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日本ドライケミカルの消防車2012

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日本ドライケミカルの消防車2012
日本ドライケミカルの
消防車
2
0
1
2
一台で
火災・救助・救急支援
オールマイティー万能車
A 泡・B 泡
対応化学 I 型
Two-in-One
消火・救助兼用車
水━ I 型
+救助工作車
CD━Ⅰ
Competition
CD━Ⅰ
CAFS
化学Ⅱ型
Simple and Beauty
オールシャッタータイプ
操法仕様
圧縮空気泡消火装置
Nippon Dry-Chemical
※この冊子は、イカロス出版発行「Jレスキュー」
「 日本の消防車」に掲載された記事を、同誌編集部の転載許可を得て、
日本ドライケミカル( 株)が制作したものです。
■イカロス出版発行『日本の消防車 2012』
(2011 年 7月11日発売)掲載
タンク車にするか、そのつど選んで出場していた
そこで、更新にあたっては、
車両サイズのコンパクト化と積載キャパの拡充を狙ってⅠ型に変更
同時に、B薬剤のみならずA薬剤にも対応させ、
化学車は転倒角度の兼ね合いでハイルーフ化が難しい。 現場隊員 ビルトイン型警光灯の発光ユニットはウイレン製の小型警光灯を流用。
からの要望にこたえるべく、独自開発したハイルーフ。ビルトイン警
光灯が地上からよく見えるという点をポイントに何度も修正を重ねた。
杉戸町消防本部
( 埼玉県)
1台で一般火災における再燃防止や水損防止を図れるようにした
目指したのは乗り換えることなく
1台で火災・救助・救急支援などに対応できるオールマイティ車両
完成度の高い車両ができあがった
照明灯もウイレン製のLEDモデルを採用。
バンパーの正面と側
面に加え、
グリルにも
補助警光灯を装備。
これら警光灯はすべ
てウイレン製のLED
モデルを採用。
そしてこれが、
杉戸消防が作った化学車
先代の化学車はⅡ型だった
消防隊は災害種別や出場地域により、化学車にするか
目指したのは
20年ぶりとなった化学車の更新で、
杉戸町消防本部では思い切った方策に打って出た
化学消防ポンプ自動車Ⅰ型
オ ールマイティの
完成度
DESIGNER'S FIRE VEHICLE
オリジナル!
隊名標識灯には光源に有機 EL 照明パネルを
採用。 車内側の出っ張りを防ぎつつ、
メンテナ
ンスフリーで球切れの心配もない。
後輪以降のオーバーハング
の長さがポイント。 同 車に
は乗車型ホースレイヤーが
搭載されているのだ。
3
日本の消防車2012
日本の消防車2012
2
■イカロス出版発行『日本の消防車 2012』
(2011 年 7月11日発売)掲載
▼
▼
▼
積載庫にはガンタイプノズルと40mmホースのセットも用意されている。
ポンプ室や積載庫の照明は
センサー式。 閉じている状態
では点 灯しないようになって
いる。
エンジンカッターは引き出し式収納により
スカートボックスに収納。
車両右サイド
Super Detail
車上へいたるための梯子式ステッ
プは登梯時に掴みやすくするため
上段の横さんが細くなっている。
右側面の状況。 署外活動時に防火
衣などを収納できるよう、右側ポンプ操
作盤の吸管は通常取り外してある。
操作パネルには高輝度液晶モニター
を採用。 昼夜を問わず、表示内容を
くっきりと視認することができる。
車両左サイド
一般火災にも対応する
ため、ホースやノズルが
数多く積載されている。
スコップやスタンドパイプを収め
た展開式扉収納。その隣には
ロープラックが備わっている。
展開式扉収納を備えた左側面。 積載スペースが広いため、
ゆとりを持ってアイテムの収納が行われている。
車上には放水銃を装備。
車上
後方
積載梯子は電動式梯子昇降装置により
容易に積み下ろしを行うことができる。
車両後部には電
動乗車型ホース
レイヤーを搭載。
ホースレイヤー搭載部の上段は積載
棚に。ここは高さがあるため、一部を
傾斜式引き出しとしている。
後方寄りの縞板ボックスには
耐熱服が収められている。
アオリは軽量化のためにステンレス製。
その内側に見える手すりは自衛噴霧装
置用の配管。 強度を持たせることで、実
際に手すりとして使用することが出来る。
5
日本の消防車2012
細 長い縞 板ボッ
クスには予 備 薬
剤のポリタンクが
収められている。
D E S I G N E R ' S
F I R E
V E H I C L E
化学消防ポンプ自動車 Ⅰ型
日本の消防車2012
4
■イカロス出版発行『日本の消防車 2012』
(2011 年 7月11日発売)掲載
▼
