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天然水域におけるアユ及び在来魚等の冷水病原因菌保菌調査
天然水域 におけるアユ及 び在来魚等 の冷水病原 因菌保菌調査 鷲 【目 的】 尾 連 生 した米代川水系では、すべての検体が陽性 と判定 本県の河川又 は湖沼 における天然湖上 アユ、放流 アユ された。事故発生 と冷水病原因菌の陽性率 の関連 は 種 苗 及 び在 来 魚 に つ い て 、 冷 水 病 原 因 菌 で あ る 明確ではないが、検体採取地域でのアユの保菌状況 Fl au ob ac t e r i um ps yc hr o phi l um の保菌調査 を実施 し、 について今後 とも調査 を継続す る必要がある。 原因菌の河川 ・湖沼別 の分布生態及 び種苗放流 による天 然水域への影響 を調査 した。 ( 4) 産卵期 アユ親魚 米代川水系阿仁川で採取 された アユ親魚 は、症状が現れている個体 はないが、腎臓 5 %とな ってお り、放流 アユ ( 人工産) の陽性率 は3 【材料 と方法】 との関連 を検討す る必要がある。 調査期間 平成 1 3 年 4月∼1 4 年 3月 調査実施箇所 雄物川水系桧木内川、子吉川、米代川水 ( 5) 十和 田湖の ワカサギ、 ギ ンブナ、 ヒメマス、 イ ト ヨ、 ウキゴ リ 症状 の認 め られた個体率 はワカサギ 系米代川 ・阿仁川 ・長木川、増川 ( 男鹿市)、八郎湖、 で は 2/ 4- 2/1 2であ るが、 陽性率 で は1 0 0 . 0- 0 河川、 1 1 湖沼 十和 田湖、寒堤 ( 能代市)の延べ2 5 8. 3%と高 くな ってお り、 また、すべての魚種で陽 調査対象 アユ ( 湖上 アユ、人工産、産卵親魚含む) 、 ワカサギ、 ギ ンブナ、 ヒメマス、 イ トヨ、 ウキ ゴ リ、 性であることが確認 された。 ( 6) ウグイ ウグイは米代川水系長木川及 び独立小河 ウグィ、 ナマズ、ゲ ンゴロウブナ、 モクズガこ、 ヌマ 川 の増川 において採取 されてお り、冷水病 の症状が 1 種類 チチブ 延べ 1 見 られ るものが若干 あるものの、陽性率 はすべて 0 採集方法 アユは地 びき綱 ・釣 り ・カゴ ・投網、 ワカサ ギ ・ギ ンブナ ・イ トヨ ・ウキ ゴ リは建網、 ヒメマスは 刺 し網 ・地 びき網、 ウグイは投網 ・カゴ、 ナマズは手 綱、ゲ ンゴロウブナは建網、 モクズガ二 ・ヌマチチブ はカゴによ り、それぞれ採集 した。放流 アユは活魚車 か ら無作為採取 した。 保菌検査方法 %であった。 ( 7) ゲ ンゴロウブナ 魚類巣死事故が発生 した農業用 溜池で採取 された ものであるが、鯉 と肝肺臓で冷水 病原因菌が確認 された。 ( 8) ウキ ゴリ 十和 田湖、増川 ともに冷水病 の症状 は なか ったが、 それぞれ保菌が確認 された。 魚類 の うち冷凍又 は冷蔵 の検体 は間接蛍 光抗体法 によ り、鮮魚 ・活魚 の検体 は各個体 の鯉、腎 ( 9) ヌマチチブ 増川で採取 され、症状 はみ られ るも のの保菌 は していなか った。 臓、肝臓、肝牌臓、脳及び筋肉の組織を改変サイ トファー ( 1 0 ) 冷水病原因菌 は、十和 田湖 を除 いた県内の河川 ・ ガ培地 に塗沫 して冷水病原因菌の分離 を行 い、 スライ 湖沼 においてはアユの保菌が比較的多 く、 また、 ウ ド凝集法及 び検鏡 によ り保菌 を確認 した。 なお、十和 キ ゴ リ、ゲ ンゴロウブナなどで も保菌が確認 され、 田湖の魚類か ら分離 した細菌 は一部 を養殖研究所 に送 全県的に分布 していると考え られ る。次年度以降 も 付 し、PCR法 による検査 を依頼 した。 引 き続 き、原因菌 の分布生態や種苗放流 による水域 検体 の中で冷水病 に特徴的な症状が認 め られたとき はその個体数 を記録 した。 【 結果及び考察】 保菌検査結果 冷水病原因菌の保菌検査結果 は表 1に示す とお りであ る。 ( 1 ) 湖上 アユ ( 八郎湖) 冷水病 の症状が認 め られた 個体率 は6 6 . 