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全科協 - 全国科学博物館協議会
…lSI1t£Y12j附 全 科 協 VoI.3D. N o . 1 ス 2 J i URLh f t p : / / j c s m .K a h a k u :g o .jp/JCSM/ 全 国 科 学 博 物 館 協 議 会 東 京 都 台 東 区 上 野 公 園 国 立 科 学 博 物 館 特 集 @i> 110-8718 Te 1. 5814-9857 ・ 9858 Fax , 5814-9898 平 成 12 年 1 月 1 日 発 行 ( 通 巻 第 170 号) 海 外 の 博 物 館 に お け る 障 害 者 へ の 対 応 イ ギ リ ス の 博 物 館 で の バ リ ア フ リ ー の 現 状 安 井 「 ゆ り か ご か ら 墓 場 ま て や 」 の ス ロ ー ガ ン に 形 容 さ れ た イ ギ リ ス の 社 会 福 祉 政 策 は 、 亮 ( 安 井 亮 事 務 所 主 宰 ) 提供すること、 2) 館の方針・就業規則、業務マニュアルを 書き変えること、 3) ハード面によって起こる障害者の制限 1979 年 の サ ッ チ ャ 一 保 守 党 政 権 の 登 場 と と も に 、 一 時 衰 退 の 道 を 辿 っ た よ う に 見 え た が 、 1997 を、代替サービスで無くす処置をすること、を意味してい 年5 月 に 登 場 し た ブ レ ア 労 働 党 政 権 に よ っ て 、 ま た 盛 り 返 る。具体的には、介助犬の入館拒否の廃止、展示品に手で し た 。 こ こ で は 、 触れてはならない方針の見直し、障害者用の駐車スペース 1996 年 12 月 に 施 行 き れ た 障 害 者 差 別 撤 廃 の確保、館内で提供される情報の制限の見直し、展示室内 法 を 巡 る イ ギ リ ス の 博 物 館 界 の 動 き を 紹 介 す る 。 での解説システムの不備の是正、障害者が健常者と同様に 障 害 者 差 別 撤 廃 法 と 博 物 館 受けられる教育サービスの提供が挙げられている。最終段 障 害 者 差 別 撤 廃 法 が イ ギ リ ス で (Disability 1996 D i s c r i m i n a t i o nA c t ) 年 12 月 に 施 行 さ れ た 。 こ れ に よ っ て 、 障 者である博物館は、障害者が受けるハード面でのサービス 害 者 へ の 商 品 の 販 売 、 サ ー ビ ス 、 施 設 で の 差 別 は 違 法 に な の制限に関して、適正な改善が勧告される見通しである。 っ た 。 同 法 の 中 で \ 特 に 博 物 館 と 関 連 し た 条 項 は 、 第 用 J (Employment) スJ 階である 2004年に予定されている改正では、サービス提供 2章 「 雇 と 第 3章 「 商 品 と サ ー ビ ス へ の ア ク セ ( A c c e s st oGoodsa n dServices) 博物館内で行われている障害者対応の研修プログラム で あ る 。 同 法 は 施 もとより、障害者のための施設的なアクセスの改善は重 } 行以来、全ての博物館に適用され、博物館での雇用差別は 要なことであるが、博物館のスタッフでの、認識、対応能 実質的に無くなった。一方、障害者が商品とサービスを受 力そして障害者に接する態度が、障害者にとって博物館へ けられる自由と権利を保障した第 3章は、段階的に博物館へ の見学を楽しめるかどっかの決定する要因である。 の適用が強化きれている。最初の段階として、 1996年 12月 1996年の障害者差別撤廃法の施行後、全国に先駆けて、 2 日の施行以来、サービス提供者である博物館は障害者を リパプール、マンチェスターと湖JK地方を含むイギリスの 差別することが違法になった。障害者は、健常者か享受す 北西部一帯で、博物館職員を対象とした、障害者対応の研 る全てのサービスを、健常者と同様に享受することが保障 修フ。ログラムが開始された。『障害者均等化トレーニンク、、』 され、博物館側は障害者に対して基準より質が低い、ある ( D i s a b i l i t yE q u a l i t yTraining) いは手抜きの、または劣悪なサービスを提供することが違 グ ラ ム は 、 イ ギ リ ス 全 土 に 法になった。次の段階である 1999年 10月 1 日の改正では、サ 博 物 館 支 援 機 関 で あ る 地 樹 専 物 館 協 議 会 ービス提供者である博物館は、障害者が受けるソフト面で Counci のサービスの制限に関して、適正な改善が勧告されるよう ので、同プログラムは になった。「適正な改善J とは、博物館は、障害者か博物館 をもっ博物館観覧者によるさまざまなアクセスの方法を教 のサービスを受けるにあたって、 1) 適正な介助サーヒ、スを える内容だ。このプログラムの大きな特徴は、参加館のそ -1- の 名 称 を も っ た 同 プ ロ 10 ヶ 所 に 設 け ら れ て い る 政 府 の (Area l)の一つである北西博物館サービスが行っているも 6 日聞の研修によって構成きオし障害 Museum 全科協ニュース Vo. l30 , N o.1 れぞれの施設で研修を行うことだ。 1996年から 1997年にか れ、館内で現実にある障害者のアクセスの制限にどんなも けて同地域にある 10館の博物館が参加し、延べ246人の博物 のがあるかが洗い 出 された。 なおこのワークショップで一 館職員がこの研修プ ロ グラムを受けた 。 この研修で参加館 般観覧者に混じって障害者に接することが多い館内監視員 が収穫したことを次に紹介しょう。 (市の職員)の経験と意見が初めて注目された。研修フ。 ログ 1) サドルワース博物館 ラムの参加者から は、障害の種委期リ に、個々の個人あるい オールドハム市のサドルワー ス博物館 (Saddl eworth Museum& ArtGallery) は団体と密接な意志芯転量をはかる方針が出された。 またハ では、『障害者均等化トレーニ ード的な改善では、ミュージアム ・ ショッフ。が輯奇子利用 ンク、J の後、新たに車椅子利用の障害者と 視覚障害者を対 者に 利用 きれやすいようにリニューアルされ、そして館内 象に、個人単位とグノトフ。単出す応のサービスを計画する の避難誘導サイン、展示ケースの適正な高さ、壁面におけ ことにな っ た。 またお金がかかる施設的な改善は長期計画 る絵画とパネルの適正な高き、適正な操作機能 をもった昇 に委ねられたが、ちょっとした創意工夫と大 し てお金がか 降機とスロープの改善が今後の課題として挙げられた。一 からない改善が、ミュージアム ・ ショップで\すぐに手が 方ソフ ト的な改善では、手話を使ったギャラ リ ー ・ ツアー つけられた。 今までショップでは、車椅子利用者のために、 (有料)、展示ホー j レだけでなく、収蔵庫やその他の館内の非 売場内にある絵はがきスタンドを、通行の邪魔にならない 公開施設への見学が個人単位で、も可能になるよう検討が始 よう、その都度動かしてはまた元に戻していたが、研修プ まり、また触知学習が中心のプロ グラム 、とり わけ熱感が ロ グラムの後、移動が面倒なスタンドを撤去して、その代 わかるものと手に持って 量感がわかるもののプログラムの わり商品陳列棚を工夫する方法を考案した。その結果、 シ 開発も意欲的に検討が始ま った。