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7月 - FCTVインターネットサービス

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7月 - FCTVインターネットサービス
2015 年 7 月号
1335 号 7 月 1 日
【LED】中国国内 LED 照明輸出新規参入、撤退数の 2 倍前後で推移
中国半導体照明網 2015-6-29
世界経済の回復と中国国内の LED 産業の発展に伴って多くの LED 照明企業が海外に進
出するようになり、LED 照明輸出企業の競争も日益に熾烈となっている。
統計によると、2015 年 1-3 月の中国国内の LED 照明製品輸出企業は 6000 社前後に達
しており、LED 照明輸出産業の集約化は進んでいない状況にある。2015 年 1-3 月の中国
国内の LED 照明製品輸出企業上位 30 社の LED 照明製品輸出額は合計 6 億米ドル前後で、
LED 照明製品輸出企業全体の 30%を占めるにとどまっている。
中国国内の LED 照明製品輸出はここ数年急上昇しており、2011 年から 2014 年までに
輸出金額は 5 倍に拡大している。それに伴って中国国内 LED 照明製品輸出企業の数量も
急増しており、2011 年の輸出企業数は 3128 社だったが、2012 年には 4292 社に増加、増
加率は 37.2%、2013 年の輸出企業数は 7431 社、増加率は 73.1%に達した。2014 年には中
国国内の LED 照明製品輸出企業は 1 万社を突破、11557 社に達している。撤退数に対す
る新規参入数の比率が高く、2013 年の新規参入数は約 7000 社に対して、撤退数は約 2900
社で、新規参入数は撤退数の 2.4 倍に達している。
2015 年 1-3 月の中国国内の LED 照明輸出額は 2014 年 1-3 月に比べ 8%減だったが、輸
出企業数は 5920 社で前年同期比 20%増、2015 年 1-3 月の新規参入企業数は約 2640 社で、
撤退企業数 1004 社の 2 倍以上に達している。
中国国内の LED 照明輸出企業の新規参入と撤退の数量から見て、ここ数年の新規参入
数は撤退数の 2 倍以上で推移している。新規参入者が増えていることは、その産業の収
益性が高いことを意味するが、同時に LED 照明産業の競争が激化していることも意味す
る。
【携帯電話】聯発、10 コア CPU 量産開始 搭載携帯電話を 10 月発表
爪游控 2015-6-29
携帯電話チップ大手の聯発科技(Mediatek)は、最大のライバルであるクアルコムへ
の対抗製品として今年 5 月に発表した 10 コア CPU チップについて、当初量産が可能とな
るのは今年 7 月以降としていたが、今月既に量産に成功、今年 10 月には聯発の 10 コア
CPU を搭載した携帯電話が発表される見通しを明らかにした。
ある専門家が聯発 10 コア CPU とクアルコム Snapdragon810 を仮想条件での比較検証を
試み、同等の環境でレーシング及び戦闘等の大型ゲームを行った結果、聯発 10 コアチッ
プの最高温度は 33 度で収まったのに対し、Snapdragon810 の最高温度は 44 度まで達し
たという。
聯発のチップ出荷価格は低く、本当にクアルコムの最新 Snapdragon810 を性能で上回
ることができれば、中国国内の携帯電話メーカーはさらなるコストダウンが可能となり、
競争力を高めることができると見られている。
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2015 年 7 月号
【PCB】耀華、火災の影響払拭 3Q 業績が今年のピークとなる見通し
工商時報 2015-6-29
ビルドアップ基板大手の台湾の耀華電子(Unitech)は 6 月 26 日に株主総会を開催、
董事長の張元銘氏は、6 月の売上高が既に回復軌道に戻り、4 月末の台湾土城第 2 工場で
の失火の影響から脱したこと、7-9 月に売上高が今年のピークに達する見通しを明らか
にした。
耀華電子のエニーレイヤー(Any Layer)ビルドアップ基板(HDI)の世界有数のサプ
ライヤーで、近年はリジッドフレキシブル複合板(Rigid Flex)でアップル iPhone サプ
ライチェーンに参画することに成功しており、アップル向けが今後の業績をけん引して
くるとしている。
今月 28 日に台湾上場のプリント基板関連企業 5 社が株主総会を開催したが、そのうち
耀華、佳総実業だけが配当を決議、耀華の配当金は 0.7 台湾ドルでここ 3 年では最高、
佳総の配当金は 0.35 台湾ドルで、過去 14 年で初の配当だという。
台湾のプリント基板関連企業は閑散期となる今年 4-6 月に入って売上高が急降下して
いるが、耀華、佳総は 4 月以降も売上高の好調が続いている。
耀華がアップルからの受注、佳総は台湾最大の放熱アルミ基板であることの恩恵によ
り、董事長の曾継立氏は、市況は弱含みであるが、大型液晶 TV、4K2K 液晶 TV、LED 照明
産業向け需要には堅調さがあり、8 月からクリスマスまでの需要期には業績は確実に上
昇していくとしている。中国国内の広東省江門工場は今年後半には黒字化するとしてい
る。
佳総は中国国内のスマートフォンブランドである小米が新たに投入したスマート TV
向けで LED 放熱アルミ基板を供給しているが、車載電子照明用アルミ基板で米系自動車
メーカーから認証を取得し小ロット出荷を開始していること、日系自動車メーカーとの
商談も現在進行中であることを明らかにしている。
耀華電子の張元銘氏は、耀華が今年も多段ビルドアップ基板、Rigid Flex 基板、車載
PCB を重点製品に位置付けていくことに変更はないが、土城第 2 工場の失火、多段ビル
ドアップ基板生産設備の更新、宜蘭工場拡張の 7 月完成があるため、今年の設備設備は
20 億 NTD まで拡大すると指摘している。耀華総经理の許正弘氏は、土城第 2 工場は 1997
年に建設した古い工場だが、失火後大幅な技術更新及び防火措置等を行い、他工場との
リスク分散を図るとともに、宜蘭工場の拡張を前倒しで行うことで、需要期の到来に備
えたいとの方針を明らかにした。
【有機 EL】台湾 2 大パネルメーカー、曲面 iPhone 有機 EL 採用に期待
経済日報 2015-6-29
アップルが現在 AM 有機 EL パネルを iPhone パネルに採用する可能性について評価を行
っており、2018 年には AM 有機 EL パネルを採用した iPhone が市場に投入されるチャン
スが出てきた。アップルが有機 EL を iPhone パネルに採用することになれば、低温ポリ
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2015 年 7 月号
シリコン(LTPS)パネルの生産過剰を引き起こすとの指摘もあるが、業界関係者はその
可能性は低いと見ている。
アップルが真剣に将来 iPhone パネルを有機 EL パネルに切り替え、色飽和度、色精度、
色輝度を引き上げようとしており、アップルは既に Apple Watch に有機 EL パネルを採用
している。Apple Watch の有機 EL パネルは、LG ディスプレイと三星ディスプレイが供給
している。
中国国内の情報サイトである百能網は、Apple Watch が有機 EL パネルを採用したこと
で、有機 EL の市場性が一気に上昇した、今後さらに多くのメーカーが有機 EL パネルを
小型モバイル端末に採用する可能性があり、最終的に iPhone が有機 EL パネルを採用す
ることになれば、有機 EL の普及は急加速すると指摘する。主要ディスプレイサプライヤ
ーである三星ディスプレイ、LG ディスプレイ、JOLED、台湾の友達(AUO)、群創(Innolux)
等がその恩恵を受けることになると見られている。
ディスプレイサプライヤーの強力な後押しもあって、アップルは 2018 年にも同社初と
なる有機 EL パネルを採用した曲面 iPhone を投入する可能性があるという。
【携帯電話】2015 年 5 月中国国内携帯電話ブランド別販売量ランキング
百能網 2015-6-30
中国国内の携帯電話市場研究機関である第一手机界研究院
(Mobile NO.1 Research Institute)が中国国内最大の携帯
電話チェーン販売企業である迪信通(Dixintong)と共同で発
表した迪信通の販売実績を元に作成した 2015 年 5 月の中国国
内のブランド別携帯電話販売量ランキング上位 15 社は右表の
通りとなった。
華為(Huawei)が首位であることは予想通りで、昨年華為
がスマートフォン事業に力を入れ始めてから現在に至るまで
華為の月間スマートフォン出荷量は 1000 万台以上を維持し続
けている。Mate7 のヒットと P8 的の販売開始、中低価格の栄
耀の根強い人気が高水準の出荷量を支える原動力となってい
る。一方、アップルが華為、三星に次ぐ 3 位で、アップルの
求心力が徐々に下降していることが証明される結果となった。
また VIVO の小米をしのぐ躍進も注目される。昨年後半に首位
に立った小米は一時の勢いはなく順位を 5 位に落とした。VIVO
は中国国内での躍進にとどまらず、海外で 3 度の製品発表会
を開催、マレーシア等の海外市場への進出にも成功している。
聯想(Lenovo)の順位下降も予想されたことで、聯想のここ数か月の経営陣の頻繁な
交替等も響いて、営業に精彩を欠いている状況にある。また魅族が 10 位内にランクされ
ていないのは、魅族はオンライン販売比率が高いためと見られている。
今回の販売量ランキングは、迪信通(Dixintong)の販売実績のみを参考にしているた
め、一部ブランドの状況は正確に反映されていない可能性はあるが、基本的には目下の
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2015 年 7 月号
中国国内ブランドの勢力関係を指し示していると見られている。
【ウェアラブル】AppleWatch 販売不振、関連サプライチェーンメーカーに影響
百度新聞 2015-6-30
アップルの第 1 世代ウェアラブル端末 Apple Watch の発売 2 ヶ月になるが、消費者の
反応は冷め始めており、AppleWatch に対する関心が薄れていることが指摘されている。
この点についてアップルは AppleWatch の販売実績を発表しない方針を貫いており、販売
数量は当初目標に届いていないとだけコメントするにとどまっている。しかし、独立系
の市場調査機関である Slice の試算によると、今年 6 月中旬までの AppleWatch の累計販
売量は 279 万台にとどまっており、iPhone6 の今年 4-6 月の販売量 5300 万台に比べると、
極めて低水準にとどまっている。このことは AppleWatch が販売不振の状態にあり、今後
Apple Watch サプライチェーンメーカーにも大きな影響が出てくる可能性が指摘されて
いる。
これまで多くの市場アナリストが AppleWatch に非常に楽観的な見通しを示し、一部の
アナリストは AppleWatch の年内の販売台数は 2000 万台に達すると予測していたが、現
状では年内 2000 万台の販売台数を達成することは難しい情勢にある。市場調査機関
Slice は、iPhone6 の大ヒットにより、アップルに対する一種盲目的な崇拝傾向が強まっ
ており、この非理性的な楽観主義とそれに伴って作られた虚像がアナリストの
AppleWatch に対する観察眼を曇らせていると指摘する。
アップル製品ラインにおいて iPad の販売台数も既に数四半期連続で前年割れが続い
ており、今年 1-3 月の iPad の出荷量は前年同期比 22.9%減となっており、アップルは既
に第 1 世代 iPadMini の販売を停止、iPad 事業を徐々に縮小し始めている。
【EMS】鴻海精密の郭会長、中国国内事業の分離、国内上場を検討
2015-6-26 中華液晶網
世界最大の EMS 企業でアップルの主力アッセンブリ企業でもある鴻海精密(Honhai
Foxconn)董事長の郭台銘氏は、中国国内事業を今後 3-5 年以内に分離独立、中国国内株
式市場で上場させる可能性があることを明らかにした。
鴻海精密の中国国内事業は主にパソコン、携帯電話等の ODM 事業を行っている富士康
から構成されるが、富士康の中国国内への投資は 1988 年から始まり、現在 100 万人を超
える従業員を有し、2014 年の輸出入額は中国国内全体の輸出入額の 3.5%を占めている。
郭台銘氏は、鴻海がインドでの事業を拡張しているが、そのことは必ずしも中国国内
事業の縮小を意味しない、中国国内の消費市場は現在急成長中であると発言している。
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2015 年 7 月号
1336 号 7 月 3 日
【PCB】中国国内プリント基板関連上場企業 2014 年度決算運営状況
印制電路情報 2015-7-1
2014 年年度決算から中国国内プリント基板関連上場企業 16 社、沪電股份、依頓電子、
天津普林、中京電子、興森科技、丹邦科技、超華科技、超声電子、方正科技、杰賽科技、
生益科技、金安国紀、大族激光、西隴化工、光華科技、正業科技の運営状況は以下の通
り。16 社は片面、両面、多層、ビルドアップ、フレキシブル、IC 実装等の各種プリント
基板の製造、プリント基板のパッケージ(SMT、実装等)、プリント基板の化学薬剤及び
試剤、プリント基板の原材料(銅箔張り積層板、銅箔等)の製造、プリント基板の検査
測定・加工設備、副資材等の製造などに従事している企業から構成される。
16 社のうち、プリント基板製造を主要事業とする(売上高に占める比率 50%以上)企
業は 7 社(全体の 44%)で、それぞれ沪電股份(プリント基板製造事業売上高比率 100%)、
依頓電子(同 100%)、天津普林(同 100%)、中京電子(同 100%)、興森科技(同 94.88%)、
丹邦科技(同 75.14%)、超華科技(同 52.82%)。16 社のうち、プリント基板製造以外の
事業を主要事業とする(プリント基板製造以外の事業の売上高比率 50%以上)企業が 3
社(全体の 19%)で、それぞれ生益科技(プリント基板製造以外の事業の売上高比率
83.85%)、光華科技(同 66.36%)、正業科技(同 100%)となっている。
16 社の地理的分布を見ると、広東省が 12 社(全体の 75%)
、上海市が 2 社(同 12.5%)、
江蘇省が 1 社(同 6.25%)、天津市が 1 社(同 6.25%)と広東省が大半を占めている。
16 社を資本構成から見ると、民営が 10 社(全体の 62.5%)、国有が 5 社(同 31.25%)、
外資系が 1 社(同 6.25%)と民営が過半を占めている。
中国国内に約 1500 社のプリント基板企業があることから、上場企業の比率は約 1%と
非常に低い状態にある。2014 年の中国国内のプリント基板生産高が約 1700 億元である
が、16 社の生産高シェアは約 9%(生産高は約 155 億元)に達している。16 社の平均生
産高は 16.96 億元で、産業全体の平均 1.13 億元を大幅に上回っている。
収益力を見ると、プリント基板の層数が増えれば触れるほど、粗利率が高くなる傾向
が見られ、サンプル生産の粗利率は少ロット生産製品の粗利率よりも高く、小ロット生
産品の粗利率はロット生産品の粗利率よりも高い傾向が見られる。プリント基板の加工
設備、化学薬剤及び試剤の粗利率はプリント基板の製造の粗利率よりも高く、銅箔及び
銅箔張り積層板の製造の粗利率は汎用プリント基板の製造の粗利率よりも高い傾向にあ
る。
方正科技、杰賽科技、大族激光、西隴化工を除く 12 社の上場以降の売上高年平均増加
率は 17.24%、純利益年平均増加率は 13.00%(沪電股份が 2014 年に新工場建設、旧工場
移転等で赤字になったため、全体の数値を押し下げている)、平均粗利率は 21.26%、平
均純利益率は 6.48%となっている。そのうち、丹邦科技の売上高年平均増加率が 75.09%、
純利益年平均増加率が 73.49%、粗利率が 40.61%、純利益率が 18.13%と最も高い水準を
記録しており、売上高に対する株式市場時価総額比率が 16 社中最も高い水準に上昇して
いる。
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2015 年 7 月号
同 12 社の従業員 1 人当たりの生産高は 55.01 万元で、そのうち化学薬剤及び試剤製造
の同数値が最も高く 150 万元前後、原材料製造(主に銅箔張り積層板製造)の同数値は
95 万元前後、加工設備製造の同数値は約 60 万元、プリント基板製造の同数値は 30 万元
前後で最も低い。
【パネル】ノート PC パネル在庫圧力上昇 今月からノート PC パネル減産開始
2015-6-29 中華液晶網
今年上半期の IT パネル需要不振、特にノート PC パネルの在庫積み上げが目立ち、価
格が大幅に下落しており、メーカーサイドの採算確保を優先する傾向が強まっている。
業界関係者が既にパネルメーカーが今月からノート PC パネルの減産を開始したことを
伝えており、在庫調整が一段落すれば、下半期に IT パネル需要が回復する可能性が出て
きた。
ノート PC 及び液晶モニター等の IT 市場が需要期に入ろうとしているにもかかわらず、
サプライチェーン内で過剰在庫に対する不満が出ており、特にノート PC パネルの過剰在
庫が顕著で、業界内では一部パネルメーカーが今月にも減産を開始すると伝えている。
減産幅はそれほど大きなものにはならないとしている。一方、TV パネルについては、在
庫は相対的に健全な水準にあり、需要には底堅さがあると見られている。
今年上半期の IT パネル需要不振は、関連パネル価格の下落を引き起こしており、累計
下落幅は 10%に達している。中でもノート PC パネルの下落幅は大きく、15.6 型ノート
PC パネルの上半期の価格は 15%近く下落、パネルメーカーは既に採算確保を優先する戦
略を取り始めている。主流の 15.6 型も含めて 14 型及び 11.6 型ノート PC の在庫が増加
しており、6 月のノート PC パネル価格は全てのサイズで下落となった。
パネルメーカーは、6 月は入学商戦に加えて 7 月末には Windows 10 の投入もあること
から、当初はノート PC パネルの需要が徐々に上昇してくると見ていたが、需要に増加の
兆しは見られず、パネルメーカーは在庫圧力を緩和する方針に転換、今月から第 5 世代
生産ラインの設備利用率を引き下げているという。減産規模はガラス基板で約 1 万枚相
当と見られている。
一部のパネルメーカーはノート PC パネル生産ラインの調整を開始、その他の製品の生
産に転換し始めている。液晶モニターパネルや工業用パネルの生産ラインも、ノート PC
パネル価格下落の影響を回避するため、生産を抑制し始めていることが伝えられている。
TV パネルについては、今年上半期は主要パネルメーカーの業績を支える重要なセグメ
ントとなっており、32 型パネルにとどまらず、その他のサイズの TV パネルも堅調な需
要を維持している。ただ、6 月については決算及びブランドメーカーの在庫抑制の影響
で、TV パネル価格にも下落傾向が見られた。
中でも 32 型 TV パネル価格の下落が 6 月に加速、48 型及び 49 型 TV パネル価格も 8.5
世代パネル生産ラインの相次ぐ稼働により下落圧力が強まった。ただ、価格が相对的に
安定している 39.5 型、40 型、42 型、43 型等の TV パネル価格は 6 月に入っても総じて
安定を維持している。
パネルメーカーは、中国国内の TV ブランドメーカーが今年上半期に一部発注の調整を
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2015 年 7 月号
しているが、中国国内の TV 在庫水準は依然健全なレベルにあって TV ブランドメーカー
のパネルの調達ラッシュが 7-8 月に始まると見ている。
一方、国際 TV ブランドについては、パネルメーカーはパネル在庫が 3 週間、完成品在
庫が 4-5 週間の水準にあるが、在庫が特別に高いという状況ではなく、32 型 TV パネル、
多くのその他のサイズの TV パネルの需要が変わらず底堅く推移しているため、7-9 月の
