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MSP-FET430 フラッシュ・エミュレーション・ツール

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MSP-FET430 フラッシュ・エミュレーション・ツール
www.tij.co.jp
MSP-FET430 フラッシュ・エミュレーション・ツール(FET)
(IAR Embedded Workbench Version 3.x 用に設計)
ユーザーズ・ガイド
2008
Micro Controller
JAJU080
SLAU138H 翻訳版
http://www-s.ti.com/sc/techlit/slau138.pdf
MSP-FET430 フラッシュ・エミュレーション・ツール(FET)
(IAR Embedded Workbench Version 3.x 用に設計)
ユーザーズ・ガイド
この資料は、Texas Instruments Incorporated (TI) が英文で記述した資料
を、皆様のご理解の一助として頂くために日本テキサス・インスツルメンツ
( 日本 TI) が英文から和文へ翻訳して作成したものです。
資料によっては正規英語版資料の更新に対応していないものがあります。
日本 TI による和文資料は、あくまでも TI 正規英語版をご理解頂くための補
助的参考資料としてご使用下さい。
製品のご検討およびご採用にあたりましては必ず正規英語版の最新資料を
ご確認下さい。
TI および日本 TI は、正規英語版にて更新の情報を提供しているにもかかわ
らず、更新以前の情報に基づいて発生した問題や障害等につきましては如
何なる責任も負いません。
ご注意
IMPORTANT NOTICE
日本テキサス・インスツルメンツ株式会社( 以下TIJといいます )及びTexas
TIの製品もしくはサービスについてTIにより示された数値、特性、条件その他のパ
Instruments Incorporated(TIJの親会社、以下TIJないしTexas Instruments
ラメーターと異なる、
あるいは、
それを超えてなされた説明で当該TI製品もしくは
Incorporatedを総称してTIといいます)
は、
その製品及びサービスを任意に修正し、
サービスを再販売することは、当該TI製品もしくはサービスに対する全ての明示的
改善、改良、
その他の変更をし、
もしくは製品の製造中止またはサービスの提供を
保証、及び何らかの黙示的保証を無効にし、
かつ不公正で誤認を生じさせる行為
中止する権利を留保します。従いまして、
お客様は、発注される前に、関連する最
です。TIは、
そのような説明については何の義務も責任もありません。
新の情報を取得して頂き、
その情報が現在有効かつ完全なものであるかどうかご
確認下さい。全ての製品は、
お客様とTIJとの間に取引契約が締結されている場
TIは、TIの製品が、安全でないことが致命的となる用途ないしアプリケーション
(例
合は、当該契約条件に基づき、
また当該取引契約が締結されていない場合は、
ご
えば、生命維持装置のように、TI製品に不良があった場合に、
その不良により相当
注文の受諾の際に提示されるTIJの標準販売契約約款に従って販売されます。
な確率で死傷等の重篤な事故が発生するようなもの)に使用されることを認めて
おりません。但し、
お客様とTIの双方の権限有る役員が書面でそのような使用に
TIは、
そのハードウェア製品が、
TIの標準保証条件に従い販売時の仕様に対応
ついて明確に合意した場合は除きます。たとえTIがアプリケーションに関連した情
した性能を有していること、
またはお客様とTIJとの間で合意された保証条件に従
報やサポートを提供したとしても、
お客様は、
そのようなアプリケーションの安全面及
い合意された仕様に対応した性能を有していることを保証します。検査およびそ
び規制面から見た諸問題を解決するために必要とされる専門的知識及び技術を
の他の品質管理技法は、
TIが当該保証を支援するのに必要とみなす範囲で行
持ち、
かつ、
お客様の製品について、
またTI製品をそのような安全でないことが致
なわれております。各デバイスの全てのパラメーターに関する固有の検査は、政府
命的となる用途に使用することについて、
お客様が全ての法的責任、規制を遵守
がそれ等の実行を義務づけている場合を除き、必ずしも行なわれておりません。
する責任、及び安全に関する要求事項を満足させる責任を負っていることを認め、
TIは、製品のアプリケーションに関する支援もしくはお客様の製品の設計につい
とが致命的となる用途に使用されたことによって損害が発生し、TIないしその代表
て責任を負うことはありません。TI製部品を使用しているお客様の製品及びその
者がその損害を賠償した場合は、
お客様がTIないしその代表者にその全額の補
アプリケーションについての責任はお客様にあります。TI製部品を使用したお客様
償をするものとします。
かつそのことに同意します。
さらに、
もし万一、TIの製品がそのような安全でないこ
の製品及びアプリケーションについて想定されうる危険を最小のものとするため、
適切な設計上および操作上の安全対策は、必ずお客様にてお取り下さい。
TI製品は、軍事的用途もしくは宇宙航空アプリケーションないし軍事的環境、航空
TIは、TIの製品もしくはサービスが使用されている組み合せ、機械装置、
もしくは
されておりません。但し、
当該TI製品が、軍需対応グレード品、若しくは「強化プラス
その他のTIの知的
方法に関連しているTIの特許権、著作権、回路配置利用権、
ティック」製品としてTIが特別に指定した製品である場合は除きます。TIが軍需対
財産権に基づいて何らかのライセンスを許諾するということは明示的にも黙示的に
応グレード品として指定した製品のみが軍需品の仕様書に合致いたします。お客
宇宙環境にて使用されるようには設計もされていませんし、使用されることを意図
も保証も表明もしておりません。TIが第三者の製品もしくはサービスについて情報
様は、TIが軍需対応グレード品として指定していない製品を、軍事的用途もしくは
を提供することは、TIが当該製品もしくはサービスを使用することについてライセン
軍事的環境下で使用することは、
もっぱらお客様の危険負担においてなされると
スを与えるとか、保証もしくは是認するということを意味しません。そのような情報を
いうこと、及び、
お客様がもっぱら責任をもって、
そのような使用に関して必要とされ
使用するには第三者の特許その他の知的財産権に基づき当該第三者からライセ
る全ての法的要求事項及び規制上の要求事項を満足させなければならないこと
ンスを得なければならない場合もあり、
またTIの特許その他の知的財産権に基づ
を認め、
かつ同意します。
きTI からライセンスを得て頂かなければならない場合もあります。
TI製品は、
自動車用アプリケーションないし自動車の環境において使用されるよう
TIのデータ・ブックもしくはデータ・シートの中にある情報を複製することは、
その情報
には設計されていませんし、
また使用されることを意図されておりません。但し、TI
に一切の変更を加えること無く、
かつその情報と結び付られた全ての保証、条件、
がISO/TS 16949の要求事項を満たしていると特別に指定したTI製品は除きます。
制限及び通知と共に複製がなされる限りにおいて許されるものとします。当該情
お客様は、
お客様が当該TI指定品以外のTI製品を自動車用アプリケーションに使
報に変更を加えて複製することは不公正で誤認を生じさせる行為です。TIは、
そ
用しても、TIは当該要求事項を満たしていなかったことについて、
いかなる責任も
のような変更された情報や複製については何の義務も責任も負いません。
負わないことを認め、
かつ同意します。
Copyright 2008, Texas Instruments Incorporated
日本語版 日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
弊社半導体製品 の 取 り 扱 い・保 管 に つ い て
半導体製品は、取り扱い、保管・輸送環境、基板実装条件によっては、お客
様での実装前後に破壊/劣化、または故障を起こすことがあります。
弊社半導体製品のお取り扱い、ご使用にあたっては下記の点を遵守して下さい。
1. 静電気
● 素手で半導体製品単体を触らないこと。どうしても触る必要がある
場合は、リストストラップ等で人体からアースをとり、導電性手袋
等をして取り扱うこと。
● 弊社出荷梱包単位(外装から取り出された内装及び個装)又は製品
単品で取り扱いを行う場合は、接地された導電性のテーブル上で(導
電性マットにアースをとったもの等)、アースをした作業者が行う
こと。また、コンテナ等も、導電性のものを使うこと。
● マウンタやはんだ付け設備等、半導体の実装に関わる全ての装置類
は、静電気の帯電を防止する措置を施すこと。
● 前記のリストストラップ・導電性手袋・テーブル表面及び実装装置
類の接地等の静電気帯電防止措置は、常に管理されその機能が確認
されていること。
2. 温・湿度環境
● 温度:0∼40℃、相対湿度:40∼85%で保管・輸送及び取り扱
いを行うこと。(但し、結露しないこと。)
● 直射日光があたる状態で保管・輸送しないこと。
3. 防湿梱包
● 防湿梱包品は、開封後は個別推奨保管環境及び期間に従い基板実装
すること。
4. 機械的衝撃
● 梱包品(外装、内装、個装)及び製品単品を落下させたり、衝撃を
与えないこと。
5. 熱衝撃
● はんだ付け時は、最低限260℃以上の高温状態に、10秒以上さら
さないこと。(個別推奨条件がある時はそれに従うこと。)
6. 汚染
● はんだ付け性を損なう、又はアルミ配線腐食の原因となるような汚
染物質(硫黄、塩素等ハロゲン)のある環境で保管・輸送しないこと。
● はんだ付け後は十分にフラックスの洗浄を行うこと。(不純物含有
率が一定以下に保証された無洗浄タイプのフラックスは除く。)
以上
2001.11
評価用ボード、キットに関する重要なお知らせ
テキサス・インスツルメンツ(以下、TI と言います)は、同梱された製品を以下の条件で提供いたします。
本評価用ボードないしキットは、技術開発、デモンストレーション、若しくは評価目的にのみ使用されると
想定されています。従って、TI は、本品が一般的消費者のための完成品であるとは見倣していません。本品
を取り扱う方は、電子工学に関する実務経験を有し、且つ良識ある技術的実務基準に従って取り扱う方でな
ければなりません。それゆえ、本品は、半導体集積回路製品や回路基盤を組み込んだ最終製品において通常
要求されるような製造物安全や環境保全のための手段を含む設計上、販売上、若しくは製造上の保護的措置
に関しては、未完成品であります。
本評価用ボードないしキットには、電磁気適合性に関する EU の指令、制限下にある物質(RoHS)
、リサイ
クル(WEEE)、FCC, CE, UL 等に関する基準は適用されませんので、従って、これらの指令若しくはその他
の指令の技術的要求事項には適合しない可能性があります。
もし、本評価用ボードないしキットがユーザーズ・ガイドに示された仕様に合致しない場合は、本品の送付
から 30 日以内に返品して頂ければ本品に対して支払われた代金の全額を返金いたします。本保証は、TI が
本品のお客様に対して提供する唯一の保証であり、商品性があることの保証、特定目的に合致することの保
証を含めた明示的保証、黙示的保証、法定の保証その他ありとあらゆる保証を排除して適用される保証であ
ります。
本品の使用者は、本品を適正且つ安全に使用することについての全責任を負うものとします。さらに、もし
万一使用者による本品の取扱いにより TI が何らかの請求、訴え等を提起された場合は、TI に補償を提供す
るものとします。本品は、開放的構造になっているため、使用者は、その責任をもって、静電気放電(ESD)
に関する適切な予防対策で必要なもの全てを取らなくてはならないものとします。
上記に規定された補債を除き、いずれの当事者も、間接的、特別的、偶発的、派生的損害については責任を
負わないものとします。
TI は、現在、多数の顧客と本品に関して取引を行っているため、TI とお客様(貴社、貴殿)との本品に関
する取引は、排他的なものではないものとします。
TI は、本品を利用するお客様の製品に関する支援、お客様の製品設計、ソフトウェアが動くかどうか、特許
侵害、もしくはここに記載されている役務の提供については一切責任を負わないものとします。
本品を取り扱う前に、必ず、ユーザーズ・ガイドをご覧下さい。とりわけ、ユーザーズ・ガイドの中の「警
告と禁止事項(Warning and Restrictions)」に関するお知らせをご覧下さい。そのお知らせには、温度と電圧
に関する安全についての重要な情報が含まれています。TI の環境ないし安全に関するプログラムについての
追加的情報を得るためには、TI のアプリケーション・エンジニアに連絡して頂くか、若しくは TI のウェッ
ブ・サイト www.tij.co.jp/jcorp/docs/esh をご覧下さい。
TI は、本品の提供によって、本品若しくは役務が使用され得る若しくは使用されているところの機械、方
法、組み合わせをカバーする若しくはそれらに関する特許、その他の知的財産権を許諾するものではないも
のとします。
FCCに関する警告
本評価ボードないしキットは、技術開発、デモンストレーション、若しくは評価目的にのみ使用されると想
定されており、従って TI は、本品が一般的消費者のための完成品であるとは見倣していません。本品は、高
周波(RF)エネルギーを発生、使用、かつ放射し得ることがあり、且つ電波干渉に対抗するための適切な保
護を提供する目的で設定された FCC 規則第 15 章に従ったコンピューティング・デバイスの制限に適合する
か否かの試験は行われておりません。本装置を、無線通信に対する干渉が起り得る他の環境下で操作する場
合は、使用者は、自らの費用により、当該干渉を是正するために必要とされる何らかの手段を取らなくては
ならないものとします。
目次
最初にお読みください ..................................................................................................................................... 9
1
開発の前に .............................................................................................................................................. 11
1.1
1.2
1.3
1.4
1.5
1.6
1.7
1.8
1.9
1.10
1.11
1.12
2
開発フロー .............................................................................................................................................. 17
2.1
2.2
2.3
3
3.2
3.3
ハードウェア..................................................................................................................................................................... 32
プログラム開発(アセンブラ、C コンパイラ、リンカ)........................................................................................... 33
デバッギング(C-SPY)................................................................................................................................................... 35
ハードウェア .......................................................................................................................................... 39
B.1
B.2
JAJU080
MSP-FET430PIF、MSP-FET430UIF、GANG430、PRGS430 のインシステム・プログラミングおよびデバッギ
ングを行う際の信号接続 .................................................................................................................................................26
外部電源............................................................................................................................................................................. 28
ブートストラップ・ローダー......................................................................................................................................... 29
よくある質問 .......................................................................................................................................... 31
A.1
A.2
A.3
B
概要..................................................................................................................................................................................... 18
KickStart の使用方法 ........................................................................................................................................................ 18
2.2.1 プロジェクト設定............................................................................................................................................... 18
2.2.2 テンプレートを使わずに最初からのプロジェクト作成............................................................................... 20
2.2.3 既存の IAR V1.x/V2.x プロジェクトの使用方法 ............................................................................................ 21
2.2.4 スタック管理および .xcl ファイル ................................................................................................................... 21
2.2.5 Texas Instruments .TXT(および他のフォーマット)ファイルを作成する方法........................................ 21
2.2.6 プログラム例の概要........................................................................................................................................... 22
C-SPY の使用方法 ............................................................................................................................................................ 22
2.3.1 ブレークポイントのタイプ............................................................................................................................... 22
2.3.2 ブレークポイントの使用方法........................................................................................................................... 23
2.3.3 シングル・ステップ実行の使用方法............................................................................................................... 23
2.3.4 [Watch] ウィンドウの使用方法......................................................................................................................... 24
インサーキット・プログラミングを行う際の設計上の検討事項 ........................................................... 25
3.1
A
MSP-FET430X110 開発ツール・キットの内容 ............................................................................................................ 12
MSP-FET430PIF 開発ツール・キットの内容 ............................................................................................................... 12
MSP-FET430Pxx0 開発ツール・キットの内容('P120、'P140、'P410、'P430、'P440).......................................... 12
MSP-FET430UIF 開発ツール・キットの内容............................................................................................................... 13
MSP-FET430Uxx('U14、'U28、'U38、'U23x0、'U48、'U64、'U80、'U100)開発ツール・キットの内容 ........ 13
ソフトウェアのインストール......................................................................................................................................... 14
MSP-FET430X110 ハードウェアのインストール ........................................................................................................ 14
MSP-FET430PIF ハードウェアのインストール ........................................................................................................... 14
MSP-FET430UIF ハードウェアのインストール........................................................................................................... 15
MSP-FET430Uxx('U14、'U28、'U38、'U23x0、'U48、'U64、'U80、'U100)および MSP-FET430Pxx0('P120、
'P140、'P410、'P430、'P440)ハードウェアのインストール .....................................................................................15