▼
▼
Super Detail
車内
車両 5 面図
ハイルーフ化により最大 1750mm の高さを確保した車内。
空気呼吸器積載
部上の吊り棚はあ
えて鏡の代わりと
して使 用できるよ
うにステンレス製と
している。
SPECIFICATIONS
シャーシ
シャーシ型式
日野レンジャー
BDG-GD7JGWA改
全長×全幅×全高
ホイルベース
最小回転半径
車両総重量
乗車定員
原動機型式
総排気量
駆動方式
ポンプ
水槽容量
クラスA消火剤槽容量
混合方式
配備年月日
艤装メーカー
7400mm×2300mm×3050mm
3500mm
6mm
9990kg
6名
JO7E
6403cc
4×2
A-2級
1300リットル
300リットル
ポンププロポーショナー
平成23年3月14日
日本ドライケミカル
PTOスイッチはパイロットランプなどが備わっていな
いため、夜間は場所が分かりにくい。そこで照明を
備え、容易に位置が確認できるようにしている。
車内の吊り棚に納められた水難救助対応資機材。出場途上に車内で着装することができる。
化学消防ポンプ自動車I型を運用する杉戸町消防署の隊員。
7
日本の消防車2012
センターコンソールには2台のサイレ
ンアンプが。 杉戸町消防本部では
救急支援出場時にピーポーサイレン
を使用することとしており、別途サイレ
ンアンプ
(写真手前)
を備えている。
サイレン音はメインサイレンアンプの
マイク端子より入力
(使用時に配線
を変更)
する。
D E S I G N E R ' S
隊長席は空気呼吸器内蔵型シートを採用。
F I R E
V E H I C L E
化学消防ポンプ自動車 Ⅰ型
日本の消防車2012
6
■イカロス出版発行『Jレスキュー』2011 年 5月号Vol.51(2011 年 4月10日発売)掲載
み
お
災害対応特殊 水槽付消防ポンプ自動車兼用救助工作車
長野県初の消火・救助兼用車!
現 場が欲して止まない仕 様の代
表と言えるのが「 タンク車機能を備
えた 救 助 工 作 車 」
。 火 災 救 助の場
合、救助用資機材に加えて必ず筒
先が必 要になる。 特 別 救 助 隊がポ
ンプと水を持てば、活動しやすくな
るし、運用面で考えれば消火活動に
も従事できる。しかし、タンク車機
能を兼ね備えた仕様の救助工作車
の全国的な配備数は極端に少ない。
その理由は、タンク車としての要件
を満たせば、救助工作車に積載が必
要な省令別表に掲げる資機材をす
べて積 載でき な く なるからだ。 名
古屋市 消 防局のように救助工作 車
にポンプだけでなく水槽を搭載して
いるケースもあるが、容量は900L
程度。兼用車両といっても、重量の
問題でポンプを搭載するのが精一杯
というのが実情だ。
こうした常識を打ち破り、救助工
作 車としての性 能を備えた水 槽 付
を備え、車上には先代の救助工作車
と比較して4倍近い明るさを誇る照
明装置を搭載。 積載庫には大型油
圧救助器具などの救助資機材が整
然と並ぶ。 積 載 庫の構 造 も 定 番の
タンク車仕様ではなく、救助資機材
を効 率 的に積 載できる独 自 設 計が
施されている。
タンク車機能にはポンプ室と水槽
が欠かせないが、消防車両で使われ
る中型トラックシャーシでは、それだ
けでボディの大部分が占拠されてし
まう。いかに救 助 資 機 材 を 積 載 す
る空 間 を 確 保して効 率のよい積 載
を行うかという点がポイントになる
のだ。松本広域消防局では、まず救
助資機材の優先順位を決定し、必
要 な ものを 最 適 な 場 所へ収める方
法でレイアウトを 決めていった。 本
音を言えば、省令別表に挙げられて
いる資機材をすべて積載したいとこ
ろだが、欲張りすぎればタンク車と
しても 救 助工作 車としても 破 綻し
てしまう。そのバランスが最も重要
であった。
[車内]
消防ポンプ自動車Ⅰ―
A型が長野県
でデビューした。 松 本 広 域 消 防 局
である。同局は松本市、塩尻市、安
曇 野 市と東 筑 摩 郡 を 管 轄している
が、
この車両が配備されたのは、東筑
摩郡の麻績村と筑北村を管轄する
お み
麻績消防署。この地域は四方を山々
が囲む盆地で、署の直近には長野自
動車道の麻績インターチェンジがあ
り、高速道路の災害対応も行ってい
る。 同 署は3交 替 制で通 常7名 勤
務。タンク車、ポンプ車、救助工作
車、高規格救急車といった一線車両が
配置されているが、7名で全車両を
同時に出場させることは難しく、火
災であればタンク車と救急車という
ように、災害内容や状況によってい
ずれかの車両を厳選して出場し、近
隣 署からの応 援で部 隊を補 完しな
ければならなかった。しかし、地域
的に応 援 部 隊が到 着 するまでに
