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こんぱす通信 - 地域リハビリケアセンターこんぱす春日部
こんぱす通信 リハビリこんぱす訪問看護ステーション H25.9.20 Vol.2 合同会社リハビリコンパス リハビリこんぱす訪問看護ステーション 〒344-0006 埼玉県春日部市八丁目422-1 TE L : 0 4 8 - 6 3 7 - 4 1 5 3 F A X : 0 4 8 - 6 3 7 - 4 7 9 5 はじめに 朝夕冷え込む季節になりました。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼 申し上げます。このたび当事業所の広報を作成させていただきましたので みなさまでご一読していただければ幸いです。ご不明な点等ございました らご連絡ください。 この号の内容 1 はじめに 2 NEWS!! 3 私たちの信条 4 スタッフ紹介 5 訪問看護・リハビリの事例報告 6 NEWS!! ■9 月 1 日から事業所の場所が変わりました!! 新住所 春日部市八丁目422-1 となりました。よろしくお願い します。電話番号・FAX 番号の変更はありません。 ワンポイント豆知識 春日部駅東口から徒歩 16 分 9 月 1 日に事業所が引っ 越しました。 ■常勤作業療法士1名が新たに加入しました!! 原田 OT の意気込み 「作業療法士の原田です。とてもアットホームな職場でのびのび仕事させ ていただいています。利用者様に寄り添い安心して頂けるような訪問リハ ビリを行っていきたいと思っています。よろしくお願いいたします。」 私たちの信条 ◆私たちはこの地域の在宅生活者の健康・活発(自立支援・外出や社会参加)・ 安心・その方らしさをできる限り最期まで支えていきます。 ◆私たちは在宅生活者の疾病予防・介護予防をしていきます。 ■ホームページ随時更新して ◆私たちは関わるあらゆる方達と互いを尊重しながら連携を密に図り、 おります。 アドレス チームで支えていきます。 http://www.compass1 ◆私たちは何事も思いやりを持って接します。 00.jp/ 「リハビリこんぱす」で検 ◆私たちは人として専門職として 1 歩 1 歩成長していきます。 索!! ◆私たちは自分たちの役割を地域に広めていきます。 ◆これら信条はリハビリコンパスの指針、一致団結して進んでいきます。 2 ページ こんぱす通信 訪問看護・リハビリサービスの事例報告 筆者名:看護師 佐藤美智子 理学療法士 須山聡士 閉じこもりの方がデイサービスへ ~その方らしさを引き出し、生活の拡大・QOL の向上をめざす~ 男性 奥様と 2 人暮らし 診断名:食道癌 要介護3 サービスに至る経緯 疾患に対し食道内視鏡術、放射線療法、化学療法にて入退院繰り返す。退院後体調少しず つ回復しているが、徐々に筋力・体力低下がみられ歩行不安定となる。転倒することもある とのことで、担当 CM より病状の把握とアドバイス、転倒予防目的にて訪問看護と訪問リハ ビリの依頼。看護師1回/週 理学療法士 1 回/週にてサービス利用開始。 看護目標 1 回/週 体重の減少が見られない、夫婦の会話が増え笑顔がみられる リハビリ目標 1回/週 離床、転倒予防、活発な生活の再獲得、活動範囲の拡大 経過 介入当初 ご自宅では奥様との会話はほとんどなく外出することもない。お一人でラジオを聴いたり横 になったりと不活発な生活を送っている。白内障の影響により徐々に視力の低下が進んでい るため、転倒も繰り返したり新聞などが見えずらくなったりしており意欲が減退している。 介入 ①白内障手術勧める:手術によって改善する可能性があることを説明。 手術に至った。 ②百人一首:視力改善後より趣味だった百人一首を看護師と行い、 会話の機会を増やすよう働きかけた。 ④屋外歩行:安全が確保される範囲で自由に歩行を行った。 ⑤その他:誕生日には事業所スタッフ全員で誕生日ソングを テープに吹き込みサプライズを演出。 外出の機会を作 ることも訪問の 役割であると考 えております。 百人一首 場面 状態安定、毎週の訪問を楽しみにしていただいている。 より活発な生活をおくるには訪問サービスだけでは不十分。 →利用者様に社会参加が必要と判断、担当 CM に報告 デイサービスを検討してはと相談。CM にご本人様に合ったデイサービスを調整し 利用の開始に至る。サービス担当者会議にて DS スタッフへ現在までの経過を報告、 身体状況やリスク、ご本人様の趣味や嗜好を伝達し、スムーズなサービス利用を促した。 現在の状態 週 1 回ずつ訪問看護・リハビリの利用は継続。 デイサービス週 1 回利用開始。デイのスタッフや 利用者様と楽しそうに笑っている写真を見せて いただき奥様も「こんな笑顔久しぶりに見た」 と非常に喜んでいただけている。 