その他に、障害をもった ョップ内の通行部分が広くなり、車椅子利用 の障害者だけ 観覧者に対応できるカ、、イドの養成、視覚障害者のために大 でなく、乳母車を 押す母親や杖利用 の歩行が不自由な老人、 きな文字で書かれた収蔵品図録の制作 とショップでの販売、 そしてノ〈 ッ クパックを背負った旅行者までもその恩恵を受 障害の種類に応じて特別に選ばれた常設展示品によって構 けた 。 研修フ。ロ グラムを受けた館の職員と観覧者に 対応す 成されたギャラリー ・ ツアーも検討され、展示品の点字解 るボランティアの間で、新たに手話学習が広がった。今後 説ラベルでも、より多くの情報を増やす検討が始まった。 の企画展や常設展の大幅な見直しにおいて、 可能な限り多 障害者へのマー ケティングも強化 さオし展覧会とイベント 様な障害者に対応で きる展示ラベjνや展示パネルを工夫す の案内 では 、障害者が利用 できる施設や利用 が制限 される ることになった。今まで視覚障害者のニーズについての知 施設的な不備の詳細情報が盛られるようになり、新聞でも 識と経験が少なかったが、今後は直接館に来たことがあっ 特定の障害者にターゲ、ッ ト をしぼった広報宣伝か増やさ札 たり、あるいはこれから来るであろう視覚障害者と直かに 特に同期鵡があらゆる障害者を温か〈迎える用意がある 会 っ て、そのニー ズを知る努力が行われるようになった。 ことが強調されるようになった。 さらに 、職員の採用では、 2) マンチェスター市立美術館 障害者を受け入れるポストを積極的に募集し 、ま た障害者 マンチェスター市立美柿f館 ( Manchester C i t y Art が雇用されるように既存のポストも業務内容を変える努力 Galleries) では、 1997年に障害者対応、戦略が策定され、そ がなきれている。従来、館内監視員は、階級意識が依然強 れを受けた実施計画づくりの一環 として、 『障害者均等化ト く残るイギ リス の博物館界では、その監視 という職務以上 レーニンク、J の館内開催を 199 8年に行った。 開催された研 のことは期待されていなかったが、今回の研修プロ グラム 修フ。 ロ グラムは 、地域の輯奇子利用の講師によ って進めら で、実は誰にも増して障害者と接することが多い館内監視 れ、総勢40名の全職員れ府誘、 学芸、保存修復、展示、 員の視点か注目されることに及んで、、館内監視員との定期 警備の部門から、 8 日間の研修プログラムに参加した 。プロ 的な連絡調整会議がもたれるようにな った。 グラムでは、医学的な見地と 社会学的な見地か らみた障害 3) ウィガン・ピアー歴史センター ウィカ、、ン 市のウイ方、ン ・ ピアー歴史センター (WiganPier 者の多様性が紹介さ れ、そ し て社会全体の 中で障害者が受 けている 差別と制限に ついてのワークショッフ:が聞かれた。 H e r i t a g eCentre) このワ ークショッフ。は異な った部 門の職員に よって構成さ ンク、J には、 館の__L~及職員の他に、監視員、ミュージアム ・ - 2- で開催された『障害者均等化トレ ーニ 全科協ニ Vo. l3 0 .No.1 ユース ( He n s ha w ' sSoci e t yf o rt he ショッフ\切符売り場と教育スタッフが参加し、研修後、 体『へンショー盲人協会.J 視覚障害者のために大きな文字で書かれた展示案内、 展示 B lind) が、同館と協力した。同協会は、日常的に全盲ある 品に手で触れられるギャラ リ ー・ツアー、収蔵品を手で触 いは弱視障害者に対しての介助サービスを行っていること れられるワークショップ、手話を使ったプログラムを障害 で、この企画展がこのよっな視覚障害をもった人たちがど 者のために新たに作った。なお収蔵品を手で触れられるワ んなサービスを受けるべきか、そしてどんな社会参加の機 ークショップは、一般観覧者でも触れる機会が少ない収蔵 会がこれらの人たちに与えられるかが明らかとなった。と 庫の中で行われており、車椅子利用者のために用意されて りわけ、この企画展では、視覚障害者のか、イドは、無償の いる。このワークショップは現役を退いた老人グループの ボランティアではなく、力、イドという仕事に対して正当な ためにも用意きれており、館の若い学芸員は、収蔵品の多 報酬州呆障されたことで、彼らに実社会で働く体験を与え、 くをこれらの老人から多く学ぶ税桧を得ている。イギ リ ス なおかっ一般の人たちとともに働く体験の機会をとらえた では、近年、博物館の歴史的な収蔵品を使って、老人の痴 ことで注目されている。このユニークなギャラリー ・ ツア 呆障害の進行を遅らせる効果がある追想療法 (remi ni s - ーに参加 し た誰しもが、視覚障害者が日常的に経験 し てい c e nc etherapy) る制限と不自由さについて知る機会を得たことで、この企 に注目が集まっている。博物館の所蔵品 を使った追想療法の歴史はまだ日が浅いが、エジンパラの 画展は目的を達成した。 子どもの歴史博物館(参照 . トータルメディア開発研究所 2) ナショナル・トラムウエ一博物館 編『ミュージアム ・ ディレク トリ ー第 2 巻:チルドレンズ・ ダービーシャー州クリッチにあるナショナル ・ トラムウ ミュージアム.J 1 998年刊)とカナ夕、、のグレンボ一博物館(カ エ一博物館 (N a t i onal TramwayM useum) は、イギ リ ルガリー)等の数少ない先進事例では豊富な経験がある。 スの古い路面電車を多く集めた博物館である。同館では毎 いずれの館も、老人心哩学と老人医療の専門家を協力を受 年平均 500人の車椅子を利用した障害者と老人か訪れている。 けており、イギ リ スでは、既に博物館の収蔵品を使った追 同館では以前からこうした人たちにもっと満足してもらう 想療法のネットワークが1 995年に設立された。設立当初あ ことが検討されてきたカえ障害者割リ撤廃法の施行を契機 った加盟館の数は 43館から現疋Eの 63館まで急増した背景に に、実際に動く路面電車に乗ってもらう体験をすることに は、日本と同じように老人が急激に増えているイギ リ スで 着手した。しか し収蔵品である路面電車はどれも歴史資料 の関心の高きがある。 としての使用の制約があり、さらに車両内の通路幅の変更 や座席の取り外しあるいはステップを改良することが原形 障害者差別撤廃法施行後の実践例 を損なうという結論になり、その代わりに罰丘まで旧東ベ 1) マンチェスター科学産業博物館 ノレリンの市内を走っていた路面電車をベル リ ンあ邑から入 マンチェスター科学産業博物館 (Manchester S c i e nc e 手できた。僅か H虫マルクという格安の値段で入手できた 1 &I ndus t r yMuseum) では 1 99 7年 9 月から 1 998年 1 月に 台の路面電車は、館か求めていたデザインに合致した「古 かけて、『暗閣の中の対話』と題した企画展を開催した。同 風な」もので、車両の乗降口には油圧式の昇降機か容易に 展は、一般の健常者に対して、光がない世界がどんなもの 取り付けることができ、またいくつかの座席を外すことに かを僻験してもらう機会を提供した。健常者がふだん生活 よって、 4台の車椅子のスペースカミ確保できた。こうして出 する家の居間、台所、公園、パブと通りが屋内展示として 来た再利用の路面電車は、車椅子利用者とその介助者およ 再現され、その中を、それも真っ暗やみの中で、観覧者は び他の乗客を乗せて広い圏内を移動することができるよう 数人数のグループに分かれて、視覚障害者のガイドの引率 になった。同館のこのようなユニークな事例は、発想の転 で進む。この過程で、カ、、イドと観覧者との対話が行われ、 換が生み出した成功例として注目さ才し 1997年度のグルぺ ツアーの最後で(明るいところで)、引き続き観覧者とカ、、イ ンキーアン賞(バリアフ リ 一部門)の最優秀受賞館に選ば ドとの対話が行われ、観覧者は暗閣の中の体験がどうだ、っ れた。 