分以上を要するケースも予想され、
迅速な災害対応には、こうした現状
を打破する体制の改変が急務であっ
た。そうした中、麻績消防署の救助
工作 車が更 新 時 期を迎えた。 そこ
で浮上した案が「 1台で2役を果た
す車両の導入」であった。
タンク 車ベースに
独 自 設 計の積 載 庫
はしごは取り扱いやすいチタン製三連はし
[ リ ア ]ごを積載。かぎ付きはしごと共に電動式
20
平成 年度車両更新計画に基づ
き製作された同車は、
国庫補助事業
により整 備 されている。 補 助 金 申
請上の型式は災害対応特殊水槽付
きポンプ車Ⅰ―
A型。タンク車に一定
量の救 助 資 機 材が積 載 されている
車両が想像されるが、今回の構造は
救助工作車としても遜色ない。フロ
ントは張り出しバンパーにウインチ
22
梯子昇降装置に載る。
み
松本広域消防局 麻 績消防署[長野県]
お
写真・文 ◎ 木下慎次
蛍光朱色に身を包んだ災害対応特殊水槽付消防ポンプ自動車兼用救助工作車。 ベースはいすゞ製 5.5トン 4WDシャーシ。フロントの WTRは、
WaterTank/Rescueで、
タンク車とレスキュー車のW機能という製作者の思いも込められている。 救助資機材が載るシャッター部にのみイナズマが入る。
電動ウインチだがコン
トローラーにてスピード
調整が可能。 繊細な
牽引作業も容易に行う
ことができる。
張り出しバンパーは、灯火規制の関係で下
方に設置。ヘッドライトとフロントグリル下に
できた隙間には専用カバーを設置。カバー
はキャブチルト時に外しやすいよう、蝶ネジで
止めてある。
救助用担架や積載梯子、
吸管などが並ぶ車上。 消
火薬液や油処理剤などが
入れられたポリタンクも車
上に積載している。 縞板
製ボックスには使 用 頻 度
の少ないアイテムを収納。
同車には加納式ではあるものの
ホースカーを装備。
後列シートは背面に空気呼吸器を積 車 内にフロントウインチのコントロー
載。ヘッドレストと引き上げ式背もたれ ラー接続端子があり、高速道路に出場
が用意されている。
した際に安全にウインチ操作が出来る
ようにと用意された。
フロントウインチは大橋機産製の電動4トン引きを採
用。 照明装置も動力源は発動発電機からで、
エン
ジンからPTOで動力を得ているのは水ポンプのみ。
照 明 装 置には折りたたみ
伸 縮 型 4 灯 式のメタハラ
照 明 装 置「ナイトスキャン
パワーライト」。 設置部に
雪が入り込み凍結してしま
わぬよう、防 雪カバーを装
備。 ポールの動きに連動
してカバーが開く。
8
J RESCUE 2011.5
J RESCUE 2011.5
9
災害対応特殊 水槽付消防ポンプ自動車兼用救助工作車
松本広域消防局 麻 績消防署[長野県]
[フ ロ ント]
[車上]
アオリを高くすることで車上積載物が隠れ、
スッキリとした印象を演出している。
■イカロス出版発行『Jレスキュー』2011 年 5月号Vol.51(2011 年 4月10日発売)掲載
お
み
松本広域消防局 麻 績消防署[長野県]
災害対応特殊 水槽付消防ポンプ自動車兼用救助工作車
A
A車上に積載した補助吸管の接続口。
容易に設定できるようツ
、インスター金具を採
用している。
Bポンプ操作盤に並ぶ電子水量計。
ガ
ラス管式では凍結防止のため冬季に使
用できないので電子式を採用。
省スペースに貢献
しているサイドプル
方式吸管巻取り装
置。 吸 管 の 設 定
や撤収の省力化に
も繋がっている。
A
B
[ 左 側 面 ] 消火系と救助系の両立というテーマが一目で分かる左側面。ポンプ室
以後は救助資機材の効率積載を目指し、緻密にレイアウトされ、
ポンプ室
エンジンカッターやチェーンソー、
ガス溶断機といった切断系アイテムや可搬式ウイ
ンチを収めた右側面。 即消ボックスにはホースと並び、枕木を収納。このあたりも
救助兼用車両ならではといえる。
下の即消ボックスには籐かごなども収納されている。
B
ホ ース カ ー ま で も 積 載
積 載スペースは意 外に広いが、ス
ペース確 保に大きく 寄 与しているの
がサイドプル方 式の吸 管 巻 取り装
置だ。ポンプ室部分にセットされた
巻取り装 置とオールシャッター仕 様
の合わせ技により、左右後方側積載
庫は丸ごと資機材積載スペースに充
てることが出来ている。車上の縞板
ボックスとあわせれば、一般的に救助
現 場で必 要になる資 機 材のほとん
どを収めることが可 能になっている
のだ。
照明装置も全体を考えた型が選
ばれている。一般的なポール式では車
内側スペースがポールに奪われてしま
うため、折りたたみ伸縮型のメタハ
ラ照明装置「 ナイトスキャンパワー
ライト」を採用し、積載庫のスペース
