。右下
の End を押してこの画面を閉じる。
38
右下の Exit を押して PLATON を終了させる。
ADDSYM ウィンドウの右上×をクリックして閉じる。
閉じる
PLATON の結果は platon.lst に出力される。
39
ちなみに高対称性の空間群を示唆する時は下のような赤字で示された画面になる。
空間群を変えて解析をやり直すのは軸変換や反射データの修正を含み難易度が高いので、ここでは省
略する。
40
■■■■
6
レポート作成
■■■■
<ProjectName.cif>
P. 18 で ProjectName.ins に ACTA のキーワードを加えたことにより、SHELXL97 を実行後データフォ
ル ダ に ProjectName.cif が 作 ら れ 、 精 密 化 を 繰 り 返 す こ と に よ っ て そ の 都 度 更 新 さ れ る 。 こ の
ProjectName.cif は CIF ファイル(結晶構造データ交換のための標準形式として国際結晶学会連合 IUCr
が定めたテキストファイル)としては最低限の情報しか含んでおらず、Cambridge Crystallographic Data
Centre (CCDC)に直接投稿できない。CIF の中身は論文内容と同じぐらい責任を伴い重要である。
一つだけ ProjectName.cif の内容に関してチェックを行ってもらう。ProjectName.cif をメモ帳で開いて
一番最後の部分を見る。”_diffrn_measured_fraction_theta_full” の値が 1 に近い値(>0.95)を IUCr は要求
している。
もし、”_diffrn_measured_fraction_theta_full” が 0.95 以下だった場合、高角度領域の粗悪反射を削除す
ると改善されることがある。この場合 WinGX の Refine→Open INS File を選択し、エディタ上で MERG
から始まる行の下に ”SHEL 10
0.75” を挿入して保存後精密化を実行する。これで改善されなかった
ら反射点が十分な数でなかったということである。
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<PARST を用いた二面角の測定>
C6
例のような分子の場合、キノリン平面とベンゼン平面の
間のなす角度、すなわち二面角を求めたいことがある。
PARST プログラムを用いて二面角を計算することができ
る。
O
O
WinGX の Analyse→PARST を選択する。
C7
N
S
O
OH
C5
C8
C4
C9
C3
N1
C2
C1
C10
O4
O1
O2
S1
O3
C11C12
C16
C13
C15C14
C17
”PARST Control Panel” ウィンドウが現れる。”Lease squares planes” にチェックを入れる(二面角以外
に分子間接触の距離も求めた方がよいので ”Intermolecular contacts” にチェックを入れる)
。OK ボタン
をクリックする。
42
”Least Squares Planes” ウィンドウが現れる。”Enter atom names to define plane 1”
にキノリン平面の原子ラベルを ”N1 C1 C2 C3 C4 C5 C6 C7 C8 C9” のように入
力して ”Add Instruction to List” ボタンをクリックする。
C6
C7
C5
C8
C4
C9
C3
N1
C2
C1
C10
O1
O4
O2
S1
O3
C11C12
C16
C13
C15C14
C17
”Enter atom names to define plane 2” にベンゼン平面の原子ラベルを ”C11 C12 C13 C14 C15 C16”のよ
うに入力して ”Add Instruction to List” ボタンをクリックする。
最後に Finish ボタンをクリックする。
43
PARST の出力が始まる。終わったら wgxTextServer ウィンドウの右上×をクリックして閉じる。
閉じる
データフォルダに出力ファイル parst.lst ができるのでメモ帳で開く。中央部付近に ”Weighed
least-squares planes through the stared atoms” から始まる箇所がある。以下に Plane 1、Plane 2 の情報が出
ており、
44
もう少し下に ”Dihedral angles formed by LSQ-planes” があり、Plane 1 と Plane 2 の二面角が載っている。
確認が終わったらメモ帳右上×をクリックして閉じる。
45
<archive.cif>
ProjectName.cif よりもう少しまともな CIF ファイル archive.cif を作成する。
WinGX の Publish→Create
CIF→Archive CIF を選択する。”
”Control Panel – Archive CIF” ウィンドウの OK ボタンをクリックする。次に ”Select Secondary CIFs”
ウィンドウの ”Select Secondary CIF file(s)” の項目の struct.cif を選択して OK ボタンをクリックする。
選択する
次に出るウィンドウの OK ボタンをクリックする。
46
”Refinement of H-atoms” ウィンドウの ”CIF value” の選択が mixed になっているが、riding model を用
いたので下から 2 番目を選択(CIF value = constr)して OK ボタンをクリックする。
不斉の空間群の場合上のウィンドウの代わりに、”Absolute Configuration” ウィンドウが現れる。通常