LED を点滅させるプログラムの実行 ............................................................................................................................ 15
CD-ROM や Web で提供されている MSP430 の理解を深める技術資料 .................................................................. 16
回路図およびプリント基板............................................................................................................................................. 40
MSP-FET430UIF 改訂履歴............................................................................................................................................... 65
目次
5
www.ti.com
C
FET 固有のメニュー ............................................................................................................................... 67
C.1
D
80 ピン・デバイス MSP430F44x および
MSP430F43x のエミュレーション 71
D.1
E
メニュー............................................................................................................................................................................. 68
C.1.1 [Emulator] → [Device Information] ..................................................................................................................... 68
C.1.2 [Emulator] → [Release JTAG on Go]................................................................................................................... 68
C.1.3 [Emulator] → [Resynchronize JTAG] .................................................................................................................. 68
C.1.4 [Emulator] → [Init New Device] .......................................................................................................................... 68
C.1.5 [Emulator] → [Secure - Blow JTAG Fuse] .......................................................................................................... 68
C.1.6 [Emulator] → [Breakpoint Usage] ........................................................................................................................ 68
C.1.7 [Emulator] → [Advanced] → [Clock Control] ..................................................................................................... 68
C.1.8 [Emulator] → [Advanced] → [Emulation Mode]................................................................................................. 69
C.1.9 [Emulator] → [Advanced] → [Memory Dump] ................................................................................................... 69
C.1.10 [Emulator] → [Advanced] → [Breakpoint Combiner] ......................................................................................... 69
C.1.11 [Emulator] → [State Storage Control] .................................................................................................................. 69
C.1.12 [Emulator] → [State Storage Window]................................................................................................................. 69
C.1.13 [Emulator] → [Sequencer Control]....................................................................................................................... 69
C.1.14 [Emulator] → ["Power on" Reset] ........................................................................................................................ 69
C.1.15 [Emulator] → [GIE on/off] ................................................................................................................................... 69
C.1.16 [Emulator] → [Leave Target Running]................................................................................................................. 69
C.1.17 [Emulator] → [Force Single Stepping] ................................................................................................................. 70
F4xx/80 ピン・デバイスの信号マッピング .................................................................................................................. 72
ハードウェア・インストレーション・ガイド ........................................................................................ 75
E.1
ハードウェアのインストール......................................................................................................................................... 76
資料改訂履歴 ................................................................................................................................................. 81
6
目次
JAJU080
www.ti.com
図一覧
図 3-1
図 3-2
図 B-1
図 B-2
図 B-3
図 B-4
図 B-5
図 B-6
図 B-7
図 B-8
図 B-9
図 B-10
図 B-11
図 B-12
図 B-13
図 B-14
図 B-15
図 B-16
図 B-17
図 B-18
図 B-19
図 B-20
図 B-21
図 B-22
図 B-23
図 B-24
図 B-25
図 E-1
図 E-2
図 E-3
図 E-4
図 E-5
図 E-6
JAJU080
4 線式 JTAG 通信の場合の信号接続.................................................................................................................................. 27
2 線式 Spy-Bi-Wire 通信の場合の信号接続....................................................................................................................... 28
MSP-FET430X110 の回路図 ................................................................................................................................................ 40
MSP-FET430X110 のプリント基板 .................................................................................................................................... 41
MSP-TS430PW14 ターゲット・ソケット・モジュールの回路図 ................................................................................. 42
MSP-TS430PW14 ターゲット・ソケット・モジュールのプリント基板 ..................................................................... 43
MSP-TS430DW28 ターゲット・ソケット・モジュールの回路図................................................................................. 44
MSP-TS430DW28 ターゲット・ソケット・モジュールのプリント基板..................................................................... 45
MSP-TS430DA38 ターゲット・ソケット・モジュールの回路図.................................................................................. 46
MSP-TS430DA38 ターゲット・ソケット・モジュールのプリント基板...................................................................... 47
MSP-TS430QFN23x0 ターゲット・ソケット・モジュールの回路図 ........................................................................... 48
MSP-TS430QFN23x0 ターゲット・ソケット・モジュールのプリント基板 ............................................................... 49
MSP-TS430DL48 ターゲット・ソケット・モジュールの回路図 .................................................................................. 50
MSP-TS430DL48 ターゲット・ソケット・モジュールのプリント基板 ...................................................................... 51
MSP-TS430PM64 ターゲット・ソケット・モジュールの回路図.................................................................................. 52
MSP-TS430PM64 ターゲット・ソケット・モジュールのプリント基板...................................................................... 53
MSP-TS430PN80 ターゲット・ソケット・モジュールの回路図 .................................................................................. 54
MSP-TS430PN80 ターゲット・ソケット・モジュールのプリント基板 ...................................................................... 55
MSP-TS430PZ100 ターゲット・ソケット・モジュールの回路図................................................................................. 56
MSP-TS430PZ100 ターゲット・ソケット・モジュールのプリント基板..................................................................... 57
MSP-FET430PIF FET インターフェイス・モジュールの回路図 ................................................................................... 58
MSP-FET430PIF FET インターフェイス・モジュールのプリント基板 ....................................................................... 59
MSP-FET430UIF USB インターフェイスの回路図(1/4)............................................................................................... 60
MSP-FET430UIF USB インターフェイスの回路図(2/4)............................................................................................... 61
MSP-FET430UIF USB インターフェイスの回路図(3/4)............................................................................................... 62
MSP-FET430UIF USB インターフェイスの回路図(4/4)............................................................................................... 63
MSP-FET430UIF USB インターフェイスのプリント基板.............................................................................................. 64
Windows XP のハードウェア認識 ...................................................................................................................................... 76
Windows XP の [ 新しいハードウェアの検出ウィザード ] ............................................................................................ 76
Windows XP のドライバの場所を指定 .............................................................................................................................. 77
Windows XP のドライバのインストール .......................................................................................................................... 78
MSP-FET430UIF または MSP-eZ430-F2013 が組み込まれたデバイス マネージャ .................................................... 79
MSP-eZ430-RF2500 が組み込まれたデバイス マネージャ............................................................................................. 80
図一覧
7
www.ti.com
表一覧
表 2-1
表 D-1
8
デバイス・ブレークポイントの数とその他のエミュレーション機能 ........................................................................ 22
F4xx/80 ピン・デバイスの信号マッピング ...................................................................................................................... 72
表一覧
JAJU080
まえがき
最初にお読みください
本書について
本書では、Texas Instruments の MSP-FET430 フラッシュ・エミュレーション・ツール(FET)について説明します。FET
は、MSP430 超低消費電力マイクロコントローラの開発ツールです。パラレル・ポート・インターフェイスと USB イン
ターフェイスの両方が使用できるようになっており、本書でその使い方について説明します。
本書の使い方
第 1 章「開発の前に」をお読みいただき、その手順に従ってください。この章では、FET 開発ツール・キットの内容につ
いて示し、ハードウェア及びソフトウェアのインストール手順について説明し、デモンストレーション・プログラムの実
行方法を提示します。ユーザの方々が迅速にしかも簡単に FET を使用できるということを理解できたら、その後、本書
全体をお読みください。
本書では、FET のセットアップ方法や操作方法についても説明していますが、MSP430 や開発ソフトウェア・システムに
ついて完全に説明しているわけではありません。このような点の詳細については、1.12 節「CD-ROM や Web で提供され
ている MSP430 の理解を深める技術資料」をご覧いただき、TI および IAR™ 社から提供されている適切な資料を参照し
てください。
本書の内容を適用できるツール(およびデバイス)は、次のとおりです。
• MSP-FET430PIF(パラレル・ポートに接続するデバッグ・インターフェイス、すべての MSP430 フラッシュ・ベース
のデバイス用)
• MSP-FET430UIF (USB ポートに接続するデバッグ・インターフェイス、すべての MSP430 フラッシュ・ベースのデ
バイス用)
次のツールには、パラレル・ポートに接続するデバッグ・インターフェイス(MSP-FET430PIF)とそれに対応したター
ゲット・ソケット・モジュールが付属しています。
• MSP-FET430X110(MSP430F11xIDW、MSP430F11x1AIDW、MSP430F11x2IDW の各デバイス用)
• MSP-FET430P120(MSP430F12xIDW、MSP430F12x2IDW デバイス用)
• MSP-FET430P140(MSP430F13xIPM、MSP430F14xIPM、MSP430F15xIPM、MSP430F16xIPM、MSP430F161xIPM の各
デバイス用)
• MSP-FET430P410(MSP430F41xIPM デバイス用)
• MSP-FET430P430(MSP430F43xIPN デバイス用)
• MSP-FET430P440(MSP430F43xIPZ、MSP430F44xIPZ デバイス用)
次のツールには、USB ポートに接続するデバッグ・インターフェイス(MSP-FET430PIF)とそれに対応したターゲット・
ソケット・モジュールが付属しています。
• MSP-FET430U14(14 ピン PW パッケージで提供される MSP430 デバイス用)
• MSP-FET430U28(20 ピンおよび 28 ピン DW パッケージで提供される MSP430 デバイス用)
• MSP-FET430U38(38 ピン DA パッケージで提供される MSP430 デバイス用)
• MSP-FET430U23x0(40 ピン RHA パッケージでのみ提供される MSP430F2330/F2350/F2370 デバイス用)
• MSP-FET430U48(48 ピン DL パッケージで提供される MSP430 デバイス用)
• MSP-FET430U64(64 ピン PM パッケージで提供される MSP430 デバイス用)
• MSP-FET430U80(80 ピン PN パッケージで提供される MSP430 デバイス用)
• MSP-FET430U100 (100 ピン PZ パッケージで提供される MSP430 デバイス用)
これらのツールには、パッケージする時点で入手できる最新の技術資料やツールが付属しています。最新の技術資料や
ツール(データシート、ユーザーズ・ガイド、ソフトウェア、アプリケーションに関する情報など)については、TI の
MSP430 Web サイト(www.ti.com/msp430)をご覧いただくか、お近くの日本 TI 販売代理店にお問い合わせください。
すべての商標は、それぞれ各社の所有物です。
JAJU080
最初にお読みください
9
www.ti.com
注意と警告に関する情報
注意と警告に関する情報
本書には、次の注意事項と安全上の警告が含まれています。
注意事項
これは注意事項を示す例です。
注意事項には、お使いのソフトウェアまたは機器を損傷する可能性のある状況が記述されてい
ます。
安全上の警告
これは安全上の警告を示す例です。
安全上の警告には、人体に重大なけがを引き起こす恐れのある状況が記述されています。
注意事項や安全上の警告は、機器の損傷やけがを防止するために示しています。それぞれの注意事項や安全上の警告につ
いては、注意深くお読みください。
Texas Instruments 社からの関連資料
MSP430xxxx デバイスのデータシート
MSP430x1xx Family ユーザーズ・ガイド(資料番号 SLAU049)
MSP430x2xx Family ユーザーズ・ガイド(資料番号 SLAU144)
MSP430x3xx Family ユーザーズ・ガイド(資料番号 SLAU012)
MSP430x4xx Family ユーザーズ・ガイド(資料番号 SLAU056)
問題を解決するには
MSP430 デバイスおよび FET のサポートは、Texas Instruments Product Information Center(PIC)で行われています。PIC に