TV パネル価格は安定推移すると見られている。全体的に主要パネルメーカーは良好な収
益状態を維持できると見られている。
【生産統計】中国国内 2015 年 1-5 月電子情報製造業生産状況
2015 年 6 月 26 日 中国工場情報化省運行監測協調局
中国国内消費市場の押し上げ効果が強まる中、今年 1-5 月の一定規模以上の中国国内
電子情報製造業の国内販売額は 2 兆 1936 億元で前年同期比 14.1%増となった。一方、輸
出額は 1 兆 9580 億元で前年同期比 1.8%増にとどまった。電子情報製造業の売上高全体
に占める国内販売額の比率が徐々に拡大しており、2014 年 10 月から 2015 年 5 月までに
国内販売比率は 49.7%から 52.8%に上昇している。
今年 1-5 月の電子情報製造業の主要製品の生産量は以下の通り。
携帯電話
6 億 1683 万台、前年同期比 5.6%減
移動通信基地局
1 億 1656 万チャネル、前年同期比 1.5%減
通信交換機
595 万回線、前年同期比 31.5%減
カラーテレビ
5840 万台、前年同期比 0.6%増
液晶テレビ
5469 万台、前年同期比 0.1%減
半導体
420 億個、前年同期比 11.1%増
半導体部品
2220 億個、前年同期比 5.6%増
電子素子
1 兆 3605 億個、前年同期比 2%減
小型コンピュータ
1 億 1734 万台、前年同期比 11.7%減
ノート PC
7226 万台、前年同期比 8.1%減
デジタルカメラ
788 万台、前年同期比 22.4%減
【パネル】京東方、5 月の TV パネル世界出荷量シェア 13.4%で 4 位にランク
2015-6-30 中華液晶網
中国国内の市場調査機関である群智諮詢(Σintell)調査資料によると、今年 5 月の
世界の液晶 TV パネル出荷量は 2245 万枚で昨年同期比 8.1%増、前月比 2.7%増、出荷面積
は 1004 万平方メートルで昨年同期比 10.1%増、前月比 1.9%増だった。6 月の世界の TV
パネル出荷量は 2244 万枚で 5 月並み、4-6 月の世界出荷量 6677 万枚に達すると見られ
ている。
5 月のメーカー別出荷状況は、韓国 LGD の TV パネル出荷量が 457 万枚で、TV パネル世
界出荷量シェア 20.4%で首位、台湾群創(Innolux)
、韓国三星の TV パネル出荷量がそれ
ぞれ 431 万枚、430 万枚で、シェアは 19.2%、19.1%で 2 位、3 位、中国の京東方(BOE)
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2015 年 7 月号
の TV パネル出荷量は 300 万枚、シェアは 13.4%で 4 位、友達(AUO)の TV パネル出荷量
は 220 万枚、シェアは 9.9%で 5 位だった。
群創はメキシコ政府のモニター調達入札を受注したことから、23.6 型の出荷量が安定
推移、京東方もメキシコ政府モニター調達入札を受注したことから 23.6 型パネルの出荷
量が大幅に増加しているほか、海外市場向け 4K2K パネルが好調で 5 月の 4K2K パネル出
荷量は 4 月比 30%増だった。
中国国内 2 位の液晶パネルメーカーである華星光電(China Star)の 5 月の TV パネル
出荷量は 169.6 万枚で、4 月比わずか 1%の増加にとどまった。華星光電は銅製造工程の
転換及び歩留まり改善が進展していないことが響いて TV パネル出荷量が停滞傾向にあ
る。
尚、5 月の世界の 4K2K テレビパネル出荷量は 301.7 万枚で TV パネル全体に占める浸
透率は 13.4%、4 月の 12.6%から若干上昇した。パネルメーカー及びブランドメーカーが
4K2K テレビ販売を強力に推進していることから、4K2K パネル浸透率は今後も増加が続く
と見られている。群智諮詢は 6 月の 4K2K パネルの浸透率は 14.4%、4-6 月の 4K2K パネル
浸透率は 13.5%、今年通年の同浸透率は 17%に達すると予測している。
【パネル】華映、福建省に 2 本の第 6 世代液晶パネル生産ラインを建設
2015-7-1 中華液晶網
福建省莆田市涵江区政府によると、世界有数の液晶パネルメーカーである台湾の華映
(CPT)が同区に 2 本の第 6 世代液晶パネル生産ラインを建設することが明らかになった。
総投資額は 240 億元に上る。
主にハイエンドスマートフォン用パネル、タブレット PC 用パネル、車載パネルを生産
する計画で、稼働すれば年間生産高は 225 億元に達する見込み。2 期に分けて建設、第 1
期の投資額は 120 億元。
【パネル】日本電気硝子、南京で 8.5 世代液晶ガラス基板生産工場建設
2015-6-24 中華液晶網
液晶ガラス基板大手の日本電気硝子は 23 日、8.5 世代 TFT LCD ガラス基板生産工場を
南京経済技術開発区液晶バレーで正式に着工したことを明らかにした。早ければ来年
1-3 月稼働予定で、稼働後の年間生産量は 180 万枚、年間生産高は 10 億元に達する見込
み。
南京液晶バレー企業誘致担当の郝紹文氏によると、日本電気硝子の南京での 8.5 世代
液晶ガラス基板生産事業第 1 期の総投資額は 4500 万米ドル(約 2.8 億元)に上る。
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2015 年 7 月号
1337 号 7 月 6 日
【パネル】京東方の相次ぐスマート事業領域参入に多くの金融機関が注目
2015-7-2 中華液晶網
世界 4 位、中国国内最大の液晶パネルメーカーである京東方(BOE)は先月 18 日、自
己資金 2.5 億元で春華投資及び王学清氏が保有する明徳投資の 100%の持ち分を取得する
と同時に、顧客需要に対応するため、自己資金を利用して登録資本を 30 億元まで拡大す
ることを明らかにした。
京東方は同日、米国最大の医療サービス企業である DignityHealth と提携に関する覚
書に締結、京東方は DignityHealth のスマート端末製造領域での技術収益を活用して、
中国国内で医療産業基地、先端デジタル医院及び研究開発センターを建設、顧客に高品
質の医療サービスを提供することを発表している。
また、京東方は先月 30 日、IBM とソフトウェアライセンス供与と共同開発に関する契
約を締結、IBM と共同で健康管理システムを開発、ビッグデータ及び人工知能の開発力
を強化することで、新たな成長事業としての健康医療事業を推進していきたいとしてい
る。
京東方はここ数か月スマートサービス事業領域への参入を加速しているが、そのこと
が多くの金融機関の注目するところとなっており、上海澤熙(Zexi)、みずほ信托銀行を
含む 17 の金融機関が京東方のスマートサービス事業領域への参入に関する情報収集を
行っている。
京東方の IR 資料によると、5 月 12 日以降、京東方は計 5 回の金融機関のヒアリング
を受けているが、上海澤熙投資のほか、Ashmore、みずほ信托銀行、融通基金、金鷹基金、
東方証券、富安達基金、華夏基金、興業資管、易方達基金、方正富邦基金、滙豊証券、
上海理成資産管理、国金証券、陽光資産管理、民生証券、上海証券 16 社が京東方にヒア
リングを行っている。
京東方の 1-3 月の業績は売上高、純利益はどちらも前年比大幅増となっており、純利
益については前年比 262.7%増となっている。現在、京東方は全ての生産ラインが高い稼
働率を維持しており、製品の販売状況も良好としている。液晶パネルの市況は全体的に
安定しており、中でも 60 型以上の大型パネルの市況は堅調としている。
中国国内最大の液晶パネルメーカーとして、京東方は今年に入って、400 億元を投じ
て安徽省合肥市に 10.5 世代生産ラインを建設する計画であるほか、300 億元を投じて福
州省に 8.5 世代生産ラインを建設、30 億元を投じて重慶市の 8.5 世代生産ラインを拡張
する計画を明らかにしている。
京東方のスマート健康サービス事業は、健康クラウド、健康医療、健康専門パークの
3 つの領域から構成され、そのうち健康クラウドはクラウドコンピューティング、クラ
ウドサービス端末の情報管理システムに基づいて行われ、健康医療のための製品及びサ
ービスには主にウェアラブル端末、検査測定機器等があり、健康専門パークは IT 不動産、
健康不動産等が検討されている。
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2015 年 7 月号
【液晶パネル】中国 8.5G 生産ライン 6 本年産量ガラス基板換算 55 万枚
2015-7-3 中華液晶網
中国国内のパネル生産能力が大幅に拡張されており、その多くが高世代の 8.5 世代生
産ラインに集中しているが、中国国内の 3 大パネルメーカーである京東方(BOE)、華星
光電(China Star)、中電熊猫(CEC Panda)の今年新たに稼働する 6 本の 8.5 世代生産
ラインの年産能力は、8.5 世代ガラス基板換算で 55 万枚に達するという。
【液晶パネル】LGD、中国主要顧客 5 社向けパネル供給が全体の 22%
2015-7-3 中華液晶網
ディスプレイ市場調査機関 DisplaySearch の統計によると、LG ディスプレイ(LGD)は
大型液晶パネル市場で 22 四半期連続で出荷量首位を維持、また LG ディスプレイの中国
国内主要顧客 5 社向けパネル供給量が全体に占める比率は 22%に達しており、このこと
が出荷量 2 位の三星ディスプレイとの差を拡大させる大きな要因となっている。
業界関係者は、LGD 最大のライバルである三星ディスプレイは親会社である三星電子
への過度の依存が業績の安定性に影響している、三星ディスプレイの出荷量全体に占め
る三星電子向け比率は 50%を超え、三星電子の業績が三星ディスプレイの業績に直結す
るという強い関連性があるという。
【ウェアラブル】中国国内メーカー、ウェアラブル端末向け有機 EL 生産拡張
DIGITIMES Research 2-7-2015
中国国内ウェアラブル端末メーカーからのフレキシブルディスプレイ受注を確保する
ため、中国国内パネルメーカーは AM 有機 EL 及び PM 有機 EL 技術への投資を拡大、有機
EL パネルの生産能力を拡大することで市場シェアを拡大しようしている。
中国国内有数の有機 EL パネルメーカーである和輝光電(EverDisplay Optronics)が
AM 有機 EL パネルの生産能力拡張を続けているほか、中国国内の同業の維信諾(Visionox)
は昆山市の子会社である国顕光電(Govisionox Opto)の PM 有機 EL パネルの生産能力を
拡張している。
中国国内最大の中小型パネルメーカーである天馬微電子(Tianma Opto)も第 6 世代有
機 EL 生産ラインへの投資を拡大、中国国内最大のパネルメーカーである京東方(BOE)は
5.5 世代有機 EL 生産ラインを稼働させている。中国国内第 2 位の華星光電(China Star)
は第 6 世代有機 EL 生産ラインを建設中で、2017 年には稼働する予定となっている。
これらの中国国内メーカーの有機 EL パネル事業の拡張は、台湾メーカーの PM 有機 EL
パネル領域での優位性を低下させるもので、台湾メーカーの中国国内メーカーへの技術
協力に影響することが予想される。2017 年には新たな中小型 AM 有機 EL パネル技術が実
用化されることも予想されている。
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2015 年 7 月号
【スマホ】小米、今年 1H スマートフォン出荷量 3470 万台で前年比 33%増
DIGITIMES 2-7-2015
中国国内の大手スマートフォンブランドである小米(Xiaomi)董事長の雷軍(Lei Jun)
氏によると、今年上半期の同社のスマートフォン出荷量は 3470 万台で前年同期比 33%増
だったことが明らかになった。
小米は中国国内スマートフォン市場で昨年第 2 四半期から 5 四半期連続で出荷量首位
を維持していることが報告されている。IHS Technology によると、小米の今年 1-3 月の
中国国内市場でのスマートフォン出荷量は 1420 万台で、市場シェアは 14%だった。
【PCB】台湾上場プリント基板関連企業 2014 年度売上高ランキング
台湾 TPCA
下表の営業収入(売上高)は 2014 年度ベース、排名(順位)は 2014 年度及び 2013
年度の全ての台湾上場企業中の順位を示している。
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2015 年 7 月号
【最低賃金】中国国内 14 省市 2015 年最低賃金 上海/深圳 2 千元
中新網 2015-7-3
7 月 1 日に四川省、内蒙古自治区が最低賃金を引き上げたことから、中国国内で 2015
年に入って最低賃金を引き上げた省市は 14 になり、中でも上海市、深圳市の最低賃金が
初めて 2000 元の大台を超えた。
7 月 1 日、四川省、内蒙古自治区
は最低賃金を引き上げることを発
表、そのうち四川省は月額最低賃
金を 1500 元、非全日制作業の時間
額最低賃金を 15.7 元、内蒙古自治
区は月額最低賃金を 1500 元から
1640 元、非全日制作業の時間額最
低賃金を 12.2 元から 13.3 元に引
き上げた。
2015 年に入って中国国内で湖南
省、海南省、チベット自治区、天
津市、深圳市、山東省、陝西省、
北京市、上海市、天津市、甘粛省、山西省、四川省、内蒙古自治区の 14 の省市が最低賃
金を引き上げたことになる。
引き上げ後の深圳市、上海市の月額最低賃金はそれぞれ 2030 元、2020 元で、初めて 2
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2015 年 7 月号
千元の大台を突破した。非全日制作業の時間額最低賃金が全国で最も高くなったのは北
京市で 18.7 元に達した。
上海市、北京市は最低賃金には個人が納付すべき各種社会保険料及び住宅公共積立金
は含まれないと規定しており、企業が実際に負担する人件費は最低賃金を大幅に上回る
ことになる。
中国の最低賃金法に相当する中国人的資源社会保障省「最低賃金規定」によると、各
省市は少なくとも 2 年に 1 度以上最低賃金の調整を行うよう定めており、中国人的資源
社会保障省によると、2014 年は 19 の省市が最低賃金の調整(引き上げ)を実施、2015
年は上半期だけで 14 の省市が最低賃金の調整(引き上げ)を行っている。
1338 号 7 月 8 日
【PCB】アップル、利益確保のため日系 PCB サプライチェーンメーカー起用拡大
財訊新聞、台湾電路板協会 TPCA
アップルの iPhone 6 シリーズの販売好調により、多くの関連サプライチェーンメーカ
ーが恩恵を受けているが、アップルはリスク分散と利益確保のため、今後サプライヤー
数を拡大する方針で、それによって調達価格交渉を有利に導きたいとの思惑があると見
られている。業界では日系の 2 大プリント基板メーカーがアップルからの受注争奪戦の
圧力を受けて受注価格を引き下げたこと、台湾系プリント基板メーカーが日系メーカー
との競争激化に直面して新機種プリント基板受注に向けて採算割れの値下げを強いられ
る可能性があることが伝えられている。これらの報道に対していずれの関連プリント基
板メーカーもコメントを控えている。
サプライチェーンメーカーは、iPhone 6 シリーズ向け Any Layer ビルドアップ基板に
ついて、サプライヤーリストには、日本のイビデン(Ibiden)、欧州の AT&S、米国の TTM、
台湾の欣興(Unimicron)、華通(Compeq)が名を連ねせめぎ合う混戦状態にあるが、最
大手のイビデンが生産能力の回復に伴ってアップルへの積極的な値下げ攻勢をかけてい
るため、台湾メーカーの業績に大きなダメージを与えていると指摘する。
イビデンからの値下げ圧力を受けて、欣興、華通が受注確保のため既に値下げで対抗
する態勢を取っているが、新型 iPhone6s 向けプリント基板の受注比率は現在比低下する
可能性が高いと見られている。
フレキシブル基板においても、台湾のフレキシブル基板大手の臻鼎(Zhen Ding)、台
郡(Flexium)が、アップル iPhone 6 シリーズ受注比率を調整(削減)されたことが伝
えられている。また日系大手の日本メクトロン(Nippon Mektron)が値下げ攻勢に出て
いるとの指摘もある。
アップルが利益確保のため、新型 iPhone の全ての部品・素材の生産コストを抑制する
方針を打ち出しておおり、台湾系プリント基板メーカーに厳しい値下げを要求する可能
性が指摘されている。台湾系メーカーも製品の歩留まりの引き上げは行っているが、こ
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2015 年 7 月号
れ以上の値下げを求められれば、利益確保そのものが難しくなるとしている。
【PCB】志超、2.57 億 NTD で日立化成の台湾法人の 80%持分取得
中時電子報、台湾電路板協会 TPCA
日本のプリント基板大手のパナソニックが台湾域内でのプリント基板生産事業を売却
したのに続いて、日本のプリント基板原材料大手の日立化成が台湾域内の現地法人であ
る台湾日立化成工業の 80%の持ち分を台湾の液晶パネル用プリント基板大手の志超科技
(TPT)に 2.57 億 NTD で売却することが明らかにになった。
これにより、志超科技は台湾日立化成工業の 80%の持ち分を取得、経営権を獲得する
ことになる。持ち分の取得日は今年 11 月 1 日で、志超科技は今回の買収を通して車載電
子用プリント基板事業を拡張することを明らかにしている。
志超科技は、台湾日立化成工業の感光フィルム事業部を数年前に取得しているが、今
回は台湾日立化成工業の 80%の持ち分を取得、台湾日立化成工業のプリント基板事業を
傘下に置くことになるが、中でも日立化成が長年良好な関係を保有している車載電子、
ディスプレイ制御用プリント基板顧客、ロボット関連プリント基板顧客を獲得すること
のメリットは大きいとしている。
【PCB】生益科技、常熟市の新工場建設着手 CCL 年産 1100 万平米
台湾電路板協会 TPCA
世界 5 位の銅箔張り積層板(CCL)メーカーである生益科技(Shengyi)傘下の蘇州生
益科技有限公司が投資し設立した常熟生益科技有限公司の新工場定礎式を常熟ハイテク
産業開発区で正式に挙行した。
資料によると、常熟生益科技有限公司は常熟ハイテク産業開発区香園路に設立、事業
総敷地面積は 9 万 3618 平方メートル、総投資額は 15 億元、そのうち第 1 期の投資額が
10.2 億元、年産能力は銅箔張り積層板 1100 万平方メートルとしている。
【PCB】韓国三星グループ最大のプリント基板アッセンブリ ODM 工場閉鎖
華夏時報 2015-7-6
韓国三星グループのプリント基板アッセンブリ ODM 企業である江蘇省呉江市経済開発
区の外資 100%企業である普光蘇州が今年 6 月 23 日に工場を閉鎖していたことが明らか
になった。普光蘇州の従業員への解雇に伴う経済補償金の支払通知が既に出されている
が、その総経理弁公室には韓国籍総経理の姿はなく、無秩序状態が既に 1 週間経ってい
るという。
普光蘇州は、韓国普光グループが 2007 年 4 月に江蘇省呉江市経済開発区に設立したた
外資 100%企業で、韓国三星グループのプリント基板アッセンブリ企業であるが、普光蘇
州の多くの部門責任者によると、今回の工場閉鎖は工場管理の混乱もあったが、韓国本
社が普光蘇州の利益の大部分を本国に回収したことが直接の引き金になった模様。
14
2015 年 7 月号
普光蘇州は既に全ての生産ラインを停止しており、従業員宿舎ビル上には人事処が 6
月 24 日に発した通知が貼られ、「受注がなく生産を停止する、総経理は受注確認のため
韓国に滞在しており、11 日間休業、7 月 6 日に操業を再開する。同時に食堂サプライヤ
ーを変更したため、6 月 26 日から食堂を閉鎖する」としている。
普光蘇州の操業停止の知らせは、一部の管理職は知らされていたが、経営陣が突然韓
国に帰国することは知らされていなかったという。普光蘇州のある部門責任者は、韓国
籍の法人代表である朴起徳氏は 6 月 12 日夜に韓国に帰国、韓国籍の財務部長である全興
植氏も 6 月 15 日夜に韓国に帰国、中国国内には戻る意志がないことを明らかにしている