たかについてのガイドと他の参加者との間で意見の交換が 3) ノッテインガム城博物館 ノッティンガム市のノッティンガム城博物館 (N o t t i n gham 行われた。同展では、地域の全盲の人たちのための福祉団 3 Vo. l3 0 . No.1 全科協ニ ユース Cas t leMuseum) では、障害者差別撤廃法が施行きれる前 (28 ポイン卜の文字)、文字数を大きくし重量も軽くした解 の 1 994年に城内に初めての昇降機を設置してから、急速に 説シ ー ト、文字数を大きくしたワークシートも併せて用意 所蔵品と歴史的建造物である建物へのアクセスの拡大を検 された。これらの補助資料は、王立盲人学校の協力を得て、 討してきた。また同法の施行を見越して、視覚障害者・聴 制作きれた 。いずれの展示物も、車椅子の利用者も容易に 覚障害者・車椅子利用の障害者より構成された諮問委員会 手が届く高きに設定したテーフ、、ルに置かれた。この企画展 が 1 995年に結成され、以来同館の活動全般と施設における に併せて、王立盲人学校の協力を得て、同館の職員全員は、 障害者への制限になっているところを改善するためのアド 視覚障害者への対応、についての訓練を受けており、企画展 バイスを続けている。同委員会は、現庄に至るまで、年に 開催中は、視覚障害者の対応に訓練を受けた監視員か常時 6回の会議を開催して、同館への提言を行っている 。委員会 配属きれていた。 同展はその質の高いバリアフリーの内容 の初年度の活動成果は報告書としてまとめられ ( 1 996年6月 が評価きれて、 1 999年度のクγレべンキーアン賞(バリアフ 刊)、館への抜本的な改善計画か提案された 。 その中で、先 リ ー部門)を受賞した。 述した 『障害者均等化トレーニンク" .1 (北西博物館サービス) のように、館内の全職員に対して、障害者が受けている博 グルペンキーアン賞(バリアフリー部門) 物館利用の制限についての認識を広めるための研修会の設 グルペンキーアン賞 (Gulbenki an Pri ze) は、カールス 置を求めた。この試みはすぐに実施に移きれた。また展示 ト ・ グノレペンキーアン財団(本部:リスボン)が、毎年イ の解説計画の改善、館内の案内サイン計画、休息エリアで ギリスの優れた博物館に授与している賞であり、六つの部 の椅子の改善、パンフレットでの改善計画も可能な限り行 門(総制憂秀賞 ・ 効率的能営賞・教育プログラム賞 ・ 地域 われた。中でも展示の解説システムでは、展示ラベルの適 協力賞 ・ 出版賞 ・ バ リ アフ リ ー賞)に分かれている。賞金 正な高き、角度、テキス卜内の文字とその背景面の色、文 総額は 3750 ポンドであり、ノ〈リアフリー賞の賞金額は 500 ポ 字の適正な大きき、無反射の表面仕上げをした解説パネル ンドと少ないものの、障害者のバリアフリーで↑憂れた活動 が新たに展示の全てにわたって導入された。視覚障害者の か授賞基準になっているために、イギリスでは評価が高い ためにオーデイオ ・ システムも導入されたが、その中で特 賞である。審査事務はイギリス博物館協会が、カールス ト 筆すべきことは、提供される情報コンテンツが、視覚障害 グノレべンキーアン財団から委託されて行っている。グノレペ 者のフィルターを通して完成したことだ。視覚障害者には、 ンキ ーア ン賞は 1 989年に始ま ったが、 1 993年にバリアフリ 特にパンフレ ッ トを大きな文字で用意することにな っ た。 一部門が新設された。 1 993年度以降のノ〈リアフリ一部門授 いずれの改善も、障害者より構成きれた諮問委員会のアド 賞館は、次の通りである。ス ニ ブス ト ン ・ ディスカパ リ ー ・ ノ〈イスとチェックを受けている。現志、同館では新しい展 パーク ( 1 993) ・ 北イングランド博物館サービス ( 1 994) ・ 示室の設計をすすめており、この諮問委員会も深くその計 リッチモンドシャ一博物館 ( 1 995) ・ ナショナル ・ トラムウ 画に関わ っ ていることが、注目されている 。 ェ一博物館 ( 1 996) ・ ウォノレバーハンプトン矧斑 ( 1 998) ・ 4) へアフォード博物館 ウエールズ州 へアフォード市のへアフォード博物館 調査・企画・デザイン・設計・製作・施工・ ( He r e f ordMus eum&ArtGa ll ery) で1998年4月 1 8 日 監理・運営およびコンサルティング・プロデュース から 1 999年4 月 1 8 日まで開催された企画展『触れてみよう』 (Geti nTo uch) は、同館の収蔵品を使ったハンズオンの より良い 「 社会交流空間づくり 」 にむけて・ 1 企画展である 。 同展は、全盲および弱視の視覚障害者を対 +株式会社丹青社 象としており、普段これらの障害者か接することが少ない へアフォード市周辺に住む動物や市民の生活で昔使われて 干 11 0-0005 東京都台東区上野5-2-2 いた生活用品に触れてもらうために計画された 。 全て手で TEL0 3 3 8 3 6 7 2 21(代表) 札幌・仙台・新潟・名古屋・大阪・鳥取・福岡 触れることができる展示品は 、 障害者が直に同館の収蔵庫 URLhttp ://www泊nseisha, co.jp で選ばれたものであり、展示に際しては、点字解説ラベル -4- 全科協ニュー Vo. l3 0.No.1 ス t i o n .1 9 9 7 . へアフォー ド博物館 ( 1999) 。 Mus e umsandG a l le r i e sCommis s i o n( e d ) .A c c e s st o Mus e umsandG a l l e r i e sf o rP e o p l ew i t hD i s a b i l i t i e s. MAGDA : 博物館のバリアフリー協会 マ グダ ( Museums andG a l l e r i sD is ab i l i t yA s s o c i a ュ London: MuseumsandG a l l e r i e sCommission.1 9 9 7. tion) は、 1986年に大英博物館教育部のアン ・ ピアソン (Ann MuseumsandG a l l e r i e sCommission( e d . )D i s a b i l i t y Pearson 現庄は米メト ロ ポリタン難問富教育部に所属)が R e s o u r c eD i r e c t o r yf o rMuseums. L o n d o n :Museums 中心にな っ て、イギリスの博物館で教育スタッフと博物館 andG a l l e r i e sCommis si o n .1 9 93 . 利用 に熱心な障害者に よ っ て設立きれ、博物J館における 障 Mu s e umsandG a l l e r i e sCommission( e d. )No t e son 害者の差別撤廃と 制限 を改善することが活動の 目的にな っ Choos i n ga D is ab i l i t yE q u a l i ty T r a i n e r .L o n d o n : ている 。 設立以来毎年数回のセミナーを開催する 他に、 Mus e umsandG a l le r i e sCommis si o n .1 9 9 7. 小冊子の出版と ロビ ー活動も行っている 。 1999年か らは年 MuseumsandG a l l e r i e sD i s a b i l i t yA s s o c i a t i o n( e d . ) 3回発行の雑誌 『バ リ アフリ ー.D ( Barrierfree) の発行も始 S h a r i n gt h eWisdomo fAge( s e m i n a rp u b l i c a t i o n ). めた。