は”unknown and undetermined from this analyasis にチェックを入れて OK ボタンをクリックする。
47
”CIF UPDATE” プログラムが起動する。終わったら、wgxTextServer ウィンドウの右上×をクリックし
て閉じる。
閉じる
データフォルダに archive.cif が作成される。この CIF ファイルを編集して最終的に CCDC に投稿可
能な状態にする。
48
<CIFTAB>
CIF ファイルを基に WORD で編集可能な RTF 形式のファイルを作成する。
WinGX の Publish→CIF Tools
→CIFTAB を選択する。
”CIF TABLES” ウィンドウが現れる。”Name of supplementary CIF” は archive.cif を選択する。その下
の ”data_block to read” は ProjectName (上の data_block to read に出ているのと同じもの)を選択す
る。”LIST4 FCF file from SHELX” は fcf ファイルを選ぶ。”Format of Table File” ウィンドウの”Rich Text
Format for MS-WORD / Angstrom units” にチェックを入れる。”Contents of Table” の ”Full torsion angles
table” にチェックを追加するなどして OK ボタンをクリックする。
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CIFTAB プログラムが起動する。終わったら wgxTextServer ウィンドウの右上×をクリックして閉じる。
閉じる
データフォルダに tables.rtf ファイルができる。
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tables.rtf は下のような結晶データから始まる。
Crystal system と Space group は?となるので正しく編集する必要がある。
Table 1.
Crystal data and structure refinement for tosq.
Identification code
tosq
Empirical formula
C17 H15 N O4 S
Formula weight
329.36
Temperature
223(2) K
Wavelength
0.71073 Å (Mo Ka) を後に追加
Crystal system
?
→ Triclinic に修正
Space group
?
→ P -1 に修正
Unit cell dimensions
a = 7.9707(11) Å
a= 97.514(5)°.
b = 8.9759(12) Å
b= 105.353(5)°.
c = 11.2951(19) Å
g = 93.363(4)°.
Volume
768.9(2) Å3
Z
2
Density (calculated)
1.423 Mg/m3
Absorption coefficient
0.231 mm-1
F(000)
344
Crystal size
0.60 x 0.50 x 0.45 mm3
Theta range for data collection
3.19 to 27.48°.
Index ranges
-10<=h<=9, -11<=k<=11, -14<=l<=14
Reflections collected
7524
Independent reflections
3480 [R(int) = 0.0396]
Completeness to theta = 27.48°
98.8 %
Max. and min. transmission
0.9033 and 0.8740
Refinement method
Full-matrix least-squares on F2 (SHELXL97) を後に追加
Data / restraints / parameters
3480 / 0 / 209
Goodness-of-fit on F2
1.167
Final R indices [I>2sigma(I)]
R1 = 0.0610, wR2 = 0.1668
R indices (all data)
R1 = 0.1140, wR2 = 0.2745
Largest diff. peak and hole
0.455 and -0.845 e.Å-3
以下、原子座標、結合長、結合角、異方性温度因子、ねじれ角の情報が続く。
tables.rtf の情報だけではレポートとして不十分であるので、aaa.log、resource.dat、numabs.log(外形吸
収補正した場合のみ) 等の情報を取り入れて修正を行う。
51
■■■■
7
WinGX の終了
■■■■
SXGRAPH の右上×をクリックしてウィンドウを閉じる。
閉じる
WinGX の EXIT アイコンをクリックする。
”WinGX Message” ウィンドウの Yes ボタンをクリックする。これで WinGX が終了する。
52
■■■■
付録
■■■■
WinGX のデータ処理の流れ
texray.inf
f2plus.dat
Data→Area Detectors→Import Rigaku Files
struct.cif
Intensity
data
.hkl
Crystal data
Instructions .ins
Atoms
Save INS file
Input
Input
Update
Output
Refine→
SHELXL-97
Output
Output
shelxl.lst
Output
ACTA
Archive
.cif
.fcf
53
.res
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