という。また、中国国籍の財務担当部長の顧英則氏が社印及び関連証憑を持ち出し失踪
していることが明らかになっている。普光蘇州の従業員は、昆山支店の人員を加えると
800 人以上になるという。
【スマホ】中国スマートフォン市場に飽和傾向 4G 注目度が 8 割超える
深圳新聞網 2015-7-6
中国国内のスマートフォン市場に飽和傾向が出る中、今年 1-3 月の中国国内スマート
フォン市場の世界市場シェアが前年同期比 4 ポイント低下、飽和傾向下の市場競争は日
増しに激化している。中国国内の互聯網消費調研センターが先日発表した「中国国内の
携帯電話市場報告」は、今年 6 月の中後国内で販売されている携帯電話モデル数は 1588
種類、前月比 200 種類以上増加しており、携帯電話メーカー数は 100 社を超え激しい混
戦状態にある中、海外ブランドの三星電子が再びユーザー注目度首位にカムバックして
いると指摘している。
6 月の携帯電話市場ブランド注目度には明らかな変化が見られ、5 月に三星電子に代わ
って注目度首位となった華為(Huawei)が 6 月には再び三星電子に抜かれた。三星電子
は 14.9%の注目度で首位に復帰、ただかつて 30%近く達した注目度は 15%以下にとどまっ
ている。また魅族(Meizu)の注目度が 9.7%に上昇、第 2 陣営をリードするブランドと
なっている。旗艦モデル MX5 の販売が好調で注目度は前月比 3.2 ポイント上昇した。
多くの中国国内ブランドメーカーが実力を着実に付けてきていることもあって、6 月
の注目度ランキング上位 15 製品のうち 8 製品を中国国内ブランドが占めている。
また、通信技術で見ると、ユーザー注目度が最も上昇したのは 4G 携帯電話であり、4G
携帯電話の注目度が初めて 80%台を超え 80.4%に達した。
【液晶パネル】京東方 10.5G 完成で合肥市ディスプレイ産業規模 2 千億元
2015-7-6 中華液晶網
中国安徽省合肥市新站区管理委員会主任の王文松氏は、中国国内最大の液晶パネルメ
ーカーである京東方(BOE)の第 6 世代生産ライン、8.5 世代生産ラインに加えて、10.5
世代生産ラインが完成すれば、合肥市新站区は世界有数のディスプレイ産業集積地にな
る見通しを明らかにした。
同氏によると、10.5 世代生産ラインが完成すれば、年間生産高は 300 億元に達する見
15
2015 年 7 月号
込みで、関連サプライヤーの進出も加速することが予想されている。現在、新站区に進
出しているディスプレイ産業関連企業は 40 社近くに達しており、これらの企業の今年の
投資規模は 700 億前後、京東方の 10.5 世代生産ライン完成により新站区のディスプレイ
産業規模が 2000 億元に達し、世界でも有数のディスプレイ産業基地になるとしている。
【液晶 TV】創維、今年/来年カラー TV 販売量中国国内販売 2/3 占める
2015-7-3 中華液晶網
中国国内有数のテレビメーカーである創維数碼(Skyworth Digital)は、香港で 2014
年度(14 年 4 月-15 年 3 月)の年度業績を発表、それによると、売上高は 401.35 億香港
ドルで昨年度比 1.7%増、粗利益は 80.23 億香港ドルで昨年度比 5.2%増、粗利率は 20%で
昨年度比 0.7 ポイント上昇した。純利益は 33.5 億香港ドルで昨年度比 133.8%増となっ
た。
オンライン販売とオフライン販売の両輪戦略を実行したカラーTV 販売は、オンライン
販売比率が 11.6%、昨年度比 4.2 ポイント上昇した。薄型 TV の販売量は約 946 万台で、
昨年度比 10%増、そのうち 4K スマート TV 及びスマート TV 販売量はそれぞれ 139 万台、
344 万台で、昨年度比それぞれ 113.8%、41.8%増加、合計販売量はカラーTV 販売量全体
の 51%を占めた。創維は 2015/2016 年度のカラーTV 販売量目標を 1500 万台、そのうち中
国国内販売が 1000 万台(うち 250 万台は 4K スマート TV、400 万台はスマート TV)
、海
外輸出が 500 万台としている。
【タッチパネル】業成/宸鴻、iPad Pro タッチモジュール供給比率は 7 対 3 に
2015-7-6 工商時報
iPad パネルのサプライチェーンが再編される中、9 月頃に量産が計画されている大型
12.9 インチ iPad Pro が IGZO パネルを採用するとの観測が伝えられており、同時に同パ
ネル供給を受注したシャープが試験生産を順調に終えたことが伝えられている。また
iPad タッチモジュールについては、EMS 最大手の鴻海(Foxconn)傘下のタッチパネルメ
ーカーである業成光電(GIS)とそのライバル企業である宸鴻光電(TPK)の供給比率が
これまでの 5 対 5 から 7 対 3 に変更されたとの観測も伝えられている。
当初今年上半期に市場に投入する計画だったアップルの 12.9 インチ iPad Pro は、パ
ネルの歩留まりが低迷したことから市場投入時期を 9 月まで延期することになったが、
サプライチェーン企業によると、これまで iPad は何れも a-Si 非結晶型シリコン TFT パ
ネル技術を採用してきたが、今回はパネルのサイズが超大型化したことから消費電力が
大幅に増加したため、アップルは省電力の IGZO パネルに切り替えることを検討してきた
という。
iPad Pro の出荷量は iPad Air 2、iPad mini 3 等の主流製品には遠く及ばないが、ア
ップルはシャープ、LG ディスプレイ、三星ディスプレイの 3 社から iPad Pro 用パネル
を調達する方針は変わらないという。ただ、これまでは IGZO パネルの歩留まりが低迷し
たため、市場投入の目処が立っていなかった。
16
2015 年 7 月号
それがここに来てシャープが 6 月に iPad Pro パネルの試験生産に成功、今後段階的に
生産量を拡大できる目処が立ち、9 月頃に販売開始となるとの観測が出ている。一方、
韓国の三星ディスプレイと LG ディスプレイは歩留まりが依然改善できておらず、第 2
サプライヤーもしくは第 3 サプライヤーに位置付けられているという。
iPad Pro 用タッチパネルモジュールについては、ここ数年、宸鴻と業成が iPad 及び
iPad mini のタッチモジュールを供給してきたが、アップルは製品によって両社の供給
比率を変える方針を取ってきたが、全体としては両社の供給比率は概ね 5 対 5 で推移し
てきているという。
今回 iPad Pro タッチモジュールについては、業成が 7 割、宸鴻が残り 3 割を受注する
との見方が有力で、業成は新たに投入が予定されている iPhone6s の圧力センサーの受注
にも成功している。
このほか、iPad バックライトモジュールを当初より供給している台湾の瑞儀光電
(Radiant)は、今年上半期にアップルの在庫調整及び iPad Pro の出荷延期が響いて、
業績が予想を下回る状況が続いている。
1339 号 7 月 10 日
【ロボット】中国国内の昨年の工業用ロボット販売 5.6 万台 世界最大に
上海証券報·中国証券網(上海) 2015-7-7
外電によると、中国国内の工業用ロボット市場が既に世界最大の市場になっており、
2014 年の中国国内で販売された工業用ロボットは 5.6 万台、世界首位になる見込みであ
ることが明らかになった。また、2016 年に中国国内で据付が行われる工業ロボット数量
も世界首位になる見通し。工業生産のオートメーション化が促進される中、ロボットの
需要が拡大していると同時に、中国国内の若年層の単純作業を嫌う就業態度等もロボッ
ト需要を拡大させている主な要因となっている。
国際ロボット連盟の試算によると、2014 年の世界の工業用ロボット販売量は約 22.5
万台、2013 年に比べ 27%増となる見込み。工業用ロボット販売量は世界の全ての主要市
場で拡大成長が記録されているが、そのうちアジア市場の成長が大半を占めた。中でも
中国国内市場の成長は目覚
ましく、2014 年の工業用ロ
ボットの販売量は 5.6 万台
に達し、前年比 54%増となる
見込みで、中国国内の工業用
ロボットの普及が急速に進
んでいることが明らかにな
っている。2016 年には中国
国内で据付が行われる工業
17
2015 年 7 月号
用ロボットの数量は世界トップの踊り出ると見られている。
国際ロボット連盟は、中国国内の工業用ロボット密度の低さが、現下の急成長を生み
出していると指摘する。中国国内のロボット密度(従業員 1 万人当たりのロボット台数)
は 30 台で、ドイツ、日本のロボット密度に比べ 10 分の 1 程度にある。
米国の IT 業界シンクタンクである ITIF のエコノミック・リサーチ・アナリストであ
るアダムス・ナジェ(Adams Nager)氏は、これまで中国は労働集約型の安価なアパレル、
雑貨商品の製造に長けていると考えてられてきたが、今回の工業用ロボットの導入は資
本集約型の鉄鋼、電子産業に集中しており、オートメーション化技術の導入により中国
の資本集約型産業のさらなる発展が期待できると分析している。
【LED】昨年中国国内 LED 実装市場規模 86 億米ドル、前年比 19%増
中国 LED 網 2015-7-8
最新の「2015 中国実装産業市場報告」によると、2014 年の中国国内の LED 実装市場規
模は 86 億米ドルで、前年比 19%成長した。そのうち LED 照明市場が依然市場成長の主な
牽引力となっており、LED 商業用照
明及び家庭用照明の浸透率の上昇
に伴って、市場需要が押し上げら
れている状況にある。一方、中大
型バックライト市場については、
技術革新に伴って単位面積あたり
に使用されるバックライト LED の
数量が減少しているため、液晶テレビ用中大型バックライト LED 市場の需要が下降傾向
にある。小型バックライトについては、中国国内の携帯電話ブランドの市場シェアが上
昇していることから、市場需要は変わらず成長を維持している。また、短焦点プロジェ
クター用 LED が新たな市場として今後数年の成長が期待されている。
業界に詳しい余彬氏は、中国は既に世界の LED 実装メーカーが角逐する主要市場にな
っており、2014 年の中国国内の LED 実装市場のシェア上位 10 メーカーの合計シェアは
45.6%に達しており、産業の資本集中も進んでいると指摘する。シェア上位 10 メーカー
中、日亜化学(Nichia)、億光(Everlight)が依然 1 位、2 位、中国の木林森が 3 位、
米国 Cree、Philips が 4 位、5 位と続いている。
2014 年の国際ブランドの中国国内 LED 実装市場での売上高規模は 23.5 億米ドルで、
前年比 17%増だったが、2013 年の同 40%増に比べると鈍化しており、国際ブランドが昨
年は中国国内 LED 実装市場での売上高が伸び悩んだことがうかがえる。国際ブランド製
品は、主要マーケットである欧米等の先進地区で、高い技術力とブランド力を背景にハ
イエンド市場で高いシェアを保有してきたが、各国の LED 産業の発展に伴って国際ブラ
ンドの優位性が徐々に薄れ始めており、中国メーカー及び台湾メーカーに市場を奪われ
る状況が進んでいる。
台湾メーカーの 2014 年の中国国内 LED 実装市場での売上高規模は 7.4 億米ドルで、前
年比 16%増、2013 年の同 1%減から好転しているが、台湾メーカーはコストパフォーマン
18
2015 年 7 月号
スの低さもあって中国国内メーカー台頭の影響を最も強く受けており、中国国内 LED 実
装市場での地位は下降傾向にある。2014 年は一部の台湾メーカーが戦略を転換して品質
保証を前提にコストパフォーマンスが高い低価格製品を投入するようになっており、億
光、東貝(Unity Opto)等のメーカーが中国国内 LED バックライト市場で良好な業績を
上げている。
中国国内メーカーは依然台湾メーカー、国際ブランドを急速に追い上げる態勢を取っ
ており、2014 年の中国国内 LED 実装市場での売上高規模は 54.9 億米ドル、前年比 21%
増となっている。中国国内及び答案アジア等の新興市場の急成長により、木林森、国星、
鴻利、聚飛、瑞豊等の中国国内の大手 LED 実装メーカーの売上高の年平均成長率はいず
れも 30%以上を維持している。余彬氏は、技術特許問題が中国国内メーカーが欧米のハ
イエンド市場に進出する上で大きなボトルネックとなっている、国際ブランドとの提携
を強化することで技術特許問題を克服することが求められると指摘する。今年 1 月に瑞
豊、聚飛が日本の豊田合成と契約を締結、豊田合成の白色 LED 特許ライセンス供与を獲
得したのは良い事例で、今後さらに多くの中国国内 LED 実装メーカーと国際ブランドと
の技術特許上の提携が行われると見られている。
【半導体】聯発、今年第 3 四半期 4G チップ出荷量がクアルコムを上回る
駆動之家 2015-7-8
携帯電話チップ最大手のクアルコムはハイエンドチップ領域での絶対的優位性により
3G 時代から 4G 時代にかけて一貫して同業ライバルの聯発(Mediatek)をリードしてき
たが、低価格 4G スマートフォンが次第に普及し始めたこともあり、聯発科技は廉価な
4G チップで徐々にクアルコムに追い付き始めており、年内には中国国内出荷量でクアル
コムを上回る可能性が出てきた。パワーアンプ(PA)メーカーである Avago、Skyworks、
Murata、Qorvo 等の予測から、聯発科技が今年 7-9 月に中国国内 4G チップ出荷量でクア
ルコムを上回ることが予想されている。
一方、華強電子産業研究所携帯電話・電子産業アナリストは、聯発科技の 4G チップ出
荷量がクアルコムを上回るのは来年になる、今年上半期はクアルコムが聯発科技を上回
る状況が続くとの見方をしている。
今年、中国国内の 10 大スマートフォンブランド中、聯想、金立、魅族の 4G チップ使
用量については聯発がクアルコムを上回っているが、小米、oppo、vivo の 4G チップ使
用量については 6-7 割をクアルコムが占めている。華為は 4G チップ使用料の 50%を子会
社の海思(Hisilicon)から調達している。
【携帯電話】華為、中国市場携帯電話シェア 15%突破で高成長時代に
2015-7-3 新浪科技
7 月 3 日開催された第 7 回スマートフォン端末及びモバイルインターネット産業サミ
ットフォーラムで、華為消費者事業 CEO の余承東氏は次世代携帯電話についての講演で、
華為の今年のハイエンドスマートフォン出荷量が前年比 70%以上増加する見通しを明ら
19
2015 年 7 月号
かにした。
最新データによると、華為の 2015 年上半期のスマートフォン出荷量は 5000 万台、そ
のうち中国国内市場での出荷量が 2500 万台以上、前年比 40%以上増加した。華為消費者
事業中国地区総裁の朱平氏は、華為の携帯電話 ASP(平均小売販売単価)は前年比 2 倍以
上になっており、ハイエンド機種の投入比率が大幅に上昇していることを明らかにして
いる。
余承東氏は、中国国内市場において華為の携帯電話の市場シェアが既に 15.9%に達し、
目標としてきたシェア 15%を突破したことから華為の携帯電話事業は今後高成長を享受
できる時代を迎えるとの見方をした。
【携帯電話】台湾メーカー携帯電話 2Q 出荷量 2082 万台 鴻海が首位
2015-7-8 中華液晶網
台湾の IT 市場調査機関 DIGITIMES Research 調査によると、今年 4-6 月の台湾メーカ
ーの携帯電話合計出荷量は 2082 万台で 1-3 月比 18.6%増、2014 年同期比では 1.6%減と
なった。メーカー別に見ると、鴻海(Foxconn)が 1 位、華碩(Asustek)、宏達(HTC)が同率
2 位だった。
DIGITIMES Research 調査によると、2015 年 4-6 月の華碩、宏碁(Acer)のスマートフ
ォン出荷量はそれぞれ 1-3 月比 140%、40%増加したが、旗艦機種及びハイエンド機種の
販売不振が続いている宏達の同期スマートフォン出荷量は 1-3 月を下回った。
DIGITIMES Research 調査はまた、EMS 最大手の鴻海(Foxconn)、仁宝(Compal)、華冠
(Arima)、緯創(Wistron)は、ソニーモバイル、マイクロソフトモバイル、BlackBerry 等
の主力顧客からの受注増しているが、4 社の合計受注量の伸びは市場予想を下回ってい
る。
【液晶パネル】武漢オプティカルバレー、中小型パネル年間生産量 1.6 億枚
2015-7-7 楚天都市報
中国国内初の第 6 世代 LTPS(低温ポリシリコン)パネル生産基地である TCL 集団傘下
の武漢華星光電は 6 月 29 日、メイン工場の建屋が完成したことを明らかにした。同事業
は正式に稼働すれば、ハイエンドスマートフォン及びノート PC 向け中小型パネルの年産
生産量が約 8800 万枚、年間生産高は 100 億元超、5000 人の雇用を創出する見込み。武
漢オプティカルバレー(中国語では光谷)は武漢華星光電等の稼働により世界有数の中
小型パネルの生産基地となる見通し。
TCL 集団武漢華星光電事業は敷地面積 1000 ムー、設計生産能力はガラス基板換算月間
3 万枚、総投資額は 160 億元で、武漢オプティカルバレー最大の単体投資事業となる。
建設計画によると、武漢華星光電は今年 9 月から設備の搬入を開始、来年 1-3 月に製品
の出荷を開始するとしている。
今年 3 月に中航工業集団傘下の天馬微電子も武漢オプティカルバレーに 120 億元を投
じて、中小型 LTPS パネル生産ラインを建設することを明らかにしており、華星光電、天
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2015 年 7 月号
馬微電子の武漢での中小型パネル生産ラインが稼働すれば、武漢オプティカルバレーの
中小型パネルの年間生産量は 1.6 億枚に達し、これは 1 日当たり 44 万台のスマートフォ
ン用パネルを生産することに相当する。
【ウェアラブル】AppleWatch 販売量急落 1 日当たり販売量が数千台に
2015-7-8 中華液晶網
7 月 8 日、米国経済ニュースサイト MarketWatch 報道によると、アップルのウェアラ
ブル端末 Apple Watch の 1 日当たりの販売量が発売当初の 2 分の 1 以下に急落している
ことが明らかになった。
米国の市場調査機関 Slice Intelligence のデータによると、今年 4 月の発売当初から
5 月下旬までは 1 日当たりの販売台数が 2 万台前後で推移していたが、6 月に入って 1
万台を割り込み、直近では数千台まで落ち込んでいるという。
1340 号 7 月 13 日
【携帯電話】中国国内ネット関連スマホメーカー躍進で一部ブランド淘汰加速
騰訊科技 2015-7-10
ここ半年の中国国内のスマートフォン市場で飽和傾向が表面化する中、価格競争がこ
れまでになく激しさを増しているが、中でもインターネット検索企業やインターネット
通販企業等の新興スマートフォンブランドが伝統的ブランドのシェアを奪うと同時にス
マートフォン産業全体の淘汰再編が加速されている。
米国の大手市場調査機関 Gartner によると、今年の世界の携帯電話出荷量は前年比
3.3%増にとどまる見通しで、その主な要因とされているのが中国国内市場の停滞状態と
指摘している。Gartner は、中国国内で初めて携帯電話を購入する消費者が減少し始め
ている、これは中国国内の携帯電話市場が飽和状態に近づきつつあることを示している
と指摘している。
中国情報通信研究院が 9 日発表した最新データによると、今年 6 月の中国国内の携帯
電話市場出荷量は 3812 万台で前年同期比 10.2%減、今年に入ってから前年割れの状況が
続いている。市場の縮小局面にあって、各ブランドの競争は激しさを増しており、その
中で一部のメーカーは淘汰される可能性が高まっている。
かつて中国国内市場を席巻した三星電子も、新たに投入した旗艦機種 Galaxy S6 と
Galaxy S6 Edge の販売が好調ではあるが、業績悪化から脱することができない状況が続
いている。三星電子が 9 日発表した 4-6 月の業績は、営業利益が 6.9 兆ウォン(約 61.3
億米ドル)で前年同期比 4%減、7 四半期連続の前年比減となった。これについて、三星電
子は、前年比減となっている主な原因は消費者がアップルを筆頭とする他ブランドを選
択しているためと説明している。
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2015 年 7 月号
