...

ÿþM icrosoft W ord

by user

on
Category: Documents
21

views

Report

Comments

Transcript

ÿþM icrosoft W ord
学校だより
青梅市立東小・中学校
第 7 号
平成23年11月25日
データ保存が1000年可能に…
何を後世に伝えますか
校長 青山 隆志
今年一年を締めくくるには、まだ少し早いですが、ここまでを振り返ってみると、印象深い出来事がたくさ
んありました。特に、行事や儀式において、児童・生徒の皆さんの頑張りは素晴らしかったと思います。始業
式の生徒代表の決意表明、離任式での立派な態度などに始まり、中体連の各大会や関東少年スポーツ大会・文
化祭などに全力で取り組んだ姿など高く評価できます。運動会では、あの素晴らしい入場行進に始まり、真剣
に取り組んだ各種目、そして閉会式まで練習の成果を発揮して、本当に良く頑張ったと思います。ぜひ、この
頑張りを、日々の学習や生活などに生かして、成長につなげてほしいと思います。
ところで、ビデオなどで、頑張る自分の姿を見たことがあると思います。職員室前には、運動会で頑張る児
童・生徒の姿が写真として展示してあります。そのビデオや写真ですが、アナログのものは、時とともに変色
したり、劣化したりしてしまいますが、最近では、写真もビデオも音楽もデジタルデータになり、品質を落と
さずに保存が可能になりました。それでは、このデジタルデータは、一体どのくらいの期間、保存できるので
しょうか。
一般的には、USBメモリーなどのICメモリーが5年から10年、CD・DVDなどに保存したもので20年、
ハードディスクで5年から20年といわれています。もちろん保存状態によっては、CDは80年保存可能と
いう主張もあります。デジタルデータの寿命が意外に短いのは、ディスクに用いられている素材がさびたり、
品質が悪くなったりしてしまうからです。ちなみに紙に書いたものは、250年から900年といわれていま
す。それでは、紙以上に長い期間、記録を保存できるものは何だと思いますか。それは、ロゼッタストーンで
す。歴史の授業などで聞いたことのある人も多いと思いますが、ロゼッタストーンとは1799年、ナポレオ
ンがエジプトに遠征した際にフランス軍によって都市ロゼッタで発見された「文字の刻まれた岩」のことです。
その後、エジプトでフランス軍がイギリス軍に降伏した時に、イギリスの手に渡り、今でも、大英博物館に展
示されています。その岩には、紀元前196年に開かれた宗教会議の内容をまとめた文章が刻まれていて、今
でもはっきりとその文字が読み取れます。紙以上に耐久年数が長く、半永久的に記録を保存できるとされてい
ます。
さて、今、私たちのまわりには、デジタルカメラをはじめとして、様々なデータがデジタル化されています。
これを長期保存するにはどうしたらよいのでしょうか。実は理論上1000年データ保存が可能なメディアが
日本で開発されました。その名もデジタルロゼッタストーン。もちろん、本物のロゼッタストーンとは何の関
係もありません。中身はデジタルカメラや携帯電話などに用いられているメモリーカードと同じ種類のICメモ
リーだそうです。慶応大学教授の黒田忠広先生が開発したもので、そのメモリーは中のICを完全に密閉して
さびなどの劣化を防ぎます。密閉した中から、データを出し入れするのには、駅の改札口などでタッチして使
うIC乗車券で用いられている電磁誘導の技術を使います。残念ながらこのデジタルロゼッタストーンを今売
り出すと300ギガバイトで1枚数十万円になってしまうとのことで実用化にはまだ時間がかかるようです
が、10年後には数千円、20年後には数十円で実用化できると考えられています。これが実用化すると、1
000年前に(別に500年前でも800年前でもいいのですが)流行っていた音楽が聴けたり、自分の曾祖
母(おじいさん、おばあさんのお母さん)や曾祖父の子供のころの様子をビデオでみたりということも理論上
可能になってきます。1000年はともかく、まず、劣化していない50年前の音楽を聴いたり、写真を見た
りすることが当たり前になって、その後、100年前の音楽や写真もそんなにめずらしいものではなくなって
と、徐々に記録の保存長期化のメリットが現れてくるのではないかと夢は広がります。
さて、そうなると何を記録して、何を残せばよいのでしょう。もちろん、今見れば何の変哲もない写真やビ
デオが1000年後には歴史的に価値あるものであることは間違いないでしょう。しかし、平成の時代が戦争
や地球温暖化の元凶の時代の記録として後生に伝わるのか、それとも、自然と共存しようと努力してきた古き
良き時代として伝わるのか。それは、今を生きる私たちにかかっています。例えば、東日本大震災の被害と悲
しみ、そこから得た教訓、そして、そこから力を合わせて復興する様子などを風化させることなく末永く伝え
ていければよいですね。
少なくとも、本校の児童・生徒の皆さんのように未来を支える若者の笑顔や頑張りを、後生にたくさん伝え
たいものです。
12月の生活目標
学校をきれいにしよう
・掃除をしっかりする。 ・掃除用具を大切にする。 ・1年間の汚れをきれいにする。
Fly UP