関する情報は、TI の Web サイト www.ti.com(日本 : www.tij.co.jp)をご覧ください。各デバイスの補足情報は、MSP430
の Web サイト www.ti.com/msp430(日本 : www.tij.co.jp/msp430)をご覧ください。
注意:
KickStart™ は、Texas Instruments がサポートします。
KickStart は IAR 社の製品ですが、Texas Instruments が製品サポートを行っています。したがっ
て、KickStart のサポートを IAR 社に依頼しないでください。また KickStart に付属する豊富な
資料もご確認ください。
FCC の警告
この機器は、研究機関のテスト環境での使用のみを目的としています。この機器は、高周波エネルギーを生成し、使用す
るため、高周波エネルギーを放射する可能性があります。しかしながら、高周波妨害に対する適切な保護を規定している
FCC 規則パート 15 のサブパート J に準拠するコンピューティング・デバイスの制限事項に準じているか否かはテストさ
れていません。この機器を上述した環境以外の環境で操作すると、無線妨害を生ずる可能性があります。このような事態
が発生した場合、ユーザーは、自身の費用で、この障害を是正するに適すると思われる手段を講じる必要があります。
10
最初にお読みください
JAJU080
第1章
開発の前に
本章をお読みいただくと、FET の機能を把握できます。また、ソフトウェアやハードウェアをインストールする方
法、およびデモンストレーション・プログラムを実行する方法について説明します。
項目
ページ
1.1
MSP-FET430X110 開発ツール・キットの内容 ..................................................................................... 12
1.2
MSP-FET430PIF 開発ツール・キットの内容........................................................................................ 12
1.3
MSP-FET430Pxx0 開発ツール・キットの内容('P120、'P140、'P410、'P430、'P440)................... 12
1.4
MSP-FET430UIF 開発ツール・キットの内容........................................................................................ 13
1.5
MSP-FET430Uxx('U14、'U28、'U38、'U23x0、'U48、'U64、'U80、'U100)
開発ツール・キットの内容 .................................................................................................................... 13
1.6
ソフトウェアのインストール................................................................................................................. 14
1.7
MSP-FET430X110 ハードウェアのインストール ................................................................................. 14
1.8
MSP-FET430PIF ハードウェアのインストール .................................................................................... 14
1.9
MSP-FET430UIF ハードウェアのインストール .................................................................................... 15
1.10
MSP-FET430Uxx('U14、'U28、'U38、'U23x0、'U48、'U64、'U80、'U100)および
MSP-FET430Pxx0('P120、'P140、'P410、'P430、'P440)ハードウェアのインストール .............. 15
1.11
LED を点滅させるプログラムの実行..................................................................................................... 15
1.12
CD-ROM や Web で提供されている MSP430 の理解を深める技術資料 .............................................. 16
JAJU080
開発の前に
11
www.ti.com
MSP-FET430X110 開発ツール・キットの内容
1.1
1.2
MSP-FET430X110 開発ツール・キットの内容
•
はじめにお読みください(1 部)
•
MSP430 CD-ROM(1 枚)
•
MSP-FET430X110 フラッシュ・エミュレーション・ツール(1 個)。これは、MSP430F11xIDW、MSP430F11x1AIDW、
MSP430F11x2IDW の各デバイス用の 20 ピン ZIF ソケットが搭載された PCB(プリント基板)です。25 ピン・コネク
タのついたケーブルは FET から PC のパラレル・ポートへ接続します。
•
MSP430F1121AIDW デバイスのサンプルが 2 個入った小型のケース(1 個)
MSP-FET430PIF 開発ツール・キットの内容
•
1.3
MSP430 CD-ROM(1 枚)
•
MSP-FET430PIF インターフェイス・モジュール(1 個)
•
25 ピン・コネクタのついたケーブル(1 本)
•
14 ピン・コネクタのついたケーブル(1 本)
MSP-FET430Pxx0 開発ツール・キットの内容('P120、'P140、'P410、'P430、'P440)
•
12
はじめにお読みください(1 部)
•
はじめにお読みください(1 部)
•
MSP430 CD-ROM(1 枚)
•
MSP-FET430PIF FET インターフェイス・モジュール(1 個)。これは、ケースの一端に 25 ピンのオス型 D-Sub コネク
タ、もう一端に 14 ピン(2 × 7 ピン)のオス型コネクタのついたユニットです。
•
ターゲット・ソケット・モジュール(1 個)
MSP-FET430P120:MSP-TS430DW28 ターゲット・ソケット・モジュール(1 個)。これは、MSP430F12xIDW または
MSP43012x2IDW のデバイス用の 28 ピン ZIF ソケットが搭載されたプリント基板です。また、このプリント基板に
は、14 ピン(2 × 7 ピン)のオス型コネクタも実装されています。
MSP-FET430P140:MSP-TS430PM64 タ ーゲット・ソケット・モジュール(1 個)。これは、MSP430F13xIPM、
MSP430F14xIPM、MSP430F15xIPM、MSP430F16xIPM、MSP430F161xIPM のいずれかのデバイス用の 64 ピン・クラ
ムシェル型ソケットが搭載されたプリント基板です。また、このプリント基板には、14 ピン(2 × 7 ピン)のオス型
コネクタも実装されています。
MSP-FET430P410:MSP-TS430PM64 ターゲット・ソケット・モジュール(1 個)。これは、MSP430F41xIPM デバイ
ス用の 64 ピン・クラムシェル型ソケットが搭載されたプリント基板です。また、このプリント基板には、14 ピン(2
× 7 ピン)のオス型コネクタも実装されています。
MSP-FET430P430:MSP-TS430PN80 ターゲット・ソケット・モジュール(1 個)。これは、MSP430F43xIPN デバイス
用の 80 ピン ZIF ソケットが搭載されたプリント基板です。また、このプリント基板には、14 ピン(2 × 7 ピン)の
オス型コネクタも実装されています。
MSP-FET430P440:MSP-TS430PZ100 ターゲット・ソケット・モジュール(1 個)。これは、MSP430F43xIPZ または
MSP430F44xIPZ のデバイス用の 100 ピン ZIF ソケットが搭載されたプリント基板です。また、このプリント基板に
は、14 ピン(2 × 7 ピン)のオス型コネクタも実装されています。
•
25 ピン・コネクタのついたケーブル(1 本)
•
14 ピン・コネクタのついたケーブル(1 本)
•
4 個または 8 個のピン・ヘッダ
MSP-FET430P120:4 個の PCB 1 × 14 ピン・ヘッダ(オスが 2 個とメスが 2 個)
MSP-FET430P140:8 個の PCB 1 × 16 ピン・ヘッダ(オスが 4 個とメスが 4 個)
MSP-FET430P410:8 個の PCB 1 × 16 ピン・ヘッダ(オスが 4 個とメスが 4 個)
MSP-FET430P430:8 個の PCB 1 × 20 ピン・ヘッダ(オスが 4 個とメスが 4 個)
MSP-FET430P440:8 個の PCB 1 × 25 ピン・ヘッダ(オスが 4 個とメスが 4 個)
開発の前に
JAJU080
www.ti.com
MSP-FET430UIF 開発ツール・キットの内容
•
1.4
1.5
MSP430 デバイスのサンプルが 2 個または 4 個入った小型のケース(1 個)
MSP-FET430P120:MSP430F123IDW と MSP430F1232IDW の両方またはそのいずれか
MSP-FET430P140:MSP430F149IPM と MSP430F169IPM の両方またはそのいずれか
MSP-FET430P410:MSP430F413IPM
MSP-FET430P430:MSP430F437IPN と MSP430FG439 の両方またはそのいずれか
MSP-FET430P440:MSP430F449IPZ
デバイスの仕様については、各デバイスのデータシートをご確認ください。デバイス・エラッタは、Web サイトの各
デバイスの製品フォルダにあり、PDF ファイルとして提供されています。デバイスによっては、さまざまなデバイス
のバグに関する情報を管理しているデータベース(www.ti.com/sc/cgi-bin/buglist.cgi)で見つかる場合もあります。
MSP-FET430UIF 開発ツール・キットの内容
•
はじめにお読みください(1 部)
•
MSP430 CD-ROM(1 枚)
•
MSP-FET430UIF インターフェイス・モジュール(1 個)
•
USB ケーブル(1 本)
•
14 ピン・コネクタのついたケーブル(1 本)
MSP-FET430Uxx('U14、'U28、'U38、'U23x0、'U48、'U64、'U80、'U100)開発ツール・キットの内容
•
はじめにお読みください(1 部)
•
MSP430 CD-ROM(1 枚)
•
MSP-FETP430UIF USB インターフェイス・モジュール(1 個)これは、ケースの一端に USB タイプ B コネクタ、も
う一端に 14 ピン(2 × 7 ピン)のオス型コネクタのついたユニットです。
•
ターゲット・ソケット・モジュール(1 個)
MSP-FET430U14:MSP-TS430PW14 ターゲット・ソケット・モジュール(1 個)。これは、14 ピン ZIF ソケットが搭
載されたプリント基板です。14 ピン PW パッケージで提供されているすべての MSP430 デバイスを収容できます。ま
た、このプリント基板には、14 ピン(2 × 7 ピン)のオス型コネクタも実装されています。
MSP-FET430U28:MSP-TS430DW28 ターゲット・ソケット・モジュール(1 個)。これは、28 ピン ZIF ソケットが搭
載されたプリント基板です。20 ピンおよび 28 ピン DW パッケージで提供されているすべての MSP430 デバイスを収
容できます。また、このプリント基板には、14 ピン(2 × 7 ピン)のオス型コネクタも実装されています。
MSP-FET430U38:MSP-TS430DA38 ターゲット・ソケット・モジュール(1 個)。これは、38 ピン ZIF ソケットが搭
載されたプリント基板です。38 ピン DA パッケージで提供されているすべての MSP430 デバイスを収容できます。ま
た、このプリント基板には、14 ピン(2 × 7 ピン)のオス型コネクタも実装されています。
MSP-FET430U23x0:MSP-TS430QFN23x0(旧製品名 MSP-TS430QFN40)ターゲット・ソケット・モジュール(1 個)。
これは、40 ピン ZIF ソケットが搭載されたプリント基板です。40 ピン RHA パッケージで提供されているすべての
MSP430F2330/F2350/F2370 デバイスのみを収容できます。また、このプリント基板には、14 ピン(2 × 7 ピン)のオ
ス型コネクタも実装されています。
MSP-FET430U48:MSP-TS430DL48 ターゲット・ソケット・モジュール(1 個)。これは、48 ピン ZIF ソケットが搭
載されたプリント基板です。48 ピン DL パッケージで提供されているすべての MSP430 デバイスを収容できます。ま
た、このプリント基板には、14 ピン(2 × 7 ピン)のオス型コネクタも実装されています。
MSP-FET430U64:MSP-TS430PM64 ターゲット・ソケット・モジュール(1 個)。これは、64 ピン ZIF ソケットが搭
載されたプリント基板です。64 ピン PM パッケージで提供されているすべての MSP430 デバイスを収容できます。ま
た、このプリント基板には、14 ピン(2 × 7 ピン)のオス型コネクタも実装されています。
MSP-FET430U80:MSP-TS430PN80 ターゲット・ソケット・モジュール(1 個)。これは、80 ピン ZIF ソケットが搭
載されたプリント基板です。80 ピン PN パッケージで提供されているすべての MSP430 デバイスを収容できます。ま
た、このプリント基板には、14 ピン(2 × 7 ピン)のオス型コネクタも実装されています。
MSP-FET430U100:MSP-TS430PZ100 ターゲット・ソケット・モジュール(1 個)。これは、100 ピン ZIF ソケットが
搭載されたプリント基板です。100 ピン PZ パッケージで提供されているすべての MSP430 デバイスを収容できます。
また、このプリント基板には、14 ピン(2 × 7 ピン)のオス型コネクタも実装されています。
•
USB ケーブル(1 本)
•
14 ピン・コネクタのついたケーブル(1 本)
JAJU080
開発の前に
13
www.ti.com
ソフトウェアのインストール
1.6
•
4 個または 8 個のピン・ヘッダ
MSP-FET430U14:4 個の PCB 1 × 7 ピン・ヘッダ(オスが 2 個とメスが 2 個)
MSP-FET430U28:4 個の PCB 1 × 14 ピン・ヘッダ(オスが 2 個とメスが 2 個)
MSP-FET430U38:4 個の PCB 1 × 19 ピン・ヘッダ(オスが 2 個とメスが 2 個)
MSP-FET430U23x0:8 個の PCB 1 × 10 ピン・ヘッダ(オスが 4 個とメスが 4 個)
MSP-FET430U48:4 個の PCB 2 × 24 ピン・ヘッダ(オスが 2 個とメスが 2 個)
MSP-FET430U64:8 個の PCB 1 × 16 ピン・ヘッダ(オスが 4 個とメスが 4 個)
MSP-FET430U80:8 個の PCB 1 × 20 ピン・ヘッダ(オスが 4 個とメスが 4 個)
MSP-FET430U100:8 個の PCB 1 × 25 ピン・ヘッダ(オスが 4 個とメスが 4 個)
•
MSP430 デバイスが 2 個または 4 個入った小型のケース(1 個)
MSP-FET430U14:MSP430F2013IPW
MSP-FET430U28:MSP430F123IDW と MSP430F1232IDW の両方またはそのいずれか
MSP-FET430U38:MSP430F2274IDA
MSP-FET430U23x0:MSP430F2370IRHA
MSP-FET430U48:MSP430F4270IDL
MSP-FET430U64:MSP430F417IPM および MSP430F169IPM
MSP-FET430U80:MSP430FG439IPN
MSP-FET430U100:MSP430F449IPZ および MSP430FG4619IPZ
デバイスの仕様については、各デバイスのデータシートをご確認ください。デバイス・エラッタは、Web サイトの各
デバイスの製品フォルダにあり、PDF ファイルとして提供されています。デバイスによっては、さまざまなデバイス
のバグに関する情報を管理しているデータベース(www.ti.com/sc/cgi-bin/buglist.cgi)で見つかる場合もあります。
ソフトウェアのインストール
付属の「はじめにお読みください」に記述されている指示に従って、IAR Embedded Workbench™ KickStart をインストー
ルしてください。IAR 社が提供している <Installation Root>\Embedded Workbench x.x\430\doc\readme.htm を読んで、IAR
Embedded Workbench に関する最新情報を確認します。KickStart とは、
(C-SPY™ デバッガを含む)IAR Embedded Workbench
の機能限定版の名称です。KickStart は、各 FET に付属する CD-ROM に収録されています。また、KickStart の最新バー
ジョンは、MSP430 の Web サイトからダウンロードすることもできます。
前述の(および本書記載の)資料にアクセスするには、[Start] → [Programs] → [IAR Systems] → [IAR Embedded Workbench
KickStart for MSP430 V3] の順に選択します。
KickStart は、Windows® 98、Windows 2000、Windows ME、Windows NT 4.0、および Windows XP と互換性があります。た
だし、USB FET インターフェイスは Windows 2000 および Windows XP とのみ機能します。
1.7
MSP-FET430X110 ハードウェアのインストール
1. 25 ピン・コネクタのついたケーブルを FET から PC のパラレル・ポートへ接続します。PC のパラレル・ポートをア
クセスするドライバは、IAR Embedded Workbench のインストール時にインストールされています。IAR Embedded
Workbench をインストールすると、ドライバを使用できるようにするために、再起動が必要になることに注意してく
ださい。
2. MSP430F1121AIDW をしっかりとソケットに差し込み、1 番ピン(表面の円形のくぼみで示されている)がプリント
基板の「1」のマークと合っていることを確認します。
3. (FET 上のソケットの付いていない IC の近くにある)ジャンパ J1 と(LED の近くにある)J5 が正しく差し込まれて
いることを確認します。FET とそのパーツの回路図を、付録 B に示します。
1.8
MSP-FET430PIF ハードウェアのインストール
1. 25 ピン・コネクタのついたケーブルを使用して、FET インターフェイス・モジュールを PC のパラレル・ポートへ接
続します。PC のパラレル・ポートをアクセスするときに必要なドライバは、IAR Embedded Workbench のインストー
ル時に自動的にインストールされています。IAR Embedded Workbench をインストールすると、ドライバを使用できる
ようにするために、再起動が必要になることに注意してください。
2. 14 ピン・コネクタのついたケーブルを使用して、パラレル・ポートに接続するデバッグ・インターフェイスをター
ゲット基板(MSP-TS430xxx ターゲット・ソケット・モジュールなど)へ接続します。
14
開発の前に
JAJU080
www.ti.com
MSP-FET430UIF ハードウェアのインストール
1.9
MSP-FET430UIF ハードウェアのインストール
1. USB ケーブルを使用して、USB FET インターフェイス・モジュールを PC の USB ポートへ接続します。USB FET は
瞬時に認識されます。これは、USB デバイス・ドライバは KickStart ソフトウェアのインストール時にすでにインス
トールされているためです。何らかの理由により、新しいハードウェアの検出ウィザード画面が表示されたら、ドラ
イバ・ファイルが配置されているディレクトリを指定します。デフォルトでは、<Installation Root>\Embedded
Workbench x.x\430\bin\WinXP ディレクトリにあります。ドライバのインストールに関する詳細な説明は、付録 E を
参照してください。
2. PC 接続後に、USB FET によって自己診断テストが行われ、赤の LED が約 2 秒間点滅します。自己診断テストが正常
に終了すると、緑の LED が点灯した状態になります。
3. 14 ピン・コネクタのついたケーブルを使用して、USB FET インターフェイス・モジュールをターゲット基板(MSPTS430xxx ターゲット・ソケット・モジュールなど)へ接続します。
4. MSP430 デバイスをしっかりとソケットに差し込み、1 番ピン(表面の円形のくぼみで示されている)がプリント基
板の「1」のマークと合っていることを確認します。
5. パラレル・ポート・デバッグ・インターフェイスと比較すると、USB FET には他にも JTAG セキュリティ・フューズ
を切断する機能やターゲット VCC(1.8 V ∼ 3.6 V)を調整できる機能があります。ターゲットには、最大で 100 mA
の電源を供給できます。
1.10 MSP-FET430Uxx('U14、'U28、'U38、'U23x0、'U48、'U64、'U80、'U100)および MSP-FET430Pxx0
('P120、'P140、'P410、'P430、'P440)ハードウェアのインストール
1. MSP-FET430PIF または MSP-FET430UIF デバッグ・インターフェイスを PC の適切なポートへ接続します。14 ピン・
コネクタのついたケーブルを使用して、FET インターフェイス・モジュールを付属のターゲット・ソケット・モジュー
ルへ接続します。
2. MSP430 デバイスをしっかりとソケットに差し込み、1 番ピン(表面の円形のくぼみで示されている)がプリント基
板の「1」のマークと合っていることを確認します。
3. 14 ピン(2 × 7 ピン)オス型コネクタの近くにある 2 つのジャンパ(LED と VCC)が正しく差し込まれていること
を確認します。ターゲット・ソケットモジュールとそのパーツの回路図を、付録 B に示します。
注:
'U38 については、FAQ ハードウェア #2 を参照してください。
1.11 LED を点滅させるプログラムの実行
ここでは、C 言語ではじめてプログラムを書くときに使用される「Hello World!」に相当することを FET 上で実行します。
LED を点滅させるアプリケーションを開発し、FET にダウンロードし、実行します。
1. Workbench を起動します([Start] → [Programs] → [IAR Systems] → [IAR Embedded Workbench KickStart for MSP430 V3]
→ [IAR Embedded Workbench] の順に選択)。
2. [File] → [Open Workspace] の順にクリックして、<Installation Root>\Embedded Workbench x.x\430\FET_examples\Flashing
the LED.eww ファイルを開きます。[Workspace] ウィンドウが表示されます。
3. MSP430 デバイス(MSP430xxxx)および目的の言語(アセンブラまたは C)に一致する、[Workspace] ウィンドウの
下部にあるタブをクリックします。
4. [Project] → [Options] → [FET Debugger] → [Setup] → [Connection] の順にクリックして、適切なポートを選択します。パ
ラレル FET インターフェイス(MSP-FET430PIF)の場合 [Texas Instruments LPT-IF] を、USB インターフェイスまたは
eZ430 の場合 [Texas Instruments USB-IF] を選択してください。
5. [Project] → [Rebuild All] の順にクリックして、ソース・コードをビルドしリンクします。プロジェクトをダブルクリッ
クし、表示されたソース・ファイルをダブルクリックすることで、ソース・コードを確認できます。
6. [Project] → [Debug] の順にクリックして、C-SPY デバッガを起動します。C-SPY は、デバイスのフラッシュ・メモリ
を消去してから、アプリケーションのオブジェクト・ファイルをデバイスのフラッシュ・メモリにダウンロードしま
JAJU080
開発の前に
15
www.ti.com
CD-ROM や Web で提供されている MSP430 の理解を深める技術資料
す。
C-SPY でデバイスと通信できない場合には、FAQ デバッギング #1 を参照してください。