確保に配慮している。
これにより、救助資機材だけでな
く加納式ホースカーの搭載も実現。
一般 的にはこの後 方スペースを 救 助
資機材積載庫に充てるのが定番とい
う中で、あえて加納式ホースカーを
背負っている点が、この車両のポテン
シャルの高さを物語っているといえよ
う。
さらに細 部の仕 様で注 目 すべき
が車 上への動 線 だろ う。 同 車は狭
隘路進入を意識し、後部の角を取る
テーパーカット加工を施している。こ
の空 間は長 尺アイテムの収 納スペー
スとして、扉を設置。実はこの扉に、
車上へアクセスするための梯子を設
けているのである。 折りたたみ式ス
テップでは踏みしろも浅く、手すり
も ない。 資 機 材の出し入れなどで
上り下りが必須となることから、安
全性の高い梯子がなんとしても欲し
かった。しかし、車両後部に設置可
能な場所がなく、結局テーパーカッ
ト部の扉に設 置 するしかなかったの
だ。 稼 動 部に梯 子のよう な 荷 重が
かかるものを設置するのは高いリス
クを伴うので、できれば避けたい構
造だが、艤装メーカーでは高強度の
扉を設置し、そこにスライド展開式
の梯子を設置したのだ。
この車 両の製 作 を 担 当した松 本
広域消防局警防課の大久保壽幸消
防司令はこう話す。
「 当局はもちろん、
県内でも2つの機
能を備える兼 用 車 両の導 入は初め
て。仕様作成で難しい面があったが、
メーカーの提 案 や 協 力 も 大 き な 力
となり、災害時により迅速な対応が
可能になる車両に仕上げることが出
来た」
今回の兼用車両の誕生により、火
災 出 場であれば真っ先に消 火 活 動
を行い、応援の救助隊が到着せずと
も、自前の救助資機材で救助活動に
スライドするなど効 率 的 な 活 動 を
図れるようになった。 今後はこの車
両が2台分の役割を果たし、地域の
安全と安心を守っていくのだ。
B
[右側面]
A
Aとび口などの長尺モノを収め
た右側テーパーカット部収納。
写 真はその扉に設 置された梯
子の使 用 状 況。こうした荷 重
に耐えられるよう、蝶 番も高 強
度のものが採用されている。
B扉に荷重がかかれば、
フリー
になっている開口側にどうしても
沈み込む。そこで白い樹脂製
のスペーサーをセットしている。
交通救助などに必要不可欠な大型油圧救助器具。ルーカス製のスプレッダー
とカッターを専用引き出し収納に収めている。このスペースの奥に見えるのが
水槽部分。
A大型油圧救助器具に動力を与えるエンジンポンプユニッ
ト。ホースリールとセットで引き出し収納に載る。
Bエンジンポンプユニット収納部の上に位置するのが救命
索発射銃の鍵付き専用収納。ケースの接触により扉が傷ま
ないようにゴムシートが貼られている。
SPECIFICATIONS
シャーシ
シャーシ型式
救命索発射銃収納部の
鍵は、
ピッキングに強いと
されているセキュリティー
効 果 の 高いディンプル
キーを採用。
左側テーパーカット
部収納はロープラッ
ク に なって い る。
扉に梯子が備わっ
ているため、扉裏側
の補強が念入りに
行われている。
全長
全幅
全高
ホイルベース
最小回転半径
車輌総重量
乗車定員
原動機型式
総排気量
駆動方式
水ポンプ
ホースカー
水槽容量
ウインチ/前
照明装置
配備年月日
艤装メーカー
(契約先)
いすゞフォワード
PDG-FSS90S2
7410mm
2360mm
2970mm
3790mm
6400mm
10760kg
6名
4HK1F
5190cc
4×4
A-2級
加納式ホースカー
1500リットル
大橋機産CW5103D
(5t)
佐藤工業所ナイトスキャンパワーライト
平成23年1月25日
日本ドライケミカル
有限会社中信消防機材販売
牽 引 作 業などに 活 用するワイ
ヤー。ワイヤー部分にゴムホー
スをセットすることで、
ワイヤーの 細かく区分けした後方側収納部。 左右に安全帯などの小物を収めるス
保護を図っている。
ペースを配し、中央にワイヤーを納めたボックスを収納。
B
A
A照明装置に電源を供給する大型発動発電機。引き
出し式収納で、排気対策を施してあるため収めたままの
状態でも使用可能。 手前にはカラビナや滑車、
グラス
ソーなどを納めたボックス。
Bタイヤハウス部の展開式ステップ。スタットレスタイ
ヤは、車重により太るのでステップ内側(縞板が貼られ
た面)
はタイヤと接触しないよう一段掘り下げている。
新車両が配備された麻績消防署の救助隊と消防隊、救急隊。
11
J RESCUE 2011.5
J RESCUE 2011.5
10
■イカロス出版発行『Jレスキュー』2011 年 9月号Vol.53(2011 年 8月10日発売)掲載
湘南ビーチの水難、塩害に対応!