7 %で、鯉 の陽性率 は3 3 . 3 %であ った。 ( 2) 放流 アユ種苗 ( 人工産) 冷水病 の症状が認 め ら 5%であ ったが、鯉で は陽性率が6 0 . 0 れた個体率 は1 %、腎臓 ・肝臓では2 0 . 0%であ った。 ( 3) アユ 河川 に生息 し友釣で採捕 されたアユは雄物 川水系や独立小河川の増川 においては陽性率 は 0% であ ったが、濁水 の流入 によ りアユの巣死事故が発 -3 5 2- への影響調査す る必要がある。 表 1 保菌調査結果一覧 検 査 症 状 1アユ 2アユ県外放流前 3アユ県外放流前 4アユ県外放流前 5アユ県外放流前 6ワカサギ 7ギンブナ 8アユ 9ヒ メ マス 1 0ワカサギ 1 1イト ] 1 2ウキゴリ 1 3アユ 1 4ウゲイ 1 5ウゲイ 1 6アユ 1 7アユ 1 8ナマスや 1 9ウゲイ 2 0ゲンゴロウブナ 21ゲンコや ロウブナ 2 2アユ親魚 2 3ウゲイ 2 4ウゲイ 2 5モクス● が二 2 6ヒ メ マス 2 7ウゲイ 2 8ヌマチチブ 2 9ウゲイ 3 0ウキゴリ 31ワカサギ 3 2アユ 3 3アユ 3 4アユ 3 5アユ 河 川 名 等 採取年月 日個体数 個体数 防潮水門 桧木内川 桧木内川 子吉川 阿仁川 十和 田湖 十和 田湖 桧木内川 十和 田湖 十和 田湖 十和 田湖 十和 田湖 増川 増川 長木川 米代川 米代川 子吉川 子吉川 寒堤 寒堤 阿仁川 増川 増川 増川 十和 田湖 増川 増川 増川 増川 八郎湖 センタ ー センター センタ ー センタ ー 2 0 01 . 5 . 1 5 2 0 01 . 5 . 1 7 2 0 01 . 5 . 2 0 2 0 01 . 5 . 2 3 2 0 01 . 6 . 1 2 0 01 . 6 . 21 2 0 01 . 6 . 21 2 0 01 . 6 . 2 4 2 0 01 . 7 . 1 0 2 0 01 . 7 . 1 0 2 0 01 . 7 . 1 0 2 0 01 . 7 . 1 0 2 0 01 . 7 . 2 5 2 0 01 . 8 . 2 2 2 0 01 . 8 . 2 8 2 0 01 . 9 . 5 2 0 01 . 9 . 5 2 0 01 . 9 . 1 4 2 0 01 . 9 . 1 4 2 0 01 . 1 0 . 2 2 0 01 . 1 0 . 2 2 0 01 . 1 0. 2 2 0 01 . 1 0 . 9 2 0 01 . 1 0. 2 6 2 0 01 . 1 0 . 2 6 2 0 01 . l l . 1 2 0 01 . 日. 6 2 0 01 . l l . 6 2 0 01 . 日. 7 2 0 01 . l l . 1 5 2 0 01 . l l . 1 5 2 0 01 . 1 2 . 1 5 2 0 01 . 1 2 . 21 2 0 01 . 1 2 . 2 6 2 0 01 . 1 2 . 2 6 3 5 5 5 5 4 1 3 2 1 2 1 1 1 0 2 1 1 0 2 0 0 0 1 1 1 2 2 3 1 5 1 2 6 0 2 1 鯉 3 3 . 3 0 . 0 2 0 . 0 2 0 . 0 0 . 0 0. 0 6 0. 0 2 0 . 0 0 . 0 0. 0 0. 01 0 0 . 0 1 0 0 . 0 0. 0 0 . 0 0. 0 0 . 0 5 0 . 0 7 5 . 0 5 8 . 3 1 0 0 . 01 0 0. 0 0. 01 0 0 . 0 0 . 0 0 . 0 0 . 0 0 . 0 0. 0 0 . 0 -1 0 0. 0 -1 0 0 . 0 0 . 0 0. 0 0. 0 0 . 0 0 . 0 0. 0 5 0 . 0 0 . 0 - 3 5 . 0 0 . 0 0 . 0 0. 0 0 . 0 2 2 0 1 7 0 1 0 0 0 0 0 2 0 0 . 0 0 . 0 0 . 0 0 . 0 2 0 . 0 0 . 0 0 . 0 0 . 0 0. 0 田 中新田 中新田 防潮水門下流 岩出山 中新 No.調査対象 陽性率 ( %) 腎臓 肝臓 脳 筋 肉 全体 部位 0. 0 0 . 0 0 . 