7. [Debug] → [Go] の順にクリックして、アプリケーションを起動します。LED が点滅しています。
8. [Debug] → [Stop Debugging] の順にクリックして、デバッガを停止し、C-SPY を終了して、Workbench に戻ります。
9. [File] → [Exit] の順にクリックして、Workbench を終了します。
無事終了です。はじめて作成した MSP430 アプリケーションのビルドとテストが完了しました。
1.12 CD-ROM や Web で提供されている MSP430 の理解を深める技術資料
MSP430 に関する情報については、基本的に各デバイスのデータシートおよびユーザーズ・ガイドを参照してください。
パッケージ時点で入手可能な最新のユーザーズ・ガイドなどの資料は、開発ツールが収録された CD-ROM で提供されま
す。最新情報を入手するには、MSP430 の Web サイト(www.ti.com/msp430)をご覧ください。
IAR 社のツール(Workbench/C-SPY、アセンブラ、C コンパイラ、リンカ、ライブラリ作成ユーティリティ)の説明資料
は、common\doc および 430\doc の両方のフォルダにあります。説明資料は、いずれも PDF ファイルで提供されます。資
料の補足情報(最新情報など)は、同じディレクトリにある HTML フォーマットで入手できます。430\doc\readme_start.htm
では、IAR 社の資料について必要な情報をわかりやすく説明しています。
16
開発の前に
JAJU080
第2章
開発フロー
本章では、KickStart を使用して、アプリケーション・ソフトウェアを開発する方法、および C-SPY を使用して開発
したソフトウェアをデバッグする方法について説明します。
項目
ページ
2.1
概要 ........................................................................................................................................................ 18
2.2
KickStart の使用方法............................................................................................................................. 18
2.3
C-SPY の使用方法 ................................................................................................................................. 22
JAJU080
開発フロー
17
www.ti.com
概要
2.1
概要
アプリケーションの開発は、Workbench を使用してアセンブラと C の両方またはそのいずれかで行われます。またアプリ
ケーションのデバッグには C-SPY を使用します。C-SPY は Workbench にシームレスに統合されたデバッガです。ただし、
コード開発環境(Workbench)とデバッガ(C-SPY)を区別しておくと、開発を進める上で利便性が向上します。C-SPY
を設定すると、FET(実際の MSP430 デバイスなど)やソフトウェアによるデバイス・シミュレータと組み合わせて動作
させることができます。KickStart は、Workbench および C-SPY をまとめて言及する場合に使われます。KickStart ソフト
ウェア・ツールは IAR 社の製品です。
MSP430 ファミリーおよび KickStart に関する資料は、豊富に揃っています。開発ツールが収録された CD-ROM には、
MSP430 に関する情報を説明した豊富な資料が含まれています。MSP430 のホーム・ページ(www.ti.com/msp430)にも、
MSP430 に関する情報が掲載されています。KickStart のコンポーネント(Workbench / デバッガ、アセンブラ、コンパイ
ラ、リンカ)に関する資料は、<Installation Root>\Embedded Workbench x.x\common\doc および <Installation Root>\Embedded
Workbench\430\doc にあります。また、KickStart ディレクトリ・ツリー全体に配置されている .htm ファイルには、最新情
報が含まれており、PDF ファイルで提供される内容を補足しています。さらに、KickStart に関する資料は、[Help] メニュー
からインターネットにアクセスして入手することもできます。
IAR 社と TI が提供する「はじめにお読みください」というファイルおよび資料にアクセスするには、[Start] → [Programs]
→ [IAR Systems] → [IAR Embedded Workbench KickStart for MSP430 V3] の順に選択します。
ツール
Workbench/C-SPY
ユーザーズ・ガイド
readme.htm、ew430.htm、cs430.htm、cs430f.htm
アセンブラ
EW430_AssemblerReference.pdf
a430.htm、a430_msg.htm
コンパイラ
EW430_CompilerReference.pdf
icc430.htm、icc430_msg.htm
CLibrary.htm
C ライブラリ
リンカおよびライブラリ作成ユーティリティ
2.2
最新情報
EW430_UsersGuide.pdf
xlink.pdf
xlink.htm、xman.htm、xar.htm
KickStart の使用方法
KickStart 開発環境は、機能が限定されています。次のような制限事項が設定されています。
•
C コンパイラは、アセンブリ・コード・リスト・ファイルを作成しません。
•
リンカがリンクできる C ソース・コードは、最大で 4KB までです(ただし、アセンブラ・ソースのコード・サイズ
には制限がありません)。
シミュレータに入力できるコードは、最大で 4KB までです。
•
(制限のない)フルセット版のソフトウェア・ツールは、IAR 社から購入できます。中規模の開発能力を備えたツール・
セットは、Baseline と呼ばれ、C ソース・コードに 12KB のサイズ制限があり、基本的な浮動小数点演算処理機能をサポー
トします。この製品も IAR 社から購入できます。詳細については、IAR 社の Web サイト(www.iar.se)をご覧ください。
プロジェクト設定
2.2.1
Workbench や C-SPY を構成する上で必要となる設定項目は、膨大でかつ細部にまで及びます。プロジェクト設定に取り
組む際には、IAR 社から提供される資料を注意深くお読みいただき、完全に理解してください。付属のアセンブラおよび
C で記述されたプログラム例からなるプロジェクト設定を確認してください(プロジェクト設定にアクセスするには、プ
ロジェクト名を選択してから [Project] → [Options] の順にクリックします)。プロジェクトを開発する場合、これらのプロ
ジェクト設定をテンプレートとして使用します。プロジェクト名を選択していない場合、設定が行われ、その設定が(プ
ロジェクトに対してではなく)選択したファイルに対して適用されることに注意してください。
次のプロジェクト設定を推奨します。またこの設定は必須です。
• ターゲット・デバイスを指定します([General Options] → [Target] → [Device] の順に選択)。
18
•
アセンブラまたは C / アセンブラのいずれかのプロジェクトをイネーブルします([General Options] → [Target] →
[Assembler-only project] の順に選択)
。
•
実行可能な出力ファイルの生成をイネーブルします([General Options] → [Output] → [Output file] → [Executable] の順
に選択)。
開発フロー
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KickStart の使用方法
•
C プロジェクトを最も簡単にデバッグするには、最適化をディスエーブルします([C/C++ Compiler] → [Optimizations]
→ [Size] → [None (Best debug support)] の順に選択)。
•
コンパイラ出力にデバッグ情報の生成をイネーブルします([C/C++ Compiler] →
information] の順に選択)。
[Output] →
[Generate debug
•
C プリプロセッサの検索パスを指定します([C/C++ Compiler] → [Preprocessor] → [Include Paths] の順に選択)。
•
アセンブラ出力にデバッグ情報の生成をイネーブルします([Assembler] → [Output] → [Generate Debug Info] の順に選
択)。
アセンブラ・プリプロセッサの検索パスを指定します([Assembler] → [Preprocessor] → [Include Paths] の順に選択)。
•
•
C-SPY を使用してプロジェクトをデバッグするには、互換フォーマットを指定します([Linker] → [Output] → [Format]
→ [Debug information for C-SPY (With runtime control modules/With I/O emulation modules)] の順に選択)。
•
使用するライブラリの検索パスを指定します([Linker] → [Config] → [Search paths] の順に選択)。
•
C-SPY のドライバを指定します。FET(MSP430 など)上でデバッグできるようにするために、[Project] → [Options]
→ [Debugger] → [Setup] → [Driver] → [FET Debugger] の順に選択します。シミュレータ上でデバッグできるようにする
ために、シミュレータを選択します。[FET Debugger] が選択されている場合、[Project] → [Options] → [FET Debugger]
→ [Setup] → [Connection] の順に選択して、適切なポートを選択します。パラレル FET インターフェイス(MSPFET430PIF)の場合 [Texas Instruments LPT-IF] を、USB インターフェイス(MSP-FET430UIF)または eZ430 の場合
[Texas Instruments USB-IF] を選択してください。
•
デバイス記述ファイルをイネーブルします。このファイルによって、C-SPY はデバッグ対象デバイスの仕様を認識し
ます。このファイルは、指定されたターゲット・デバイスに対応します([Debugger] → [Setup] → [Device description
file] → [Override default] の順に選択)。
•
オブジェクト・コードをダウンロードする前に、メイン・メモリと情報メモリの消去をイネーブルします([FET
Debugger] → [Download] → [Erase main and Information memory] の順に選択)。
•
デバッグ時のシステム性能を最大限に高めるために、仮想ブレークポイントをディスエーブルします([FET Debugger]
→ [Breakpoints] → [Use virtual breakpoints] の順に選択)
。また、システム・ブレークポイントもすべてディスエーブル
します([FET Debugger] → [Breakpoints] → [System breakpoints on] の順に選択)。
注:
工場出荷時設定を使用して、プロジェクトを迅速に設定します。
[Factory Settings] ボタンを使用して、プロジェクトを使用可能な状態に迅速に設定します。
プロジェクトを迅速に設定する手順は、次のとおりです。[General Options] タブには、[Factory Settings] ボタンがないこと
に注意してください。
1. ターゲット・デバイスを指定します([General Options] → [Target] → [Device] の順に選択)。
2. アセンブラまたは C / アセンブラのいずれかのプロジェクトをイネーブルします([General Options] → [Target] →
[Assembler-only project] の順に選択)。
3. 実行可能な出力ファイルの生成をイネーブルします([General Options] → [Output] → [Output file] → [Executable] の順
に選択)。
4. コンパイラの工場出荷時設定を受け入れます([C/C++ Compiler] → [Factory Settings] の順に選択)。
5. アセンブラの工場出荷時設定を受け入れます([Assembler] → [Factory Settings] の順に選択)。
6. リンカの工場出荷時設定を受け入れます([Linker] → [Factory Settings] の順に選択)。
7. C-SPY の工場出荷時設定を受け入れます([Debugger] → [Factory Settings] の順に選択)。
8. ハードウェア上でデバッグします([Debugger] → [Setup] → [Driver] → [FET Debugger] の順に選択)。
9. LPT1 に接続しない場合、FET に接続するために使用する有効なパラレル・ポートを指定します([FET Debugger] →
[Setup] → [Connection] → [Texas Instruments LPT-IF] の順に選択)。あるいは、USB ポートを指定します(([FET Debugger]
→ [Setup] → [Connection] → [Texas Instruments USB-IF] の順に選択)。
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開発フロー
19
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KickStart の使用方法
注:
ファイル参照時に、絶対パス名を使用しないでください。
その代わりに、相対パス名を示すキーワード $TOOLKIT_DIR$ および $PROJ_DIR$ を使用し
てください。これらのキーワードの説明については、IAR 社の資料を参照してください。相
対パス名を使用すると、プロジェクトを他の環境に簡単に移行することができ、IAR 社のシ
ステムを(KickStart や Baseline からフルセット版へなど)アップグレードした場合でもプロ
ジェクトを変更する必要はありません。
2.2.2
テンプレートを使わずに最初からのプロジェクト作成
ここでは、アセンブラまたは C のプロジェクトをテンプレートを使わずに最初から作成し、開発したアプリケーション
を MSP430 にダウンロードし、実行する手順をステップ・バイ・ステップで説明します(2.2.1 項「プロジェクト設定」も
参照)。
『MSP430 IAR Embedded Workbench IDE ユーザーズ・ガイド』では、プロセスの概要をより包括的に説明しています。
1. Workbench を起動します([Start] → [Programs] → [IAR Systems] → [IAR Embedded Workbench KickStart for MSP430 V3]
→ [IAR Embedded Workbench] の順に選択)
。
2. 新規にテキスト・ファイルを作成します([File] → [New] → [File] の順に選択)。
3. プログラム・テキストをファイルに入力します。
注:
.h ファイルを使用して、コード開発を簡素化します。
KickStart には、デバイスごとにデバイスのレジスタおよびそのビット名を指定したファイル
が付属しています。これらのファイルを使うと、プログラムの開発タスクを大幅に簡素化す
る こ と が で き ま す。こ の ヘッダ・ファイルは、<Installation Root>\Embedded Workbench
x.x\430\inc にあります。ターゲット・デバイスに対応する .h ファイルをテキスト・ファイル
にインクルードしてください(#include "msp430xyyy.h")。さらに、ファイル io430xxxx.h が用
意されており、C ソース・ファイルでこのファイルをインクルードして、最適化が行われます。
4. プログラム・テキスト・ファイルを保存します([File] → [Save] の順に選択)。
アセンブラ・テキスト・ファイルは、ファイルタイプを示す接尾辞「.s43」を付けて保存し、C テキスト・ファイル
はファイルタイプを示す接尾辞「.c」を付けて保存することをお勧めします。
5. 新規にワークスペースを作成します([File] → [New] → [Workspace] の順に選択)。
6. 新規にプロジェクトを作成します([Project] → [Create New Project] の順に選択)。[Tool chain:] に [MSP430]、[Project
Templates:] に [Empty project] をそれぞれ選択し、[OK] をクリックします。プロジェクト名を指定し、[Save] をクリッ
クします。
7. プログラム・テキスト・ファイルをプロジェクトに追加します([Project] → [Add Files] の順に選択)。プログラム・テ
キスト・ファイルを選択し、[Open] をクリックします。他にも、ファイルをダブルクリックして、プロジェクトに追
加する方法もあります。
注:
アセンブラのソース・ファイルをプロジェクトに追加する方法
[Add Files] ウィンドウに表示されるデフォルトのファイル・タイプは、[C/C++ Files] です。ア
センブラ・ファイル(.s43)を表示させるには、[Files of type] ドロップダウン・メニューから
[Assembler Files] を選択します。
8. ワークスペースを保存します([File] → [Save Workspace] の順に選択)。ワークスペース名を指定し、[Save] をクリッ
クします。
9. プロジェクト・オプションを設定します([Project] → [Options] の順に選択)。サブカテゴリ(General Options、C/C++
Compiler、Assembler、Linker、Debugger)ごとに、デフォルトの工場出荷時設定を受け入れます。ただし、次の例外
があります。
• ターゲット・デバイスを指定します([General Options] → [Target] → [Device] の順に選択)。
20
開発フロー
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KickStart の使用方法
•
アセンブラまたは C / アセンブラのいずれかのプロジェクトをイネーブルします([General Options] → [Target] →
[Assembler-only project] の順に選択)。
•
実行可能な出力ファイルの生成をイネーブルします([General Options] → [Output] → [Output file] → [Executable] の
順に選択)。
FET(MSP430 など)上でデバッグするには、[Debugger] → [Setup] → [Driver] → [FET Debugger] の順にクリックし
ます。
FET に接続するために使用するアクティブなポートを指定します([FET Debugger] → [Setup] → [Connection] の順
に選択)。
•
•
10. プロジェクトをビルドします([Project] → [Rebuild All] の順に選択)。
11. C-SPY を使用して、アプリケーションをデバッグします([Project] → [Debug] の順に選択)。これにより、C-SPY が起
動し、C-SPY によるターゲットの制御、ターゲット・メモリの消去、ターゲット・メモリをアプリケーションにプロ
グラム、ターゲットのリセットが可能になります。
C-SPY でデバイスと通信できない場合には、FAQ デバッギング #1 を参照してください。
12. [Debug] → [Go] の順にクリックして、アプリケーションを起動します。
13. [Debug] → [Stop Debugging] の順にクリックして、アプリケーションを停止し、C-SPY を終了して、Workbench に戻り
ます。
14. [File] → [Exit] の順にクリックして、Workbench を終了します。
既存の IAR V1.x/V2.x プロジェクトの使用方法
2.2.3
IAR V1.x/V2.x システムの既存のプロジェクトを新たな IAR V3.x と組み合わせて使用することは可能です。IAR 社の資料
『Step by Step Migration for EW430 x.xx』を 参照してください。この資料は、<Installation Root>\Embedded Workbench
x.x\430\doc\migration.htm に含まれています。
スタック管理および .xcl ファイル
2.2.4
予約されているスタック・サイズは、[Project Options] ダイアログ ボックス([General Options] → [Stack/Heap] の順に選択)
を使うか、.xcl リンカ制御ファイルを直接変更することにより設定できます。これらのファイルをリンカに入力します。
また、デバイスのメモリ(RAM、フラッシュ)割り当てを制御する文が含まれています。これらのファイルの詳細につ
いては、IAR 社の XLINK に関する資料を参照してください。FET に付属する .xcl ファイル(<Installation Root>\Embedded
Workbench x.x\430\config\lnk430xxxx.xcl)で、CSTACK という再配置可能なセグメント(RSEG)を指定します。CSTACK
は、C プログラムの中でシステム・スタック用に使われる RAM の領域を指定するために使われます。また CSTACK は、
アセンブラ・プログラムでも使用できます(MOV.W #SFE(CSTACK), SP)。CSTACK は、RAM の最終ロケーションか
ら 50 バイト拡張するために指定されます(つまり、スタックは RAM から下方向へ 50 バイト拡張されます)。
.xcl ファイルに含まれている他の文は、RAM の先頭のロケーションからスタックの最後までを割り当てる、その他の再
配置可能な領域を指定します。次の点について注意することが重要です。
• 付属の .xcl ファイルでは、スタック用に RAM が 50 バイト予約されています。このスタックの量が実際に必要かどう
か(あるいは、十分かどうか)には無関係です。
• スタックのランタイム・チェックは行われません。スタックは予約された 50 バイトを超えてオーバーフローするこ
とがあり、その他のセグメントを上書きしてしまいます。エラーは出力されません。
付属の .xcl ファイルを変更して、アプリケーション・ニーズに合わせてスタック・サイズを調整することができます。
-D_STACK_SIZE=xx を編集して、スタック用に xx バイトを割り当てます。.xcl ファイルは、必要に応じてヒープ用に 50
バイトを予約していることにも注意してください(malloc() など)
。
2.2.5
Texas Instruments .TXT(および他のフォーマット)ファイルを作成する方法
KickStart のリンカを設定して、GANG430 および PRGS430 プログラマと組み合わせて使用するために TI .TXT フォーマッ
ト で オ ブ ジ ェク ト を 出 力 す る こ と が で き ます。[Project] → [Options] → [Linker] → [Output] → [Format] → [Other] →
[msp430-txt] の順にクリックします。また Intel™ および Motorola™ フォーマットも選択することができます。
詳細については、FAQ プログラム開発 #6 を参照してください。
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開発フロー
21
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C-SPY の使用方法
2.2.6
プログラム例の概要
MSP430 デバイス用のプログラム例は、<Installation Root>\Embedded Workbench x.x\430\FET_examples にあります。ツー
ル・フォルダごとに、アセンブラや C のソースが含まれているフォルダがあります。
<Installation Root>\Embedded Workbench\x.x\430\FET_examples\Flashing the LED.eww を使うと、FET_1 デモンストレーショ
ン・コードがワークスペースに適切に構成されます。ワークスペースには、MSP430 デバイス・ファミリーごとに対応し
たコードを含むアセンブラおよび C プロジェクトが含まれています。Debug 版および Release 版がプロジェクトごとに用
