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報告書 (PDF 212.2KB)
写
別紙
1
大 規 模 開 発 基 本 構 想 に 係 る 調 整 会 ( 平 成 24 年 2 月 2 日 ) の 整 理 事 項
(1)
建物の外観あるいは平面計画も含めて、まちのスケール感をどのよう
に受け止め、今後の設計の中で対応するのかを開発基本計画の段階ま
でに検討すること。
(2)
西側のフェンスについては、植栽による目隠しを前提として、ネット
状のものとすること。その他のフェンスについては、開発基本計画の
段階までに具体的な方法を検討すること。
(3)
西 側 隣 地 境 界 と の 離 隔 距 離 に つ い て は 、 最 低 限 10 m を 確 保 す る こ と 。
(4)
設備機器については、変更案の位置を前提として、キュービクル等が
周辺に対して影響を与えない方法を示すこと。また、キュービクルの
見え方や騒音の程度については、具体的に示すこと。
(5)
1階食堂西側の開口部を取り止めることは難しいが、食堂と西側隣地
境 界 と の 間 の 10m の 範 囲 に 視 線 を 遮 る 植 栽 を 設 け る こ と 。
(6)
ポケットパークについては、シンボルツリーに変更すること。
(7)
西側駐車場については、利用頻度を減らすこと。また、計画地西側に
一定台数を設けることを前提として、既存の西側植栽帯を残すために、
計画建物の西側2階のバルコニーの下部を利用した駐車場の配置につ
いて、開発基本計画の段階までに検討すること。
2
その後の検討に基づいた事業者の見解
(1)
建物の外観計画については、サンプリングを実施し、その検証結果を
踏まえ、まち並みの雰囲気に合わせた暖色系の素材を使用した外装と
する。ボリューム感の軽減策としては、建物の外周部に細い外柱を配
置するとともに、手すりには不透明のガラスを用いることで軽やかな
外観に見えるよう工夫している。また、建物の外周部には、低木、生
垣及び中高木を配置することにより、更にボリューム感の軽減に努め
ている。
(2)
西側のフェンスについては、撤去予定だった既存の2m幅の植栽帯を
残した上でネットフェンスとする。公園側と接道部については、フェ
ンスの外側に低木と生垣を配置する。エントランス周辺についても緑
地を計画し、緑地を連続させることにより周辺環境に配慮している。
(3)
西 側 隣 地 境 界 か ら の 離 隔 は 9 m か ら 10 m に 変 更 す る 。
(4)
キュービクルについては、周辺への影響に配慮し、計画建物側に寄せ
た上で道路側に移動する。受水槽については、周辺への圧迫感の軽減
に配慮し、中止することとし、水道直結増圧方式に変更する。室外機
については、騒音の低減に配慮し、屋上に設置する。また、キュービ
クルと非常用発電機については、美観に配慮し、目隠しフェンスで囲
む。キュービクルの騒音については、東京都の条例に基づく規制値を
確実に下回るデータが出ており、非常用発電機については超低騒音タ
イプを採用する。
(5)
食堂と西側隣地境界線との間には既存の2m幅の植栽帯のほか、中高
木を配置し、視線を遮るよう配慮する。
(6)
ポケットパークはシンボルツリーに変更し、足元には低木を配置する
ことで、人が溜まれないようにする。
(7)
西側駐車場については、台数を5台から4台に変更することにより、
既存の2m幅の植栽帯を残す。また、北側駐車場については、3台か
ら5台に変更することで、西側駐車場の利用頻度を減らすよう配慮す
る。
3
開発基本計画に係る調整会(以下「調整会」という。)の開催請求理由
(1)
まちのスケール感に合わせることについて、基本構想の段階から改善
がみられないため、再検討すること。また、外観の色彩は明るくして
ほしい。
(2)
キュービクルの配置を変更した理由を教えてほしい。
(3)
バルコニーの目隠し等、プライバシーに配慮した計画とすること。
(4)
災害時の安全面を考慮し、バルコニーの目隠しは、ガラスではなく別
の材質に変更してほしい。また、ハッチ式救助袋が避難用のスロープ
と同等の機能を有するとする理由と、避難時の車椅子の取扱いについ
て教えてほしい。
(5)
騒音、臭気への対策を講じてほしい。
(6)
工事中の騒音、振動を減らすよう配慮してほしい。
4
(1)
第1回調整会議事の要旨
調整会における開催請求者の意見、主張等
ア
まちのスケール感等について
(ア)
現在のみずほ寮は周辺に溶け込むデザインであったが、本計画建