消防ポンプ自動車 CD-Ⅰ型
七 里 ガ浜 出 張 所 開 庁に伴 う
新規配置
谷 戸と呼ばれる行き止まりの道 路
も数多く存在する。 観光客が集中
し、渋滞も多く発生する。
しかし、海岸線から山間部まで含
めてほぼすべての管 轄 区 域が市 街
地というだけあって、消火栓、防火
水槽、 自然水利などによる消防水
利は市 内 全 域に完 全に整 備されて
いる。このため、これまで配備され
てきた鎌 倉 消 防のポンプ 車はすべ
て水 槽を持たないCD–
Ⅰ型として
いる。
七里ガ浜 地 区は北と東西を山に
囲まれ、他の地区との行き来は南の
海 岸 線の国 道134号 線のみとい
う地形で、道路は狭あいであるが消
防水利は完全に整っている。 総務省
消 防 庁による整 備 指 針ではポンプ
車の配置は市内全域に5か所でよい
が、鎌倉市では狭あい道路や渋滞に
対処するため8署所に配置し、先着
隊の現着までの時間短縮、さらにそ
こから後 着 隊の現 着までの時 間 短
縮も図られている。
2本 ラ イ ン が 目 を 引 く
車 体の鎌 倉 消 防 デ ザ イ ン
75
鎌倉市消防本部は平成 年4月
日、 新たに鎌倉消防署七里ガ浜
出 張 所 を 開 所した。 これに伴いポ
ンプ車と高 規 格 救 急 車それぞれ1
台が新規配備されることになり、ポ
ンプ車はCD–
Ⅰ型が3月8日に鎌
倉消防署に納入され、 開所の日を
待った。
鎌 倉 市 消 防 本 部 警 防 救 急 課で
この車両製作を担当した消防司令
補・中 嶋 仁 孝 警 防 担 当 係 長。「 現
場の職 員から意 見 を 聞いて、 艤 装
メーカーと 綿 密 な 打 ち 合 わせを 持
ち、
いいところ、新しいものを足して
いく 作 業 を 繰り返した。 鎌 倉の地
形特有の狭あい道路が多数あり、ま
た日本 有 数の観 光 地として市 内の
道 路は慢 性 的に渋 滞 する。 その中
で出動するポンプ車はCD–
Ⅰ型で
なければならない」と話すとおり、
鎌 倉 市は全 域の道 路 すべてが狭 あ
いといえるほど 道 路 事 情がよ く な
い。 海岸線に低い山が迫り、市街地
がその海 岸 線から 山 腹にかけて所
狭しと並び、 その中を道 路が縫 う
ように走っているからだ。 また、た
だ道路が狭あいというだけでなく、
こうした条 件の下で完 成したC
D–
Ⅰ型は、いすゞエルフの3トン級
シャーシをベースとし、 日本ドライ
ケ ミ カルが 艤 装 を 担 当 し
た。 鎌 倉 市 消 防 本 部 では
シャーシメーカーと艤装メー
カーを分けて入札する方式
を 採っており、 別々の入 札
の結 果がこの組み合わせと
なった。
車 体は非 常にコンパクト
にま と まっている。 ホイル
ベースは2・ メートルと高
乗車定員
原動機型式
総排気量
駆動方式
ポンプ
ホースカー
配備年月日
艤装メーカー
5名
4JJ1 2990cc
4×2
A-2級
電動乗車型 平成23年3月8日
日本ドライケミカル
規格救急車ハイメディックよりも短
く、いかにも小回りが利きそうな車
体だ。その利点を活かすため、あえ
て4WDを採用せず、ステアリング
の切れが大きい2WDとしている。
キャブ後 方のポンプ操 作 盤、 吸
管部はオールシャッター式で、 車体
側 面には白い2本のラインが入って
いるのが目 を 引 く。 2本のライン
間には朱色のリフレクサイトが張ら
れ、夜間は光に反射して警鐘効果が
高い。
ポンプ操 作 盤はスイッチの一つ一つ
を どの位 置のどの高 さに置 くべき
かが 念 入 りに検 討。 隊 員がステッ
プに乗って操作する必要がなく、す
べて地上に立った姿勢のままで操作
が行え、徹底的に使いやすさが追求
された。 ポンプには泡 消 火 薬 剤 を
混合するポンププロポーショナーを
装 着。 混 合 する薬 剤には消 火 後の
油 面 上に泡 消 火 薬 剤の水 溶 液フィ
ルムを形成する水成膜泡消火薬剤
( サーフウォーター1%)が用いられ
る。これは混合比が1%なので、従
来の同じ能 力の薬 剤に比べて積 載
の量が3分の1で済み、積載スペース
の限られた車両に適している。
吸管は、 現在は左右両側に装備
しているが、 右 側 面の吸 管は将 来
的に積 載 する資 機 材が増えた際に
は取り外し、ラックを設けることに
よって資機材庫として使用すること