同誌の文章はイギ リ スの視覚障害者の三人のうちの L o n d o n :Museum sandG a l l e r i e sD i s a b i l i t yA s s o c i a ュ 二人か読めると言われている 14 ポイ ントの大ききの文字で t i o n .1 9 9 4 . 書かれ、希望者には 、 3.5インチの磁気媒体と点字の印刷物 No r t hWestMuseumsS e r v i c e( e d . )P e o p l eF i r s t :A で提供きれる 。 会員数は約 25 0名 ( 1999年 11 月 3 0 日 現庄)。 r e p o r to fd i s a b i l i t y equal i t yt r a i n i n gt o improve 2000年には、情報交換のためのメーリングリストとホーム a c c e s si nmu s eum sandg a l l e r i e si nt h eNo r t hWes t . ペー ジも開設される予定だ(甜備 『海外ニ ュース』で案内 B la c k b u r n :No r t hWestMuseumsS e r v i c e .1 9 9 8. 予定) 。 年会費は 15 ポンド( 0""バ リ アフ リ ー』 の購読料を含 Rayner , A .Accessi nMindtowardst h ei n c l u s i v e MAGDA , POBOX26328 , t . museum. E d i n b u r g h :TheI n t e l l e c t u alAccessTrus む)。 入会申込と問合せ先: LondonN87WU , U .K . 1 9 98. Tynan , A .Adv e n t u r e si nD i s a b i l i t y. L o n d o n :Tynan 参考文献 (1990年以降に発行されたもの) P u b l i s h i n g .1 9 9 7. Department f o r Culture , Media and S p o r t s( e d . ) 日本 PIC 研究会編『視覚シンボルによるコミュニケーショ Museumsf ort h e many.London: Department f o r ン日本版 PIC.D Culture , MediaandS p o r t s .1 9 9 9. 村田稔 『車イスから見た街.D Earnscliffe , J .I nt h r o u g ht h ef r o n td o o r :D i s a b l e d 年刊) P e o p l eandt h eV i s u a lA r t s .L o n d o n :TheA r t sC o u n ュ * 安井亮事務所 : c i lo fG r e a tB r i t a i n .1 9 92 . (ブレ ー ン 出版・ 1995年刊 ) (岩波ジュ ニ ア新書239 ・ 1994 F a x . 0 4 27 3 65 91 6 E m a i l: QFH03327@n i f t y . n e. j p E n g l i s hH e r i t a g e( e d . )Guidef o rD i s a b l e dVis i t o r s : E n j o y i n gEngland' sH i s t o r i c Landmarks. L o n d o n : E n g l i s hH e r i t a g e .1 9 93 . F o n d a t i o nd eFrance /ICOM( e d . )Museumsw i t h o u t B a r r i e r s :A newd e a lf o rd i s a b l e dp e o p l e .L o n d o n : R o u t l e d g e .1 9 9 1 . McGinnis , R . The D i s a b i l i t yD i s c r i m i n a t i o n Ac t : 1 9 9 8Update F a c t Shee t . London: Museums and Gal l e r ie sCommission.1 9 9 8 . MuseumsAs s o ci a t i o n( e d. )TheD i s a b i l i t yD i s c r i m i ュ n a t i o nAct( B r i e f i n g1 2 ). London:MuseumsA s s o c i a- -5- めざすのは 問、宇宙Jの実現で志 ゚INOMURA 株式会社乃村工義社 Vol .30 , No.1 全科協ニュース バリアフリーを考える:アメリ力の博物館の現状から 太田 歩 ( ナ シ ョナル ・ビ‘ルテ、イング・ ミユー ジ、アム教育部) アメリカ障害者法(Americans w it hDi s a b i li t i e sAct 以 関わらず全ての人が利用できる博物館施設を提供しなけれ 下 ADA 法、 1 990年制定)を受ける形で、アメリカ各博物強官 ばならないとし、施設等ハード面の改善のみならず、様々 がどう対応していくか、大型の博物館を中心に対応策が練 な展示、プログラムにもアクセスできるようにするといっ られている。 98年には米国博物館協会から各博物館のバリ たソフト面での対応も含まれている 。 アフリーへの取り組みに関するマニュアルが出版されるに ADA 法の施行を受け、各博物館が障害者対策として独自 至 っ た。 ここではその背景と試行錯誤の経緯を紹介する 。 の取り組みを始めたが、障害者向けに「後から特別に付け 日本での対応を考える上での参考にしていただきたい。 足す」という流れが強かったため、障害者を意識したもの は、すべての博物館利用者にと っ ても使いやすいものを提 供することであるという認識に欠けていた。 このため、ユ アメリカの障害者関連法 差別撤廃目的で制定きれているアメリカの法律の中で、 ニバーサル ・ テ、ザイン (Universa l Design) という、障害者 博物館と障害者に関連するものを見ていきたい。 障害を持 を特別扱いするのではなく、すべての人が利用しやすいも つ人々の法的権利の保障は 1 968年の建築障害撤廃法 のを設計するという考えが生まれてきた。 例えば輯奇子の ( A r c hi t e c t ur a lBarriersAct)にさかのぼる 。 施設の設計や 肘のスペースをとった展示ケースはベビーカーでも利用し 建設の際に連邦政府から資金を受けている博物館はこの法 やすいものであるし、視覚障害者のためのテープによる展 律が定める基準に基づ、かなければならない。その後、 1973 示案内は詳しい'情報の欲しい一散の利用者にも有効なので 年に制定されたリハビリテーション法(Rehabili tati on A c t ) ある 。 同協会では、このユニバーサル ・ デザインの普及、 の 504項において、連邦政府が資金援助を受けているプログ また貢献度の高い博物館施設の認知を目的として、 1 995年 ラムや活動はいかなる人も差別をしてはならないと規定さ に、米国博物館協会アクセサビリティー賞(賞金 1 , 000 ドル) れた 。 そして、 1990年には、全ての公共施設、商業施設、 を設けた 。 