物 は 高 さ 10 m の 正 方 形 の 建 物 で あ り 、 圧 迫 感 を 与 え る 。 ま ち の ス
ケール感に合うように検討したとのことだが、変化があったように
は見えない。再度、形状や色彩について検討してほしい。
(イ)
まち並みの雰囲気に合わせて暖色系の外装材を使用するとのこと
だが、パースを見る限り、こげ茶色で、これは暖色系ではないので
はないか。
(ウ)
四角い建物にこだわる理由を聞きたい。中庭をなくし、台形の建
物に変更することで、事業の規模を縮小せずに、圧迫感を軽減でき
るのではないか。
(エ)
圧迫感を軽減するため、2階及び3階部分をセットバックしてほ
しい。
(オ)
1 16 室 を 確 保 し な け れ ば な ら な い 理 由 を 教 え て ほ し い 。 ま た 、 事
業の縮小ができない理由を教えてほしい。
(カ)
外観のデザインについては、今後もう少し周辺住民と協議できる
場を持てないか。
イ
キュービクルについて
(ア)
キュービクルの目隠しフェンスの材質及び形状を教えてほしい。
真四角の形状ではなく、やさしいつくりにしてほしい。
ウ
プライバシー対策について
(ア)
高 さ 10m の 建 物 で あ る こ と を 考 慮 し 、 視 線 を 遮 る よ う な 対 策 を
してほしい。
(イ)
3階についてはプライバシーの影響が大きいので、事業を縮小し、
建物をセットバックすることを検討してほしい。
(ウ)
バルコニーは日常的に使用するものなのか。緊急時の避難用通路
なのか。
エ
災害時の対策について
(ア)
バルコニーのガラスの手すりは、災害時に飛散し、避難上支障が
あるのではないか。
(イ)
夜間に災害が起きた場合に、車椅子の利用者はバルコニーに避難
できるのか。中庭を犠牲にしてでも、2階、3階部分に避難できる
場所を確保するべきではないか。
オ
臭気、騒音対策について
(ア)
ごみ置き場、汚物処理室及び調理場等から発せられる臭気への対
策を教えてほしい。
(イ)
大浴場、レクリエーションルーム等から発せられる騒音への対策
を教えてほしい。
カ
植栽計画について
(ア)
奥 行 き の あ る 植 栽 計 画 と し て ほ し い 。 ま た 、 55 本 の 既 存 樹 木 の
う ち 18 本 を 残 す と い う こ と で あ る が 、 そ れ 以 上 の 本 数 を 残 す 可 能
性はあるのか。
(イ)
イメージ動画では、以前に見たパースよりも樹木の高さが高いよ
うに見えたが、実際はどれほどの樹高となるのか。
(ウ)
イメージ動画では、西側が整然としすぎているように見えるが、
実際はどうなのか。
(エ)
シンボルツリーの樹種は何か。
(オ)
植栽計画の不確定な箇所について、今後協議できる場を確保して
ほしい。
キ
建物高さについて
(ア)
建物の高さを下げるために、床下の空間を減らすことはできない
のか。
ク
防犯について
(ア)
計画地東側の通りは街路灯が2つしかないため、夜間の防犯性に
配慮し、増設してほしい。
ケ
居室の大きさについて
(ア)
(2)
一部屋の大きさは何畳か。
事業者の回答
ア
まちのスケール感等について
(ア)
まちのスケール感をどう捉え、設計に反映したかを説明するため、
武蔵野の調査、分析及び空間検証を行った。
(イ)
武蔵野の土地に関する歴史上のイメージを調べた。
(ウ)
西久保1丁目のまち並みを形成する建物の外壁と塀の色を調査し、
その色をマンセル表色系に当てはめた結果、茶系の暖色系が多く見
られたため、その色を採用し、まち並みに合わせるよう配慮してい
る。
(エ)
西久保1丁目の接道部の緑を調査した結果、接道部に多くの緑が
あるが、まとまった緑が少ないことが分かった。その結果を踏まえ、
接道部には、低木、生垣及び中高木等を配置し、立体的に緑が見え
るよう工夫し、敷地北側には、ふじ公園と連続するまとまった緑を
計画している。
(オ)
景観を形づくる要素の1つであるD/Hの分析を行った結果、西
久 保 1 丁 目 は D / H = 約 1 . 14 で あ り 、 本 計 画 建 物 は D / H = 1. 23
であるため、周辺のスケールから逸脱していないことが分かった。
(カ)
建物の分節化に相当する工夫として、バルコニーによる水平ライ
ンの強調、不透明なガラスの手すりによる軽やかさの演出、さらに、
建物の外周部に細い外柱を設置することによるボリューム感の軽減
を行っている。また、建物外周部に低木、生垣及び中高木等を配置
することで、よりボリューム感の軽減に努めている。
(キ)
外柱の種類を、東西南北でそれぞれ丸柱、角柱と使い分けること