ができる構造になっている。
ポンプ操 作 盤の上 部は資 機 材 収
納庫とし、 右側面は施錠可能な資
機材収納庫に救命索発射銃が収納
されている。これは湘南海岸を眼前
に控え、 水難救助事案が全救助事
鎌倉消防署七里ガ浜出張所配備のポンプ車 CD-Ⅰ型。
いすゞエルフ3トン級シャーシをベースとして、
日本ドライケミカルの艤装により製作された。
ポンプ装置、資機材収納庫の上面には左側に三連はしご、右側に大
型の資機材収納ボックス、
ダブルキャブの屋根上には小型の資機材収
納ボックスが搭載されている。
ルーフデッキの小 型 資
機材収納ボックス。 浮
環や救命胴衣など水難
救助用資機材が収納さ
れている。
[上部]
5990mm
1930mm
2900mm
2750mm
5100mm
5765kg
写真・文 ◎ 伊藤久巳
鎌倉市消防本部 鎌倉消防署 七里ガ浜出張所[神奈川県]
キャブの屋根上は活動
スペース。 資機材収納
ボックス以 外はアルミ
縞板のむき出しではなく
極力朱色にペイントされ
ている。
全長
全幅
全高
ホイルベース
最小回転半径
車両総重量
車体前面のバンパー
は現場活動を考慮し
てやや張り出して設
置されている。
いすゞエルフ
BKG-NMR85N
23
シャーシ
シャーシ型式
17
SPECIFICATIONS
12
J RESCUE 2011.9
J RESCUE 2011.9
13
消防ポンプ自動車CD-Ⅰ型
鎌倉市消防本部
鎌倉消防署 七里ガ浜出張所[神奈川県]
ポンプ装置、資機材収納庫上の大型
の資機材収納ボックス。 サーフウォー
ターの薬剤、毛布、
シートなどの資機材
が収納されている。
三連はしごは手動昇降式。
上面の高さが抑えられてい
るため、隊員が手 前に軽く
引くだけで迅速におろせる。
■イカロス出版発行『Jレスキュー』2011 年 9月号Vol.53(2011 年 8月10日発売)掲載
鎌倉市消防本部
鎌倉消防署 七里ガ浜出張所[神奈川県]
消防ポンプ自動車CD-Ⅰ型
防錆対策
A
B
左側の資機材収納
庫には65ミリホース
と電源コードリールが
収納され、
これらが載
るラックは引き出し式
になっている。
シャーシ、車体には電子防錆パーツ
「ラストアレスター」の
電極が設置され、常に微弱電流を流すことにより潮風によ
る錆を防止している。
[ 左 側 面 ]2.75mという短いホイルベースが際立つ。 車体全長も6mに収まる。白の 2 本のラインが特徴で、その間は朱色のリフレクサイト。
C
車体後面。 電動ホースカーが積載されている。 右側
[ リ ア ]には上部への固定式の昇降は
しごが設置されている。
[ 乗 車 型 電 動 ホ ース カ ー]
ABC電動ホースカーは油圧式の昇降装置によって
車体から降ろされ、隊員が乗車してホース延長を行う。
ホースカーには65ミリホース10本と50ミリホース4本、
二股金具などが積載されている。
[ キ ャ ブ ]ダブルキャブでは運転席と隊長席の間の空間
は無線装置などを置かず、資機材積載スペー
A
B
鎌倉消防署七里ガ浜出張所でポンプ車を運
用する鎌倉消防署警備第二課七里ガ浜第
二担当。 写真左から消防司令補・高橋実隊
長、消防司令補・穐本裕二、消防副士長・長
嶋恭裕、消防士・片野聖章。
案の約2〜3割 を 占める年 も ある
鎌倉市消防本部ならではの装備で、
救命索に代えて膨張浮環を発射さ
せることも可能だ。ちなみに、この
救命索発射銃はライセンス不要タイ
プのため、隊員は誰でも扱うことが
可能だ。 水難救助用資機材は他に
も浮環、救命胴衣などが屋根上の
資機材収納ボックスに収納されてい
る。また、
資機材収納庫の左側側面
には引き出し式のラックが設置され
ている。
スになっていることが特徴だ。 後席後方には
空気呼吸器のラックが設置されている。
AB車体後面のホースカー収納部の
上部は資機材収納庫になっている。
ホース、金具が収納されている。 鎌倉
消防では署所ごとにホースの接続金
具の環を色分けしており、七里ガ浜出
張所は青を用いる。 環は蓄光塗料で
塗られ、太陽光を吸収することによっ
て暗所でも色の識別が可能だ。
吸管は、現在は左右両側に装備し
ているが、右側側面の吸管は将来的
に積 載 する資 機 材が増 えた際にこ
れを取り外し、ラックを設けること
によって資機材庫として使用するこ
とができる構造になっている。シャー