展示、プログラム、スタッフの取り組みの優れ 政府機関の建物、及びサービスは障害に関わらず全ての人 た館が毎年 1 館選出され、これまでにボストン期貯館、デ にアクセスを提供できるようにしなければならないとした ンバー自然史博物館、スミソニア ン ・フリア一美材活官(ワ ADA 法か施行された 。 新規に開館する際や リ ニューアノレの シントン DC) 、テキサス公園 ・ 野生生物局、フソレ ッ クフィ 際は、 ADA 法アクセスブルデザ、イン基準の適応を受け、ま ールド動物園(シカゴ)カミ受賞している 。 た既存館も徐々にこれを評価基準として採用している。こ そのほかに、 1 998年に、各博物館の取り組みのマニュア の法律により、同国博物館の障害をもっ人々への対応が大 ルとして『全ての人を勧旦 :ADA 法と博物館.J ( E v e r y one ' きく変わ っ ていった。 さらにこれら連邦政府の法律以外に sWe l come: TheAmer i c a n swi t hDi s a bi l i t ie sActa nd も多くの州や地方自治体レベルで、人権、市尉在、建築基 Museums) を出版した。 また、博物館;部耕Ij度の審査基準 準に関する条例があり、その中にも障害者に対する基準が にも ADA 法遵守という項目が加えられており、さらに、 盛り込まれている 。 同協会年次大会においては障害者対応の勉強会やワークシ ョ ッ プが開催されている 。 米国博物館協会の動き 障害者への取り組みを全国レベルで支援していく上で米 大学院における博物館学講座 国博物館協会は重要な御j を果たしている 。 1 992年に発表 博物館職員になるための教育制度は日本とは異なり、ア ( E x c e le nc eandEqui ty)の中で、同 メリカでは大学院レベルで行われている 。 博物館利用者の 協会は、「博物館の役割は公共サービスと教育である」とい 代弁者的役割も担うエデュケーター養成講座では、利用者 う新しい定義を打ち出した。 そのためにはアメリカ社会の 層の一つである障害者への取り組みについても学ぶ。 また、 多様性を反映するように 、 学歴、障害の有無、人種などに 博物館展示デザインに関する講座においてはユニノ〈ーサル・ された『卓越と公平.J - 6- 全科協ニュ ース Vo. l3 0 .N o .1 デザインの考えを取り入れた展示デザイン法を習得させる でも年齢とともにー音問恵覚が衰える可能性があることも など、今後博物館界を担フ職員の教育を徹底させている 。 考慮に入れる必要がある。印刷物の提供、 手話通訳の提 供などが効果的である 。 ・知的障害キコ学習障害者 ( L D : L e a r n i n gD i f f i c u lty) は、 博物館職員が提案するバリアフリー 短期記憶や理解について障害があり、一つの方法だけで 職員によりまとめられたバリアフリーに関する出版物の 情報か提供されると、それを理解するのは難しい。 その 中から 主な考え方を以下に紹介する。 ため同じ情報を様々な方法により提供する必要がある 。 -障害者というと車椅子利用者というイメー ジを端的に思 い浮かべやすいれ一口に障害といっても肢休視覚、 また個人の能力に応じて方法を選択できることが好まし 聴覚ミ知覚そして学習障害など様々である 。 し、 。 - 一つの障害を解決する方法が、 他の障害者の迷惑になら -障害者への対応は、子ども、高齢者、妊娠している 人、 乳母車や家族連れ、大きな荷物を持 っ ている人や、松葉 ないことをも考えねばならない。 例えば、歩道の縁石を 杖などの一時的な障害を持つ人にと って も有効で、ある 0 取り除くことは、車椅子利用者にとっては便利となるが、 ・対応について、何が必要か付き 添いの人にたずねるので 逆に視覚障害者をいきなり路上に出すことにもなりかね はなく、障害を持つ人に直接聞くことが大切で、ある 。 対 ない。 取り除いた部分に、目立つ別の資材を使うことに 応の面での肝要さと繊細きが必要で、ある 。 よ って 、 車椅子利用者、そして視覚障害者の両方を支援 - 障害者を特別扱いするのではなく、 他の利用者と同じ機 することが可能となる。 会を提供しなければならない。アクセサビ リティーとは、 - 障害者の問題を館全体で捉え、ボランティアを含めた館 施設の展示、およびフ。ログラムを全ての人に利用しやす 職員一人一人の理解、そのためのトレーニングの場が必 くすることである。そのためには牧理的障害を取り除く 要であろう。博物館活動に障害者のニーズ、視点を一層 だけではなく、 取り入れるべきと提案する。(現五、多くの博物館で ADA コミ ュ ニケー ション手段の提供やスタッ Coordinator が配属 されている。) フの障害者に対する正しい理解も望まれる。 -展示やプログラムを企画する際から、アクセサビリティ ーを視点にいれることで、特別なものではなく、実践的 参考文献 かつ調和の取れたものができあがる 。 AmericanA s s o c i a t i o no fMuseums(ed.) , E v e r y o n e ' s -肢体障害者は、杖、松葉杖、車荷子などを利用するなど Welcome:TheAmericansw i t hD i s a b i l i t i e sActand 動作面で制約があるが、スロープやエレベーターの設置 s s o c i a t i o no f Museums , Washington , DC:AmericanA により利用の幅を広げることができる 。 また、展示の解 9 9 8 . Museums , 1 説式の高きを座った人の目線にするとか、 車椅子で利用 (米国博物館協会が制作し たアメリカ障害者法に対応した博 しやすいように舗装する、また自動ドアを設置するなど 物館づくりのための本。 ハード面だけでなく館全体の取り も有効で、ある 。 組みを考える指南書となっている 。) - 高齢者や体力が弱〈疲れやすい人などのためには、ベン American F o u n d a t i o nf o rt h eB l i n d (ed.) , What チの提供、またプログラムの 中に頻繁な休憩を取り入れ MuseumG u i d e sNeedt oKnow:Accessf o rB l i n dand るとい っ た柔軟性も必要で、ある 。 V i s u a l l yI m p a i r e dVisitors , NewYork , NY:Amerュ i c a nF o u n d a t i o nf o rt h eBlind, 1 9 8 9 . -視覚障害者には、船見の人から全盲の 人まで含まれる 。 杖や、盲導犬の利用に対するスタ ッ フの対応は大切で、あ (全盲、視覚障害者を対象としたツアーを企画、実践する際 る 。 オーディオ方、イドの提供、点字や大きな文字による のアドバイスを掲載。 視覚障害者の美に対する考え方も紹 解説式の作成、点字パンフレ ッ トの発行、また 手で触れ 介。) られる実物資料を提供することに より博物館体験を深め A s s o c i a t i o no fS c i e n c e -Technology C e n t e r s s( e d . ) ることカfで、きる 。 