で外観が単調にならないよう工夫している。
(ク)
1 16 室 と い う 部 屋 数 は 、 車 椅 子 で も 不 自 由 な く 使 え る ス ペ ー ス と
して、経験値より部屋の間口を決めた上で、配置した部屋数である。
この部屋数を前提として進めている事業であるため、セットバック
により、部屋数を減少させるような設計変更はできない。
(ケ)
台形案では、尖った部分の延長が長くなることにより、見通しが
悪化し、入所者の安全性が確保できなくなる。また、外壁面が更に
長くなることによる圧迫感の増大、まとまった緑地が取りにくいこ
と、駐車場の配置等を考慮すると、このような形体は困難である。
(コ)
建物形状を南北に長い長方形にすることについては、ふじ公園と
の敷地境界線から発生する北側斜線の制限により、建物の北西の角
を動かすことはできない。バルコニーに凹凸をつけることや、居室
を移動することは、整然と統一感のとれたデザインを目指して計画
しているため、困難である。
(サ)
外観の色彩については、各個人で捉え方が違い、その全ての要望
に応えることはできないため、パースを使って、本色彩計画を提案
している。
イ
キュービクルについて
(ア)
キュービクルのフェンスは防音性のあるアルミ素材を考えている
が、木製ルーバーを使って、やさしいつくりにすることはできる。
ウ
プライバシー対策について
(ア)
バルコニーは、火災時の一時避難場所として設けている。通常時
に入居者が出ることはない。
エ
災害時の対策について
(ア)
バルコニーは一時避難場所として考えているため、手すりのガラ
スについては、飛散しないものを採用する予定である。
オ
臭気、騒音対策について
(ア)
臭気対策は、最上階までダクトを通し排気することを考えている。
(イ)
騒音対策は、音が発生する箇所に遮音等を施すことを考えている。
カ
植栽計画について
(ア)
既存樹木は地域にゆかりのある樹種として、ボウガシ、ハクレン、
ツ バ キ 、 モ ミ ジ 、 ニ レ ケ ヤ キ 、 ヤ マ モ モ 及 び マ テ バ シ イ を 18 本 選
定し、さらに、ヤマザクラ、ニレケヤキ、シラカシ等を新植する。
(イ)
生垣については、植栽時から密生することはできず、季節によっ
ても密生度に違いはある。中高木についても、植栽時に植えられる
のはパースに示す高さが限界であり、パースや動画はイメージとし
て捉えていただきたい。
(ウ)
建物の西側については、東京都建築安全条例に基づき、避難経路
を確保する必要があり、中高木は植栽できない。動画に映っている
西側の樹木は、隣地のものである。
(エ)
シンボルツリーはケヤキで検討している。
(オ)
植栽計画については、土の面積との兼ね合いから、植える木の本
数としては限界と考えている。植栽完了後、不都合がある場合は、
指摘をしてもらえれば対応する。
キ
建物高さについて
(ア)
空調、換気、排水等の設備が床下には配置されており、高さ制限
10 m と い う 中 で 、 厳 し い 設 計 を し て い る た め 、 床 下 の 空 間 を こ れ 以
上減らすことは困難である。
ク
防犯について
(ア)
ケ
居室の大きさについて
(ア)
(3)
街灯の設置については、今後検討する。
ト イ レ 、 洗 面 所 等 含 め 、 約 11 畳 で あ る 。
整理又は調整事項
調整会開催請求者及び開発事業者双方の主張並びに調整委員との意見
交換を経て、以下の点について双方の同意を得た。
ア
建物の分節化については、一定の工夫がなされ前進が見られたが、
さらなる工夫の余地があると考えられるため、再度この点に的を絞り、
次回の調整会までに検討をすること。
イ
騒音、臭気、植栽、フェンス、離隔距離及び防災上の配慮等につい
ては、一定の前進が見られたため、調整終了とすること。
ウ
植栽計画及び外構計画については、最終計画を決める際に、それに
先立って周辺住民に対して説明をすること。
5
第2回調整会議事の要旨
(1)
第1回調整会の調整事項に対する事業者の回答
ア
建物の分節化について
(ア)
建物の外観について、まち並みとの調和性、シンボリック性、エ
コロジー及び快適性という観点より、総合的に評価し、X軸に「伝
統的」、「現代的」、Y軸に「クール」、「温かみ」という指標を
用い分類した結果、最も温かみがあり、建物の外周部に細い外柱を
配置することよりボリュームの分節化を図った案を選定している。
(イ)
立面の分節化を図るために、木製ルーバーによるデザイン上のア
クセントを持たせる位置を、「コーナー」、「中央」、「コーナー