0 0 . 0 0. 0 0 . 0 0. 0 0 . 0 0 . 0 0 . 0 友釣 血液 、尾鰭 o 0. 0 0 . 0 -1 0 0 . 0 K間接。 M塗沫。 間接のみ 0 . 0 0 . 0 0 . 0 5 0 . 0 K-肝膝臓 K-肝膝臓 0 . 0 0. 0 K-肝膝臓 K-肝膵臓 腹、口、 鉄- 4 0 1 1 0 1 0 1 2 0 1 2 1 2 1 2 1 2 0 0. 0 0 . 0 0. 0 1 0 0. 0 0 . 0 1 1 0 8 0. 0 0 . 0 0. 0 . 0 0 . 0 0 . 0 0 . 0 0 0 0. 0 0. K-肝膝臓 K-肝膝臓 0 0 0 - 35 3 5 一 l - 00 磨 砕 検 査 症 状 No.調査対象 3 6アユ 3 7ウゲイ 3 8アユ 3 9ウゲイ 4 0キ● ンブナ 41モクス● が二 4 2アユ 4 3ががン1 1 . 料 4 4アユ 4 5アユ 4 6アユ 47アユ 4 8アユ 4 9ウゲイ 5 0アユ 51アユ 5 2飼育用水 5 3モクスゆ が二 5 4カマキリ 5 5シロサケ 5 6オオクチ八や ス 5 7ウゲイ 5 8ウキゴリ 5 9ウゲイ 6 0ウキゴリ 61ウゲイ 河 川 名 等 採取年月 日個体数 個体数 センタ ー 増川 センタ ー 増川 増川 増川 センタ ー 増川 センタ ー センタ ー センタ ー センタ ー センタ ー 増川 センタ ー センタ ー センタ ー 増川 センタ ー 真瀬川 センタ ー 増川 増川 増川 増川 増川 2 0 01 . 1 2 . 2 6 2 0 0 2 . 1 . 8 2 0 0 2 . 1 . 9 2 0 0 2 . 1 . 1 0 2 0 0 2 . 1 . 1 0 2 0 0 2 . 1 . 1 0 2 0 0 2 . 1 . 1 6 2 0 0 2 . 1 . 1 7 2 0 0 2 . 1 . 2 3 2 0 0 2 . 1 . 2 8 2 0 0 2 . 2 . 1 2 0 0 2 . 2 . 8 2 0 0 2 . 2 . 1 5 2 0 0 2 . 2 . 1 8 2 0 0 2 . 2 . 2 2 2 0 0 2 . 3 . 1 2 0 0 2 . 3 . 1 2 0 0 2 . 3 . 1 2 0 0 2 . 3 . 2 2 0 0 2 . 3 . 1 3 2 0 0 2 . 3 . 1 4 2 0 0 2 . 3 . 1 4 2 0 0 2 . 3 . 1 6 2 0 0 2 . 3 . 1 6 2 0 0 2 . 3 . 1 7 2 0 0 2 . 3 . 1 9 1 2 4 1 2 1 1 1 1 2 1 6 0 1 2 6 0 6 0 6 0 1 6 0 6 0 1 2 5 1 1 1 1 1 1 鮭 陽性率 ( %) 腎臓 肝臓 脳 筋 肉 全体 部位 0 2 5 . 0 2 5 . 0 5 0 . 0 0 0 0 0 0 0 . 0 0. 0 0 . 0 0 . 0 0 . 0 0 . 0 腹節 1 0 0. 0 1 6 . 7 0 . 0 2 6 . 7 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2 8 . 3 8 . 3 31 . 7 2 3 . 3 2 5 . 0 1 0 0 . 0 3 0 . 0 3 8 . 3 3 3 . 3 磨砕 3 3 . 3 2 8 . 3 2 5 . 0 1 0 0 . 0 3 0 . 0 4 0 . 0 21 . 7 5 . 0 5 . 0 0 . 0 0. 0 1 . 7 I1 0 0 . 00 . 4 5〟ろ過 0. 0 1 0 0. 0 2 0. 0 1 0 0 . 0 0 . 0 2 0 . 0 0 . 0 0 . 01 0 0. 0 1 0 0 . 0 0 0 0 0 . 0 磨砕 7 5 . 0 K-肝膝臓 1 6 . 7 磨砕 1 0 0. 0 1 0 0. 0 0 -3 5 4- 0 . 0 0 . 0 0 . 0 0 . 0 牌臓 I1 0 0 . 0 体表 ・ 0 . 0 心臓 1 0 0 . 0 心臓 + 0 . 0 心臓 1 0 0. 0 心臓 1 0 0 . 0 心臓 -