A c c e s st oC u l t u r a lO p p o r t u n i t i e s :Museumsandt h e Handicapped ( 1 9 7 9C o n f e r e n c eP r o c e e d i n g s).Wa- -聴覚障害者は、外観から判断することは難しく、また誰 一 7- Vo. l3 0.No.1 全科協ニュース s h i n g t o n DC: A s s o c i a t i o no fS c i e n c e -Technology TheM e t r o p o l i t a nMuseumo fArt( e d . )Museumsand C e n t e r s .1 9 7 9 . :TheM e t r o p o l i t a nMus e um t h eD i s a b l e d .NewYo rk Burda , P., "Something f o r Everyone ぺ .1 9 7 9 . o fArt Museum News , Vol .75 , N0.6 , 1996 , p p 2 42 7 . t a n d a r d s TheM e t r o p o l i t a nMuseumo fArt(ed.) , S Coles , P. P l e a s eTouch:Ane v a l u a t i o no ft h eB r i t i s h Manual f o rS i g n s and Labels , Washington , DC: Museumexh i b i t i o no fAnimal S c u l p t u r e .L o n d o n : AmericanA s s o c i a t i o no fMuseums , 1 9 9 5. Committeeo fI n q u i r yi n t oA r t sandD i s a b l e dP e o p l e . (ニ ュー ヨークのメトロポリタ ン動蹄官が作成したサイ ン 、 1 9 8 4. 解説文、展示ラベルの基準マニュアル。) Durbin , G .(edよ Developing MuseumE x h i b i t i o n sf o r Schroer , J .( e d . ) The Museum and t h e Vis u a l l y t a t i o n e r yOffice , L i f e l o n gLearning , Norwich:TheS I m p a i r e d :t h er e p o r to ft h eWo r kGrouponF a c i l i t i e s 1 9 9 6. f o rt h eV i s u a l l yI m p a i r e d.T o r o n t o :RoyalO n t a i r o F o n d a t i o ndeFrance/ICOM( e d . )Museumsw i t h o u t Museum.1 9 8 0 . B a r r i e r s. L o n d o n :R o u t l e d g e.1 9 9 1 . S m i t h s o n i a nA c c e s s i b i l i t y Program (ed.) , S m i t h ュ Groupf o rE d u c a t i o n a lSe r v i c e si nMus e ums& U n i ュ s o n i a nG u i d e l i n e sf o rA c c e s s i bl eE x h i b i t i o n sDe s i g n . v e r s i t yo fL e i c e s t e rDepartmento fMuseumS t u d i e s Washington , DC:S m i t h s o n i a nI n s t i t u t i o n andAdul tE d u c a t i o n( e d ) . Mus eums ad t h e Hanュ (スミソ ニアン研究機構が作成した展示デザインに関する 基 d i c a p p e d :1 9 7 5 . 準 http: //web2 .si.edu / o pa/ a c c e s s i b il i ty/ e x d e s i g n/ Seminar P r o c e e d i n g s. L e i ce st e r : L e i c e s t e r s h i r e start.htm からも読むことができる 。 ) Museums , ArtG a l l e r i e sandRecordS e r v i c e s .1 9 7 6 . S m i t h s o n i a nI n s t i t u t i o n( e d . ) Museums and Hanュ Kamien , J .WhatI fYouCouldn' t :A BookAbout d i c a p p e dS t u d e n t s :G u i d e l i n e sf o re d u c a t o r s . Waュ S p e c i alN e e d s .NewYork :C h a r l e sS c r i b n e r s ' sSon s . s h i n g t o nDC:S m i t h s o n i a nI n s t i t u t i o n .1 9 7 7. 1 9 7 9. 古瀬敏『バ リア フリーの時代』都市文化社選書、 1997年。 Kennedy , J., UserF r i e n d l y :Hands-OnE x h i b i t sThat W ork , Washington , DC: A s s o c i a t i o no fS c i e n c e ュ 参考ホームページ TechnologyCenters , 1 9 9 4 . 米国博物館協会: (人間工学的視点からハンズ ・オ ン展示を デザインする際に 科学・技柿f館協会: 注意するべき点をまとめた本。 写真や図をもとに、多くの *NationalB u i l d i n gMuseum h t t p :/ /www.aam-us.org h t t p: / / ww w . a s t c . o r g 事例がわかりやすく掲載されている 。) 4 0 1FStreet , N.W.Wa s h i n g t o nD . C .20001 , U. S. A Kenney , A. P .Accesst ot h ePas t :MuseumPrograms T e l:+12 0 22 7 22 4 4 8 Fax:+12 0 22 7 22 5 6 4 and Handicapped V i s i t o r s . Na s h v ile :American Website:h t t p://www. nbm.org A s s o c i a t i o nf o rS t a t eandL o c a lH i s t o r y .1 9 8 0 . Majewski , J., P a r to fYourG e n e r a lP u b l i cI sD i s a ュ 美術 b l e d :AHandbookf o rG u i d e si nMuseums , Zoos , and m i t h s o n i a nI n s t i ュ H i s t o r i cHouses , Washington , DC:S 〈各種生物〉 剥製・骨格標本・レプリカ tution , 1 9 8 7 . 