華為(Huawei)は、今年上半期のスマートフォン出荷量が約 5000 万台でアップル、三
星に次いで 3 位、そのうち 5 月の出荷量は 1000 万台を超えた。華為端末消費者ビジネス
グループ CEO の余承東氏はキャンペーン活動に出席した際、華為の携帯電話世界市場シ
ェアは世界 3 位、中国国内市場ではアップル、三星を上回って市場シェア首位、特に今
年のハイエンドスマートフォン出荷量は前年比 70%以上増加していることを明らかにし
ている。今年 5 月の中国国内携帯電話市場に置ける華為の市場シェアは 15.9%に達し、
三星の 13.7%、アップルの 11.0%を超えたが、世界全体では依然アップルのシェアが最大
となっている。
小米(Xiaomi)については、市場の成長が鈍化する状況下で小米は今年上半期に 3470
万台の世界出荷量を達成したが、半期の出荷量統計を発表するようになってから初めて
前の半期を下回る結果となった。小米の昨年下半期の出荷量は 3500 万台だった。小米は
今年の出荷量目標 8000 万台から 1 億台を達成するため、既に海外市場への進出を開始し
ているが、楽視、奇酷等の類似ブランドが増える中、下半期に 5000 万台を超える出荷量
を実現するのは難しい情勢といえる。
聯想に目を転じると、今年 1-3 月の携帯電話世界出荷量は 1870 万台、そのうちモトロ
ーラ携帯電話が 780 万台占めた。聯想も小米同様に今年のスマートフォン世界出荷量目
標を 1 億台としているが、実現は非常に困難な情勢にある。中国国内のオフライン最大
の小売チェーンである迪信通(Dixintong)の統計によると、6 月の国内販売量上位ブラ
ンドのうち、聯想の順位は 7 位、人気機種 TOP 15 のうち聯想の機種はわずか 1 機種で、
残り 14 機種はアップル、三星、華為、小米、vivo の 5 社が独占している。
TCL については、今年上半期の携帯電話出荷量が約 3200 万台(フィーチャーフォン+
スマートフォン)、中国国内市場シェアは依然低いが、南米、アフリカ等の新興市場で、
TCL はアルカテル携帯電話ブランドを通してフィーチャーフォン市場で依然大きなシェ
アを保有、利益率も高い状態を維持している。
中興の今年上半期のスマートフォン出荷量は年間目標である 6000 万台の 50%を達成し
ている。中興も今年通年の携帯電話出荷量目標を 1 億台としている。
【PCB】健鼎 2Q 売上高 100 億 NTD 大台突破 今年の業績良好予想
巨亨網 2015-7-10
メモリ・液晶パネル用プリント基板大手の健鼎科技(Tripod)は 9 日に発表した最新
の売上高データによると、2015 年 4-6 月の売上高は 100 億 NTD の大台を超え 102.33 億
NTD、1-3 月比 2.4%増、足元の受注状況から今年の業績は過去最高に近い水準に達する見
通しを明らかにした。
健鼎科技の今年 6 月の売上高は 34.82 億 NTD で前年同月比 2.88%増、1-6 月の売上高は
202.26 億 NTD で前年同期比 0.29%増だった。健鼎は現在製品構造の見直しを進めており、
中でも高収益の車載基板の売上高比率を 14%まで引き上げることで増益を達成させたい
としている。
健鼎科技の中国国内への投資計画は、華東の江蘇省無錫から中西部の湖北省仙桃市に
拡大していると同時に、仙桃工場の年産能力を設立当初の 40 万平方フィートから 80 万
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2015 年 7 月号
平方フィートに拡張させている。
健鼎科技は、2015 年の設備投資は 20-30 億 NTD としており、一部を無錫工場の設備更
新に当てるが、大部分は仙桃工場の生産拡張に当てるとしている。2015 年の仙桃工場へ
の設備投資により同工場の年産能力は 40 万平方フィート拡張され、トータルで 120 万平
方フィートに達する。
健鼎科技の 2015 年 1-3 月の連結決算によると、1-3 月の連結売上高は 99.93 億 NTD、
純利益は 5.38 億 NTD で昨年同期比 6.18%減となっている。
【スマホ】アップル、新型 iPhone の ODM 発注量 9 千万台で過去最高記録
2015-7-9 中華液晶網
海外メディア報道によると、アップルが関連 ODM メーカーに対して今年年末までに新
型 iPhone を 8500-9000 万台生産するよう要請していることが明らかになった。新型
iPhone も iPhone6/6Plus 同様、4.7 型と 5.5 型の 2 機種が投入、来月から大規模生産を
開始するという。新型 iPhone の発売時のサプライヤーへの発注規模 8500-9000 万台は、
昨年の iPhone6/6Plus の同規模 7000-8000 万台を上回るもので過去最高となる。
業界に詳しい関係者によると、鴻海(Foxconn)、和碩(Pegatron)のほか、アップル
が台湾のノートパソコン ODM 大手の緯創(Wistron)を第 3 の ODM メーカーとして起用す
ることを検討しているという。昨年はアップルの ODM メーカーは鴻海富士康と和碩だけ
だったが、販売が予想以上に好調で品不足の状況になったことも第 3 の ODM メーカー起
用を検討する要因になっている。
緯創はかつてアップル iPhone5c の ODM を受注した実績があり、今後数か月にわたって
実施されるアップルの生産管理試験に合格すれば、第 3 の ODM メーカーとして起用され
ることになるという。起用が実現すれば、鴻海富士康の iPhone 受注シェアは低下するこ
とになると見られている。
新型 iPhone は ForceTouch タッチパネルを搭載するほか、筐体の色にシルバー、ゴー
ルド、スペースグレーが追加されるとされている。一方、ディスプレイのサイズ及び解
像度は iPhone6/6Plus と同じで変更はない模様。
【スマホ】富士康、小米/華碩のブラジル向けスマートフォン全ての ODM 獲得
2015-7-9 中華液晶網
米国携帯電話情報サイト運営の phonearena の 7 月 7 日報道によると、小米と華碩のス
マートフォンが今年 8 月にブラジル市場に投入される予定で、今後新興市場を巡る争奪
戦が激しくなることが予想される。ただ、小米と華碩がどちらも富士康を ODM パートあ
ーとしており、富士康はブラジル工場で小米と華碩のスマートフォンを独占供給するこ
とになる。
報道によると、小米と華碩は今年 8 月にブラジルでそれぞれ紅米 2、ZenFone2 スマー
トフォンを投入する予定。ブラジルが電子製品に対して関税を通じて国内産業を保護す
る政策を取っているため、海外から輸入される電子製品には高い関税を課している。一
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2015 年 7 月号
方、ブラジル現地で製品を組み立てる企業やブラジル現地で部品・素材を調達する企業
には税優遇を行う政策を取っている。そのため、多くの海外企業がブラジル現地で
OEM/ODM パートナーを通じて製品を生産することで重い関税を回避しようにしている。
富士康はアップル製品の主力 ODM パートナーとして著名であるが、アップルに 100%依
存している状況をリスクとしており、小米等との他ブランドとの提携でインド及びブラ
ジルに生産基地を建設している。
但し、富士康の小米向けブラジル工場は近日中に完成するものではなく市場は紅米 2
スマートフォンが今年 8 月にブラジル市場に投入できるかは不透明と見られている。
【タッチパネル】方興科技、静電容量式 OGS タッチパネル生産ライン稼働
2015-7-10 旭日与顕示
中国国内安徽省の ITO 導電膜ガラス方興科技は、市場で調達した資金で建設していた
中小型静電容量式タッチパネル生産ラインの試験生産で品質性能指標が一定の水準に達
したことから正式に生産ラインを稼働させたことを明らかにした。
同事業はフル稼働すれば年産能力は 550×650mm ガラス基板 85 万枚、5 型静電容量式
タッチパネルモジュールにして約 2400 万枚、これは欧菲光のタッチパネル出荷量ピーク
時の 1 か月の生産能力に匹敵する。
同事業は海外からエッチング生産ライン、OC 生産ライン等のコアとなる設備を輸入し
ており、その製品精度は高く、品質の安定性も良好で、ブランド企業の要求を十分满足
できる水準にあり、生産の歩留まりも 80%に達しているという。
方興科技の当初発表によると、中小型静電容量式タッチパネル事業は 2 期に分けて建
設、そのうちの 1 期の年産能力は 550×650mm 規格の OGS タッチパネル(モジュールを含
む)85 万枚、2 期の年産能力は 400×500mm 規格の OGS タッチパネル(モジュールを含む)
85 万枚とされているが、OGS 市場の市況が計画当初とは大きく異なる状況となっている
ことから、昨年末に方興科技は 2 期の建設を撤回している。
方興科技はまた、100%子会社である蚌埠中恒新材料科技有限責任公司の高純度超微細
酸化ジルコニウム生産事業の一部を延期、3000 トンのナノ級酸化ジルコニウムのうち
1000 トンについては計画通り今年 8 月稼働させるが、2000 トンについては需要を見て判
断するとしている。
方興科技の事業は OGS タッチパネルを中型タブレット PC、ノート PC、携帯電話等の端
末製品に供給するものであるが、OGS タッチパネルはタブレット PC、ノート PC 市場で普
及が進まず、携帯電話市場でもマイノリティに甘んじており、価格も GFF タッチパネル
との差が開き続けている。
【指紋識別】比亜迪、中国国内最小サイズの指紋識別チップ 3 製品投入
2015-7-10 国際電子商情
中国国内最大の携帯電話 OEM/ODM メーカーである比亜迪微電子(BYD)は 3 種類の指紋
識別チップ製品を投入したことを明らかにした。
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2015 年 7 月号
比亜迪が今回投入した製品は、アンドロイドスマートフォン用指紋識別チップで、3
種類のうち 2 種類 BF6611A と BF6621A はフロント、1 種類 BF6611A はリアに設置される
規格となっている。フロント設置タイプのチップのサイズは中国国内最小の 3.8mm×
8.8mm。リア設置タイプのチップサイズは 10.4mm×10.4mm。
指紋識別領域で比亜迪は長年研究開発を続けており、既に出願している特許技術は 90
件以上、そのうち発明特許が 80%前後に達している。
1341 号 7 月 15 日
【パネル】維信諾、世界初の全面折り曲げ可能フレキシブルパネル生産成功
2015-7-13 維信諾
中国国内最大の PM 有機 EL パネルメーカーである昆山維信諾(Visionox Kunshan)研究
開発センターは、新聞紙のように完全に折り曲げ可能なフレキシブルパネルの生産に成
功したことを明らかにした。公開資料によると、フレキシブルパネルは半径 3 センチ以
下の筒に収めることができ、厚さはわずか 20 ミクロンを実現している。
フレキシブルの有機 EL(OLED)パネルは、ブラウン管、液晶パネルに続く次世代のディ
スプレイと見られており、軽量薄型、フレキシブル、折り曲げ可能、携带しやすい等の
多くの長所を持ち、この技術の発展は、ウェアラブル端末、電子書籍等に大きな変革を
もたらすことが見られている。
維信諾は清華大学の有機 EL 技術を元に設立された企業で、その前身は現在清華大学学
長である邱勇氏が設立した清華大学有機 EL プロジェクトチームである。2006 年に昆山
市で事業化されることで実験室から飛び出し、1 つの産業として発展し始め、昆山市政
府のサポートを受けて維信諾は 2008 年と 2009 年に独自技術で中国国内初の PM 有機 EL
パネル大規模生産ライン、中国国内初の AM 有機 EL パネル試験生産ラインを建設してい
る。
現在、維信諾は 3 つの有機 EL 国際標準を制定あるいは改訂しているほか、3 つの有機
EL 国家標準及び 5 つの産業標準の制定を主導している。同社はフレキシブルディスプレ
イの国際標準の制定を主導しているが、中国国内企業がディスプレイ領域で国際標準制
定を主導するのは同社が初めてという。今年 6 月初め、維信諾は共同制定者として、も
う 1 つのフレキシブルディスプレイの国際標準の制定を始めており、中国国内企業が世
界のディスプレイ領域で発言権を高めている。
【EMS】富士康、ベトナムでの携帯電話工場投資事業で認可取り消し
2015-7-13 中華液晶網
海外メディアの 9 日報道によると、ベトナム政府関係者の発言として、世界最大の EMS
企業である台湾富士康集団(Foxconn)に発給したベトナムでの総投資額 2 億米ドルの携
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2015 年 7 月号
帯電話生産事業に対する認可を取り消したことを明らかにした。
ベトナムのヴィンフック(永福)省投資促進部責任者 Nguyen Tien Hanh 氏よると、同
部が富士康集団のヴィンフック省での携帯電話生産工場建設に一向に進展がないことか
ら、同社に発給していた投資認可を取り消したという。
富士康集団は 2009 年にハノイから北に 60 キロの土地に携帯電話生産工場を建設する
ことでヴィンフック省から認可を取得している。同工場は当初は 2010 年に完成、完成後
の携帯電話の年間生産量は 8900 万台、携帯電話部品の年間生産量は数千万件とされてい
た。
ヴィンフック省投資促進部の Hanh 氏は、富士康集団は現在も工場建設に向けていかな
るアクションを取っていない、省政府はこれまでに同社に対して何度も警告してきたが、
一向に対応が見られないことから認可を取り消すことを決めたと説明している。
【パネル】京東方、400 億元投じ合肥 10.5 世代液晶パネル生産ライン建設
2015-7-13 中華液晶網
中国最大の液晶パネルメーカーである京東方(BOE)は 10 日、合肥市政府と合肥市に
投資持株(集団)有限公司を設立することで枠組み契約を締結したことを明らかにした。
双方が合わせて 400 億元を投じて合肥市に 10.5 世代液晶パネル生産ラインを建設するこ
とで合意している。
10.5 世代液晶パネル生産ラインは、目下世界最高技術の液晶パネル生産ラインで、シ
ャープと鴻海が共同保有する日本の堺市第 10 世代生産ラインを上回るものとなる。合肥
市の 10.5 世代生産ラインが稼働すれば、中国国内は世界最高技術の液晶パネル生産ライ
ンを保有する国となる。
合肥 10.5 世代生産ラインが稼働すれば、京東方の 2018 年の液晶パネル生産能力は世
界 3 位にランクされると見られており、韓国の三星、LGD に肉薄することになる。
合肥 10.5 生産ラインは 65 型、75 型、61 型、70 型等の液晶モジュールを生産、月産
能力はガラス基板(2940mm×3370mm)換算 9 万枚とされている。総投資額は 400 億元、
企業の登録資本は 220 億元で、そのうち 180 億元を合肥市政府、合肥市建設投資控股(集
団)有限公司が調達、40 億元を京東方が調達するとしている。総投資額と登録資本の差
額分は双方が共同で銀行団から融資を受けるとしている。
京東方は、合肥 10.5 世代生産ラインは 2015 年 10-12 月までに着工(遅くとも 2016
年 3 月 31 日)、2018 年 7-9 月に正式に稼働させたいとしている。合肥市政府は土地提供、
電力供給、補助金、人材募集等のサポートを行うとしている。
市場調査機関 IHSDisplaySearch データによると、2021 年の 60 型以上の液晶パネル製
品の需要面積は 2000 万平方メートルに達する見通しで、第 10 世代は 60 型以上の液晶パ
ネル製品カットに最も適した生産ラインといわれている。京東方の合肥 10.5 世代生産ラ
インが完成すれば、輸入依存から脱却できると見られている。
シャープの第 10 世代生産ラインは稼働率の低迷により赤字状態が続いていたが、EMS
最大手の鴻海(Foxcon)の資本参加を受け入れて生産能力の 50%を輸出に振り向けたこ
とで、ようやく赤字から脱することに成功している。ただし、京東方の合肥 10.5 世代生
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2015 年 7 月号
産ラインがシャープ第 10 世代生産ラインのような難局に直面しないと断言できるわけ
ではなく、中国国内の市場調査機関である群智諮詢副総経理の李亜琴氏は、分岐点は生
産能力をタイムリーに稼働させ稼働率を維持しつつ、スケールメリットを引き出して低
コスト生産をいち早く実現することができるかと指摘する。
また、60 型以上の液晶パネルは商用ディスプレイ需要も大きい。ただ、商用ディスプ
レイ製品の性能要求は高く、高輝度のほか、高い防塵、防水性能が求められる。李亜琴
氏は、京東方が商用ディスプレイ製品を投入するには尚一定の技術改善が必要としてい
る。IHSDisSearch 韓国アナリストは今年 5 月の「中国スマート TV・スマートディスプレ
イサミットフォーラム」で三星電子が第 10 世代生産ラインへの投資を検討しており、京
東方が 10.5 世代生産ラインの建設に着手すれば、三星電子も第 10 世代生産ラインを決
断すると指摘する。
京東方の液晶パネル生産能力の急速な拡張は、中国国内の同業他社からも懸念の声が
出ている。中国国内第 2 位の液晶パネルメーカーである華星光電(China Star)董事長
の李東生氏は先日、2015 米国ディスプレイウィークの講演で、3-5 年後には液晶パネル
市場に新たな生産過剰が発生する可能性が高いと指摘している。
【半導体】力晶、中国政府半導体振興策の真剣度に注目 合肥に工場
経済日報 2015-7-14
台湾の半導体ファウンドリ企業である力晶(Powerchip)CEO の黄崇仁氏は、中国国内
で半導体の国内生産を拡大する政策が推し進め、将来的に中国国内で販売される半導体
部品の 5 割以上を中国国内で製造する目標が掲げられている、台湾企業はこの政策の流
れに十分注視すべきと警鐘を鳴らしている。
黄崇仁氏は半導体産業に従事して数十年になるが、力晶は DRAM 市況の悪化により負債
が 1000 億 NTD を超え、債務超過により株式上場も廃止したが、近年は事業転換に成功し、
2013 年、2014 年と 2 年連続で純利益が 100 億 NTD を突破、今年 6 月には 1000 億 NTD 以
上あった負債を完済している。
力晶が事業転換を進める上で、黄崇仁氏は世界の半導体産業の動向を注意深く観察、
中でも中国国内の半導体産業の台頭による台湾半導体産業へのインパクトに注目してき
た。
同氏は、中国政府が推進している半導体の Made in China 政策は、政府の真剣さか
らも決して軽視すべきものではなく、クアルコムやインテルといった世界の著名な半導
体メーカーは既にその流れを強く認識し中国国内企業との連携を強化している、力晶も
中国国内への進出を加速、安徽省合肥市政府と合弁で 12 インチ半導体工場を建設する計
画を進めているという。
【スマホ】中国国内メーカー携帯電話平均単価、国際ブランドの半分程度
2015-7-14 网易科技
GSM 方式の携帯電話システムを採用している移動体通信事業者や関連企業からなる業
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界団体である GSMA(GSM 協会)傘下の研究機関である GSMA インテリジェンス(GSMA
Intelligence)は 14 日、最新の研究レポートを発表、現在中国国内メーカーの携帯電話
の平均単価は 1100 元で、国際ブランドメーカーの携帯電話平均単価の半分程度と指摘す
ると同時に、中国国内のスマートフォンメーカーは 2016 年以降 4G 以外の新機種は投入
しなくなるだろうとの予測を明らかにした。
GSMA インテリジェンスのレポートによると、今年 1-3 月の中国国内のモバイルユーザ
ー数は 6.32 億で、中国国内総人口の 48%を占めた。今年 1-3 月の中国国内市場のモバイ
ルアクセス件数は 13 億に達しており、そのうちスマートフォンが 8.05 億で全体の 62%
を占めている。
携帯電話が 3G から 4G に切り替わる中、中国国内の 3G アクセス件数も減少に転じてお
り、同レポートは、中国国内のスマートフォンメーカーが 2016 年以降 4G 以外の新機種
