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不正商品対策第六次訪中ミッション報告

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不正商品対策第六次訪中ミッション報告
不正商品対策第六次訪中ミッション報告
2006 年 7 月
(社)日本ベアリング工業会
1.訪中日程及び訪問先
7 月 2 日 (日)日本→北京
7 月 3 日 (月)北京
7 月 4 日 (火)北京
7 月 5 日 (水)北京→済南
7 月 6 日 (木)済南→杭州
関係者事前打合せ
午前:中国軸承工業協会(CBIA)
午後:国家工商行政管理総局(AIC)
午前:国家質量監督検験検疫総局(AQSIQ)
午後:海関総署
夕刻:中国国際貿易促進委員会
専利商標事務所(CCPIT)
午後:山東省工商行政管理局(AIC)
午前:山東省質量技術監督局(TSB)
7 月 7 日 (金)杭州→上海
午前:浙江省質量技術監督局(TSB)
午後:中国分科会
7 月 8 日 (土)上海→日本
帰国
2.訪問団構成(敬称略)
区
分
団
長
団
員
団
員
団
員
団
員
団
員
団
員
在 中 支 援
在 中 支 援
通
訳
通
訳
通
訳
中国分科会
中国分科会
中国分科会
氏
稲葉
瀬戸
吉川
吉田
内田
喜多
山下
後谷
土屋
韓
王
劉
米田
坂口
合馬
名
健次
錦
武志
宗生
光一
清嗣
良幸
陽一
晶義
艶梅
瑩
國奎
良也
豊
毅一
所 属
JBIA
NACHI
JTEKT
NTN
NSK
JETKT
JBIA
JETRO
JETRO
JETRO
JETRO
NACHI
NTN
NACHI
NSK
備
考
専務理事
不正商品対策専門委員会委員長
委員
委員
委員代理
KOYO 上海 副総経理、中国分科会委員
事務局
北京知的財産権部長
北京知識財産権部顧問
北京知的財産権部
北京知的財産権部
NACHI 上海 市場主管
NTN 上海代表処 管理部高級経理
NACHI 上海 総経理
NSK 上海代表処 産業機械軸受部首席顧問
1
3.今次ミッション派遣の背景及び目的
2004 年末から 2005 年春に山東省臨清市において実施した一斉摘発にて、
地方の質量技術監督局や工商行政管理局にお願いし、偽造品製造に関与し
ているノーブランド品製造工場の摘発を試みたものの、法律の空白部分に
ある微妙な問題であるとして、摘発することができなかった。
また最近、原産地を偽り又は誤認させる表示の付されたベアリングがア
ジア等の市場に出回っており、本年 3 月には浙江省の工場及び広東省の市
場にて一斉摘発を実施した。しかし、虚偽表示品に関しては摘発に成功し
たものの、誤認させる表示が付された商品に関してはなお検討が必要であ
るとして、摘発がなされていない。
さらに 2004 年 10 月に第五次ミッションを派遣して、地方海関の職員に
対して研修会(検討会)を実施したが、そのフォローが必要な状況になっ
ていた。
上記を踏まえ、今次ミッションでは、政府各機関に対し、これまでの摘
発等の成果について御礼を申し上げるとともに、ノーブランド品問題など
の巧妙化した不正品製造・流通の実態を報告し、取締り強化及び摘発を実
施していただくことを目的とした。
4.成果
政府各機関への当会の要望に対し、巧妙化した不正品製造業者等に対し
調査のうえ取締りを強化する、法令の適正化・改正等を検討する等の回答
を得た。また国家質量監督検験検疫総局からは、地方の質量技術監督局の
職員を対象とした研修等のための検討会の開催を打診されるなど、具体的
な成果を得ることができた。行政機関毎の主な成果については以下の通り。
(1)工商行政管理局
① ノーブランド品問題
国家総局は、取締りは難しいものの偽造業者と連携していることが立証
できれば摘発する、また不正競争防止法の改正を検討しているがその中で
対応できるか検討したい、とのことであった。
山東省管理局は、偽造ネットワークの立証は難しいが、情報提供があれ
ばケースバイケースで対応したい、とした。
② 原産地虚偽表示問題
国家総局は、誤認を招く原産表示については、原産地というよりも品質
虚偽表示の問題ではないかとしながらも、調査をして取締り方法を考えた
いとした。
(2)質量技術監督局
国家総局は、偽造業者の手口が巧妙になってきているとの認識を示しな
2
がら、ノーブランド品及び原産地虚偽表示問題とともに、当会が提出した
資料をよく検討し地方局を指導したいとした。また法律の空白部分を無く
すため、製品品質法の改正を検討したいと述べた。
また問題の多い地域に対して、(超法規的に)集中的な取締りを実施し
た事例の紹介があった。さらに当会との密接な関係を構築するために、山
東省、浙江省の地方局職員に対する検討会開催の提案があった。
山東省監督局は、ノーブランド品問題に関して、現行法での取締りは難
しいとしながらも、調査会社より情報を得て取締りを検討したいとした。
浙江省監督局は、誤認を招く原産表示に関して、当会の提出資料を検討
し他の取締り部局(工商行政管理局)とも協議しつつ、検討したいとした。
また浙江省監督局は、偽造業者のネットワークに適切に対応するため、
地方の監督局が集まり会議を開催した(6 月 26 日∼28 日に、浙江省、上海
市、江蘇省及び他の 16 地域より 280 名が参加)ことを紹介した。
(3)海関総署
海関職員用ホームページに 2004 年の税関研修で使用した資料を更新し
たものを載せたい、との要請があった。
(4)中国軸承工業協会
2005 年 7 月に不正商品取締委員会を設立した、その後 900 件(8,000 万
元相当)の摘発に成功した、ノーブランド品等に関して日本と同様の問題
を抱えており今後とも協力していきたい、などの発言があった。
(5)中国国際貿易促進委員会
当会より、中国各政府機関との話し合い内容を説明し、協力を要請した。
特に海関による摘発に際して迅速に真贋判定を行いうるよう、パッケー
ジ、荷姿等も含めた写真を電子データで送るよう要請したところ、今後努
力したいとの回答を得た。
5.今後の課題
(1)不正業者の摘発を早急に実現
ノーブランド品など巧妙な手口の偽造行為の摘発が可能となるよう、今
回の話し合いを踏まえ、調査会社を使い証拠・情報等の収集を進めていく。
(2)地方質量技術監督局職員を対象とした検討会の開催
国家総局より提案のあった標記検討会については、今後 JETRO と相談し
その支援を得ながら、実施時期・内容等を詰めていく。
(3)海関への協力
3
海関総署より要請のあった税関研修で使用した資料の更新を早急に進め、
北京 JETRO を通じて資料を提供する。
以上
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