意されています。
<Installation Root>\Embedded Workbench x.x\430\FET_examples\contents.htm では、プログラム例を適切に構成し、説明して
います。
その他のプログラム・コードの例は、[Code Examples] の下をクリックしたときに表示される MSP430 ホーム・ページに
あります。
注:
2.3
一部のプログラム例では、LFXT1 上に 32 kHz のクリスタルが必要になりますが、すべての
FET に 32 kHz のクリスタルが付属しているわけではありません。
C-SPY の使用方法
C-SPY で表示される FET 固有のメニューについては、付録 C を参照してください。
2.3.1
ブレークポイントのタイプ
C-SPY のブレークポイント・メカニズムは、限られた数のオンチップ・デバッギング・リソースを使用しています(具
体的には、N 個のブレークポイント・レジスタがあります。個数については 表 2-1 を参照)。N 個以下のブレークポイン
トがセットされた場合、アプリケーションはデバイスのフルスピード(またはリアルタイム)で実行します。N 個より多
いブレークポイントがセットされ、かつ [Use Virtual Breakpoints] がイネーブル([FET Debugger] → [Breakpoints] → [Use
virtual breakpoints] の順に選択)の場合、アプリケーションはホスト PC の制御下で実行します。システムは、大幅に低速
なスピードで動作しますが、ソフトウェア・ブレークポイントはいくつでも設定できます(つまり、非リアルタイム)。
非リアルタイム・モード時に、PC は実際に、デバイスを繰り返しシングル・ステップ実行し、ブレークポイントに到達
したかどうかを判別する動作終了ごとに、デバイスに信号を送って確認します。
(コード)アドレスとデータ(値)のブレークポイントは両方とも、サポートされています。データ・ブレークポイント
および範囲ブレークポイントはそれぞれ、MSP430 のハードウェア・ブレークポイントを 2 つ必要とします。
表 2-1. デバイス・ブレークポイントの数とその他のエミュレーション機能
デバイス
22
4 線式 JTAG
2 線式
Spy-Bi-Wire
ブレーク
範囲ブレーク
ポイント(N)
ポイント
クロック制御
ステート・
シーケンサ
トレース・
バッファ
MSP430F11x1
X
2
MSP430F11x2
X
2
MSP430F12x
X
2
MSP430F12x2
X
2
MSP430F13x
X
3
X
MSP430F14x
X
3
X
MSP430F15x
X
8
X
X
X
X
MSP430F16x
X
8
X
X
X
X
MSP430F161x
X
8
X
X
X
X
MSP430F20xx
X
MSP430F21x1
X
MSP430F22x2
X
2
2
X
X
X
2
X
MSP430F22x4
X
X
2
X
MSP430F23x0
X
2
X
開発フロー
X
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C-SPY の使用方法
表 2-1. デバイス・ブレークポイントの数とその他のエミュレーション機能(続き)
4 線式 JTAG
2 線式
Spy-Bi-Wire
MSP430F241x
X
8
X
MSP430F261x
X
8
X
MSP430F41x
X
2
X
MSP430F42x
X
2
X
デバイス
ブレーク
範囲ブレーク
ポイント(N)
ポイント
クロック制御
ステート・
シーケンサ
X
X
X
X
X
X
X
X
MSP430FE42x
X
2
X
MSP430FW42x
X
2
X
MSP430F42x0
X
2
X
MSP430FG42x0
X
2
X
MSP430F43x
X
8
MSP430FG43x
X
2
X
X
トレース・
バッファ
X
MSP430F43x1
X
8
X
X
X
X
MSP430F44x
X
8
X
X
X
X
MSP430FG461x
X
8
X
X
X
X
ブレークポイントの使用方法
2.3.2
C-SPY を起動するときに N 個より多くのブレークポイントをセットし、かつ仮想ブレークポイントをディスエーブルす
ると、N 個のブレークポイントだけがイネーブル(かつ 1 つ以上のブレークポイントがディスエーブル)であることを
ユーザーに対して通知するメッセージが表示されます。Workbench では、C-SPY の [Use Virtual Breakpoints] 設定とは関係
なく、複数のブレークポイントをセットすることは許可されています。仮想ブレークポイントがディスエーブルの場合、
最大で N 個のブレークポイントを C-SPY でセットできます。
[Project] → [Options] → [Debugger] → [Setup] → [Run To] がイネーブルの場合、プログラムを一時的にリセットするには、
ブレークポイントが必要です(FAQ デバッギング #32 を参照)。
[Run To Cursor] コマンドの動作には、一時的にブレークポイントが必要です。その結果、[Run To Cursor] コマンド使用時
に、仮想ブレークポイントがディスエーブルの場合、N - 1 個のブレークポイントだけがアクティブになります(FAQ デ
バッギング #33 を参照)
。
ブレークポイント処理中に、割り込みがアクティブになると、C-SPY は割り込みサービス・ルーチンの最初の命令を停
止します(FAQ デバッギング #26 を参照)。
シングル・ステップ実行の使用方法
2.3.3
アセンブラ・ファイルのデバッグ時に、Step Into と同様に Step Over、Step Out、Next Statement が動作します。つまり、現
在実行中の命令がフルスピードで実行されます。
アセンブラ・ファイルのデバッグ時に、CALL 命令のステップ動作が行われると、呼び出し先の関数の最初の命令で停止
します。
アセンブラ・ファイルのデバッグ時に、呼び出し先の関数をデバイスのフルスピードで実行する Step Over a CALL 命令
と同期させるには、CALL 命令と(リアルタイム・モードのブレークポイントへ進む)GOing 命令実行後にブレークポイ
ントを設定します。
C ファイルのデバッグ時に、シングル・ステップ(Step)動作は次の C の文を実行します。そのため、関数参照をステッ
プ・オーバーすることができます。可能な場合には、ハードウェア・ブレークポイントを関数参照後に設定し、Go を暗
黙的に実行します。これにより、関数はフルスピードで実行されます。ハードウェア・ブレークポイントが設定されてい
ない場合、関数は非リアルタイム・モードで実行されます。Step Into と Step Out は両方ともサポートされます。
逆アセンブリ・モード([View] → [Disassembly] の順に選択)で、CALL 命令以外のステップ動作はその命令をデバイス
のフルスピードで実行します。
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開発フロー
23
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C-SPY の使用方法
逆アセンブリ・モード([View] → [Disassembly] の順に選択)で、CALL 命令のステップ動作は、可能な場合には、CALL
命令の後にハードウェア・ブレークポイントを設定してから、Go を実行します。呼び出し先の関数は、デバイスのフル
スピードで実行します。Go の前に、ハードウェア・ブレークポイントが設定されていない場合、呼び出し先の関数は非
リアルタイム・モードで実行されます。いずれの場合でも、実行は CALL 命令の後に来る命令で停止します。
ソース・コードがある場合、シングル・ステップ実行のみが可能です。ソース・コードがない場合には、コード実行時に
ブレークポイントを使用する必要があります(つまり、ソース・コードがない関数への CALL 命令の後にブレークポイ
ントを設定してから、リアルタイム・モードでブレークポイントへ進みます)
。
シングル・ステップ動作中に、割り込みがアクティブになると、現在の命令が完了し、C-SPY は割り込みサービス・ルー
チンの最初の命令で停止します(FAQ デバッギング #26 を参照)。
2.3.4
[Watch] ウィンドウの使用方法
C-SPY の [Watch] ウィンドウ・メカニズムにより、C 変数をデバッグ・セッションでモニタできます。本来、そのように
動作するように設計されていませんが、[Watch] ウィンドウ・メカニズムの機能を拡張して、アセンブラ変数をモニタで
きます。
監視する変数は、RAM 内で定義されていると仮定します。例を示します。
RSEG DATA16_I
varword ds 2 ; two bytes per word
varchar ds 1 ; one byte per character
C-SPY では、次のようにします。
1. [Watch] ウィンドウを開きます([View] → [Watch] の順に選択)。
2. [Debug] → [Quick Watch] の順にクリックします。
3. varword を監視するために、[Expression] ボックスに次のように入力します。
(__data16 unsigned int *) varword
4. varchar を監視するために、[Expression] ボックスに次のように入力します。
(__data16 unsigned char *) varchar
5. [Add Watch] ボタンをクリックします。
6. [Quick Watch] ウィンドウを閉じます。
7. [Watch] ウィンドウに作成されたエントリに対して、+ 記号をクリックして監視対象変数の内容(値)を表示します。
表示される変数のフォーマット(default、binary、octal、decimal、hex、char)を変更するには、type(種類)を選択し、
右クリックして、目的のフォーマットを選択します。表示される変数の値を変更するには、その変数を選択して、新たな
値を入力します。
C で変数を監視するには、その変数を選択して、[Watch] ウィンドウにドラッグ・アンド・ドロップします。
MSP430 ペリフェラルは、メモリにマップされているため、変数を監視するという概念をペリフェラルを監視するという
概念に拡張することが可能です。C-SPY でペリフェラルをリード / ライトする際に、副作用を引き起こすことがあること
に注意してください(FAQ デバッギング #24 を参照)。
監視する CPU コア・レジスタを指定するには、レジスタ名の先頭に '#' を付けます(つまり、#PC、#SR、#SP、#R5 など)。
[Watch] ウィンドウ内で監視される変数は、C-SPY が該当デバイスを制御している場合にのみ更新されます(たとえば、
ブレークポイントに到達後、シングル・ステップ実行後、または [Stop/Escape] をクリック後)。
レジスタの内容は [Watch] ウィンドウで監視することもできますが、[View] → [Register] の順に選択する方が望ましい方
法です。
24
開発フロー
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第3章
インサーキット・プログラミングを行う際の設計上の検討事項
本章では、MSP430 のインサーキット・プログラミングを行う際の信号要件について説明します。
項目
ページ
3.1
MSP-FET430PIF、MSP-FET430UIF、GANG430、PRGS430 のインシステム・プログラミング
およびデバッギングを行う際の信号接続............................................................................................... 26
3.2
外部電源 ................................................................................................................................................. 28
3.3
ブートストラップ・ローダー................................................................................................................. 29
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インサーキット・プログラミングを行う際の設計上の検討事項
25
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MSP-FET430PIF、MSP-FET430UIF、GANG430、PRGS430 のインシステム・プログラミングおよびデバッギングを行う際の信号接続
3.1
MSP-FET430PIF、MSP-FET430UIF、GANG430、PRGS430 のインシステム・プログラミングお
よびデバッギングを行う際の信号接続
C-SPY デバッガおよび MSP-FET430PIF や MSP-FET430UIF などの FET ハードウェア JTAG インターフェイスを使用して
適切に接続することで、ターゲット基板上でコードをプログラムしたり、デバッグしたりすることができます。また、接
続可能な製品として、GANG430 および PRGS430 量産プログラマもサポートされているため、必要に応じてプロトタイ
プ基板を簡単にプログラムすることができます。
図 3-1 に、C-SPY を使用して 4 線式 JTAG 通信を行う場合、インシステム・プログラミングとデバッギングをサポートす
る上で必要となる 14 ピン FET インターフェイス・モジュール・コネクタとターゲット・デバイスの接続を示します。図
3-2 に、2 線式 Spy-Bi-Wire 通信を行う場合に必要となる接続を示します。通常、4 線式 JTAG モードは、すべての MSP430
デバイスでサポートされていますが、2 線式 Spy-Bi-Wire モードは特定のデバイスでのみ使用できます。デバイスごとに
使用できる接続方法については、表 2-1 を参照してください。
FET インターフェイスの接続方法は、GANG430 や PRGS430 と同じです。FET インターフェイスと GANG430 は両方と
もターゲット基板に VCC を供給可能です(ピン 2 を使用)。また、FET インターフェイス・モジュールと GANG430 には、
VCC センス機能が備わっており、その機能を使用する場合には、別の接続方法が必要になります(ピン 2 ではなくピン 4
を使用)。VCC センス機能は、ローカルな VCC を検出(ターゲット基板上に存在する、つまりバッテリまたは他のローカ
ルな電源)するもので、出力信号に応じて調整します。ターゲット基板に、ローカルな VCC から電源が供給される場合、
JTAG 上のピン 4 への接続が行われ、ピン 2 へは接続されません。これにより、VCC センス機能が使われ、基板上のロー
カルな VCC が FET インターフェイス・モジュールまたは GANG430 から供給される VCC へ接続されない場合に発生する
可能性のある競合は回避されます。VCC センス機能が必要ではない(つまり、ターゲット基板には FET インターフェイ
ス・モジュールまたは GANG430 から電源が供給される)場合、VCC 接続は JTAG ヘッダのピン 2 に対して行われ、
ピン 4 に対しては行われません。図 3-1 および図 3-2 に、VCC をターゲット基板に供給するシナリオを両方ともサポート
するジャンパ・ブロックを示します。この柔軟性が必要ではない場合、目的の VCC 接続はハード的に組み込まれ、ジャ
ンパ・ブロックは削除されます。ピン 2 とピン 4 は、同時に接続する必要はありません。
4 線式 JTAG 通信モード(図 3-1 を参照)では、ターゲット RST 信号の JTAG コネクタへの接続はオプションで、4 線式
JTAG 通信モードにのみ対応するデバイスを使用する場合には、必要ではないことに注意してください。ただし、2 線式
Spy-Bi-Wire 通信モード対応デバイスを 4 線式 JTAG モードで使用する場合には、RST 接続を行う必要があります。
MSP430 開発ツールおよびデバイス・プログラマは、デバイスを制御するために JTAG コマンドを発行することでター
ゲットをリセットします。ただし、これが機能しない場合、開発ツールまたはデバイス・プログラマでは、デバイス・リ
セットをアサートするための他の方法として JTAG コネクタの RST 信号を使用します。
26
インサーキット・プログラミングを行う際の設計上の検討事項
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MSP-FET430PIF、MSP-FET430UIF、GANG430、PRGS430 のインシステム・プログラミングおよびデバッギングを行う際の信号接
VCC
J1㧔ᵈAࠍෳᾖ㧕
VCC/AVCC/DVCC
J2㧔ᵈAࠍෳᾖ㧕
C2
10 µF
R1
47 kΩ
㧔ᵈBࠍෳᾖ㧕
MSP430Fxxx
JTAG
VCC TOOL
VCC TARGET
TEST/VPP
2
4
C3
0.1 µF
RST/NMI
1
3
6
5
8
7
10
9
12
11
14
13
TDO/TDI
TDO/TDI
TDI/VPP
TDI/VPP
TMS
TMS
TCK
TCK
GND
RST㧔ᵈDࠍෳᾖ㧕
TEST/VPP 㧔ᵈCࠍෳᾖ㧕
C1
10 nF/2.2 nF
㧔ᵈB߅ࠃ߮Eࠍෳᾖ㧕
A
B
C
D
E
VSS/AVSS/DVSS
J1(ローカルなターゲット電源を使用する場合)または J2(デバッグ / プログラミング・アダプタから電源を供給する場
合)へ接続します。
RST/NMI ピン R1/C1 の設定は、デバイス・ファミリーによって異なります。推奨設定については、各 MSP430 ファミリー
のユーザーズ・ガイドを参照してください。
TEST/VPP ピンを使用できるのは、マルチプレクスされた JTAG ピンを備えた MSP430 ファミリーの構成メンバーのみで
す。このピンが使用できるかどうかを判別するには、各デバイスのデータシートを参照してください。
4 線式 JTAG 通信モードにのみ対応するデバイスを使用する場合、JTAG コネクタ RST ピンへの接続はオプションで、デバ
イス・プログラミングまたはデバッギングには必要ありません。ただし、2 線式 Spy-Bi-Wire 通信モード対応デバイスを 4
線式 JTAG モードで使用する場合、この接続方法が必要です。
2 線式 Spy-Bi-Wire 通信モード対応デバイスを 4 線式 JTAG モードで使用する場合、C1 の上限は 2.2 nF を超えてはいけませ
ん。これは、TI FET インターフェイス・モジュール(LPT/USB FET)に適用されます。
図 3-1. 4 線式 JTAG 通信の場合の信号接続
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インサーキット・プログラミングを行う際の設計上の検討事項
27
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外部電源
VCC
J1㧔ᵈAࠍෳᾖ㧕
VCC/AVCC/DVCC
J2㧔ᵈAࠍෳᾖ㧕
R1
47 kΩ
㧔ᵈBࠍෳᾖ㧕
C2
10 µF
C3
0.1 µF
MSP430Fxxx
JTAG
VCC TOOL
VCC TARGET
TEST/VPP
2
1
4
3
6
5
8
7
10
9
12
11
14
13
TDO/TDI
RST/NMI/BWTDIO
TCK
GND
R2
330 Ω
㧔ᵈCࠍෳᾖ㧕
TEST/SBWTCK
C1
2.2 nF
㧔ᵈBࠍෳᾖ㧕
A
B
C
VSS/AVSS/DVSS
J1(ローカルなターゲット電源を使用する場合)または J2(デバッグ / プログラミング・アダプタから電源を供給する場
合)へ接続します。
デバイスの RST/NMI/SBWTDIO ピンは、デバイスと組み合わせて、双方向デバッグ通信を行う 2 線式 Spy-Bi-Wire モード
で使用すること、およびこの信号に接続されたキャパシタンスはデバイスとの接続を確立できる能力に影響を与える場合
があることに注意してください。現行の TI FET インターフェイス・モジュール(USB FET)使用時の C1 の上限は、2.2 nF
です。
R2 は、フューズ切断処理中に TEST/VPP ピンから供給される JTAG セキュリティ・フューズ切断電圧に対して、JTAG デ
バッグ・インターフェイス TCK 信号を保護するために使用します。フューズ切断機能を必要としない場合、R2 は必要あ
りません(0 Ω になります)
。また、TEST/VPP ピンを接続する必要はありません。
図 3-2. 2 線式 Spy-Bi-Wire 通信の場合の信号接続
3.2
外部電源
PC のパラレル・ポートは、限られた量の電流を供給できます。MSP430 には超低消費電力機能が備えられているため、ス
タンドアロンの FET は、使用可能な電流を超える量を使用できません。ただし、さらに回路をツールに追加すれば、こ
の電流制限を超えて使用することは可能です。この場合、MSP-FET430X110 やターゲット・ソケット・モジュール上に用
意されている接続方法を使用して外部電源をツールに供給できます。外部電源コネクタの位置を確認するには、付録 B に
記載の MSP-FET430X110 およびターゲット・ソケット・モジュールの回路図を参照してください。
MSP-FET430UIF は、14 ピン・コネクタのピン 2 を使用してターゲットに最大で 100 mA の電源を供給できます。ターゲッ
トの VCC は、1.8 V ∼ 3.6 V の範囲から 0.1 V 単位で選択することが可能です。他の方法として、ターゲットに外部から
電源を供給することも可能です。この場合、外部電圧は、14 ピン・コネクタのピン 4 に接続してください。そうすれば、
MSP-FET430UIF は外部 VCC への JTAG 信号のレベルを自動的に調整します。ピン 2(MSP-FET430UIF がターゲットに電
源を供給する場合)またはピン 4(ターゲットに外部から電源を供給する場合)のみを接続する必要があり、両方とも同
時に接続する必要はありません。
MSP-FET430X110 に外部から電源が供給される場合、ボード上のデバイスは外部電圧を MSP430 が必要なレベルに調整し
ます。
28
インサーキット・プログラミングを行う際の設計上の検討事項
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ブートストラップ・ローダー
ターゲット・ソケット・モジュールに外部から電源が供給される場合、外部電源はターゲット・ソケット・モジュール上
のデバイスおよびターゲット・ソケット・モジュールに接続されているユーザの回路に電源を供給します。その結果、
FET インターフェイス・モジュールにはパラレル・ポート経由で PC から引き続き電源が供給されます。外部から供給さ
れる電圧が FET インターフェイス・モジュールの電圧と異なる場合、ターゲット・ソケット・モジュールを変更する必
要があります。そうすれば、外部から供給される電圧が FET インターフェイス・モジュールへ送られます(そうすれば、
FET インターフェイス・モジュールは自身の出力電圧レベルに応じて調整できます)。付録 B に記載のターゲット・ソ
ケット・モジュールの回路図を参照してください。
3.3
ブートストラップ・ローダー
JTAG ピンを使用すると、MSP430Fxxx デバイスのフラッシュ・メモリにアクセスできます。デバイスによっては、これ
らのピンはデバイス・ポート・ピンと共用されています。このようにピンを共用することは、設計の複雑化を招いていま
す(あるいは、ピンを共有することが可能ではないだけかもしれません)。JTAG ピンを使用する代わりに、ほとんどの
MSP430Fxxx デバイスには、縮小信号セットを使用して簡単にフラッシュ・メモリを消去したり、書き込んだりできるプ
ログラム(「ブートストラップ・ローダー」)が含まれています。このインターフェイスについては、アプリケーション・
レポート SLAA089 および SLAA096 で詳細に説明しています。TI は BSL ツールを開発していません。ただし、お客様は
アプリケーション・レポートに記載された情報を使用して、独自の BSL ツールを簡単に開発できます。また、サードパー
ティから BSL ツールを購入することもできます。アプリケーション・レポートおよびサードパーティによる MSP430 開
発ツール製品については、MSP430 の Web サイトをご覧ください。
TI は、MSP430Fxxx をご利用いただいているお客様が回路設計時に BSL の使用をご検討していただくことをお勧めしま
す(つまり、ヘッダなどを使用してこれらの信号にアクセスする方法を推奨します)。
JTAG およびポート・ピンを共用する方法に関する他の代替案については、FAQ ハードウェア #11 を参照してください。
BSL ツールには、次のデバイス信号が必要です。
•
RST/NMI
•
TEST(1) または TCK
•
GND
•
VCC
•
P1.1
•
P2.2 または P1.0(2)
(1) デバイス上に存在する場合
(2) '1xx および '2xx デバイスは、BSL に対してピン P1.1 および P2.2 を使用します。'4xx デバイスは、BSL に対してピ
ン P1.0 を使用します。
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ブートストラップ・ローダー