シは、鎌倉市内に坂道が非常に多い
ことから、リアオーバーハングを少し
でも小さくするため、車体後部の裾
は斜めにカットされているのが特 徴
だ。
リアには乗車型の電動ホースカー
を積 載 する。ホースカーのリフトは
油圧昇降式で、1名の隊員の操作に
よってリフト降下、ホース延長を行う
ことができる。なお、上面へのはしご
は上りやすさを追求した結果、近年
の消 防 車 両に多い展 開 式ではな く
固定式が採用されている。ホースカー
収納部の上は資機材収納庫で、ホー
スや金具などが収納されている。
屋根上には左側に三連はしご、右
側に大型の資機材収納ボックス、さ
らにはダブルキャブの屋根上にも小
型の資機材収納ボックスが積載され
ている。三連はしごは積載部の高さ
がそれほど高くないことから、操作
系 統の簡 略 化のため手 動 昇 降 式が
採用されている。
なお、海岸近くの出張所に配備さ
れ、また管轄区域はいずれも海岸が
近いことから、車体に設置した電極
から常に微弱電流を流すことによっ
て錆の発 生 を 抑 える電 子 防 錆パー
ツが設置されている。いかにも海辺
の出 張 所に配 置 する車 両 ならでは
の装備が随所に施された一台に仕上
がっている。
15
J RESCUE 2011.9
[右側面]
写真左側は上に資機材収納庫、下にポンプ操作盤、左下には発動
発電機、右は吸管。
右側側面のシャッターを開放したところ。キャブの直後(写真右
側)
はポンプ操作盤で、機関員が地上に立ったまま操作可能な低
い位置にメーター類、中継口、放口 2 口(40ミリ/65ミリ)
が並ぶ。
その上は資機材収納庫で、救命索発射銃を収納しているボックス
は施錠可能。 右下はサーフウォーターの薬剤タンク。
B
A
B
車体の後部はオーバーハング部分が坂道で障害にな
らないよう、大きく斜めに削られている。
AB右側資機材収納庫に設けられた
救命索発射銃の収納庫と救命索発
射銃。 先端には着水するとふくらむ膨
張浮環を装着することも可能だ。
B
ABポンププロポーショナーからサーフウォーター
を混合する。
A
AB車体側面、ポンプ装置のボックス上に消費電力に考
慮したLED 式の作業灯が設置されている。 暗所では車体
側面の朱色のリフレクサイトが反射で光る。
A
B
A
AB右側側面の吸管収納部。 吸管一式を外せば、
そこに任意の
高さでラックを設置することが可能な構造で、将来的にはここに救
助用資機材などを積載することが可能になっている。
J RESCUE 2011.9
14
■イカロス出版発行『Jレスキュー』
2011 年 5月号Vol.51(2011 年 4月10日発売)掲載
化学消防ポンプ自動車Ⅱ型
南越消防組合消防本部
(福井県)
昨 年 度 整 備 の 水Ⅰ- A 型
タンク車に 続き、2 台目と
なる圧 縮 空 気 泡 消 火 装 置
(CAFS)積載車両。高速道
路、山 林火 災、地 震時にお
ける水の有効活用、中高層
建物火災、耐火建物火災等
に お ける 水 損 防 止を図 る
目的でCAFSを積載し、化
学車として運 用。夜間災害
現場での安全確保のため、
400W×4灯のメタルハラ
イド の 照 明 装 置 を 設 置し
た。また降雪期の対応でシ
ャーシは低床型4WDとし、
強 化 型 スプリングに 変 更
し、車両重量の増加に対応
している。
■イカロス出版発行『Jレスキュー』
2011 年 5月号Vol.51(2011 年 4月10日発売)掲載
消防ポンプ自動車CD-Ⅰ型
王滝村消防団
(長野県)
塗装や精密機器など細部に配慮し、車体の側板は強度の高い一枚板で塗装も厚
めにし、丈夫で長持ちする消防車に仕上げられている。また故障を防止するため、ポ
ンプ操作盤はあえて液晶板を使用しないアナログ仕様としている。照明装置は、夜
間の真っ暗な王滝村で活動しやすいように、通常の35Wライトに加えてメタルハラ
イドライト400Wの強力な照明装置を搭載した。この他、多様な水利に対応できる
吸水装置を積載し、操法大会用の仕様も施している。
SPECIFICATIONS
□シャーシ/トヨタダイナ □シャー
シ型 式 / B D G - Z X U 3 7 8 □ 全 長
/5 5 0 0 mm □ 全幅/18 8 0 mm □
全 高 / 2 6 5 0 m m □ ホイル ベース
/2800mm □車両総重量/4700kg