今後デイサービスの利用も増やしていき さらに活発な生活を送れるよう支援していきたい。 サービス担当者会議 3 ページ こんぱす通信 訪問リハビリサービスの事例報告 筆者名:理学療法士 須山聡士 寝たきり状態から積極的な外出動作の獲得を目指して。 男性 奥様と 2 人暮らし 診断名:直腸癌 要介護 4 サービスに至る経緯 人工肛門造設術、虫垂切除術施行、食思不振にて栄養面と人工肛門う管理にて訪問看護介 入。その後、大きな問題なく人工肛門外れるが食思不振やベッド上寝たきり状態が続いたた めケアマネジャーよりリハビリ必要性判断され訪問リハビリ依頼。 訪問 2 回/週 60 分/1 回 リハビリ目標 離床、身の回り動作の練習、歩行の獲得、活動範囲の拡大 寝たきりだった 利用者様もでき ることが増え、 経過 生活範囲が拡大 積極的な筋力強化訓練、機能訓練、自主トレーニングの指導、段階的な日常生活動作練習 することで意欲 介入初期 介入 3 か月後 が湧き、目標を 下肢筋力 中等度低下 2/5 ほぼ正常 4~5/5 もって取り組む 食事 ベッド上 食堂にて自立(食事量も増加) ことで歩くこと 整容 ベッド上 洗面所にて自立 が楽しくなって きました。 排泄 P トイレ、尿器 トイレにて自立 入浴 行わず、ベッド上清拭 見守りにて実施 歩行 歩行器歩行軽介助 屋内手放し歩行自立 屋外 T 字杖歩行見守り 屋内 ADL 問題ないレベルまで獲得。さらなる QOL の向上に向け 積極的な外出動作の獲得をめざす! 近所の公園(往復 200m)→コンビニ(800m)→デパート(約1km)→駅(1.5km) へと拡大。必要な動作(段差やエスカレーター等)を練習。ご家族様との実施も促す。 介入 10 ヶ月後 コンビニへ 介入 11 ヶ月後 デパートへ 介入 12 ヶ月後 エスカレーター 介入13ヶ月後ついに 春日部駅へ!! 現在の状態(介入 13 ヶ月) 状態の変動はあるが、駅まで歩行が可能となりタクシーを拾い病院まで通院が可能となっ た。奥様との買い物も積極的に参加している。今後、外食の実施や電車の利用を考えており 目標は鬼怒川温泉旅行を奥様と行くこととしている。 ※今回広報を作成するにあたり使用した情報 は利用者様の許可をいただいております。 4 ページ こんぱす通信 ワンポイント豆知識~高齢者と転倒~ 65 歳以上の在宅生活者の 1 年間の転倒発生率は約 20%と言われています。なかでも脳卒中を発症 した患者は退院後 6 か月以内に 73%が自宅で転倒するといわれ、認知症をもつ在宅生活者の転倒頻度 は年間 67%と報告されています。また、パーキンソン病患者における転倒発生率は年間 60%以上に 達するといわれております。 在宅生活は転倒との戦いといっても過言ではないかと思います。 ・転倒の合併症 骨折:75 歳以上の在宅生活高齢者では、転倒した人のうち 24%が重度の外傷を合併しておりその 4 分の1が骨折を合併しています。大腿骨頚部骨折や腰椎圧迫骨折は寝たきりを引き起こす有名な 骨折といわれています。 転倒後症候群:一度転倒を経験し、転倒の恐怖感から起こる重要な合併症です。転倒経験者のうち 32%が転倒恐怖感を自覚し、その後にバランス機能の低下、歩行機能の低下、知的機能低下を 優位に多く出現し、結果的に移動能力の低下を引き起こしてしまいます。つまり、目立った外傷 がなくても転倒を経験することで能力の低下を引き起こすという非常に怖い合併症です。そのた め、在宅生活にて転倒を起こさない予防に対する介入も必要といえます。 ・転倒予防 高レベルのエビデンスに裏打ちされた確実な転倒危険因子は脳卒中、認知症、歩行もしくは平衡機能傷 害、移動に補助具を用いる患者といわれております。 転倒の原因は多岐にわたるため、運動介入のみならず、転倒リスクの評価とそれに基づいた指導、環境 調整や内服薬の見直し等を包括的に行う多因子介入を行い、転倒を予防していくことが専門家である私 たちの役割であると考えています。 「経験豊富な看護師や理学療法士・作業療法士がご自宅に訪問することで転倒が有意に減少する」と いった報告もされており、在宅で生活される利用者様の安全をできる限り支えていけるよう日々努力を 続けていきます。 転倒予防を考える際に忘れてはならないことは「全ての転倒が予防可能ではない」ということです。し かし、私たちが目指すべきことは、転倒発生をゼロにすることではなく「予防可能な転倒の発生をゼロ にすること」と考えます。 リハビリこんぱす訪問看護ステーション 〒344-0006 埼玉県春日部市八丁目422-1 電話番号: 048-637-4153 ~staff~ 常勤看護師 3名 常勤理学療法士 3名 常勤作業治療士 1名 FAX 番号: 048-637-4795 電子メール: [email protected] 非常勤言語聴覚士1名 (1~2 か月に 1 回の勤務)