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インサーキット・プログラミングを行う際の設計上の検討事項
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付録 A
よくある質問
この付録 A では、ハードウェア、プログラム開発、およびデバッギング・ツールに関してよくある質問に対する解
決方法について説明します。
項目
ページ
A.1
ハードウェア.......................................................................................................................................... 32
A.2
プログラム開発(アセンブラ、C コンパイラ、リンカ)....................................................................... 33
A.3
デバッギング(C-SPY)......................................................................................................................... 35
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よくある質問
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ハードウェア
A.1
ハードウェア
1. リセットの後に続く、デバイス(CPU レジスタ、RAM メモリなど)のステートが未定義。
前述の例外は、PC には 0xFFFE(つまり、リセット・ベクタ)のワードがロードされ、ステータス・レジスタがクリ
アされ、ペリフェラル・レジスタ(SFR)がデバイス・ファミリーのユーザーズ・ガイドに記載されているように初
期化されるというものです。C-SPY は、デバイスをプログラムしてからリセットします。
2. MSP430F22xx ターゲット・ソケット・モジュール(MSP-TS430DA38)- 重要な情報
隣接した信号 XIN/P2.6(ソケット・ピン 6)と RST/SBWTDIO(ソケット・ピン 7)の間のデバイス・ソケットから
導入される過度の容量性カップリングのため、インシステム・デバッギングは LFXT1 低周波数クリスタル・オシレー
タ動作(ACLK)の障害となります。この動作は、Spy-Bi-Wire(2 線式)JTAG 設定にのみ、デバッグ・セッションが
アクティブの間にのみ適用されます。
回避方法:
• Spy-Bi-Wire(2 線式)JTAG 設定ではなく、4 線式 JTAG モードのデバッグ設定を使用します。これを行うには、
ジャンパ JP4 ∼ JP9 を適切に取り付けます。
•
IDE のドロップダウン・メニューから選択できるデバッガ・オプション [Release JTAG On Go] を使用します。これ
により、アプリケーション実行中、デバッガは MSP430 にアクセスできなくなります。このモードでは、ブレー
クポイントに到達したかどうかを確認するために、手動で停止する必要があることに注意してください。この機
能の詳細については、IDE のマニュアルを参照してください。
•
外部クロック・ソースを使用して、XIN を直接ドライブします。
3. 現在のインターフェイス・ハードウェアおよびソフトウェアには、外部から電源が供給されるターゲット基板を開発
する場合に欠点があります。そのため、MSP430 ではフューズ・チェックが行われることがあります。この問題は PIF
および UIF が該当しますが、主に UIF 上で見られるものです。解決方法は現在、開発しているところです。
回避方法:
• RST/NMI ピンを JTAG ヘッダ(ピン 11)に接続します。LPT/USB ツールを使用して、RST ラインを引き出します。
それによって、デバイス内部のフューズ・ロジックもリセットされます。
• IDE のドロップダウン・メニューから選択できるデバッガ・オプション [Release JTAG On Go] を使用します。これ
により、アプリケーション実行中、デバッガは MSP430 にアクセスできなくなります。このモードでは、ブレー
クポイントに到達したかどうかを確認するために、手動で停止する必要があることに注意してください。この機
能の詳細については、IDE のマニュアルを参照してください。
•
外部クロック・ソースを使用して、XIN を直接ドライブします。
4. お客様の回路上で MSP-FET430X110 を MSP430 のインターフェイスとして使用する(つまり、FET ソケットには
MSP430 デバイスがない)場合、FET からの XOUT および XIN 信号をインサーキット MSP430 の対応するピンに接
続してはいけません。同様に、インターフェイス・モジュールを使用する場合、インターフェイス・モジュールから
の XOUT および XIN 信号をインサーキット MSP430 の対応するピンに接続してはいけません。
5. FET インターフェイス・モジュールおよびターゲット・ソケット・モジュールを接続する 14 ピン・コネクタのつい
たケーブルの長さは、8 インチ(20 cm)を超えてはいけません。
6. 14 ピン・コネクタのついたケーブルの信号の割り当ては、パラレル・ポート・インターフェイスおよび USB FET と
同じです。
7. オンチップ ADC 基準電圧を利用するために、C6(10 μF、6.3 V、低リーケージ)をターゲット・ソケット・モジュー
ルに取り付ける必要があります。
8. クリスタル / レゾネータ Q1 および Q2(必要に応じて)は、ターゲット・ソケット・モジュールには用意されていま
せん。ユーザが選択可能な負荷コンデンサを内蔵する MSP430 デバイスでは、有効なキャパシタンスは選択したキャ
パシタンス + 3 pF(パッド・キャパシタンス)になります。これは 2 分周されます。
9. クリスタル / レゾネータは、ツールおよび C-SPY の動作には影響を与えません(必要なクロック供給 / タイミング調
整は、内部 DCO/FLL が元になります)。
10. マルチプレクスされるポート / JTAG ピン(P1.4 ∼ P1.7)を備えた 20 ピンおよび 28 ピン・デバイスでは、[Release
JTAG On Go] を選択して、そのポート容量でこれらのピンを使用する必要があります。このメカニズムの詳細につい
ては、C.1.2 項を参照してください。
32
よくある質問
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プログラム開発(アセンブラ、C コンパイラ、リンカ)
11. JTAG およびポート・ピンを(20 ピンおよび 28 ピン・デバイスで)共用する代わりの方法として、より小型のデバ
イスの「スーパーセット」である MSP430 デバイスを使用することを検討してください。MSP430 の非常に強力な機
能は、ファミリーの構成メンバー間でコードもアーキテクチャ的にも互換性があります。そのため、あるデバイス
(たとえば、共用される JTAG およびポート・ピンを備えていないデバイス)で開発されたコードは別のデバイス(等
価なペリフェラルを備えていることを想定したデバイス)に容易にポーティングできます。
12. TI からデバイス出荷時に、情報メモリは、ブランクではない場合があります(0xFF に消去されている)。お客様は最
初に使用する前に、情報メモリを消去しておく必要があります。TI からデバイス出荷時に、パッケージされたデバイ
スのメイン・メモリはブランクになっています。
13.(ESC を使用して)低消費電力モードのデバイスが停止してから、(Go を使用して)低消費電力モードに復元される
と、デバイス電流は約 10 μA 高くなります。この動作は、MSP430F12x を除くすべてのデバイスで起こります。
14. FET ツールおよびターゲット・ソケット・モジュールで使われる ZIF ソケットは、次のとおりです。
•
14 ピン・デバイス(PW パッケージ):ENPLAS OTS-14-065-01
•
20 ピン・デバイス(PW パッケージ)
:Yamaichi IC189-0202-64
•
28 ピン・デバイス(DW パッケージ):Wells-CTI 652 D028
•
38 ピン・デバイス(DA パッケージ):Yamaichi IC189-0382-037
•
40 ピン・デバイス(RHA パッケージ):Enplas QFN-40B-0.5-01
•
48 ピン・デバイス(DL パッケージ)
:Yamaichi IC51-0482-1163
•
64 ピン・デバイス(PM パッケージ):Yamaichi IC51-0644-807
•
80 ピン・デバイス(PN パッケージ):Yamaichi IC201-0804-014
• 100 ピン・デバイス(PZ パッケージ):Yamaichi IC201-1004-008
ENPLAS: www.enplas.com
Wells-CTI: www.wellscti.com/
Yamaichi: www.yamaichi.us/
15. ターゲット・ソケット・モジュールに電流測定機能を取り付けます。各モジュール上では、ジャンパによって VCC が
VCC430 に接続されています。このジャンパを取り外して、電流計をジャンパ・ピンに接続すると、モジュールの供
給電流を測定することができます。VCC が存在し、ジャンパが開放の場合、リセット・ライン上のプルアップ抵抗
(47 kΩ)を VCC に接続すると、MSP430 デバイスでは、ピン RST/NMI で限界電圧を確認できます。したがって、電
流計を接続してから VCC を適用する必要があります。
A.2
プログラム開発(アセンブラ、C コンパイラ、リンカ)
1. 430\tutor フォルダのファイルは、シミュレータと組み合わせた場合にのみ機能します。このファイルを FET と組み合
わせて使用してはいけません(FAQ プログラム開発 #11 を参照)。
2. MSP430 のよくある「間違い」は、ウォッチドッグ・メカニズムをディスエーブルしないことです。ウォッチドッグ
はデフォルトではイネーブルで、アプリケーションでディスエーブルできない場合、または適切に処理できない場合
にデバイスをリセットします(FAQ プログラム開発 #14 を参照)。
3. ソース・ファイルをプロジェクトに追加する場合、ソース・ファイルにインクルードされているファイルがすでにプ
ロジェクトに追加されている場合は追加してはいけません(.c または .s43 ファイルにインクルードされている .h ファ
イル)。これらのファイルは、プロジェクト・ファイル階層に自動的に追加されます。
4. アセンブラでは、二重引用符で囲まれている文字列("string")には、
(文字列の終わりを示すマーカーとして)ゼロ・
バイトが文字列に自動的に付加されます。一重引用符で囲まれている文字列(’string’)には、何も付加されません。
5. コンパイラまたはアセンブラ使用時に、ソース行の最後の文字がバックスラッシュ(\)の場合、後続の復帰 / 改行
(CR/LF)は無視されます(つまり、現在の行と次の行がつながった 1 行になっているものと認識されます)。このよ
うに使用する場合、バックスラッシュ文字は「行継続」文字になります。
6. リンカ出力フォーマットは、C-SPY と組み合わせて使用することを考慮した「C-SPY 用のデバッグ情報」(.d43)に
する必要があります。そうでなければ、C-SPY は起動しないで、エラー・メッセージが表示されます。C-SPY は、
.TXT ファイルを入力できません。
7. 位置独立コードを生成するには、[Project] → [Options] → [General Options] → [Target] → [Position-Independent Code] の
順に選択します。
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よくある質問
33
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プログラム開発(アセンブラ、C コンパイラ、リンカ)
8. C ライブラリ内で、GIE(グローバル割り込みイネーブル)はハードウェア乗算器を使用する前はディスエーブルで
す(またその使用後に復元されます)。この動作をディスエーブルするために、これらのライブラリのソース・コー
ドについては TI へお問い合わせください。
9. Workbench 内では、アセンブラと C プログラムを混合させることができます。IAR 社が提供する『C/C++ コンパイラ
リファレンス・ガイド』の「アセンブラ言語インターフェイス」の章を参照してください。
10. Workbench は、TI .TXT フォーマットのオブジェクト・ファイルを生成します。C-SPY は、TI .TXT フォーマットの
オブジェクト・ファイルを入力できません。この場合、エラー・メッセージが表示されます。
11. KickStart のマニュアルに記述されているプログラム例(デモ、チュートリアルなど)が正しくありません。プログラ
ムはシミュレータでのみ機能します。ただし、プログラムは実際のデバイスでは正しく機能しません。これはウォッ
チドッグ・メカニズムがアクティブのためです。プログラムを変更して、ウォッチドッグ・メカニズムをディスエー
ブルする必要があります。ウォッチドッグ・メカニズムをディスエーブルする C の文は次のとおりです。
WDTCTL = WDTPW + WDTHOLD;
またアセンブラの文は次のとおりです。
mov.w # WDTPW+WDTHOLD,&WDTCTL
12. 8 ビット演算を使用して MPY にアクセスすると、エラーとしてフラグがセットされます。.h ファイル内の 16 ビット・
レジスタ上で 8 ビット演算を行うと、エラーとしてフラグがセットされるように規定されています。この機能は、レ
ジスタ・アクセス違反をキャッチできるという点で通常役立ちます。ただし、MPY の場合、8 ビット演算を使用して
このレジスタをアクセスすることも有効です。8 ビット演算を使用して MPY をアクセスする場合、アクセス違反
チェック・メカニズムを無効化するには、レジスタ参照に「MPY_」を使用します。同様に、8 ビット・レジスタ上で
の 16 ビット演算を行うとフラグがセットされます。
13. 定数定義(#define)をインクルードする .h ファイル内で使用するのは、効率的な予約方法です。たとえば、C、Z、
N、V をインクルードする場合、プログラム変数を同じ名前で作成してはいけません。
14. すべての C アプリケーションと暗黙的にリンクされる CSTARTUP が、ウォッチドッグ・タイマをディスエーブルに
するわけではありません。ウォッチドッグを明示的にディスエーブルするには、
「WDT = WDTPW + WDTHOLD;」を
使用します。この文の配置場所として最も望ましいのは、main() の前に実行される __low_level_init() 関数です。
ウォッチドッグ・タイマがディスエーブルではなく、かつウォッチドッグがデバイスのトリガになってデバイスを
CSTARTUP 時にリセットする場合、C-SPY が CSTARTUP のソース・コードを特定できないため、ソース画面はブラ
ンクになります。初期化が必要なグローバル変数を大量に使用している場合、CSTARTUP の実行にはかなりの時間が
かかることに注意してください。
int __low_level_init(void)
{
/* Insert your low-level initializations here */
WDTCTL = WDTPW + WDTHOLD; // Stop Watchdog timer
/*==================================*/
/* Choose if segment initialization */
/* should be done or not. */
/* Return: 0 to omit seg_init */
/*
1 to run seg_init */
/*==================================*/
return (1);
}
15. コンパイラの最適化によって、使われていない不要な変数およびコード実行に影響を与えない文が取り除かれ、デ
バッグ効率が向上します。最適化では、[Project] → [Options] → [C/C++ Compiler] → [Code] → [Optimizations] の順に選
択しても何もサポートされていません。他にも、変数を volatile と宣言する方法もあります。
16. IAR 社のチュートリアルは、フルセット版または Baseline 版の Workbench を想定しています。KickStart システム内
では、C コンパイラを設定してアセンブラ・ニーモニックを出力することはできません。
17. IAR 1.x システムで作成した既存のプロジェクトを IAR 2.x/3.x システムで使用できます。これについては、IAR 社が
提供する資料『Migration Guide for EW430 x.x (EW430 x.x 対応マイグレーション・ガイド)』を参照してください。こ
の資料は、<Installation Root>\Embedded Workbench x.x\430\doc\migration.htm にあります。
34
よくある質問
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デバッギング(C-SPY)
18. アセンブラ・プロジェクトについては、[Linker] → [Processing] → [Fill Unused Code Memory] の順に選択したメカニ
ズムを使用するために、コード・セグメント(RSEG CODE)を参照する必要があります。[Linker] → [Processing] →
[Fill Unused Code Memory with C] の順に選択したプロジェクトを使用するために、特別なステップは必要ありません。
19. 適切な C ランタイム・ライブラリを C のみのプロジェクトおよび混合 C / アセンブリ言語プロジェクトで確実に選択
します([Project] → [General Options] → [Library Configuration] → [Library] の順に選択)。アセンブリのみのプロジェク
トの場合、ランタイム・ライブラリはリンクする必要はありません。そうでなけば、ビルドは失敗し、リンカ・エ
ラーが表示されます(RESET ベクタを 2 回割り当ててしまうなど)。
20. Workbench には、多数の C および C++ のランタイム・ライブラリが用意されています。
cl430d:C、64 ビットのダブル演算処理
cl430dp:C、64 ビットのダブル演算処理、位置独立
cl430f:C、32 ビットのダブル演算処理
cl430fp:C、32 ビットのダブル演算処理、位置独立
dl430d:C++、64 ビットのダブル演算処理
dl430dp:C++、64 ビットのダブル演算処理、位置独立
dl430f:C++、32 ビットのダブル演算処理
dl430fp:C++、32 ビットのダブル演算処理、位置独立
使用するライブラリの詳細については、IAR 社が提供する『MSP430 C/C++ コンパイラ リファレンス・ガイド』を参
照してください。
A.3
デバッギング(C-SPY)
1. C-SPY を使用したデバッグは、外部に接続されている MSP430 デバイスに影響を与えているようには見えません。こ
れが該当する場合には、デバッガのメイン・メニュー・バーに [Simulator] というメニュー項目が含まれているかどう
かをチェックしてください。該当する場合には、C-SPY による MSP430 コア・セッションが実際に実行されていて、
ターゲット・デバイスとの実際の通信は確立されていません。解決方法:C-SPY のドライバが FET デバッガにセッ
トされていることを確認します([Project] → [Options] → [Debugger] → [Setup] → [Driver] の順に選択)。
2. C-SPY から、デバイスと通信できないというレポートが届きます。この問題に対して考えられる解決方法は、次のと
おりです。
• 正しいデバッグ・インターフェイスを選択していることを確認します。[Project] → [Options] → [FET Debugger] →
[Connection] の順に選択します。
•
パラレル・ポートに接続する MSP-FET430PIF インターフェイスを使用している場合には、正しいパラレル・ポー
ト(LPT1、2、3)が C-SPY の設定で指定されていることを確認します。[Project] → [Options] → [FET Debugger] →
[Connection] → [Parallel Port] の順にクリックし、LPT1(デフォルト)、LPT2、LPT3 のいずれかを選択します。PC
BIOS をチェックして、パラレル・ポートのアドレス(0x378、0x278、0x3bc)とパラレル・ポートの設定(ECP、
Compatible、Bidirectional、Normal)を確認し ます(FAQ デバッギング #8 を参照)。IBM ThinkPad™ コンピュータ
をご使用の場合には、オペレーティング・システムからパラレル・ポートの設定が LPT1 になっているとレポート
されていても、ポート LPT2 および LPT3 を使用してみてください。
パラレル・ポートに接続する MSP-FET430PIF インターフェイスを使用している場合には、他のアプリケーション
(プリンタ・ドライバ、ZIP ドライブ・ドライバなど)でパラレル・ポートを予約していないか、制御していない
かを確認します。このようなソフトウェアで、C-SPY/FET ドライバがパラレル・ポートへアクセスできないよう
になっていることもあります。そのため、デバイスとの通信できません。
• コンピュータをリブートして、必要なポート・ドライバのインストールを完了することが必要になる場合があり
ます。
• MSP430 デバイスをしっかりとソケットに差し込み(その結果、ソケットの「足」が完全にデバイスのピンにはめ
込まれ)、ピン 1(表面の円形のくぼみで示されている)がプリント基板の「1」のマークと合っていることを確認
します。
•
注意
予想されるデバイスの損傷
常に、真空吸着ピンセットのみを使用して MSP430 デバイスを取り扱ってください。損傷を
防止するために、自分の指を使って作業しないでください。デバイス・ピンが容易に曲がっ
てしまい、デバイスが役に立たなくなってしまいます。また、ESD(静電放電)に対する適切
な予防策を常に遵守し、従ってください。
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よくある質問
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デバッギング(C-SPY)
3. C-SPY から、デバイス JTAG セキュリティ・フューズが切断されているというレポートが届きます。現在の MSPFET430PIF および MSP430-FET430UIF JTAG インターフェイス・ツールには、外部から電源が供給されるターゲット
基板を開発する場合に欠点があります。そのため、MSP430 ではフューズ・チェックが行われることがあり、JTAG セ
キュリティ・フューズが切断されていないのに、切断されていると認識されてしまいます。この問題は MSP-FET430PIF
および MSP-FET430UIF に該当しますが、主に MSP-FET430UIF 上で見られるものです。
回避方法:
• デバイスの RST/NMI ピンを JTAG ヘッダ(ピン 11)に接続します。MSP-FET430PIF/MSP-FET430UIF インター
フェイス・ツールを使用して、RST ラインを引き出すことができます。それによって、デバイス内部のフューズ・
ロジックもリセットされます。
• JTAG ヘッダの Vcc ツール(ピン 2)および Vcc ターゲット(ピン 4)の両方を接続してはいけません。また、デ
バッガで 外部電源電圧と等しい Vcc の値を指定してはいけません。
4. C-SPY は、データを RAM、情報、フラッシュの各メイン・メモリにダウンロードできます。デバイス・メモリ空間
の外部にデータをダウンロードしようとすると、警告メッセージが表示されます。
5. C-SPY は、割り込みおよび低消費電力モードを利用するアプリケーションをデバッグできます(FAQ デバッギング
#26 を参照)
。
6. デバイス実行中、C-SPY は、デバイス・レジスタにもメモリにもアクセスできません。C-SPY は、レジスタ / メモリ・
フィールドが無効であることを示す「-」を表示します。ユーザはデバイスを停止して、デバイス・レジスタおよびメ
モリにアクセスする必要があります。表示されるレジスタ / メモリ・フィールドはその後更新されます。
7. C-SPY 起動時に、フラッシュ・メモリの内容は消去され、開いたファイルがプログラムされます。ダウンロード・オ
プションは、[Project] → [Options] → [FET Debugger] → [Download Control] の順に選択したときにセットされます。こ
の初期段階で行われる消去およびプログラム動作をディスエーブルするには、[Project] → [Options] → [FET Debugger]