加工 / 販売 / リース (各障害毎に障害の説明および博物館でのツアー、緊急時の 藷東洋近代美術研究所 対応、がまとめである。) TheM e t r o p o l i t a nMuseumo fArt( e d . )Museum:A r e s o u r c ef o rl e a r n i n gd i s a b l e d.New York : The .1 9 8 4 . M e t r o p o l i t a nMuseumo fArt はく製 製作所〒 272-0816 直通告 047 - 337 - 5678 千葉県市川市本北方 2-18-1 f t 0 4 73 3 75 8 8 3 FAX0 4 73 3 81 9 7 8 本社 干 272 - 08 34 千 葉県市川市 国分 5 - 3-25 - 8- f t 0 4 73 7 41 5 6 4 Vo. l3 0 .N o .1 全科協ニュース ;毎 外 二L ス 安井亮事務所 ではI也球の温H量化現象、干ばつ等の地球規摸の問題を取り 米コンビュータ博物館が、遂に無くなった! 既にこの連載コラム(参照:全科協ニュース第 29巻 5 号) 上げている。また 2曜の珍しい蝶のふ化から羽化迄の過程 でも紹介したカミボストン科朝専物館との吸収合併に関心 が一年中見られる昆虫生態展示コーナーも設けられた。新 が集まっていたコンビュータ博物館が、遂に 1999年 7 月 1 施設は、リンカーン公園の近くにあるノース ・ パーク 池の 日にその 20年の歴史を閉じて、ボストン科制導物館に吸収 畔に面している 。 された。旧施設の半分は既に隣接するボストン子ども博物 北欧で、バリアフリーのネットワークがスタート 館によって買い上げられ、リストラの対象から除外された よく知られている通り、アイスランド、スウェーテーン、 職員も既にサイエンス・パークにあるボストン科朝専物館 デンマーク、ノルウェーおよびフィンランドでは社会福祉 に移った。旧コンビュータ博物館のうち、コンビュータ ・ が長いこと国民生活の隅々まで行き届いており、障害者は クラフいウスだけが2000年 6 月まで現在の施設で残される 寸支の健常者と同様に日常生活を享受している 。 ことになったが、人気が高かった『バーチャル ・ フイッシ がら、アメ リ カやイギリスでの障害者差別撤廃法 ( DDA) ュタンク』は、既にボス トン科朝専物館に移きれ、 9 月初 のように、博物館の全てに渡って、その影響力を行使して めから常設展示として公開された。ボストンのコンビュー いる法律は、今のところこれらの国々にはない。 意外なこ タ博物館は主に展示機能と教育普及か主体だったが、同館 とだが、近年になってようやく、これらの国々の博物館の には、カリフォルニアにコンビュータ関連の歴史的史料を 間でも、博物館側の障害者への特別な配慮が不足している 収蔵した研究施設が設けてあ った。この施設は、既に独立 ことが認識され、この分野で最も進んで、いるイギ リ スの影 した非営利法人としてスター卜し、将来シリコンバレーに 響を受けて、 1999年初めに、北欧会議 (NS H) と北欧博物 活動拠点を移す計画だ。 館会議 (MM C) のイニシアチブのもとに、博物館のバ リ ア フォード社、自動車に関する新しい科学館を開館 フリー ・ ネットワークか精成きれるに至った。 同ネ ッ トワ しかしな へンリー ・ フォード博物館とグリーンフィールド ・ビ レ ークは、スウェーテ。ン、デンマーク と ノルウェ ーの各国の ッジカfある デイアボーン(ミシ yゲンチ卜1)に、フォードネ土は 政府研究機関、博物館の職員、バ リ アフ リー の専門家と福 自動車の科学技術了館ともいうべき新しい企業博物館『フォ 祉団体によって構成され、次の四つの事業が開始きれた。 ( Sp i r i to fFord) を 1999年夏に 開館した 。約 5000 l )NS H 加盟国の全博物館でのバ リ アフリーの実態調査。 2) 平米の展示スペースには、自動車のデザイン、安全、製造、 この実態調査に 基づいて、バリアフリーの yゲイドライ ンの レーシングがテーマとして取り上げられ、また自動車で使 策定。 3) 視覚障害者を対象に、点字解説をつけた展覧会の われるさまざまな材料、自動車部品の リサ イクル、 ABS シ 域内開催とトレーニング ・ビ デオの制作。 4)200 0年にバ リ ステム等の最新の技術がたくさん紹介き れている 。 アフリーに関する域内会議を開催すること。 5) インターネ シカゴ科学アカデミ一、自然博物館を開館 ッ トを使 った 情報開示と情報交換を目的としたホームペー ードの魂~ 工事が長〈続いていたシカコ、科学アカデミーがこのほど ジの開設 (2 000年 1 月 上旬に、コペンハーゲ、ンの逓イ言博物 1999年 10月に開館した 。 新設された施設『ペギー ・ ノー ト 館のホームページ上で開設予定) 。 ノ〈ート自然博物館』では、環境と自然史をテーマにした展 新しいホームページ 示館だ。新施設に設けられた常設展示は六つに分れており、 S p i r i to fF o r d .Dearborn , U . S . A . いずれも人間世界と自然界の関わりをそれぞ、れ異なった切 w w w . s p i r i t o f f o r d . c o m り口で取り上げている 。『シティ ・サイエ ンス」のコーナー m. ChicagoAcademyofS c i e n c eNa t u r eMuseu では、 Chicago , U . S . A . 2 階建ての住居が館内で作られ、生活廃水がどのよ うに何処へながれていくかや、どのように電気やか、スが家 www.chias.org 庭に供給きれるか、あるいは家の中でどんな生物が住んで、 * 安井亮事務所 : F a x . 0 4 27 3 6 5 9 1 6 E m a i l : Q F H 0 3 3 2 7 @ n i f t y . n e . j p いるかを紹介している 。 『エンパイロメンタル・ セントラノレ』 -9- 全科協ニュース Vol .3 0 .N o .1 1 月 2 月の特別展 「龍のような魚たち」展 札幌市青少年科学館 「愛の魚 ・ エンジェルフィッシユ」展 1 月 5 日 - 19 日 特別展 í2 0 0 0冬の工作大集合」 1 月 1 日 - 1 月 30 日 2 月 1 日 -2 月 27 日 釧路市青少年科学館 冬休み特別展「鋭萱模型ワールド (N ゲージ )J など 富山市科学文化センター 第 8 回「私の身近な自然」展 1 月 6 日 -9 日 写真展「すばらしい自然を」 苫小牧市科学センター 特別展「宇宙ステーションミーノレからの発信」 2 月 6 日 -2 月 27 日 福井県立博物館 特別展「モノから学ぶ~博物館のおもしろ実験展 -J 1 2月 11 日 - 1 月 30 日 2 月 5 日 -3 月 1 2 日 岩手県立博物館 テーマ展「万と装い J 1 2月 7 日 -2 月 27 日 中津JII 市鉱物博物館 第 3 回企画展「世界最古の石とカナダの大地」 ミュージアムパーク茨城県自然博物館 特別企画展「サーベルタイカ申ーと開館 5 周年のあゆみ」 ロサンゼルス博物館の宝 1 2 月 23 日 - 1 月 3 0 日 日本初公開 (仮称) 1 月 22 日 -3 月 1 9 日 東海大学海洋科学博物館 特別展示「干支の動物 1 月 22 日 - 2 月 2 7 日 タツノオトシコ〉 1 月 2 日 - 16 日 工業技術院地質調査所地質標本館 中部地方地質情報展 名古屋市科学館 特別展「カオを学ぶ 「i農尾平野の地下地質 ・地下水流動と 地下の温度分布」 カオで遊ぶ~大『顔』展」 1 月 4 日 -28 日 「天正地震と活断層 ・ 活断層 B ird Vi ewJ 10月 3 0 日 - 1 月 3 0 日 豊橋市自然史博物館 収蔵資料紹介展「竜(ドラゴン)の化石」 2 月 1 日 -2 月 28 日 1 月 2 日 - 1 月 30 日 浦和市青少年宇宙科学館 D 立体視の世界展J 11 月 2 0 日 -1 月 23 日 「第 11 回宇宙科学絵画写真展J 2 月 1 9 日 -3 月 1 2 日 企画展「埼玉の植物とその分布J 兵庫県立人と自然の博物館 「絶滅一地球生物の過去 ・ 現五 ・ 未来」 1 2月 2 1 日 - 1 月 3 0 日 2 月 2 日 -5 月 28 日 2 月 19 日 - 6 月 18 日 倉敷市立自然史博物館 横浜こども科学館 「しぜんしくら し き賞作品展J 企画展「 トリ ックであそぽう!