を市場に投入することはないだろうとしている。中国国内のモバイルキャリアも 4G 端末
への補助金を提供することで 4G 端末の普及を後押しするとしている。
同レポートは、中国国内メーカーが生産するスマートフォンの平均価格が 935 元(150
米ドル)で、国際ブランドの同平均価格 1765 元(285 米ドル)の半分程度であると指摘。
一方、同レポートは華為、小米等の中国国内の主要携帯電話メーカーがハイエンド市場
をターゲットに新機種を投入し続けていることも注目すべきと指摘している。
また、中国国内メーカーの 4G 携帯電話生産比率は国際ブランドに比べ高いと指摘して
いる。今年 1-3 月、中国国内メーカーが発表した新機種のうち 70%以上が 4G 対応で、世
界の同比率がわずか 40%であることからも、中国国内市場の 4G へのシフトが他の地域以
上に進んでいることがうかがえる、中国国内の 4G 端末と 3G 端末の平均価格差は 375 元
(60 米ドル)に達していると指摘している。
【有機 EL】中国有機 EL 生産能力大幅増で韓国企業が生産拡張加速
2015-7-14 中華液晶網
中国国内の液晶パネルメーカーの有機 EL パネルの急速な生産拡張により、来年にも中
国国内の有機 EL パネル生産能力が韓国を上回ると見られているが、こうした情勢を受け
て韓国の三星ディスプレイと LG ディスプレイが世界首位の座を維持する為の対抗措置
に出る意向であることが明らかになった。
韓国の Business Korea の 10 日の報道によると、ディスプレイ市場長機関 IHS iSuppli
予測によると、現在中国国内の第 8 世代有機 EL パネル生産能力は韓国の 86%に達してお
り、来年には韓国の 1.2 倍に達する見通しで、これまで状況を静観してきた三星ディス
プレイと LG ディスプレイが中国国内メーカーに応戦する態度を鮮明にしている。
内部関係者が明かしたところによると、三星ディスプレイは A3 工場の中小型有機 EL
フレキシブルパネル生産ラインを今年 4 月に稼働、月産量は 3 万ユニットに達している
という。
LG ディスプレイも 9000 億ウォン(7.96 億米ドル)を投じて亀尾(Gumi)に中小型有
機 EL パネル工場を建設する計画を明らかにしている。
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2015 年 7 月号
【TV】創維、今年上期の中国国内 4K テレビ市場で販売量/売上高首位
2015-7-14 百姓家電
今年上半期、中国国内では 4K テレビの販売量が大幅に増加、4K テレビが急速に普及
しているが、奥維諮詢によると、今年上半期の中国国内 4K テレビ市場で創維(Skyworth)
の販売量シェアが 22.1%、売上高シェアは 18.7%で、どちらも三星電子を抜いて首位に浮
上したことが明らかになった。
1342 号 7 月 17 日
【有機 EL】中国メーカーの相次ぐ AM 有機 EL 生産ライン稼働で影響拡大
2015-7-13 中華液晶網
台湾の市場調査機関 DIGITIMES Research の研究レポートによると、中国国内のパネル
メーカーが急速に生産能力を拡張、中国国内の 3 大パネルメーカーである京東方(BOE)、
華星光電(China Star)、天馬微電子(Tianma)がそれぞれ 5.5 世代以上の LTPS 液晶パ
ネル生産ラインを稼働、いずれも将来 AM 有機 EL パネル生産ラインとして利用すること
を明らかにしている。また、AM 有機 EL パネル専門メーカーである上海和輝(EverDisplay
Optronics)、PM 有機 EL パネル大手の維信諾(Visionox)傘下の昆山国顕光電(Govisionox
Optoelectronics:GVO)もそれぞれ量産を開始しており、中国国内ブランドメーカーのウ
ェアラブル端末用ディスプレイル受注で攻勢をかけている。中国国内メーカーはフレキ
シブルパネル及び反射式ディスプレイ技術では韓国、日本、台湾メーカーに後れを取っ
てきたが、相次ぐ生産能力の稼働により 2017 年には中国国内ウェアラブル端末用ディス
プレイ市場で主導的役割を担うことができると見られている。
京東方及び天馬微電子の LTPS 液晶パネル生産ラインは稼働して約 1 年半になるが、5.5
世代の歩留まりは徐々に上昇しており、2016 年に量産に入る第 6 世代の歩留まりを如何
に引き上げるかが重要な課題となっている。また、天馬微電子の AM 有機 EL 生産ライン
と LTPS 液晶パネル生産ラインは同一地区になく、厦門で完成した LTPS TFT バックシー
トを上海に搬送して、AM 有機 EL パネルの後工程を行うため、歩留まりが不安定になる
要因となっている。
華星光電が武漢に建設している第 6 世代 LTPS 液晶パネル生産ラインの量産開始時期
は、京東方、天馬微電子の第 6 世代 LTPS 生産ラインに比べ遅いが、華星光電はこれまで
生産ラインの施工から稼働までに要する時間が他社に比べ短く、三星ディスプレイ(SDC)、
友達光電(AUO)から AM 有機 EL 技術人材を獲得しているため、市場が想定しているより
も早く量産を開始できる可能性があるとしている。
和輝光電や国顕光電のような AM 有機 EL パネル専門メーカーは、LTPS 液晶パネルを生
産した経験がなく、小型 AM 有機 EL パネルには LTPS TFT バックシートドライブが必要で
あることから、工場建設から量産開始までの時間が比較的長く、初期の歩留まりを引き
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2015 年 7 月号
上げることが難しい傾向があるが、この歩留まりさえ改善できれば、ハイエンドのウェ
アラブル端末用ディスプレイ受注で従来型液晶パネルメーカーよりも有利と見られてい
る。
信利(Truly)、合力泰(Holitech Technology)といった一部のタッチパネル専門メーカ
ーもウェアラブル端末用ディスプレイの生産ラインの建設を開始している。信利、合力
泰は、タッチパネルの生産能力のほか、液晶パネル後工程モジュールの生産能力も有す
るため、両メーカーは前工程の生産能力を建設することで、中国国内ブランドメーカー
との関係を構築、深めようとしている。合力泰は中国国内の電子ペーパー専門メーカー
である広州奥翼(OED Technologies)に資本参加することで、独自技術の電子ペーパーデ
ィスプレイの生産ラインを建設、信利は恵州市政府と協力して 4.5 世代 AM 有機 EL パネ
ルの生産ラインを建設しようとしている。
【ガラス基板】東旭光電、億泰のハイエンドスマート自動化設備事業を買収
2015-7-14 中華液晶網
中国国内最大の液晶ガラス基板メーカーである東旭光電は 11 日、中国宿遷市に本社を
置く億泰自動化工程有限公司のスマートハイエンド自動化設備事業を買収することで枠
組み合意したことを明らかにした。
合意内容によると、億泰はハイエンド自動化設備の研究開発、製造販売を行うテクノ
ロジー企業で、その自動化設備は日本の技術を採用、京東方、華星光電等の中国国内有
数の液晶パネルメーカーとも良好な協力関係を有し、製品の品質及び性能は市場から高
い評価を得ている。
億泰の技術チームは先進の自動化技術を有しているのみならず、多くの特許を保有し
ていることから、仮に 90%の持ち分取得に成功すれば、東旭光電の生産自動化に要する
人材と技術を一気に拡充することができることになる。
現在、中国国内の薄型ディスプレイ市場の拡大に伴って、薄型ディスプレイの生産拠
点の中国国内へのシフトも進んでおり、2014 年から 2016 年の間に中国国内で新たに稼
働する液晶パネル生産ラインは 10 本以上に上り、2017 年には中国国内の 4.5 世代以上
の液晶パネル生産ラインは 28 本に達すると見られている。そのうち 8.5 世代が 11 本で、
韓国、台湾を上回っており、世界最大の液晶パネル生産基地になると見られている。
【半導体】今年の中国国内半導体ファウンドリ生産高、10.5%成長予想
2015-7-14 Digitimes
台湾の IT 市場調査機関である Digitimes Research によると、中国国内の IC 設計産業
の成長に伴って 2015 年の中国国内の半導体ファウンドリ産業の生産高は 2014 年に比べ
10.5%増の 39 億米ドルに達する見通しであることを明らかにした。
中国国内最大の半導体ファウンドリである中芯国際(SMIC)は、クアルコムのサポー
トを受けて、2015 年下半期に 28 ナノ技術による量産を開始する計画で、2016 年以降は
総生産高に占める 28 ナノ技術の比率が大幅に上昇する見通し。2015 年の中国国内の半
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2015 年 7 月号
導体ファウンドリ産業は 45/40 ナノ技術が主流で、中芯国際は世界のネットワーク半導
体設計大手から 45/40 ナノ技術製品を受注している。また華力微電子は 40 ナノ技術の生
産比率を引き上げることを目標にしており、45/40 ナノ技術は 2015 年の中国国内半導体
ファウンドリ産業成長の主力エンジンとなっている。
供給面から分析すると、2015 年上半期に中芯国際の北京 12 インチ半導体工場 B2 と深
圳 8 インチ半導体工場 Fab-15 が売上高に貢献し始めるほか、
華虹宏力(Huahong Hongli)
も 8 インチ半導体の月産能力を 5000 枚拡張することから、2015 年の中国国内の半導体
ファウンドリ産業の総生産能力は 5.8%拡張されると見られている。DIGITIMES Research
は、中国国内の半導体ファウンドリ産業の設備利用率は 2014 年 88.2%だったが、2015
年は 91.6%に上昇、生産能力の拡充と設備利用率の上昇により、2015 年の中国国内半導
体ファウンドリ産業成長の重要の要因となる。
中国国内の主要半導体ファウンドリの生産拡張計画を見ると、中芯国際、華虹宏力、
武漢新芯がいずれも具体的な新工場建設もしくは生産拡張の計画を有しており、華力微
電子、無錫華潤上華も新工場建設の可能性を検討している。台湾の聯電(UMC)は厦門市
政府と合弁で 12 インチ半導体工場を建設、力晶(Powerchip)は合肥市政府と合弁で 12
インチ半導体工場を建設する計画を進めており、DIGITIMES Research は、生産能力の拡
張が中国国内半導体ファウンドリ産業成長の重要な要素になっていると指摘している。
【半導体】紫光集団、230 億米ドルを投じてマイクロンを完全買収か
2015-7-14 新浪科技
中国国内最大の IT 企業集団で中国最大のチップ設計企業でもある紫光集団(Unigroup)
が 230 億米ドルを投じてメモリチップ大手のマイクロンを完全買収することを検討して
いることが明らかになった。実現すれば、中国企業の海外企業買収としては過去最大と
なる。
紫光集団は 1 株 21 米ドル、総額 230 億米ドルでマイクロンを 100%買収する意向で、
13 日のマイクロンの株価 17.6 米ドルを基準にすると 19.3%のプレミアムによる買収とい
うことになる。
紫光集団は今年 5 月にパソコン最大手の米国 HP 傘下の中国国内ネットワーク設備製造
企業を買収しているほか、昨年は半導体最大手のインテルから 15 億米ドルの資本参加を
受け入れ、20%の持ち分を譲渡している。
紫光集団は清華大学が 1988 年に設立、中国国内最大の携帯電話チップ設計企業である
展訊(Spreatrum)、鋭迪科(RDA)を相次いで買収することで、2013 年には中国国内最
大のチップ設計企業となっている。
マイクロンは本社を米国アイダホ州ボイシ市に置く米国の DRAM メモリチップメーカ
ーで、世界市場シェアは三星電子に次いで 2 位、スマートフォン等のモバイルデバイス
向けに NAND フラッシュメモリも生産している。
メモリチップ価格が回復していることに加えて、メモリチップ産業の再編統合が進ん
だことで、マイクロンの株価は昨年大幅に上昇している。ただ市場はパソコン市場の低
迷が DRAM 需要に長くマイナス影響を及ぼすことを懸念してマイクロンの株価は最近再
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2015 年 7 月号
び大幅に下落している。マイクロンの 6 月 4 日までの四半期純利益は前年同期比 39%減
となっている。
【タッチパネル】大型静電容量式タッチパネル、年末に需要が爆発的に拡大
2015-7-14 中華液晶網
大型タッチパネルの応用領域が多様化する中、台湾のタッチパネル産業が一斉に 30
型以上のタッチパネル市場に進出しようとしており、台湾系のタッチ IC サプライヤーは、
大型タッチパネルの需要が今年年末に爆発的に成長する可能性があるとの見方をしてい
る。
10 型以下のタッチパネル価格が既に 1 インチ当たり 1 米ドルを割り込む中、価格が安
定している大型タッチパネル市場は低収益に直面するタッチパネルメーカーにとって重
要な戦略市場となっている。短期的には一部の技術及び材料の開発、歩留まりの改善が
必要だが、早ければ今年年末にも世界的に大型タッチパネル需要が爆発的に拡大する可
能性があると見られている。
台湾系タッチ IC 設計メーカーは現在、中国国内と台湾のタッチパネル産業のサプライ
チェーンを端末製品のポジショニング及び市場特性により大まかに 10 型以下、10-15 型、
15 型以上、30 型以上の 4 つのセグメントに分けて対応していると指摘する。
そのうち、10 型以下のタッチパネル市場は、スマートフォン及びタブレット PC が主
戦場であること、また過去数年の中台タッチパネルメーカーの主な設備投資が 10 型以下
のタッチパネルに集中したことなどから、10 型以下のタッチパネル価格は既に 1 インチ
当たり 1 米ドルの平均水準を下回る状況となっている。10-15 型タッチパネルは、主に
商用タブレット PC、2-in-1、ノート PC 等の単価が比較的高い端末製品に使用されてい
るため、1 インチ当たりの価格が依然 2-3 米ドルの高い水準を維持している。
一方、15 型以上のタッチパネルは、高透明度の導電材料を生産する技術の難度が高く、
完成品の歩留まりが 60-70%にとどまっていることから、タッチパネルの生産コストは高
止まりしており、1 インチ当たりの価格は 5 米ドルの水準を維持している。30 型以上の
タッチパネルについては、1 インチ当たりの価格が 15-20 米ドルで推移しているという
状況にある。
大型タッチパネルの製造コストが高止まりしている中、世界の大型タッチパネルが依
然光学式もしくは赤外線式が主流で、静電容量式が入り込む余地はなく、中台のタッチ
パネルメーカーは小型タッチパネルの値下げ競争に明け暮れる状態が続いているが、各
社とも収益改善の戦略市場として静電容量式を投入することで大型タッチパネル市場に
参入する機会を狙っている。
多くの関連メーカーが低抵抗の ITO ガラス(750HM/CM2 もしくは 500HM/CM2)、ナノ銀
ペースト、ナノ銀ワイヤー、メタルメッシュ等の低抵抗の新導電材料を模索しているの
に対し、宇昶半導体は直接チップの設計構造を変えることで一気に大静電容量式タッチ
IC を開発、タッチパネル関連メーカーが現有の生産ライン、現有の 150OHM/CM2 の ITO
フィルム/ガラス材料を活用して、大型タッチパネル製品を低コストで生産、歩留まりも
90%を超えることも可能としている。
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2015 年 7 月号
中国国内メーカーが 15 型、19 型、27 型以上のタッチパネル製造で相次いで歩留まり
99%を達成していることも、大型タッチパネルの 1 インチ当たりの価格の大幅引き下げの
可能性を高めており、中長期的には 1 インチ当たりのコストを 3 米ドル以下にすること
も可能としている。低コストが実現できれば、大型静電容量式タッチパネル需要が爆発
的に拡大する可能性は否定できないと見られている。
1343 号 7 月 22 日
【スマホ】華為、既にインド政府からインド現地での携帯電話生産認可獲得
2015-7-17 新浪科技
中国国内最大のスマートフォンメーカーである華為(Huawei)は 17 日、インド政府か
ら携帯電話製造に関する認可を取得し、インド国内での携帯電話生産に道が開けたこと
を明らかにした。
華為のシニア幹部によると、華為は 19 か月前にインド政府に対してインド国内での携
帯電話製造認可申請を提出、15 日にインド内政省から認可を取得したという。インドの
モディ首相(Narendra Modi)がインドの製造業振興を強力に推進しているため、華為のイ
ンド国内での携帯電話生産はモディ首相の製造業振興戦略に合致したものであり後押し
するものとなるとして認可されたという。
インド携帯電話市場は現在急成長中で、ユーザー数は 9.75 億に達しているが、滙豊銀
行(HSBC)の直近のレポートによると、9.75 億のユーザーのうち 1.5 億は輸入スマート
フォンを使用していると指摘している。輸入スマートフォンを使用するユーザー数は今
後 4 年間年平均 26%で成長すると予測されている。
華為消費者事業部総裁の Allen Wang 氏は、インドは華為にとって重要な海外市場であ
り、我々の目標は 3 年以内に上位 3 社に躍進することを明らかにしている。華為インド
地区広報担当者は、華為はまだインド政府の正式な営業許可証は受領していないとして
いる。
正式な許可証はまだ受領していないが、中国国内携帯電話メーカーとして初のインド
国内での携帯電話生産許可を取得したメーカーになることはほぼ確実で、中国国内の携
帯電話市場の成長鈍化を補完することが期待されている。中国国内のスマートフォン大
手の小米(Xiaomi)が今月上旬に、今年上半期の携帯電話販売量が 3470 万台で昨年下半
期に比べ減少に転じたことを明らかにしている。
これまで華為はインドに研究開発部門を設置、タミール・ナドゥ州(TamilNadu)に輸出
専用の携帯電話生産工場を有していたが、インド国内市場向けに携帯電話を製造販売で
きることの意味は大きい。高いコストパフォーマンスを誇る華為のハイエンド携帯電話
は、価格に敏感なインドの消費者に歓迎されることが予想され、華為にとっては大きな
市場を手に入れたことになる。
華為が今回生産認可を獲得する 2 ヶ月前、インドのモディ首相が中国を訪問、両国の
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2015 年 7 月号
ビジネス関係を拡大したい意向を伝えている。一方、中国駐インド大使が今月上旬にイ
ンタビューに答えて、モディ政権は外国企業のインドへの投資を歓迎しているが、厳格
な安全審査やインド滞在ビザの制限が外国企業のインド投資にブレーキとなっていると
改善を求めている。
インドはこれまで聯想(Lenovo)等の中国国内企業が新製品及び新戦略を試す試験場
の役割を担ってきたが、ここ 1-2 年は中国国内のスマートフォンメーカーはインド市場
を試験場としてではなく最重要市場として位置づけるようになっており、三星電子やイ
ンド地場の Micromax 等の知名度が高いメーカーからシェアを奪取する低価格攻勢をか
け始めている。
また、EMS 最大手の富士康(Foxconn)が先日、2020 年までにインド国内 10-12 か所に
工場を建設、インド国内でアップル iPhone スマートフォンを生産する計画を明らかにし
ている。
【液晶パネル】京東方、パネル生産ラインフル稼働 スマート医療領域に参入
2015-7-17 証券時報網
中国最大の液晶パネルメーカーである京東方(BOE)は、量産体制に移行している 7
本の液晶パネル生産ラインが全てフル稼働状態にあることを明らかにした。そのうち 6
本の TFT-LCD 生産ライン、北京の第 5 世代生産ライン、成都の 4.5 世代生産ライン、合
肥の第 6 世代生産ライン、北京の 8.5 世代生産ライン、重慶の 8.5 世代生産ラインはい
ずれも量産が始まってから高い稼働率を維持していることを明らかにしている。合肥の
8.5 世代生産ラインは 2014 年の量産後に月産能力が 10 万枚を突破、計画していた生産
能力を上回り、稼働初年度からフル稼働、黒字化を実現している。重慶の 8.5 世代生産
ラインは今年 3 月に稼働したが、杭打ちから製品出荷までを業界最速の 17 か月で完了さ