と中央」の三種類に分けて検討した結果、建物の整形な四角い形状
を、より美しく見せることができるコーナーアクセント案を採用し
ている。
(ウ)
外観の分節化の過程は、第1の分節化として、建物外周部への細
い外柱の設置、第2の分節化として、東西面のコーナーに木製ルー
バーの設置、第3の分節化として、南北面には丸柱、東西面には角
柱を使用し、外観が単調になることを防止している。
イ
キュービクルの目隠しフェンスについて
(ア)
耐久性と色のバリエーションのあるアルミルーバーのうち、茶色
を使用することを考えている。
ウ
植栽計画について
(ア)
西側については、既存のヒラドツツジの生垣を残し、公園側と接
道部については、低木とヒサカキの生垣を配置することで、接道部
に緑化が連続するよう計画している。
(イ)
既存樹木については、地域にゆかりのある樹種として、マテバ
シイ、ボウガシ、ニレケヤキ、モチノキ、イロハモミジ、ハクレ
ン 、 ヤ マ ツ バ キ 及 び ヤ マ モ モ を 18 本 選 定 し た 。
(ウ)
新植樹については、シンボルツリーにケヤキ、接道部の中高木と
してシラカシ、エントランス周りには、ヤマザクラ、コナラなどを
計画している。
(2)
調整会における開催請求者の意見、主張等
ア
建物の分節化について
(ア)
前回の調整会で示した計画に至った経緯ではなく、その後の検討
について示すべきである。
(イ)
分節化の一環として、建物の上層部分のセットバックについての
検討結果を示してほしい。
(ウ)
分節化について、どのような考えを持っているのか。本計画では、
西久保1丁目のスケールに合っているとは思えない。
(エ)
(3)
計画建物の壁面と既存建物の壁面との位置関係を示してほしい。
事業者の回答
ア
建物の分節化について
(ア)
外観の分節化について、これまで検討してきた経緯を確認しても
らうために説明しており、今回、再度過去の資料を検証し、更なる
分節化を検討した結果、前回の調整会で示した計画が最適であると
判断している。
(イ)
当該地周辺の景観を守るということと、事業性を成立させること
とのバランスを考えると、セットバックを選択することは困難であ
る。
(ウ)
分節化を図るため、出来る限りスケールが小さくなるよう、外側
に柱を設け、バルコニーを設置することで、かなり細かく分節でき
ていると考えている。
(エ)
計画建物と既存建物との壁面の位置関係については、即答できな
い。
(オ)
提示している完成予想パースのように建物を建てたいと考えてい
る。完成した際には、必ず良いものができたと思っていただけると
考えている。
(カ)
色彩については、検証した結果、濃い暖色系の色を選択している。
また、薄い色合いについては、南北面の丸柱に使用している。最終
的には好き嫌いの問題であると考える。
(キ)
バルコニーに凹凸をつけることについては、消防から有効で1m
の幅を確保するよう指導されており、これ以上狭くすることはでき
ない。また、柱の間のバルコニーを狭くするということについては、
スラブが梁となっているため、構造上できない。
(4)
整理又は調整事項
調整会開催請求者及び開発事業者双方の主張並びに調整委員との意見
交換を経て、以下の点について双方の同意を得た。なお、調整会は今
回をもって終了とする。
ア
色彩を含めた建物の分節化の検討について、第1回調整会の後の検
討はなく、これ以上は一切譲る気がないという事業者の意思が明確に
示され、双方の歩み寄りが見られないため、これ以上の調整は困難で
あること。
6
調整会全体を通しての整理又は調整事項
第1回及び第2回の調整会を通して、調整会開催請求者及び開発事業者
双方の主張並びに調整委員との意見交換を経て、以下の点について双方
の同意を得た。
(1)
第1回調整会において、まちのスケール感に合わせた建物の分節化に
ついては、一定の工夫がなされ前進が見られたが、なお一層の努力が
望まれることから、この点に絞って第2回調整会が行われた。そこで
はその後の検討内容は示されず、これ以上は一切譲る気がないという
事業者の意思が明確に示され、双方の歩み寄りが見られないため、こ
れ以上の調整は困難であること。
(2)
騒音、臭気、植栽、フェンス、離隔距離及び防災上の配慮等について
は、一定の前進が見られたため、調整終了とすること。
(3)
植栽計画及び外構計画については、最終計画を決める際に、それに先
立って周辺住民に対して説明をすること。
以
上
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