→ [Download Control] → [Suppress Download] の順に選択します。フラッシュ・メモリのプログラムを開始するには、
手動で [Emulator] → [Init New Device] の順に選択します。
8. パラレル・ポート(LPTx)を指定するには、物理アドレス(LPT1: 378h、LPT2: 278h、LPT3: 3BCh )を使用します。
パラレル・ポートの設定(ECP、Compatible、Bidirectional、Normal)は、重要ではありません。ECP が適切に機能し
ているように見えます(C-SPY とデバイス間の通信に関する問題を解決する上で役立つ他の情報については、FAQ デ
バッギング #1 を参照)。
9. C-SPY は、起動時およびデバイスのプログラム時に RST/NMI をアサートしてデバイスをリセットします。またデバ
イスをリセットするには、C-SPY の [RESET] ボタンをクリックします。この方法はデバイスを手動で再プログラムす
る場合([Emulator] → [Init New Device] の順に選択)や JTAG を再同期させる場合([Emulator] → [Resynchronize JTAG]
の順に選択)にも使用できます。RST/NMI がアサートされない(Low)場合、C-SPY はロジックによってドライブさ
れる RST/NMI をハイ・インピーダンスにセットし、RST/NMI はプリント基板(PCB)上の抵抗によって High になり
ます。
C-SPY 起動時に電源が供給されてから、RST/NMI はアサートされ、ネゲートされます。その後、RST/NMI はデバイ
スの初期化完了後に、2 回目のアサートとネゲートが行われます。C-SPY 内で、[Emulator] → ["Power on" Reset] の順
に選択すると、ターゲットに電源が供給され、パワー・オン・リセットが生成されます。
10. C-SPY は、プログラムで RST/NMI ピンの機能を NMI に再設定するデバイスをデバッグできます。
11. C-SPY でデバイスをリセットした場合、XOUT/TCLK ピンのレベルは不定です。ロジックによってドライブされる
XOUT/TCLK は、それ以外の場合すべてハイ・インピーダンスにセットされます。
12. デバイスの電流を測定する場合、JTAG 制御信号が解除されていることを確認してください([Emulator] → [Release
JTAG on Go] の順に選択)。そうしないと、JTAG ピンの信号によって、デバイスに電源が供給されてしまい、測定結
果は正しくないものになります(FAQ デバッギング #14 およびハードウェア #13 を参照)。
13. ほとんどの C-SPY 設定(ブレークポイントなど)は、セッション間で保持されています。
14. C-SPY がデバイスを制御している場合、CPU はオンです(つまり、CPU は低消費電力モードではありません)。これ
は、ステータス・レジスタの低消費電力モード・ビットの設定には無関係です。低消費電力モードの状態は、[Step]
または [Go] を実行する前に復元されます。そのため、C-SPY がデバイスを制御している間、デバイスが消費する電源
を測定してはいけません。その代わりに、[Go with JTAG released] を使用してアプリケーションを実行します(FAQ デ
バッギング #12 およびハードウェア #13 を参照)。
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よくある質問
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デバッギング(C-SPY)
15. C-SPY から、[View] → [Memory] の順に選択したときに表示される [Memory Fill] ダイアログ・ボックスで、[Starting
Address]、[Length]、[Value] の 16 進値の先頭に「0x」を付加する必要があります。そうでなければ、入力した値は「10
進数」として解釈されます。
16. C-SPY の [Memory debug] 表示([View] → [Memory] の順に選択)は、RAM 、情報メモリ、フラッシュ・メイン・メ
モリを確認するために使用します。C-SPY の Memory ユーティリティは、RAM を変更するために使用できます。情
報メモリとフラッシュ・メイン・メモリは、この Memory ユーティリティでは変更できません。情報メモリとフラッ
シュ・メイン・メモリをプログラムするには、プロジェクトを開いて、データをデバイスにダウンロードするか、
[Emulator] → [Init New Device] の順に選択します。
17. C-SPY では、情報メモリとフラッシュ・メイン・メモリの個々のセグメントを個別に操作できません。情報メモリと
フラッシュ・メイン・メモリをそれぞれ連続したメモリと見なしてください。
18. [Memory] ウィンドウには、指定領域にあるメモリの内容は正しく表示されます。ただし、[Memory] ウィンドウには、
指定領域にはないメモリの内容は正しく表示されません。メモリは、各デバイスのデータシートで指定されたアドレ
ス範囲内でのみ使用してください。
19. C-SPY はデバッグ時に、システム・クロックを利用してデバイスを制御します。したがって、メイン・システム・ク
ロック(MCLK)によってクロックが供給されるデバイス・カウンタなどは、C-SPY がデバイスを制御している場
合、影響を受けます。ウォッチドッグ・タイマに与える影響を最小限に抑制するように、特別な予防策が取られます。
CPU コア・レジスタは保持されます。それ以外のすべてのクロック・ソース(SMCLK、ACLK)およびペリフェラル
はエミュレーション時に、引き続き正常に動作します。つまり、フラッシュ・エミュレーション・ツールは、部分的
に侵入を行うツールといえます。
クロック制御([Emulator] → [Advanced] → [Clock Control] の順に選択)をサポートしているデバイスの場合、デバッ
グ時にクロックを停止するように選択することで、その影響を最小限にさらに抑制することができます(FAQ デバッ
ギング #24 を参照)
。
20. C-SPY がデバイス・リセットを実行した後に時間があります(C-SPY セッションを最初に起動したとき、フラッシュ・
メモリを([Init New Device] を使用して)再プログラムしたとき、JTAG を再同期させたとき)。またコードを正常に
実行するデバイスの制御を、C-SPY が取り戻す前にも時間があります。この動作には、副作用がある場合があります。
C-SPY がデバイスの制御を取り戻すと、デバイス・リセットを実行し、制御を保持します。
21. フラッシュ・メモリをプログラムする場合、フラッシュ・メモリへライトする動作の直後の命令にブレークポイント
をセットしてはいけません。この制限を回避する簡単な方法は、フラッシュ・メモリへライトする動作の後に NOP 命
令を入れ、その後に続く命令にブレークポイントをセットすることです(FAQ デバッギング #23 を参照)。
22. Dump Memory の長さ指定子は、4 桁の 16 進数に制限されています(0 ∼ FFFF)。これにより、0 ∼ 65535 にライト
可能なバイト数が制限されます。そのため、0 ∼ 0xFFFF のメモリ範囲をライトすることはできません。これは、長さ
指定子 65536(10000h)を必要とするためです。
23. 内部の複数マシン・サイクルで、フラッシュ・メモリをクリアしたり、プログラムしたりする必要があります。フ
ラッシュ・メモリを操作する命令にシングル・ステップ実行する場合、その動作が完了する前に、制御が C-SPY に戻
されます。そのため、C-SPY は自身のメモリ・ウィンドウを間違った情報で更新します。この動作を回避する方法は、
フラッシュ・アクセス命令の後に NOP 命令を入れ、その後、フラッシュ・アクセス命令の影響を受ける前に NOP の
後からステップ実行します(FAQ デバッギング #21 を参照)。
24. プログラムが正常に実行中に、リードが行われるとクリアされるペリフェラル・ビット(割り込みフラグ)は、デ
バッグ中にリードが行われると、クリアされます(メモリ・ダンプ、ペリフェラル・レジスタ)。特定の MSP430 デ
バイス(MSP430F15x/16x および MSP430F43x/44x デバイスなど)を使用している場合、ビットが説明したように動作
するとは限りません(つまり、ビットは C-SPY によるリード動作ではクリアされません)。
25. C-SPY を使用しても、'F12x および 'F41x デバイスの RAM 内で実行されるプログラムをデバッグできません。この
制限を回避する方法は、フラッシュ・メモリ内でプログラムをデバッグすることです。
26. アクティブでイネーブルな割り込みをシングル・ステップ実行している間、割り込みサービス・ルーチン(ISR)の
みがアクティブであるように見えます(つまり、ISR 以外のコードは実行されていないように見え、シングル・ステッ
プ実行すると、ISR の先頭行で常に停止します)。しかし、この動作は正しいものです。これは、デバイスが ISR 以外
(本体)のコードを処理する前に、アクティブでイネーブルな割り込みを常に処理するためです。この動作を回避す
る方法は、ISR にいる間に、スタックの GIE ビットをディスエーブルすることです。そうすれば、割り込みは ISR 終
了後にディスエーブルされます。これにより、ISR 以外のコードをデバッグすることができます(割り込みを使わず
に)。割り込みは、[Register] ウィンドウのステータス・レジスタの GIE ビットをセットすることで後から再イネーブ
ルできます。
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よくある質問
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デバッギング(C-SPY)
クロック制御エミュレーション機能を備えたデバイスでは、シングル・ステップ実行中にクロックをサスペンドし、
割り込みリクエストを遅延させることが可能な場合があります([Emulator] → [Advanced] → [Clock Control] の順に選
択)。
27. [Watch] ウィンドウに表示される変数の基数(10 進数、16 進数など)属性は、C-SPY セッション間では保持されませ
ん。基数は、デフォルトのフォーマットに戻されてしまいます。
28. データ転送コントローラ(DTC)を備えたデバイスでは、データ転送サイクルが完了すると、低消費電力モード命令
のシングル・ステップ実行が優先されます。デバイスは、割り込みが処理されてからのみ低消費電力モード命令の先
へ進みます。割り込みが処理されるまで、シングル・ステップ実行は有効ではないように見えます。この状況を回避
する方法は、低消費電力モード命令の後に続く命令にブレークポイントをセットしてから、このブレークポイントま
で実行([Go] をクリック)することです。
29. データ転送コントローラ(DTC)によるデータ転送は、シングル・ステップ実行またはブレークポイントに対応して
DTC が停止した場合でも、正確なタイミングで停止しないことがあります。DTC をイネーブルし、かつシングル・
ステップ実行を行うと、1 つ以上のバイトのデータが転送されます。DTC をイネーブルし、かつ 2 ブロック転送モー
ド用に設定すると、シングル・ステップ実行またはブレークポイントに対応して停止した場合でも、DTC はブロック
境界では正確なタイミングで停止しないことがあります。
30. C-SPY の [Register] ウィンドウは、命令サイクル長を示すカウンタをサポートします。サイクル・カウンタは、シン
グル・ステップ実行中のみアクティブです。カウントはデバイス・リセット時またはまたはデバイス実行時([Go] を
クリック時)にリセットされます。
カウントは、いつでも編集することができます(通常、ゼロにセットされます)。
31. C-SPY を使用すると、状態が不明の実行中のデバイスを制御することができます。C-SPY を使用して、ダミー・サイ
クルをプログラムしてから、[Release JTAG on Go] を選択してアプリケーションを起動するだけです。JTAG コネクタ
をダミー・デバイスから取り外し、不明なデバイスに接続します。[Debug] → [Break] の順に選択(または [Stop] アイ
コンをクリック)して、不明なデバイスを停止します。そうすると、デバイスの状態を調べることができます。
32. [Project] → [Options] → [Debugger] → [Setup] → [Run To] がイネーブルの場合、プログラムを一時的にリセットするに
は、ブレークポイントが必要です。N 個以上のブレークポイントをセットした場合、リセットによって仮想ブレーク
ポイントがセットされ、[Run To] 機能が実行されます。その結果、プログラム・リセット前にかなりの時間が必要に
なります(つまり、[Run To] 機能で停止します)。この間に、C-SPY はプログラムが実行中であることを示し、C-SPY
のウィンドウはブランクになります(正常に更新されない場合があります)。
33. [Run To Cursor] コマンドの動作には、一時的にブレークポイントが必要です。N 個のブレークポイントがセットされ、
かつ仮想ブレークポイントがディスエーブルの場合、[Run To Cursor] コマンドは仮想ブレークポイントを正しく使用
しません。これにより、プログラムの実行が非常に遅くなります。
34. シミュレータは、CPU コアのみをシミュレートします。ペリフェラルをシミュレートしません。割り込みは統計上の
イベントです。
35. データ・ブレークポイント機能のないデバイスでは、ブレークポイントに到達した場合、C-SPY が命令ブレークポイ
ントを評価した(任意の複雑な)式に対応させることができます。このメカニズムを使用すると、データ・ブレーク
ポイントを同期させることができます。この複雑なブレークポイント・メカニズムの詳細については、C-SPY の資料
を参照してください。
36. C-SPY の資料が参照している ROM モニタは、旧製品 MSP430Exxx(EPROM)ベースのデバイスにのみ適用します。
FET およびフラッシュ・ベースの MSP430F デバイス使用時には無視されます。
37. スペシャル・ファンクション・レジスタ(SFR)およびペリフェラル・レジスタは、[View] → [Register] の順に選択
したときに表示されます。
38. putchar()/getchar() ブレークポイントがセットされるのは、この 2 つの関数が存在する(かつそのメカニズムがイネー
ブルである)場合だけです。putchar()/getchar() は、ライブラリ関数から間接的に参照される可能性があることに注意
してください。
39. フラッシュ・メモリのプログラム / ダウンロードするときに表示される進捗状況を示すバーは、次第に更新されなく
なります。この動作は、予想されたものです。進捗状況を示すバーは、
「かなりの量の」のメモリをフラッシュ・メ
モリにライトするたびに、更新されます。開発ツールでは、プログラムのチャンク数を最小限に抑制して、プログラ
ムの効率性を最大限に高めようとします。その結果、たとえば、60KB のプログラムを単一チャンクに削減すること
ができます。また進捗状況を示すバーは、ライト動作全体が完了するまで更新されます。
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よくある質問
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付録 B
ハードウェア
この付録 B には、回路図およびプリント基板(PCB)の図版をはじめとする、FET ハードウェアに関する情報が含
まれています。
項目
ページ
B.1
回路図およびプリント基板 .................................................................................................................... 40
B.2
MSP-FET430UIF 改訂履歴 .................................................................................................................... 65
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ハードウェア
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回路図およびプリント基板
B.1
回路図およびプリント基板
図 B-1. MSP-FET430X110 の回路図
40
ハードウェア
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回路図およびプリント基板
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図 B-2. MSP-FET430X110 のプリント基板
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ハードウェア
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回路図およびプリント基板
図 B-3. MSP-TS430PW14 ターゲット・ソケット・モジュールの回路図
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ハードウェア
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回路図およびプリント基板
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図 B-4. MSP-TS430PW14 ターゲット・ソケット・モジュールのプリント基板
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ハードウェア
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回路図およびプリント基板
注:JTAG ヘッダとピン XOUT / XIN 間の接続は必須ではなく、その必要もありません。
図 B-5. MSP-TS430DW28 ターゲット・ソケット・モジュールの回路図
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ハードウェア
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回路図およびプリント基板
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図 B-6. MSP-TS430DW28 ターゲット・ソケット・モジュールのプリント基板
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ハードウェア
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回路図およびプリント基板
図 B-7. MSP-TS430DA38 ターゲット・ソケット・モジュールの回路図
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ハードウェア
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回路図およびプリント基板
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図 B-8. MSP-TS430DA38 ターゲット・ソケット・モジュールのプリント基板
注:
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A.1 節の注記 2 を参照してください。
ハードウェア
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回路図およびプリント基板
図 B-9. MSP-TS430QFN23x0 ターゲット・ソケット・モジュールの回路図
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ハードウェア
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回路図およびプリント基板
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図 B-10. MSP-TS430QFN23x0 ターゲット・ソケット・モジュールのプリント基板
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ハードウェア
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回路図およびプリント基板
図 B-11. MSP-TS430DL48 ターゲット・ソケット・モジュールの回路図
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回路図およびプリント基板
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図 B-12. MSP-TS430DL48 ターゲット・ソケット・モジュールのプリント基板
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ハードウェア
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回路図およびプリント基板
注:JTAG ヘッダとピン XOUT / XIN 間の接続は必須ではなく、その必要もありません。
図 B-13. MSP-TS430PM64 ターゲット・ソケット・モジュールの回路図
52
ハードウェア
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回路図およびプリント基板
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図 B-14. MSP-TS430PM64 ターゲット・ソケット・モジュールのプリント基板
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ハードウェア
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回路図およびプリント基板
図 B-15. MSP-TS430PN80 ターゲット・ソケット・モジュールの回路図
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ハードウェア
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回路図およびプリント基板
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図 B-16. MSP-TS430PN80 ターゲット・ソケット・モジュールのプリント基板
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回路図およびプリント基板
注:JTAG ヘッダとピン XOUT / XIN 間の接続は必須ではなく、その必要もありません。
図 B-17. MSP-TS430PZ100 ターゲット・ソケット・モジュールの回路図
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ハードウェア
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回路図およびプリント基板
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図 B-18. MSP-TS430PZ100 ターゲット・ソケット・モジュールのプリント基板
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回路図およびプリント基板
図 B-19. MSP-FET430PIF FET インターフェイス・モジュールの回路図
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回路図およびプリント基板
図 B-20. MSP-FET430PIF FET インターフェイス・モジュールのプリント基板
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ハードウェア
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回路図およびプリント基板
図 B-21. MSP-FET430UIF USB インターフェイスの回路図(1/4)
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ハードウェア
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回路図およびプリント基板
図 B-22. MSP-FET430UIF USB インターフェイスの回路図(2/4)
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回路図およびプリント基板