□ 乗 車 定 員/ 8 名 □ 原 動 機 型 式 /
N04C □総排気量/4000cc □駆
動方式/4×4 □水ポンプ/A-2級 □
配備年月日/平成23年1月7日 □艤
装メーカー/日本ドライケミカル □配
備署所/王滝村消防団詰所
SPECIFICATIONS
□シャーシ/日野レンジャー □シャーシ型式/BDG-GX7JGWA改 □全長/7007mm □全幅
/2300mm □全高/2890mm □ホイルベース/3750mm □最小回転半径/6400mm □車
両総重量/10700kg □乗車定員/6名 □原動機型式/J07E □総排気量/6403cc □駆動方
式/4×4 □水ポンプ/A-2級 □水槽容量/1300L □配備年月日/平成23年3月4日 □艤装メー
カー/日本ドライケミカル □配備署所/東消防署
消防ポンプ自動車CD-Ⅰ型
豊田市消防本部(愛知県)
■イカロス出版発行『日本の消防車 2012』
(2011 年 7月11日発売)掲載
小型動力ポンプ付水槽車水Ⅱ型
佐久広域連合消防本部
(長野県)
シャーシ/日野プロフィア □シャーシ型式/LDG-FS1EPBD-KA □全長/9200mm
□全幅/2480mm □全高/3240mm □ホイルベース/5550mm □最小回転半径
/7900mm □車両総重量/21975kg □乗車定員/3名 □原動機型式/E13C □総
排気量/12910cc □駆動方式/6×4 □積載ポンプ/B-2級小型動力ポンプ(ラビット
P572) □水槽容量/10000リットル □配備年月日/平成22年12月22日 □艤装メー
カー/日本ドライケミカル □配備署所/軽井沢消防署
夜間活動用にナイトスキャン150W×2灯の照明装置を搭載し、可搬のB-2級ポンプを積載。
吸水口からポンプ車や化学車と連結し、連結して各車両へ送水することも可能。
水利が確保しにくい地域のため、A-2級の車
両搭載ポンプに加えて、可搬式のC-1級ポン
プも積載し、直近部署のできない現場での消
火活動に対応する。車体は寒冷地仕様とし、
ポンプ放水口近くにテープヒーターを付け、ポ
ンプ下部には冬季の雪装着防止のためのカ
バーを付けている。
シャーシ/ 日 野 □ シャーシ 型 式 / B D G X Z U 3 7 8 M □ 全 長 / 5 9 10 m m □ 全 幅
/1890mm □全高/2760mm □ホイルベー
ス/2800mm □最小回転半径/6m □車両
総重量/5515kg □乗車定員/5名 □原動機
型式/NO4C □総排気量/4009cc □駆動
方式/4×4 □ポンプ/A-2級 □ホースカー/電
動手引き・加納式 □配備年月日/平成22年3
月12日 □艤装メーカー/日本ドライケミカル □
配備署所/足助消防署稲武出張所
■イカロス出版発行『日本の消防車 2012』
(2011 年 7月11日発売)掲載
■イカロス出版発行『日本の消防車 2012』
(2011 年 7月11日発売)掲載
水槽付消防ポンプ自動車水Ⅰ-B型
相模原市消防局
(神奈川県)
シャーシ/日野レンジャー □シャーシ
型 式 / B D G - G X 7J G W A 改 □ 全 長
/7240mm □全幅/2340mm □全高
/2900mm □ホイルベース/3750mm
□最小回転半径/6400mm □車両総
重量/9890kg □乗車定員/6名 □原
動機型式/J07E □総排気量/6403cc
□駆動方式/4×4 □水ポンプ/A-2級
(ND2A) □ホースカー/電動乗車型 □
水槽容量/1600リットル □配備年月日
/平成23年3月28日 □艤装メーカー/日
本ドライケミカル □配備署所/相模原
消防署、南消防署、北消防署
オールシャッター仕様とし、救助対応にバッテリー式の油圧救助器具を装備。吸管は両方向引きのサ
イドプル吸管を採用。ホースカーはヤマハの電動乗車型とし、少人数隊の活動効率を高めている。
日本ドライケミカル株式会社 車輌営業部
www.ndc-group.co.jp
〒 140-8613 東京都品川区勝島 1-5-21 東神ビルディング TEL : 03-5767-3566 FAX : 03-5763-6354
NDC-V-2012-2-1000
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