せている。7 本目の生産ラインは内蒙古自治区オルドスの 5.5 世代 AM 有機 EL 生産ライ
ンで、今年 5 月に第 1 期がフル稼働状態に達している。
2014 年、中国が輸入した液晶パネルは総額約 400 億米ドルで、自給率は依然 34%に過
ぎず、国内生産を拡大していく余地は依然大きい。また、車載、産業制御、ウェアラブ
ル、医療等を代表とする新たな応用市場の成長が著しく、今後生産能力を消化するため
の重要な市場になってくると見られている。
現在、京東方は新たに 3 本の生産ラインの建設を進めており、そのうち総投資額 220
億元の成都第 6 世代 LTPS/AM 有機 EL 生産ラインは主にハイエンド携帯電話パネル及び新
興モバイル端末用パネル製品を生産するとしている。総投資額 300 億元の福州 8.5 世代、
総投資額 400 億元の合肥 10.5 世代 TFT-LCD 生産ラインは、主に 60 型以上の大型で超高
解像度のハイエンドスマート TV 及びデジタル情報端末用パネル等の製品を生産、新たに
建設している 3 本の生産ラインは何れも新応用領域に対する予備生産能力の意味合いが
強いと見られている。
京東方は車載領域では既に中国国内の公共交通向けディスプレイの主要サプライヤー
になっているが、欧州の大手車載システムメーカーと提携することで覚書を締結してい
る。医療パネル領域では、京東方は既に大手医療機械メーカーに 27 型医療用パネルを供
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2015 年 7 月号
給することに成功、主に手術台及び鋲例分析等の医療用パネルに利用されている。金融
領域では、京東方は平安銀行と提携してスマート旗艦店を設置、窃盗防止や遠隔操作銀
行等のディスプレイ製品を提供している。
今年 6 月から京東方は数回の公告を通じて 30 億元の資金調達を行い医療ヘルス領域に
参入することを明らかにしている。2.5 億元で明徳病院を傘下に置く明徳投資の 100%の
持ち分を獲得、また米国の医療グループ Dignity と提携することで覚書を締結、病院の
管理運営、医務員の養成、先進技術の導入、遠隔操作医療等で提携する。さらに、IBM
とソフトウェア使用許可と共同開発で契約を締結、両社は共同で健康管理ビッグデータ
プラットフォームを開発するとしている。
京東方は、スマート医療産業への参入は今年下半期の重点事業であること、スマート
健康医療サービスを今後数年の事業転換戦略の中心に据えること、インターネット、ビ
ッグデータ、クラウドコンピューティング、センサー等の技術を活用してパネル事業に
次ぐ第 2 の収益源に育成したいとしている。
【コネクタ】得潤電子、29 億元の資金調達実行 新たな製品ライン開拓
ggjd.cnstock.com 2015-7-17
中国国内最大のコネクターメーカーである得潤電子(Deren)は 13 日、公告を発表し
て 28.915 億元を超えない範囲で資金調達を行い、新たな製品ラインを開拓することを明
らかにした。
得潤電子の計画によると、今回調達する資金約 29 億元は、フレキシブル基板の生産能
力拡張に 2.98 億元、USB Type-C コネクター生産事業に 2.85 億元、車と車をつなぐユビ
キタスネットワーク建設事業に 7.685 億元、新エネルギー及びスマート自動車生産事業
に 6.5 億元、研究開発センター建設事業に 3.9 億元、銀行借り入れ償還に 5 億元を当て
るとされている。
【LED】深圳長城、晶元光電と合弁企業設立 米国 LED 企業買収か
環球網 2015-7-20
ロイター7 月 20 日報道によると、中国国内の大手 EMS 企業である深圳長城開発科技股
份有限公司が 20 日の公告で、子会社の開発晶照明(厦門)有限公司が戦略的投資家と共同
で 1.3 億米ドルを投じて米国の LED 企業を買収することを明らかにした。
開発晶は、深圳長城開発科技、晶元光電、億冠晶等の 4 社の合弁企業で、深圳長城発
展科技が 47.88%の持ち分を保有している。公告によると、開発晶は仲介機関を招へいし
て買収する米国 LED 企業に対して会計審査、デューデリジェンス(Due Diligence)等の
関連作業を行い、その結果に基づいて買収の可否を決定するとしている。
公告内容には買収対象となる米国 LED 企業の具体的名称は記載されていないが、米国
に本社を置く LED チップ製造、LED チップ実装、光モジュール製品製造を行う企業であ
り、現在世界全体で 750 件を超える LED チップ製造及び実装関連の技術特許を保有し、
米国最大の LED 企業である Cree とクロスライセンスを行っていると説明している。中で
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2015 年 7 月号
も大容量高輝度 LED 実装技術は Cree、Philips、Citizen 等と肩を並べ、世界各国に 200
社以上の顧客に製品を供給している。
深圳長城開発科技は公告の中で、LED 産業は特許価値が主導する産業で、世界の大手
メーカーで特許を持たずに業界でのリーダー的地位を固めた企業はないとして、開発晶
が買収ターゲットとしている企業は世界の LED ソリッド照明領域(SSL)をリードする企
業で、世界水準の LED 照明実装特許を保有、特に LED チップ実装関連の特許技術では業
界で最も早くから特許を出願しており、特許権がカバーする領域が広範囲に及んでいる
と説明している。
また、今回の買収が成功すれば、開発晶は買収する米国 LED 企業の全ての特許及びク
ロスライセンスの経営権を支配することが可能となり、LED チップから LED 照明モジュ
ールまでの垂直統合、窒化ガリウム LED チップの開発を進めることができると同時に、
LED チップ、エピタキシャルウエハ、実装、光学設計等の多くの核心技術を掌握するこ
とができ、開発晶の欧米、日韓等のハイエンド LED サプライチェーンにも参画できるよ
うになるとしている。
【スマホ】格力スマートフォン累計出荷量数万台 年内 5 千万台は非現実的
騰訊科技 2015-7-21
中国国内の家電大手の格力(Gree)は、今年新たにスマートフォン事業に参入し、格
力のスマートフォンは董事長の董明珠氏の宣伝効果もあって、一度は市場の注目の的と
なったが、同氏は中国科技省主催のフォーラムの場で格力スマートフォンの販売状況に
ついての質問に答えて累計出荷台数が数万台にとどまっており、年内に 5000 万台を販売
するという目標は非現実的との見方を明らかにした。
董明珠氏が今年 3 月のフォーラムで突然格力スマートフォンのサンプルを披露し、格
力スマートフォンが業界の関心を集めた。6 月初めに格力電器は株主総会で、董事長に
再任された董明珠氏が、格力スマートフォンは主に格力が全国に展開している専売店を
通じて販売されており、販売価格は 1600 元、年内 5000 万台を販売することを明らかに
していた。
当時業界関係者は総じて、格力スマートフォンがこのスペックで定価 1600 元は明らか
に割高、同等製品の小米スマートフォンの販売価格は 600 元以下であると指摘していた。
新規参入者である格力スマートフォンのブランド知名度は現下の主要ブランドに比べれ
ば大きく見劣りすることから考えても、年内 5000 万台の目標は若干自信過剰と見られて
いた。
1 か月が経って、董明珠氏も格力スマートフォンの現在までの累計販売量が数万台に
過ぎず、年内 5000 万台を販売するという目標達成は困難であることを認めている。
【スマホ】マイクロソフト、鴻海インド工場に Windows スマートフォン ODM 委託
2015-7-20 中華液晶網
中国国内のスマートフォン市場に飽和傾向が出る中、市場のポテンシャルが高いイン
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2015 年 7 月号
ド市場が世界のスマートフォンメーカーの主戦場となっている。そうした中、インドの
エコノミック・タイムズは、マイクロソフトが EMS 最大手の鴻海(Foxconn)と提携に向
けて交渉中で近く合意する見通しとなっており、実現すれば鴻海のインド工場で
Windows スマートフォンを生産するものになると指摘している。
鴻海は世界の主要スマートフォンブランドがインド市場を開拓する際の ODM パートナ
ーの第一候補となっており、中国国内の小米(Xiaomi)、アップルもどちらも鴻海をイン
ド市場向けスマートフォンの ODM パートナーとして起用している。鴻海董事長の郭台銘
氏は先日、今後 20 億米ドルを投じてインド国内に 10-12 の工場を建設することを宣言し
ている。
既に複数社のスマートフォンメーカーが鴻海との提携意向を示して接触を図っている
ことが伝えられている。ブルームバーグの 15 日報道によると、鴻海のインド工場は既に
稼働しており、小米及び鴻海のスマートフォン自社ブランドである富可視(InFocus)に製
品の供給を開始していると伝えている。
1344 号 7 月 24 日
【半導体】紫光のマイクロン買収計画、米国の安全保障維持で白紙に
中国経済網 2015-7-22
中国国内最大の IT 企業集団で中国国内最大のファブレス半導体企業でもある清華紫
光(Unigroup)が計画していた世界第 2 位の DRAM チップメーカーであるマイクロン買収
計画の実現が難しくなったことが明らかになった。
マイクロン側によると、米国の対米外国投資委員会(CFIUS)が清華紫光のマイクロン
買収は米国の国家安全保障に脅威となるとして同買収を阻止する方針を固めたためとし
ている。
先週末、清華紫光はマイクロンを買収する意向を表明、買収額が 230 億米ドルに達す
ると伝えられ、実現すれば中国企業による米国企業買収としては過去最大になると見ら
れていた。
中国 WTO 研究会常務理事である何偉文氏は、清華紫光がマイクロンを買収する計画は
中国国内半導体産業発展に向けての積極的な行動で評価に値するが、この種の買収が米
政府の介入により実現しないことは当初から予想できていたのではないか、米国政府の
反応を見ることが目的だった可能性が高い、チップ産業は政治的に敏感な産業であり、
米国が中国企業の買収行為に対しては一貫して規制する態度を取っている、今回の買収
が実現しなくてもそのことが即中米関係に大きな問題を引き起こすことはないと指摘し
ている。
【スマホ】中国国内上位 5 社スマートフォン出荷量、市場の 6 割近く占める
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2015 年 7 月号
2015-7-22 中華液晶網
今月 21 日北京で開催された 2015 中国インターネット大会中国モバイルインターネッ
ト年次総会で中国情報通信研究院チーフエンジニアで中国インターネット協会モバイル
インターネット作業委員会委員である余暁暉氏が、基調講演の中で昨年の世界の携帯電
話ユーザ―数は 73 億に達し、世界人口を上回るところまで拡大、携帯電話通信が可能な
人口全てをカバーするところまで普及したことを明らかにするとともに、3G と 4G を合
わせたブロードバンドユーザーの比率が 40%近くまで達したことを明らかにした。
また、端末機については、昨年の世界の携帯電話端末機の出荷量は 10 億台で前年比
28%増だったこと、世界の携帯電話ユーザー数 73 億のうち 26 億は既にスマートフォンに
シフトしていること、世界全体の端末機売上高が 1000 億米ドル前後であることを明らか
にした。
余暁暉氏は、中国国内のスマートフォンメーカー数は 2013 年には 500 社近くまで増加
したが、今年上半期に市場の寡占が進展、下半期には上位 5 社のメーカーが中国国内の
スマートフォン出荷量全体の 6 割近くを占め、上位 10 社のメーカーの同比率は 84%に達
することを明らかにした。
アプリの市場状況については、今年 5 月現在、アップルのアプリ規模が約 90 万、グー
グルのアプリ規模が約 110 万、中国独自のアプリ規模は 450 万を超えたことを明らかに
した。中国独自のアプリ規模がアップル、グーグルの合計規模を上回ったことは、中国
国内のモバイルインターネット市場が非常に活性化されていることを意味すると指摘し
ている。
【液晶パネル】今年上半期 LTPS 液晶パネル用ガラス基板投入量が急増
2015-7-22 IHS DisplaySearch
ディスプレイ市場調査機関である IHS の研究によると、低温ポリシリコン薄膜トラン
ジスタ液晶パネルがスマートフォンに使用される比率が年を追って上昇しており、2014
年 1-3 月のアクティブマトリックス(Active Matrix)中小型液晶パネル総出荷量は 5 億
5660 万枚、そのうち LTPS 液晶パネルが 1 億 470 万枚で 18.8%を占めたが、2015 年 1-3
月のアクティブマトリックス中小型パネル総出荷量は 5 億 8200 万枚、そのうち LTPS 液
晶パネルが 1 億 2920 万枚で 22%を占めたことを明らかにした。LTPS 液晶パネルがスマー
トフォンに搭載される比率が確実に上昇していることが LTPS 液晶パネルの普及を促進
している。LTPS 技術の最大の優位性は、ポリシリコン構造による高い電子遷移率により
高いパネル解像度を実現することができると同時に消費電力が低いということであり、
LTPS 技術の最大の劣位性は過剰かつ複雑なコーティング加工があるため歩留まりが不
安定であることとされている。
LTPS の優位性を最大限に発揮するため、またアモルファスシリコン(a-Si)液晶パネ
ル技術との競争を有利にするため、今年 1-3 月以降、LTPS 液晶パネル用ガラス基板の投
入量が急速に増えている。さらに、中国国内及び日本で LTPS 液晶パネル新工場が 2016
年と 2017 年に相次いで生産を開始することから、IHS は LTPS 液晶パネルが最終的には
a-Si 液晶パネルの中小型パネルにおける支配的地位を脅かすことになると指摘すると
38
2015 年 7 月号
同時に、AM 有機 EL パネルの普及に対しても脅威になると指摘する。LTPS パネルの台頭
は a-Si 技術の中小型パネル専門メーカーである台湾の中華映管(CPT)、瀚宇彩晶
(HannStar)、中国国内の龍騰光電(IVO)にとっては生き残りを危うくする脅威になる
と見られている。
下表は 2014 年 1-3 月から 2015 年 4-6 月までの世界の主要パネルメーカーの LTPS 液晶
パネルガラス基板の四半期別投入量を示している。
(注)この表には三星ディスプレイの LTPS 液晶パネル用ガラス基板投入量は含まれてい
ない。三星ディスプレイは LTPS 薄膜トランジスタを主に AM 有機 EL バックシートに使用
しているため。
この表から、2015 年 1-3 月の世界の LTPS 液晶パネル用ガラス基板投入量は 140.7 万
㎡で前年同期比 39%増、2015 年 4-6 月の世界の LTPS 液晶パネル用ガラス基板投入量は
142.1 万㎡で前年同期比 27%増となっている。LTPS 液晶パネル用ガラス基板投入量は 2014
年 10-12 月に過去最高の 144.7 万㎡に達したが、閑散期要因により 2015 年 1-3 月は若干
減少している。ただ、2014 年 10-12 月から 2015 年 4-6 月まで 3 四半期連続で LTPS 液晶
パネル用ガラス基板の投入量が 140 万㎡の水準を上回ったことはこれまで前例がないと
いう。
日本のジャパンディスプレイ(JDI)は世界最大の LTPS 液晶パネルメーカーで、2015
年 4-6 月の JDI の LTPS 液晶パネル用ガラス基板投入量は 63.1 万㎡で世界全体の 44%を
占めた。JDI の LTPS パネルの主力顧客はこれまではアップルに集中していたが、現在は
小米、華為、中興、Oppo、魅族、聯想、楽視等の中国国内主要スマートフォンメーカー
への供給が急拡大している。JDI の LTPS 液晶パネル用ガラス基板投入量は、2014 年 1-3
月の 47.2 万㎡から 1 年後の 2015 年 1-3 月には 63.3 万㎡に 34%増加、2015 年 4-6 月の同
投入量は 63.1 万㎡で前年同期比 31%増となっている。JDI は中国国内の LTPS 液晶パネル
新工場が近く稼働する予定で、依然として LTPS 液晶パネルへの投資を拡大し続けている。
また、JDI の Pixel Eyes と称されるインセル(in-cell)LTPS 技術は業界をリードする
地位にあり、主にアップル iPhone 及び中国国内メーカーのハイエンドスマートフォンに
利用されている。JDI がスマートフォン市場に供給されているパネルのうち、Pixel Eyes
パネル出荷量は既に非 Pixel Eyes パネル出荷量を上回っているという。
殆どのパネルメーカーが 2014 年初め頃から LTPS 液晶パネルガラス基板の投入量を急
拡大させているが、中でも LG ディスプレイの増勢が最も目立っているという。LG ディ
39
2015 年 7 月号
スプレイの同投入量は 2014 年 1-3 月には 20.1 万 m²だったが、2015 年 1-3 月には 58%増
の 31.8 万 m²、2014 年 4-6 月は 25.9 万 m²だったが、2015 年 4-6 月には 23%増の 31.9 万
m²に達している。
一方、シャープは現在一部の中国国内スマートフォンブランドが過剰在庫に直面して
いることの影響を受けて、LTPS 液晶パネルの設備利用率を維持することに苦しんでいる。
2015 年 4-6 月のシャープの LTPS 液晶パネル用ガラス基板の投入量は 10.0 万 m²まで減少
している。
中国国内の京東方(BOE)の 2014 年 1-3 月の LTPS 液晶パネル用ガラス基板投入量は、
B6 内蒙古オルドス工場を当初 AM 有機 EL パネル生産工場として建設したが、AM 有機 EL
パネルの歩留まりが改善しないことから、2014 年 10-12 月から同工場で LTPS 液晶パネ
ルの生産を開始している。2015 年 4-6 月の京東方の LTPS 液晶パネルガラス基板の投入
量は 13.5 万 m²で、台湾の群創(Innolux)の 7.7 万 m²、友達(AUO)の 3.0 万 m²を上回
っている。
天馬の 5.5 世代 LTPS 液晶パネル工場も稼働して 1 年近く経つが、歩留まりが安定しな
いことが大きな課題となっていた。ただ、その後の歩留まり改善に伴って、2015 年 1-3
月から、天馬は徐々に LTPS 液晶パネル用ガラス基板の投入量を拡大している。ただ、そ
の数量は依然 JDI やシャープには遠く及ばない水準にある。天馬の LTPS パネルの歩留ま
りの安定性は JDI や LG Display に及ばないが、天馬がターゲットとしている市場はあく
まで中国国内のエントリクラスのスマートフォンで、既に自社設計した LTPS パネルを華
為、聯想、小米等の多くの中国国内スマートフォンブランドのエントリクラス機種に供
給することに成功している。天馬及び京東方は JDI の Pixel Eyes 技術を摸倣することで
インセル(in-cell)タッチパネル技術の開発にも成功している。
下記の主要パネルメーカーの 2015 年 1 月と同年 6 月の LTPS 液晶パネル用ガラス基板
投入量から中国国内メーカーを中心に一部のパネルメーカーが今年上半期に LTPS 液晶
パネル用ガラス投入量を急増大させていることがうかがえる。
京東方 第 5.5 世代 LTPS 液晶パネル中国オルドス工場:1 月 0.5 万 m²→6 月 2.7 万 m²
天馬
第 5.5 世代 LTPS 液晶パネル中国厦門工場:1 月 0.7 万 m²→6 月 2.5 万 m²
LGD
第 4 世代 LTPS 液晶パネル韓国 Paju AP2 工場:1 月 6.7 万 m²→6 月 6.3 万 m²
LGD
第 6 世代 LTPS 液晶パネル韓国 Kumi P6 工場:1 月 2.1 万 m²→6 月 2.3 万 m²
Sharp 第 4 世代 LTPS 液晶パネル日本多伎 CGS-B 工場:1 月 9.5 万 m²→6 月 1.2 万 m²
Sharp 第 6 世代 LTPS 液晶パネル日本亀山市 CGS 工場:1 月 2.2 万 m²→6 月 1.9 万 m²
JDI
第 6 世代 LTPS 液晶パネル日本茂原工場:1 月 4.3 万 m²→6 月 4.7 万 m²
JDI
第 4 世代 LTPS 液晶パネル日本茂原工場:1 月 4.2 万 m²→6 月 2.1 万 m²
JDI
