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全学生への知的財産教育必修化スタート

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全学生への知的財産教育必修化スタート
 1.山口大学で全国初!! 全学生への知的財産教育必修化スタート
件名:山口大学で全国初!!全学生への知的財産教育必修化スタート
共通教育で全学部生(約2000人)を対象とした知的財産教育の実施 ~共通教育で全学部生(約 2000 人)を対象とした知的財産教育の実施~
山口大学では,全国の大学に先駆けて,平成 25 年度から知的財産教育を共通教育科目で全学
部の 1 年生全員(1,977 名)を対象に必修化しました。大学等での知的財産教育の重要性は,か
ねてより内閣官房の知的財産戦略本部会議において提唱されていたものです。
本学では,知的財産教育の必修化とともに,知財教育の充実を図るために文部科学省特別経費
(プロジェクト分)
「全学生に対する知財教育実質化プログラムの開発」において平成 25 年度か
ら平成 27 年度までの3年間で知財教育のための教材を開発し,教員の FD に活用するほか,希望
する大学には,提供することも検討したいと思っております。
これまで,知的財産教育というと,知的財産の専門家養成が主な目的でしたが,知財人財は社
会に広く求められており,文系の学生も卒業後は知的財産を使った事業戦略,融資やコンテンツ・
著作権のビジネスにもかかわる可能性があることから,理系・文系を問わず,各自の専門性や必
要性に適合した知的財産に関する知識やその利活用スキルを駆使することのできる人材を育成す
ることを目的としています。
さらには,それらの学生が教員と共に研究することにより,知財意識が双方で自ずと高まり,
学内全体の知財インフラの醸成が図られることも期待しているところです。
平成 25 年度は,共通教育科目「科学技術と社会(学部生のための知的財産入門)」
(1 単位)を
開講し,知的財産全般を網羅的に学んでもらい,今後,段階的に学部から大学院も含めた専門性
に応じた知的財産教育の展開を図っていきます。卒業後は,それぞれの分野で,知的財産基盤の
強化に貢献出来る人材として活躍してくれることを期待しているところです。
知財教育の拡充
知財教育の推進でクリエイティビティ尊重の社会を
(国民は知的財産権の適正な保護に努めなければならない:消費者基本法の改正)
〔
社会・
産業界〕
弁理士
弁護士
法学者
知財担当者
(知財, 契約,
法務等)
知財活用者,
理解者
知財創出者
技術, 研究, 開発,
もの造り(コンテンツ
デザイン開発も含む)
1次, 2次, 3次, 6次
産業の 経営, 企画,
総務, 営業等
教育
〔
大学等〕
MOT,MBA
法学系
情報系
理・工学系
(含 医・農・水産)
(これまでの
知財教育の領域)
教育系
行政
経営, 経済, 文系
デザイン系
(これからの知財教育の拡充)
知財教育の体系化
文系・理系を問わない知財教育
知財教育の変遷
1. 明治17,18年、近代化を目指す政府は、既に欧米で運用されていた特
許制度を日本の近代化のツールとしていち早く導入した。
2. 経済や技術のグローバル化の進展に伴い、知財は単に取得技術から、
米のプロパテント政策下の『知財戦略』が、経営のモデルとして一部の企
業で導入された。
3. 2002年、急落した国際競争力の挽回のため、政府は『知財立国戦
略』を打ち出し、『知的財産基本法』が制定され、知財活用を提唱。
4. 2004年以降、内閣官房知的財産戦略会議から『知的財産推進計
画』が毎年各省庁に示され、特に知財人材の育成や系統的な知財教
育の取組みが文部科学省に促された。
5. 特に知的財産推進計画2008において、初等中等教育の教員を対象
とした知財教育者の育成や、大学における知的財産教育のカリキュラム
の充実、教職員の養成を図ることが求められた。しかしながら教育体制
や指導者の手配等ができず、知財教育の空白状態が続いた。
(我が国産業の国際競争力の強化を図る目的で、産業財産権法とは別に)
知的財産基本法 が(2004年に制定された)
第21条
国は、国民が広く知的財産に対する理解と関心を深める
ことにより、知的財産権が尊重される社会を実現ができる
ように、知的財産に関する教育及び学習の振興、並びに
広報活動等を通じた知的財産に関する知識の普及のため
に必要な施策を講ずるものとする。
内閣官房知財戦略推進会議(議長は内閣総理大臣)は
上記の法律を受け、知的財産推進計画を毎年作成して、
各省庁へ提示、文部科学省には、知財教育に関しての取
組を促した。しかしながら、新たな取り組みが必要になり、
そのハードルの高さから、空白状態が今日まで続いていた。
(更に政府は国民に対して)消費者基本法の改正で
「知的財産権の保護」を呼びかける
第7条
2. 消費者は、消費生活に関し、
環境の保全及び知的財産権等の適正な保護に
配慮するよう努めなければならない。
でも一般国民にとって、「知的財産権」云々といわれて直ちに理
解できる人はどのくらいいるだろうか?
(法改正の背景)
模倣品の取引額が年間80兆円ともいわれ、その売上の一部がテロ組織
の資金源になっていることもあり、各国において知的財産権の保護の機
運が高まり、政府は国民へその保護を呼びかけた。一方各国に対しては
2006年のG8首脳会議で「模倣品・海賊版拡散防止条約」の創設による、
知的財産権の適正な保護を提唱。(日本は2012年9月に批准、現在各
3
国に呼びかけを展開中、未発行)
模倣品・海賊版拡散防止条約構想
日本が2006年7月に
G8首脳会合で提唱。
。
150ヶ国の
参加を目指す
(日本は2012年9
月に批准、各国に
呼びかけを展開中)
模倣品の
最大製造地域
直接流通
ある地域を経由して流通
本構想をもとに「偽造品の取引の防止協定」が成立(2011年4月)
日本、豪州、カナダ、EU、韓国、メキシコ、モロッコ、ニュージーランド、シンガポール、
スイス、USAが加盟、現在世界に向けて加盟を呼びかけ中
4
EU税関HPを基に内閣官房知財戦略本部作成
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