図 B-23. MSP-FET430UIF USB インターフェイスの回路図(3/4)
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ハードウェア
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回路図およびプリント基板
図 B-24. MSP-FET430UIF USB インターフェイスの回路図(4/4)
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ハードウェア
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回路図およびプリント基板
図 B-25. MSP-FET430UIF USB インターフェイスのプリント基板
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MSP-FET430UIF 改訂履歴
B.2
MSP-FET430UIF 改訂履歴
リビジョン 1.3
•
最初にリリースされたハードウェア・バージョン
1.3 における組立部品の変更(2005 年 5 月)
•
R29、R51、R42、R21、R22、R74:抵抗の値を 330R から 100R に変更
1.3 から 1.4 への変更点(2005 年 8 月)
•
J5:VBUS と RESET を補足的に接続
•
R29、R51、R42、R21、R22、R74:抵抗の値を 330R から 100R に変更
•
U1、U7:F1612 は TUSB3410 をリセット可能。R44 = 0R を追加。
•
TARGET-CON:GND からピン 6、10、12、13、14 を切断
•
BSL を通じてファームウェアのアップグレード・オプション:R49、R52、R53、R54 を追加。R49 と R52 は現在 DNP
•
TCK および TMS 上でのプルアップ:R78、R79 を追加。
•
U2:SN75LVC1G125DBV から SN75LVC1G07DBV へ変更
1.4 における組立部品の変更(2006 年 1 月)
•
R62:内蔵しない
注:
ローカルに電源が供給されるターゲット基板をハードウェア・リビジョン 1.4 と組み合わせ
て使用する方法
ローカルに電源が供給されるターゲット基板に接続した上で、MSP-FET430UIF インターフェ
イス・ハードウェア・リビジョン 1.4 を内蔵の R62 と組み合わせて使用することはできませ
ん。この場合、ターゲット・デバイスの RESET 信号は、FET ツールによってプル・ダウンさ
れます。この制約を解消するために、R62 を取り除くことをお勧めします。このコンポーネ
ントは、MSP-FET430UIF のプリント基板の 14 ピン・コネクタの近くにあります。正確な位
置については、図 B-25 を参照してください。
JAJU080
ハードウェア
65
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MSP-FET430UIF 改訂履歴
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ハードウェア
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付録 C
FET 固有のメニュー
項目
C.1
JAJU080
ページ
メニュー ................................................................................................................................................. 68
FET 固有のメニュー
67
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C.1
C.1.1
[Emulator] → [Device Information]
使用しているターゲット・デバイスの情報を含むウィンドウが開きます。また、ターゲットに電源を供給するために MSPFET430UIF インターフェイスを使用する場合、このウィンドウ内で、右クリックするとターゲット電圧を調整すること
ができます。供給電圧は、1.8 V ∼ 5 V に調整できます。この電圧は、MSP-FET430UIF からターゲットに電源を供給する
ために、14 ピン・ターゲット・コネクタのピン 2 で使用可能です。ターゲットに外部から電源を供給する場合、外部供
給電圧をターゲット・コネクタのピン 4 に接続する必要があります。そうすれば、MSP-FET430UIF は出力信号のレベル
に従ってセットすることができます。
C.1.2
[Emulator] → [Release JTAG on Go]
C-SPY は、デバイスをデバッグするために、デバイス JTAG 信号を使用します。一部の MSP430 デバイスでは、これらの
JTAG 信号はデバイス・ポート・ピンと共用されています。通常、C-SPY は JTAG モードのピンを保持しているため、デ
バイスをデバッグできます。この間、共有ピンのポート機能は使用できません。
ただし、[Release JTAG On Go] を選択した場合、JTAG ドライバがトライステートにセットされます。また、[Go] がアク
ティブになると、デバイスが JTAG 制御から解除されます(TEST ピンが GND にセットされます)。すべてのアクティブ
なオンチップ・ブレークポイントが保持され、共用されている JTAG ポート・ピンは、そのポート機能に戻ります。
この時点では、C-SPY はデバイスにアクセスしておらず、アクティブなブレークポイント(もしあれば)に到達したか
どうかを判別することはできません。C-SPY には、デバイスの状態が決定された(つまり、ブレークポイントに到達し
た)時点で、デバイスを停止するように手動でコマンドを与える必要があります(FAQ デバッギング #12 を参照)。
C.1.3
[Emulator] → [Resynchronize JTAG]
デバイスの制御を取り戻します。
デバイス動作中に、JTAG を再同期させることはできません。
C.1.4
[Emulator] → [Init New Device]
[Download Options] の設定に従ってデバイスを初期化します。基本的に、現在のプログラム・ファイルはデバイス・メモ
リにダウンロードされます。次に、デバイスはリセットされます。このオプションを使用すると、複数のデバイスに同一
プログラムを C-SPY の同一セッション内からプログラムできます。
デバイス動作中に、[Init New Device] を選択することはできません。
C.1.5
[Emulator] → [Secure - Blow JTAG Fuse]
ターゲット・デバイスのフューズを切断します。フューズを切断すると、デバイスと通信できなくなります。
C.1.6
[Emulator] → [Breakpoint Usage]
現在指定している EEM ブレークポイントだけでなく、使われているすべてのハードウェア・ブレークポイントおよび仮
想ブレークポイントをリストします。
C.1.7
[Emulator] → [Advanced] → [Clock Control]
([Stop] をクリック後、またはブレークポイントに到達後)C-SPY がデバイスを制御している間、指定したシステム・ク
ロックをディスエーブルします。すべてのシステム・クロックは、[Go] 実行後、またはシングル・ステップ実行
([Step] / [Step Into])後にイネーブルされます(FAQ デバッギング #19 を参照)。
68
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[Emulator] → [Advanced] → [Emulation Mode]
C.1.8
エミュレートするデバイスを指定します。エミュレーション・モードに変更後、デバイスをリセットする(または [Init
New Device] を選択して再初期化する)必要があります。
付録 D を参照してください。
[Emulator] → [Advanced] → [Memory Dump]
C.1.9
指定したデバイスのメモリ内容を指定したファイルにライトします。ユーザがファイル名、メモリ開始アドレス、および
長さを指定できるダイアログが表示されます。アドレス指定されたメモリは、テキスト・フォーマットで名前を指定した
ファイルにライトされます。ユーザがワードまたはバイト・テキスト・フォーマットを指定できるオプションがありま
す。また、アドレス情報およびレジスタ内容をファイルに追加することもできます。
C.1.10 [Emulator] → [Advanced] → [Breakpoint Combiner]
[Breakpoint Combiner] ダイアログ・ボックスが開きます。[Breakpoint Combiner] ダイアログ・ボックスで、ユーザはブレー
クポイントの依存関係を指定できます。ブレークポイントがトリガされるのは、指定した順に検出される場合です。
C.1.11 [Emulator] → [State Storage Control]
[State Storage] ダイアログ・ボックスが開きます。[State Storage] ダイアログ・ボックスで、ユーザはステート・ストレー
ジ・モジュールを使用できます。ステート・ストレージ・モジュールは、MSP430 派生製品にすべて内蔵されているとは
限りません。実装状況の詳細については、表 2-1 を参照してください。
『MSP430 IAR Embedded Workbench IDE ユーザーズ・ガイド』の「IAR C-SPY FET デバッガ」を参照してください。
C.1.12 [Emulator] → [State Storage Window]
[State Storage] ウィンドウが開きます。保存されていたステート情報が表示されます。この情報は、[State Storage] ダイア
ログ・ボックスで設定されたものです。
『MSP430 IAR Embedded Workbench IDE ユーザーズ・ガイド』の「IAR C-SPY FET デバッガ」を参照してください。
C.1.13 [Emulator] → [Sequencer Control]
[Sequencer] ダイアログ・ボックスが開きます。[Sequencer] ダイアログ・ボックスで、ユーザはシーケンサ・ステート・マ
シンを設定できます。
『MSP430 IAR Embedded Workbench IDE ユーザーズ・ガイド』の「IAR C-SPY FET デバッガ」を参照してください。
C.1.14 [Emulator] → ["Power on" Reset]
リセットを有効にするために、デバイスへの電源を入れ直します。
C.1.15 [Emulator] → [GIE on/off]
すべての割り込みをイネーブルまたはディスエーブルします。[Go] を選択する前に、割り込みを手動で復元する必要が
あります。
C.1.16 [Emulator] → [Leave Target Running]
C-SPY を終了すると、ターゲットはユーザ・プログラムを実行した状態になります。
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FET 固有のメニュー
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C.1.17 [Emulator] → [Force Single Stepping]
[Go] を選択すると、プログラムはシングル・ステップ実行します。サイクル・カウンタは、このモードでのみ正常に機
能します。
注:
[Emulator] → [Advanced] の順に選択するメニューを利用できるデバイス
[Emulator] → [Advanced] の順に選択したメニューが、すべての MSP430 デバイスでサポート
されているとは限りません。使用できない場合には、これらのメニューはグレー表示されま
す。
70
FET 固有のメニュー
JAJU080
付録 D
80 ピン・デバイス MSP430F44x および
MSP430F43x のエミュレーション
80 ピン・デバイス MSP430F44x および MSP430F43x は、100 ピン・デバイス MSP430F449 でエミュレートすること
ができます。表 D-1 に、80 ピン・デバイスのピン信号が対応する MSP-TS430PZ100 ターゲット・ソケット・モジュー
ルのピンを示します。
注:
項目
D.1
JAJU080
MSP-TS430PZ100 は、指示されたように変更する必要があります。エミュレーション・モー
ドをイネーブルするために、C.1.8 項「[Emulator] → [Advanced] → [Emulation Mode] 」を参照
してください。
ページ
F4xx/80 ピン・デバイスの信号マッピング ........................................................................................... 72
80 ピン・デバイス MSP430F44x および MSP430F43x のエミュレーション
71
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F4xx/80 ピン・デバイスの信号マッピング
D.1
F4xx/80 ピン・デバイスの信号マッピング
表 D-1. F4xx/80 ピン・デバイスの信号マッピング
72
F4xx/80 ピンの信号
F4xx/80 ピン・デバイスの
ピン番号
MSP430-TS430PZ100 の
ピン番号
DVcc1
1
1
P6.3/A3
2
2
P6.4/A4
3
3
P6.5/A5
4
4
P6.6/A6
5
5
P6.7/A7
6
6
VREF+
7
7
XIN
8
8
XOUT
9
9
MSP430-TS430PZ100 ソケットの
指定されたピン間で必要な接続
VeREF+
10
10
VREF-/VeREF-
11
11
P5.1/S0
12
12
P5.0/S1
13
13
P4.7/S2
14
14
14-46
P4.6/S3
15
15
15-47
P4.5/S4
16
16
16-48
P4.4/S5
17
17
17-49
P4.3/S6
18
16
18-50
P4.2/S7
19
19
19-51
P4.1/S8
20
20
20-62
P4.0/S9
21
21
21-63
S10
22
22
S11
23
23
S12
24
24
S13
25
25
S14
26
26
S15
27
27
S16
28
28
S17
29
29
P2.7/ADC12CLK/S18
30
30
P2.6/CAOUT/S19
31
31
S20
32
32
S21
33
33
S22
34
34
S23
35
35
P3.7/S24
36
36
36-64
P3.6/S25
37
37
37-65
P3.5/S24
38
38
38-66
P3.4/S27
39
39
39-67
P3.3/UCLK0/S28
40
40
40-68
P3.2/SOMI0/S29
41
41
41-69
P3.1/SIMO0/S30
42
42
42-70
80 ピン・デバイス MSP430F44x および MSP430F43x のエミュレーション
JAJU080
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F4xx/80 ピン・デバイスの信号マッピング
表 D-1. F4xx/80 ピン・デバイスの信号マッピング(続き)
F4xx/80 ピン・デバイスの
ピン番号
MSP430-TS430PZ100 の
ピン番号
MSP430-TS430PZ100 ソケットの
指定されたピン間で必要な接続
P3.0/STE0/S31
43
43
43-71
COM0
44
52(1)
P5.2/COM1
45
53
P5.3/COM2
46
54
P5.4/COM3
47
55
R03
48
56
P5.5/R13
49
57
P5.6/R23
50
58
P5.7/R33
51
59
DVcc2
52
60
DVss2
53
61
P2.5/URXD0
54
74(1)
P2.4/UTXD0
55
75
P2.3.TB2
56
76
P2.2/TB1
57
77
P2.1/TB0
58
78
P2.0/TA2
59
79
P1.7/CA1
60
80
P1.6/CA0
61
81
P1.5/TACLK/ACLK
62
82
P1.4/TBCLK/SMCLK
63
83
P1.3/TBOUTH/SVSOUT
64
84
P1.2/TA1
65
85
P1.1/TA0/MCLK
66
86
P1.0/TA0
67
87
XT2OUT
68
88
XT2IN
69
89
TDO/TDI
70
90
TDI
71
91
TMS
72
92
TCK
73
93
RST/NMI
74
94
P6.0/A0
75
95
P6.1/A1
76
96
P6.2/A2
77
97
(1)
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F4xx/80 ピンの信号
Avss
78
98
DVss1
79
99
Avcc
80
100
ピン番号は番号順に並んでいないことに注意してください。
80 ピン・デバイス MSP430F44x および MSP430F43x のエミュレーション
73
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F4xx/80 ピン・デバイスの信号マッピング
74
80 ピン・デバイス MSP430F44x および MSP430F43x のエミュレーション
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付録 E
ハードウェア・インストレーション・ガイド
この付録 E では、次に示す USB デバッグ・インターフェイスのハードウェア・インストレーション・プロセスに
ついて説明します。
• MSP-FET430UIF
•
MSP-eZ430-F2013
•
MSP-eZ430-RF2500
これらは、Windows XP を搭載した PC 上で動作します。Windows 2000 システム用のインストール手順はほとんど
同じですので、ここでは説明しません。
項目
E.1
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ハードウェアのインストール................................................................................................................. 76
ハードウェア・インストレーション・ガイド
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ハードウェアのインストール
E.1
ハードウェアのインストール
1. USB ケーブルを使用して、USB デバッグ・インターフェイスを PC の USB ポートへ接続します(ケーブルを必要と
しない MSP-eZ430-F2013 および MSP-eZ430-RF2500 は、直接接続できます)
。
2. 新しいハードウェア・デバイスが「MSP430 XXX x.xx.xx」として、Windows から認識されます(図 E-1 を参照)。デ
バイス名はここに表示されたものと異なる場合があります。
図 E-1. Windows XP のハードウェア認識
3. [ 新しいハードウェアの検出ウィザード ] 画面が自動的に表示され、[ 新しいハードウェアが見つかりました ] ウィン
ドウが開きます。
4. [ 次へ ] をクリックします。[ 新しいハードウェアの検出ウィザード ] はシステムからドライバを検出しようとします。
ドライバが見つかった場合には、ステップ 8 から作業を続けます。見つからなかった場合には、[ 戻る ] をクリック
し、ステップ 5 から作業を続けます。
5. [ 一覧または特定の場所からインストールする(詳細)] を選択します(図 E-2 を参照)。
図 E-2. Windows XP の [ 新しいハードウェアの検出ウィザード ]
76
ハードウェア・インストレーション・ガイド
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ハードウェアのインストール
6. ドライバ情報が含まれているファイルが配置されているフォルダを指定します(図 E-3 を参照)。デフォルトのインス
トールでは、ファイルは次のディレクトリにあります。
C:\Program Files\Texas Instruments\CC Essentials 2.0_FET\win32_drivers\MSP430_USB\program files\Texas
Instruments\TI3410XP\
図 E-3. Windows XP のドライバの場所を指定
7. ウィザードから、適切なドライバが検出されましたというメッセージが表示されます。
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ハードウェア・インストレーション・ガイド
77
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ハードウェアのインストール
8. Windows XP では、ドライバが Microsoft® のロゴテストに合格していないという警告が表示されることに注意してく
ださい。このドライバは十分に検証が行われているので、この警告は無視して、
「続行」をクリックします(図 E-4 を
参照)。
図 E-4. Windows XP のドライバのインストール
9. ウィザードによって、ドライバ・ファイルがインストールされます。
10. ウィザードから、「MSP-FET430UIF (TI USB FET) Adapter」(または「MSP430 Application UART」)用のソフトウェア
のインストールが完了したというメッセージが表示されます。
11. このステップは、MSP-FET430UIF および MSP-eZ430-F2013 専用です。新しいハードウェアの検出ウィザードが終了
すると、「MSP-FET430UIF - Serial Port」という新しいハードウェア・デバイスが Windows から自動認識されます。
12. このステップは、MSP-FET430UIF および MSP-eZ430-F2013 専用です。現在入手できる最新版のオペレーティング・
システムに応じて、対応するドライバが自動的にインストールされます。または新しいハードウェアの検出ウィザー
ドが再度表示されます。ウィザードが再度表示されたら、前述の手順を繰り返し実行してください。
78
ハードウェア・インストレーション・ガイド
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ハードウェアのインストール
13. USB デバッグ・インターフェイスがインストールされ、使うことができるようになりました。デバイス マネージャに
は、新しいエントリが図 E-5 または図 E-6 のように表示されます。
図 E-5. MSP-FET430UIF または MSP-eZ430-F2013 が組み込まれたデバイス マネージャ
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図 E-6. MSP-eZ430-RF2500 が組み込まれたデバイス マネージャ
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ハードウェアのインストール
資料改訂履歴
変更点 / コメント
バージョン
SLAU138H
•
付録 E の更新。
SLAU138G
•
MSP430F22x2、MSP430F241x、MSP430F261x、MSP430FG42x0、MSP430F43x1 のエミュレーション機能を表 2-1
へ追加。
•
付録 B の図 B-15 および図 B-16 の更新。
•
MSP-FET430U40 から MSP-FET430U23x0 へ名前変更。
•
MSP-FET430U40 の回路図およびプリント基板の図を名前変更した MSP-FET430U23x0 のイメージと入れ替え。
•
A.1 節に、FAQ ハードウェア #2 を追加。
•
A.3 節に、FAQ デバッギング #3 を追加。
SLAU138F
注:旧版のページ番号は、最新版のページ番号と異なる場合があります。
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〒160-8366 東京都新宿区西新宿 6 丁目 2 4 番 1 号 西新宿三井ビルディング 3 階
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■お問い合わせ先
日本 TI プロダクト・インフォメーション・センター(PIC)
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URL: http: //www.tij.co.jp/pic/
MSP-FET430 フラッシュ・エミュレーション・ツール(FET)
(IAR Embedded Workbench Version 3.x 用に設計)
ユーザーズ・ガイド
第 1 版 2008 年 3 月
発行所 日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
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