第 5.5 世代 LTPS 液晶パネル日本能美市工場:1 月 2.3 万 m²→6 月 2.3 万 m²
現在パネルメーカーの中でタブレット PC に使用する LTPS パネルを製造しているのは
JDI だけで、LTPS パネルが 400ppi 以上のパネルに適用されるため、現状ほとんどの LTPS
パネルはスマートフォンに使用されている。JDI が生産しているタブレット PC 用 LTPS
パネルは、7 インチ 1920×1200(324ppi)、8 インチ 1920×1200(283ppi)、8.4 インチ
2560×1600(359ppi)、8.9 インチ 2560×1600(339ppi)の 4 スペック。しかし、価格が割
高であるため、タブレット PC 市場で LTPS パネルを採用する動きは広がっていない。
40
2015 年 7 月号
その中でも天馬、京東方がタブレット PC 向け LTPS パネルを生産する計画で、既に 10.1
インチ LTPS タブレット PC パネルを発表している。LTPS パネル生産能力の拡張とガラス
基板投入量の拡大に伴って、スマートフォン向け以外の LTPS パネルを開発するメーカー
が増えてくる可能性は否定できない。ただ、LTPS パネルが価格面で a-Si パネルに対抗
できるのかは不透明で、400ppi 以下の端末機器では a-Si パネルに圧倒的優位性がある
との見方が依然根強い。
薄型ディスプレイ市場の研究分析を専門とする市場調査機関 IHS DisplaySearch が今
年 9 月 10 日、11 日と 2 日にわたって上海龍之梦大酒店で第 10 回薄型ディスプレイ国際
フォーラムを開催するが、IHS DisplaySearch の各領域のアナリストが最新の研究成果
を発表すると同時に、主要薄型ディスプレイメーカー、材料・部品サプライヤー、テレ
ビメーカー、新興ディスプレイ技術開発メーカー等の世界各地の専門家を招へいして新
しい応用領域及び新しい戦略等のテーマについて深く議論する予定。毎年、IHS Display
Search は産業界と共同で薄型ディスプレイ国際フォーラムを開催しているが、いずれの
フォーラムにも 200 名以上の専門家の参加を得ている。
1345 号 7 月 27 日
【スマホ】フォーブス 500 で華為が順位を 57 上げる 小米はランクインせず
汽车之家 2015-7-24
米国の著名な経済誌フォーブスが発表した最新の世界企業番付 500 社によると、500
社にランクされた中国国内企業は 106 社に達した。今年、世界企業番付 500 社にエント
リされた企業の株式市場時価総額ボーダーラインは 237.2 億米ドルに上昇、500 社の合
計売上高は 31.2 兆米ドルで前年比 0.49%増だったが、500 社の合計純利益は前年比
14.76%減の 1.67 兆米ドルだった。
中華圏のテクノロジー企業のうち、世界最大の EMS 企業である鴻海精密(Foxconn)が
順位を 1 つ上げて 31 位、中国国内最大の携帯電話キャリアである中国移動(China Mobile)
が 55 位を維持、同 3 位の中国電信(China Telecom)は順位を 6 つ下げて 160 位、同 2
位の中国聯通(China Unicom)は順位を 17 下げて 27 位だった。一方、中国国内最大の
スマートフォンメーカーである華為(Huawei)は順位を 57 上げて 228 位、世界最大級の
パソコンメーカーである聯想集団(Lenovo)は順位を 55 上げて 231 位、中国内地最大の
IT 企業集団である中国電子信息産業集団(CEC)は順位を 16 上げて 366 位、ノートパソ
コン ODM 最大手の広達(Quanta)は順位を 20 上げて 389 位、同業 2 位の仁宝(Compal)
は初のランクインで 423 位、世界最大の半導体ファウンドリである台積電(TSMC)も初
のランクインで順位は 472 位だった。
中華圏以外のテクノロジー企業では、三星電子が 13 位で昨年の順位を維持、アップル
が 15 位を維持、HP は順位を 3 つ落として 53 位、シーメンスも順位を 5 つ落として 63
位、アマゾンは順位を 24 上げて 88 位、マイクロソフトは順位を 9 つ上げて 95 位、AMD
は 17 下げて 104 位、ソニーは 11 下げて 116 位、グーグルは 38 上げて 124 位だった。
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2015 年 7 月号
テクノロジー企業以外でフォーブス 500 に初めてランクインした中国内地企業は陝西
煤業化工集団、中国光大集団、中国航天科技集団公司、中国保利集団、海航集団の 5 社
だった。
【生産統計】中国国内電子情報製造業今年上半期の主要製品生産量
2015 年 7 月 23 日 中国工業情報化省運行監測協調局
中国国内の今年 1-6 月の一定規模以上の電子情報製造業の国内販売額は 2 兆 7610 億元
で前年同期比 15.1%増、輸出額は 2 兆 3873 億元で同 0.9%増だった。
主要製品の 1-6 月の生産量は以下の通り。
携帯電話
7 億 6178.8 万台、前年同期比 4.5%減
移動通信基地局
1 億 3411.7 万チャネル、前年同期比 1.9%減
通信交換機
683.5 万回線、前年同期比 35.2%減
カラーテレビ 7058.2 万台、前年同期比 2.7%増
液晶テレビ
6614.1 万台、前年同期比 2.1%増
半導体
509.3 億個、前年同期比 9.2%増
半導体部品
2744.5 億個、前年同期比 6.5%増
電子素子
1 兆 6558 億個、前年同期比 3.9%減
パソコン
1 億 4503 万台、前年同期比 11.7%減
ノートパソコン
8974.5 万台、前年同期比 8.6%減
デジタルカメラ
966.3 万台、前年同期比 20.2%減
【EMS】鴻海、インド通信キャリア Airtel と提携 メイドイン・インド事業を加速
2015-7-22 中華液晶網
外電によると、EMS 最大手の鴻海(Honhai Foxconn)は、インドで中国国内スマート
フォンブランドである小米(Xiaomi)、自社ブランドの富可視(InFocus)のスマートフ
ォンを出荷したのに続いて、インドの通信キャリアである Airtel と提携に向けて商談を
進めていること、今後 Airtel の自社ブランドのスマートフォンを生産、メイドイン・イ
ンド計画に本格的に着手することが明らかになった。
インドの Airtel は自社ブランド 4G スマートフォン製品を今年 10-11 月に発売する計
画で、鴻海がインド工場で Airtel ブランドスマートフォン製品を ODM 生産するというも
ので、これは鴻海董事長である郭台銘氏のメイドイン・インド計画を実現する事業の一
環としている。外電は、鴻海がメイドイン・インド計画のためにインドに 200 億米ドル
(約 6000 億 NTD)近くの投資を行うと伝えている。先日、郭台銘氏は、2020 年までにイ
ンド国内に 10-12 の工場を建設、100 万人の雇用を創出する計画を明らかにしている。
小米、富可視、Airtel のほか、市場ではマイクソフトもインドでの Windows Phone 生
産で鴻海と提携を検討中であることが伝えられており、鴻海のメイドイン・インド計画
が多くのブランドメーカーのインドでの製品生産を加速させている。
鴻海のインドアーンドラ・プラデーシュ州の生産基地の敷地面積は約 2 万平方フィー
ト、生産能力目標はスマートフォン日産 1 万台、1 万人の従業員を雇用する予定で、同
社のインド進出の前哨基地となっている。
42
2015 年 7 月号
インドでの工場建設は、インドのモディ首相が進めるメイドイン・インド政策とも合
致しており、鴻海はこの政策の各種優遇措置を利用してインド市場への進出を本格化さ
せている。
また、鴻海はアップル製品最大の ODM メーカーであるが、生産基地が中国内地に集中
しているため、両社は生産能力を中国内地以外の地域に分散することで中国内地への依
存度を下げることが必要との認識を持っているという。
市場では、鴻海が現在インド現地政府と工場建設場所の選定について協議中で、今年
年末までには建設場所が確定すると伝えている。
【スマホ】華為/小米、LG を超えて世界 3 位/4 位のスマートフォンメーカーに
2015-7-22 中華液晶網
台湾の IT 市場調査機関 Trend Force が 2015 年 4-6 月の世界スマートフォンレポート
によると、華為(Huawei)、小米(Xiaomi)がスマートフォン世界出荷量で LG 電子を抜
いて、三星電子、アップルに次ぐ 3 位、4 位となった。
同レポートによると、4-6 月の世界のスマートフォン出荷量は 3.04 億台、そのうち華
為の出荷量シェアは 7.6%、小米の同シェアは 5.9%、一方、LG 電子の同シェアは 5.8%だ
った。三星電子、アップルの出荷量シェアはそれぞれ 26.8%、16.4%だった。
また、同レポートは中国国内の主要スマートフォンメーカーの 4-6 月の出荷量を報告
しており、華為が首位を維持、小米が 2 位、聯想が 3 位、TCL が 4 位だったほか、OPPO
が 5 位に躍進した。華為の 4-6 月の中国国内スマートフォン出荷量シェアは 18.3%、1-3
月の同シェアは 18.9%だった。小米の 4-6 月の同シェアは 14.3%、聯想、TCL、OPPO の同
シェアはそれぞれ 12.7%、10.0%、8.4%だった。
【スマホ】2Q 世界スマートフォン出荷量前年比 11%増 華為が 3 位にランク
2015-7-24 騰訊科技
米国の大手市場調査機関 IDC 発表の最新統計によると、2015 年 4-6 月の世界のスマー
トフォンメーカーの総出荷量は 3.372 億台で、昨年同期比 11.6%増、過去 2 番目に高い
四半期出荷量を記録した。
多くの新興市場が堅調な成長を見せていることから、スマートフォン出荷量は、1-3
月に続いて 4-6 月も高水準を維持している。一方、世界のスマートフォンを含む携帯電
話全体の総出荷量は 4.646 億台で昨年同期比 0.4%減だった。
IDC 携帯電話チーム主任研究員の Anthony Scarsella 氏は、スマートフォン市場全体
の成長の原動力は、三星、アップル及びその他のメーカーの高価格旗艦製品の成功であ
ることは確かだが、より重要なことは低価格機種の急成長であることに留意すべきで、
低価格機種の急成長が多くの新興市場の出荷量の拡大をけん引していると指摘する。ま
た、フィーチャーフォンの出荷量の減少傾向が続く中、各メーカーは競争力のある低価
格スマートフォンで新興市場に攻勢をかけており、出荷量の拡大を図っている、低価格
スマートフォンは低価格ながら豊富な機能を有していることで市場を急速に拡大させて
いる。
IDC 携帯電話チーム上席主任研究員の Melissa Chau 氏は、市場の関心はトップメーカ
43
2015 年 7 月号
ーであるアップルと三星に集中しているが、スマートフォン市場は現在急速に多様化が
進んでおり、多くの新規参入者が日増しに熾烈化する競争の渦にのみ込まれ参入当初か
ら苦戦を強いられる状況にあると指摘する。IDC は現在世界レベルで 200 余りのスマー
トフォンブランドをモニタリングしているが、多くのブランドがエントリ機種及びミド
ルエンド機種に重点を置く戦略を取っていると指摘している。主要 5 ブランドの状況は
以下の通り。
シェア首位の三星電子は依然世界スマートフォン市場シェア首位にあるが、主要 5 ブ
ランド中、三星電子だけが 4-6 月出荷量が前年同期比で減少している。新型 GalaxyS6
及び S6Edge の販売状況がまだら模様であると同時に、S6Edge の供給不足が響いている。
現在、消費者の関心は先日発表された Note5 及び今年 8 月に発表が予測されている
S6EdgePlus に集中している。
シェア 2 位のアップルの 4-6 月のスマートフォン出荷量は 4750 万台で過去最高を記録
した。iPhone が中国国内市場で首位を維持、今年 1-3 月からの旺盛な需要が依然持続し
ている。大型スクリーン iPhone の人気に加えて中国国内の 4G ネットワークの急拡張を
背景に、アップルがアジアパシフィック地域で出荷量を急速に伸ばしている。スマート
フォンの飽和傾向が中国内地等の多くの新興市場で見られる中、アップルは 7-9 月に
iPhone6/6Plus の S モデルを投入することでユーザーの買い換え需要を喚起したいとし
ている。
シェア 3 位の華為が 4-6 月に世界市場シェア 3 位となった原動力は、中国国内市場及
び欧州市場での出荷量が堅調に伸びていることにあるが、4-6 月の出荷量は前年同期比
で 48.1%増を達成した。また、華為のミドルエンド及びハイエンド機種での成功もシェ
ア拡大の原動力となっており、旗艦機種である P8、栄耀、Mate7 が何れも個人消費者及
び商用領域で安定した販売実績を上げている。現在、華為は経営資源を欧州及びアジア
市場に集中させているほか、最新の P8 Lite を近く米国市場で販売価格を 250 米ドルに
抑えて発表する予定。
シェア 4 位の小米は中国国内市場での成功が躍進の原動力であるが、中でも高価格機
種の小米 Note、エントリクラスの紅米 2 が突出した実績を上げており、4-6 月の出荷量
は前年同期比 29.7%増を達成した。小米は既にインド市場及び東南アジア市場で高い認
知度を獲得しているが、現在ブラジル市場への進出を加速させている。
シェア 5 位の聯想は中国国内第 3 位のスマートフォン OEM メーカーであると同時にブ
ランドメーカーとしても出荷量 5 位にランクされた。小米と華為との激しい競争に晒さ
れながらも、出荷量 5 位にランクインした。中国国内市場以外では、聯想は A600、A7000
等のエントリクラス、ミドルエンド機種でインド等の多くの新興市場で成功を収めてい
る。聯想はこれらの機種を主にインターネットでオンライン販売している。ラテンアメ
リカ市場及び欧州市場では、買収したモトローラブランドの販売、超低価格の第 2 世代
MotoE、エントリクラスとミドルエンドがある MotoG 等の販売が好調。第 3 世代 MotoX、
MotoGlook を近く発表、2015 年下半期に販売を開始する予定。
【スマホ】中興、28 億元投じてハイエンド市場に向けて 3 つの新製品投入
2015-7-24 中国企業報
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2015 年 7 月号
中国内地大手スマートフォンメーカーである中興(ZTE)は、ハイエンド市場に向けて
スマートフォン AXON 天機(Tianji)、スマートプロジェクタ Spro2、スマートウォッチ
AXON Watch の 3 つの新製品を投入することを明らかにした。
中興の今年上半期のスマートフォン出荷量は 2600 万台にとどまったのに対し、ライバ
ルの華為(Huawei)の同出荷量は 5000 万台に達しており、中興は戦略製品である AXON
天機を通じて劣勢を挽回したいとしている。
2014 年初めに中興端末機事業部 CEO に就任した曽学忠氏は、中興の携帯電話事業を星
星シリーズを含むハイエンド旗艦シリーズ、価格 1000 元前後のシリーズ、サブブランド
Nubia の 3 セグメントに集約させることを明らかにしている。曽学忠氏は CEO 就任後の
最初の戦略製品である AXON 天機を 18 か月の期間をかけて開発しており、その間に中国
国内市場及び米国市場で大規模な顧客マーケティングを行い、技術及び製造水準におい
て最高レベルのスマートフォンを開発したとしている。
1346 号 7 月 29 日
【労務】中国就職白書、2010 年大卒平均月収 3 年後に 2 倍に上昇
中国新聞網 2015-7-24
人材コンサルタント大手のマイコス(Mycos)研究院と社会科学院文献出版社が 9 日共
同で発表した「就職白書」によると、2013 年に卒業した大学生の初任給平均月収は 3250
元だったが、3 年後の平均月収は 2 倍以上に上昇したことが明らかになった。また、2013
年に卒業した大学生は主に民間企業、中小企業に就職、起業した卒業生は全体の 2.3%だ
ったことが明らかになった。
今回の就職白書は 2013 年卒業の大学生の卒業半年後の就職状況を調べたもので、サン
プル調査により実態調査を行い、中国全土から回収したサンプルは約 26.8 万件に達した
としている。
同白書によると、過去 3 年間の大学卒業生半年後の月収は上昇傾向を示しているが、
その上昇率は都市住民平均月収の上昇率を下回っていることが明らかになった。
2013 年卒業の大学生の平均月収は 3250 元で、2012 年卒業の大学生の平均月収に比べ
202 元多く、2011 年卒業の大学生の平均月収(2766 元)に比べ 484 元多く、3 年間の上昇
率は 17.5%に達したが、同期の都市住民の平均月収の上昇率 23.2%を下回った。
そのうち、2013 年卒業の 4 年制大学生の平均月収は 3560 元で、2012 年卒業生(3366
元)に比べ 194 元、2011 年卒業生(3051 元)に比べ 509 元多く、3 年間の上昇率は 16.7%
だった。2013 年卒業の短大生・専門学校生の平均月収は 2940 元で、2012 年卒業生に比
べ 209 元多く、2011 年卒業生に比べ 458 元多く、3 年間の上昇率は 18.4%だった。
取得した専門科目別に見ると、2013 年 4 年制大学卒業生のうち、卒業半年後の月収が
最も高かったのは経済学で 3775 元、最も低かったのは教育学で 3151 元だった。短大・
専門学校卒業生のうち、卒業半年後の月収が最も高かったのは交通運輸関連で 3167 元、
45
2015 年 7 月号
最も低かったのは医薬衛生関連で 2519 元だった。
また、同白書は 2010 年卒業の大学生に対して 3 年間の追跡調査を実施した結果、3 年
間で大学生の平均月収が 2 倍以上に上昇したことが明らかになった。2010 年卒業生の半
年後の月収は 2479 元(うち 4 年制 2815 元、短大・専門学校 2142 元)だったが、同卒業生
の 3 年後の平均月収は 5301 元(うち 4 年制 5962 元、短大・専門学校 4640 元)で、3 年間
で月収は 2822 元増加、増加幅は 114%に達した。
同白書は、大学卒業生の月収が就職 3 年で初任に比べ 114%増となっており、これは都
市住民の同期の平均月収の増加幅 23.2%を大幅に上回るもので、大学進学することの所
得リターンが極めて顕著なものであること、大卒が高卒に比べ収入において極めて優位
にあることが明らかになった。
大学生の就職傾向については、同白書は、2013 年 4 年生大学卒業生の半年後の就職で
最も多かった業種は建築で全体の 10.6%、2 番目に多かったのは教育で全体の 10.0%を占
めたとしている。3 年間の就職傾向調査から、就職比率が高い上位 3 業種のうち、4 年生
大学卒業生の建築業への就職比率が毎年増加しているのに対し、メディア通信業への就
職比率は毎年低下していることが明らかになった。同白書は、不動産市場の変化が大学
生の就職に影響を及ぼしていると指摘している。
また、就職先を資本別に見ると、2013 年卒業の 4 年生大学生及び大学院生のうち 45%
が民間企業に就職、短大・専門学校生のうち 63%が民間企業に就職していることが明ら
かになった。規模別に見ると、2013 年卒業生のうち 51%が従業員数 300 人以下の中小企
業に就職、そのうち 4 年生大学卒業生の同比率は 45%、短大・専門学校生の同比率は 56%
だった。
このほか、大学生の起業については、2013 年卒業の大学生の起業比率はわずか 2.3%、
短大・専門学校生の同比率は 3.3%だった。大学生の起業資金の調達方法については、両
親・親友からの投融資及び個人預金が全体の 8 割前後を占めた。
【携帯電話】東莞ノキア等大型工場閉鎖、関連中小企業の影響を懸念
中国新聞網(北京)2015-7-24
中国広東省東莞市市長の袁宝成氏は 23 日、東莞市に企業倒産の第 2 の波が押し寄せて
いるという報道に言及して、東莞ノキア等の大型工場の閉鎖の関連中小企業への影響を
懸念していること、一部の労働集約型のローテク製造業が東南アジア等の地域に工場を
移転していることを明らかにした。
袁宝成氏は、ノキア東莞工場、タッチパネル大手の勝華科技(Wintek)傘下の聯勝電
子の東莞工場等の大型工場の閉鎖は主に親会社の経営破たんの影響を受けて連鎖倒産し
たもので、東莞には新たに設立された外資系企業も増えており、活発な企業活動の中で