ーだまされよう! J 11 月 3 日 - 4 月 9 日 「第 1 回マルチメディア作品展J 活断層一」 伊豆・小笠原弧の形成と 中朝交理相憂秀作品展 1 月 1 4 日 -2 月 3 日 広島市江波山気象館 むか~しむかしを祭エンス「今度は妖怪大集合」 8 月 1 日 -3 月 3 0 日 2 月 1 日 - 13 日 川崎市青少年科学館 野,鳥展 1 2月 1 2 日 -2 月 29 日 広島市こども文化科学館 横須賀市自然・人文博物館 特別展示「三浦半島の活断層 2 月 1 2 日 -3 月 1 2 日 「ノ\ツピー ・ 竜 ・ イヤー」特別展示 11 月 1 5 日 - 2 月 29 日 1 2 月 16 日 -6 月 11 日 NHK 放送博物館 「放送開始 75周年展」 1 999年星空の記録 鳥羽水族館 埼玉県立自然史博物館 「愛宕 山版画展」 半田空の科学館 12月 1 日 - 1 月 30 日 石の博物館(ラピス大歩危) 2 月 4 日- 3 月 2 日 「ふしぎ大陸南極展」 1 月 23 日 -2 月 23 日 愛媛県総合科学博物館 よみうりランド海水水族館 特別展「ふ し ぎ大陸南極展」 í2 0"世紀最後の珍魚、展~笑うかどには福きたる -J 1 2月 1 8 日 - 1 月 1 6 日 宮崎県総合博物館 特別展「みやさやきの技~木 江ノ島水族館 -1 0- 1 2月 11 日 - 1 月 16 日 全科 協 ニュ ー Vo. l3 0.No.1 ス 11 月 7 日 - 3 月 2 1 日 1 月 22 日 -2 月 20 日 1 2月 25 日 -2 月 29 日 林田恒夫写真展 出水市ツル博物館クレインパークいずみ 第 11 回企画展「北海道の生き物とアイヌの暮らし」 全科協情報 事務局からのお知らせ一 研修内容 0 巡回展「ふしぎ大陸南極展」 ホームページの基礎知識、 作成から公開まで (初級) 巡回展「ふしぎ大陸南極展」が愛媛県総合科明字物館 O海外科学系博物館視察研修について において 1 月 16 日 まで開催しています。 1 月 23 日から 2 平成 11年度海外科学系博物樹息察研修には、 25名の方か 月 23 日までの問、石の博物館(徳島県)において開催が ら参加申 し込みをいただきました。 予定されています。 期 0巡回展「数学と遊ぼうーかたちと数のワンダーランドー」 間平成 12年 1 月 11 日(火) - 1 月 24 日(月) 訪問地域イタ リ ア、スペイン、連合王国 について 巡回展「数学と遊ぽう」は、 館で開催しています。 0全科協総会及ぴ研究発表大会について 1 月 16 日まで国立科学博物 平成 11年度第 2 回総会及び第 7 回研究発表大会は、次の 2 月 5 日から同月 2 0 日までの問、パ とおり開催します。 ルテノン多摩市民ギャラリーにおいて開催が予定されてい ます。 また、同展を解説した図録(販売価格600円 /冊)が製作 期 間平成 12年3月 14 日(火 )-3 月 16 日(木) 会 場名古屋市科学館(名古屋市中区) ※研究発表大会は、「生涯学習社会における科学系博物館ネ きれ、国立科学博物館ミュージアムショップにおいて好評 販売中です。 各開催館においても販売される予定です。 ッ トワークの役害リ」をテーマと して国内外の博物館の職 0 ミュージアム・マネージメント研修について 員 が基調講演、事例発表 を行います。 詳細については、 後日加盟館園宛て通知します。 博物館栓営に関する資質向上を図るため、 博物館の現,状 0博物館食堂独自の料狸をお知らせください を幅広い観点から理解するとともに、博物館の管理 ・ 運営 3 月 1 日発行の本ニュース 171号は博物館内で栓営してい に関する専門的 ・ 実践的研修を行います。 1. 期間 . 平成 12年 2 月 28 日(月)- 3 月 3 日(金) る食堂の特集を予定しています。 博物館独自の料理があり 2 . 会場:国立科学博物館ほか ま し たらご連絡ください。 3 . 対象:自 ;鮒ヰ学系博物館等の管理部門職員など 4 . 募集人員: 40人 5 . その他:講師には、有馬朗人前文部大臣をはじめとす る、有識者を予定しています。 本研修については、国立科学博物館教育部企画課研修係 ( 03 - 5814 - 9877) へお問い合わせください。 0科学系博物館ホームページ活用研修会について 科学系博物館の総合的な開発 ・ 高度化支援事業として、 C O l O R A T A s マルチメディア技術を活用したホームページの作製手法等 に関する研修会(初級)を東京、大阪、福岡地区の 3 会場 ミュージアムグッズの企画・制作・販売・輸入E において次のとおり実施します。 開催期間 力口ラータ株式会社 東京地区平成 12年 2 月 16 日 -18 日 大阪地区平成 1 2年 1 月 19 日 -21 日 車計企 E 軍 宮B!I司有討管理 g'1 子lDIDD1III東京都台東区,呈早崎 ~+8 高耳ビル 子lB!DlIm車京 wご東区大~ 画IIWtIIIJlJ_:J 可守rtWIig'JllÇI_Jlþþ 福岡地区平成 12年 3 月 8 日 - 10 日 . .......*9;.__'*'.1 ヲllIII!IF.IIIII 可i 全科協ニュース Vol .3 0.No.1 ※世界の化石・ . vK8l :. . I ' 8 . 鉱物・恐竜・化石 ム l 諮問問 人類・動物骨格 標本及び模型の 輸入専開業者 テ ィ ラノサウルス .REX 器ゼネラルサイエンス コーポレーション 〒 1 07- 00 52 東京都港区赤坂 3 - 11 - 14 赤坂べ/レゴビル 802 TEL0 3( 3 5 8 3)0731代表 m SCI附~11 FAX0 3( 3 5 8 4 )6 2 4 7 全科協ニュース編集委員会 ミユージアム・シヨツ7向/教育用地学標本 NHK 放送博物館 チーフディレクター 滋賀県立琵琶湖博物館展示科長 河野光子 高橋啓一 ミュージアムパーク茨城県自然史博物館 地学標本(化石・鉱物・岩石) 古生物関係模型(レプリ力) 資料課長 |大英博物館/恐竜復元模型 中 山 静郎 国立科学博物館普及部普及課長 佐藤 兆 昭 国立科学博物館普及部普及課専 門 職 原 因 紀子 全科協事務局 .常設ショ ル ム。紀伊園屋書店新宿本店 lF TEL .03(335 4 )013 1 (代表) 国立科学博物館普及部普及諜黒川 額東京ザイエンス T e l. 0 3 - 5814 - 9857 ・ 9858 保鈴木千絵 Fax.0 3 5 81 4 9 8 9 8 発行日平成 1 2年 1 月 1 日 干 151-0051 東京都渋谷区千敏ヶ谷 5-8-2 イワオアネックスビル 発行全国科学博物館協議会。 TEL03(3350)6725 FAX0 3 ( 3 3 5 0 ) 6 7 4 5 E -m 白 i l : [email protected]. j p ( 110- 8718 台東区上野公闘 7 -20 印刷島崎印刷株式会社 感じる科学 イコ 紅白 番営営 円劃劇 J イ式明山川則 日間コ町川町 川 付社庁川町払知 録会卸 砂 ト ル 。 株仲畑 川 バ@羽川 .m デ 悶ど引い a ιr ・・渚凶凶 化, 捕@詰問 中 川島監 mm 蹴@刊 文・・・干 -1 2- 国立科学博物館内