新陳代謝が起きるのは決して異常なことではないと説明している。
同氏は、近年、東莞市は技術革新において大きく進歩したが、近隣の深圳、広州等に
比べると依然イノベーションの機運が足りないことを率直に認めている。また、東莞市
はアパレル、シューズ、家具等の伝統的製造業が斜陽産業とは位置付けておらず、日常
生活と密接に関連する産業に対しては、技術革新によりステップアップすることで収益
46
2015 年 7 月号
性を改善することが可能としている。
【半導体】中国政府、展訊に続く半導体中核企業として全志を決定
2015-7-27 Digitimes
中国政府が半導体設計産業への大規模な梃入れを行う中、業界内で大型基金及び地方
政府が既にタブレット PC 及びマルチメディア用チップ大手の全志科技(Allwinner)を
展訊(Spreadtrum)に続く重点投資する半導体設計企業(ファブレス半導体メーカー)
に指定、全志科技を海外企業を買収する際の戦略企業とするとの観測が伝えられている。
業界関係者は、中国政府が携帯電話チップ領域で取った展訊が鋭迪科(RDA)と提携し
たモデルをタブレット PC チップでも展開、全志科技が同業の瑞芯微電子(Rockchip)と
提携することで、ユビキタス、ウェアラブルデバイス、タブレット PC 関連チップ市場に
本格進出するとの見方をしている。
中国内地の半導体メーカーは、中国政府が全志科技を重点的に育成する半導体設計企
業に決定するとともに、同業大手の瑞芯微電子との不健全な値下げ競争を回避すべく、
両社の統合を模索しているとの見方をしている。
中国政府は半導体設計企業を資金援助する政策を相次いで実施しており、中国国内の
半導体設計企業は政府の資金援助を持続的に受けることで資金繰りが好転している。潤
沢な資金の流入を背景にここ 1 年に中国国内の半導体設計産業内で活発な合併買収が進
められてきたが、今後は海外市場に打って出て国際的に有力な企業の買収も視野に入れ
ていると見られている。
台湾の半導体設計企業は、中国政府の半導体設計産業に投資する戦術を観察すると、
主に点をつないで線に、線をつないで面をつくる戦略を取っており、先ず重点企業を選
定して資金援助を集中、第 2 段階では選定した重点企業を中核に中国国内産業の再編統
合を進め、最終段階として海外市場に打って出ていると指摘している。展訊の場合では、
中国政府の資金援助を受けて、先ず米国株式市場での上場を取りやめ中国国内事業に専
念、第 2 段階として同業の鋭迪科を買収、研究開発資源を統合することで競争力を強化、
第 3 段階として再び海外市場に進出する態勢を整えている。
全志科技が同様の戦略を取る可能性は高く、中国政府の資金援助の下、瑞芯微電子と
研究開発チームを統合、共同でタブレット PC、ウェアラブルデバイス、ユビキタス関連
チップ市場に攻勢をかけると同時に、クアルコム(Qualcomm)、インテル(Intel)等の大
株主の支援も得て全志の戦闘力をさらに高める戦略と見られている。
中国国内の半導体設計産業の再編統合は、短期的には台湾の半導体設計産業に大きな
ダメージを与えることはないが、中国国内の半導体設計産業が柔軟な戦略を通じて国内
産業の集約統合に成功、中国政府が税優遇や補助金を通じて保護政策を続けることにな
れば、中国国内の半導体設計産業が急速に台頭して将来的に台湾の半導体設計産業に大
きな影響を与える可能性がある。
瑞芯微電子と全志科技は、中国国内の Android タブレット CPU の主要サプライヤーで
あると同時に、車載端末、セットトップボックス等の CPU 領域でも一定の地位を確立し
ているサプライヤーである。
47
2015 年 7 月号
両社の合併は中国国内の半導体企業の国際的発言権を高めると同時に、これまで以上
に競争力を有するチップ製品の開発が可能になるが、両社のウィークポイントがどちら
もモバイル CPU で、全志科技はクアルコムと提携して LTE ベースバンドの 64 ビット A64
を設計、瑞芯微電子はインテルと提携して Atom ベースの SoFIA3G-R(C3230RK)を設計
している。
【偏光板】奇美材料、パネル市場見通し不透明も昆山工場計画通り建設
2015-7-27 中華液晶網
台湾最大の液晶パネル用偏光板メーカーである奇美材料(Chimei Materials)は、7-9
月の液晶パネル産業の今後の見通しが不透明ではあるが、中国内地の江蘇省昆山工場を
当初計画通り建設することを決めており、既に 7 月に着工、来年 10-12 月に量産を開始
することが明らかになった。
奇美材料は、台湾工場には 4 本の偏光板生産ラインがあるが、生産能力は液晶パネル
産業の見通しが不透明で必ずしもフル稼働とはなっていないことを明らかにしている。
ただ、液晶パネルメーカーが新サイズの液晶パネルサンプルをブランドメーカーに送付
して認証を取得している段階にあり、偏光板メーカーも同様に認証取得手続きを進めて
いるが、現在一部のテレビパネル用偏光板の認証取得が遅延していることを明らかにし
ている。
奇美材料は中国内地の昆山に工場を建設、2 本の生産ラインを建設する計画で、生産
する製品を中国国内市場で販売するとしている。1 本目の生産ラインは来年 10-12 月に
量産開始、2 本目の生産ラインは市況を見極めた上で量産時期を再度判断するとしてい
る。
【半導体】中国国内半導体産業 1Q 売上高 685 億元 前年比 16%増
C114 中国通信網 2015-7-28
中国工業情報化省電子情報司副司長の喬躍山氏は、7 月 23 日開催された「中国半導体
2015 聯芯製品意見交換会」で、半導体は情報産業が高速で発展するための原動力であり、
国民経済の隅々まで幅広く浸透している重要な部品であるとして、2014 年 6 月に中国国
務院が発表した半導体産業推進綱要に基づいて今後一定期間中国国内の半導体産業に対
して梃入れを実施していくことを強調した。
また同氏は、2014 年の中国国内半導体産業の総売上高は 3015 億元で前年比 20.2%増だ
ったが、今年 1-3 月の総売上高も 685.5 億元で前年同期比 16.7%増と高水準の成長が続
いていることを明らかにしている。
また、2014 年の中国国内のスマートフォンチップ出荷量は 1.61 億個に達したこと、
国内企業が製造した x86 アーキテクチャー第 1 世代デスクトップ PC 用チップの量産を実
現したこと、核心 SOC チップの研究開発に成功したことも明らかにした。
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2015 年 7 月号
【ガラス】コーニング、正式に重慶市で 8.5G ガラス基板生産基地建設開始
2015-7-27 中華液晶網
世界最大のガラス基板メーカーである米国コーニングは、正式に中国重慶市の両江新
区水土工業開発区で 8.5 世代代液晶パネル用ガラス基板後工程加工工場の建設を開始し
たことを明らかにした。
工場が完成すれば、中国最大の液晶パネルメーカーである京東方(BOE)等の中国国内
のパネルメーカーに製品を供給するとしている。現在、工場建設は整地及び工場建屋設
計段階にあり、年内に工場建屋の建設に着手する予定。
液晶パネルサプライチェーンの核心素材として、コーニングは液晶パネル用ガラス基
板を生産している。コーニングは既に北京に中国国内で最初の LCD ガラス熔融炉及び後
工程加工工場を有しているが、今回の重慶での工場建設はコーニングにとって中国国内
における第 2 の液晶パネル用ガラス基板生産基地となる。
1347 号 7 月 31 日
【太陽電池】カナディアン、1Q 太陽電池モジュール世界出荷量で首位に浮上
2015-7-29 PV-TECH
中国太陽電池産業協会は 22 日、中国国内の太陽電池産業の 2015 年上半期状況及び関
連統計を発表したが、それによると 2015 年上半期に中国国内太陽電池産業が生産したポ
リシリコンは約 7.4 万トン、シリコンウエハは 43 億枚、太陽電池セルは 18.2 ギガワッ
ト、太陽電池モジュールは 19.6 ギガワットだった。そのうち太陽電池モジュールの上半
期の輸出額は 61 億米ドルだった。
また、一部のメディアの追跡データによると、2015 年 1-3 月の世界出荷量上位 5 位の
太陽電池モジュールメーカーに若干の入れ替わりがあったことが明らかになった。それ
によると、阿特斯(Canadian Solar)の今年 1-3 月の世界出荷量が 1230 メガワットに達
し、天合光能(Trina Solar)に代わって首位となった。天合光能の同期の世界出荷量は
1026.2 メガワットで 2 位となった。3 位は英利(Yingli)で 754.2 メガワット、4 位、5
位はそれぞれ晶澳(JA Solar)、晶科(Jinko Solar)だった。
今年 4-6 月の業績はまだ出揃っていないが、各社の出荷量見込みから、天合光能が
1100-1140 メガワットで阿特斯の 950-1000 メガワットを上回り、再び首位に浮上、晶科
は 850-950 メガワットで 3 位、英利は 720-750 メガワットで 4 位、晶澳が 680-720 メガ
ワットで 5 位となる見込み。
阿特斯陽光電力は 2014 年に天合光能との差を縮めており、阿特斯は 2015 年の太陽電
池モジュール年間出荷量見込みが約 4000-4300 メガワット、そのうち 3300-3500 メガワ
ットは OEM 生産であることを明らかにしている。一方、天合光能の 2015 年の太陽電池モ
ジュール出荷量見込みは 4400-4600 メガワット、そのうち 700-800 メガワットのモジュ
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2015 年 7 月号
ールは川下事業に供給されている。また、晶澳、晶科の出荷量の拡大も注目を集めてい
る。このことも 2015 年通年の太陽電池モジュール世界出荷量 1 位の予測を難しくしてい
る。
中国電力企業聯合会の統計によると、今年 1-3 月の中国全土で新たに設置された太陽
光発電設備容量は 5040 メガワット、そのうち太陽光発電所が 4380 メガワット、分散型
太陽光発電設備が 660 メガワットだった。今年年初に中国国家エネルギー局が今年の太
陽電池新規設置目標を 17800 メガワットに設定しており、今年下半期には新たな太陽光
発電設置ラッシュが起きる可能性があり、主要メーカー間の太陽電池モジュール出荷競
争が激しくなることが予想される。
また、ここ数年出荷量を急速に拡大している航天機電(SAAE)、東方日昇(Risen Energy)
、
中盛光電(ET Solar)等の後発の太陽電池モジュールメーカーも、今年後半の新規太陽
光発電設置ラッシュを背景に台頭してくる可能性があり、2015 年の年間太陽電池モジュ
ール出荷量ランキング予想を難しくしている。
このほか、中国国内の太陽電池モジュール出荷量上位 10 社ランキングにおけるかつて
の太陽電池モジュール出荷量世界首位の無錫尚徳(Suntech)の順位を巡って議論が巻き
起こっている。太陽電池市場調査機関 Solarbuzz がまとめたランキングでは、無錫尚徳
が上位 10 社にランクされていないが、ブルームバーグがまとめたランキングでは同社が
10 位内にランクされている。一部のメディアは、無錫尚徳は資金繰りひっ迫という経営
危機の影響を受けて出荷量は大幅に縮小しているが、メーカーとしての実力は依然無視
できないと指摘する。
後発の東方日昇は先日 2015 年上半期の業績を発表したが、売上高は 16.16 億元で前年
同期比 84.76%増、純利益は 1.03 億元で同 374.39%増を記録した。モジュールの生産能力
は 1600 メガワットに達しており、太陽光発電所事業では建設中及び稼働している太陽光
発電所の容量は約 340 メガワットで、イタリア、ドイツ、ルーマニア、メキシコ、中国
国内の浙江省、江蘇省等に展開している。現在認可を取得済みの太陽光発電所の総容量
は 835 メガワットあるとしている。
東方日昇の昨年度の売上高は 29 億 5219 万元で前年比 36.44%増、営業利益は 1 億 2802
万元で同 57.13%増となっており、2 年連続で業績を大幅に拡大させている。東方日昇は
中国国内の太陽電池関連上場企業の中で最も成長著しい企業となっている。
航天機電も成長著しい企業で、太陽光発電所の開発能力及びモジュール製造技術の集
積を背景に中国国内上位 10 社に食い込むことに成功している。航天機電に続いて中盛光
電、億晶光電、中利騰輝等があるが、これらの企業のモジュール出荷量には大差はなく、
今年通年の出荷量順位が入れ替わる可能性を否定できない。
一方、海潤光伏(Hareon Solar)等ついては、業績が伸び悩んでおり、今年は上位 10
社から外れる可能性が指摘されている。
中国国内の太陽光発電市場が政府の梃入れもあって急拡大するというマクロ環境下で、
太陽電池モジュールメーカーの再編統合が進むと同時に、一部の中小メーカーが大手メ
ーカーの OEM を通じて急成長、大手メーカーを脅かす競争力をつけ始めている。
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2015 年 7 月号
【半導体】紫光傘下の銀潤投資、家庭教師派遣大手の学大教育買収
2015-7-28 鳳凰網科技
ウォールストリートジャーナル電子版によると、中国国内の家庭教師派遣大手の学大
教育(Xueda)CEO の金鑫氏は、中国国内最大の IT 企業集団である紫光集団(Unigroup)
傘下の銀潤投資が 3.5 億米ドルで学大教育を買収することを明らかにした。学大教育は
ニューヨーク証券取引所に上場している。
【スマホ】聯想、モトローラ買収後にスマートフォン市場でのシェアが 4 割低下
2015-7-28 騰訊科技
米国の大手 IT 市場調査機関である IDC が先日発表した今年第 2 四半期の世界のスマー
トフォン市場レポートによると、スマートフォン事業に参入したパソコン大手の聯想集
団(Lenovo)がグーグルから米国の携帯電話メーカーであるモトローラモビリティを買
収後にスマートフォン市場シェアを大幅に下げていることが明らかになった。
2014 年 10 月、聯想集団はモトローラモビリティ買収の取引が正式に終了したことを
宣言したが、聯想集団とモトローラモビリティの携帯電話事業の統合が想定したように
進んでいないことが明らかになった。
IDC のデータによると、昨年 4-6 月の聯想集団とモトローラモビリティを合わせたス
マートフォン世界出荷量は 2430 万台、世界出荷量シェアは 8%だった。一方、今年 4-6
月の聯想集団と子会社であるモトローラモビリティのスマートフォン合計出荷量は
1620 万台で前年同期比 33.3%減、両社のスマートフォン世界市場シェアも 4.8%に低下し
ている。
買収後と買収前を比べると、聯想集団とモトローラモビリティのスマートフォン市場
のおける連結シェアは 4 割下落しており、業界関係者は下落幅が大きすぎる、聯想のモ
トローラ買収は失敗との見方をしている。
アナリストは、市場シェアが 4 割低下したことは、聯想集団が自社のスマートフォン
事業とモトローラモビリティのスマートフォン事業との統合が不調であること、買収が
今のところ 1+1 が 2 以上になるという相乗効果を発揮していないどころか、完全に逆効
果を生んでいると指摘している。
聯想集団が 29 億米ドルを投じてモトローラモビリティを買収することを宣言したと
き、業界ではモトローラモビリティの殆どの特許がグーグルに帰属していることから聯
想集団が獲得する特許資産は限定的と指摘されていたが、当時は聯想がモトローラモビ
リティの欧米市場でのブランド価値及びスマートフォンの設計能力の獲得に意義を見出
していたと指摘していた。しかし、アナリストは聯想集団とモトローラモビリティのス
マートフォン製品ラインには明らかなポジショニング上のバッティングが見られると指
摘していた。
聯想集団は海外市場で主にパソコンの Lenovo ブランドを活用し、主にコストパフォー
マンスの高いミドルレンジ及びローエンドのスマートフォンを市場に投入、インド市場
では小米、華為と同じく 150 米ドル前後の製品を投入している。ただ、同時期にモトロ
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2015 年 7 月号
ーラモビリティは世界市場に向けて MotoE 等のミドルレンジ及びローエンドの製品を投
入、インド市場においてはモトローラと聯想のローエンド製品は完全にライバル製品と
なっている。
先日、聯想集団 CEO の楊元慶氏がスマートフォン事業のシニア幹部を更迭したことが
業界では話題となったが、アナリストは聯想がスマートフォン事業のシニア幹部を突然
更迭したことは世界市場シェアの大幅下落と無関係ではないと指摘している。報道等に
よると、聯想集団のモトローラモビリティ買収は、双方の事業統合が不調で、最近にな
って両社が統合を一旦凍結、それぞれスマートフォンの販売事業の調整を始めていると
いう。
2011 年、グーグルが 125 億米ドルを投じてモトローラモビリティを買収したが、その
目的は特許の獲得にあり、アップル、マイクロソフトとの Android 特許訴訟における劣
勢を挽回することにあったといわれている。
しかし、グーグルはモトローラの買収によってスマートフォン端末機メーカーになっ
てしまったため、三星電子などの世界の Android スマートフォン端末機メーカーと競合
するライバルになってしまったところに思わぬ落とし穴があったとされている。最大の
副作用は、それまで良好な関係にあった三星電子との関係が急速に悪化、三星電子が独
自のオペレーションシステム Tizen の開発を始める事態に陥ったこと。その後、グーグ
ル CEO のラリー・ペイジ氏は、特許資産を残してその他のモトローラモビリティ資産を
聯想集団に売却することを決め、それにより三星電子及びその他の Android 端末機メー
カーとの関係は改善した。
【半導体】中国国内の今年の車載半導体の総売上高 62 億米ドル予想
DIGITIMES 29-7-2015
IT 市場調査機関 IHS は、昨年の中国国内の車載半導体の総売上高は 56 億米ドルに達
したが、今年は前年比 11%増の 62 億米ドルに達するとの見通しを明らかにした。
IHS 半導体・部品アナリストの Alex Liu 氏は、中国国内の車載半導体売上高の増加は
主に自動車のパワートレイン、インフォテインメント、車体制御システム、エンジン燃
料直接注入システム、ドライバー支援システム、セーフティシステム等に使用される半
導体需要が拡大しているためと指摘している。
IHS によると、2014 年の中国国内車載半導体市場においてシェア首位のメーカーはフ
リースケール(Freescale)でシェアは 15.5%だった。フリースケールは、パワートレイ
ン、 車体制御、セーフティ、インフォテインメント等のシステムに使用されるマイコン
及びプロセッサを強みとしている。同シェア 2 位は ST マイクロエレクトロニクスで、昨
年のシェアは 14%だった。同シェア 3 位は NXP セミコンダクターズで、昨年のシェアは
12%だった。
中国国内の自動車設計市場の総売上高は昨年 15 億米ドルに達したが、同市場のけん引
役はカーオーディオ、カーナビゲーションシステム等のインフォテインメントで、IHS
は同市場が 2019 年まで年平均 13%で成長すると予測している。
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2015 年 7 月号
【半導体】中芯国際、武漢新芯と連携し中国国家級メモリチップ基地建設
2015-7-29 中華液晶網
台湾の IT 市場調査機関 Trend Force 発表のレポートによると、中国国内の半導体ファ
ウンドリである武漢新芯(XMC)が中国政府により中国国内メモリチップ産業の重点企業
に指定され、今後、武漢新芯が約 240 億米ドルの資金調達を行い国家クラスのメモリチ
ップ産業基地を建設することが明らかになった。
中国政府はメモリチップ産業梃入れに対して 2 年近く審議してきたが、最終的に中国
湖北省武漢市にメモリチップ産業基地を建設することが明らかになった。
業界関係者によると、今後、中国国内最大の半導体ファウンドリである中芯国際(SMIC)
が武漢新芯と連携してメモリチップ国家チームを編成、総額 250 億米ドル前後を投じて、
武漢市にメモリチップ産業基地を建設することになるという。
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